-
清水真砂子講演会
子どもたちに良い本に出会ってほしいとの願いから97年に発足した「こどもの本の会としょとしょ」(滝沢千枝子代表)は1日、第10回記念講演会として、長編ファンタジー『ゲド戦記』などの翻訳で知られる清水真砂子さんによる『翻訳の面白さ、難しさ-ゲド戦記を軸に』を駒ケ根市の駒ケ根高原美術館で開いた。約120人が集まり、翻訳についての清水さんの話を聞いた。 清水さんは「人は語らいの中で、声の調子や間の取り方などから言葉の裏にある互いの意図を無意識に推し量るものだが、最近は電子メールやインターネットの影響か、特に若い人の中に額面通りに受け取る人が多い気がする」とした上で「翻訳も原文が読めるだけでは駄目で、活字の行間を読み、隠れている意味を読み取れなければならない」とその難しさを語った=写真。 「初めて翻訳した『大きいゾウと小さいゾウ』の中で、ジャングルの動物が人間に呼び掛ける場面がある。私は『おじさん』と訳したが、動物の立場から見ればここは『人間』と訳すべきだ-と厳しく指摘されて初めて翻訳の難しさに気が付いた」と翻訳を始めたころの裏話を披露した。
-
高遠郵便局「振り込み詐欺」未然に防ぎ感謝状
「振り込め詐欺」を未然に防いだ高遠郵便局(高遠町西高遠)に対し、伊那警察署は3日、感謝状を授与した。同署を訪れた小林研二局長は「被害も高額になり、関係部署の中でも問題になっている。お年寄りには特に声かけなど、注意を呼びかけていきたい」と話した。
9月9日午後2時05分ころ、72歳の女性が窓口を訪れ、約50万円の定期預金を解約。女性がすぐに立ち去ろうとせず、落ち着きのない様子を見せていたので男性局員が不審に思い、事情を聞いたところ「東京の弁護士と名乗る男から電話があり、孫が酒を飲んだ際に女性に手を出し妊娠させた。350万円を振り込めば示談になる」とのことだった。
局員の説得により女性が孫に連絡をとり確認した結果、詐欺と判明し被害を未然に防いだ。
伊那署では4月以降、金融機関に対し「振りこめ詐欺」防止の感謝状を贈呈したのは6回目。
1月から6月までの管内の振り込め詐欺の発生状況は23件で昨年同期と比べ14件増、被害総額は約4600万円で3480万円増加した。振り込め詐欺のうちでも「融資保証金詐欺」が最も多い16件(前年同期比12件増)だった。 -
伊那ビジネス専門学校 IT実務科に20人が入校
伊那市狐島の伊那ビジネス専門学校(三沢清美校長)で3日、IT実務科の入校式があった。伊那市、駒ヶ根市などから20人が入校。3カ月間の期間中、ビジネスマナーを中心に、実務に必要なパソコンの基礎などを学ぶ。
IT実務科は厚生労働省が進める「民間活用委託訓練」の一環として、県伊那技術専門校と伊那公共職業安定所が同専門学校に委託して開設。IT実務にかかわる知識を学び、就職に優利な資格の獲得を目指す。
入校式で三沢校長は「ここでの3カ月間は、これからの何十年を支える大切な学習期間なので、努力してほしい。友人、家庭、先生の支えを得て、休みなく講義に出席することが学習のコツ」と励ました。 -
いなっせで「子どもの安全フォーラム
伊那市教育委員会などは1日、市駅前ビル・いなっせで、「地域子どもの安全フォーラム」を開いた。学校職員や地域住民など200人以上が参加。子供を守り、心豊かに育てるため、家庭、学校、地域が何を取り組むべきかを考えた。
初めての試み。元高遠小学校長で西箕輪公民館長の城取茂美さんが講話で・ス地域の力で子供たちを育てる大切さ・スを訴えたほか、「子どもの安全と健やかな成長を願う地域・学校・家庭の絆の構築」と題したパネルディスカッションをした=写真。
