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サツキと山野草展
盆栽の愛好クラブ「一鉢会」(飯田光晴会長)は「第9回サツキと山野草展」を駒ケ根駅前ビル・アルパ3階多目的ホールで10日まで開いている。約20人の会員が展示会に合わせて咲かせたサツキや、丹精込めて育てたさまざまな山野草の鉢植えなど約80席を展示=写真。訪れた人たちのため息を誘っている。会員らは「ちょうど見ごろに咲かせることができた。それぞれの花の彩りを楽しんでほしい」と話している。
会場では格安のチャリティ販売も行っている。
入場無料。午前9時縲恁゚後4時。 -
名水地ビール災害乗り越えて「梅が里麦酒」7月発売
豪雨災害乗り越えて名水地ビール今年も‐。宮田村の住民有志でつくる村おこし実行委員会は、村内の酒販店と協力して「梅が里麦酒(ビール)」を7月6日に発売する。昨年まで2年間は「伊勢滝の風」の銘柄で村内の山中にある同滝近くの湧き水を原料に用いたが、昨年7月の豪雨災害で取水困難に。しかし「定着してきた特産ビールを絶やすまい」と、村の伝説にちなみ誕生した梅公園(新田区)の湧き水を新たに用いて、再出発する。
9日は現地で採水祭を開き、関係者約20人が出席。梅伝説で交流のある奈良県五條市御霊(ごりょう)神社の藤井治宮司を招いて神事を行った。
村内に醸造所がある南信州ビールに製造委託。1000リットルを製造し、330ミリリットル瓶で3千本を村内酒販店6店のみで限定発売する。
中央アルプスの山麓にある梅公園の地下から湧出する水は「硬さもあり、ビール原料に適している」と同醸造所の竹平考輝さん。
ドイツ風ホップを用いて、今までの同社製品にないキレのあるタイプに仕上るという。
名水地ビールの火付け役となった「伊勢滝の風」。最初に立案した酒販店活性化委員会の細田健一委員長は「今年はどうなるかと考えていたが、また多くの人に飲んでもらえる」と新製品を歓迎。
水と梅をキーワードに村の活性化に取り組んできた村おこし実行委員会の平沢英夫会長、田中一男副委員長は「活動の集大成。素晴らしいビールになるはず」と期待を寄せた。 -
伊那のお産を考えるつどい
伊那中央病院で9日、「伊那のお産を考えるつどい」があった。午前の部には子育て中の母親や妊婦、医療関係者など約30人が参加。横浜市で出産・子育て支援活動に取り組みながら、「お産ネットワークREBON」のスタッフなどを務めている熊手麻紀子さんを迎え、支える家族や助産婦が妊婦のためにできることなどを考えた=写真。県看護協会伊那支部助産師職能主催。
熊手さんは産院を選ぶことができた以前と異なり、今は全国的な産科医不足から、帝王切開の妊婦が県を越えて搬送されることもあるひっ迫した状況を指摘。一方で「スタッフがいるうちに」と妊婦を説得し、薬や帝王切開で出産日を早めるなど、お産そのものをコントロールしようとする産科医が増えている現状を示し「こうした問題は国や行政がどうにかしてくれるというものでなく、市民の側からどうにかしていかなければならない状況になっていきている」と語った。その後、参加者一人ひとりがこの問題に対してできることを考えるワークショップを展開。また、不安を抱える妊婦を支える側の家族や助産師が抱きしめたりなでたりしてあげることで、気持ちが満たされ、不安を緩和させる効果があることなどを示し「妊娠中にあらゆるハグを受けた女性はその後、それを子どもや周りの妊婦さんに対しても伝えていくことができる」と語った。
参加した妊婦の一人は「実家にいるので甘えてばかりだったが、自分もしっかり頑張っていかないとと思った」と話していた。
また、午後は医療者や看護学生によるワークショップもあった。 -
高遠スポーツ公園の屋内プールがオープン
6月に入り9日、伊那市内ではいち早く高遠スポーツ公園の屋内プールがオープンした。初日の無料開放には小学生など約35人が訪れ、久々のプールを楽しんだ=写真。
