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箕輪進修高校3カ月
箕輪進修高校が校名を変更し、多部・単位制へと移行して一学期が終わった。上伊那で初の多部・単位制高校として軌道に乗りつつあるが、改善点なども見え始めている。
県教育委員会の高校改革プランにより、4月から多部・単位制へと移行した箕輪進修高校。同校の多部・単位制は、一日4時間の定時制で、所属するクラスによりそれぞれ授業時間がI部(午前9時縲・2時半)、II部(午後1時20分縲恁゚後4時50分)、III部(午後5時20分縲恁゚後8時50分)の3つに分かれており、4年間で卒業となる。ただしI部には午後3時までの授業が、II部には午前10時50分からの授業が設けられており、それを受けると、1日6時間授業が可能となり3年間で卒業ができる。
多部・単位制1期生として普通科I部に69人、II部に41人、III部に12人とクリエイト工学科I部に40人が所属。クリエイト工学科は箕輪工業高校の総合工学課の授業内容を引き継いでいる。
職員は66人(校医、薬剤師を除く)。教職員はそれぞれ所属を「全日制、多部制・単位制I、II部」と「定時制、多部制・単位制III部」に分かれ指導。
授業料は1単位1620円というシステムになっている。
部活動にはI部の生徒を中心に162人中66人が参加。
またI部では全生徒が、II部では半数の生徒が6時間授業を受け、3年間での卒業を考えている。
同校によると多部・単位制は現状では軌道に乗りつつあるが、日課時間に修正を加えるべき点もあるとのこと。修正ポイントは、下校時間とJR電車の運行時間が合わない生徒がいることなどで職員による「多部・単位制運営委員会」を中心に検討し、改善を考えている。
II部の生徒は、「登校時間の電車も空いているし、時間にゆとりがあっていい」と話していた。また帰宅については「帰りの電車は、授業が終わってから急げば間に合うけど、みんなだいたい次の電車に乗ってる」とのこと。その間は自分の勉強を進めたり、部活に出るなどして調整している。「自分によく合っていて通いやすいと思う」と話していた。 -
インターハイ(7)
2年連続となるインターハイ(29日縲・月2日・埼玉県熊谷市)出場だ。総体北信越大会で昨季の自己ベストを30センチ上回る5メートル05をマーク。「去年から目標としていた5メートル越え。達成できて手応えを得た。気持ちも乗っている」。全国制覇、さらには高校記録5メートル41の更新を目指す。
大幅な記録更新の理由は、今冬から取り組んだ助走の改良。助走距離は以前と同じだが、助走歩数が16から18歩に増えた。踏み切る6歩前から歩幅を刻み「階段を駆け上がる感じ」で一気に加速。その力でポールをしならせ、体を持ち上げる推進力に変えている。
身長の高さ、手足の長さが競技を有利に運ぶ棒高跳び。167センチ、69キロのボールターの魅力は、助走速度と空中バランス、そして「気持ちの強さ」だ。現在、愛用しているのは長さ15・7フィート(約4メートル80センチ)、硬さ170ポンドのポール。高く跳ぶには、より硬いポールを使いこなす必要がある。
入賞ラインを4メートル90、優勝を5メートル35と予想。「準備は整った。本番で調子が良ければ、より硬いポールも試したい。自分でもプレッシャーには強いと思っている。優勝して、高遠高校の旗を競技場の空に揚げたい」
伊那市東春近。春富中学校出身。16歳。 -
南箕輪村「エコロジーコンサート」近づく
子どもと環境について考える南箕輪村の「KID,Sエコロジーコンサート」の音楽劇に出演する、地元を中心とした児童59人が最後のけい古を終えた。8月4日、村民センターで開く本番に向け、歌や踊りなどに励んできた子どもたちの気持ちは高まっている。
コンサートは清内路村の「子ども地球サミット」連動企画。同村では、大芝の自然や田畑半沢のホタルを舞台に書き下ろした音楽劇「蛍火の空の下で」などを公演する。28日夜、ホタル役として舞台に立つ児童たちは、約1時間の音楽劇を通しでけい古した。
計8回のレッスンを終え、南箕輪小4年の飯村千波さん(9)は「本番は緊張しそうだが、ダンスを一番に頑張りたい。参加したみんなと良い思い出がつくれそう」と話していた。
コンサートは午後5時30分開場(入場整理券を配布)、同6時開演。同イベントに合わせ、3日午前10時からは大芝公園・大芝湖南側で「新エネルギー設備の展示とエコ体験」を催す。
