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きたっせの朝市にぎわう
伊那商工会議所伊那北駅周辺活性化協議会(矢野昌史会長、11人)は11日、伊那北地域活性化センター「きたっせ」駐車場で朝市を開いた。午前7時の開始時刻から、砂糖の100円市、すし屋のどんぶりなどに人気が集まった。
衆院選の投票日で「きたっせ」が投票所になっていることから、投票率アップも兼ねて伊那北に人が集まるように初めて企画した。山寺区内10店舗の協力を得て、おやき、野菜、果物、生花、洋菓子などを販売。子どもが楽しめるようにおもちゃや、無料のポップコーンなども並んだ。
どんぶりものはイクラとマグロがたっぷりのったもので、60食を用意。朝食を食べがてら家族で訪れる人も多く、無料のキノコ汁と一緒に味わっていた。
また、温泉スタンドから湯を運んだ足湯もあった。
「朝市があると聞いて、いつも持ってこない財布を持ってきた」という女性は買い物をしたり、キノコ汁を食べたりとゆっくりしていた。
矢野会長は「もうけは別にして、住民に楽しんでもらい、商店街利用のきっかけになれば」と話した。 -
大所帯の建具屋で奮闘する2代目
(有)唐沢木工所 唐沢剛さん(34)箕輪町松島箕輪町松島の唐沢木工所。上伊那では一番大人数の従業員7人の建具屋の2代目だ。会社全体では、年間約100以上の新築・増改築の現場に関わり、ドア・引き戸・障子・ふすまなどの建具や、食器棚やタンス・下駄箱など作り付けの家具を造る。
「建具は造って収めれば終わりでなく、うまく動かないとだめじゃないですか。だから見た目よりはむしろ、機能性や耐久性にこだわった仕事をしたいんですよ」
柔らかだがはっきりとした口調で話す。「建具は、客が触れて、動かしてみて初めて製品になるんだ」との思いが強い。
建具造りは、施主や建設会社の担当者と相談してデザインや素材を決めると、建設途中の現場で寸法を取り、図面を起こして、それに基づいて木工所で製作する。そして出来上がった建具を現場に持ち込み、所定の場所に設置して完成する。もちろん、施主がそれを動かしてみて、最終的に完成するのだが…。
「木工所での加工は機械が入っているから、まぁ一応はできる。一番技術が求められるのは、据え付けの時。ノミとカナヅチ、ノコギリとカンナ、昔ながらの道具を使った手仕事の質がそこで問われるんです」
丹精に造った建具でも、柱やハリに据え付ける時にわずかでも歪みを出すと使い勝手の悪いものになる。要求されるのは細かい手仕事。一番心を砕くところだという。
木工所内での仕事では材料選びが難しい。
「建具の材は細くて薄いですよね。だから仕入れてきた板などを、どのように使うかを良く吟味しないと、細く切ったとたんに曲がったりねじれたりして使い物にならないんですよ」
どんなところに生えていた木か?丸太のどの部分の材か?木目の詰まり方はどうか?窶狽サんなことを瞬時に総合して、建具のどの部分に使うかを決めるのだという。
「これはもうキャリアが物を言う世界で、僕なんかまだまだ修行中そのものですよ」
弥生ヶ丘高校から神戸国際大学に進んだ。学生時代はソフトボールや野球に打ち込んだ。卒業後レジャーランド関連の建設会社の営業マンになったが、25歳で家業を継ぐために帰省。1年間伊那技術専門校の木工科に学び、父・滋雄(59)さんの会社に入った。
以来8年。子供の頃から知っている先輩従業員に「とにかく何でも教えてもらい」、雪見障子や組子など、細かい技術を身につけてきた。しだいに自分でできる仕事が多くなるうちに、「ものづくりの楽しさが分かるようになってきた」という。
このごろようやく、『良い仕事しているじゃないか』とお施主や同業者に言われるようになった。「そりゃ、やっぱりうれしいですよね」。2代目は、照れくさそうに笑った。【毛賀沢明宏】 -
みはらしラベンダー風呂はじまる
リラックス効果のある甘い香りを入浴客に楽しんでもらおう窶狽ニ11日、伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」の湯船は、乾燥ラベンダーを浮かべた「ラベンダー風呂」になる。
ラベンダーは施設に隣接するみはらしファームで8月に収穫したもの。花の時期が終わる直前に収穫し、乾燥させた。
ラベンダーには発汗作用があり、せき、打ち身、あせも、リュウマチなどにも効果があるという。
唐澤壽男支配人は「夏に楽しんだラベンダーの香りを、今度は湯の中でも楽しんでもらえれば」と話す。
ラベンダー風呂は、9月の毎日曜日と祭日に実施するほか、年末年始などにも計画しているという。 -
外国人研修生受け入れ企業協議会
