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シカ肉を使ったハム作りの体験講座
産学官が連携し農業を基本とした新たな産業づくりを目指す伊那谷アグリイノベーションは、ニホンジカの食材としての活用方法を学んでもらおうと、シカ肉を使ったハム作りの体験講座を、9日に開きました。 ハムに加工するのは、2日前に駆除され県内で加工されたシカ肉10キロです。 この日は、南箕輪村の信州大学農学部で講座が開かれ、上下伊那の企業や自治体から11人が参加しました。 去年10月に設立された伊那谷アグリイノベーションが体験講座を開くのは、今回が初めてです。 講師は信大農学部の大谷元教授がつとめました。 講座初日は、シカ肉を塩漬けにする作業を行いました。 こぶし大に切り分けた鹿肉を秤にかけ、塩、砂糖などの量を計算して混ぜ合わせます。 これを一週間ほど冷暗所に保存し熟成させます。 ハムに加工する際は、シカ肉にない脂分を補うため、同じように塩漬けした豚肉の脂を10%混ぜます。 講座は次回16日に開かれ、今日塩漬けにした肉をハムの形に加工し、試食を行うことになっています。
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平成26年上伊那の米の生産目標 2万8,973トン
平成26年の上伊那で生産する米の目標数は、2万8,973トンとなり、今年に比べて1,402トン減少となります。 これは、24日JA上伊那伊那支所で開かれた農業再生協議会上伊那地方部総会で決まったものです。 総会には、各市町村関係者やJA上伊那など34人が出席しました。 上伊那の平成26年の米の生産目標数は、今年より1,402トン少ない2万8,973トンです。 市町村別では、伊那市が1万2,475トン、箕輪町が2,387トン、南箕輪村が1,594トンとなっています。 総会では、JA上伊那から各市町村へ、備蓄米に転作する取り組みを積極的に行ってほしいという要望が出されました。 要望については、各市町村で話し合い、来年1月に目標値などを決める予定です。
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鹿肉ノウハウ勉強会 立ち上げへ
産学官が連携し、農業を基本とした新たな産業づくりを目指す伊那谷アグリイノベーション推進機構は、ニホンジカの食材としての活用について検討する勉強会を立ち上げたい考えです。 18日は、南箕輪村の信州大学農学部で、アグリイノベーションの5回目のシンポジウムが開かれました。 シンポジウムでは、ジャムや鹿肉加工について信州大学の教授や食品加工業者など4人が講演しました。 そのうち、伊那市長谷でジビエ料理を提供しているざんざ亭の長谷部 晃さんは、鹿1頭を丸ごと使った料理について話しました。 猟師でもある長谷部さんは、有害鳥獣として捕殺されたあと、鹿が廃棄されてしまう現状を打破するため、ほとんど食べられることのない内臓やすね肉なども料理し、イベントで提供しました。 その経験から、「鹿は、固い、パサパサ、くさいなどのイメージがあるが、熟成させたり低温で調理するなどの工夫で素材を生かした調理ができる」と話しました。 また、1頭を丸ごと料理で提供した場合、1頭あたり20万円ほどの価値が出たとして、「年間4千頭近く捕殺している伊那市なら少なくとも1億円ほどの産業になるのではないか」と話しました。 これを受けて、伊那谷アグリイノベーションの向山 孝一代表は、「狩猟から調理まで、鹿肉をきちんとあつかうノウハウについての勉強会を立ち上げたい」との考えを示しました。 シンポジウムの後には、長谷部さんの鹿肉料理を味わう交流会が開かれました。 用意されたのは、浸し豆と鹿肉のパテ、パンと鹿レバーペースト、鹿肉カレーなど7品です。 参加者は、普段あまり口にすることのない鹿料理を味わっていました。 長谷部さんからは、熟成が進む最適な方法や、品質管理について信州大学に科学的根拠を研究して欲しいという話題も上りました。 それを受けて、伊那谷アグリイノベーションでは、「大学が研究していることを地域に提供するだけでなく、地域が求めるものを大学が研究していく新しいモデルになるのではないか」と話していました。