最後のレッスンに臨むホタル役の児童たち。元気よく歌やダンスを披露 -
駒ケ根市が原油価格高騰の影響を受けている中小企業の支援を目的とする「原油・原材料高対策資金」を設置
原油価格高騰が経営に深刻な影響を及ぼしている中小企業の支援を目的として駒ケ根市は8月から、「原油・原材料高対策資金」を中小企業振興資金の中に新設する。同制度は売上原価の20%以上を原油、石油製品が占めている場合、原油高騰の影響で原材料費の価格が高騰している場合場合などに適応され、2千万円を貸付限度額として融資を行う。貸付期間は7年で利率は2%。全体の融資予定額が2億円を確保している。
原油高高騰を受け、市商工観光課、駒ケ根商工会議所では、市内の74事業所を対象に景気動向調査を実施。結果、同市の中心産業でもある製造業の一部では受注、生産の減少、運輸コスト増、原材料費高による収益が圧迫が見られ、そのほかの産業でも原油高が企業活動を圧迫している実態が明らかとなった。
こうした状況から、商工会議所は影響緩和対策の早期実施を求める要望書を提出。市も対策会議を設けて検討し、当初予算の中で設けてある中小企業振興資金の経営改善支援メニューの中に「原油・原材料対策資金」を新設することにした。予算は現行の枠内で対応する。
対象となる市内の中小企業は約千事業所。申し込みは8月1日から可能となる。
杉本幸治市長は「県でも中小企業を対象として制度資金を設けているが、当初の目標枠にすでに達している状況。原油高の影響が一過性のものかずっと継続するものか分からない。総枠を増やすかどうかは、その辺りを見ながらやっていきたい」とした。
同制度に関する問い合わせは市商工観光課(TEL83・2111)へ。 -
ふれあいキャンプ二次キャンプ開催
子どもたちの自主性・社会性の育成を図ることなどを目的とする駒ケ根市の「アルプスふれあいキャンプ」の二次キャンプがこのほど、3泊4日日程で戸倉山キャンプ場で開かれた。1次キャンプに参加した児童や生徒など32人が参加。親から離れた環境の中、登山やキャンプファイヤー、野外での食事作りなどに取り組む中で仲間との絆を強め、さまざまな思い出をつくった=写真。
社会構造が変化する中、その変化に対応しきれない児童、生徒が全国的に増加している。駒ケ根市のふれあいキャンプはこうした子どもたちの支援を目的として始まった取り組み。学校とは離れた自然中で仲間とともに生活する中で、自主性や協調性を身に付け、元気を取り戻そうと10年近く続いている。
2次キャンプの目的は子どもたちの生きる力を育むこと。初日に実施した戸倉山への登山は、参加者全員が臨み、頂上を目指した。
今回初めて登山に挑戦した児童は「登っている時は足も痛かったし辛かったけど、頂上を見た時は『登って良かった』と思った」と笑顔で話していた。
また、別の児童は「一次キャンプの時は知らない子ばかりで不安だったけど、一次キャンプ友だちもできたので、二次キャンプは楽しみだった。来てよかった」と語った。
同キャンプのチーフリーダーを務める堀内豊彦さん(66)は「実際に子どもたちの変化を見られるのは、もう何週間か後だが、親から離れ、友だちだけを頼りに自然の中で生きる中で、子どもたち自身、生きるということは一人の力ではないことを感じていると思う」と話していた。 -
ふれあいキャンプのOB、OGらをが同キャンプを支えるグループ「わかば」を発足
自分たちを支えてくれたキャンプを今度は自分たちで支えたい竏秩B
子どもの自主性や社会性を育成することなどを目的として駒ケ根市が実施している「ふれあいキャンプ」。同キャンプには普段はなかなか自分が出せない子や、人とのコミュニケーションに悩む子どもも参加しているが、キャンプでの関わりを通して劇的な成長を見せる。キャンプ開始から10年。同キャンプを卒業し、社会人となったメンバーが中心となって、同キャンプを支えるグループ「わかば」を発足した。メンバーは高校生から20代までの約30人。「自分たちに変わるきっかけとなった同キャンプを後輩にも残していきたい」という思いのもと、活動を開始している。
今回「わかば」を発足したのは代表の柳沢竜也さん(20)ほか、倉田拡さん(21)、片桐慎吾さん(22)、唐沢祐一さん(23)、唐沢理英さん(25)、松村澄恵さん(21)の6人。それぞれがこのキャンプで仲間とともに経験を重ね、自分自身を成長さてきた。ほとんどのメンバーはキャンプを卒業した後も、スタッフとして同キャンプを支えてきた。
