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伊那市西春近の諏訪形区 活動の支援を伊那市に要望
災害に強い山にしようと取り組んでいる伊那市西春近の諏訪形区は、砂防えん堤を見回る為の巡視路の整備など、活動の支援を伊那市に要望しました。
16日は、諏訪形区の酒井文武区長と諏訪形区を災害から守る委員会のメンバーなど5人が市役所を訪れ、白鳥孝市長に要望書を手渡しました。
要望は▽砂防えん堤を見回る為の巡視路の整備▽倒れにくい広葉樹の栽培による森林づくり▽自然災害による被害を科学的調査で予測したマップの作成です。
諏訪形区は、平成18年豪雨災害で貝附沢が氾濫し、土砂が民家に流れ込むなどの被害を受けました。
これを受け区では委員会を立ち上げ、専門家らの協力を得ながら災害に強い山にする為に広葉樹の植樹などを行ってきました。
白鳥市長は「安全な山に少しでも近づけていけるよう、市としても一緒になって取り組んでいきたい」と話していました。
諏訪形区では、地域住民と行政、大学の連携のモデルケースとして、全国に発信していきたいと話していました。
なお諏訪形区の活動は、今年度の伊那市地域づくり活動支援金事業に採択されていています。 -
お花見日和 多くの人で賑わう
晴れ間の広がった15日、各地の公園は花見客で賑わいました。
伊那市の伊那公園では、会社の同僚や家族連れなどが桜の下でお弁当をひろげたりバーベキューをしていました。
公園内の桜は咲き始めといったところで、伊那公園桜愛護会の横森孝心さんによると満開は20日頃ということです。 -
宇津木薬師如来 33年ぶり御開帳
伊那市長谷杉島の報恩寺の境内にある宇津木薬師堂にある秘仏・薬師如来像の御開帳が、33年ぶりに行われました。
伊那市の有形文化財に指定されている杉島の宇津木薬師堂の薬師如来像は、妻や夫がない人が念ずれば授けてくれる縁結びの薬師といわれています。
毎年、4月に例祭が行われていますが、本尊である薬師如来を拝む事はできません。
報恩寺の近くで生まれた伊那市荒井の伊東家子さん95歳。人生3度目のご開帳にどうしても立ち会いたいと、家族とともに足を運びました。
昭和55年から実に33年ぶりに、薬師如来がご開帳されました。
僧侶らが大般若心経を転読してご開帳の法要を行いました。
薬師如来が杉島宇津木に移ったのが元歴元年1184年とされ、現在の薬師堂が建設されたのは、宝暦4年1754年とされています。
信心深い杉島の人たちは、33年に1度のご開帳を続けてきたということです。
15日は、伊那市外からも多くの人が訪れ、薬師如来像に手を合わせていました。
杉島宇津木地区は、現在、別荘地となっていて、常に住んでいる世帯はありません。
杉島地区は、前回のご開帳の昭和55年ごろには、70戸190人ほどが住んでいましたが、現在は、40戸、80人ほどに減っています。
次にご開帳されるのは、平成57年の予定で、伊那市では、この伝統を未来につないでいきたいとしています。 -
伊那市山寺の奇祭 やきもち踊り
伊那市山寺に伝わる奇祭、やきもち踊りが15日、白山社八幡社合殿で行われました。
やきもち踊りは、白山社八幡社の春の例祭で毎年奉納されているもので、県の無形民俗文化財に指定されています。
祭りでは、保存会の会員35人が羽織、袴、白足袋姿で足を上げ飛び跳ねるユーモラスな踊りを披露しました。
踊りは前踊り、中踊り、後踊りの三つに分かれていて踊りと踊りの合間には酒盛りが行われます。
アユの串焼きを肴に、どぶろくを飲んだり、キセルで刻みタバコをふかします。
後踊りが終わると踊り手は一斉に鳥居の外に駆け出します。
外にはその姿を撮ろうと多くのカメラマン達が待ち構えていました。
逃げ遅れると厄病にかかるといわれていて下駄も履かずに一目散に駆け出していました。 -
信州こころんの隣りに新施設完成
