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箕輪町防犯協会が防犯講習会
10月11日からの全国地域安全運動を前に箕輪町防犯協会は27日夜、犯罪を未然に防止するため防犯講習会を町役場で開いた。防犯指導員ら約140人が町の治安情勢や防犯活動を聞いたり、護身術を学び、防犯意識を高めた。
箕輪町警部交番の倉田千明所長が治安情勢を説明。04年度の町の刑法犯発生件数は10年前と比べ1・7倍。05年度8月末までの発生状況は、昨年度同期と比べ65件(25%)の減。犯罪は窃盗犯が最も多く約73%。窃盗手口は自動販売機ねらいや車上ねらいが多い。
被害防止活動として▽地域全体での安全な町づくり▽新聞やテレビのニュース、警察広報・交番広報紙など安全情報を大切にする▽施錠の徹底や施設・物品の管理徹底に取り組む▽登下校時の見守りで子どもの安全を確保する-などを挙げた。 -
北陸信越運輸局長野運輸支局が不正改造車を取り締まり
国土交通省・北陸信越運輸局長野運輸支局は「秋の交通安全運動」(21窶・0日)に合わせ、県内3市町で不正改造車を取り締まる街頭検査を展開。27日、箕輪町沢の国道153号線バイパス沿いで同局の検査官、県自動車整備振興会伊那支部員など20人余が実施した=写真。
2時間の取り締まりで225台を検査し、灯火、バックミラーのひび割れなどの不良整備箇所13箇所、計10台を発見。いずれも軽微なものとして、口頭で指導した。
街頭検査は自動車所有者に対し、保守管理の徹底を指導するとともに、運転、助手席の着色フィルム装着車両、車高が基準を満たさない車両などの不正改造車を排除する目的。特に今年1月から規制した、大型トラックなどに装着する装飾板の排除を目指す。
参加者は、走行中の車両を停止させ、テールランプ、方向指示器が発光したときの色、廃棄ガスの排出量などを調べた。
関係者は「不正改造車は減ることはなく横ばい。タイヤのはみ出しは子どもを巻き込み、着色フィルムは外から運転者の行動が見えないなど、人に迷惑をかけている。今後も車社会のルールを守ってもらうよう呼びかけたい」と話している。 -
教育長就任式
駒ケ根市は30日、市教育長に再任された中原稲雄教育長(69)=北割2=の就任式を市役所で行った。中原教育長は「課せられた責任は大きく、身の引き締まる思い。現在、中学校適正配置、地震対策施設の整備、幼児教育、男女共同参画社会の実現など大変多くの課題がある。市民の意見を謙虚に聞いてこれらの課題を希望に変えていきたい」と抱負を語った。
中原正純市長は「中原教育長は就任以来、不登校児童数の減少など多大な実績を挙げてきた。教育に対するおう盛な情熱で山積する問題の解決に引き続き活躍してほしい」と期待の言葉を述べた。
3期目。任期は10月1日から4年間。 -
全国大会出場者激励
駒ケ根市教育委員会と市体育協会は28日、10月に各地で行われるバレーボール、バドミントン、少林寺拳法の全国大会に出場する市内在住選手らの激励会を保健センターで開いた。市と体育協会は選手らに激励金を贈り、大会での健闘に期待した=写真。
バレーボールチーム監督の北林昌彦さん(58)は「初戦を突破し、勢いに乗ってベスト8を狙いたい」バドミントンの小松冨士子さん(58)は「試合を通じて他県の選手との交流を深めてきたい」などとそれぞれ力強く決意を語った。
出場者は次の皆さん。
◇第4回全国社会人9人制バレーボール男子優勝大会(7窶・0日、茨城県)▽北林昌彦(監督)=東伊那、小原隆(コーチ)=北割2、松澤俊春(マネージャー)=上穂、福澤章浩=福岡、六波羅健二=町1、松澤成善=上穂、浦野光雄=上赤須=
◇第18回全国スポーツ・レクリエーション祭種目別大会・年齢別バドミントン(2窶・日、岩手県)50歳以上混合ダブルス▽小松冨士子=町2=
◇2005少林寺拳法国際大会 in FUKUI(9・10日、福井県)団体演武▽加藤忠志=北割2、大矢勇=町2、山本佳宏=小町屋、気賀澤裕美=市場割= -