しかし、これまでこのキャンプを中心となって引っ張ってきた大人が高齢化する中、「いつまでも頼っていることはできない」と一念発起。今度は自分たちが支えていこうと考えた。
メンバーの一人、倉田さんは「キャンプに参加することで、それまでと180度変わる人もいる。実際自分自身も変わることができた。今、自分より下の子の中にも悩んでいる子はたくさんいる。そういう子のためにも、こういう場をなくしてはいけないと思う」と話す。
当面はふれあいキャンプのサポートを中心として活動を展開するが、今後は活動の幅を広げていきたいと考えている。 -
上伊那発カーボン・オフセットの仕組みづくり
個人や事業者が排出する二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスを森林整備や自然エネルギーの利用によって相殺する・スカーボン・オフセット・スの考え方を取り入れた上伊那独自の環境システムを新たに構築、実施しようとするプロジェクトが8月に動き出す。事業主体はNPO法人「森のライフスタイル研究所」(竹垣英信代表理事所長、本部・伊那市荒井区)。本年度は基本的な知識を得るため、専門家による学習会を伊那市で全6回開催する一方で、具体的なシステム構築に着手する。事業は本年度の県の地域発元気づくり支援金事業に選定されている。支援金額は245万円。
システムの基本的な考え方は、企業や団体、個人に環境付加価値付きの証書を発行する代わりとして資金の提供を受け、ペレットストーブ・ボイラーの利用者に対してはペレット燃料の使用量に応じて現金を支給する竏窒ニいうもの。企業などは間接的に、ペレットストーブ・ボイラー利用者はより直接的にCO2抑制に寄与することができる。木質燃料の利用促進によって森林資源の有効活用量の増加が見込め、さらには間伐促進で森林の整備も進むほか、森林所有者や森林組合も間伐を通じて環境活動に貢献することになる。地域ぐるみの取り組みにより、住民の環境意識の底上げ効果もある。
来年度は上伊那でシステムの試行運用を開始。収支面も含めて見直しと改善を図った上で、翌10年度には県内全域への拡大運用を計画している。
竹垣所長は「地球温暖化は待ったなしの状況。できる人から取り組まなければならない。木質バイオマスの先進地である上伊那でならきっといい仕組みができるはず」とシステムの構築に意欲をみせている。
同研究所は地球温暖化防止と森林再生による持続可能な地域社会の構築などを目指して03年5月に設立された。木質バイオマスエネルギー普及のためのセミナー開催、木質ペレットストーブの開発・販売とペレットの調査・研究、子ども向けの自然体験キャンプなどの活動を展開している。 -
伊那市総合計画答申
09縲・8年度の伊那市の市政運営の指針となる市総合計画【基本計画】案の検討を終えた市総合計画審議会(下島省吾委員長、23人)は28日、市長に答申した。下島委員長は「委員の熱心な審議で原案に100件以上の修正を加えた。市の進むべき方向を示す羅針盤として役立ててほしい」とあいさつ。小坂樫男市長は「計画に基づいて、より良い伊那市発展のために努力したい」と礼を述べた。
【基本計画】案は(1)「市民が主役」のまちづくり(2)だれもがいきいきと働き産業が育つまちづくり(3)自然や景観を守り生かすまちづくり(4)健康で安心して暮らせるまちづくり(5)歴史と文化を大切にした、人を育むまちづくり(6)多くの人が訪れるにぎわいのまちづくり(7)安全なまちづくり竏窒フ全7章から成り、それぞれの細目について現状と課題、施策の方針、体系、展開、まちづくり指標、用語解説などを数値目標を交えて記述している。
審議会は07年6月に第1回を開催。08年3月の計画案諮問を経て12回の審議を重ねてきた。 -
伊南地域総合開発期成同盟会中田切部会・与田切部会総会
伊南地域総合開発期成同盟会中田切・与田切部会総会が28日、飯島文化館であった=写真。この中で、国土交通省天竜川上流河川事務所は与田切流域の国道153号線下流砂防事業の延伸計画(案)を示した。中田切川でも直轄事業の延伸を考えている-とした。
駒ケ根市・飯島町・中川村の理事者、議会、関係区など約60人が出席し、07年度事業報告、決算報告を承認し、▽砂防事業、治山事業の建設促進を図るために、国、県に対し、積極的な運動を展開する▽地域が一体になり事業の推進に当る▽砂防・治山事業の推進を図り、水資源の確保と水利の調整を図る-などを盛り込んだ08年度事業計画を決めた。