パネルディスカッションのパネリストは、西春近小学校長の片桐省平さん、伊那小学校PTA副会長の高橋美保さん、上伊那圏域障害者総合支援センターコーディネーターの高橋きんよさん。現代の児童の体と心の弱さ、家庭での子供に対する教育方法、実体験から得る感動窶狽ネどについて意見を交わした。
片桐さんは、学校や各地域で取り組む体験学習について、キャンプのたき火を例に「危ないことは全部取ってしまい、事前に練習をしてから当日にやっても面白さや実感は少ない。失敗して学ぶチャンスを作らなければ」と主張。親の立場から高橋美保さんは「親の心配や不安が先走り、子供の成長の目を摘んでひ弱な子を育てていると思うと反省しなければ」と話した。
また、人間関係づくりが苦手な現代の子供について、高橋きんよさんは「対人関係に苦手意識を持つのは、生後数ヶ月。母親の子育てに対する、心の不安がそのまま現れている」と訴えた。 -
「まほらいな市民大学」第8期生入学式
伊那市の「まほらいな市民大学」第8期生の入学式が4日、市駅前ビル・いなっせであった。今年度は前年度より9人多い73人が入学。これから始まる学校生活に期待と不安を胸に、2年間の学習に励むことを誓った。
小坂樫男市長は「人と自然に優しい活力ある町づくりの先導者として期待したい。出会いを大切に、お互いに健康に気をつけ、学習に努力してほしい」と式辞を述べた。
学生会副会長の唐木利章さんが「友との出会いに感謝し、学生としての誇りと責任を持って、有意義な学生生活になるように」と歓迎のあいさつ。入学生代表で中川泰さん(61)=富県北福地=は「人の和、心の和を広げ、友情を深めて学習にはげむことを誓う」と意欲を見せた。
つれづれ遊学舎主宰の武田徹さんの講演「ゆったり人生・いきいき未来」も聞いた。
現在の学生数は137人。今期は高遠町、長谷村の歴史、文化を学ぶほか、伊那市寺社めぐり、修学旅行、学生交流会を予定する。 -
上伊那医療生協「まつり」
上伊那医療生活協同組合は2日、健康増進と交流を目的としたイベント「5000人健康まつり」を箕輪町町民体育館で開いた。漫才師「正司敏江・玲児」の漫才ショーや、伊那市富県を拠点に全国で活動する歌舞劇団「田楽座」の公演、おでん、五平もちなどの出店も出て大勢にぎわった。
今年は、来年4月オープンを目指し建設が同町で進んでいる「上伊那生協病院」の建設記念と合わせて盛大に開催。屋外には50店余の屋台が並び、豚汁の無料サービスのほか、健康チェック、体力測定コーナーなどを設けた。
ステージプログラムは、歌手のきたがわてつさんが「平和コンサート」と題してギターで弾き語り、観客を魅了した。 -
伊那郵便局に年賀はがき到着
11月1日、全国一斉に販売する06年用お年玉付年賀はがきが4日、伊那市坂下区の伊那郵便局(藤原良明局長)に到着した。昨年は購入者の要望から多めの在庫を確保したが、今年は例年の販売実績をもとに、51万2千枚少ない256万8千枚とした。
内訳は、無地が57万6千枚、インクジェット用158万4千枚、絵入り(信越版)9万6千枚、4面連刷7万8千部の31万2千枚。絵入りは山と黄色い花を描いた「春の訪れ」と題した作品を印刷している。
到着した年賀はがきのうち59万4千枚は伊那局販売分。残りは市内や南箕輪村、高遠町、長谷村、宮田村など近隣郵便局18局に搬送した。
販売は11月1日(4面連刷は10月18日)から来年1月10日まで。 -
みすず寮で焼きサンマ大会
五感を使って食事を楽しんでもらおう窶狽ニ4日、伊那市美篶の特別養護老人ホームみすず寮で「焼きサンマ大会」があった。利用者は、施設内に充満した香ばしい香りと共に、“秋”を味わった。
質の高いサービスの提供を目的に同ホームは、給食を見直し。普段の食事に変化を付け、楽しい食事をしてもらおうと、“にらの薄焼き”や“草もち”などの昔懐かしいおやつを、手作りで出したところ、普段は食の細いお年寄りの食欲が増した。