権兵衛トンネル、来年2月上旬開通
10月15、16日にプレイベント伊那と木曽をつなぐ国道361号線・権兵衛トンネル道路の開通は2月上旬になる。工事を進める飯田国道事務所などが30日、記者会見して発表した。10月15、16日には開通を祝うプレゼントがある。
プレイベントは、伊那市のみはらしファームで「伊那物産展」が、木曽郡日義村の木曽文化公園で「木曽路食の祭典」が開かれる。この間をトンネル見学・通行体験バス「GO!GO!ごんべえ号」が運行する。伊那側は伊那インター工業団地内の臨時駐車場で午前8時から乗車券を発券する。先着順で無料。
新たに開通するのは伊那市与地から木曽側の塩尻市奈良井までの区間9・9キロ。このうち権兵衛峠道路は、4・5キロのトンネルを含めて7・6キロ。木曽側出口から、既に02年12月に開通している姥神トンネルの東側出口まで2・3キロ(姥神峠道路の一部)も同時に開通する。
これにより、伊那市窶薄リ曽福島町間は現在約90分かかるところが約45分に短縮される。姥神トンネルから木曽福島町までの区間がさらに整備されるとさらに15分短縮されて約30分になる予定。
今回の開通に関係する事業費は伊那側の区間などを含めて全体で約723億円。
現在、トンネル部の電気・防災設備の工事や、全線の舗装工事などが進行中で、順調に進めば設備や機器の調整点検、防災訓練などを行なって開通となる。工事はトンネルと道路の一部は、県から権限代行された国土交通省飯田国道事務所が行なっているが、完成と同時に県に供用開始の手続きを行う。以後、県が管理する。
05年度当初、工事は05年度末までかかるとされたが、順調に進み開通が早まった。雪などが心配される厳冬期の開通になったことについては「木曽側のスキー客への期待が強いため」と飯田国道事務所では説明している。
プレイベントの問い合わせは飯田国道事務所TEL0265(53)7204まで。 -
ベル伊那店で決算大バザール 4日まで
宮永岳彦、東郷青児、織田広喜ら中央画壇の巨匠から、中堅、若手の油絵作家約50人の作品が集まる「決算大バザール」は4日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。100点余をバザール価格の20窶・0パーセント引きで展示販売している。
辰野町出身の大森祥吾の安曇野、駒ケ岳、仙丈ケ岳など信州の風景画7点、小田切訓の「西教会のある運河」、笠井不二雄、島根清のさわやかな奥入瀬を描いた競作などの注目作品を展示。荒々しい津軽の冬景色を表現した「雪道」の高野元孝も人気があるという。
関係者は「新作、力作がそろっているのでぜひ」と来場を呼びかけている。
午前10時から午後6時(最終日は午後4時)まで。 -
伊那小4年礼組が上農高でリンゴ交流
4月から総合学習でリンゴ栽培に取り組んでいる伊那小学校4年礼組(小平さおり教諭、30人)は29日、上伊那農業高校(南箕輪村)で交流会をした。リンゴの果実にシールを張って文字や絵を浮き上がらせる「デザインアップル」作りや栽培方法を学んだ=写真。
栽培方法などを学んでいるうちに、デザインアップルの存在を知った児童が上農高校に指導を申し入れた。
同校園芸科学科2年の13人がスライドでデザインアップルの作り方などを説明し、高校の果樹園で実践。児童は果実の袋を外し、表面に付いた花粉を丁寧にふき取ってから「うまい」「伊那小」などの文字やキャラクターの絵を書いたシールを張った。
自分の名字や「かなう」など、5枚のシールを張ったという、小田雅ちゃん(9つ)は「リンゴが丸くてうまく張れなかった。初めてやることなので自信はないが、たぶん半分は成功すると思う」と話した。
礼組は社会科の授業で・スリンゴの生産量が長野県は全国で2位・スと学習。自分たちでも栽培したい窶狽ニ、上伊那農協が運営する「小黒りんごオーナー団地」(市内西町)で2本のふじのオーナーになり、校内でも6本の苗木を育てている。