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TPP反対上伊那緊急集会
7日からシンガポールで年内最後のTPP閣僚会合が開催されるのを前に、TPP交渉脱退などを求める緊急上伊那地域農政集会が、5日、伊那市のJA上伊那本所で開かれました。 この日は、上伊那地域から200人が集まり、団結のガンバロー三唱などをしてTPP反対の決意表明をしました。 御子柴 茂樹代表理事組合長は、「主要5項目を死守し、関税撤廃を断固阻止するため、運動を盛り上げていくことは喫緊を要する。心をひとつにがんばっていきたい」と挨拶しました。 集会では、JA長野県中央会の中塚 徹農政対策課長が、「アメリカは、20年程度の猶予期間を容認する変わりに、全品目の関税撤廃に応じるよう主張するなど、閣僚会合の開催を前に、日本に譲歩を求めて圧力をかけてきている」などと報告しました。 その後、5人が意見発表を行いました。 集会ではほかに、JA上伊那の新谷 秀子女性理事が決議案を読み上げ採択されました。 集会の最後には、トラクターなどで市内を街宣し、TPP反対を訴えていました。
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信州大学農学部でシクラメンの販売始まる
南箕輪村の信州大学農学部の学生が栽培したシクラメンの販売が20日から農学部構内にある生産品販売所で始まりました。 販売所には食糧生産科学科の2年生が育てたシクラメンが並んでいます。 農学部では、毎年実習でシクラメンを栽培していて、およそ1,500鉢を販売します。 今年は22品種があり、そのうち10品種が新品種です。 売り上げは学生の実習に使われるということです。 20日は朝から地域の人たちが訪れ、好みの花を選んでいました。 このほかにも、学生が育てたジョナゴールドで作ったリンゴジュースや、信州大学が連携協定を結んでいる伊那市、南箕輪村、栄村の特産品も販売されています。 シクラメンは、1鉢1,200円で、12月下旬まで毎週水曜日・木曜日に販売されます。
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フジ 出荷最盛期へ
冬のりんご、フジの出荷がピークを迎えています。 箕輪町中原の果実選果場では、15日一日で10キロ入りのケース、1,000ケースを出荷しました。 箕輪果実選果場には、伊那市より北の上伊那4市町村からりんごが集まってきます。 フジは、11種類あるりんごの中で4割を占める主力品種で、関東や中京、関西などの都市部に出荷されています。 出荷作業は、6日から始まっていますが、ここ数日の冷え込みで蜜が入り本格化しました。 パートやアルバイト、JAの職員など20人ほどで作業にあたります。 キズの有無を確認したあと、光センサーで着色や糖度、大きさをチェックし箱詰めされていきます。 今年は、春先の霜と夏場の高温干ばつ、台風18号による擦り傷の被害で総出荷量は、去年の2万ケースより2割ほど減になるものと見られています。 ただ、糖度は高く、味は去年を上回っているということです。 出荷は、11月末までで、20日以降は、一日に1,500ケースを見込んでいます。
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「信州の伝統野菜」羽広菜のかぶの漬け込み作業 始まる
上伊那で唯一「信州の伝統野菜」に認定されている、羽広菜のかぶの漬け込み作業が、伊那市西箕輪で14日から始まりました。 前日に収穫した80キロのかぶが、次々と機械にかけられ洗われた後、粕漬けに加工されていきます。 伊那市西箕輪の農業公園みはらしファーム内にある農産物加工場では、朝から、羽広菜生産加工組合のメンバー6人が作業に追われていました。 羽広菜は、西箕輪羽広を中心に昔から栽培が行われてきたもので、普通のかぶより歯ごたえがあるのが特徴です。 粕漬けは、縦に2つに切ったあと、地元産の酒粕と味噌、砂糖などを混ぜたものに漬け込み、20日から30日ほど熟成させます。 羽広にある組合の畑は20aほどあり、毎年4トンの羽広菜かぶを収穫しています。 羽広菜生産加工組合は、生産者が減少する中、伝統の味を残していこうと、平成4年に農家16人で発足しました。 羽広菜のかぶ漬けは、12月上旬から来年3月頃まで、みはらしファームや南箕輪村のファーマーズあじ~な、ニシザワなどで販売されます。 価格は、250グラム入り、300円となっています。