天候の影響で2日の予定から1週間延期してオープンとなったが、この日もあいにくの曇り空。プールに入りたくなるような暑さはなかったが、午後からは町内の子どもたちが集まりはじめた。
初日としてはそれほど多い人数ではなかったが、多い時には500人以上が利用することもあり、18年目となった昨年は入場者30万人を突破している。
この日訪れた児童は「楽しいけど冷たい」と友人らとともに水中遊びを楽しんでいた。
営業時間は午前10時縲恁゚後9時(当面は午後6時まで)。入場料は一般200円、中学生以下100円、3歳未満は無料。営業は9月30日まで。
屋外の遊泳プールのオープンは7月7日の予定。 -
福与城と風林火山シンポジウム16日開催
箕輪町教育委員会は16日、「福与城と風林火山シンポジウム」を町文化センター学習室で開く。
シンポジウムは、戦国時代の箕輪町の歴史の中で重要な部分を占める福与城を取り巻く歴史を中心にした講演とパネルディスカッション。
講演は伊那市文化財保護審議委員の久保村覚人さんが「風林火山 伊那谷をゆく」と題して話す。
パネルディスカッションの内容は▽大河ドラマ「風林火山」を見て感じること▽歴史の復元時に用いる史料▽武田の伊那侵入について▽福与城の戦い-などを予定する。パネリストは研究者の小沢聡さん、市川脩三さん、文化財保護審議会長の蟹沢廣美さん、博物館学芸員の柴秀毅さん。助言者は久保村覚人さん。
午後1時開会。講演1時10分縲・時半、パネルディスカッション2時45分縲・時半。
パネルディスカッションで進行係を務める町公民館長の柴登巳夫さんは、「福与城の戦いは解釈がいくつもある。少しでも福与城に関心を持ち、理解を深めてもらう機会になれば」と話している。
◆NHK大河ドラマ「風林火山」巡回パネル展・福与城復元模型展
箕輪町文化センターで8日、NHK大河ドラマ「風林火山」巡回パネル展・福与城復元模型展が始まった。
巡回パネル展は、ドラマのアウトラインや登場人物関係図、メイキング、ストーリーなど作品紹介パネル8枚、千曲市と長野市で行われたロケの様子を紹介する長野県ロケ風景パネル12枚の計20枚。
福与城復元模型は、町郷土博物館職員が制作。16世紀中ごろの戦国時代の福与城を500分の1の縮尺で再現している。
展示は18日まで。 -
神子柴園芸クラブ
山野草盆栽展示会南箕輪村神子柴公民館で活動する神子柴園芸クラブ(20人、中山銀子郎会長)の山野草盆栽展示会が9日、神子柴公民館で始まった。サツキの盆栽、緑が美しい山野草などが並び、訪れた人々が熱心に観賞している。
作品は盆栽、寄せ植え、石付きなど約130点。会員が1人3、4点から多い人で15点ほどを持ち寄った。立派なサツキの盆栽をはじめ、ウマノスズクサ、枝垂れ桑、ハナイカダなど多彩にそろっている。石付きはサツキ、シャクナゲ、イワシバ、シノブなど7種類を挿した作品もある。
山野草の美しさだけでなく、見る人に総合的な美を-と、鉢や花台にも気を配って展示している。
同クラブは毎月1回の例会で各自が育てている植物を持ち寄って学ぶほか、植え替えや挿し芽の講習会、年1回の研修視察旅行などで楽しく学んでいる。
クラブ発足10周年の今年は、特別イベントとして会場で無料の包丁研ぎもしている。苗の販売もある。10日は午前9時から午後4時まで。 -
救急医療体制 上伊那医師会の応援を求める
伊那中央病院の地域救急医療センターに4月まで6人いた専従医師が7月から2人に減る。24時間の救急医療体制を維持するため、伊那中央行政組合は8日夜、救急医療体制に関する対策会議を開いた。上伊那医師会に、平日午後5時半縲・1時半、外来で済む第1次医療の診療に協力を求め、理解を得た。具体的な内容は今後、詰めていく。
救急医療センターは、第1次医療から救急処置が必要な第3次医療まで専従医師がみる体制をとっているが、マンパワーが必要となる。院内の他診療科医師が当直に当たる体制を調整中。市内の診療所医師も手伝う。