宮田村商工会の外国人研修生受け入れ事業で、受け入れ組織を明確にしようと協議会が発足。9日に臨時総会を開いて規約や役員を決め、さらに実りのある事業にしようと始動した。
同事業は同商工会員の8企業が参加。中国・大連市の意欲ある若者を面接で選び、現在は40人が各企業で技術を学んでいる。
01年から事業化したが、当初は受け入れ企業が少なかったため、明確な組織はなかった。
今年1月に「外国人研修生受け入れ企業協議会」の設立総会を開き、宮田アルマイト工業の清水靖夫社長を会長に選出。
ただ、規約などが固まっておらず、9日の臨時総会で改めて協議会の今後の方針などを決めた。
清水会長が宮田村長に就任したことから、後任の会長に原田和愛さん(テーケー社長)を選任。副会長に岡博康さん(カミイナ社長)、監査役に野溝昭二さん(野溝製作所社長)を選んだ。
同事業は村内外から問い合わせが多く、現在も新たな企業が参加したい意向を示している。 -
青年部の主張関東大会で北原さんが健闘
宮田村商工会青年部の北原貴明さん(32)=大原区=が8日、商工会の青年部員を対象にした主張発表の関東ブロック大会(山梨県北杜市)に出場。惜しくも入賞は逃したが、「出れただけで幸せ。今後の活動や仕事にいかしたい」と貴重な経験を積んだ。
約400人が見詰めるなか壇上へ。「立つまでは緊張しなかったけど、今までとはやっぱり違った雰囲気だった」と振り返る。
南信大会、県大会は飛び抜けた実力で突破。しかし、12都県の代表が集まった大会は、表現方法、内容とも想像以上のレベルの高さだった。
それでも青年部活動に打ち込んできた10年間を振り返り堂々と主張。家族や仲間の支えがあってこそ、今の自分があることを会場に伝えた。
健闘及ばず入賞には届かなかったが、「どこの青年部もみんな頑張っている。これからも商工会、さらには多くの仲間と協力しながら宮田村を盛り立てていきたい」と気持ちを新たにしていた。 -
新エネルギービジョン策定委員会
新エネルギービジョン策定に向けて駒ケ根市は7日、第1回地域新エネルギービジョン策定委員会を市役所で開いた。学識経験者、産業関係者、団体代表者らのほか、公募に応じて参加した委員ら約20人が出席して市の担当者から趣旨の説明を受け、今後の進めなどについて検討した。互選により委員長に糸長浩司さん=日本大生物資源科学部教授、副委員長に北林友和さん=ヨウホク社長=が選出された。
同委員会は来年1月までに3回の会議を開くほか、新エネルギー導入先進地の視察などを行いながらビジョン案について提言していく。
「新エネルギー」とは、石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料ではなく、太陽光、風力、廃棄物、バイオマスなどを利用した発電や熱利用のこと。限りある化石燃料の消費軽減のほか、地球温暖化防止に向けての二酸化炭素削減効果も期待されている。 -
リサイクルで商店街の集客図る
伊那市の伊那北地域活性化センター「きたっせ」入り口右側に8日、ペットボトル回収機1基を設置、利用が始まった。リサイクルを通じ、地元商店街や「きたっせ」への集客を図るねらい。
「きたっせ」は7月中旬にオープン。伊那北活性化委員会が空き缶回収機に続き、ペットボトル回収機を設置した。上伊那で初めての取り組み。
ペットボトル回収機は、投入口にペットボトル(500ミリリットル以下)を1本ずつ入れると、当落が表示され、「当たり」が出るとラッキーチケット(協賛店で使えるサービス券)が発行される。当選率は10回に1回。
協賛店は、山寺商工会の飲食、小売、卸売など39店で▽生ビール無料▽買い物の500円引き▽300円相当の菓子をプレゼント窶狽ネどのラッキーチケットが用意されている。
きたっせ建設委員会管理運営部の矢野昌史部長(63)は「ラッキーチケット発行で、店を知って来てもらえるきっかけにし、商店街の活性化につなげたい」と話す。
空き缶回収機は1カ月で約500本を回収、順調なすべり出し。「まちにごみがなくなった」効果も出ている。
回収機は午前8時から午後9時まで使用できる。 -
11日にきたっせで朝市
伊那商工会議所伊那北駅周辺活性化協議会は11日、伊那北地域活性化センター「きたっせ」駐車場で朝市を開く。
協議会は8月、「きたっせ」の完成を機に、山寺区の伊那商工会議所議員、山寺区商工会役員の11人で立ち上げた。伊那北に人が集まるように、イベントの開催や商店街での売り出しなどを計画している。その第1弾として朝市を企画、区内10店舗の協力を得た。
当日は午前7時から11時ごろまでオープン。すし屋のどんぶりもの、おやき、ウナギのかば焼きのほか、野菜や果物、生花、洋菓子などを販売。砂糖の100円市、キノコ汁やポップコーンの無料コーナー、足湯、おもちゃ屋などもある。