障害者の継続的な就労支援を行っている伊那市東春近の「県指定就労継続支援事業所信州こころん」の隣りに、新たに食品加工室と多目的室が完成しました。
施設は、延べ床面積76平方メートルの、木造平屋建てです。
総事業費は1,830万円で、うち1,800万円は県の補助金をあてています。
信州こころんは、2010年の11月に活動が始まりました。
これまでに、自主製品などを製作し、観光施設などで販売していて、当初2人だった利用者は現在17人となっています。
信州こころんでは、今年2月からそば打ち教室を開いていて、この加工室を利用してそばの他、ジャムや山菜などの瓶詰商品を販売していく考えです。
13日は、地域住民や福祉関係者らが施設を訪れ完成を祝いました。
信州こころんでは、加工室の完成に伴い定員を20人から30人に増やすということです。 -
伊那ローメンズクラブ ローメン祭に伊那市富県の児童養護施設たかずやの里の子ども達を招待
伊那ローメンズクラブは、30日に開かれるローメン祭に、伊那市富県の児童養護施設たかずやの里の子ども達を招待しました。
13日は、伊那ローメンズクラブの正木金内衛会長らがたかずやの里を訪れ、ローメン祭りで使える引換券を白鳥始施設長に手渡しました。
伊那ローメンズクラブでは、施設に通う子ども達にもイベントに参加してもらおうと、希望のあった14人分の引換券を用意し、贈りました。
白鳥施設長は「子ども達が地域のイベントに参加できる機会を与えてくれてとてもありがたいです」と感謝していました。
また、13日は信州プロレスリング代表のグレート☆無茶さんも同行し、5月20日に長野市のビックハットで開かれる信州プロレス旗揚げ5周年記念イベントに子ども達を招待しました。 -
伊那市出身梶野監督 福島の現状を語る
伊那市西春近出身の映画監督、梶野純子さんの講演会が14日、伊那市の伊那文化会館で開かれ、現在制作中の映画について話しました。
講演会は伊那北高校が開いたもので、会場には生徒や一般などおよそ850人が訪れました。
講師を務めた梶野さんは、伊那市西春近出身の37歳。伊那北高校を卒業後、単身渡米し映画制作を始めました。映画監督で夫のエドワード・コジアスキーさんと共に制作をしています。
2人は現在、福島県の原発を題材にしたドキュメンタリー映画を制作していて、講演の中でその一部が上映されました。
梶野さんは、3.11の被害を目の当たりにして、今の被災地の現状を世界に伝えようと映画制作を始めました。
映画は福島県の原発事故の被害を受けた農家の取り組みや心境、取材を通して知り合った農家の人たちの人柄がドキュメントタッチで描かれています。
梶野さんは「長期滞在で被ばくするリスクは高いが、取材を通じて学ぶことや得るものはそれより何倍も大きい」と話していまいした。
講演会では質疑の時間が設けられ、高校生から質問が出されていました。
ある女子生徒の「もし福島県の農家だったら被災後どうしましたか」との問いに、梶野さんは「自分の親も農業をやっていたので、取材していると農家のみなさんと父親を照らしあわせてしまう。自分の持つ伝統的な土地を守っていくということの大切さを考えると、私も残っていると思う」と答えていました。
質疑は1時間近く行われ、二人は丁寧に質問に答えていました。
講演終了後の取材に梶野さんは「伊那北高校の生徒のみなさんは若いのによく考えている。これから先まだまだ将来があるな、と思わせられるような充実したディスカッションだった」と話していました。
ある生徒は「福島の農家の人たちの声を聞いたり様子を観ていろんなことがわかったし、自分たちでもまだ何かしてあげられることがあるんじゃないかと思った」と話していました。
梶野さんとコジアスキーさんが制作中の映画「超自然の大地」は5月の完成を目指していて、作品は劇場のほかインターネットでも公開される予定です。 -
南箕輪村 新入社員研修会