時間外の患者は平日が平均50人で、そのうち入院を必要とするのは1割程度という。「昼間は仕事で休めない」と夜間診療として受診するケースも目立ち、受け切れなくなる状況。
小川秋実院長は、センターの実情を踏まえ▽平日午後5時半以降の応援▽日曜当番医の夜間の拡大竏窒ネど対応策を提案した。
医師会の正副会長や常務理事などから、人員の確保や診療に対する不安などのほか、地域住民に対して救急センターと夜間診療の違いを徹底することも挙がった。
休日の充実については、できないと見解を示した。
開院当初から医師会の協力を得ているが、組合長の小坂樫男市長は「公共病院の使命から、24時間体制をやめることはできない」と協力を求め「医師の確保に努力するが、難しい。長期的な対策も模索したい」と述べた。
##(写真)
救急医療体制に協力を求める -
KOA地域社会報告会
KOA(本社=伊那市、向山孝一社長)の地域社会報告会・感謝祭が9日、箕輪町の同社上伊那生産拠点「パインパーク」であった。向山社長が企業経営の考え方などを話したほか、KOAグループの社員らが手づくり屋台を並べ、集まった株主や社員、家族ら約1200人に五平もちや焼きそばなどを無料で振る舞った=写真。
向山社長は報告会で、株主、お客様、社員・家族、地域社会、地球の5つの主体を掲げて講話。それぞれの間に信頼関係を築くことが経営の使命竏窒ニ主張した。また、社員と家族の健康促進、地域を流れる天竜川などの自然環境保全、技術者支援などの幅広い活動についても紹介した。
松林の敷地内では、KOAの水田や果樹園で栽培した米やリンゴを使った五平もち、ジュースなどの屋台約20店を出店。社員から集めたタオル、陶器、バッグなどがそろったバザー、子供たちの人気を集めた木工教室や電子工作などのブースもあった。
敷地内には特設ステージを設置し、社員でつくるバンド「KOMS(コムス)」の演奏、ゴンベエワールドによるアートバルーンのステージ発表などでにぎわった。 -
森林と遊歩道整備に住民の力を 村育樹祭にあわせ16日に整備作業
宮田村産業建設課は第21回村育樹祭を16日午前8時半から開き、、一般住民に参加を募り森林整備作業と遊歩道の案内看板設置作業を行う。
村と住民の・ス協働・ス作業の一環。昨年10月にも遊歩道「こもれ陽の径」で柵の修繕作業を行ったが、育樹祭とタイアップするのは今回が初めて。
当日は午前8時半に新田区のタカノ南平工場北側の用地に集合。上の宮浄水場付近と村マレットゴルフ場内の遊歩道一帯で作業する。
周辺の除伐、下草刈りのほか、遊歩道の案内看板を設置。観光資源としての周辺整備も協働で進める。
作業のできる服装でスコップやナタ、ノコギリなど用具持参。3つの班に分かれて作業する。
詳しくは村産業建設課建設林務係85・5863まで -
横山光一陶芸展
伊那市の信州高遠美術館ギャラリーで、横山光一陶芸展が開かれている。陶芸を始めて30年間の集大成として、つぼや花器など20点が並ぶ。7月1日まで。
横山さん(76)=市内西春近=は何か趣味を持とうと地元の公民館が開く陶芸教室に通い始め、今では自らのかまを構え、企業経営のかたわら、作品作りに取り組んでいる。
光風会、信州美術会、伊那美術会などに所属。釉(ゆう)薬を調合して仕上げた緑釉らせん紋花器、灰釉透俵形花器など各展覧会に出品した作品を中心にそろえた。焼き物の中で出しにくい色の一つとされる赤色の辰砂(しんしゃ)方形長つぼ、公民館の陶芸教室で制作し、元伊那市長・故三沢功博氏が馬の絵を描いたつぼもある。
横山さんは「かまを開けたとき、自分の思い描いた理想と実物が違い、失望する。満足する作品とまではいかないが、一点一点に込めた思いを感じ取っていただければ」と話す。
開館は午前9時縲恁゚後5時(最終日3時)。火曜日と18日は休館。入館料は一般500円、小・中学生150円。 -