矢野昌史会長は「子どもが喜ぶコーナーも設けているので、家族そろって楽しんでいただきたい」と来場を呼びかけている。買い物袋は持参。衆院選の投票日で「きたっせ」が投票所になっていることから、投票率アップにもつなげたいとする。
協議会では、ぎおん祭りなどに合わせ、朝市を開いていた八幡町実業団協同組合ともタイアップし、年2回ほど開いていきたいとしている。 -
ストーリーサインでウォークラリー
宮田村商工会の村おこし事業実行委員会は19日から、村内24カ所に設置した絵柄の違う看板「ストーリーサイン」を使って、ウォークラリーを実施する。村にゆかりの他戸(おさべ)親王伝説を紹介するサインを巡り、村の魅力を再発見してもらう初の試み。商工会の商品券を賞品に用意し、多くの人の参加を呼びかけている。
親王の伝説を基にして、同委員会は物語を創作。名場面をデザイン化し、今春ストーリーサインが完成した。
新たな村のシンボルとして活性化につなげたい考えで、サインを使ったイベントは初めてとなる。
期間は来月1日まで。村内に点在するストーリーサインを自由にめぐって、サインに書かれている番号を所定の用紙に記入する。
用紙は10月2日にふれあい広場で開く商工祭会場で提出(当日来られない人は、1日までに商工会に持参)。
参加者全員に参加賞があるほか、3千円から1万円の商品券が当たるチャンスもある。
参加など詳しい問い合わせは宮田村商工会85・2213まで。 -
日本画・掛軸大処分市
駒ケ根市のベルシャイン駒ケ根店は半期に一度の「日本画・掛軸大処分市」を2階ニシザワギャラリーで6日まで開いている。郷土作家を中心に中央画壇の人気作家の作品約80点を展示即売中。主な出展作家は池上秀畝、中村不折らのほか武者小路実篤、棟方志功、池田満寿夫窶狽ネど。価格は2万1千円窶・99万円。
問い合わせは同店(TEL82・2111)へ。 -
統計グラフコンクール上伊那支部審査会
統計に親しみ、その有用性を知ってもらおう窶狽ニ、県が主催する第53回統計グラフコンクールの上伊那地区審査会が2日、伊那市の伊那合同庁舎であった。
上伊那は毎年応募が最も多く、今年は690点あった。応募が千点を越える時もあったが、全体として減少する傾向にあるという。
グラフが端的に内容を表しているか、きれいに描かれているか窶狽ネどを基準に、各部門10点から15点の優秀作品を決め、県の審査へと送る。
応募は、環境をテーマにしたものが多く、中には、夏休み中の広告の傾向を調べたり、自宅ポストに配られたものを調査したユニークなテーマもあり、完成度の高い作品もあったという。
入選作品は、3、4日、伊那市のベルシャイン伊那店時計台広場に展示する。
入選は次の通り。
◇第1部(小学校)▼高遠北=吉田ひなた▼辰野南=野澤早織、松井日向、西村あかり、後藤諒一▼箕輪西=日野志朗▼飯島=伊藤晴美▼長谷=池上佳穂、中山晴貴、池上葉月、篠崎みよし、宮田=森田麻衣子
◇第2部(小学校)▼伊那東=六波羅理子▼西春近北=宮下静玲菜、前田智陽、伊藤羅奈、伊藤哲▼東春近=三澤菜々子▼手良=小松介将▼赤穂=宮脇弓弦▼辰野南=巣山太智、南島拓未▼両小野=武居憲吾▼箕輪西=武田隆▼中川西=中島瑞樹、中島遥樹▼宮田=村沢茉美、鞍成腱人
◇第3部(小学校)▼高遠=伊藤圭亮▼辰野南=西村菜菜、林翼、林さえか、後藤瑛美▼辰野東=八木秀人▼両小野=武居寛美▼箕輪東=鈴木瑞穂▼飯島=土村瑞紀、林聖也、飯塚杏果、伊藤直美▼南箕輪=西森ともや、唐澤優利▼長谷=黒河内奈恵
◇第4部(中学校)▼高遠=山下愛、北原ゆりか、岩附良昌▼長谷中=中山彩音、伊藤はる香、黒河内真美▼宮田=谷川大輔、小田切和樹、酒井朋弘、木下夏生、木下沙弥佳
◇パソコン統計グラフの部▼辰野東小=小松理恵、増澤美香▼両小野小=神戸翼▼箕輪東小=上田穂高、川村竜馬、青柳美保、永井美沙、宮島鈴佳▼箕輪南小=倉田美咲▼箕輪北小=栗林知広、大槻信乃▼箕輪中=金子玲那▼宮田小=原和也
◇上伊那市部審査会学校賞▼小学校=手良、東春近、赤穂、両小野、箕輪東、飯島、南箕輪、長谷、宮田▼中学校=宮田 -
トレッキングなど観光コース企画へ
伊那商工会議所の新規ビジョン特別委員会(唐木和世委員長、13人)は、観光振興事業の推進として「街づくり」「観光」「長期ビジョン」の意見を集約した。トレッキングなど滞在型観光コースの企画など効果と即効性が期待されるものから、実行に移していく。
来春の権兵衛トンネル開通、高遠町・長谷村との合併を見据え、広域的に考える必要が出てきていることから、新しいつながりの中で短期・長期の目標を設定し、進めていこうと盛り込んだ。
委員会は建設、工業、情報通信など10部会から委員を選び、女性・青年部との意見を踏まえながらまとめた。