この後、天竜川上流河川事務所から、与田切川・中田切川流域の砂防事業の現況と今後の見通しについて説明があった。この中で、与田切川の国道153号下流については県施工で床固め工が4基施工されているが、いずれも老朽化している。国道と直近に飯田線が走り、土砂災害による交通遮断などが懸念される。そこで、直轄砂防事業を町道3152号まで延伸し、国道から東へ床固工6基、帯工2基設置する方針で、住民と意見交換しながら設計を進めたい-などの考えを示した。 -
非核平和行進が北上、上伊那を縦断
上伊那地区労働組合会議や各地区勤労協でつくる被爆63周年2008非核・平和行進上伊那地区実行委員会は29日、恒久平和を訴える平和行進「子どもたちに核のない未来を!2008上伊那非核・平和行進」を行った。延べ9単組150人が、中川村から辰野町まで歩き、非核、恒久平和を訴えた。従来は2日間掛けて実施していたが、昨年から1日に短縮、市街地の要所要所を歩き、バスでも移動した。
出発地の中川村役場では約70人が集まり集会。上伊那地区労組会議の宮島良夫議長は「地球温暖化対策には原子力発電が有効という意見もあるが、一度、事故が発生すれば、地球規模の環境破壊につながる。核のない未来を子どもたちに届けることや、原子力に頼らない省エネ社会に向け、頑張ろう」と呼び掛けた。
曽我村長は同委員会の組織活動をたたえ、カンパを手渡し、激励した。
この後一行40人は先導車に続き出発。組合旗を手に、炎天下の中、沿道の住民に核廃絶をアピールしながら、飯島町に向い北上した。 -
茜織展今年も上高地で
感じたイメージを豊かな色彩で表現する・ス茜織り・スを提唱する宮田村大原区の辰野恭子さんと村内外の創作仲間16人が10月、上高地アルペンホテルで展覧会「茜織展」を開く。好評だった昨年に続き2回目で、宮田村と上高地の自然を題材にした作品を多数出品。全国から訪れる観光客の目を織物で楽しませる。
松本市政施行100周年記念事業の一環として開かれた昨年の展覧会。「岡山でもやってほしい」など来場者の反響は大きく、展覧会を通じて全国に交流の輪も広がった。
辰野さんらは上高地へも足しげく通い、今年の展覧会に向けてイメージを増幅。
また、身近な宮田村の情景にも想いをふくらませ、白銀の冬の木立ちや緑あふれる宮田高原など、感性を磨きながら作品を仕上げている。
「通り過ぎるとただの風景も、色に残すとまた違った趣きがあることに気付かされますね」と辰野さんら。
「全員が大切につくる織物。何か感じてもらえればうれしいですね」と話した。
会期は10月3日から11月3日まで。問い合わせは辰野さん85・3590まで。 -
手づくり屋で夏休みクラフト体験
宮田村仲町商店街の空き店舗を活用した梅が里ギャラリー「手づくり屋」は、夏休み特別企画として子どもたちを対象に各種クラフト教室を開いている。
講師は同ギャラリーに作品を出展する地域の人たち。親子参加を歓迎しており、子どものみで参加する場合は小学校3年生以上が対象となる。
8月5日まではビーズ、樹脂粘土クラフト。5日は食品トレーで飛行機づくりに挑戦し、9日は木工と流木アートの教、10日はカブト虫のはく製づくりに挑戦する。
各日とも午後からの開催。材料費のみ実費となる。問い合わせなどは三浦さん090・3142・3691へ。 -
保育園で夏まつり
宮田村の3つの保育園は恒例の夏まつりを各園で開き、友だちや家族と一緒に園児たちが楽しい夏の思い出をつくった。
中央保育園では、園児、職員、保護者が手づくりで出し物やイベントなどを用意。アットホームな雰囲気に包まれながら、夏の夜の一日を満喫した。
年長園児がつくったトトロの森も大人気。ファンタジーの世界も楽しめ、ゲームあり、お化け屋敷ありと多彩な内容で賑わった。
縁日風情も味わいながら、最後は花火大会で最高潮。交流の輪を深めていた。 -
宮田ビジネス学院が5講座を無料に、7周年記念で
宮田村商工会が運営する宮田ビジネス学院は開講7周年を記念して、パソコンの超初心者コースなど5講座を受講料無料(テキスト代のみ実費)で提供する。8月から9月末までのキャンペーンで、湯沢健二校長は「日ごろのご愛顧を地域に還元したい」と話している。
対象となるのは超初心者コースのほか、インターネットコース、電子メールコース、ブログ講座(初・中級)、同(上級)。
受講時間は4時間から10時間ほどで、日曜日を除く営業時間内(平日午前10時縲恁゚後8時、土曜日は午後5時まで)なら30分単位で自由に学習できる。
通常1万3千円前後する講座を開放するものだが、テキスト代各千円は必要となる。