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長野県森林づくり税活用現地調査
長野県森林づくり県民税を活用した施策について、地域住民の意見をきくみんなで支える森林づくり上伊那地域協議会は10月30日、伊那市と南箕輪村で現地調査を行いました。 この日は、上伊那地域の代表者でつくる会議の委員ら17人が現地で調査をしました。 調査は市内と村内合わせて3カ所で行われ、このうち知的障害者の就労支援をしている、伊那市西箕輪のアンサンブル伊那では、小椋年男理事長からヒノキの間伐材を使った家具や、作業施設について説明がありました。 アンサンブル伊那では、森林税を使って県内で間伐されたヒノキで、畳のベッドの枠組みを作り、松川町の施設で作られた畳とセットで畳ベッドとして販売しています。 小椋理事長は、「障害のある人達が社会で働ける道を、木工製品を通して開いていきたい」と話していました。 森林税は平成20年から始まり、今年度からさらに5年間の延長が決まっています。 1人あたり年間500円、およそ6億5千万円の税収を見込んでいます。 県では引き続き、地域が一体となって里山で間伐した木材を利用した、景観づくりに力を入れていくとしています。
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JA上伊那まつり 狩猟を疑似体験
農のある暮らしをテーマにした「第18回JA上伊那まつり」が9日から始まりました。 会場には、狩猟を疑似体験できるコーナーなどが設けられ、家族連れなどで賑わいました。 まつりでは、地元産の農畜産物の販売ブースやイベントステージなどが設けられ賑わいました。 このうち本所3階に設置されたシューティングシュミレーションのコーナーでは、クレー射撃の体験が行われました。 新規狩猟者の確保や鳥獣被害対策への感心を高めることを目的に、猟友会などが各地のイベントで行っているものです。 訪れた人達は、伊那猟友会の会員から操作方法を教わると、シミュレーション用のライフル銃を使って的を狙っていました。 JA上伊那まつりは、あすも午前9時から午後4時まで行われることになっています。
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伊那市農業委員会 建議書を提出
伊那市農業委員会は、有害鳥獣や耕作放棄地対策など農業振興に関する建議書を5日、白鳥孝市長に手渡しました。 5日は、伊那市農業委員会の田中哲雄会長が白鳥市長に建議書を手渡しました。 要望事項は、伊那市の農業振興、有害鳥獣対策、耕作放棄地対策の3つです。 農業振興では、新規就農者の農業経営者教育の強化や支援体制、地域にあった特産品の掘り起しなどによる農産物のブランド化などを求めています。 有害鳥獣対策では、捕獲した個体の処理用地の確保やジビエの有効利用、地域で被害防止に取り組む体制づくりの推進などを求めています。 耕作放棄地対策では、市農業振興センターを中心に地域に適した作物の研究をすすめる事を求めています。 白鳥市長は、「意見を真摯に受け止め、さらにブラッシュアップをして農業振興に繋がるよう努めていきたい」と話していました。 伊那市では建議書に対する考えや対応について11月29日までに回答することになっています。
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(農)田原が農林水産省経営局長賞
伊那市東春近の農事組合法人田原は、全国担い手サミットの優良経営体表彰で、農林水産省経営局長賞を受賞しました。 31日は、農事組合法人田原の中村 博組合長と、酒井 弘道事務局長が、JA上伊那本所を訪れ、牛山喜文専務に報告しました。 30日、石川県で開かれた全国担い手サミットで田原は、優良経営体に送られる農林水産省経営局長賞に選ばれました。 31日も、農事組合法人田原のネギ出荷場では、組合員が汗を流していました。 優良経営体の表彰は、全国農業会議所とJA中央会で作る全国担い手育成総合支援協議会が毎年行っています。 農林水産省経営局長賞は、農林水産大臣賞に次ぐもので、田原は集落営農部門で全国5団体のうちのひとつに選ばれました。 