南箕輪村商工会などは、この春村内の事業所に入社した新入社員らを対象にした、研修会を13日、村の商工会館で開きました。
研修会には、民間の企業や村の職員など、25人の新人が参加しました。
午前中は長野経済研究所の小沢廣行さんが講師を務め、社会人には積極性・責任性・規律性が大切だとして、新社会人に必要な心構えなどについて話しました。
午後は長野経済研究所の小賀阪知美さんを講師に実技研修が行われました。
参加者はグループに分かれて、電話応対などを練習しました。
開講式では、南箕輪村商工会の田中秀明会長が、「技術だけでなく、それぞれの職業に応じた道徳や常識を考え、最善を尽くして下さい」と話しました。
加藤久樹副村長は、「人も手を加えることで変わっていきます。人材の“材”の字が財産の財の字に変わるように頑張ってください。」と訓示しました。
南箕輪村商工会では、年2回新人研修を行っていて、10月にはフォローアップ研修として行われることになっています。 -
小林とむぼさん 「ヒトガタ」作品展
作家として、ヒトガタと呼ばれる人形などを製作している小林とむぼさんの作品展が伊那市の伊那図書館で始まりました。
会場には、ヒトガタや、絵画、手づくりのおもちゃなどおよそ40点が展示されています。
ヒトガタは、ねんどで作られた人形で、リアルで繊細な造形が幻想的な雰囲気を作りだしています。
群馬県に住む小林とむぼさんは、15年ほど前から本格的に創作を始めました。
伊那市に友人がいたことから、伊那で個展を開くことになりました。
3年前に脳梗塞で倒れましたが、入院中もリハビリをかねて創作活動を行なってきました。
小林さんが倒れた時に手がけていた作品「鮫姫の行方」が展示されています。
まだ未完成ですが、今後尾ヒレの部分を付け完成させたいと話しています。
退院後に制作された絵画4点展示もされています。
小林さんは、リハビリを通してだんだん創作できるようになることが楽しくてしかたがなかったといいます。
小林とむぼさんの作品展は、伊那図書館で22日の日曜日まで開かれています。 -
伊藤三千人さん油絵展
一水会会員として活躍している伊那市高遠町出身の洋画家・伊藤三千人さんの油絵展が、伊那市のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開かれています。
会場には、伊藤さんの代表作と近作48点が展示されています。
ベルシャインでの個展は、40年ほど前から2年に1回開いています。
今回のテーマは「信濃路の四季」
出身地の高遠町勝間のシダレ桜を描いた春。高遠の夕暮れを描いた夏。藤沢川の紅葉を描いた秋。
五郎山がかすむ様子を描いた冬など、四季折々の風景が並んでいます。
今回の作品展では、信州の風景のほかに、イタリアの風景を描いた水彩画などもあります。
この伊藤三千人さんの油絵展は、17日(火)まで、伊那市のベルシャイン伊那店で開かれています。 -
井月の句碑 善光寺に建立
幕末から明治にかけておよそ30年にわたり伊那谷を放浪した漂泊の俳人井上井月の句碑が長野市の善光寺に建立されました。
句碑は井月の愛好家でつくる井上井月顕彰会が建立したもので13日は、会員などおよそ30人が集まり除幕式が行われました。
碑には「思ひよらぬ梅の花見て
善光寺」と「蝶に気のほぐれて杖の軽さかな」の二つの句が刻まれています。
句碑は顕彰会の会員が北信でも井月を知ってもらいたいと善光寺に建立を依頼したところ地名度はないものの伊那谷に多くのファンがいることなどから承諾されました。
この場所には、俳人、小林一茶の「春風や牛に引かれて善光寺」のほか、種田山頭火や夏目漱石などの句碑もあり、善光寺参拝のモデルコースになっています。
顕彰会では、県内外から多くの人が訪れる善光寺に、一茶や、山頭火と並んで井月の句碑が建立されたことは意義があると話します。