1人で複数の受講も可能。問い合わせ、申し込みは宮田ビジネス学院85・2849まで。 -
村と村内企業が合同で取得認証目指して、エコアクション21
宮田村と村内企業計17事業所は、環境経営システム「エコアクション21」の合同取得認証を目指す自治体イニシャティブプログラムに申請した。来年6月の認証取得を目指すが、村住民福祉課は「合同で取得することにより経費を節減しつつ、環境意識の底上げを図っていきたい」としている。
同村は6月にエコアクション21のセミナーを開催。それらの動きを受けて村役場と、工業系11社、建設業4社、小売店1社が認証取得を目指すことになった。
9月から合同の研修を開始し、環境目標や方針、活動計画などを各事業所で立て、実際の運用に移して認証審査を受ける。
上伊那では2006年度に箕輪町が全国の自治体では初めてエコアクション21の認証を取得。
宮田村は役場本庁を認証取得の対象としているが、2012年までに6%の温室効果ガス削減を目標にした「役場地球温暖化防止実行計画」にもからめて、全職員の意識を高めながら取り組んでいく方針だ。 -
夏休みは有意義に はせっこサマースクール
伊那市の長谷公民館などを会場に、29日、小学生を対象にした「はせっこサマースクール」が始まった。8月1日までの日程で、土器作りなどの体験を通して長谷の良さを再認識するねらいで、1縲・年生の22人が申し込んだ。
これは、生活が乱れがちになる夏休みを規則正しく過ごせるように、長谷公民館と長谷教育振興課が初めて企画。期間中の午前8時半縲恁゚後4時、児童たちを集めている。
午前中に座禅と夏休みの宿題を片付け、自分たちで昼食を作って食べたあと、午後の体験学習。日替わりで土器作りや図書館にある本を使って戦争についての平和教育などに取り組む。
初日は20人が参加し、昼食に流しそうめんを楽しんだ。
縦に割った長さ8メートルの竹の節を取り、縦割りの班ごとにゆでたそうめんを流した。「そうめんが来ないよ」と一番下のざるで待ち構える児童も。
長谷小学校3年生の女の子(9つ)は「座禅は足が痛くて、早く終わってほしいと思った。土器作りとかが楽しみ」と話した。 -
駒ケ根工業高校で夏休みものづくり体験教室開催
駒ケ根市にある駒ケ根工業高校で27日、小学生を対象とした「夏休みものづくり体験教室」があった。赤穂南小学校と西春近南小学校(伊那市)の児童と保護者約50人が参加。七宝焼きのキーホルダーづくりに挑戦した=写真。
同教室は小学生にものづくりの楽しさを体験してもらうとともに、工業高校とはどんな場所かを知ってもらうことなどを目的として実施しているもので、夏休み中は全4回、開催を予定している。
初日のこの日は、金属製の下地に鉱物質の粉末を水で溶かしたペーストを乗せて焼き上げる「七宝焼き」の体験を企画。親子は先のとがった棒などで細かな部分にも色を乗せ、オリジナルの作品を焼き上げていた。
この日小学1年生の伊東祐稀君、年中の拓未君と参加した母親のみのりさんは「子どもも張り切ってやっているが、なかなか難しい。でも、自分で手づくりしたものなので、宝物になると思います」と話していた。 -
生産者と消費者の交流イベント「ふれあい農産市場」
生産者と消費者の交流イベント「ふれあい農産市場」が27日、駒ケ根市内にある4カ所の農産物直売所であった。生産者は各直売所で直接消費者と接し、農産物を販売。また、各直売所ごとのさまざまな催しがあり、訪れた人たちを楽しませた。
同イベントは、消費者に地元農産物の魅力を知ってもらうとともに、生産者自身、消費者の求めているものをしろう竏窒ニ、中沢地区、東伊那の営農組合が今年初めて企画。中沢、東伊那にある「やまんた直売所」「かっぱふれあいセンター」「火山の直売所」だけでなく、「駒ケ根高原直売所」にも参加を呼びかた。
そのうち東伊那の火山直売所(宮下篤組合長)では、スイカの試食会を実施。
訪れた買い物客は「柔らかい」「甘い」などと話ながら、試食したスイカを購入していた=写真。
宮下組合長は「ここは常連客が多いが、夏休み中は帰省した人も訪れてくれるため、にぎわう。今後は。火山独自でもこうしたイベントを実施していきたい」と話していた。 -
遊休農地解消を目指し竏忠ホ山直売所の生産者有志でつくる「やきいもポン」が、直売所の販売計画に基づき遊休農地で農産物を生産
遊休農地の拡大を食い止めたい竏秩B
