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小沢区で50年ぶりに振り万灯復活
地元の伝統を復活させよう竏窒ニ、伊那市小沢区の住民有志と子どもたちが11日、「振り万灯」作りをした。同地域の振り万灯が復活するのは五十数年ぶり。地元住民の一人、唐沢幸男さんは「今年は1年目だが、今後も続けていければ」と話す。
麦わらを束ねたものに縄をつけ、麦わらの部分に火をつけて回す「振り万灯」は、辰野町から伊那市にかけて昔から行われてきたお盆の伝統。小沢区でも先祖の霊を迎える13日の「迎え万灯」、再び彼岸へと送る16日の「送り万灯」のほか、14日には「ごちそう万灯」として振り万灯を行い、先祖の霊をもてなしていたが、安全への配慮や麦を作る農家がなくなったことに伴ない、振りまんどもいつしか行われなくなっていた。
そんな中、地元伝統行事を子どもたちに継承することや住民同士の世代を超えた交流を目的として復活を企画。育成会などが中心となり、小学生家族などに参加を呼びかけた。
この日は、小学生や保護者、地域住民など約30人が参加し、昔の経験者から手ほどきを受けながら万灯作りに挑戦。
6年生の唐沢恵介君(11)は「難しかったけどとても楽しくできた」と話していた。
今年は13日夜に下小沢橋の上で地区の小学生が振りまんどを行う。 -
伊那養護学校でふれあいジャーニー開催
自律学校の児童生徒と高校生などが養護学校の寄宿舎を活用して交流する「ふれあいジャーニー」が10日、伊那市の県伊那養護学校であった。上伊那の高校や大学に通う学生ら36人が参加。バーベキューや散歩などをしながら伊那養護学校の生徒らと交流を深めた。
県立施設の有効活用と地域交流への取り組みとして毎年夏休みに開催している取り組み。今年は小学部が散歩、中学部がバーベキューづくり、高等部が飼育小屋のさく作りを実施。中学部のバーベキュー作りでは、高校生が伊那養の生徒らに寄り添い、野菜の切り方を丁寧に教えてあげる姿も見られたほか、アスレチックで高校生顔負けの運動能力を披露する伊那養の生徒もおり、それぞれに交流を楽しんでいた。
高遠高校2年の竹入真穂さん(16)は「いろんな人と交流したくて今回初めて参加した。みんな元気で楽しい。来年はもっと動きやすい格好で来たい」と話していた。 -
南箕輪村農業経営者協議会が盆花準備
南箕輪村農業経営者協議会(23人、有賀旦雄会長)は9日、恒例の盆花販売のため花を刈り取り、花束の準備をした。
協議会は、遊休農地を借りて盆花用にアスターやケイトウなどを栽培している。準備のため会員15人が参加し、刈り取りなどに精を出した。11日にも作業する。
花束はアスター、ケイトウ、オミナエシ、姫ヒマワリ、ユリ、シマガヤの予定で、1束500円。販売は12日午後3時から6時まで、村役場正面駐車場。
協議会は「常連さんがいて盆花を買ってくれるから張り合いになる。仏様にも、皆さんにも喜んでもらって、自分達も慰労会を楽しむ。皆が喜べる」と話し、炎天下の作業に取り組んでいた。 -
日中友好都市小学生卓球交歓大会の報告会
日中国交正常化35周年を記念し、2竏・日、中国・北京市であった「日中友好都市小学生卓球交歓大会」に出場の伊那市チームが9日、市役所を訪れ、小坂樫男市長に大会結果や交流の様子などを報告した。
参加したのは、いずれも伊那小学校5年の福沢秀平君(11)、中村詩穂さん(10)の選手2人、市体育協会理事長の阿部凱人監督(66)や保護者ら8人。大会は58チームが集まり、同市は友好都市を結ぶ北京市通州区の代表2選手との合同チームで戦い、予選を勝ちぬき、決勝トーナメントで敗退した。
市役所を訪れた福沢君、中村さん2人は通州区の代表選手と交換したユニフォームを着て、決勝トーナメント進出のトロフィーを持参した。中村さんは「中国選手のフォームを今後の練習に生かしたい」と感想。現地で誕生日を迎えた福沢君は、同区の人たちがケーキで祝ってくれた思い出を話し、「言葉は通じなかったが友だちが出来た」と報告した。
