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高尾町社協花見
伊那市の高尾町(守屋武夫総代)と高尾町社会福祉協議会「ふれあい高尾会」(西村カツ子会長)は19日、満開のサクラが咲く高尾公園で花見を楽しんだ。約20年前から続く毎年の恒例行事。住民約60人が参加し、お年寄りも子どもも入り混じってにぎやかに楽しいふれあいのひとときを過ごした=写真。
参加者は降り注ぐ暖かい日差しの下、ひらひらと舞い散るサクラの花びらを見ながら、社協役員や住民らが持ち寄った手作りのご馳走に舌鼓を打ち、歌やハーモニカ演奏、大型紙芝居などの余興に興じていた。 -
韓国・南原市長が伊那の文化団体と交流
親善のため18日に伊那市を訪れた韓国の南原(ナムウォン)市・崔中根(チェ・チュンクォン)市長は19日、伊那市の文化団体や女性団体との交流を生涯学習センターいなっせで楽しんだ。伊那に伝わる羽広の獅子舞や、伊那節をはじめとする伊那節保存会の歌と踊りのほか、伊那市在住の演奏家エレナ冨岡さんのアルパ(インデアンハープ)などが次々に披露されると、崔市長は「演奏や踊りは南アルプスより美しい」と感想を述べ、上機嫌で記念写真に納まった=写真。
交流会には、南原市を舞台に展開する古典的純愛物語『春香(しゅんこう)伝』にちなんだ「春香祭」(5月1縲・日)が同市で開かれるのに合わせて訪韓する伊那市の女性団体や文化団体でつくる民間の使節団(竹中則子団長、16人)も出席。竹中団長は崔市長へのあいさつで「韓国のテレビドラマは日本でも大人気。祭りも素晴らしいと聞いているので行くのが楽しみだ」と述べた。 -
歌舞伎の中尾で花桃の丘づくり
中尾歌舞伎で知られる伊那市長谷中尾で20日、丘を将来花桃でいっぱいにしようと上中尾集落の住民がつくる「上中尾元気ずく出し隊」(西村幸一隊長、26人)は「上の原 花桃の丘公園」予定地の高台にハナモモの苗木約50本を植え付けた=写真。西村隊長(66)は「サクラも考えたが、歌舞伎の定期公演がある4月29日にお客さんを迎えるには花桃の方が時期的に良い。数年後には成長した木がこの丘を満開の花で飾ってくれるだろう」と笑顔で話した。
上中尾は現在の戸数わずかに14戸。小中学生は1人もおらず、高校生が2人いるだけという少子高齢化集落。住民はここに花桃の咲く公園を整備して地域活性化につなげようと昨年「元気ずく出し隊」を結成し、立ち木を伐採するなどして公園造りに乗り出した。
地区内にはさらに2カ所の公園整備が計画されていて、今年秋までにハナモモの苗木約40本を植える予定。
丘は数十年前はサクラが数本ある小公園で住民らの憩いの場所だったが、近年はカラマツが林立するなど様変わりしたため、訪れる人もなく打ち捨てられていたという。 -
南箕輪中卒業生 村の松くい虫対策に募金寄付
南箕輪村の南箕輪中学校を1950(昭和25)年度に卒業した同年会は22日、村の松くい虫対策の資金にしてほしいと、同年会で集めた3万3055円を村森林セラピー協議会に寄付した。同年会幹事長の小林広幸さん(72)=北殿=が役場を訪れ、荻原文博会長に手渡した。
寄付は、古稀の記念で大芝高原多目的広場に植えたコヒガンザクラの木の下で同年会を開こうと15日、同所に村内外から同年生36人が集まったのがきっかけ。席上で村の松くい虫対策へ募金をしようと話が持ち上がり、寄付金を集めたという。
小林さんは「寄付金を有効に使い、森林整備をしながら対策を取っていってもらいたい」と期待。村は大芝高原のアカマツの松くい虫対策として06年度から、薬剤の樹幹注入を毎年度実施していて、本年度は事業費1千万円で、約600本のアカマツに施す予定だ。
荻原会長に寄付金を手渡す小林さん(左) -
村運動あそび検討委員会 08年度活動計画
「南箕輪村運動あそび検討委員会」は22日夕、村役場で2008年度1回目の委員会を開いた。村関係者や各保育園長ら委員11人と委員会顧問の柳沢秋孝松本短期大学教授らが出席。3年目となる本年度の活動計画などについて話し合った。