箕輪町老人憩いの家「城山」利活用委員会初会合
箕輪町は6日、福与にある老人憩いの家「城山」の利活用について広く意見を聞くため利活用委員会を設置し、憩いの家で初会合を開いた。経過報告をし、利活用について協議した。今後、委員会を構成する各団体で検討し、結果を基に第2回会議で協議する。
城山は、地元要望にこたえて78年度当時の通商産業省所管「工業再配置促進事業」の認可を受けて建設。「老人に対して教養の向上、レクリエーションなどのため便宜を供与する」目的で79年4月に開設した。現在、老人憩いの家は町内では城山のみ。
建物は木造2階建て約215平方メートル。三日町区と福与区が交互に維持管理してきたが、06年4月から指定管理者として福与北沢常会に委託している。利用状況は、建設当時は地区長寿クラブを中心に活用されたが、現在は年間38回。
委員会は三日町区と福与区の区長、区会議員、長寿クラブ代表、福与北沢常会長ら、地元町議の13人で構成。委員長に細井紀光福与区長、副委員長に浅野忠彦三日町区長を選出した。
平沢豊満町長は、「これからどう活用するか、いい方向付けをしてほしい」と述べた。 -
生活習慣病予防講演会
南箕輪村住民福祉課は5日夜、生活習慣病予防講演会を村民センターで開いた。約30人が生活習慣病の早期発見のため定期健診受診の必要性を学んだ。
村の健康実態から生活習慣病の欧米化などが懸念されるため健康について考える機会を-と計画した。
長田内科循環器科院長の長田和裕さんが、「今なぜ『健診』が必要なのか-南箕輪村の実態から-」と題して話し、定期健診で病気が発見される場合が多いことなどを説明し、定期健診の大切さを話した。
糖尿病、高血圧、脂質異常症の症状や合併症、メタボリックシンドロームについても説明。高血圧では、脳卒中を減らすため基準が厳しくなっていること、早朝や夜間に血圧が高い“仮面高血圧”の人がいることなどを話し、「血圧は変動するので、自分のバロメーターとして毎日起床時に血圧を測ったほうがいい」とアドバイスした。 -
駒ケ根市社協評会長退任式
任期満了に伴って退任する駒ケ根市社会福祉協議会の竹内正寛会長の退任式が8日、ふれあいセンターで開かれた。竹内会長はあいさつで「職員の皆さんが市民の福祉のために必死に働いている姿を見ながら、会長の責任の重さに悩んだ2年間だった。皆さんの働きが強い支えとなって今日までやってこられた。今後も一人ひとりを大切にする気持ちを持ち続けてほしい」と述べた。職員の代表が感謝を込めて花束を贈った=写真。
竹内会長は今年新たに市議会議長に就任したことにより、兼務は難しいとして6月8日の任期満了をもって退任する意向を示していた。新会長は9日に開く理事会で選任される。 -
看護大周辺地域景観形成住民協定協議会が大臣表彰を報告
駒ケ根市の県看護大学構内にあるふれあい花壇の整備などが評価されて第18回「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰を2日に受けた看護大学周辺地域景観形成住民協定協議会(大久保茂富会長)は7日、市役所を訪れ、中原正純市長らに表彰を報告した=写真。中原市長は「10年以上にわたる積極的な取り組みが認められての表彰は市にとっても名誉。地域の人間関係づくりにも役立ってきた。これからもさらに頑張って」と激励した。
同協議会は看護大開学に伴い、周辺の景観を守る活動に取り組もうと地元上穂町の住民らによって96年に設立され、学生や教職員とともに花壇の整備などを手がけてきた。
表彰を受けたのは全国82団体、県内では7団体で、上伊那では同協議会が唯一。 -
駒ケ根青年海外協力隊修了式