阿部監督は「歓迎されたことがうれしかったし、子供たち同士も打ち解け合って試合が出来ていた。中国の選手の実力は数段上で、監督同士の話し合いなどの中から中国卓球を吸収することが出来た」などと話した。
大会は5年に一度あり、日中両国の友好都市、友好交流都市の地域間交流などを目的とした大会。伊那市チームは1997年から3回連続出場している。
交歓大会に出場した福沢君(右)と中村さん -
水森亜土さん作品展 ベル伊那14日まで
歌手、女優、イラストレーターとして活躍する水森亜土さんの作品展は14日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。油絵、水彩などの作品約50点を展示販売している。
独特の感性で描いた作品は、ジャズ音楽などを題材に表現。「マスカレード」「cheek to cheek」などがある。額縁はすべて本人が指定したオリジナルで、赤、青、黄色などのパステル色が作品のよさを引き出している。
また、ティーシャツ、タオル、ポストカードなどのグッツも販売。各デザイン、各色をそろえたティーシャツは25種類ほどある。
午前10時縲恁゚後6時半(最終日は午後4時)。 -
伊那中央病院が産婦人科診療を制限
全国的な医師不足で、伊那中央病院は10日記者会見し、産婦人科の診療を制限したいと発表した。来年4月、昭和伊南総合病院(駒ケ根市)の産婦人科常勤医師がゼロになる見込みで、中病は▽来年4月以降、郡外からの里帰り出産は遠慮してほしい▽産婦人科初診は紹介状を持参してほしい竏窒フ2点を挙げる。
上伊那の出産件数は年間1600件。内訳は中病が千件、昭和病院が500件、助産院など100件。
中病は医師の勤務体制のほか、診察室や分べん室など施設面からも、昭和病院の出産をそのまま受け入れるのは難しい状況にある。
里帰り出産は全体の20%を占めており、診療を制限することで昭和病院分をカバーする。
紹介状の持参は産婦人科外来の「パンク状態」を解消するため、10月ごろから始めたいという。ここ数カ月、外来受診は増加が顕著に表れ、6月は1624件だった。
小川秋実院長は「地域医療を守るため、制限しなければ対応できない」と理解を求める。
地域住民らに対しては、中病や各市町村の広報などで周知していく。 -
箕輪町新規採用職員研修
環境と介護の現場を体験箕輪町は8日、06、07年度の新規採用職員の研修会を開き、4人が環境と介護福祉の現場を体験した。
「箕輪町の現状と課題」縲怺ツ境問題と介護福祉の最前線を体験縲怩eーマに、現場の体験研修を通して環境と介護福祉にかかわる行政課題を考察するねらい。研修場所は八乙女クリーンセンターと町社会福祉協議会の「いきいき塾」で、2人ずつ参加した。
八乙女クリーンセンターでは、施設や機械の説明を聞き、センターに運び込まれるごみをトラックから下ろす、分別するなどの作業をした。
ペットボトルの不純物除去作業では、20キロのベールを作るために回収されたペットボトルの中からビン、缶などの異物を取り除く、ふたを外す、中身が残っているものは中の液体を捨てる。すべて手作業で、多い日は1日稼働し20キロベールが200個できるという。
役場職員は、センター職員の指導を受け、機械で流れていくペットボトルの中から不純物を取り除き、汗を流しながら作業した。
研修した小口陽平さんは、「普段は机の上の仕事なので現場が体験でき勉強になる。何気なくごみを出すけど、逆の立場になると無神経さが恥ずかしくなる。毎日この作業をやるのはものすごい労力。分別をしっかりしようと強く思った。町の皆さんにも分別をしっかりやることが伝われば、作業の方がもっと楽になると思う」と話していた。 -
みはらしの湯で地元で取れたブルーベリーを使った新しいデザート発売
伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」は11日、地元で採れたブルーベリーを使った「ブルーベリーソースのブラマンジェ」を発売した=写真。同施設がある農業公園「みはらしファーム」で採れたブルーベリーを使っているほか、夏に合わせてのど越しのさっぱりとしたデザートに仕上げた。