今回は香りを楽しんでもらおうと企画。サンマは北海道から取り寄せ、目でも楽しんでもらおう窶狽ニ、1匹ずつ丸焼きにし、それぞれのお年寄りが食べやすいようにスタッフが骨などを取り除いた。
焼きあがったサンマを食べた女性は「普段はあまり食べないけど、施設のみなさんが焼いてくれたから今日は食べてみた。おいしい」と話していた。 -
チャオ周辺魅力アップへ
中川村はチャオ周辺の活性化について調査・研究するチャオ活性化検討委員会を設置、3日夜、ショッピングセンターチャオ2階で初会議を開き、委員会の趣旨と役割、国土交通省が進める築堤工事概要の説明を受けた=
写真。
一般公募7人をはじめ、地元関係者、議会議員ら28人を前に、曽我村長は「チャオ周辺は村の商業の中心地であり、交通の便もよく、風光明び、大きな可能性を秘めた場所。チャオ周辺の魅力をアップし、飯田縲恚蘒P根の範囲の人々や村内の人たちが多く集まる場所にしたい」と委員会の趣旨に触れてあいさつ。
引き続き、役員選出を行い、会長に知久洋一さん(ショッピングセンター理事長)を、職務代理者に上久保好文さん(片桐地区協議会会長)を選んだ。
検討する範囲は釜淵から天の中川橋付近まで天竜川右岸、国道153号牧ケ原トンネルから田島信号機付近までの両側。伊那田島駅からチャオ周辺を経て、牧ケ原周辺までの一帯。
検討内容は▽ショッピングセンターチャオと周辺地域・商店の活性化▽築堤工事に伴う周辺の環境整備▽中央・田島・中田島・牧ケ原一帯のまちづくり。 会議は全体会、分散会で検討し、12月を目標にまとめる。
意見交換では「河川敷内に構造物を建てることができるか」「河川敷内の植栽は」「現地を知るために、早い時期に視察を」などの質問・要望が出された。
ほかに「チャオを観光拠点・ミニ交流センター的に活用できないか」などの意見もあった。
次回は26日の予定。 -
役場で防災訓練
飯島町役場は30日、約60人が参加し、役場防災訓練を行った。
「食堂付近から出火した」の庁内放送が流れ、職員は非常持ち出し袋に重要書類などを詰め、避難場所となった、防災倉庫前に運び出し、避難した。
人員確認に続き、南消防署の後藤英典さんの指導で、消火器と消火栓による初期消火訓練。引き続き、パイプハウスに煙りを充満させて、煙体験。
口にハンカチなどを当てて、ようやく出口にたどりついた職員は「全く見えない、不安を感じた」と感想を。 後藤さんは「火事で焼死する人は少ない。ほとんどが有毒ガスを吸って、動けなくなり犠牲になってしまう。煙りは毎秒3メートルのスピートで上昇する。逃げる時は湿らせたハンカチを口に当て、姿勢を低くして、横に移動するといい。自分の身は自分で守るが基本。自分が守れないようでは人を助けることができない」と話した。
また、高坂町長は「一朝有事の際、どのような行動をとったら良いか、日ごろ、念頭に入れて置くように」と気を引き締めさせた。 -
宮田村の親子学級「どろんこクラブ」が全国集会で活動発表へ
全国の公民館関係者が集まる「全国公民館研究集会」(13日兵庫県神戸市)で、宮田村公民館の親子学級「どろんこクラブ」が取りあげられることになった。同公民館主事の上條雅典さんが会場に足を運び、活動内容を発表。「地域が協力して成り立っている宮田の取り組みを全国にアピールできれば」と話している。
「どろんこクラブ」はその名の通り、田んぼ遊びなど野外体験を中心に活動。園児や小学生とその保護者らが参加して、通年で実施している。
コメづくりなどにも挑戦しているが、地域の有志がボランティアで協力。手伝ったり、時には指導するなどして支えている。