柳沢運動プログラムを取り入れた、村の「運動あそび」は06年度から本格導入。本年度は、村内5保育園それぞれ年長14回、年中13回、年少11回の活動回数で村運動保育士の金井仁美さんが授業する。このほか、村子育て支援センターや小学校などで「親子運動あそび」を展開する。
各保育園では授業のほか、保育園生活の中に「運動あそび」を取り入れ、園児たちの「心と体」を育てている。本年度からは、各学年ごとの保育士でつくる研究会で情報を共有しながら、効果的に行っていくことを確認した。
顧問の柳沢教授は「人間の運動機能は生後の経験や体験によって高まるため、乳児、幼児期は最も重要な期間となる。運動は生きるために必要なこと。大人が子どもたちに興味を持たせ、自主的にやっていけるよう支援する必要がある」と呼び掛けた。 -
絵画サークル「芽の会」 伊那市
1991(平成3)年、伊那市の伊那公民館の油絵教室修了生で絵画サークル「芽の会」(福沢由紀子代表)を結成した。メンバーは入れ替わりながら、現在、市内を中心に、7人で構成する。40縲・0代と年代の違う仲間が同じ趣味を持ち、絵を描くことの喜びを共有するサークルだという。
油絵が主で、講師に信州美術会伊那支部長の前田博さんを迎え、月2回(第1・3土曜日)、伊那公民館で活動する。
題材は、静物や風景など会員が描きたいもの。自宅で制作中の作品を持ち寄り、前田さんから構図や色づかいなど作風や技量に合わせた指導を受ける。会員は「個性を大事にしてくれるから、楽しく絵を描ける」と話す。
会員からもアドバイスが飛ぶ。「先生ばっかりだもんね」とお互いに何を言っても良い環境が出来上がっている。
仲間の絵を見たり、批評を聞いたりすることで、刺激を受け、自らの作品作りにも結びつくそうだ。
「絵を描くのは学校の授業以来」という会員もいる。一人ひとりキャンバスに向かい、絵の具を重ねていく。「自分の思いをどう表現するのかが難しさでもあり、おもしろさ。奥が深い」と研さんを積む。
6月の第84回伊那美術展覧会(伊那美術協会主催)に向け、会員は50号以上サイズの作品を制作中。ほとんどの会員が出品する予定だ。県展などにも挑戦している。
そのほか、芽の会独自の作品展や公民館ロビー展、文化祭で作品を発表。年1回のペースでスケッチ旅行に出かけたり、懇親会を開いたりと和気あいあいとした雰囲気の中で、絵を描くことを楽しむ。
(湯沢康江) -
10周年を迎えたハッチョウトンボを育む会がトンボの池で作業実施
世界最小のトンボとして知られる「ハッチョウトンボ」が生息する駒ヶ根市南割公園の「トンボの池」で20日、市民ボランティアグループ「ハッチョウトンボを育む会」(会員約50人、小川周二会長)が春の環境整備作業をした。作業には約15人が参加。ハッチョウトンボの羽化を前に、生き物の住み良い環境を整えた=写真。
この池でハッチョウトンボの生息が確認されたのは今から20年前。その後、この地の自然環境を守っていこう竏窒ニ同会が発足。今年で10周年を迎えた。
池に住む生物たちの生息環境を守り続けるため、春と秋に下草刈り、産卵場所の整備などを実施。また、夏の観察会、メダカの育成などにも取り組み、地域の子どもたちが地元の自然と親しむ場づくりをしている。
小川会長(73)=福岡=は「一生懸命協力してくれるみなさんのおかげでここまで活動を続けてこられたのはありがたい。市の財産として、今後もここを守り続けていきたい」と話していた。
また、この日の夕方には記念祝賀会を開き、今後も活動を継続していく決意を新たにした。 -
イオン幸せの黄色いレシートキャンペーン
箕輪町のジャスコ箕輪店の沖剛一店長らが18日、同町の社会福祉協議会を訪れ、昨年度のイオン幸せの黄色いレシートキャンペーンによって購入した品物を登録団体に寄贈した。
イオン幸せの黄色いレシートキャンペーンは、イオンやジャスコの各店舗が展開しているキャンペーン。毎月11日に発行している黄色いレシートを店内に設けられた同キャンペーンに登録している地域のボランティア団体などのBOXに投函すると、レシートの金額の1%がその団体への寄贈品の購入費にあてられる。