リンゴの収穫は10月中旬を予定している。 -
伊那消防組合が箕輪町十沢橋で集団災害救急救助訓練
伊那、辰野、箕輪、高遠消防署でつくる伊那消防組合は30日、恒例の集団災害救急救助訓練を箕輪町の十沢橋周辺で開いた。各署から85人が参加、救助工作車3台、救急車2台などが出動。各署が通常の出動体制では対処できない事案に対し、連携をとって救急・救助活動を実践した。
マイクロバスと乗用車2台の衝突事故が十沢橋上で発生し河川へ転落、要救助者25人の救助を必要とした想定で訓練した。
マイクロバスと乗用車1台は橋のすぐ下に転落していて、署員らがダミー車両の天井にエンジンカッターで穴を開け、工作車のクレーンを使って橋下から救助。あとの1台については、下流500メートルまで流されたとし、県消防防災航空隊のヘリコプターが捜索し、要救助者2人を助けた。
実際の災害に対応できるようここ数年は、署員らには訓練内容を事前に知らせず実施。署員らは緊迫した状況の中で、現場状態を確認しては指揮本部へ伝達し指示を受けるなど、迅速、正確な対応を取った。
同組合消防本部の早川正行消防長は「自分の知識、技術をいかんなく発揮するには、いかに率先し行動するかが重要。事前の打ち合わせのない訓練で珍プレー、好プレーがあったと思うが、各署で反省会を開き実際の災害に生かせるようにしてほしい」と訓辞した。 -
宮田小教室と中階段でアスベスト飛散は確認されず
宮田村宮田小学校の3つの教室と中階段の天井にアスベスト(石綿)を含むとみられるロックウールが露出している問題で30日、大気中にはアスベストが飛散していないことが分かった。
空気中の濃度調査で判明。ロックウール本体にアスベストが含まれているかは不明で、調査結果は出ていない。対象の教室と階段は使用を中止している。
同小では他にも飛散の可能性の少ない天井裏などにアスベストが使われている可能性があるが、村教委は同じく濃度調査、固体の分析を進めている。 -
宮田観光開発が経営改善推進委員会(仮称)の設置先送り
観光ホテルを経営し、長期債務や施設老朽化が問題化している宮田村の第3セクター「宮田観光開発」は29日取締役会を開き、9月中の発足を予定していた外部チェック機関「経営改善推進委員会」(仮称)の設置を先送りした。組織の目的をより明確にするよう、意見がでたもの。会長の清水靖夫村長は「今までの延長線にならないためにも、議論の煮詰めが必要」と指摘した。
同社は経営監視や地域も巻き込んだ活性化策を検討しようと、推進委員会の設置を計画。取締役4人で選考委員会を構成し、社外から人選を進めてきた。
当初はこの日の取締役会で承認し、発足する運びだったが、もう少し議論してからでも遅くないと一致した。
本紙の取材に清水会長は「選考した人選に問題はないが、中途半端な形で発足しても、お願いしたい人に失礼になる」と説明。取締役会では、名称も含め委員会の機能や意義の練り直しを現場サイドに求めたという。
来月の取締役会で再度、練り直した案をもとに議論して、設置の手順を進める考え。
村は同社に50%出資し、債務は全額補償する立場。今年3月末現在の金融機関からの借入残高は5億4千万円余りにのぼる。 -
村内経済に閉そく感も
宮田村商工業振興資金審議委員会(増田清委員長)は30日開き、金融機関や商工会が村内経済の状況を報告した。「親会社に吸い取られ、下請けは利益があがらない」と、景気動向以前に問題があると指摘。中小企業が主体の地方の閉そく感が改めて浮き彫りになった。
村商工会の代表と村、2つの金融機関、県信用保証協会伊那支店が出席。
アルプス中央信用金庫宮田支店の担当者は村内の経済動向について「特に商業、建設業が受注、売り上げとも厳しい。工業は元気が良い企業もあるが、利益があがらないのが実情」と説明。
「国内の景気は踊り場を脱出したといわれるが、地域はまだまだ」とも続けた。
商工会の増田清副会長も「親会社の方針ですぐに状況が変わり、単価も引き下げられ、下請けは利益が出ない」と指摘。
