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池間哲郎講演会 「今を懸命に生きる」ことを学ぶ
当時中学2年生の息子を急性骨髄性白血病で亡くした伊那市西春近の樋口秀子さん(49)らは7日、西春近の伊那食品工業「くぬぎの杜(もり)」で、地元の若者たちに「今を懸命に生きることの大切さ」を考えてもらうための講演会を開いた。NPO法人「アジアチャイルドサポート」代表理事の池間哲郎さん(53)=写真、沖縄県=が講師として訪れ、「日本が豊かであることに感謝し、幸せであることを感じながら生きて」と訴えかけた。
池間さんは、ミャンマーやモンゴル、タイなどのアジア5カ国の貧困地域の現状を撮影した映像などをスライドで説明。貧困ゆえに学びたくても学べない人たちのために学校を建設したり、マンホールの中で暮らす子どもたち一人ひとりに衣服を与えたりしている活動をエピソードを交えて紹介した。
地雷により両手を失っても畑仕事でわが子を養っているカンボジアの男性や、裸足でごみ山の中から拾ってきたアルミ缶などを換金して暮らすフィリピンの子どもたちなどの姿を「彼らは貧しいだけであり、心の豊かさは失ってない」と表現。「私たちの活動の柱は支援活動ではなく、日本の子どもたちの健全育成。一生懸命に生きることの大切さを知って。真剣に生きるからこそ、人の傷みが胸に伝わってくるのだから」と呼びかけた。
講演日は、4年前に病気で亡くなった樋口さんの4人姉弟の末っ子、寛君=当時14歳=の命日で、中学校の同学年生約40人が、当時自分たちで作詞した歌「生きる」を合唱し、故人をしのんだ。樋口さんは「人生の壁にぶち当たった時に、生きたくても生きれなかった寛の思いと、この講演のことを思い出してくれれば」と話した。 -
赤い羽根共同募金
赤い羽根共同募金運動(10月1日縲・2月31日)の一環で、ガールスカウト26団は7日、伊那市日影のベルシャイン伊那店入口前で同募金の街頭活動を行った。
県共同募金会伊那市支会の呼びかけで毎年、街頭募金活動をしている同ガールスカウトでは、年長園児縲恍・w生の16人が参加した。子どもたちは「赤い羽根共同募金にご協力を」などと、買い物客らに呼びかけた。
集められた寄付金はその県内で使い道が決められ、伊那市では、社会福祉協議会の活動費や敬老の日事業の助成費、ボランティアセンター運営事業費などに使われる。
運動期間、伊那市支会では、市母子寡婦福祉会やボーイスカウトなど6団体が大型店などで街頭活動する。
募金活動をするガールスカウトの少女たち -
【記者室 中原市長引退へ 一つの時代の終わり】
5期20年の長きにわたって市政を担ってきた駒ケ根市の中原正純市長が今期限りでの引退を表明した。市民の間からは「まだ67歳。まだまだやれる」という応援と「長過ぎる。もう十分だ」という批判の両方の声が聞こえてくる中での決断だった▼中原市長の政治手法には、強力なリーダーシップと裏腹の強引とも思えるやり方も目立った。見方はさまざまではあるが、賛否の分かれるところだ。多選の弊害も言われ続けたが、それもこれももう終わり▼これで一つの時代が終わったと思うと感慨を禁じ得ないが、問題はこれからだ。課題が山積している現状の中で誰に今後の市政のかじ取りを任せるのか。その答えが出る注目の選挙の投開票日は年明け早々の1月20日だ。(白鳥文男)
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飯島中吹奏楽部定演
飯島町の飯島中学校吹奏楽部(小林孝行顧問、鈴木智子部長)は7日、第3回定期演奏会を町文化館大ホールで開いた。50人を超える部員らがステージに登場し、日ごろの練習の成果を存分に発揮。大編成ならではの迫力ある演奏でホールを埋め尽くした=写真。
ステージ第1部は、小林顧問が飯島中統合50周年を記念して作曲したというファンファーレ『憧れ高く』でスタート。ブラスバンドマーチを中心に7曲を披露した。第2部はポピュラー、ジャズ、ロックンロールなど、リラックスした雰囲気の7曲を演奏した。
満員の客席では、訪れた保護者らが生徒の晴れ舞台をビデオに収めようとカメラを構えたりしながら、演奏にじっと耳を傾けていた。 -
日本みつばち祭