同施設ではこれまでも、みはらしファームで採れたイチゴやリンゴなどを使ったデザートをそれぞれの季節ごとに提供してきたが、ブルーベリーを使った商品は初めて。ブルーベリー園からの安定的な供給体制が整ったため、今回のメニューが実現した。
アーモンドの風味を付けた牛乳をゼラチンなどで固めたブラマンジェの上に、新鮮なブルーベリーで作ったソースをかけ、生のブルーベリーとアロエを添えている。
厨房チーフの高沢尚人さんは「今回は季節に合わせた冷たいデザート。みなさんでぜひ食べに来てください」と話していた。
価格は300円。食堂の営業時間は午前11時縲恁゚後8時。 -
信大中原寮の寮生と大萱保育園の園児が交流
南箕輪村の信州大学農学部の中原寮に下宿する学生5人が9日、伊那市の大萱保育園の年長園児とプールで交流した=写真。
地域交流の一環として同寮では、年間を通じて近隣にある大萱保育園を訪れており、保育園の運動会や遠足などに参加しながら交流を深めている。
季節に合わせ今回はプールでの交流会を企画。場所は園のプールより広い西箕輪小のプールを借りた。
園児たちは「お兄さんこっち」と学生の手を引いたり、水を掛け合ったりしながらいつもより元気にプール遊びを楽しんでいた。
寮長の松浦崇裕さん(21)は「子どもたちが好いてくれていっぱい集まってくるのは楽しいし、もてるのが嬉しい」と話していた。 -
駒ケ根市民チャンピオン・ス大きなカンナ・ス
駒ケ根市の何でもナンバー1を認定する市民チャンピオンに・ス大きなカンナを育てた人・スとして上穂北、山宮好枝さん(70)が新たに認定された。市職員がスケールを持って山宮さん方を訪れ、庭の一角に咲くカンナの地表からの高さを測定し、170センチでの認定となった。この部門での認定は初めて。山宮さんは「カンナは育てるのが難しいが、やっぱり土づくりが大事。茎も葉もこんなに大きく元気に育ってくれた」と認定に目を細めている=写真。
山宮さんは89年にも・ス多くの押し花を収集した人・スで市民チャンピオンに認定されている。押し花の数は千種類だった。 -
一晩の楽しみ 月下美人一斉に12輪咲く
伊那市西町の割烹「てる」で育てている月下美人(サボテン科)が8日夜、一鉢から12輪の花を一斉に開花させた。夕方から開き始めたその白い花は、周囲に甘い香りを漂わせながら大輪の花を咲きそろえた。
店主の藤原光明さん(59)によると、月下美人を育て始めたのは約8年前。毎夏、2輪ほど花を咲かせていたが、一度に12輪を咲かせたのは初めて。寒さに弱い植物といい、「この冬はビニールを覆い被せたのがよかったのでは」と話している。
この夜、藤原さん夫婦は、2人だけで見るのはもったいない竏窒ニ近所の人たちを招いた。「見事だね」「よい香り」などとみんなで歓喜。藤原さんは「来年も頑張って咲かせます」と、一夜限りの大花をじっと眺め、目に焼きつけていた。 -
手良保育園でジャガイモ掘り
野菜を収穫してもらおう竏窒ニ伊那市手良保育園の園児90人が2日、農村女性グループ「手良あいの会」(会員15人、登内糸子代表)の畑でジャガイモ掘りをした=写真。
園児たちがあいの会の畑でジャガイモ掘りをするのは3年目。自宅でできた野菜を直売所で販売している同会は、保育園給食にも地元野菜を提供しており、野菜ができる様子を園児たちにも知ってもらおうと収穫体験をしてきた。
ジャガイモ掘りには園児のほか、未就園児親子約20組も参加。「掘っても掘ってもイモが出てくる」などと話しながら収穫を楽しんだ。
登内代表は「今の子どもたちはジャガイモが育つ姿も知らない。こういう風にできるんだと感じてもらえれば」と話していた。
収穫したジャガイモは園児たちがお土産として持ち帰ったほか、給食の材料となる。 -
吉良家ゆかりの地同士で親ぼく
愛知県吉良町の町議10人が7日、忠臣蔵で知られる吉良上野介義央に仕えた、理鏡(りきょう)が晩年を過したといわれる伊那市美篶青島を訪れた。青島地区役員ら約10人が本年6月に同町を訪問したのがきっかけ。吉良家ゆかりの地同士の親ぼくを深めた。