割安な海外への生産シフトもあり、中小企業はより厳しい現実に直面していると訴え、「だまって待っているような企業は生き残れない」と話した。
八十二銀行宮田支店は、周辺の企業誘致の動きについて「企業は進出する際に、税金補助など(自治体の)支援を求めている。簡単に誘致は決まらないが、上伊那では具体的な動きもあり我々も協力したい」と報告した。 -
宮田小4年1組が村商工祭で太鼓を披露
6月から太鼓の練習に取り組んできた宮田村の宮田小学校4年1組は2日、新田区のふれあい広場で開かれる村の商工祭に出演する。11月の村文化祭にも参加予定。「多くの人に聞いてもらいたい」と成果を披露する。
太鼓の存在を知り、自分たちもやってみたいと挑戦。やるからには村の人たちに聞かせたいと本気で取り組んできた。
村の団体「宮田太鼓」の北原健一さんに指導を仰ぎ、定期的に練習。大半が初めてバチを持つ初心者だったが、4カ月の間にみるみる腕をあげた。
商工祭の晴れ舞台にむけて、村民会館の大ホールも使って練習。「はずかしがらず、思いっきり」と北原さんのゲキが飛ぶと、子どもたちは引き締まった表情で本番さながらに演奏を続けた。
商工祭当日は午後12時25分ころから、出演を予定している。 -
自家栽培の無農薬野菜をメニューに
みのわ振興公社が運営する「ながた荘」は、近くの畑で無農薬野菜を栽培している。収穫した野菜はメニューの一部として出し、宿泊客に好評だ。
野菜栽培は、宿泊客に新鮮な食材を提供し、喜んでもらおうと初めて取り組んだもの。
畑は、温泉スタンド南側の町有地約150平方メートル。砂地だったため、土づくりから始め、6月中旬に野菜の苗を植え付けた。夏野菜のキュウリ、トマト、坊ちゃんカボチャ、ナスなど8種類。ウドンコ病、害虫に加え、収穫時期をねらって鳥やイノシシの被害にも遭った。ネットを張るなどの対策で、出来は「上々」。
収穫した野菜は7月初旬から、野菜サラダやみそ汁の具、漬け物として提供。朝取りしたものを朝食に出すことを基本にしている。
宿泊客の8割が町外者で「おいしい」と喜ばれ「農産物を売ってほしい」と要望が出たほど。
栗原喜文営業企画部長は「量に限りがあるが、来年からもぎ取り体験を組みたい。また、ブルーベリーなど実ものも植えていきたい」と話した。
夏野菜に続き、ホウレンソウ、ゴボウ、野沢菜など秋野菜12種類も栽培している。 -
県高校書道展に330点余
県伊那文化会館展示ホール・小ホールで30日、第21回県高校書道展・第30回県高校書道教師展が始まった。書道部員330人の300点、教員35人の35点がそろう。10月2日まで。
県高校文化連盟書道専門部書道部会など主催。県内4地区の持ち回りで年1回開いている。
作品は書のほか、てん刻、刻字、木曽漆器への蒔絵が並ぶ。書は古典の臨書を中心に、行書、草書、好きな言葉などを題材にした漢字かな交じりなど。墨色がピンクだったり、横書きだったりする作品もあり、伊那弥生ケ丘高校の泉逸男教諭は「言葉、墨色、字の形などいろんな表現がある」と話す。
弥生1・2年生13人は中国の木簡を共同製作。長さ2・4メートル、幅20センチの板を10枚組み合わせ、油性ペンキを使って臨書で書いた。
また、書道展に先立ち、29日、弥生で書道部員の交流会があり、県高校総合文化祭=11月、下諏訪町=に出展する共同作品「信濃の国」を仕上げた。
開館は午前9時から午後5時(最終日3時)まで。入場無料。 -
第4回ブロードバンド活用研究会無線編伊那食で開催
県経営者協会上伊那支部など4者によるブロードバンド活用研究会(無線編)が30日、伊那市西春近の伊那食品工業であり、ブロードバンド環境のない長距離間無線通信の実証実験をした。
研究会の無線編は、無線での長距離間通信や、大容量情報のやり取りを研究。光ファイバーなどの回線がない地域での、無線の実用化の可能性を模索している。
この日は伊那食品工業の情報システム部が「越境無線通信縲恣・Aルプスを越えて縲怐vと題し、山梨県甲斐市にある支社と無線通信を試みた。