「観光」は、来伊した人の視点に立った企画づくりをポイントに▽観光コースの企画▽四季を通した観光テーマの企画▽権兵衛トンネルの活用窶狽ネどを挙げた。
観光コースは、トレッキングやウォーキングなどコース設定に、景色のいいところ、四季折々の花、食などを組み合わせ、観光に結びつける。
27日には正副委員長らが観光コースの下調べで、西箕輪など現地を回る計画。
市内には、いくつかの観光コースがあることから、行政や市観光協会などとも連携していく。
商工会議所では「トンネル開通後の受け入れ体制を整え、滞留してもらう機会にしたい」と話し、今後、全体を巻き込みながら具体的に取り組んでいく。 -
天竜川 元気ですか
民間を中心とした52企業・団体、合計349人が参加して24時間、一斉に水質検査をする「天竜川水系健康診断」が1日午前10時に始まった。諏訪湖から遠州灘に至る水系31河川49カ所で、2時間おきに13回連続観測する。2日午前10時まで。
循環保全を重視する企業などでつくるリサイクルシステム研究会(向山孝一会長)などが主催し、今年で9回目。
第1回観測時刻。伊那市内の小沢川と天竜川の合流地点に位置する小沢橋では、浄化槽関係の仕事に携わる人たちでつくる環境技術ネットワークの3人が、小沢川の水をくみ上げ、検査した。
測定値はCOD(化学的酸素消費量)が3、pH(水素イオン濃度)8・0、NO3(硝酸態窒素)0・805、PO4(リン酸態リン)0・1155。「まあまあきれい」の評価だった。
この地点では6回目の観測という鵜沢正行さん(63)=駒ヶ根市中沢=は「小沢川は、下水道処理がされていない家が多いため影響が出やすい。午前10時は生活廃水が一息つくころなので、こういう結果。昼を過ぎた午後2、6時くらいに数値が上がると思う」と話した。
調査は水系全体の汚染の種類、工業・農業排水や生活排水が時間的にどのような影響を及ぼすか掌握する。 -
天竜川水系健康診断 あす午前10時から
「取り戻そう泳げる天竜川、築こう循環型社会」をスローガンに掲げた天竜川水系健康診断が、9月1日午前10時から2日午前10時までの24時間をかけて展開される。
循環保全を重視する企業などでつくるリサイクルシステム研究会(向山孝一会長)などが主催し、今年で9回目。民間を中心に52企業・団体、計349人が、諏訪湖流入9河川13カ所・釜口水門から静岡県河口までの天竜川本流13カ所・支流21河川23カ所の、合計49カ所で調査する。
各調査地点で、COD(化学的酸素消費量)、NO3(硝酸態窒素)、PO4(リン酸態リン)、pH(水素イオン濃度)の4項目を2時間おきに連続13回計測。調査は水系全体の汚染の種類と広がりを把握できるだけでなく、工業・農業排水や生活排水が時間的にどのような影響を及ぼすかも確認できる。
過去の調査では、諏訪湖の汚染の影響は伊那市付近までと考えられ、この間に川自体の自浄作用により水質が改善されていること。また、それより下流は、沿線などの排水などによって再び汚染が確認されているが、最近3年間のデータからは諏訪湖、天竜川とも水質は改善傾向にあることが分かる。 -
企業人権教育研修会
企業内の人権問題に対する意識を高めてもらおう窶狽ニ26日、上伊那地方事務所は、事業主や企業の人事担当者などを対象とした企業人権教育研修会を伊那市役所で開いた。労働ジャーナリストの金子雅臣さんを講師に迎え、近年相談が増加しつつあるパワーハラスメントなどについて学んだ。
リストラなどを目的に、いじめに近い嫌がらせが行われる“パワーハラスメント”の相談件数は、年々増加しており、南信労政事務所管内でも、昨年は約790件の相談があった。
金子さんは、バブルがはじけて以降目立つようになってきた問題で、職場不満が人間関係にシフトしたことや、競争主義・成果主義が重視されるようになったことが背景にあると指摘。「この問題を企業は、個人的なものと考えるのでなく、企業責任が問われるものと認識し、予防に努めていく必要がある」と訴えた。 -
特許コンシェルジュ 馬場哲男さん(58)
伊那市御園区で、自然食品販売「コスモス」や温熱・温圧療法などの「コスモス療法院」を営むかたわら、03年から長野県登録特許コンシェルジュ(特許化案内人)を務める。
特許コンシェルジュは、県内の小中企業などに対して特許の手続きなどをアドバイスする人。中小企業の製品・技術などの競争力を向上させ、地域産業の活性化を図る目的で設けられ▽特許化の見込みのある研究開発成果の発掘▽特許手続きや、企業秘密流出防止の相談・助言窶狽ネどの業務に当たる。
登録されているのは県内で15人、上伊那で2人。公募によって県知事が登録し、発明協会長野県支部に派遣業務を委託している。
大手企業で精密・電気関連の特許管理に携わった経験を生かし、派遣要請のあった事業主のところへ出向き、相談に乗る。これまで上伊那を中心に、菓子店、地域おこしの商標などの相談に応じた。