駒ケ根市のJICA(国際協力機構)駒ケ根青年海外協力隊(山形茂生訓練所長)は7日、07度第1次隊の派遣前訓練修了式を同訓練所で行った。65日間の訓練を終えた候補生210人は山形所長から一人一人修了証とエンブレムを手渡され、晴れて正式隊員となった喜びをかみしめた=写真。隊員代表の九田泰好さん(エクアドル派遣)は「訓練所では苦労を一人で乗り越える勇気と強さを身につけた。それぞれの思いを胸に世界に旅立つが、2年後に元気に帰ってくることを誓う」と謝辞を述べた。
JICAの伊沢正理事は式辞で「派遣国では多くの困難に出合うだろうが、訓練で培った力をいかんなく発揮して協力隊の歴史に新たな1ページを書き加えてほしい」と激励した。
隊員らの派遣先は中南米やアジア、アフリカなどの39カ国。それぞれ教育、保健衛生、農林水産、スポーツなどの分野で技術の指導に当たる。派遣国への出発は6月下旬。 -
大芝高原まつりポスター・うちわ等図案決定
南箕輪村の第22回大芝高原まつりのポスター、うちわ、パンフレットの図案が決定した。7日夜、まつり実行委員会が村役場で選定会を開き、南箕輪中学校生徒の作品26点の中から、最優秀ポスター賞に竹松鈴佳さん(1年2組)、最優秀うちわ賞に金田理紗さん(1年2組)、最優秀パンフレット賞に有賀千夏さん(3年2組)の作品を選んだ。
作品は南箕輪中の美術わくわくクラブ員と希望者の26人が応募。まつり実行委員長、副実行委員長、顧問、南箕輪中美術教諭、実行委員会事務局の10人が最優秀ポスター賞・うちわ賞・パンフレット賞各1点、優秀賞4点、佳作10点を選んだ。
ポスターは200枚作成し、村内の公共施設、飲食店、企業などに掲示。うちわは6千本作り村内全戸に1本ずつ配布。パンフレットは昨年同様に総合的なパンフレットを作り、図案は表紙に使う。
優秀賞、佳作の入賞者は次の皆さん。
▽優秀賞=木川玲菜、小林紘大、倉田愛実、上田玲奈▽佳作=鹿角桃、金井蘭、溝口結稀、福沢萌、藤田真由香、今井恵、本郷未樹、三浦夏海、山・ス瑞希、溝口晶子 -
認知症介護者のつどい講演会
認知症介護者のつどいが8日、伊那市の福祉まちづくりセンターであった。「認知症のひとと家族の会」長野県支部代表の関靖さんを迎え、認知症患者と向き合う家族の思いについて理解を深めた=写真。
市では毎月、認知症患者を支える家族などが情報交換をしたり、悩み相談してもらうことを目的とした「介護者のつどい」を開いている。今回は認知症やそのケアについて理解を深めてもらうための講演会を企画。15年間実母の介護をしている関さんを講師に迎えた。
関さんは、認知症は「ある日突然」というものではなく、日常の中にあるかすかな変化から始まっていると指摘。認知症の症状が本格的に始まっても、肉親だからこそ独特の思い入れがあり、なかなか直視できなかった自身の経験を示した。
また「当初は本人の不可解な行動を理性や理屈で説得させようとしていたが、次第にそうした努力が無駄であることに気付く中、あきらめや割り切りが必要だと気付いた」と徐々に変化していった思いを語り、今を受け入れること、介護者のゆとりが相手の心のゆとりにつながることなどを実感するようになったことを示した。 -
信大で養蜂実習
南箕輪村の信州大学農学部で7日、地元養蜂家によるミツバチの管理法実習があった。食料生産科学科の2年生約30人参加し、伊那市御園の養蜂家・小松実治さん(75)からミツバチの生態やみつ採取の方法を学んだ。
同実習は間近で触れる機会の少ない養蜂の実態を知ってもらおう竏窒ニ、畜産分野について学ぶ学生を対象にして毎年行っているもの。学生たちは小松さんはあらかじめ構内に設置したミツバチの木箱から慎重に巣を取り出し、分離機にかけてハチミツを採取。絞りたてのハチミツの味を確かめつつ、「女王の良い悪いでその年の収量も変わる。女王は多い時には1日に1500縲・000個の卵を産む」など話す小松さんの説明に真剣に耳を傾けた。
この日実習に参加した鈴木美音さん(19)は「テレビで見たことはあったが生で見るのは初めて。はちのことは全然知らなかったが、新しく知ることができて面白かった」と話していた。 -
伊那市、「田原区で新ごみ処理施設の候補地受け入れ合意」撤回