07年度は計25万円分が集まり、登録団体の「若草園」「せせらぎ会」「ハッピーテール」など町内の6団体に、デジタルカメラやホワイトボードなどが贈られた。
登録の問い合わせは、ジャスコ箕輪店(TEL79・1411)へ。 -
全日本都道府県対抗剣道 上伊那2選手県代表出場
第56回全日本都道府県対抗剣道優勝大会(29日、大阪市)の県代表チームとして、上伊那から伊那市富県の会社員、酒井久美子さん(30)=市体協剣道部、4段=と南箕輪村神子柴の会社員、伊藤直広さん(31)=南箕輪わくわくクラブ、5段=の2人が大会に出場する。2人は21日、それぞれ市役所と村役場を訪れ、意気込みを語った。
大会は年齢、職業別の先鋒、中堅、大将など男子5人、女子2人の計7人で1チームを構成する都道府県対抗の団対戦。2人は2月、千曲市であった県代表予選会に出場し、酒井さんは5将を決める部(30歳以上女子)で、伊藤さんは副将を決める部(30歳以上男子)でそれぞれ優勝した。全国大会の初戦は沖縄県と対戦する。
2年連続の大会出場となる酒井さんは、
伊藤さんは5年ぶり2度目の代表。前回の出場でチームは1回戦敗退だったため、今回は「初戦突破」を目標とする。「気持ちを強く持ち、自分が得意とする攻めの剣道を展開したい。副将は勝負を決める順番なので、チームのよい流れをつなげたい」と話している。
伊藤さんが同競技を始めたのは小学3年生からで、現在も村内以外の伊那、駒ヶ根市などへ出げい古するなど積極的に活動。地元の小中学生が集まる、地域総合型スポーツクラブ「南箕輪わくわくクラブ」北部剣道の指導者も務めている。 -
ティービーエム
ティービーエム(本社・宮田村)はこのほど、取締役などの新陣容を発表した。
内容は次の通り。
▽代表取締役社長=山田益▽取締役副社長=唐澤敏治(昇格・社長補佐・総務経理全般担当)▽常務取締役=高坂勉(タービンブレード事業部事業部長)▽取締役=山田稔(品質管理部担当・ISO担当)▽監査役=清水忠之 -
箕輪町図書館19年度利用統計
箕輪町図書館が07年度の図書館利用統計を発表した。
箕輪町図書館の蔵書数(3月31日現在)は6万8428冊。
07年度貸し出し冊数は12万1986冊(前年度比3%減)で、町民1人当たり4・6冊の貸し出しとなった。
内訳は絵本4万6524冊(前年比1%減、小数点以下四捨五入以下同)、児童書2万1177冊(前年度比2%増)、文芸書1万5618冊(前年度比15%減)、ビデオ7519本(前年度比16%減)、雑誌1万0055冊(前年度比12%増)など。
箕輪町図書館での人気の本は▽一般書(コミック類は除く)=(1)「東京 07」(まっぷる)昭文社(2)「還らざる道」内田康夫(著)、祥伝社(3)「日本語の故郷一唱歌ゑほん」小沢吉良(絵)、小学館▽児童書(コミック類は除く)=(1)「かいけつゾロリのきょうふのプレゼント」原ゆたか(作・絵)、ポプラ社(2)「かいけつゾロリのなぞのおたから大さくせん」原ゆたか(作・絵)、ポプラ社(3)「かいけつゾロリとなぞのひこうき」原ゆたか(作・絵)、ポプラ社▽絵本=(1)「がたんごとんがたんごとん」安西水丸(作)、福音館書店(2)「どうぶつのおかあさん」小森厚(文)、福音館書店(3)「ころころころ」元永定正(作)、福音館書店竏秩B -
オーケストラと共演 南箕輪村から3小中学生出場
5月4日、大阪である、第20回フリューゲル・ピアノ・コンチェルト・フェスティバル(日本アーティストビューロー主催)の全国大会に、南箕輪村の望月音楽教室伊那レッスン室から村内の小中学生3人が出場する。大会はプロのオーケストラと共演することができるため、それぞれ本番を楽しみに練習している。
出場するのはシニア・スチューデント・コンチェルト部門の大塚智哉君(13)=南箕輪中2=、リトル・コンチェルト部門の米窪拓哉君(10)=南箕輪小5=、藤沢優花さん(10)=同4=。3人は部門別の課題曲集から選曲し、全国区テープ審査、地区本選大会を勝ち上がり、「グローバルフィルハーモニー管弦楽団」と共演できる全国大会出場を決めた。