句碑の建立にあわせ、14日から27日まで長野市の長野相生座で井月の映画「ほかいびと」が上映されることになっていて、顕彰会では、井月の知名度アップに期待しています。 -
伊那谷D級七色弁当 試食会
熊肉やザザムシなど伊那谷特有の食を盛り込んだ季節限定の弁当が、15日日曜日に伊那公園で販売されます。
13日は、その試食会が伊那市役所で開かれました。
テレビ局のカメラに囲まれた白鳥孝伊那市長。
伊那公園桜愛護会が花見シーズンにあわせて作った伊那谷D級七色弁当は、多くの注目を集めました。
D級のDはデラックスのD、七色は、食材を表しています。
猪肉のスキ焼き、鹿肉の唐揚、熊肉の焼肉、ローメン、イナゴ、ザザムシ、蜂の子ご飯に缶ビールかお茶、鹿肉の燻製がついて1,500円です。
弁当は、15日の午前11時30分から100食限定で伊那公園で販売されます。
桜愛護会の特製弁当づくりは、今年で2年目で、去年より2品、ローメンと蜂の子ご飯をプラスしてグレードアップしました。
愛護会会員で上伊那猟友会伊那支部副支部長の小坂洋治さんが食材の調達から調理までを担当。試行錯誤しながら完成させました。
脂が乗っておいしいという冬眠前の去年11月に熊などを捕獲。
冷凍してこの日に備えました。
試食をした白鳥市長は、「おいしい」「めずらしい」と大絶賛。郷土の味として子どもたちに食べさせてあげたいと喜んでいました。
食材はすべて地元産、弁当の包み紙の図柄も愛護会会員によるもので、100%メイドイン伊那にこだわりました。
伊那公園は、タイミング良く13日が開花。
弁当が販売される15日には5分咲きとなる見込みです。 -
高遠城址公園の桜 開花宣言お預け
一方、桜の開花が待たれる伊那市高遠町の高遠城址公園は13日も、開花宣言とはならず開花はおあずけとなりました。
高遠城址公園は、朝から遠方からの観光客などで賑わっていました。
日本気象協会では、高遠城址公園の桜の開花を13日と予想していましたが、13日の開花宣言とはなりませんでした。
園内の桜はまだ蕾で、訪れた人は残念がっていました。
それでも、グラウンド付近の桜が自動販売機の持つ熱の暖かさで1、2輪咲いていて、訪れた人は写真に収めていました。
桜の管理をする桜守の稲辺謙次郎さんによると、開花は15日日曜日か16日月曜日とみています。
また、満開は20日ごろということです。 -
箕輪町のセーフコミュニティ認証 正式に決まる
安全安心の街づくりを目指す箕輪町のセーフコミュニティ認証が12日、正式に決まりました。
町村の認証は、全国で初となります。
12日は、日本セーフコミュニティ推進機構の白石陽子代表理事から、箕輪町の平澤豊満町長に認証決定通知が伝達されました。
セーフコミュニティは、WHO世界保健機関が認証しているもので、事故や自殺は予防できるという考えのもと安全安心な街づくりを進めるものです。
町は、平成21年12月から取得に向けた取り組みを始め、3月認証決定の内示を受けていました。
5月12日にセーフコミュニティの認証式で、平澤町長が合意書に署名し、正式に認証となります。
12日はこの他、箕輪町と伊那警察署がセーフコミュニティ推進に関する協定を結びました。
協定は、町のメール配信システムと、伊那ケーブルテレビの町専用チャンネルを利用して、伊那警察署が直接、犯罪被害や交通事故防止などに関する情報を流すものです。
田中泰史署長は「犯罪や事故を未然に防ぎ、安全安心な街となるよう取り組んでいきたい」と話していました。 -
不法投棄で書類送致
辰野町内に一般廃棄物を不法投棄したとして岡谷市の女と、上伊那郡内の男が13日、長野地方検察庁伊那支部に書類送致されました。
伊那警察署の発表によりますと、書類送致されたのは、岡谷市の自営業の女26歳と上伊那郡内の派遣社員の男39歳です。
2人は共謀して平成23年8月に3回にわたって紙くずやペットボトル、ダンボールなどおよそ72キロを辰野町内に捨てた疑いがもたれています。