入笠山と山梨県と愛宕山の頂上2カ所に中継点を設置。約83キロの区間で、音声と映像のやり取りに成功した。ただ、実験に取り組んだ伊那食品の社員は、見通しの良さを必要とするために、受信アンテナの設置ポイント選定に苦労したことや、中継点を2カ所設置したために、コスト高となり、実用化は難しい窶狽ニ振りかえった。 -
西箕輪中学校生徒、育てたブドウを味わう
地元の人とのつながりを通して地域を学ぼう窶狽ニ、伊那市西箕輪の「みはらしぶどう園」で、ブドウづくりを体験をしてきた西箕輪中学校の1年生54人が30日、適期を迎えたブドウを収穫し、その味を確かめた。
同校は、西箕輪の素晴らしさを再認識し、誇りにしてほしい窶狽ニ、総合学習で地元を知る活動をしている。
1年生は、ブドウづくりを体験。園を管理する小池知志さんらの指導で、房にジベレリン処理を施したり、木の手入れに挑戦した。
小池さんは「みなさんが手伝ってくれたブドウが素晴らしい房になっている」と話し、園内を案内。
生徒は、実際手入れした「ピオーネ」「ナイアガラ」などを収穫し、その味を楽しんだ。
寺澤和冶校長は「ブドウづくりという貴重な体験が大人になってからも残る故郷の思い出になれば」と話 -
薫ヶ丘秀作美術展いなっせで
伊那北高校の創立85周年を記念して、伊那北高校同窓会教養委員会は、伊那市駅前ビルいなっせで、薫ヶ丘秀作美術展を10月4日まで開いている。洋画を中心に、日本画や彫刻、書など、約40点が展示され、会場をにぎわせている。
出品者は20代から80代までの同窓生。展覧会に入選するなど、各分野の一線で活躍する芸術家らの作品のみを集め、故・板山啓三氏や春日清彦氏などの作品もある。
芸術分野で活躍する卒業生も多いことから5年前の80周年に合わせ、展示会を企画し、今回で2回目となる。
来場者は、作風もテーマも異なる個性豊かな作品の数々を楽しんでいた。 -
県内上半期倒産89件
弁護士一任の信州林産
負債額、7番目東京商工リサーチの発表によれば、販売不振のため9月5日弁護士一任の手続きをとった信州林産の負債総額は9億1000万円で、県内の05年度上半期(4窶・月)で7番目の規模になった。倒産規模では7月に民亊再生手続きをとった山ノ内町の竜王観光の70億円、4月の飯山市斑尾高原開発の52億円、5月の塩尻市広丘ショッピングタウンの30億円が目立った。
同期の県内企業倒産整理状況は、負債総額が1000万円以上のもので、89件。前年度同期比で2件減、前年度下半期比で1件減だが、負債総額は、負債額10億円以上の大型倒産が6件発生し、総額で346億4900万円で、前年度同期比72億4500万円増、前年度下半期比100億5100万円増だった。
販売不振・既往のシワ寄せ・売掛金回収難を要因とする不況型倒産が73件で、全体の82%を占め、一部で景気回復が言われるものの実体経済の厳しさがうかがわれる数字となった。
業態別で建設業が36件と依然多数を占め、地域別では北信の33件に次いで、南信が21件と多かった。 -
たばこの隠れた真相を知ろう
高遠高校(清水國利校長)で29日、禁煙教育講座があった。長谷村美和診療所の岡部竜吾所長が「たばこの隠れた真相を知ろう」と題して講演。全校生徒が喫煙による身体への影響などを学んだ。
保健授業などを通して喫煙防止を呼びかけてきたため、ここ数年は講座を設けていなかったが、全国的に中高生の喫煙が増加している現状や、「生活指導のなかで必要性を感じたため」(清水校長)、急きょ企画された。
岡部所長は、喫煙が身体に及ぼす影響として、肺がんや心筋梗塞(こうそく)、脳卒中などを挙げ、「病気のデパート」と紹介。20歳以前の喫煙は、肺がんによる死亡率が非喫煙者の6倍にもなるとし、さらに喫煙者の周囲も、副流煙を吸い込む受動喫煙が原因で、10人に1人が亡くなるなど、たばこの害の実態を説明した。
生徒たちは、ストローをくわえ、鼻をつまんで歩き、肺気腫を患った状態も体験。岡部所長は「講演を通して知ってもらったたばこの真相から、何か感じとってもらいたい」と呼びかけていた。