信州日本みつばちの会(富永朝和会長)は7日、第4回日本みつばち祭を中川村の屋内運動場サンアリーナで開いた。全国各地から養蜂家やミツバチ愛好家など約300人が集まり、ミツバチの飼い方や技術についての情報を交換して交流を深めた。
富永会長は独自に開発した巣の移動方法を公開=写真。発泡スチロールを使った斬新な発想の技術に、見詰める来場者からはしきりに関心の声が上がった。蜂蜜しぼりの実演と講習なども行われて注目を集めたほか、巣箱をはじめとする養蜂器具や蜂蜜、蜜ろうなどの関連商品の販売も行われ、訪れた人たちが買い求めていた。 -
伊那市 荒井神社奉納こども相撲大会
伊那市の荒井神社例大祭に合わせて7日、奉納こども相撲大会が神社境内であった=写真。地元の小学生70人が出場し、大人顔負けの技のかけ合いで周囲をわかせた。
男女、学年別のトーナメントを繰り広げた取組は、素早い押し出しやがぶり四つの力比べなど、すべてが熱の入った取組。まわし姿の小さな力士たちの真剣勝負に、観客は声援で答えていた。
大会は26回を数える恒例行事。小学1年生から6年連続出場している4人の表彰もあった。
例大祭は8日までで、子どもみこしや大型獅子舞などの練り歩きがあった。
学年、男女別の優勝者は次の皆さん。
【男子】小池功一郎(1年)御子柴拓馬(2年)宮島大介(3年)大宮龍(4年)平沢竜也(5年)藤森司(6年)
【女子】安塚彩乃(1年)小松菜奈花(2年)奥山視久(3年)土田沙弥(4年)梶原あさみ(5年)小松美森(6年) -
宮田村商工祭
宮田村商工会は7日、商工祭を村ふれあい広場で開いた。広い会場いっぱいに村内の商店や企業が出店したほか、さまざまなアトラクションなども多彩に行われ、訪れた多くの家族連れなどが秋の一日を楽しんだ。
特設ステージには宮田小学校6年1組「どんどこしあわせ隊」が登場し、景気良く太鼓を演奏=写真。信州みやだ連が阿波踊りを、ドリームエンジェルスがエアロビクスを、信州みやだ梅舞会がYOSAKOIソーラン踊りをそれぞれ披露して大きな拍手を受けた。大手コンビニエンスストアでの販売も決まった村の名物丼「紫輝彩丼」の販売コーナーは大人気。ご当地ヒーローのどんぶりレンジャーも登場して会場を盛り上げた。宝投げやアンパンマン・ショーなども行われ、会場は終日にぎわった。 -
宮田村大原区運動会練習
2年に1度開かれる宮田村民運動会で3回連続最下位に甘んじている大原区は「今年こそ最下位脱出を」を合言葉に7日、1週間後に迫った運動会本番に向けた事前練習を区内の運動広場で行った。出場予定の区民のほとんど全員、約60人が集まり、さまざまな種目の練習に取り組んだ=写真。スペースの関係でリレーなどの練習はできないものの、参加者は輪投げやボール運び、満水リレー、フープくぐりリレーなどの練習に没頭。「ここはこうした方がいいんじゃない」、「じゃあもう1回やってみよう」などと作戦の相談もしながら、大人も子どもも練習に余念がなかった。
先頭に立つ都筑勝区長は「今年こそ不名誉な記録を返上したい。みんな一生懸命やっているから何とかなるんじゃないか。本番では頑張ります」と汚名挽回に意欲を燃やしている。 -
高烏谷神社矢納め
駒ケ根市東伊那の高烏谷神社で7日、300年続く伝統の「矢納めの儀」が行われた。里宮の境内にしつらえた矢場には東伊那に住む跡取り息子の中から選ばれた12人の弓子が一列に並び、28メートル先にある直径1・6メートルの大的をめがけて一人ずつ矢を射た=写真。弓子として儀式に臨むことができるのは一生に一度という晴れの舞台。裃(かみしも)を身にまとった弓子らは物音ひとつしない静寂の中、緊張した表情でゆっくりとつるを引き絞りながら的に狙いを定め、気合いを込めて矢を放った。矢が空気を裂いて飛ぶ音と的に命中する音が境内の杉木立ちに甲高く響いた。
儀式は的中を競ったり吉凶を占うものではなく、高遠藩の弓道指南約を務めた旧塩田村の馬場家を宗家とする弓の作法を伝承するもの。かつては儀式で弓子を務めないと跡取りとして認められなかったという。弓は1人1射ずつ順に引き、12人が一巡したらさらに1射ずつ。これを5回繰り返す。 -
入笠山~鹿嶺高原トレッキング大会
伊那市で7日、「入笠山縲恷ュ嶺高原トレッキング大会」(南アルプス自然体験ネットワーク主催)があった。地元を中心に、県内外から9縲・3歳の121人が参加。標高1800メートル台の林間コース約11キロをそれぞれ自分のペースで歩いた。