捨てたごみは、岡谷市の女が経営する店の改装工事で出たものだということです。
辰野町役場から通報を受けた伊那署が捜査し犯行がわかりました。
調べに対し2人は容疑を認めているということです。 -
藤沢川の砂防工事完了
伊那市高遠町片倉の藤沢川の堰堤や砂防林など、54億円の巨費を投じ・14年の歳月をかけた砂防工事が完了し、12日竣工式が行われました。
12日は、事業を実施した国土交通省中部地方整備局や、伊那市、地元片倉の地権者などが参加して竣工を祝いました。
完成したのは、藤沢川本流に堰堤工2基、堆積工5基。支流に砂防堰堤2基など、総面積24.5ヘクタール、事業費は54億円の砂防設備です。
平成10年から14年かけて行われてきました。
この工事により、20万立方メートルの土砂をせき止めることができるということです。
天竜川上流は、中央構造線沿いに位置し、地質的にももろい地盤となっています。
藤沢川流域でも、昭和36年の36災害や昭和57年・58年の台風により、土砂災害や洪水被害に見舞われてきました。
竣工式で白鳥孝伊那市長は、「14年間に渡る大規模工事が完了し、安心して暮らせる地域になったことに感謝したい」と挨拶しました。
竣工式では、関係者が3本の桜を植樹しました。
地元片倉の砂防林対策委員会では、工事期間中、10年ほど前から、毎年、桜の植樹を行っていて現在500本ほどの桜が植えられています。
片倉砂防林対策委員会では、今後も桜の植樹を継続していきたいとしています。 -
元気づくり支援金 選定委員会
市町村や公共的団体の自主的な取り組みを支援する県の地域発元気づくり支援金の上伊那分の選定作業が12日から始まりました。
今月末に採択事業が決定します。
12日は、第1回目の選定委員会が伊那合同庁舎で開かれ、要望があった65件の事業内容が委員に説明されました。
選定作業は、上伊那地域の町村長やNPOの代表、信州大学農学部長、伊那建設事務所など県の出先機関の所長など7人が行います。
今年度要望が出されたのは、昨年度に比べ若干少ない65件、1億1千80万円余りです。
事業区分別では、●産業振興、雇用拡大に21件4500万円余り、●教育、文化の振興に14件2600万円余り、●景観保全、景観形成に12件2300万円余りです。
今年度、支援金は、全県で10億円、上伊那は、人口や面積などにより9千116万円が配分されます。
昨年度は、9千255万円の配分額に対し、県下で唯一第3次募集まで行い77件、7千354万円余りが交付されました。
次回の選定委員会は、17日に予定されていて、月末までに採択事業が決定します。
選定委員会委員長で上伊那地方事務所の青木一男所長は、「熱のこもった事業が多数寄せられている。主体的なモデルとして発展できる事業を選定していきたい」とあいさつし、委員の協力を求めていました。 -
立山実紀 遺作展
自閉症のため駒ヶ根市の知的障害者総合援護施設西駒郷で過ごし、卵巣がんのため34歳で亡くなった立山実紀さんの遺作展が12日から伊那市のいなっせで始まりました。
ヨーロッパにあこがれ、写真をもとに色鉛筆で書いた風景画。
書道作品。
細かな刺繍を施した織物の数々。
実紀さんが西駒郷時代に残した作品の数々が会場に飾られています。
立山実紀さんは、1976年に東京都で生まれました。
その後自閉症を発症し、1991年に東京の養護学校に入学。
卒業後は、父親雄大さんの実家がある伊那市西町に移り、1996年西駒郷に入所しました。
15年間を西駒郷で過ごし、去年4月28日、卵巣がんで亡くなりました。
会場に飾られている作品70点ほどは、すべて西駒郷時代の15年間に制作されたものです。
もともと器用だったという実紀さんの才能は、西駒郷で開花したのです。
英語の筆記体が好きだったという実紀さん。
馬の絵は、10年ほど前の25歳位の時の作品です。
ヨーロッパの風景が好きで、特にフランスの小島の修道院、モンサンミッシェルは、大のお気に入りでいつかは訪れたい場所でした。