研究集会は分科会形式で、テーマごと全国20の公民館が活動を報告。どろんこクラブは地域を巻き込み、子どもの独創性を豊かにする活動が評価され、・ス白羽の矢・スが立った。
村民運動会などが重なり村公民館は忙しい時期だが、「せっかくの機会。地域の人が関わるなかで子どもたちがどう活動しているか、伝えてきたい」と上條さんは発表の準備を進めている。 -
宮田村少年野球大会
秋季宮田村少年野球大会は2日、宮田球場で開いた。上伊那各地から8チームが参加。伊那市の西友クラブが、地元の河原町リバースに逆転で勝利して優勝した。
46回目を迎えた伝統の大会。以前は宮田村内にも複数のチームがあり争ってきたが、今は河原町と西駒ウイングスの2チームになり、村外のチームを招いてトーナメント戦を行なっている。
優勝した西友クラブは西駒、飯島ウイングスに連続で零封勝ち。
決勝戦は初回に河原町に2点を許したが、すぐに逆転して追撃を断った。 -
宮田村で園児や低学年児童がサッカーで熱戦
宮田村のサッカークラブチーム「トップストーン」は1、2日、第6回チャイルドカップを村民グラウンドで開いた。園児から小学生2年生以下の大会で、県内各地の60チームが参加。対外試合が限られる低学年の選手たちが、貴重な経験を積んだ。
幼い頃から試合の経験を積んで欲しい、と毎年開催。中南信が主体だが、東北信からの出場もあった。
キッズ(幼稚園、保育園)、小学1年、2年と各年代分かれて対戦。
小学1年はトップストーンAが見事に優勝し、地元の声援に応えた。小学2年のEブロックもトップストーンAが優勝、Bブロックも箕輪が優勝するなど、上伊那勢が大活躍した。
ドリブル競争やダッシュ、リフティングなどの個人種目もあり、上位入賞者にはメダルを贈った。本戦上位の結果は次の通り。
【1年A】(1)トップストーンA(2)サンチル(3)開智【同B】(1)鉢盛(2)山形(3)明善【2年A】(1)山形(2)南箕輪(3)開智【同B】(1)箕輪(2)塩尻西A(3)トップストーンB【同C】(1)NPICB(2)松本松島(3)塩尻東【同D】(1)諏訪(2)鉢盛A(3)飯島B【同E】(1)トップストーンA(2)辰野A(3)神川 -
柴・紀州・四国…自慢の日本犬170匹集う
日本犬保存会長野支部は2日、05年度秋季展覧会を伊那市横山の鳩吹公園で開いた。県内をはじめ、千葉県、群馬県、京都府など全国各地から柴犬や紀州犬、四国犬約170匹が集まり、愛犬家が自慢の犬を披露した。
展覧会では、小型犬と中型犬別に、雄雌、年齢別に日本犬標準に沿って品評。毛並みや歯並び、顔立ちのほか、歩く姿勢などを審査員が入念にチェックし、順位を決めた。
格好よく前を向いて立つ犬のなかには、落ち着きのないようすの犬もいて、幾度となく指示を出す飼い主の姿もあった。上位に食い込んだ飼い主の一人は「自分の子どものようにかわいい」と愛犬の全身をなでていた。
南沢文晃実行委員長は「飼い主の飼育が行き届いているせいか、鍛錬され、評価が高い犬が多かった」と講評した。
展覧会は年2回、会場は県内4地区で持ち回りで開いている。 -
キノコ採りの男性行方不明2晩目
2日に飯島町の山林へキノコ採りに入ったまま行方不明になっている名古屋市の男性(61)の捜索は、2日に続き3日朝から駒ケ根署や消防などによって再び行われているが、同日夕現在まだ見つかっていない。
男性は2日午前10時30分ごろ仲間4人とともに飯島町七久保日向沢付近の山林にキノコ採りに入ったが、午後0時40分ごろから行方が分からなくなった。仲間が捜索したが見つからなかったため、午後2時20分に七久保駐在所に届け出た。 -
ダリア色濃く鮮やかに
中川村葛島の農産物直売所「かたつむり」の2アール余のダリア花壇は見ごろを迎え、来店者の目を楽しませている=写真。
赤、白、黄色、ピンク、オレンジの5種類600株のわい化ダリア。