4年連続出場の大塚君は、ベートーベン「ソナタ第8番ハ短調Op. 13『悲愴』より第1楽章」で挑戦。「オーケストラと共演できることが何より楽しみ。この大会のために練習してきた」と意気込んでいる。
初出場の米窪君は「緊張しそうだけど、これまでやってきたことを発揮できればうれしい。全国大会に出場できるだけで夢のよう」。ベートーベン「ソナチネ第5番ト長調より第1楽章」を大会で演奏する。
藤沢さんの演奏曲はブルグミュラー「『25のやさしい練習曲』より やさしい花」。2年連続出場で、「前回よりうまくできるよう頑張りたい。早くプロの人たちと演奏したい」と本番を楽しみにしている。
全国大会は全4部門に約100人が出場。3人を指導する望月音楽教室の望月玲子さん(主宰)と、平林千枝さんは「人の心に届く、春の日差しのような暖かな音でピアノを奏でてきて」と期待している。
全国大会出場の証明書を手にする大塚君、米窪君、藤沢さん(左から)。 -
上伊那北部消防連絡協議会定期総会
辰野町、箕輪町、南箕輪村の消防団でつくる上伊那北部消防連絡協議会は18日、定期総会を箕輪町の地域交流センターで開き、08年度の事業計画案や予算案を承認した。
08年度の主な事業は次の通り
▽水防訓練(5月18日)▽幹部訓練(5月31日)▽県ポンプ操作大会激励会(7月27日)▽正副分団長研修(9月6日)▽ラッパ訓練▽幹事会竏窒ネど。
08年度の同協議会負担金は辰野町16万4800円、南箕輪村13万8200円、箕輪町17万7千円で、計48万円。
08年度の上伊那北部消防連絡協議会の役員は次のみなさん
▽会長=平沢久一(箕輪町消防団長)▽副会長=武居保男(辰野町消防団長)、松沢武夫(南箕輪村消防団長)▽評議員=小松孝寿(箕輪町消防団副団長)、古村幹夫(辰野町消防団副団長)、藤田政幸(南箕輪村消防団副団長)▽幹事長=倉田昌(箕輪町消防団本部長)▽幹事=林国久(辰野町消防団本部長)、唐沢英樹(南箕輪村消防団本部長)、上田康夫(辰野町消防団消防主任)、宮下裕司(南箕輪村消防団消防主任)▽書記=滝沢光義(箕輪町消防団消防主任)▽参与=内山朝高(箕輪消防署長)、丸山均(辰野消防署長)、加藤純治(南箕輪村役場総務課長)竏秩B -
三峰川右岸の農地を潤すための虹橋しゅん工式
伊那市高遠町の三峰川に架かる県営かんがい排水事業の水路橋(通称虹橋)のしゅん工式が19日、現地であった。三峰川右岸の農地を潤すための幹線農業用水施設で、出席した三峯川沿道土地改良区連合、市の関係者ら約50人は14年の歳月をかけた事業の完了を喜んだ。
虹橋は美和ダム、高遠ダムを主水源に、農業用水として市内美篶、手良一部の農地約1140ヘクタールに供給している。事業は地域農業経営の安定化を図るため、94年度に着手。1958(昭和33)年の建設から45年以上が経過し、老朽化した虹橋の補修補強のほか、ずい道2・3キロ、水路3・9キロを改修した。総事業費は12億2300万円。うち虹橋(04縲・7年度)は2億4700万円。
虹橋の延長は98メートルで、幅員は2メートル。最大で毎秒5トンの水が流れる。水路上には、管理道路を兼ねた歩道を設け、歩行者や車いす、自転車で通行できるようにした。国道361号と虹橋を結ぶ三峰川右岸の取り付け道路(延長66メートル)は市が施工。事業費は6千万円。
三峯川沿道土地改良区連合の矢野源嗣理事長は「虹橋は三峰川沿岸の農業を支えてきた。厳しい農業情勢だが、力を合わせて地域農業の発展のために努力したい」と述べた。
次代に誇れる三峰川を実現するための「三峰川みらい計画」で、虹橋付近は「渓谷の自然を保全し、自然と水を回復させるエリア」として位置づけられる。 -
染織作家・小山憲市展
上田市在住の上田紬の染織作家、小山憲市さんの展覧会が19日、伊那市生涯学習センター2階の展示ギャラリーで始まった。
県内外で展覧会を開いているが、南信では伊那で2度目。
遠目には一色に見える着尺は、近くで見ると何色もの糸で織ってあり、それぞれに質感も異なる。「着る人を引き出せるシンプルな着物を作りたい」と着心地も含め色、糸、質感にこだわり、じわじわと味わいが出る作品づくりをしている。今回は訪問着、帯、着尺など約50点がある。