駒ケ根市東伊那にある火山直売所の生産者組合(生産者200人、宮下篤組合長)有志7人でつくるグループ「やきいもポン」は今年、直売所の販売計画に基づいて遊休農地約30アールで農産物を生産している。活動の目的は遊休農地の有効活用。今年はサツマイモやイモ、トウモロコシなどを生産し、すでに直売所へと出荷しているが、農産物の人気は上々。同直売所の組合長でグループの代表を務める宮下さん(71)は「火山は中山間地で荒廃農地も多い。無作付け農地が増えることを何とかして食い止めたい」と話す。
◇ ◇
全国的に農地の荒廃化が問題となる中、野生動物による農作物への被害が深刻な山ぎわの地域では、作った作物が全滅に近い状態まで被害に遭うこともあるため、農家の生産意欲を失い、さらに荒廃地が増える悪循環が生じている。
中山間地に位置する火山地区でも同様の現象が生じており、遊休農地が荒廃化することを懸念されている。
そんな中、火山直売所に野菜を出荷する生産者7人が話し合い、遊休農地の解消方法を模索。直売所の販売計画に沿って野菜を生産することで、遊休農地を活用していこうと考えた。
これから秋にかけてはサツマイモなども直売所に並ぶ予定で、来年度以降は、徐々に作付面積を増やしていきたいと考えている。 -
子どもクッキングで朝食の大切さを学ぶ
1日の活力源となる朝ご飯を自分たちで作ってみよう竏窒ニ27日、第4回子どもクッキング教室が駒ケ根市の保健センターであった。市内の小学校に通う小学3年生から6年生までの約50人が集まり、自分たちで簡単につくれる朝ご飯メニューを作りながら、朝食の大切さを学んだ。
子どもクッキング教室は、子どもたち自身に「食」に対する関心を深めてもらうことなどを目的として市食育懇話会「子どもたちの食育部会」が05年から開催している。
今回は「元気のでる朝ごはんメニュー」と題して、おにぎりやさつま汁など6種類のメニュー作りに挑戦。児童らの指導には給食センターの調理員や食生活改善員、こまちゃん食育応援団のメンバーなどが協力し、包丁の使い方から味付けの方法などを伝授した=写真。
この日参加した赤穂小学校3年生の北原寧々さん(8)は「上手にできた。食いしん坊なので、食べるのが楽しみ」と話していた。
また、調理に先立ち、朝ご飯についての話もあった。 -
少林寺拳法宮田支部の拳士たちが親子で自然体験
宮田村の少林寺拳法宮田支部(鈴木英仁支部長)の少年少女拳士とその家族が27日、駒ケ根市のシイタケ生産者・水上平八郎さん(53)の雑木林で林間学習をした。子どもたちは協力合いながらキツツキの巣箱づくりやシイタケ採りなどを体験。自然の大切さを学ぶとともに、仲間との絆を深めた。
ただ拳法を身に付けるだけでなく、人との絆や相手を思いやる心を学んでほしいとの願いから、同支部では普段からこうした体験学習を展開しており、水上さんの林で林業体験をするのは2年目。
最初に上伊那地方事務所林務課の大崎智文さんからアカマツ林の話や近年問題となっている松くい虫のことなどを学び、林の中につるすキツツキの巣箱づくりに挑戦。年下の子が釘を打つ時は釘が曲がらないよう、年上の子が添えてあげるなどして、みんなで一つの巣箱を完成させ、「キツツキが入るといいな」などと笑顔で話していた。
水上さんは「こうした体験の中で子どもたち自然を知ってもらい、未来へとつないでいってほしい」と話していた。
また、現在少林寺拳法宮田支部、駒ケ根支部ではともに活動する拳士を募集している。
宮田支部の問い合わせは(TEL090・1543・3763)鈴木さん、駒ケ根支部の問い合わせは(TEL090・4196・・4032)気賀沢さんへ。 -
リンゴオーナー農園の園開き、各地で開催
上伊那農業協同組合(JA上伊那)の「リンゴオーナー園」の園開きが27日、上伊那各地であり、今年自分のリンゴを育てようと考えている県内外の家族連れなどが各地の農園を訪れ、契約式に臨んだ。
同制度は1シーズン、自分のリンゴの木を持ち、秋には自分の木からリンゴを収穫することができるもの。土や自然に親しみ、農業への理解を深めてもらうことなどを目的として開催している。
そのうち宮田村の酒井秀康さん(51)の農園では今年、29組の家族がオーナーとして契約。この日愛知県名古屋市から家族とともに契約式に訪れた薮田留美さんは「去年も同じ畑でダンボール9箱ぐらい取れた。今年も秋が楽しみ」と話し、気に入った木に契約のしるしとなる札を下げていた=写真。
オーナーのほとんどがリピーター。主には県外から訪れる家族が中心で、県内別地域から訪れる人も1割程度いるという。 -
井坪建設が収入付住宅の予約受付
総合建設業の井坪(本社・飯島町)が駒ケ根市赤穂市場割に建設する収入付住宅「スズラン・ヒルズ」の予約が始まり、好評に付き、現在、残り3棟となった。