知っている人が少ない現状で「困っている人がいても、知らなければ使いようがない。知らなかったばっかりにうまくいかなかった、とならないように活用してほしい」と話す。
84(昭和59)年、JR伊那北駅前に自然食品の販売や温熱療法の店を構えた。97(平成9)年、火事で全焼し、父親を亡くした。父親の葬儀、家探しなどに追われる中、商店街や隣組など周囲の住民が家の片付けなどを手伝ってくれた。「仕事を通じて少しでも社会に還元できれば」と世話になった思いを、コンシェルジュとして恩返ししている。
◇ ◇
火事に遭ってから、自らを振り返る間もなく、半年が過ぎた。健康診断のため、病院に行ったところ、最高血圧が200を超え、即入院。「何でもないと思っていたが、知らないうちに自分を追い込んでいた」。腎臓の病気で、現在も透析を週3回、受ける。
02年、御園に店を移した。理念に「健康は食(食生活)、体(身体)、心(意志)の調和から」を掲げる。「20年やってきて、ようやく確立できたかなと思う」。
店内には、患者とじっくり話し合える空間がある。「薬や自然食品などどこでも手に入るが、その人にとって何をしたらいいのかという情報はない。その情報を、ここで提供したいと思っている」。
例えば、ひざが痛い場合、原因はひざでなく、ほかにあることが多い。家庭生活から見直し、健康づくりをアドバイスする。
また、新開発した、水晶の振り子を使った特殊技法で患者の身体のひずみ分布を見て、温熱療法に生かす。
患者から「あー、楽になった」という言葉が「逆に励みなんですよね」。
「病気をして痛みがわかる分、患者との接し方も変わった。人助けというとおこがましいが、人から喜ばれる仕事をしたい」
(湯沢康江) -
信毎販売会社 図書券20万円分を伊那市に寄贈
信毎販売会社(岩本弘社長)は26日、創業25周年を記念して、図書券20万円分を伊那市に寄贈した。
地域文化の発展および、幼年期から活字文化に親しみ、豊かな人間性、感情、表現力を養ってもらう目的。同市を含めた、関係5市1町1村に、それぞれ20万円分を寄贈している。
市役所を訪れた岩本社長は「児童図書に役立ててほしい」と希望。受け取った酒井茂市助役は「児童の活字離れが叫ばれているなか、伊那市は小学校も多いのでありがたい」と感謝した。
市では、比較的図書が少ない小学校4校に図書券を分配し、児童図書を購入する予定。
信毎販売会社は信濃毎日新聞社の中南信地区の政策会社として1980年に創業。信濃毎日新聞の販売はもとより、地域紙の販売などの事業を目的に、地域住民に情報を届けている。
図書券の寄附は駒ヶ根市でも9月16日にある。 -
調理師試験準備講習会
上伊那調理師会は22、23日、伊那商工会議所で、今年度調理師試験の受験者を対象に、試験の準備講習会を開いた。約90人が集まり、栄養学や食品衛生学などの課題7科目を学んだ。
多くの人に調理師資格を取得してもらうことを目的に、毎年講習は開かれている。飲食店や学校給食などの現場で2年以上、食品調理に従事している人を対象とした試験は、さまざまな年齢層の人が受験するが、女性が圧倒的に多い。
上伊那は、独自にテキストを作成するなど、これまで意欲的に準備講習会に取り組んでおり、県下11支部の中でも受講者の合格率が高く8割に及ぶ。
食文化概論など、古代から現代までの食文化を網羅的に把握する科目も、講習で補えるようになっている。
受講者は、普段の仕事と照らし合わせつつ、9月の試験に備え熱心に学んでいた。 -
ただ呼ぶだけでなく、次につなげる取り組み
伊那市に夏場、県外の大学生らが野球やテニスなどの合宿で訪れている。今春に続いて2回目の合宿に来た日本学生ダブルダッチ連盟。大学生ら約90人を受け入れた周辺の旅館は、ソフトボールや駅伝に続き、市全体が潤うように発展させたいと奮闘している。
ダブルダッチの合宿は、プロで活躍する「ViVa女!」メンバーで合宿担当の井上園香さんの母と、旅館花月のおかみ奥田喜久子さんが高校時代の同級生だったことがきっかけ。
井上さんは「体育館が広く、涼しい環境が整っている。昼間のじめじめした感じがなく、夜の寝苦しさもない」と話す。
03年の伊那市の観光人口は57万9100人。
奥田さんは「他より付加価値をつけ、1回が2回、2回が3回…と伊那市に来てもらい、人数も増えて大きくなるように頑張っている」と企業努力の必要性を挙げる。
今回も体育館使用の予約、宿泊先の部屋割り、交通の手配などを請け負ったほか、各旅館に差が出ないよう、夕食メニューをハンバーグ、唐揚げをベースに統一した。
「誘致は周辺の旅館、飲食店などの協力がなければできない」と地域全体の活性化や、年間を通した誘客を視野に入れる。