理鏡は、赤穂浪士の討ち入りの際、にけがを負うが逃げ延び、後に出家して犠牲者の冥福を祈り続けたという人物。諸国順礼の後、20年間羽広仲仙寺で修行を積み、亡くなるまでの3年間を青島の円通庵観音堂で過したという。
町議らは長野県の県政視察に合わせて訪れた。青島地区役員ら約10人が円通庵を案内したり、若林徹男区長らが制作した、理鏡の生涯を題材とした手作り紙芝居を送ったり竏窒ニ交流を深めた。
理鏡の遺品は地元住民によって整理され、それをもとに住民たちは共有田を購入。その収益は飢饉(ききん)や災害などの有事の際に活用されたといい、吉良町の町議の岩瀬良郎さんは「理鏡がこの地で活躍したことがうれしい」と感想を述べた。
若林区長は「吉良町との交流は今後、民間だけでなく行政レベルでの交流に広がっていってほしい」と話している。
理鏡を題材とした手作り紙芝居を吉良町の岩瀬町議に送る青島の若林区長 -
長谷で鹿公園のあり方を検討
伊那市が長谷にある南アルプス鹿公園の07年度廃止を検討していることを受け、長谷地域で検討会が立ち上がった。地域内でも賛否が分かれ、産業や観光面など幅広く検討し、存続か、廃止かの方向を出す。
検討会は、鹿公園の管理人、農業委員、市担当職員ら10人で構成。
7月下旬に開いた初会合で、出席者から「シカの有害鳥獣被害が出ている」と廃止の意見が出る一方で、「情操教育として続けてきた。肉を食べることは食育にもつながる」と存続を求める声もあった。賛否はあったものの、「現状の頭数では多い」が大半を占めたという。
6月に長谷地域協議会が主催した「新伊那市2006 写真・資料展」で、地域づくりに対する住民からの意見にも、存続に向けた検討を望む意見が出ていた。
鹿公園は85年、鹿牧場として始まり、現在、広さ2ヘクタールで約60頭を飼育。休日には子どもらが訪れている。管理委託や飼料など年間230万円がかかり、継続が厳しい状況になっている。 -
子どもの安全を考える会、情報交換で協力推進
宮田村でこのほど、「子どもの安全を考える会」が開かれた。宮田小、中学校PTAや教職員、村内各地区の防犯指導員ら約50人が出席。情報を共有化し、今後も地域一丸となって子どもの安全を見守っていこうと再確認した。
駒ケ根署生活安全刑事課が最近の児童、生徒に対する声かけ事案などの状況を報告。
席上、小学生に配布してある防犯ブザーやホイッスルが、万が一の時にすぐに使えるよう徹底を求める意見などもあった。 -
箕輪町警部交番に夏季支援物資を贈呈
箕輪町警部交番連絡協議会(小林紀玄会長)は6日、町の安全のためパトロールに励む交番の署員に支援物資を贈った。
協議会は夏と冬の年2回、交番に支援物資を届けている。今回はカップ麺を段ボール箱16ケース、ドリンク類約200本を届けた。
役員7人が訪れ、小林会長が「安心安全の暮らしができるのも、署員が昼夜を問わず頑張っていただいているおかげ。いくらかでも応援できればと思う」とあいさつした。倉田千明所長は、「交番も新庁舎になり署員も元気に働いている。例年、皆さんからご支援いただき、元気づけられている。引き続き頑張っていきたい」と感謝した。
贈呈式の後、役員は町の治安情勢について所長の説明を聞いた。今年の犯罪発生件数は7月末までに103件で昨年より15件減少。交通事故は人身事故が64件で昨年と同数、傷者90人で昨年より11人増加、死亡は0。物損事故は260件で昨年より26件減少している。 -
七夕祭り「サンヨリコヨリ」 子ども約180人参加
伊那市の美篶、富県に伝わる七夕祭り「サンヨリコヨリ」が7日あった。両地区の保育園児、小学生ら計約180人が参加し、市内2個所で子供たちが「サンヨリコヨリ」と言いながら3周し、持っている七夕飾りで円陣から逃げる鬼男をたたいて追い払うなどの奇祭を繰り広げた。
「サンヨリコヨリ」は室町時代、大洪水が起きた際、同市高遠町藤沢片倉の天伯宮が富県の桜井、美篶の川手に流れ着いたことから、洪水を起こす疫病神を叩きつぶす意味を込めて始まったのがいわれ。「サンヨリコヨリ」は、厄病を払う神事の掛け声からきているという。