写真を見ながら色鉛筆で絵にして思いをはせたのでした。
父親と離れ離れに暮らす寂しさからか、書道にもそんな思いを込めました。
この遺作展は、実紀さんの一周忌にあわせて叔母にあたる長瀬さんが中心となり開きました。
長瀬さんは、障害がある子どもたちに勇気ややる気、生きがいを感じてもらいたかったと話しています。
34歳の生涯、15年間の思いがつまった立山実紀さんの遺作展は、17日火曜日まで、伊那市のいなっせ2階展示ギャラリーで開かれています。 -
5月下旬並みの気温 伊那市で桜開花
日中の最高気温が22.6度まで上がり、5月下旬並みの陽気となった12日、伊那市山寺の南信森林管理署のコヒガンザクラがようやく開花しました。
伊那市内で、早咲きの桜として知られていますが、去年より4日遅れです。
敷地東側で咲きはじめ、南側の市道のものは、一輪のみですが、赤みが増していて、暖かさが続けば一斉に咲きだしそうです。
南信森林管理署によりますと、ここ30年で最も早い開花は、平成元年の3月27日、最も遅かったのは、平成8年の4月18日だということです。
今日の伊那の最高気温は、今年最高の22.6度で平年を6度上回る5月下旬並みの暖かさとなりました。 -
明音寺でコカリナ演奏会
箕輪町のコカリナサークル「明音(あかね)」の演奏会が、8日、箕輪町松島の明音寺で開かれました。
演奏会を開いたのは、箕輪町や伊那市のメンバーでつくるコカリナサークル、明音です。
4年前に発足し、これまで保育園や福祉施設などで90回ほどの演奏会を開いてきました。
この日は、明音寺のお花まつりの法要に合わせて演奏会を開き、集まった人たちは、コナリナの演奏に合わせて唄うなどして楽しんでいました。
明音は、地域で剪定された思い出の木をコカリナにする活動をしていて、この日は、会場となった明音寺のホオノキから作られたコナリナも演奏に使われていました。 -
「500人のうたごえ喫茶in箕輪」実行委員会が義援金届ける
3月に箕輪町で開かれた、「500人のうたごえ喫茶in箕輪」で集まった東日本大震災の義援金が、11日、箕輪町に届けられました。
この日、実行委員長の山口栄一さんらが役場を訪れ、平澤豊満町長に義援金18万212円を手渡しました。
「500人のうたごえ喫茶in箕輪」は、
町内の喫茶店を会場に歌仲間が月に1回集まるうたごえ喫茶の10周年記念として開かれました。
1枚2千円のチケットの売り上げの一部を義援金にするチャリティコンサートも兼ねていて、約120万円の収益から経費を引いた18万212円が届けられました。
山口さんは、「歌の力で元気になって何かの役に立てればと思った。その気持ちが来てくれた人達にも伝わったと思う」と話していました。
義援金は日本赤十字社を通して被災地に送られます。 -
伊那北小学校1年生を迎える会
伊那市の伊那北小学校で11日、この春入学した1年生を迎える会が開かれました。
手作りのアーチをくぐって入場したのは、5日に入学したばかりの新1年生80人です。
伊那北小学校では、毎年、児童会が中心となって1年生を迎える会を企画しています。
児童会長の春日莉杏さんは、「みなさんが入学してきてとれもうれしい。仲良く遊びましょう」と歓迎しました。
この後、くす玉を割って、1年生の入学を祝ました。
1年生は現在、午前に国語や算数の授業を受けて昼に下校していますが、今月末からは、5時間目まで授業を受けることになっています。 -
伊那合同庁舎 ベビールーム設置
伊那合同庁舎に、乳児の授乳やおむつ交換ができるベビールームが設置されました。
ベビールームが設置されたのは、伊那合同庁舎1階です。
長野県産の木材を使い、これまで倉庫だったスペースを改修して作りました。
ベビールームには、おむつ交換ができるベッドや座って授乳ができるイスが用意されています。