同校では引き続き、教員や外部講師など学校内外から、喫煙防止を促していきたいとしている。 -
通学路の安全確保へ
長谷村溝口で27日、交通安全総点検があった。歩道設置要望が出ている長谷小学校から南へ約400メートル区間の国道152号を「歩行者の立場に立った視点」で歩いた。交通の安全確保を目指し、交通安全に対する意識の向上も図った。
溝口区は役場、小中学校、郵便局、公民館などの公共施設が集中する村の中心地。同区間は小中学校の通学路となっているが、歩道が一部なかったり、幅員が狭いうえ、大型車の通行も多く、危険を伴うため、別のルートを設け、迂回(うかい)させている。「道路改良で緊急を要する個所」(宮下村長)。
地元区民、学校関係、上伊那建設事務所、伊那警察署から約20人が2班に分かれて点検。歩道や車道の拡幅の必要性や境界ブロックの破損の有無などを確認し、安全確保のために意見を出し合った。 -
お出かけ合庁
中川村役場で29日、地域の課題などをつぶさに語り合う「おでかけ合庁」があり、村の現状と課題、振興策など15項目で、村と、伊那合同庁舎現地機関が意見交換した。
牛越徹上伊那地方事務所長をはじめ伊那建設事務所長、伊那保健所長ら7人が訪れ、村側は曽我村長、各課長ら幹部15人が出席した。
この中で村は「アスベストの調査や発見された場合の改修、撤去に財政支援を。校舎の大規模改修に合わせ、対策を実施する場合は補助対象になるか」と質問。牛越徹地方事務所長らは「国の特別措置を期待し、県からも要望していく。大規模改修は対象になる」と答えた。
また、チャオ周辺活性化策にアドバイスを求めたのに対し「具体的方向が見えてきた段階で、それぞれのエキスパートにつなげたい。まちづくり交付金も利用できる」とした。
県管理の道路、河川の不法投棄について、人的、財政的支援を要望。県は巡回パトロールや看視連絡員制度、空からのパトロールなどの取り組みを紹介し「不法投棄は年々悪質化している。常習場所は念入りにチェックしてほしい」と村に協力を求めた。
子育て支援関係では、子育て支援センター・つどいの広場の設置を考えているが、国、県の補助はと質問。「補助を受けるには、規模を決め、制度に則った計画をしっかり煮詰めていくことが事業採択の近道」と助言した。
また、片桐保育園の改築に国の交付金を受けたいが」と質問。「国の採択は待機児童数、老朽化の度合いなど、ポイント制で優先順位が決まる。児童クラブを実施するなど、機能を付与することでポイントが稼げる」と具体的にアドハイスした。
このほか、商業振興や文化財管理、県道の改修、河川改修、大草桜祭り中の出店の扱いなど幅広い要望が出され、活発に意見交換された。 -
みはらしの湯8周年記念
10月1日で8周年を迎える伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」は、利用者への日ごろの感謝を込めて、さまざまな企画を準備している。
30日縲・0月2日は、8周年記念としてローメンやうどん、ソバなどのめん類すべてを50円引きとする。
また、毎月26日の「風呂の日」は、入場券の整理番号が11、22、111など、数字がそろった入浴客に、入浴券・食事券どちらにも使える共通割引券500円分を進呈する。 -
CD盗んだ土木作業員に猶予刑
パチンコ店の景品コーナーから音楽コンパクトディスク(CD)を盗んだ罪に問われていた、伊那市西箕輪大泉新田の土木作業員・唐澤学被告(31)に対し、簡裁伊那支部は29日、懲役1年2月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)を言い渡した。
起訴状によると、唐澤被告は6月2日午後9時57分ころ、伊那市内にあるパチンコ店の景品コーナーからCD1枚(時価約3672円相当)、翌3日午後9時37分ころにも、CD1枚(時価約3468円相当)を盗んだ。 -