「夢の住宅革命」と言われるイツボの「収入付住宅」は、メゾネット型2戸建住宅を建設、片方に自分が住み、一方から家賃収入を得るシステム。
特長は▽将来的に二世帯住宅として使用できる▽退職後の自己資金が貯まる▽2戸とも賃貸にすると家賃収入が毎月20万円になる▽井坪ならではの耐震性にすぐれた鉄筋コンクリート住宅(白くま工法)▽省エネ、オール電化-など。
今回受付中の「スズラン・ヒルズ」はメゾネット型3LDK(95平方メートル)2戸建、プライベート庭付き、ケヤキ並木、2つのアルプスを望む絶好の住環境。
ちなみに土地建物3600万円(自己資金500万円)の場合、借入3000万円、ローン返済10万9317円、家賃収入10万円、返済自己負担9317円となる。
井坪社長は「今のアパートの家賃で、3LDKの庭付き住宅に住めて、土地建物の資産が持てる。さらに定年後は生涯月10万円の収入が得られる」と話している。
詳細は同社(TEL86・8778) -
インターハイ(6)
総体県大会で優勝し、インターハイ(8月2~6日・埼玉県新座市)の出場を決めた。ただ、全国で勝ち上がるには選手全員の技の正確性が課題となる。大野監督は「最近は意識できるようになってきた」と期待。ベスト8入りを目標に、まずは初戦突破を目指す。
昨年の総体北信越大会で優勝した部員らで構成。しかし、本年の大会は、参加した6校中5位と落ち込んだ。技の決まりの浅さが目立った。試合の流れがつくれず、実力を出し切れなかった。
大会後は、それぞれが基本に立ち返り、技の正確さを意識しながらフットワーク強化に励んだ。「元気があり、自分たちで考え、行動できる選手たち」と大野監督。各自が努力し、成果を出しているという。
目指すのは昨年(ベスト32)を上回るベスト8。丸山主将は「今までやってきた集大成にしたい。団体の5人に入れない3年生や、インターハイに出られない女子部員の分も意識して頑張りたい」 -
アレチウリ駆除大作戦
第10回アレチウリ駆除大作戦(実行委員会主催)が27日、伊那市内の三峰川水系であった。地域住民約140人が参加し、ぐんぐんと伸びた帰化植物アレチウリを1本ずつ抜き取った。10回の節目を記念し、三峰川流域の環境を学ぶ親子環境教室を初めて開いた。
環境教室には親子ら16人が参加。アレチウリの長さや茎の太さ(周囲)を競うなど遊び心を取り入れた内容で、アレチウリの生態を学びながら駆除作業に当たった。
参加者は、それぞれ繁茂したアレチウリの根を抜き、茎をたぐり寄せた。1日に10センチ、20センチと伸びるそうで、長さはすべて4メートル以上。一番長かったのは7メートル65センチで、太さは4・1センチだった。参加者は「繁殖力がすごい」と驚いていた。
アレチウリ駆除は三峰川の自然や歴史を後世に残すため、市民団体「三峰川みらい会議」が主導となって進めていたが、地域の取り組みとして広がり、丸山宏一副代表は「趣旨が浸透した。子供たちに遊んでもらえる三峰川を残すため、活動を続けていきたい」と話した。
アレチウリに覆われた植物は光合成が出来ずに枯れるなど生態系のバランスが崩れる。河川敷だけでなく、段丘崖、道路沿い、畑作地帯などにも繁茂し、見つけたら抜き取ることが重要という。 -
長谷の中尾橋が開通
伊那市長谷の三峰川に架かる中尾橋の開通式が28日、現地であった。地域に伝わる中尾歌舞伎の弁慶が地域の発展を願う口上を述べるなど中尾橋の完成を祝った。
中尾橋は国道152号と中尾区を結ぶ唯一の主要生活道路。1973年に建設された旧橋は幅員が狭く、自動車のすれ違いが出来ない上、通学路にもかかわらず歩道がなく、車道2車線化と歩道整備の必要性があった。04縲・8年度、旧橋の10メートル上流部に新しく橋を架け替えた。延長94メートル、幅員10メートル(片側歩道)。「弁慶橋」として親しまれるよう親柱に弁慶の石造物2体、欄干に中尾歌舞伎公演の様子などを写した写真パネル6枚を取り付けたのが特徴。旧橋撤去を含む事業費は3億6千万円(うち国庫補助1億9800万円)。
開通式で、小坂市長や中山晶計長谷総合支所長らは、台風で中尾橋が流されるなど災害と向き合った歴史を振り返り、地域の発展や交通便益に期待した。
長谷保育園児25人が元気いっぱいに踊りを見せたあと、地域住民らが渡り初めし、完成を喜び合った。橋上に、中尾歌舞伎の演目「御所桜堀川夜討弁慶上使の段」の主人公弁慶が登場し、式典に花を添えた。
旧橋は11月縲恬・N3月、撤去される。 -