農事組合法人田原は、10年前に発足し、現在82人が加盟しています。 平成23年度と24年度には、国の耕作放棄地再生利用緊急対策交付金を受けて再生した16ヘクタールの畑を引き受け、ネギや麦などを栽培しています。 全体で、20ヘクタールで米を、10ヘクタールで麦を、3ヘクタールで野菜を生産しています。 伊那市と友好提携している新宿区の区民を再生した畑に招き交流する事業も進めています。 組合員全員で支えあうことをモットーにしていて、それぞれが役割分担をしながら、法人を支えている点も評価されたものとみられます。 JA上伊那の牛山専務は、「他の法人の模範としてこれからも活躍してほしい」と話していました。
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市長が信大で新規就農説明会
伊那市は、人口増加策の一つとして、信州大学農学部の学生を対象にした新規就農の説明会を30日初めて開きました。 30日は白鳥孝市長が信大農学部を訪れ、伊那市が行っている新規就農者への支援策や、農林分野への就業の可能性について説明しました。 現在伊那市では、新規就農者への補助金の交付や空き家バンクを使った住居の斡旋などを行っています。 去年伊那市での新規就農者は13人で、そのうち2人が信大農学部のOBでした。 白鳥市長は、「これだけ農業、林業の資源がある場所は他にはない。伊那に残りたい人が残れる仕組み作りを進めていきたい」と話していました。 この後、「伊那で暮らすために」をテーマに学生とディスカッションをしました。 学生からは、「地元の人と関わる機会を増やしてほしい」「公共交通機関を充実させてほしい」「SNSを使った若者への情報発信が重要」といった意見が上がっていました。 伊那市は、11月1日に新規就農支援に関する公式サイトを立ち上げ、就農時の課題となる農地の確保など、総合的に就農支援の情報を発信していくとしています。
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台風27号それても風心配
台風27号は、南にそれましたが、果樹農家の中には、収穫期を迎えているリンゴの収穫に追われる人もいました。 25日、伊那市西箕輪にある重盛正さんのリンゴ園では、収穫期を迎えたシナノゴールドを親族総出でもいでいました。 重盛さんによりますと、収穫期を迎えたシナノゴールドは、多少の風でも落下しやすく、キズもつきやすいということです。 2ヘクタールの畑にシナノゴールドは30本あり、今日はその全て、70ケース1トンを収穫しました。 春先の霜と夏の水分不足で例年に比べ小粒ということですが、糖度は高く味は良いということです。 台風27号による風雨は、県内では25日夜から26日午前中にかけて強まると見られています。 台風は、日本列島の南側にそれましたが、長野地方気象台では、25日夜から26日の午前中にかけて南部に降る雨の量は、140ミリと予想しています。 風は、26日未明から明け方にかけて強まると予想しています。
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南箕輪小1年生がドングリ拾い
南箕輪村の南箕輪小学校の1年生は、大芝高原みんなの森で24日ドングリを拾いました。 24日は、1年生110人ほどが、みんなの森でナラやクヌギなどのドングリを拾いました。 南箕輪村は大芝高原の一部を、松くい虫対策や多種多様な森にするため、針葉樹から広葉樹への樹種転換を計画しています。 その広葉樹の苗木を育てるために、種となるドングリを子どもたちに拾ってもらおうというもので、今年で2年目です。 この日は、南みのわ親林自然保護の会のメンバーも協力し、子ども達に、ドングリのある場所などをアドバイスしていました。 子どもたちは、次々にドングリを拾い、バケツに集めていました。 大芝高原では、樹種転換を進めるエリアの間伐を今年の冬に予定しています。 子ども達が拾ったドングリは、信州大学農学部の畑で育てられ、2~3年後、間伐した場所に植樹されるということです。
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農業を基本に 新たな産業の創出を