上伊那広域連合の新ごみ処理施設の候補地となることに対して区の合意形成がなされた候補地として田原、野底、青島の3カ所を上げた伊那市は8日までに、田原区で合意形成が成されているという見方を撤回した。
市は先月16日、手良地区で開いた学習会の中で「これまでに合意形成がなされた地区」として初めて具体名を示し、その一つに田原区を挙げた。これを受けて地元は困惑。田原区では過去に区としての合意形成を図る場を設けたこともなく、市に事実関係を明確にすることを求めたところ、担当職員も合意形成がなされていないことを認めた。
伊那毎日新聞社の取材に対して市の担当者は「受け入れについて全体の合意形成がなされたというのは誤り。市からの要請があった場合、区として受け入れについて検討するということだった」とコメント。
一方、今後については用地選定委員会(仮)が候補地を選定するため、田原区がふたたび候補に上がるかどうかは分からないとしている。 -
年金記録漏れ問題 上伊那でも波紋広がる
年金記録不備問題で、県社会保険事務局は6、7月、伊那など県下7事務所での年金相談窓口の対応時間を延長するなどの体制強化を図る。伊那市の伊那社会保険事務所でも、同問題が判明してから相談件数が急増。全国に波紋を広げている年金問題は、上伊那地域にも大きな不安となってのしかかっている。
同事務所によると、年金相談の一日の平均件数は通常50縲・0件だが、問題発覚後は130件に増加。相談窓口や専門職員を倍に増やし、他の窓口職員も対応する体制を取っている。訪れる人の多くは年金受給を目前にした・ス団塊の世代・スが中心となっているという。
箕輪町の自営業男性(58)は、以前会社勤めしていた時の年金の記録漏れを心配し、「テレビニュースを見て思い立った」と確認に。伊那市の自営業女性(56)は、基礎年金番号と名前が一致するかを家族の分も含めて相談したという。それぞれ確認が終わると安堵(ど)の表情を浮かべていた。
伊那社会保険事務所の関係者は「職業や住所に変更があり複数の年金番号を持つ人は一度、年金手帳を持参し相談に訪れてほしい」と、年金の記録確認の協力を呼びかけている。今月中には、「年金記録の確認」を促すチラシを関係市町村の全戸へ配布する考えだ。
対応延長による相談窓口設置時間は、月縲恚燉j日の午前8時30分縲恁゚後7時。9、10日は、午前9時30分縲恁゚後4時。
年金記録漏れ問題で伊那社会保険事務所には通常の倍の人が相談に訪れる -
上伊那教育会 「井月さん」復刻
上伊那教育会(保科勇会長)はこのほど、1938(昭和13)年初版の「郷土読み物 井月さん」を3度目の改訂復刻した。現行常用漢字・現代かなづかいなどの一部修正を加えた内容で、ほおずき書籍から発行。A5判、100ページ、定価500円。5月下旬から同地域の書店で販売している。
江戸末期から明治中期まで、上伊那の地で過した漂泊の俳人・井上井月の没後120年を記念し、旧高遠町、長谷村の教員でつくる上伊那東部教育会が編さんした書籍を復刻。井月という人物を知るため、子供たちでも読めるよう解説した。
逸話や俳句、略年譜などの内容を井月の関わる資料から抜粋した本。上伊那地域を渡り歩いていた井月と交流のあった地域住民との心のつながりなどが画かれている。保科会長は「伊那谷の風景や人を愛した井月の人となりが分かり、より親しみが湧く本」と評価する。
2千部を発行した「郷土読み物 井月さん」 -
ALT採用で学習に広がり
上伊那地方で唯一、教育現場に外国語指導助手(ALT)がいなかった宮田村。本年度同村教育委員会は初めて採用し、宮田中学校に豪州出身のアダム・コラールさん(34)が着任した。授業を補佐するだけでなく、生徒たちが日常的に英語にふれる機会を提供。宮田小学校のクラブ活動にも協力するなど、子どもたちの視野を広げる意欲に変化をもたらし始めている。
宮田中の生徒会活動。子どもたちと陽気に英会話でふれあうアダムさんの姿があった。