琴伝流大正琴「虹彩」第28回上伊那地区交歓会
琴伝流大正琴上伊那地区指導者会「虹彩」の上伊那地区交歓会が27日、箕輪町の町文化センターであった。約50グループ・教室が出演し、練習の成果を披露した。
今回で28回目の同交歓会は、毎年1回、飯島町、駒ケ根市、伊那市、箕輪町で持ち回りで開いている。
それぞれそろいの衣装を着て、「大きな古時計」「異邦人」「人生いろいろ」など34曲を演奏。
最後に「故郷」を指導者たちが演奏し会場の参加者全員が合唱した。
また交歓会では20年継続者と80歳以上の門下生の表彰もあった。 -
長野県吹奏楽コンクール高校部門A編成中南信地区大会
伊那県民文化会館で27日、長野県吹奏楽コンクール高校部門A編成の中南信地区大会があった。南信の19校が出場し、県大会出場を目指し演奏した。
長野県吹奏楽コンクール高等部門は、楽団編成により、A(1校単独で50人まで。課題曲と自由曲演奏)、B(単独または複数校で30人まで。自由曲)、C(単独または複数校でA・Bに出場しない生徒で構成し人数制限なし。自由曲)の3部門がある。
A部門は東北信地区大会(15校)、中南信地区大会合わせて34校が出場。そのうち県大会へは各地区からそれぞれ9校が出場できる。
上伊那で出場したのは伊那北、伊那西、伊那弥生ケ丘、赤穂の4校で、弥生ケ丘と赤穂は県大会への出場を決めた。
大会結果は次の通り。
▽金賞(県大会出場)=松本深志、松本美須々ケ丘、松本蟻ケ崎、豊科、塩尻志学館▽銀賞(県大会出場)=松本県ケ丘、伊那弥生ケ丘、赤穂、下諏訪向陽▽銀賞(そのほか)=東海大学付属第三、飯田風越、松商学園、飯田、伊那北、諏訪清陵、諏訪二葉、下諏訪農業▽銅=木曽・木曽山林・木曽青峰、伊那西 -
【記者室】花火のごとく
花火は心躍る。祭り彩る盛夏の花火も、冬空に咲く恵比寿講花火も。花火は家の窓から眺めるものだったが、手筒花火を打ち揚げる「みのわ手筒会」との出会いで、間近で見る醍醐味を知った▼発足の年から取材させていただき、吹き上がる華に感動した。同時に地域に活力を-と願う会員の熱き思い、心意気を見せていただいた。打ち上げ花火も手筒花火も、わずか数秒に魂を込める。危険と隣り合わせなだけに、命を懸けた華。見る人の心を明るく照らし、潔く散る▼一瞬でもいい。花火のごとく人の心に明かりを届けることはできただろうか。感動なんて大それたものでなく、小さな小さな明かりでいい。そっと照らし、そして消える。そんな人生が送れたら幸せ。(村上裕子)
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長谷の糸ぐるまが、市町村合併後、初めて高遠町の民話「狐の曼荼羅」に挑戦
長谷に伝わる民話を切り絵紙芝居にして、語り伝えてきた「糸ぐるま(久保田文子代表)」は、民話のテーマを伊那市内の他地区に広げ、初めて高遠町の民話を題材にした切り絵紙芝居「狐の曼荼羅」を製作。28日、この民話が伝わる高遠町西龍寺(清水俊一郎住職)で初上演した。
会場には夏休み中の小学生や門徒ら20人余が集まり、画面を見入り、日々努力、精進し、弥陀の世界に入った白狐の化身「お松」に思いを重ね、感動を共有した。
大型紙芝居9作目、13枚で構成する「狐の曼荼羅」は、今から約500年前、西龍寺にお松という、働き者で心優しいお手伝いさんがいた。長年一生懸命働いていたお松はある日「里に帰りたい」と暇ごいをした。最後のお勤めを済ませたお松は「お礼に」と1枚の絵を書き残して立ち去った。その後、住職は墓地で眠るように死んでいる白狐を見つけ、尻尾の先に墨がついているのを見て、ハタと「お松は白狐だったのか」と気づいた。白狐を手厚く葬った住職は、お松の残した絵をよく見ると、あちこちに毛がついていた。この狐は生死の境をさ迷っている間に、諸仏の悟りの境地である弥陀の世界を描いたものと伝えられ、今も大切に保存されている-というストーリー。
久保田さんは「寺に伝わる『狐の曼荼羅』を見せていただいた時は、感動で涙が止まらなかった。こんなすばらしい話を紙芝居にして、みんなに見てもらい、ふるさとを大切にする心が育めばと思った。これからも市内の民話を掘り起こし、伝えていきたい」と話す。
同寺の清水昭代さんは「寺の風情が伝わるすばらしい色彩の紙芝居に感動した。多くのみなさんに紙芝居を通じて民話『狐の曼荼羅』が知ってもらえればうれしい。『曼荼羅』もこの紙芝居も寺の宝」と感謝した。
また、久保田さんは「民話の本筋を変えず、いかに物語を膨らませるかに苦労した」とも。