伊那谷に輝いた化学工業の光【IV】
-「同時に2つの道を選べないのが人間の救い」
大明化学工業(株)
取締役相談役
池上房男さん(92歳)上伊那郡南箕輪村に本社を構える大明化学工業の現相談役・池上房男さん(92歳)の特集後編。前回は、上伊那の多くの経済人がその実績を認める池上さんの経営哲学にスポットをあてた。今回は、池上さんのお話をもとに大明化学工業の歴史をエピソード的にまとめた。
【毛賀沢明宏】 -
権兵衛トンネルが開通したら木曽の自然を見に来て
横井剛さん(70)=木曽郡上松町在住
NPO法人「木曽ひのきの森」理事長森の美しさで有名な木曽の中でも、特にその名の知れた上松町の赤沢自然休養林。官民の協力でこの森を守る。04年12月に認可が下りたばかりのNPO法人「木曽ひのきの森」の理事長だ。
「権兵衛トンネルが開けばすぐだからさ。伊那の人にも、赤沢の素晴らしさを、是非、見に来て欲しいよ」
伊那市富県出身。上伊那農業高校卒業と同時に当時の上松営林署(現在の木曽森林管理署)に就職。以来、半世紀にわたって、この森とともに生きてきた。
「伊那も良いところ。でも中アを越えればまた別の世界が広がる。それを知ってもらえればうれしい」
営林署に入った直後、尊敬する当時の署長牛山六郎氏から与えられた仕事は赤沢美林係。
江戸時代は徳川尾張藩の直轄。明治維新後は皇室の財産として、20年ごとの伊勢神宮造営の際に用材が切り出された。幹が太く、形質が良いヒノキが「大樹」と呼ばれる用材候補に選定され、台帳につけられた厳重管理された。戦後、国有林となってからも、むやみに切り出すのではなく、管理と保全をきちんとしたい窶狽ニいうのが赤沢美林係設置の意図だったという。「美林」という呼び方は明治時代の「神宮備林」にちなんだものだ。
趣味の写真が縁で奥さんとめぐりあい、上松町の横井写真館に婿養子。40歳で営林署勤めを辞めて、家業に専念した。
長野県営業写真家協会の理事を努める腕前。四季折々の赤沢の森の写真をとり続け、1992年には八十二銀行の行内誌に赤沢の写真と文章を掲載するなど、森の広報マンとして活躍した。その間も、営林署OBなどとともに森の保全やガイドを行い、NPO設立の際には「この人を置いてほかにいない」と理事長に推された。
「ヒノキなど木曽五木の森はそれは美しいもんだ。でも、10月中旬からの紅葉も素晴らしいよ。葉が紅くなるのと同時に赤い花が咲くマルバの木で、ヒノキの下が真っ赤になるんだ」
赤沢の四季を語り始めたら止まるところがない。春先のバイカオオレン、コブシ、5月のアカヤシオ、入梅の頃に咲くオオヤマレンゲ……。
特に、雨の中ひっそりと咲くオオヤマレンゲには思い入れが強く、上松町の町花に指定するために東奔西走したほか、地元だけでなく、伊那谷にまで、苗をプレゼントして広げようとしている。
「赤沢の300年生の森を、永久にこのまま残したい」という横井さん。「俺が伊那毎に出たら、同級生たちが『なんで木曽の奴が出てるんだ』って驚くだろうな」とニッコリ笑った。 -
交通安全マレット大会
高齢者に交通ルールをしっかり身に付けてもらおうと伊南交通安全協会駒ケ根支会(牛丸廉平支会長)は28日、高齢者交通安全マレットゴルフ大会を菅の台の駒ケ根高原マレットゴルフ場で開いた。参加者は決められたホールで交通事故やルールについてのクイズに答えたり、横断歩道を渡ったり、夜行たすきを肩に掛けたりと交通安全にちなんだ関門を通過しながらプレーを楽しんだ。
設けられた関門は(1)クイズに答える(2)横断歩道を旗を持って渡る(3)一時停止し、左右を確認する(4)夜行たすきを掛ける(5)コースの右側を歩く窶狽ナ、答えを間違えたり、一時停止をうっかり通り過ぎたりするとそれぞれ5打付加の罰則が与えられる。
3番ホールではクイズが3問出題された。『高齢歩行者の事故は70%が自宅から1キロ以内で起きている窶狽ヘ正しいか?』などの問題に参加者は「こりゃ難しい…」とプレーそっちのけで頭を抱えていた。 -
アスベスト講習会