また、1階多目的トイレには、これまであった、おむつ交換用のベビーシートに加え、幼児用のイスが設置されました。
これらは、乳幼児のいる家族が安心して出かけられるようにと、県が行っている赤ちゃんほっとルーム整備事業の一環で整備されたもので、事業費は120万円となっています。 -
上伊那地方事務所 青木所長にきく
上伊那地方事務所の所長に、今年4月1日付けで新しく青木一男さんが着任しました
青木さんは、辰野町出身の56歳です。
1979年(昭和54年)に県職員となり危機管理部消防課長や南信教育事務所長などを歴任、今年4月に上伊那地方事務所長に着任しました。
青木さんは、県が定めた「行政経営理念」に加え上伊那地方事務所独自の価値観・行動の指針に「地域の魅力の発掘・発信」を付け加えました。
「上伊那には強い所もあれば、弱い所もある。私を含め職員がそれぞれの分野で勉強をし、強い所は活用し、弱い所は克服していけば、地域の活力となる。その為に行動指針として「地域の魅力の発掘・発信」を加えた」といいます
これまでを振り返り、脱ダム宣言した田中県政時代、土木部河川課で事務方として過ごした経験から、「住民のみなさんに議論全体の本質を理解していただくには難しく、時間がかかるものだった」と当時を振り返り、住民合意には丁寧な説明と共に、その難しさを感じたといいます。
上伊那の課題については、観光と話します。
「広域観光を含め、弱点を克服する取り組みが必要。
県内で似た地域で、小布施と高遠を比べると、街づくりの中で人を呼ぼうとする点で意識に差がうまれている。高遠をしかっりとコーディネイトし通年で滞在型の観光になれば、地域が伸びていく」と話していました。
青木事務所長は「上伊那には自然や産業、信大農学部など誇れる部分が多くある、これらを活かした地域づくりが大切」だとしています。
家族は妻と息子1人、娘2人で、現在は辰野町で妻と娘一人の3人暮らしをしています。
その他、地元、矢彦神社小野地区木遣り保存会の副会長をつとめていて、毎回欠かさず御柱には参加していると言うことです。 -
アルプスバラ会 バラで被災地支援
上伊那のバラ愛好家でつくるアルプスバラ会は、東日本大震災の被災地を花で支援しようと、バラの栽培を始めています。
上伊那を中心におよそ120人の会員がいるアルプスバラ会では地元の福祉施設や観光農園にバラの苗を贈る活動を行っています。
会では、花の持つ力が被災地の励ましになればと先月から3年計画で、苗の栽培を始めました。
栽培しているのは「アンネのバラ」と呼ばれる品種です。
苗が育つ3年後に100本程を会員が被災地に赴き植える計画です。
アルプスバラ会で支援の中心となっているチャリティバラ委員会の原八重子委員長は「少しでも被災地支援の役だてば。そしてバラを通して被災地との絆を深めることができれば」と話していました。
会長の春日千定さんは、「被災地は津波により土地が荒れているからこそ、3年かけ荒れた土地でも花を咲かせるような強い苗を作りたい」としています。
会では広さ10アールの畑で、苗70本を育てていて、今後は販売用も含め、合わせて400本程を栽培していくとしています。 -
社交ダンス教室「マイステップ」の10周年記念パーティー
社交ダンス教室「マイステップ」の10周年記念パーティーが、8日、伊那文化会館で開かれました。
マイステップは、伊那市と飯島町に4つの教室があり、60代から70代の30人ほどが週に1度練習を行っています。
2002年に教室が始まり今年で10年となることから、この日は、記念のダンスパーティーが開かれました。
パーティーでは、生徒以外のダンス愛好家が自由に参加できるダンスタイムがあり、訪れた人は初めて会う人とペアを組んで踊っていました。
教室を開いている飯島町の宮下泰子さんは、「社交ダンスを踊るには相手が必要。健康と若さの維持のため楽しく練習している」と話していました。 -
みのわ健康アカデミー入学式