「着物は実用着からファッションに替わり、おしゃれ感も違ってきている。洋服では出せないその人らしさを着物で出したい。今の時代に作りたいものを探りながらやっている」と小山さん。「ギャラリーなので気楽に見て、触って、知ってほしい。何か心に残って帰ってもらえたらうれしい」と話している。
展覧会は20日まで。午前9時縲恁゚後4時。 -
韓国南原市長来伊
韓国南部の南原(ナムウォン)市の崔中根(チェ チュンクォン)市長ら5人が18日、初めて伊那市を訪れ、伊那市長を表敬訪問した。一行は芸術文化団体との交流や高遠城址公園の桜などを楽しみ20日に帰国する。
南原市は伊那市の名誉市民である高木東六さんが作曲したオペラ「春香」の舞台。今年2月下旬の韓国大統領就任式で、招待されていた日韓親善伊那谷の会顧問の小坂樫男伊那市長と崔市長が同席し互いの文化などについて話が弾み、伊那市高遠の桜も紹介。今回の来伊が決まったという。
市役所を訪れた崔市長は、出迎えた市職員一人ひとりとにこやかに握手を交わした。小坂市長は「お互いに力を合わせ、市民レベルの交流を広げていきたい」と歓迎。崔市長は、「伊那市は桜まつりが盛大と聞く。南原市にも大きな祭りが2つあるので祭りのやり方を学びたい。両市が文化的発展をもっと活発にするための交流をしたい」とあいさつし、南原市のつつじ祭りの時期に伊那市長を招待したいとも話した。
南原市には伊那市の女性団体などでつくる民間の使節団が今月末から3日間、『春香伝』にちなんだ「春香祭」に訪れる計画で、市民レベルの交流の輪が広がりそうだ。 -
エッセー集「風景の中の人びと 伊那谷の里山今昔点描」出版
箕輪町
赤羽稔章さん「一番印象にあるのが農村の戦前戦後の風景。今となっては全てが思い出になるが、そこには自然の風景があり、セミが鳴いていたり、ニワトリの声がしたり、音も自然も必ずくっついている。戦争中で食べるものもない状況だったが、それでも今とは違う温かな暮らしがあった。それを書きたいと思った」
生まれ育った伊那市高遠町荊口の風景、子ども時代の思い出、父母との関わり、今の暮らしの中での思いや散歩のことなどをつづったエッセー集「風景の中の人びと 伊那谷の里山今昔点描」を出版した。
長野県内の公立小中学校で教員を勤め退職。現在は長野県陸上競技協会上伊那支部陸協副会長(日本陸連S級公認審判員)を務めている。
出版は今回が3冊目となる。1冊目は「実南天」(1998年)、2冊目は「残月の小道」(2003年)。いずれもエッセー集で、「実南天」は教員時代の作品や妻の看病の様子、「残月の小道」は小さいころのこと、教わったことなどを自然と結びつけて書いた。
「何かもう1回出してみたい」。そんな思いで06年の始め、高遠のころのことを書いた3、4編の短いエッセーを手に東京の郁朋社を訪ねた。「やりませんか」という言葉をもらい出版を決め、同年の暮れころから本格的に執筆を始めた。
「うそは書けない」と高遠町誌、三義村誌などを参照し、取材もし、表現にもかなり神経を使った。
「小さいとき、夕焼けはいいな、山の中はきれいだなと感じていた。山の中で子どもが大勢いたわけではない。小学校の同級生はたった5人。孤独ではないけど、寂しかったんだと思う。寂しいから自然の美しさに引かれ、感じたのかもしれない」
ずっと心に残る自然の美しさ、心の風景が全編を通じてつづられている。
「160ページの本にするのは大変だったけど、仕上がった本を手にして、これが本かなと思った」と満足の1冊になった。
教員時代、文集に寄せた作文を読み、涙してくれた同僚がいた。「ぼくの作品を読んで感動してくれる人がいるなら書いてみよう」。そう思い、始めた執筆。何かを表現したいと、作詞や書にも取り組んでいる。
手元に届いた真新しい本の題字は自らが書いた。4月下旬、全国の書店に並ぶ。(村上裕子) -
春山登山シーズンに合わせ、中アで遭難救助訓練