春、挿し芽で増やし植え付けた。夏の間、ポツン、ポツンと咲いていたが、涼風が立ったとたん、花数が増え、花色も冴えてきた。 -
箕輪町で独り暮らしの方のためのお手軽クッキング
箕輪町と町社会福祉協議会は29日、「独り暮らしの方のためのお手軽クッキング」を保健センターで開いた。参加者25人は和気あいあいと手際良く調理し、会話も楽しみながら昼食を共にした。
メニューは、れんこんだんご、3色ナムル、キノコのミルクスープ、ひじきごはんの4品。レンコンをたたいてつぶしたり、シメジやシイタケをいためたり、グループに分かれ協力しあって調理した。
参加した女性は、「独りだから料理を失敗しても怒る人もいないけど、上手くできてもほめてくれる人もいない。皆でやると楽しい」と話していた。
町食生活改善推進協議会による食についての話では、健康を維持して長生きするための献立を考え、▽加糖はすぐ脂肪に変わるため果物は控える▽たんぱく質(肉と魚)を献立に入れる▽便通を良くするため野菜を摂る-などとアドバイスした。
食事後は、ボランティアと一緒にレクリエーションもあり、皆で楽しく交流した。 -
シルク作品展
「21世紀の地域における繭と絹のもの造りにむけて」をテーマにした「シルクサミット2005in駒ケ根」が6・7日に開催されるのに合わせ、駒ケ根市東伊那のシルクミュージアムで第10回特別展「シルク発表作品展」が11月20日まで開かれている。シルクを使った屏風、壁掛け、和服、ドレスなど、絹の美しさを見事に生かした約90点の作品が展示され、訪れた人たちのため息を誘っている=写真。
駒ケ根市の赤穂南小学校4年生児童らによる作品は、絹の柔らかでつやのある風合いを生かしながら、貝殻や松かさ、木の枝などの小物を効果的に使って森や海などのイメージを思い思いに表現している。
水曜日休館。午前9時窶伯゚後5時。入場料は一般(高校生以上)300円、小中学生100円。問い合わせは同ミュージアム(TEL82・8381)へ。 -
毒キノコに注意
キノコによる中毒を防止しようと伊那食品衛生協会と伊那保健所は1・2日、駒ケ根市のAコープ駒ケ根店で「キノコ中毒防止展」を開いた。毒、食用など約100種類のキノコを展示し、併せてキノコの鑑別も行った=写真。伊那保健所食品衛生課の黒岩和雄さんはチラシ『キノコ中毒にご注意を!』を来場者らに配布して「基本は、知らないキノコは採らない、食べない窶狽ナすよ」と注意を呼び掛けていた。
キノコ衛生指導員らは「毒キノコのうち、食べると嘔吐や下痢、腹痛などの症状が出るツキヨタケはヒラタケやシイタケと外観が似ていることから間違えやすい。特に注意を」などと説明しながら、来場者が持ち込んだキノコを次々と鑑別していた。
04・05年度、伊那保健所管内でのキノコ中毒の報告はないが、県内各地ではツキヨタケやテングタケなどを食べた約20人が中毒を起こしている。 -
幼稚園・保育園運動会
駒ケ根市内の7つの幼稚園・保育園で1・2日、親子運動会がそれぞれ開かれた。かけっこやダンスなどさまざまなプログラムに出場した園児らは元気よく伸び伸びと走ったり踊ったりして練習の成果を披露し、応援に詰め掛けた保護者らは愛くるしい子どもの姿をビデオに収めようとカメラのレンズを向けながら成長ぶりに目を細めて見詰めていた。
北割2区のすずらん保育園(高見洋子園長)は開園50周年記念とあって例年以上に華やかな運動会となった。『人生山あり谷あり』は年長園児らによる障害物競走。スタートした園児らはトラックの途中に設けられた(1)縄跳び10回(2)ひも付きポックリ(3)鉄棒前回り(4)ボール投げ(5)肥料袋に入って両足ジャンプ窶狽フ関門に苦労しながら懸命にゴールを目指した=写真。園児らの真剣な表情に見詰める保護者からは「頑張れ」「もう少しだ」などと大きな声援が飛んでいた。 -