箕輪町の熟年者を対象にした町独自の健康づくり事業「みのわ健康アカデミー」の入学式が、10日、町地域交流センターで行われました。
今年は、町内から平均年63.5歳の43人が入学しました。
健康アカデミーは、箕輪町が信州大学の協力を得て、平成17年度から行っていて、今年で8年目です。
アカデミー学長の平澤豊満箕輪町長は、「トレーニングだけでなく人とのコミュニケーションを通して、脳の働きをよくし、健康になってほしい」と呼びかけていました。
健康アカデミーは、週1回、マシンによる筋力トレーニングと有酸素運動のほか、月1回の健康集団講座などを行うものです。
10日は、講座を支える保健師や歯科衛生士など9人のスタッフ紹介もありました。
これまでの卒業生は316人で、ウエストが11センチ細くなった、血圧が正常になった人がいるなど、様々な効果が出ているということです。
アカデミーは1年間で、受講生は、仲間とのコミュニケーションを図りながら、健康づくりを行っていきます。 -
高遠町の伊藤治夫さん(88)に高齢者叙勲
旧高遠町の助役を3期務めるなど、地域自治に功労があったとして、伊那市高遠町藤沢の伊藤治夫さんに、高齢者叙勲が送られました。
10日は伊那市の白鳥孝市長から、伊藤さんに、叙勲の伝達が行われました。
高齢者叙勲は、公共に貢献しながら春秋叙勲で勲章を授与されていない人に対し、88歳に達したときに贈られる不定期な叙勲です。
伊藤さんは、2月28日に88歳の誕生日を迎えたことから、今回叙勲が贈られました。
伊藤さんは、昭和21年に旧藤沢村職員となり、合併により高遠町の職員に。昭和51年には収入役を1期、昭和55年から平成4年まで3期助役を務めました。
伊藤さんは、「88歳になってまさか今さらと思っていたところ、叙勲を頂き、恐れ入っている」と話していました。 -
御子柴艶三郎の水神宮で祭典
伊那市荒井と西町の田んぼを潤している、御子柴 艶三郎が掘り当てた地下水・横井清水の水神宮で、10日、水に感謝する祭典が行われました。
10日は、艶三郎を祭った水神宮で祭典が行われました。
祭典は、毎年4月10日に行われていて、水を活用して農業を営む横井清水水利組合や御子柴艶三郎の子孫のほか、艶三郎の井について学習している伊那小学校5年礼組の児童、艶三郎の井の水が園内を流れる竜西保育園の園児などが参加しました。園児が祭典に参加するのは初めてです。
艶三郎の井は、小沢川の水利権をめぐって争いが絶えなかったことから、御子柴艶三郎が私財を投じて明治28年に掘り当てた地下水です。
5ヶ所の井戸と、それをつなぐトンネル、それぞれの地域に水を分ける分水枡があります。
水を与えてくれた神との約束として艶三郎は自害し、水神として横井清水の水神宮に祭られています。
祭典では、昔の人たちの苦労があって、現在の豊かさがあることなどが、子どもたちに話されました。
艶三郎の井は、荒井・西町の40ヘクタールの田んぼを潤し、現在は、60戸の農家が利用しています。 -
ご当地キャラ 広報啓発活動大使に任命
伊那警察署は10日、管内のご当地キャラクターを、安心安全なまちづくりを進める「広報啓発活動大使」に任命しました。
10日は、伊那警察署で任命式が行われ田中泰史伊那警察署長から任命書が送られました。
任命されたのは伊那市の「イーナちゃん」
辰野町の「ぴっかりちゃん」
箕輪町の「もみじちゃん」
南箕輪村の「まっくん」です。
これは地域住民に安心安全な街づくりに向け、地域の安全活動の普及を図ろうと任命したものです。
伊那署によると、キャラクターへの委嘱は県内の警察署で初めてということです。
4市町村のキャラクターは意気込みを横断幕で表明しました。
任命式の後、4市町村のキャラクターはそれぞれ地元の大型店などで啓発活動を行いました。
任期は来年の3月31日までとなっていて、振り込め詐欺や地域安全運動などで啓発活動を行うことになっています。