春登山が増える時期に合わせて、市民ボランティアでつくる中央アルプス山岳救助隊(唐木真澄会長)と駒ケ根警察署県警山岳救助隊が19日、中央アルプス千畳敷付近で遭難救助訓練を実施した。18人の隊員が参加し、自分自身の身を守りながら遭難者を安全に救助する方法を確認した。
訓練は普段は個々に活動している個々の隊員が雪山での救助に関する知識を共有するとともに、意志疎通を図ることなどを目的としている。例年5月にしていたが、今年は残雪の多い4月に早めた。
今年は滑落事故の発生を想定し、捜索、救助、搬送までを訓練。遭難者を搬送する訓練では、専門的な機材を用いず、身近な装備品を代用して搬送する方法を用いた訓練を展開し、遭難者を搬送する時には自分たち自身がなだれに巻き込まれないような安全な場所を確保すること、搬送している間も声をかけるなどして遭難者の顔色を確認しながら行うことなどを確認した。
唐木隊長(64)=伊那市西春近=は「今年、中アは残雪もかなり多い。春登山などで入山する人は天候を見極め、重装備で臨んでほしい」と話していた。
昨年駒ケ根警察署管内で発生した遭難は死亡事故2件を含む6件。千畳敷カール東側下斜面は絶えず雪面が凍結しているが、南アルプスの眺望が良く、写真愛好家などが入り込むことも増えており、滑落事故も発生している。また今年は特に残雪が多く、雪庇(せっぴ)となっている場所も多いという。 -
中心商店街空き店舗にギャラリー、「手づくり屋」本オープン
宮田村の住民有志が中心商店街の空き店舗を活用した梅が里ギャラリー「手づくり屋」が19日、本オープンした。ギャラリー出品者を講師に各種クラフト体験教室を開くなど、多彩なイベントで賑わった。
手づくりしたい人を応援しようと南割区の木工業、三浦敏夫さん(54)らが中心になって開設。
出品料を納めれば誰でも作品を展示、販売できるギャラリーで、3月のプレオープン当初は12人だった出品者はこの日までに箕輪町から飯田市までの25人に増えた。
絵画や木工品、陶芸、織物など所狭しと並ぶギャラリー内。
この日は、鏡割りや餅つきなども催し、クラフト体験教室ではアクセサリーなどを作ろうと、親子連れの姿も目立った。
町三区の丸山美香さんは息子の龍飛君=宮田小4年=と、娘の美優さん=同2年=と一緒に教室に参加。
「なかなか手づくり体験する機会がなかったが、身近に感じられる。これからも通いたい」と話した。
各種教室、出品に関する問い合わせは三浦さん090・3142・3691まで。 -
松島神社例大祭 19、20日の両日にぎわう
箕輪町松島区の松島神社例大祭が19、20日の両日、同神社などであった。地元小学生が本堂で「浦安の舞」を奉納したり、鼓笛隊が区内を練り歩いたりした。バナナチョコレートや焼きぞばなどの露店も境内に並び、両日にぎわった。
区内の女子児童12人が巫女(みこ)の衣装をまとい6人1組ずつに分かれ、「すず」「扇」の舞をそれぞれ奉納。ビデオカメラなどを片手に持った保護者ら約40人が本堂に集まり、舞姫たちのかわいらしい姿を笑顔で見守った。
本堂で「浦安の舞」を披露する舞姫たち -
伊那谷新酒祭り
伊那谷の9つの酒蔵が持ち寄った自慢の新酒を飲み比べる「第6回伊那谷新酒祭り」が19日、満開の桜に彩られた伊那市の春日城址公園で開かれた。地元の商店主らでつくる「ルネッサンス西町の会」(向山等会長)主催。
訪れた人たちは1枚につきグラス1杯の酒を味わえるチケット(7枚つづり千円、3枚つづり500円)を買い求めると、各酒造メーカーがテントにずらりと並べた銘柄の中からどれを飲もうかと品定め。メーカーの担当者に「こっちの方が辛口ですよ」などとアドバイスを受けて酒を選ぶと、一口ずつじっくりと味わった。飲み終わると早速次の銘柄の酒を選んで注いでもらい、微妙に違う味や香りを比べて楽しんでいた=写真。
「ルネッサンス西町の会」会長の向山さんは「今年は天気も良く、風も穏やかで絶好の日和だ。桜の下でおいしい酒を存分に味わってほしい」と話した。
きき酒コンテストのほか、風船パフォーマンスのゴンベエワールド、小出太鼓、アフリカンドラム演奏などのアトラクションもあり、雰囲気を盛り上げた。 -
伊那市立図書館カード新デザイン決定