祭りでは、また、美篶上川手の天白社の氏子総代約30人が徒歩で、同社に祭られた大棚機姫命(おおたなばたひめのみこと)をみこしで担ぎ、瀬織津姫命(せおりつひめのみこと)が安置された、三峰川対岸の富県桜井の天伯社へ向った。 -
ユーモアたっぷりのかかしがお目見え
○…伊那市長谷黒河内の南アルプス林道バス営業所東側に、かかし17体が立つ。「イナバウアー」の技を見せるフィギュアスケート選手などユーモアたっぷりのかかしに、登山客らの注目を集めている。
かかしは、買い物かごを提げたスタイル抜群の女性や野球帽をかぶった子どもなどさまざま。パッチリとした目に、口元を赤色に塗るなど細かい部分にまで気を配っている。
地元に住む女性が作ったもの。当初は水田のスズメを追い払うためだったが、今では楽しみで作っているという。
米の収穫が終わる10月末ごろまで飾っておくそうだ。 -
女性団員、県消防操法大会でも堂々と
県消防ポンプ操法大会(5日・下伊那郡喬木村)で、駒ケ根市消防団の女性団員8人が2チームを編成して小型ポンプ操法を披露した。
6月に市の操法大会に初出場。つかんだ感触と課題を胸に「県大会にも出てみたい」とその後も早朝に練習を続けてきた。
女子は審査種目ではないが、今までの成果を存分に発揮。会場からは割れんばかりの拍手も寄せられた。
「最高。今までで一番良かった」とチーム最年少の林彩さん(19)。滝澤稔副団長は「男性団員にとって良い刺激にもなれば」と目を細めた。 -
【記者室】友への手紙はどこへ
学校を休んだ友達がいると、「早く元気になってね」と手紙を書き、給食のパンと一緒に友達の家に届ける。自分が学校に通っていたころは当たり前のことだったが、今、この行為がなくなったと聞いた▼元教諭の講演での話。パンを届けた子どもにカゼがうつったら困るとか、なんだかんだと理由はあるらしい。すべての学校でなくなったかどうかはわからないが、この現実に驚いた。隣の席の子が数日欠席しているにも関わらず、理由すら知らない子どももいるとか▼休んだ友達を思い、励ましの手紙を書く。そこには相手を思いやる心があり、その心がはぐくまれていくはずなのに…。今、人として大切なことが置き去りにされているようで、悲しくなる。(村上裕子)
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県消防操法大会小型ポンプ、宮田村消防団3分団3部は6位に
県消防ポンプ操法・ラッパ吹奏大会は5日、下伊那郡喬木村で開き、小型ポンプの部で上伊那代表の宮田村消防団3分団3部(大田切区)は6位となった。「内容的には満足している」と団員。慣れない土のグラウンドでの大会だったが健闘した。他の上伊那勢はラッパ吹奏で辰野町消防団ラッパ隊が16年ぶりに優勝、ポンプ車操法は同町常備部が4位入賞した。
昨年村の大会で最下位に沈んだ宮田村消防団3分団3部は、見事に復活。県内13地区の代表が集まるこの日の県大会も、上位と遜色(そんしょく)のない素晴らしい操法を披露した。
村や上伊那大会はアスファルトの上で行われるが、今回の県大会は土のグラウンド。環境に慣れようと、村中央グラウンドで毎晩練習を積んできた。
「今日の結果は少し不満だが、内容は満足しています」と出場団員は清々しい表情。
唐澤忠主将は「経験を活かして、今後の消防活動につなげていきたい」と話した。
会場には村から団OBや各区長、家族、住民ら約100人が訪れ、声援を送った。 -
シルクの里夏まつり
駒ケ根市東伊那のシルクミュージアム周辺で5日、「駒見シルクの里夏まつり」が開かれた。農産物直売、縁日コーナー、工作教室、釣り、フルートコンサートなどさまざまな催しが多彩に行われ、訪れた多くの家族連れなどでにぎわった。
丸太を使ったプランター作りコーナーには花好きの女性などが集まり、駒ケ根自然楽校の会員らの指導でチェーンソーの扱いに四苦八苦しながら作業に汗を流した=写真。シルクミュージアムに隣接するため池では無料の釣りコーナーが設けられ、子どもたちがのんびりと釣り糸を垂れた。