南信の宅幼老所が集合
現場の悩み共有しよう小規模ケア施設の現状と抱える悩みを共有しようと、南信の宅幼老所など21施設が集った実践報告会と交流会が1日、南箕輪村の大芝荘であった。南箕輪村の「かいご家」・伊那市の「ひなたぼこ」・宮田村の「わが家」が幹事を務め、県宅老所・グループホーム連絡会がバックアップした。昨年の諏訪での開催に続いて2回目。唐木一直南箕輪村長や県コモンズ福祉課・上伊那地方事務所厚生課職員も参加した。
実践報告会で飯島町「まんてん」の与曽井学さんは、家族が夜間介護しきれなくなった高齢者を対象にしたナイトケアの実情を報告。「本人と向かい合えば、家族も驚くほどキチンと夜を過ごすこともある」と話した。
諏訪市「あやとり」の阿部尚子さんは、収容定員を増やすと常駐管理者の増員が必要になるなど、「補助金削減の中で経営的な問題が多い。特に男性職員の確保難が大問題」と訴えた。
宮田村「わが家」の大石ひとみさんは、粗暴な振舞いが多くなった認知症の男性の介護実践をリアルに報告。「正直うまく行かなかったこのようなケースから、自分たちの弱さを学んで行きたい」と語った。
交流会では、介護保険法改定に伴う食材料費全額利用者負担が1日から実施されたこともあり、会場のあちらこちらで、これへの対応策をめぐる議論が沸騰。「負担分を値上げしなくてはやっていけない」「でも、法が変ったからすぐ利用者に負担してというのでは自分たちの気がすまない」など活発な意見が交わされた。
厚生労働省が補助金をつけるなどして推奨するパワーリハビリについても「大規模施設で1日30分パワーリハビリをやるより、小規模施設や自宅の日常生活の中で体を動かした方が実際に効果が大きい」などの疑問が多く出されていた。 -
多彩なイベントで盛りあがった宮田村商工祭
宮田村商工会は2日、商工祭を新田区のふれあい広場で開いた。商工会員の出店販売のほか、村内グループの踊りや太鼓などイベントが目白押し。来場した約6千人が秋の休日を満喫した。
ステージ周辺では、宮田太鼓や宮田小学校4年1組の児童が太鼓を勇壮に披露。
村内で活動するエアロビクスチーム「ドリームエンジェルス」も、楽しいダンスを披露して会場を沸かせた。
メンバーは小学生や保育園の女子が大半。発足から8年になるが、現在は約130人の大所帯だ。
この日は練習の成果を発揮。多くの人に見てもらおうと、音楽に乗せて全身を使って表現した。指導する加藤千代子さんは「ちょっとおとなしかったが、良い経験になった」と話していた。
軽食や農産物、会員企業の製品販売なども多彩。クイズ大会などもあり、訪れた人たちは広場内をめぐりながら、イベントを楽しんでいた。
商工会の前林善一会長は「出演発表などもにぎやかで、本当に多くの人に来てもらえて良かった」と、地域一緒になって盛りあがった商工祭の成功を喜んでいた。 -
信州みやだ梅舞会ソーラン初公演
宮田村に発足したよさこいソーラン踊りのグループ「信州みやだ梅舞会(うめぶかい」は2日、村商工祭に参加。多くの観衆の前で初公演した。
同グループは昨年度の宮田小学校6年2組が取り組んだソーラン踊りに影響を受け、村商工会青年部が村民に呼びかけて今春発足。
子どもから大人まで約60人が毎週末集まり、練習に励んでいる。
この日は新調した揃いの衣装に身を包み、軽快に踊りを披露。心をひとつにまとまり、商工祭に花を添えた。 -
宮田村山ぶどうワイン仕込み式
宮田村の特産品・山ぶどうワインの仕込み式が3日、醸造する新田区の本坊酒造信州工場で開かれた。今季は昨季の2倍近い約2万本の生産を予定。過去最高になる見通しだが、増産分は新たな需要の掘り起こしが必要で、消費拡大に向けた販売戦略が急務となる。