伊那市立図書館が利用者などに応募を呼び掛けていた第1回図書館カードデザインコンテストの審査が終了し19日、カードに採用される入選2作品のほか、佳作8点が発表された。
新カードに採用されるのは宮下光誠君(5)=伊那市中央=の、本を読んでいるヒマワリ=写真右=と、早川美佳さん=箕輪町=の本を持つゾウの作品=同右=。平賀研也伊那図書館長は「小さなカードサイズになってもはっきり分かるデザインなのが良い。色も温かみがあって大変きれいだ」と話している。
新デザイン移行は5月中の予定。新規発行以外で新デザインカードを希望する場合は再発行扱いで1枚100円かかる。
07年12月25日から今年3月2日までに寄せられた応募作品は196人の209点。全作品を3月4日から10日間、市立図書館に掲示して一般からの投票で50点にしぼった上、伊那と高遠の図書館長が特別に推薦した15点を加えて市教育長、信州高遠美術館長、伊那と高遠の図書館長などが審査した。
入選者は次の皆さん。
▼入選=宮下光誠(伊那市中央)早川美佳(箕輪町)▼佳作=酒井麻里(伊那市西春近)小坂環(伊那市伊那)柴希代実(箕輪町)こうのけんたろう(伊那市西町)西村春陽(伊那市山寺)小林純也(辰野町)はやしふうか(伊那市荒井)伊藤楓(伊那市美篶) -
三峰川桜ツアー
三峰川堤防沿いの桜を眺めながら川沿いをのんびり歩いてもらおうと市民団体の三峰川みらい会議(織井秀夫代表)は19日、「三峰川の桜めぐりツアー」を開いた。好評だった昨年に続いて2年目の開催。家族連れなど約20人が参加し、折良く満開となった桜の花とともに三峰川べりの自然の風景を楽しんだ=写真。
参加者は午前11時、スタート地点の伊那市役所前を歩いて出発。約8キロ先にあるゴールの高遠町、山田河原臨時駐車場を目指した。晴れてはいるものの、時折強い風が吹き付ける天候となったが、青島堤防の桜並木にさしかかると、風に飛ばされたたくさんの花びらが目の前を乱舞する幻想的なシーンに遭遇。「きれいだね」と歓声が上がった。
参加した伊那市伊那の女性(72)は「桜もちょうど見事な咲き具合できれいだった。来年も参加したい」と話した。 -
おやじ倶楽部が満開のサクラと歴史探訪
熟年男性が集う宮田村公民館「おやじ倶楽部」は15日、満開のサクラを楽しみながら村内の史跡めぐりを行った。うららかな春を感じつつ、地域の歴史を学んだ。
村教育委員会の小池孝文化財主任の案内で、大久保区の伊那峡蚕玉神社、熊野神社、中越区の北の城に足を運んだ。
サクラの回廊を歩きながら、話しを聞いたメンバー。先人たちが築いた歴史、文化に思いを馳せながら、花満開の春を謳歌した。 -
南箕輪村体育指導委員会 定例会会議
南箕輪村の体育指導委員会定例会会議は16日夜、村民センターで行い、任期満了により指導員8人を委嘱し、新役員を選出した。会長には増田雄二さん=北殿=を再任し、副会長は松沢美和さん=田畑=、会計は安積秀子さん=大芝=を新任した。
委嘱した指導員は再任7人、新規1人の全8人。同会議で村教育委員会の唐沢由江教育次長は「みなさんは、村の社会体育を引っ張っていく重要な役割を担っている。これからも指導員同士、和気あいあいと力を合わせて取り組んでほしい」と活動に期待した。
会議では、体育指導委員会の今後の活動について話し合いがあり、本年度からは村住民福祉課が進める運動行事へ積極的に協力していく考え。このほか、地域で運動団体を設立したいと考える人たちに向け、発足や運営の手助けをPRしていくことなどを決めた。
委嘱を受けた体育指導委員のみなさん -
第29回市長杯争奪市民ナイターソフトボール大会開幕
第29回市長杯争奪市民ナイターソフトボール大会の開会式が17日夜、市役所であった。今シーズン参加登録した42チームが集まり、優勝をかけて戦い抜くことを誓った。
同大会は駒ケ根市ナイターソフトボール連盟(松下勇会長)が主催するもので、20代から60代まで、幅広い年齢層の選手らがともに試合を展開する。
今年はAリーグ18チーム、Bリーグ19チーム、女性リーグ5チームがエントリー。昨年より2チーム多く、登録選手は約950人となった。