昨年度まで宮田小、中学校は、県立赤穂高校(駒ケ根市)のALTを年に数回招き授業を行ってきたが、村は国際教育充実の観点などから常勤採用を本年度初めて予算化した。
「日常的に英語であいさつしたり、話してくれる人がいることは大きい。積極的に英語であいさつを返す生徒の姿も目立ってきた」と唐澤久樹教頭。
宮田中の授業支援が主なALTの役割だが、宮田小学校はクラブ活動に新たに英語クラブを発足させ、アダムさんを講師に招いた。
女子ばかり7人の部員は当初、慣れない英語に戸惑いも。しかし、ゲーム感覚も取り入れながら楽しく教えようとする姿勢に、児童の学ぶ意欲も積極性を見せ始めている。
村公民館もアダムさんを招いた講座を開こうと構想を練り始めるなど、地域も巻きこんだ学習の広がりに関係者も期待を寄せている。 -
ヨガ教室開講
宮田村の宮田公民館ヨガ教室は5日、村民会館で開講した。国際ヨガ協会伊那学園の三澤裕子さん、壬生美代子さんが講師。9月まで全8回開く。初回から呼吸を整え、体にジンワリと響く心地良い汗を流した。
好評で昨年に続き2回目。男性2人を含む29人が参加した。
初めて体験する人も多かったが、呼吸しながら体をストレッチするヨガの世界を満喫。額にはうっすらと汗も浮かび、受講者たちは「少しきついけど、気持ちがいい」と話した。 -
かんてんぱぱで森・ひかり・花アート展
飯田市の後藤愛暉香さん(70)による押し花絵画の作品展「森・ひかり・花アート展」が10日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。
押し花や倒木の樹皮などで描かれた童話の世界や昔ながらの心象風景など約70点が、訪れた人の目を楽しませている。
都心部を中心に個展を開催してきた後藤さんが伊那市で個展を開くのは初めて。押し花アートを始めたのは20年ほど前だが、押し花とアクリルを組み合わせて油彩や水彩画的な質感を表現する「押し花絵画」を始めたのは13年前から。素材の質感をそのままに生かし、さまざまな植物の押し花を組み合わせることで山肌などの質感を巧みに表現している。
作品のテーマは日ごろの生活や子どものころの情景、童話的な空間など、いずれも後藤さんの頭の中に浮かんだ心象風景。郷愁を誘う情景に、見る人も心を和ませている。
後藤さんは「信州の山や自分のイメージなどを花で表現しているので見ていただければ」と話していた。
また、同じく飯田市在住の中井俊一さんによる「根っこ&灯り」展も同時開催しており、木の根で作ったランプ台や花台などが会場に彩りを沿えている。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後4時まで)。 -
かんてんぱぱで流木工芸アート展
駒ヶ根市の木村紀雄さん(67)による「流木工芸アート展」が10日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。流木や製材の端切れなどで作ったランプや写真立て、時計など約70点が、訪れた人たちの目を楽しませている。
東京から駒ヶ根へと移り住んだのは3年前。その後、工房を設け、流木や端材を用いた木工作品の制作を続けている。
どの作品もニスなどは使わず、素材を丹念に磨き上げることで木の持つ自然のつやや美しさを引き出しているのが特徴。また、年月を経てさまざまに変化した面白いラインや素材の素朴さをそのまま生かしている。
木村さんは「普通だったらそのまま朽ち果ててしまったり、燃やされてチップになってしまうものだが、そういうものをもう一度息を吹き込んで生かしてあげられれば」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後3時まで)。 -
南箕輪村公民館「ウクレレ講座」開講