仕込み式には原料の山ぶどうを生産する栽培農家や村など関係者20人が出席。茎を取り除く破砕機に期待を込めながら山ぶどうを投入した。
ワイン醸造は6年目。式では質量とも過去最高の出来映えになりそうだと報告があり、和やかな雰囲気で進んだ。
反面、増産分の消費拡大が最重要課題となることから、清水靖夫村長、藤野公宏同酒造信州工場長は「村が一つになってワインを育ててほしい。村をあげてブランド力強化を」とあいさつした。
14軒の栽培農家は今年も収量制限を実施し、品質本位で生産を徹底。厳選した山ぶどうだけをワインに使う。
本坊酒造信州工場は、山ぶどうワインを主力商品に設定。増産分を熟成や樽熟成の商品にまわす計画で、ワインセラー(貯蔵庫)を新設してハード面を強化した。また、販売のPR活動にも例年以上に力を入れる予定だ。
藤野工場長は「昨季までは生産量と需要がマッチしていたが、今後はさらに積極的にアピールしたい」と話した。 -
旧庁舎跡地は多目的広場と駐車場
伊那市は11月から、旧庁舎跡地を多目的広場と駐車場として整備する。完成は06年3月末の見通し。
3日の市議会全員協議会で設計図を示し、報告した。
跡地利用は、市民の声を反映させた検討委員会の「都市広場」と「駐車場」とする答申に基づき、地元住民の要望を聞きながら実施設計を作製。身障者への配慮、ステージの単独建設などで当初事業費より増え、市議会9月定例会で05年度一般会計補正予算に1300万円を追加、事業費7800万円とした。
旧庁舎跡地は通り町1丁目の小沢川南側で、面積2300平方メートル。現在、駐車場などで活用されている。
多目的広場は全面石張り。石の色や種類で模様を作る。
駐車場は、身障者用を含め、普通自動車32台分が駐車可能。中央部分には、バスの駐車スペースを確保した。
ステージは木のぬくもりが感じられる、耐久性のある木製デッキを使用。北側市道から段差なしで移動することができ、ステージ南側の多目的広場からもスロープをつけて利用しやすいように配慮した。
管理人室や公衆トイレなどを設けるほか、省エネルギーとして照明の一部に太陽光発電パネルを使ったり、隣地などの境界線境に芝や植栽をする計画。
全協では新市の給与体系、新市の市章募集などの報告もあった。 -
箕輪町商工会と箕輪町が企業訪問
箕輪町商工会と箕輪町は3日、商工業の振興策を研究するため、両者で初めて町内の12企業を訪問し業況や課題、経営革新の取り組み、要望などを聞き取った。今後、課題や要望などを検討するとともに、他企業も訪問し、より踏み込んだ専門的な形で同様の事業を展開していく。
町内企業の現場を訪れ、地域企業が抱える課題などを経営者から直接聞くため、町理事者、商工会役員、町アドバイザー、担当職員15人が4班に分かれ、商業・工業・建設業の3企業ずつ訪問した。
平沢豊満町長、小林一雄商工会副会長らは赤羽鉄工、長野ドライルーブ、染と織京屋を訪問。染と織京屋では▽売ることよりも仕入れに気を遣い、京屋らしさ、個性をもたせた品をそろえる▽顧客名簿を大事に信頼関係で顧客をつなぐ-などの経営手法を聞いた。
報告と意見交換では、▽取引先からISOの取得を要請されているがどうしたらいいか▽どうやって加工のコストを下げるか-など各企業の課題を報告。要望は▽1社では買えない高額の測定機を購入してほしい▽自社の特徴を一般にアピールしたい▽商業はイベントなどで町に人があふれることが商売につながる-などだった。
参加者は、同じ町内にあっても初めて訪れた企業もあり、関心を寄せていた。平沢町長は、「前向きに大変努力し、工夫と熱意で頑張っている実態がわかった。町全体をどう活性化するか、きたんのないご意見をいただきたい」と話した。 -