松下会長は「全員に力を発揮していただき、返還された優勝旗目指し、頑張ってほしい。また、けがのないように心がけ、閉会式を全員元気な姿で迎えられるようにしてほしい」と激励。
また、選手宣誓ではユーモア軍団チームの主将・北沢丈夫さん(29)=赤穂=が「今シーズンを精一杯戦い、並びに、メタボリック脱出のため、精一杯戦いぬくことを誓います」と語った=写真。
10月上旬までの間、各リーグ2ブロックに分かれ、リーグ戦を展開。上位3チームを決定し、その上位チームで決勝トーナメントを争い、優勝を決める。女性リーグは総当たり戦となる。 -
村福祉灯油券の利用状況まとまる
南箕輪村が生活弱者への原油高騰対策として、3月末まで申請を受け付けた「福祉灯油券」の利用総額は180万円余だったことが、村住民福祉課のまとめで分かった。申請したのは対象210世帯のうち182世帯。利用者からは「良かった」「うれしかった」との声が聞かれた。
配布した灯油券は、1世帯当たり18リットル券6枚(1万円相当)。利用総額は、券を使用したときの灯油価格によるもので180万8702円だった。申請世帯の使用数は1057枚で、発券全体の96・8%の利用。申請のなかった28世帯については「灯油を使わない」「12月中に買ってしまった」などの理由だった。
灯油券の配布対象は、村県民税非課税世帯のうち70歳以上のみの高齢者世帯、ひとり親世帯などの要件に該当し、村税などの滞納がない210世帯。1月から3月末の期間限定で申請を受け付け、村と契約している村内7灯油販売業者で使用できた。 -
「小さなおはなしむら」 毎月第1・3金曜日に
南箕輪村図書館が年間を通して行う、未就園児の親子を対象とした読み聞かせイベント「小さなおはなしむら」が本年度も始まった。わらべ歌や絵本を楽しみながら、親子のコミュニケーションの時間を作っていく。
イベントは4月から来年3月まで、一月2回ずつの計24回で、本年から毎月第1・3金曜日に村民センター2階和室で開催している。わらべ歌は、蓑輪町のピアノ講師・千葉芳子さん=箕輪町=が教える。
千葉さんによると、わらべ歌は500年前に・ス子ども自身が作ったもの・スで、日本人が聞きなれた音程が特徴。「わらべ歌を歌いながら、親が子どもに生まれてきてありがとうの気持ちを伝えてほしい」と話している。
村図書館は、幼児や小学低学年を対象としたイベント「おはなしむら」も26日から3月14日までの間、村民センターで開く。両イベントの問い合わせは、村図書館(TEL73・4946)へ。
わらべ歌や絵本を楽しむ親子たち -
【記者室】公務員は『遅れず、休まず、仕事せず』か
コックリ、コックリと居眠りをしている者がいる。両手でほおづえを突いている者、指先でボールペンをクルクルと回し続けている者…。どこかの高校の授業風景ではない。南信地区の市町村に新規採用された職員の合同研修会の一場面だ。
伊那市の小坂市長が公務員の在り方などについて1時間にわたって熱弁を振るったのだが、前述の者たちがろくに聞いていなかったのは明らかだ。これから長いこと地域住民のために仕事をしようという者が最初からこの体たらくでは先が思いやられる。
自身も県職員だった小坂市長はこう話した。「昔の公務員は『遅れず、休まず、仕事せず』を守っていればだんだん偉くなれたというが、今は違う」竏秩B君たち、よく聞いておけ。(白鳥文男) -
南アルプス写真展
南アルプスの世界自然遺産登録を目指す南アルプス世界自然遺産登録推進協議会は市民へのアピール活動の一環として、自然写真家3人の写真展を伊那市役所1階ロビーで25日正午まで開いている。青野恭典さんの「山々に抱かれて」9点、津野祐次さんの「東駒、仙丈、塩見岳の四季」8点、中山秀幸さんの「美しき四季の頃」8点の計25作品を一堂に展示。いずれの作品も、南アの大自然が見せる息をのむほどに美しい表情を見事にとらえている。
訪れた人たちは「こんなにきれいな所なんだから、何とか世界遺産になってほしいよね」などと話しながら、じっくりと作品に見入っている。