農業を基本に新たな産業を作り出す「伊那谷アグリイノベーション推進機構」が23日設立されました。今後、信州大学農学部の研究を活用し、新たな産業の開発や発展を目指します。 伊那谷アグリイノベーション推進機構は、上下伊那の企業や信州大学、行政機関など28団体が所属しています。 信大農学部の研究成果を新たな産業に結びつけることを目的に発足しました。 KOAの会長で、代表に就任した向山孝一さんは「六次産業化やプレミアム化による、信州モデルを創りだしていきたい」と話していました。 記念式典では、農林水産省の皆川芳嗣事務次官が「農林業における産学官連携の推進について」と題し講演を行いました。 皆川事務次官は「農業の多面的な機能を発揮し、経済界と連携する事で、農業の成長産業化が実現する」と話していました。 機構では当面、定期的にイベントやシンポジウムを開催していくことにしています。
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ひと夏過ごし牛たちが里へ
夏の暑い時期を伊那市高遠町の入笠牧場で過ごした牛たちが、18日それぞれの畜産農家のもとへ帰っていきました。 標高1,500メートルほどの入笠牧場は、JA上伊那が管理運営しています。 広さは、約300ヘクタールです。 今年は、6月6日に南信地域の牛40頭が放牧されました。 8月の中間検査の際19頭が山を下ったため今日は残る21頭の下牧です。 牛たちは、列になって、体重をはかったり衛生検査を受けました。 検査を終えた牛たちは、飯田や諏訪、上伊那方面別にトラックに載せられていました。 この放牧は、最盛期には200頭ほどいたということですが、今年は種牛がいなかったこともあり40頭にとどまりました。 乳牛のホルスタインを中心に暑さをしのぎながら足腰を強くするのが目的です。 雨が少なく、えさとなる牧草の伸びも悪かったということですが、体重は1割から2割増え一回り大きくなって山を下っていきました。 一時問題になったニホンジカによる牧草の食害も個体数調整などによりこのところ沈静化しているということです。
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第31回上伊那郡市育樹祭
除伐や間伐などの育樹作業を行い、後世に森林の大切さを伝える上伊那郡市育樹祭が16日、箕輪町のながたドームで開かれました。 上伊那郡市育樹祭は、除伐や間伐作業を行い、ヒノキやスギなどの成長を促すことを目的に毎年行われているもので、今回で31回目です。 この日は、森林組合関係者や市町村関係者らおよそ180人が参加しました。 式典で、上伊那地方事務所の青木一男所長は「災害に強い健全な森林を後世に伝えていきましょう」と挨拶しました。 式典後、除伐作業を行う予定でしたが、台風の影響でスクリーンを使った森林教室が開かれました。 森林教室では、県森林総合センターの所長を務めていた岡谷市の片倉正行さんが、県内の森林状況などを説明しました。
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台風被害のリンゴでジャム 販売へ
箕輪町の農産物直売所にこりこは、先月の台風18号の影響で傷がつき、出荷出来なくなったリンゴでジャムをつくり、19日から販売します。 台風で傷ついたリンゴで作ったジャムです。 原料となるリンゴは、町内で台風18号の強風により木から落ち、出荷出来なくなったシナノスイートです。 収穫前に落ちたため、色づきが悪く、酸味が残っていたという事ですが、加工すると普通のリンゴと変わらないジャムに仕上がったという事です。 にこりこでは、町内の農家の収入の手助けになればと、急遽1トンのリンゴを仕入れ、ジャムに加工し販売する事を決めました。 JA上伊那よりますと、先月の台風18号による上伊那地域の果樹被害額は、およそ3200万円で、木から落ちた物の多くは廃棄されたという事です。 ジャムは、260グラム入り、300円です。 19日に文化センター周辺で開かれる、イベントで販売され、その後は、にこりこで扱う予定です。
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箕輪町に木製ベンチ10基寄贈