軒を並べた屋台では子どもたちにわたあめやスイカが振る舞われたほか、トウモロコシや生ビール、地鶏の焼き鳥などが販売され、訪れた人の人気を集めていた。 -
梅公園美化作業
「梅と水」をテーマに村商工会が中心になって05年春に開園した宮田村の梅公園の美化作業が5日、商工会の役員と職員の手によって行われた。約20人が参加し、エンジン式草刈り機の音を響かせて約千平方メートルの公園内の下草刈りなどを行った=写真。参加者は「村のイメージのためにも常にきれいにしておきたい」と話した。照りつける日差しの下での作業を終えた参加者らは焼き肉で互いの労をねぎらい合った。
同公園にはウメ約40本、カエデ約20本が植えられ、季節ごとの風情で訪れる人の目を楽しませている。 -
小学生に長持担ぎを指導
宮田村町二区の有志でつくる「信州宮田長持会」は5日、長持担ぎを次の世代に伝えようと初めて地元の小学生らに担ぎ方を教えた。会員の太田道雄さんら3人が宮田小学校のグラウンドに長持を持ち込み、集まった小学生約20人に基本を指導。太田さんらは何も知らない子どもたちに「長持の前に2人、後ろに1人がついて」、「さおは右肩で担いで」などと丁寧に教えた。「せーの」と担ぎ上げた子どもたちは「肩が痛い」と大騒ぎ=写真。それでも歩くたびに「ギーコ、ギーコ」と鳴る長いさおの音が気に入った様子で、楽しそうに体を揺らしていた。
長持担ぎは今年秋の区民運動会に町二区の応援の目玉として発表する予定。本番までに何回か練習して仕上げていく。
同会は津島神社祇園祭や村の夏祭りに長持の練り歩きを奉納している。今年発足20周年を迎えた。約60人が会員として祭りの盛り上げに一役買っている。 -
七夕まつり夜店にぎわう
箕輪町松島の本町、通り町で4日、七夕まつりの歩行者天国があった。今年で50年目という歴史あるイベントで、各実業団手作りの夜店が並び、家族連れでにぎわった。
七夕祭りは、各家庭が新聞のチラシなどを竹に飾ったのが始まり。次第に飾りを競うようになり35、36年前に大々的に本町の七夕まつりが始まり、後に商工会中部支会で七夕飾りの審査会をやるようになった。歩行者天国の夜店は実業団の壮青年部が提案し13年前から続くという。
夜店にはボウリングゲーム、ケロケロレース、サイコロゲーム、金魚すくいなどがあり、子どもたちが華やかな七夕飾りの下でゲームを楽しんでいた。
今年は、07みのわサマーフェスティバル(みのわTMOネットワーク2004主催)に七夕まつりを組み込んだことで、例年の審査会は中止し、中心市街地活性化のため南町、北町にも呼びかけ七夕飾りを広い範囲に飾った。 -
夏期食中毒注意報を全県に発令
県は6日、夏期食中毒注意報を全県に発令した。
現在県内では気温、湿度とも高い日が続いていることに伴ない食中毒の原因となる細菌が増えやすくなっている。長野、松本、諏訪、飯田の4観測地点における4、5日の平均最高気温は31・3度、平均湿度は72・1パーセント。いずれも発令基準値を上回っている。
食中毒防止のポイントとして県では(1)細菌をつけない(2)細菌を増やさない(3)細菌をやっつける竏窒フ3つを揚げ、トイレの後や調理前には必ず石けんで手を洗うことや購入した食品は手早く冷蔵庫や冷凍庫で保管すること、加熱調理する時は中まで十分火を通すことなどを呼びかけている。
本年度県内ではすでに3件の食中毒が発生しており、226人が手当てを受けている。内訳はノロウイルスが183人、サルモネラ属菌が42人、植物性自然毒が1人で、昨年同期と比較すると発生件数は少ないものの、感染者は倍以上となっている。 -
広島への原爆の日に合わせて伊那市で第21回伊那市民平和のつどいが開催
広島への原爆投下から62年目を迎えた6日、第21回伊那市民平和のつどいが伊那市の丸山公園であった。原爆の残り火をともし続けている平和の塔の前に大人から中学生まで約60人が参加。原爆投下時刻とされている午前8時15分には全員で黙とうをし、争いのない平和な世界を願った。