伊南地域で大規模林野火災防御訓練
伊南行政組合消防本部・伊南消防協議会は2日、中川村の中川中学校グランドや桑原、四徳地区で、県消防防災航空隊も加わり、大規模林野火災防御訓練を行った。
関係機関相互の連絡体制の強化と技術の習得がねらい。小渋ダム四徳発電所南で山火事発生を想定。火は桑原地区の民家に迫る勢い、地上からの消火活動が困難とあって、消防防災ヘリコプター、アルプスの出動を要請した。
北の空から中川中グランドに飛来した「アルプス」は上空偵察飛行、地上部隊への水の補給や、空中消火、資機材搬送など支援活動を実施した。今回初めて、ヘリから消火水をグランドに設置した水槽に投下させる訓練もした。
一方、小渋ダム四徳大橋北では本部設置訓練、桑原地区ではチェーンソーやスコップ、カマなどで草、低木を刈り、防火線設定訓練、飛び火警戒訓練もした。 -
本郷神社例祭
豪快な大三国が人気の飯島町本郷の本郷神社例祭は1日夜、本郷第4耕地年番で壮大に繰り広げられた。昼間はしし練りを披露し、夜は打ち上げ花火と大三国の打ち上げ。境内を埋め尽くした見物客は、夜空を焦がす光と音、火の粉の舞に熱狂した。
午後9時、約30人余の厄年の男女がそろいのはっぴ姿で、玉箱を担いで境内に繰り出し、ほどなく、全ての灯りが消され、やみと緊張に包まれた境内で、突然、数百本の爆竹を
一度に鳴らしたような爆発音とともに、綱火が走り、「厄払」の焼き文字が浮き上がり、そして消え、境内を揺るがすごう音が響き渡り、小三国の点火、間を置いて、ナイヤガラ、大三国に点火。噴き出す火の粉で「春夏秋冬」を描いた。
情け容赦なく降り注ぐ火の粉を浴びながら、競い隊は玉箱をたたき、おんべを振って「わっしょい、わっしょい」と気勢を挙げ、年番耕地の心意気を見せつけた。 -
八幡神社例祭
中川村大草の八幡神社の例祭は1日宵祭り、2日、本祭りでにぎやかに繰り広げられた。
幟(のぼり)が立ち、杉の神木にしめ縄が飾られた八幡神社境内で、下平芸能保存会(小島治雄会長)によるしし舞の奉納で開祭。
大草城址の前宮に集合した各地区の大人みこし、子どもみこし合わせて10基は、地区内を練り歩いて、神社に到着。境内の南北に張り巡らされたナイヤガラ、し掛け花火に点火し、祭りはクライマックスに。最後は打ち上げ花火が夜空を彩った。 -
NPO伊那谷菜の花楽舎 製造施設を一般公開
循環型社会の形成のため廃食用油から精製するバイオディーゼル燃料(BDF)の普及を目指すNPO法人「伊那谷菜の花楽舎(関浩行理事長)は2日、箕輪町中原に新設したBDF製造施設を一般公開し、活動への理解を呼びかけた。11日に本格生産を開始し、本年度は月産2千リットルを目標にする。
BDFは硫黄分をほとんど含まないため硫黄酸化物の排出がない軽油の代謝燃料。大気中の二酸化炭素増加も制御し、排ガスの黒煙も少ない。欧米では普及が進んでいるが、国内での品質基準は確立していない。国産自動車メーカーはBDF使用による故障の保証はしていないという。
製造装置は、廃食用油を2回の化学反応で精製するのが特徴で、国内メーカーでは採用していないというシステム。既存の装置に比べ生産量も多く、良質のBDFが取れる。廃食用油は1度に160リットルを投入し、145リットルを精製。同会理事でアルプス開発技術研究所の前澤功さんを中心に、約1千万円で開発・製造した。
一般公開には上伊那を中心に、諏訪、岡谷から約30人が集まり、製造装置の詳しい説明を聞いた。関理事長は「BDFが地域のなかに広がるよう活動を進めたい」と話した。
廃食用油は当面、企業の食堂や飲食店など約20カ所から無料で回収。1リットル100円で販売していく。
問い合わせは、事務局(TEL0265・94・5039)または、(090・4159・2559)へ。