2本の縄を使い、ダンスの要素や器械体操の動きを取り入れたダブルダッチ。奥田さんは「見ていておもしろい。来年8月の『伊那まつり』に参加して踊ってもらいたい」と次のステップを考えている。
参加メンバーは、朝から夜までびっしり組まれた練習をこなす日々で「観光する暇がない」。「観光地の信州」のイメージは強く、京都府から参加した女性は「また来てみたいですね」と話した。 -
新光機器賃貸契約の調印
生産用機械・装置の設計・製造・販売を行う新光機器(本社・名古屋市、蕗澤武夫社長)は、移転により空き工場となっていた駒ケ根市赤穂北割二区のカサイ製作所の土地・建物を借り受けて「長野県駒ケ根工場」として操業することを決め23日、中原正純市長らの立会いにより駒ケ根市役所で賃貸契約の調印式を行った。
蕗澤社長は「全国に広がる顧客の要望に応えるため駒ケ根での生産を決めた。期待に沿えるようしっかりやっていきたい」とあいさつした。カサイ製作所の葛西泉社長は「今後は仕事、プライベート共にお付き合いを願いたい」と述べた。
新光機器は1974年創立。資本金8千万円。本社のほか開発センター、工場、営業所などを持ち、グループ全体の従業員数は約200人。05年度の売上は41億円を見込む。溶接用電極の生産では国内シェア35%と日本随一を自負する。
駒ケ根工場では約10人の従業員を現地採用し、溶接用電極のキャップ(先端)チップを月間40万個生産する計画。操業開始は今年12月の見込み。 -
KOA 世界初
インクジェット法で微細配線形成KOA(本社・伊那市、向山孝一社長)は23日、インクジェット技術を応用した低温焼成セラミックス(LTCC)多層基板の微細配線形成技術の開発に成功したと発表した。同社調べでは世界初の技術だという。
LTCC多層基板は情報通信機器などに使用される超小型部品。新技術では、表面処理したセラミックスグリーンシートの上に、パソコンのインクジェットプリンターと同じインクジェット法を応用して、配線幅で最小30マイクロメートル、ピッチ60マイクロメートルの配線パターンを描き、このグリーンシートを一括積層・同時焼成して微細配線を形成できるという。
従来の厚膜スクリーン印刷法に比して(1)配線の微細化が可能(2)多品種少量生産および短納期化が可能(3)必要な部分にのみ描画するため材料使用量およびエネルギー消費量が少ない窶狽ネどが特長。
同社では情報通信機器用の回路基板の高機能・小型化およびLTCC多層基板製造の短納期化などを目標に、03年6月より3ヵ年計画で、NEDO(独立行政法人・新エネルギー産業技術総合開発機構)の助成を受けて、セイコーエプソン(本社・諏訪市、花岡清二社長)と、同技術の開発を進めてきていた。 -
空き工場に新光機器
移転により2月から空き工場となっていた駒ケ根市赤穂北割二区のカサイ製作所の工場用地に、生産用機械・装置の設計・製造・販売を行う新光機器(本社・名古屋市、蕗澤武夫社長)が新たに入ることが決まり、23日に中原正純市長の立会いにより、駒ケ根市役所で賃貸契約の調印式を行う。土地・建物はカサイ製作所の所有のまま。
約10人の従業員は主に現地採用とし、溶接用電極を生産するという。操業開始は今年12月の見込み。 -
権兵衛トンネル沿道広告物
デザイン審査で北沢さん(箕輪町)が最優秀賞06年3月に権兵衛トンネル道路(国道361号線)の開通が予定されているが、それに先立ち、沿道の自己用広告物のモデルになる統一デザインの第2次審査会が22日、伊那市の伊那北地域活性化センター「きたっせ」であった。2次審査に残っていた4提案のうちから、箕輪町在住の一級建築士・北澤宗則さんの案が最優秀賞に決まった。
主催は、上伊那地方事務所や市町村、関係団体でつくる上伊那地域景観推進会議(会長・牛越徹上伊那地方事務所長)。伊藤精晤信大農学部教授を審査委員長に、地元地区代表など11人による審査委員会があたった。
北澤氏のデザインは伊那産カラマツを使用し、地域住民が自由に花で演出できることを狙ったもので、「シンプルで景観に調和する」「地元産のカラマツを使用した点がよい」「管理がしやすい」などの点で評価された。
権兵衛トンネル道路は、伊那側約7キロ・両側100メートルが屋外広告物禁止地域に指定される予定。この地域を含む西箕輪一帯は、景観保護のための「西箕輪ふるさと景観住民協定」も結ばれている。こうした中で、沿道に社屋や店舗を構える企業・商店がその敷地の中につくる自己用広告物の統一デザインのモデルを提示する必要があり、今回の審査になった。
伊藤審査委員長は「どの案も多大な努力とアイデアが盛り込まれたもので甲乙つけがたかったが、地元産のカラマツを使用し、設置方法も詳細にわたり提示された北澤さんの案が評価が高かった」と話した。