南箕輪村公民館の「ウクレレ講座」が5日夜、開講した。3年目の講座で継続受講者も多く、ウクレレの音色を楽しみながら基礎練習に励んだ。
講師は辰野町の堀内勲さん。受講者は初参加6人、継続13人の計19人。全20回開く。
新しく参加した人に演奏を聞いてもらおうと、継続参加の人達が「ふるさと」を演奏。講師は、「『ふるさと』は一番最初に習う。3つのコードで出来る曲。まずはこれを覚えましょう」と話し、初めての人は正しい構え方、チューニングなど基礎から学んだ。
受講者は、「ウクレレを演奏して口笛を吹いてみたい」「夫婦で共通の話題があるといいなと思って参加している」と話していた。
村公民館では村民文化祭への出演と同時に、本年度は受講生でサークルを立ち上げるところまで進んでほしいと期待を寄せている。 -
スタインウェイ夢クラブ
箕輪町文化センターにあるピアノ「スタインウェイ」を自由に演奏できる町教育委員会主催の「スタインウェイ夢クラブ」が5日、同センターホールで始まった。ピアノ愛好者が好きな曲を弾き、名器での演奏をたん能している。
経験者、初心者を問わず、スタインウェイに触れ、音色を楽しんでもらう恒例の企画。使用時間は1人1時間。町内のほか辰野町、南箕輪村、塩尻市などからも申込みがあり、10日までの6日間ある。
3曲分の楽譜を持って参加した町内の女性は、「弾いた感じが違う。音が深くて、大きな音から小さな音まで幅が広い」と話し、ホールのステージ中央に据えたピアノに向かい熱心に演奏していた。 -
和紙のちぎり絵講座開講
南箕輪村公民館は6日、「和紙のちぎり絵講座」を開講した。新講座で13人が参加し、和紙で表現する柔らかな世界を楽しんでいる。
講師は、ちぎり絵文化学園の師範で公民館などで指導している箕輪町の岡田美智湖さん。
初回は椿の花に挑戦し、下絵を色紙に写し、和紙に葉などを下書きして手でちぎり、色紙にはっていく工程を学んだ。参加者の一人は、「母がやっていて、遠くに住んでいたので送ってくれていた。関心があったので参加したけど、難しいですね」と話し、質問しながら熱心に取り組んでいた。
今後は参加者の希望を聞きながら作品づくりをする。冬には年賀状制作も考えている。
岡田さんは、「和紙のよさ、作る喜びを知ってもらいたい。同じ作品を作っても出来上がりが人と同じにならないのでそこも楽しみ。やっているうちに風景や花に対する観察眼ができ、家族との会話も弾むのでは」と話している。 -
県料理業生活衛生同業組合総会
県料理業生活衛生同業組合は6日、第39回定期総会を駒ケ根市の駒ケ根ビューホテル四季で開いた。県下各地から会員など約60人が出席し、約07年度の事業計画・予算案などを承認したほか、役員の改選や功労者の表彰などを行った。総会後は記念講演として松本大人間健康学部教授の広田道子さんの講演『食事バランスガイドについて』を聞いた。
表彰されたのは次の皆さん。
▼保健衛生県知事表彰=北沢清満(飯田市)▼組合功労者表彰=中村泰三、笹井清、林とき江(以上駒ケ根市)花岡光紀、田中松彦、岩波千恵子(以上佐久市)▼感謝状=中島袈裟秋 -
駒ケ根市高連チャリティマレット大会
駒ケ根市高齢者クラブ連合会(高坂繁夫会長)は6日、第20回チャリティマレットゴルフ大会を駒ケ根市の駒ケ根高原マレットゴルフ場で開いた。開会式では、一人千円ずつ徴収した参加費を集めた6万円の寄付金を市社会福祉協議会(竹内正寛会長)に寄付。受け取った竹内会長は「多くの人の温かい志に感謝する。社会福祉のために大切に使う」と礼を述べた。プレー開始に先立って高坂会長と竹内会長が始球式を行った=写真。
競技には116人が出場。27ホール・パー108で優勝を競った。
上位は次の皆さん。
▽総合優勝=中島貞美83▽男子 (1)田中宏85(2)小出旭86(3)松下二郎91▽女子 (1)北村みゆき89(2)田中悦子96(3)宮沢たみ97▽ホールインワン=白鳥育良、北原吾市、筒井栄、宮沢友好、小林俊雄、本間秋男、稲垣晃市、奥村元治、気賀沢政子