市民レベルで平和な社会を実現するための取り組みを続けている「非核平和都市宣言をさらにすすめる伊那市民の会」(建石繁明運営委員長)が主催して毎年行っているもの。福岡県星野村で守り続けられていた広島の原爆の残り火から分火してもらい、平和の塔を設置してからは塔の前で式典を開いている。
黙とうをした後、一人ひとり前に進んで塔の前で手を合わせた。
式典に参加した伊那市の上脇仁君(12)は「いつもは母に連れられて来ていたが、今年は一人で来た。歴史の授業をやってから戦争や平和について自分で調べたりするようになった。平和で戦争がない方がいい」と話していた。
建石運営委員長(72)は「戦争経験のある人たちは高齢化しており、そうした人たちばかりで集まっていてもだめ。若い人にはもっと積極的に関わりを持ち、戦争のことを語り継いでもらいたい」と話していた。 -
第25回反戦・反核・平和のつどいが開催
長野県教職員組合上伊那支部(浦山哲雄執行委員長)による第25回反核・反戦・平和のつどいが6日、伊那市の生涯学習センターであった。教員や一般など約80人が集まり、平和への思いを再確認した。
子どもたちを再び戦場に送り出すことがないようにという願いを込めて毎年開催している取り組み。今年は辰野町の矢島良幸さん(80)が、自身の経験や辰野町の人たちから聞き取りした体験談をテーマに講演。
矢島さんは当時19歳だった自身が書いた日記や聞き取りした経験者の体験談を紹介。終戦となったその日まで新聞が事実を伝えていなかったこと、特攻兵として戦地におもいた夫を見送った女性の話などを語り「被害体験、加害体験ともに今まであまり語られてこなかった。しかし、語らざる人たちは今、高齢にあり、今こそそのころの生活や戦争体験を聞き取っておく必要がある。それを伝えていくことが大切なのではないか」と訴えた。
また、平和学習の中で原爆投下について学んだ箕輪中学校の3年4組による発表もあり「これからを生きる私たちが、過去を学んで反省し、二度と同じことを繰り返さないようにしなければならない。戦争、争いのない平和な世界を築いていきたい」と語り、平和への願いを込めて作詞した歌「ねがい」を披露した。 -
県老人大学伊那学部30周年記念特別公開講座
長野県老人大学伊那学部の30周年記念特別公開講座が2日、伊那市の県伊那文化会館であった。講師に迎えた伊那食品工業(本社・伊那市)の塚越寛会長は「山国で育つ海藻産業」を演題として講演=写真。この地で根付いた寒天産業の歴史と自身の経営理念を語った。
伊那学部の開講30周年を記念して企画した特別講座には、受講者や一般など約380人が集まった。
塚越会長は、寒天がこの土地ならではの特色の中で培われてきたものであることを紹介する傍ら、「本来の会社のあり方」に言及。利益を上げることが一義的な目的となっている現状に触れ「本当に良い会社とは単に経営上の数字が良いだけでなく、会社を取り巻く人たちが日常会話の中で『いい会社だね』と言ってくれる会社」と指摘。社員や地域などといった会社に関連するすべての人たちを大切にし、幸せにすることが経営の本質であることを示した。
落語家・三遊亭楽春さんによる落語と講演もあり、会場を楽しませた。 -
秋山巌・豊英木版画展
大分県竹田市出身の木版画家秋山巌さんと三男の豊英さんの木版画展「竏虫R頭火の世界竏秩vは6日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。近作を中心に動物や人物、風景などの版画約60点を展示販売している。
巌さんは、俳人種田山頭火の俳句に絵を加えた、素朴さと詩情に溢れた版画を出品。豊英さんは、シニカルをテーマとした、ハリネズミ、ヒツジ、ウサギなどをモチーフとした個性的な作品を並べる。
巌さんの作品は、俳人の後姿を絵の題材にした、滋味豊かな作品が多い。また、表情にそれぞれ違いのあるフクロウの版画も人気があるという。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。