上伊那林産協同組合は、上伊那産の杉と椹で製作したベンチ10基を箕輪町に寄贈しました。 4日は組合の都築透理事長と白鳥和夫箕輪支部長が箕輪町役場を訪れ、箕輪町の平澤豊満町長に目録を手渡しました。 上伊那林産協同組合は上伊那の木材業者など27社が加盟しています。 組合では3年前から、上伊那産の木材を活用した製品をPRするため、上伊那地域に木製ベンチなどを寄贈しています。 今年度は杉と椹で製作したベンチ、10基を箕輪町に寄贈しました。 ベンチは長さ2メートル幅は40センチ、厚さ12センチの1枚板でできています。 箕輪町では、もみじ湖周辺のイベント広場や、赤そばが見える沢広場などに設置しました。 組合では今年度中に駒ヶ根市にもベンチとテーブルを寄贈することにしています。
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南信の水稲 作況指数100
農林水産省関東農政局長野地域センターは、今年の南信地区の水稲の作況指数を100とし、平年並みの収量になると見込んでいます。 関東農政局長野地域センターが27日発表した9月15日現在の作柄概況によりますと10アールあたりの平年収量に対する今年の予想収量の比率を表す作況指数は100となっています。 南信は穂の数は、やや少なく、一つの穂につく、もみ数は平年並み。 全もみ数がやや少なく、登熟はやや良と予想されています。
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南アルプスのユネスコエコパーク認定に向け国と連携を求める
伊那市の白鳥孝市長は、24日開かれた南信森林管理署と市町村との意見交換会で「南アルプスのユネスコエコパーク認定に向け、国と連携し情報の共有化を図っていきたい」と要望しました。 南信地区国有林野等所在市町村長有志協議会の総会が24日、伊那市の南信森林管理署で開かれ、南信地区の13市町村の代表者などおよそ30人が出席しました。 協議会は、地域社会と国有林野事業の連携強化を図ることなどを目的に組織しています。 意見交換で、白鳥市長は「エコパークの認定に向け、南アルプス国立公園の管理主体である環境省や国有林を管理している林野庁と連携し、情報の発信や共有を行っていきたい」と要望しました。 これに対し南信森林管理署では「どのようなことができるか事務レベルで検討していきたい」と話していました。 出席者からはこの他に、「登山道の整備を自治体と一緒になってやっていってほしい」との意見や「中央アルプスでのニホンジカ生息数の将来予測はどうみているか」などの質問が出されました。
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伊那東小児童が稲刈り
手づくりの案山子が見守る中、伊那東小学校の5年生が20日、学校近くの田んぼで稲刈りをしました。 学校近くの3アールの田んぼの周りには、24体の案山子が立てられています。 案山子は、総合学習の一環で制作したもので、5年生4クラスが班毎に作りました。家庭から持ち寄った衣類や廃材を利用しています。 20日は、その案山子が見守る中、子ども達が稲刈りをしました。 鎌を使って次々に刈り取り、ワラを使って束ねていました。 今回育てたのは、白毛もちという品種のもち米です。背が高く伸びることが特徴で、採れたワラでしめ縄も作る計画です。 稲は、はざかけをして乾燥させ、11月にはもちつきをして、みんなで味わう予定です。
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上伊那花卉品評会
県内有数の花の産地、上伊那をPRしようと地元で生産された切り花を展示・販売する上伊那花卉品評会が12日、伊那市役所で開かれました。 会場には、上伊那で生産されたカーネーションやアルストロメリア、トルコギキョウなど236点が並びました。 品評会は、栽培技術の向上と消費拡大を目的に、個人生産者でつくる上伊那花卉生産者会議が毎年開いているもので、今年で37回目になります。 正午から一般公開と予約販売が行われ、訪れた人はお気に入りの花をみつけ購入していました。 審査の結果、最優秀賞の長野県知事賞には、駒ヶ根市の滝本久治さんのカーネーションが選ばれました。 2位の上伊那地方事務所所長賞には、箕輪町上古田の唐澤政成さんのトルコギキョウが選ばれました。 今年は猛暑の影響で例年より出品数が20点ほど減っているということですが、花のできは良いということです。 生産者会議では、「上伊那の花卉の特徴は、発色の良さと品質の良さ。多くの人に関心を持ってもらいたい」と話していました。