アスベスト講習会
健康被害が問題になっているアスベスト(石綿)に関する知識を深めようと駒ケ根市保険補導員連合会は27日、アスベストについての研修会を駒ケ根市保健センターで開いた。保健補導員約80人が参加し、伊那保健所所長の渡辺庸子さんの講演を聞いた。
渡辺さんはアスベストの特徴について「断熱材、保温材、吸音材などに適した特性により建築用部材として多く使われてきたが、肺に吸収されても分解されないため中皮腫やがんなどの健康障害を起こす」とした上で「悪性中皮腫は胸膜や腹膜に起こり、水がたまって呼吸困難や腹痛などの症状が現れる。アスベストをどれぐらい吸い込んだら発病するのかは今のところ明らかになっていない」などと説明した=写真。
参加者らは説明を聞きながら中皮腫に侵された胸のCT写真などを見て顔をしかめ「怖いね」などとささやき合っていた。 -
経営講座「環境と経営」
企業の連携により地元産業を活性化させようと市内の製造業者らがつくるテクノネット駒ケ根と駒ケ根商工会議所、駒ケ根市は27日、南信地域の企業経営者や管理者を対象に開いている05年度経営講座の第2回講演会を駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。会員ら約30人が集まり、千葉商科大政策情報学部教授で環境・経済ジャーナリストの三橋規宏さんによる「環境と経営をいかに両立させるか窶萩椏s議定書の発行を受けて」と題した講演を聞いた。
三橋さんは「この50年の地球環境の変化は大きく、今後への影響が大変心配される」とした上で企業の経営姿勢について「生き残るためには明確な企業像の構築が不可欠。トップのリーダーシップが成否の鍵を握っている」として、経営者の環境に対する理念が最も重要だと訴えた=写真。
三橋さんは国連大学が提唱するゼロ・エミッション運動の推進に活躍し01年、第1回ゼロ・エミッション賞を受賞した。 -
商工会議所観光ルート確立を目指し現地視察
観光事業活性化のため、滞在型観光コースづくりを計画している伊那商工会議所の新規ビジョン特別委員会(唐木和世会長)の正副委員長など7人が27日、伊那市や長谷村で現地視察をした。
観光振興事業促進に向けた取り組みを企画する同委員会は、先ごろ行った意見集約で、滞在型観光コースの企画を含むいくつかの具体的取り組みを決めた。
観光コースは、市町村合併やトンネル開通を踏まえた広域から選定し、トレッキングなどを楽しめる滞在型コースにしたいと構想している。
伊那市では、市商工観光課職員の案内で、経ヶ岳植物園や権兵衛トンネルの出口にあたる西箕輪の国道361号線沿いを視察。同地域は、トンネルの開通に合わせてレストパークの建設も予定している。
植物園は、伊那市の観光の拠点、みはらしファームと、権兵衛トンネルを林道でつながっており、トレッキングコースの設置などが提案されたが、園や山林整備が課題とされた。また、現在は来伊者が滞在できる魅力的な宿泊施設がないという指摘もあり、ハード面での整備の必要性を確認し、会議所としても観光整備の具体化に協力したい窶狽ニする話もあった。 -
パートナーシップ南みのわ
区役員と自主防災組織を語る南箕輪村のパートナーシップ南みのわは26日、村民センターで区役員と懇談し、自主防災組織について意見を交わした。
各区の区長ら役員が自主防災組織の役員体制や運営方法、活動内容などを発表。▽だれもが有事に対応できるよう常に危機意識を共有するため年に数回の講習や訓練で経験を積む▽年会費を集めて運営▽防災訓練に大勢参加してもらうため1戸1戸にチラシを配って呼びかける-など地区ごとに特色があった。
多くの地区共通の課題は、毎年役員が変わってしまうこと。数年継続して取り組む役員を置きたい-との意見が目立った。
▽家にいる女性を中心に初期消火隊を組織したい▽昼間に災害があったとき家にいる人がどうするか、隣り近所で相談しておくことが大事▽災害が起きたときは、普段のお付き合いが大事になる-などの意見もあった。