今後、北澤さんのデザインをもとに自己用広告物のモデルをより具体化するだけでなく、建物の外観などを含めて、景観保護のためのガイドラインを12月までにまとめる。とりまとめには、審査委員会のメンバーに北澤氏が加わってつくられるガイドライン策定委員会があたる。 -
宮田観光開発 新会長に清水村長、9月までに「経営改善推進委員会」を設置
観光ホテルを経営し、長期債務や施設老朽化が問題化している宮田村の第3セクター「宮田観光開発」は22日、臨時株主総会と取締役会を開き、矢田義太郎前村長の急逝で空席になっていた会長職に清水靖夫村長(64)が満場一致で就任した。同社は外部チェック機関として「経営改善推進委員会」(仮称)を9月末までに立ち上げる考えも示した。
同社の経営問題では、社内外の委員でつくる「組織のあり方委員会」が、社長の常勤化と経営責任の明確化などを要望。
5月末の株主総会で当時社長だった矢田前村長が退く形で会長になり、現場トップの清水忠夫専務が社長に就任した。
同社は村が筆頭株主。新村長が会長に就き、村との関係を今後も維持していく。
清水村長は「組織のあり方委員会の答申を受け、会社としてしっかりとした組織体が明確になってきた。今後は的確な現状把握で具体的な方向性を打ち出すことが必要」と総会であいさつした。
同社は席上、組織のあり方委員会が設置を求めていた「経営改善推進委員会」について、9月末をめどに設置したいと説明。
計画案では取締役が委員を推薦するが、若者を中心に選考。経営チェック機能のほか、地域を巻き込んだ活性化策の検討も視野に入れている。 -
リンゴ・ナシ出荷はじまる
飯島町上の原のJA上伊那飯島果実選果場が22日開場、早生(わせ)系のリンゴ「サンつがる」、ナシ「幸水」の選果、出荷作業が始まった。初日は伊南管内15軒がリンゴ1700キロ、ナシ1800キロを持ち込んだ。
目視やセンサーで、キズ、色、形、糖度などで3-4ランクに分け、大きさをそろえ、箱詰され、大阪方面に出荷された。
リンゴはサンつがるに続き、9月中旬から中生種のジョナゴールド、シナノスイート、主力のふじは11月から、12月初旬まで、伊南地区全体で平年並の2137トン、4億3500万円余を予定。ナシは幸水、二十世紀、南水、ラ・フランスなど1316トン、3億3500万円余を計画する。
JA果実課の吉川順平課長は「今年は天候に恵まれ、糖度は十分。品質も収量もまずまず。収穫期の台風だけが心配」と話していた。
選果場ではリンゴ、ナシの贈答用や格外品などの直売をしている。詳細は(TEL86・6688)
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「利き酒」例会
駒ケ根ライオンズクラブ(北原公和会長)は19日、第996回の例会を駒ケ根商工会館で開いた。テーマは「利き酒」。会員約60人が出席し、長生社取締役専務の北原岳志さんの講演を聞き、実際に酒を口に含んでじっくりと味を楽しんだ。
北原さんは、意外に知られていない日本酒の歴史や醸造法などについて分かりやすく解説した。「原料は基本的に米と水だけ。しかしこれに加えて今では醸造用アルコールを当然のように使っている。これは酒づくりをしている者としては少しさびしい」と話し、本物の酒へのこだわりを垣間見せた。
講演の後はお待ちかねの利き酒。出席者らはそれぞれのテーブルに用意された▽純米▽純米生▽大吟醸窶狽フ3種の酒を口に少量含み、舌でころがすようにしてじっくりと味と香を楽しんだ。「さすがに大吟醸はうまい」などと話しながら、味の違いを確かめるように何度も杯を口に運んでいた。 -
伊那の文化と呼ばれるお菓子をつくりたい
御菓子処おかめ堂(伊那市) 西尾博彦さん(61)伊那市通り町3丁目。駅前再開発ビル「いなっせ」正面、道をはさんだ反対側に店を出す。1950(昭和25)年に父親二郎氏(88)が創業。当初は菓子の卸と小売の店だったが、1975年に自身30歳で菓子製造を手がけた2代目だ。
05年6月、新製品ブルーベリー生大福を発売した。厳選した野生種のブルーベリーと、乳脂肪47%の生クリームを餅で包んだやや小ぶりの大福。製造後冷凍し、食べる時には半解凍の状態で窶狽ニいう新趣向。甘酸っぱいブルーベリーの味と、冷たい生クリームが口いっぱいに広がる新感覚の和洋折衷大福だ。冷凍庫から出して20縲・0分ほど置き、半解凍になるまで待つのが最適だという。
「インターネットでお菓子のサイトを見ていて、お餅で生クリームを包む方法に興味を持った」ことが始まりだった。生クリームを餅で包み、半解凍状態で食すものは「おそらく上伊那地域では初めて」。今では評判を聞きつけ、10個、20個と買いに来る人が続いているという。