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青いアサガオまつりin富県
青いアサガオまつりin富県が11日伊那市のJA上伊那富県支所で行われ、地元野菜の料理の実演が行われました まつりでは料理研究家の山本麗子さんが、夏野菜を使った洋風の煮物や、地元で特産化を目指すプチヴェールの粉を使ったドリンクなどを紹介しました。 青いアサガオまつりは、青いアサガオを富県中に広げようと活動している青藍会が地元産の食材を使った料理で地域を元気にしていこうと初めて開いたものです。 プチヴェールの粉は栄養価は高いけれど癖のある味だということで、今回のドリンクはリンゴジュースで割り、飲みやすく工夫したということです。 山本さんは、「地元の人がおいしく食べられないものは、外の人には買ってもらえない。地産地消に取り組むことが大事」と話していました。
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上伊那トップ切って手良で稲刈り
上伊那のトップを切って、30日、伊那市手良で稲刈りが行われました。 稲刈りを行ったのは、手良の㈱中坪ノーサンです。 中坪ノーサンでは、高齢化した農家などから委託を受けて、現在27ヘクタールで米を栽培しています。 29日、収穫したのはコシヒカリで、4月下旬に、やはり上伊那のトップを切って植えた稲です。 中坪ノーサンの登内 里見さんは「今年は暑かったが、朝晩が涼しかったので高温障害も少なかった。平年並みの良いお米ができていると思います」と話し話していました。 関東農政局長野地域センターでは県内全ての地区で水稲の作柄は平年並みと見込んでいます。 南信は穂数が「やや少ない」1つの穂もみ数は「平年並み」全もみ数は「やや少ない」登熟は「平年並み」で作柄は「平年並み」としています。 中坪ノーサンでは、10月上旬まで、 天気がよければ毎日稲刈りに追われます。
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箕輪町新たに7キロ柵設置
箕輪町は、ニホンジカなどの食害に対応するため三日町から福与までの7キロにわたり新たに防護柵を設置します。 これは、29日町文化センターで開かれた、野生鳥獣対策協議会で報告されました。 箕輪町ではこれまで、竜東地区の辰野町境から長岡までのべ7.8キロに渡り防護柵を設置してきました。 今年度は、その延長として、三日町から伊那市境の福与までの7キロを設置します。 事業費は3,990万円で、半分を町が、4割を国が、1割を地元が負担します。 また、猟友会の活動を支援するために、鳥獣被害対策実施隊を設置したい考えを示しました。 実施隊が設置されれば、隊員は、町の非常勤特別職として身分が保証されるほか、狩猟税の軽減、銃を所持する許可更新の講習免除などの優遇処置が受けられます。 町では、この実施隊の設置条例案について、9月定例町議会に提出する予定です。 箕輪町の平成24年度の鳥獣被害は、24ヘクタール、およそ1600万円で、昨年度初めて、減少に転じています。
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養蚕農家 繭出荷へ準備進む
現在上伊那地域には4軒の養蚕農家があります。その中の一人、箕輪町の大槻文利さんは、9月の繭の出荷に向け準備を進めています。 自宅横の作業場では、朝から大槻さんと妻のかつえさんが、作業をしていました。 28日は9月の出荷に向け、紙で縦横2センチ程に仕切られたマブシと呼ばれる箱に蚕を移し、8個まとまった束を、天井からつるされた針金にかけていました。これは、より多くの繭を作る場所を確保すると共に、風通しを良くすることで、繭を均一に乾燥させる事ができるという事です。 蚕は、上に上る性質があるという事で、中には針金を伝い、天井に繭を作る蚕もいました。 今回飼育している蚕は、26日、蚕の表面が透明となり糸を吐く状態に成長したためマブシに移しました。マブシに移された蚕は、2日間かけ糸を吐き、繭を作ります。 県によりますと、上伊那の養蚕農家の数はピーク時の昭和31年には1万3千軒ありましたが現在は4軒のみとなっています。 大槻さんは、この中で最も多く蚕を飼育していて年間に約500キロ余りの繭を出荷しています。 今回の繭は、9月4日に出荷する予定で、その後、9月8日から今年最後の蚕の飼育が始まるという事です。