根っからの研究好き。生クリーム大福の前にはチーズ大福を発売した。こちらも、チーズをあんこと混ぜ合わせて餅に包んだ和洋折衷。チーズとあんこの組み合わせが斬新で、思わぬ美味しさと評判になった。
「ここのところ、あんこと、なにかまったく別の食材を組み合わせ、その組み合わせの妙を探るような方向が多かったですね」とふり返る。チーズの他にも、フキ味噌とあんこを混ぜたふきみそパイで、新しい味を提供。「ミスマッチというのかな?面白い味だとお客さんに喜んでもらえた。でもこれは季節限定です」。
この他にも、さんしょみそパイとかカレーパイとかも試みたが、「これは味の好みがバラバラでむずかしい挑戦だった」と笑う。
地元の高校を卒業後、家業を継ぐために名古屋のお菓子問屋へ。修業後、実家の店に入ったが、卸と小売の家業に限界を感じ、「これからは特長のあるお菓子を製造しなければ」と思い立つ。28歳で東京のお菓子専門学校に入り直した。
2年後、伊那で菓子製造を始めた時から、「伊那にはこんなお菓子があるのかと言われたい」「伊那の文化と呼ばれるお菓子がつくりたい」の思いが強く、いち早く、地元のカボチャを使った饅頭やパイを作り、豆乳をたっぷり使用したカステラでイチゴをはさんだ「苺豆腐」なども作った。
「いなっせ」のお菓子講座の講師も年6回務め、伊那公民館時代から数えて20年に及ぶという。そんな社会貢献も大切にする。
次なる目標は、自分の店で入れた特製コーヒーをゼリーにし、それを生かしたお菓子を作ること。ゼリー自体が好評で、お客さんの引き合いに答えられない状況だが、そこを克服して、「伊那ならではのコーヒー菓子を生み出したい」という。この道30年のベテランは、今日も新しい菓子づくりに熱中している。 -
みはらしの湯、信州の温泉表示認定制度の認定を受ける
利用温泉のことを知ってもらった上で、選んでもらおう窶狽ニ、県が進めてきた「安心、安全、正直」な信州の温泉表示認定制度。県は12日、その制度に基づき、伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」を新たに認定した。上伊那で認定を受けた施設は2件目となる。
今年3月には羽広荘が、上伊那で初めて認定を受けた制度で、有効期間は5年。みはらしの湯は、5月下旬から申請を準備。成分や湯量など、規定の13項目を調べて申請していた。今回は、県下23施設が新たに認定され、県下34施設が認定施設となった。 単純温泉で神経痛や関節痛などに効能があるとされる同温泉は、露店風呂から望む仙丈ケ岳などの雄大な景色が、県外から訪れる観光客に人気だという。 -
オートパル上伊那伊那展で日本画の展示
ユリやシャクナゲなどを優美に描いた日本画19点が、伊那市上牧のオートパル上伊那伊那店のショールームで、20日から展示されている。
作品は全て辰野町の野沢繁子さん(56)のもの。それぞれの作品は、鮮やかでありながら落ち着きがあり、細部まで描き込まれた30号以上の大作は、迫力がある。
町の講座を通して日本画と出会った野沢さん。日本画家の三堀舜董氏に学ぶなどして、25年以上製作活動を続けており、昨年は個展も開いた。仕事や家事の合間に描くため、半年ほどかかる作品もあるという。
野沢さんは「日本画は見ても描いていても落ち着く」と、その魅力を話す。
同店は「文化的なつながりを大切にしたい」と、地域で芸術活動をする個人などの作品を展示している。唐澤順一店長は「気軽に足を運び、作品を楽しんでほしい」と話している。
9月17日まで。 -
クールビズ効果あり?
環境省が温室効果ガス削減のために提唱したノーネクタイ・ノー上着ファッション「クールビズ」。ベルシャイン伊那店では、前年に比べ、カジュアルシャツの売り上げが伸びた。
人気だったのは、ネクタイを外したときに襟元がすっきり見えるボタンダウンや襟が高めのYシャツ。色はブルーのストライプやチェック。価格は1900円がよく売れたが、通気性のある生地で、Yシャツの襟しんに吸熱・冷却メッシュを使用した4千円のものも動いた。
7、8月のカジュアルシャツの売れ行きは前年対比110%。ポロシャツは特に変動はなかった。
本年から、Vネックなどのアンダーウエアを取り扱ったところ、まずまずの売れ行き。
また、ジャケットを脱ぐことでベルトに気を配る人も目立ち、皮ベルトでなく、おしゃれな柄入りベルトが売れた。
一方で、スーツやネクタイは前年に比べてダウンした。
「売り場では景気の明るさが見えたとはいえないが、ものがよければ高くても売れる」と担当者。「クールビズは役所や営業などに限られる。ビジネス関係商品が落ち込む中、前年並みは健闘したのでは」という。
値下げの時期をねらって商品を買い求める人もいるようで、夏物最終処分の商戦が繰り広げられている。