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遊休農地解消へ キックオフイベント
農家の高齢化や後継者不足による「遊休農地」の解消をめざし、伊那市の農業公園みはらしファームで、農地の実態を確認するパトロールのキックオフイベントが行われました。 農家の高齢化などで耕作が行われていない「遊休農地」の解消を目指そうと、長野県は毎年9月を「遊休農地解消月間」に定めています。 これを前に農地の実態を調べたり、地主に適切な管理を求めたりするパトロールの出発式が行われ、県や市、農業関係者など約350人が参加しました。 出発式で長野県農業会議の望月雄内副会長は「遊休農地は食糧生産を低下させると共に、景観悪化も招く。地主の相談にのり、これ以上遊休農地が増えないよう努めていきたい」と話し、白鳥孝伊那市長は「農業再生復活をめざし、上伊那産の果樹、野菜、花卉、などの農産物を都会へと発信していきたい」と挨拶しました。 式では、西箕輪保育園の園児が、参加者に旗や腕章などを手渡し、そのお礼にスイカや野菜の種がプレゼントされました。 出発の号令がかかると、参加者は、軽トラックでパトロールに出発しました。 この後、耕作されず雑草に覆われている農地を訪れて草刈り機を使って、雑草を刈り取りました。 また大型機械を使った、雑草の刈り取りや、農作物が植えられるよう、土をおこす作業を見学しました。 伊那市内の遊休農地は、平成24年度末で347万平方メートルあり、平成23年度と比べると29万平方メートル減少しています。 この日、農地として再生した土地で地元住民でつくる農業グループは、来年から農作物の栽培を始めるという事です。
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ナシ主力品種「南水」出荷6割減
箕輪町のJA箕輪選果場では、26日からナシとりんごの出荷が始まりました。 ナシの主力品種「南水」の出荷量は春先の凍霜害の影響で去年と比べて6割減少する見込みです。 梨は早生種「幸水」の出荷が26日から始まりました。 選果場では従業員が表面にサビや日焼けがないかなど項目別に一つ一つ確認しながら規格ごとに選別していました。 JA上伊那によりますと「幸水」については今年10キロの箱で9千ケースの出荷を見込んでいて去年と比べて1割から2割の減となっています。 また9月から出荷が始まる主力品種の「南水」については去年の3万ケースと比べおよそ6割減の1万3千ケースにとどまると予想しています。 いずれも春先の凍霜害に加え夏の高温干ばつが影響しているということです。 早生種のりんご「つがる」は凍霜害の影響は少なかったものの、高温干ばつによる日焼けにより、去年より1割ほど少ない2万ケースの出荷を見込んでいます
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NPO法人森の座 展示会
森林保全を行っているNPO法人森の座の活動を紹介する、「コレマデとコレカラ展」が、24日から伊那図書館で開かれています。 NPO法人森の座は伊那市で平成17年に発足し、伊那市の森林保全を中心に活動しています。展示会は8年間の活動報告と、今後の伊那谷の森林のありかたなどを、地域の人たちと共に考えるきっかけにしようと開いたものです。 展示場はテーマ別にコーナーが設けられ、このうち「森を作る、森を守る」のコーナーでは間伐の必要性や、間伐した木の搬出方法などをパネル写真や実物で紹介しています。 「木を活かす」のコーナでは伐採で出た木の有効利用として、加工した薪や木炭が展示されています。 ナラの木の木炭は長時間燃焼することや、赤松の木炭は火の付きが良く火力が強いなどの特徴が説明されています。 また、「木のある暮らし」のコーナーでは、木製のスプーンや椅子が展示され、遊びのスペースでは木の香りの残る積み木で子どもたちが遊んでいました。 NPO法人森の座の展示会は9月1日まで伊那図書館で開かれています。