昨年までの南ア林道ウォーキングに切り替え、地域の自然に触れ、観光振興を図ろうと初めてトレッキングを企画。
高座岩、半対峠、湿原など6カ所のチェックポイントを設定し、各自が休憩を挟んだり、キノコを採ったりして楽しみながらゴールを目指した。
アップダウンの激しいコースではなかったが、半対峠過ぎの急な上りには息が上がり、時折、足を休める参加者も。
コース途中では伊那市の町並みや南アルプスなどを望み、心身をリフレッシュし、気持ちの良い汗を流した。
最高齢の男性(83)=市内坂下区=は2年ほど前から毎日5キロをウォーキング。「83歳の記念に挑戦した。コースはきつかったが、気持ちよく歩けた」と完歩に感激していた。
3時間半縲・時間ほどで全員が完歩。
手作りの豚汁を食べ、おなかを満たした。
来年以降の開催について、自然体験ネットワークは参加者のアンケート結果を見て検討する。 -
宮田村の名物丼「紫輝彩丼」サークルKできょう9日発売開始
宮田村の名物丼「紫輝彩(しきさい)丼」が弁当になり9日から、コンビニエンスストア・サークルKの県内全120店で発売を開始する。29日までの限定発売で同社は1万5千食の販売を見込む。7日の同村商工祭で100食を先行発売し20分ほどで完売。開発にも携わった村商工会青年部などを中心にした「名物丼プロジェクトチーム」は、「宮田村をPRする絶好の機会」と期待を寄せる。
商工祭で次々と売れてゆく丼に「想像以上の手応え。反響の大きさを感じる」と、プロジェクトチームの代表も務める小田切等商工会青年部長。
9日は午前9時半から村内のサークルK北割店で、名物丼のPRに欠かせない村のヒーロー戦隊どんぶりレンジャーも駆けつけて発売を祝う。
村特産の山ぶどうワイン「紫輝」を用いることを共通ルールに、村内12店で提供している「紫輝彩丼」。
各店で食材や調理法は違うが、今回の弁当はワインのタレに漬けこんだ鶏肉の竜田揚げを使用。
シメジ、タマネギなどをトッピングし、ほのかなワインの香りが食欲を誘う。価格は500円。
「弁当で紫輝彩丼の良さを味わってもらい、実際に宮田村へも足を運んでもらえれば」と小田切部長は話す。 -
駒ケ根東が男女とも新記録で優勝
第33回長野県中学男子・第26回長野県中学女子継走荒神山大会は7日、辰野町荒神山スポーツ公園陸上競技場を基点とする1周2・5キロの周回5区特設コースで開き、駒ケ根東が男女とも大会新記録で優勝した。
上伊那を中心に県内全域から男子34チーム、女子22チームが参加。11月上旬の県中学駅伝に向けて各校の実力を試す大会にもなった。
駒ケ根東は男女とも1区から最終5区まで一度も首位を譲らない安定した強さを発揮した。男子は、昨年、強豪松川Aが11年ぶりに塗り替えた大会記録53分0秒をさらに1分近く縮める52分07秒。女子も、大会記録1時間0分15秒(菅野A、02年、05年)を1分以上縮め、大会女子史上初めて1時間の壁を破った(58分59秒)。
竹田正樹監督は「男女とも、1、2区で有利に立ち、3区で勝負、4、5区を堅く走る、をイメージ。3区が終わった時点で勝ちを確信した」として、レースがイメージ通りに展開したことに満足。駒ケ根東中陸上部顧問に就任以来3年目にして、課題だった「小規模校の生徒が抱える精神面の弱さ」の克服にも成功しつつあることを喜んだ。
選手らはいずれも11月の県中学駅伝を常に意識している様子で、2年生の天野進部長、福沢志穂副部長は「県中を予想する大会で優勝できて嬉しい。大会記録を塗り替えようと皆で思っていた」「昨年県中で負けたことがすごく悔しくて、このままでは終われない、来年こそはと思っていた。優勝できて良かった」とそれぞれ安堵の色を見せた。
一方で、各種大会を経験してきた実力派の福沢潤一男子チーム主将と篠田美樹女子チーム主将は「ライバルが県中に向けてどんな調整をしてくるか分からない。安心しないで向かっていきたい」「体調面を管理してレベルアップを図りたい」と気を引き締めていた。
【男子総合順位】
(1)駒ケ根東A(52分07秒)福沢潤一、小林純平、竹村亮作、天野進、久保田光(2)松川A(53分46秒)(3)野沢A(54分31秒)(4)栄(5)駒ケ根東B(6)鉢盛A(7)中川A(8)豊科北A(9)伊那東部A(10)駒ケ根東C
【女子総合順位】
(1)駒ケ根東(58分59秒)湯沢ほのか、福沢志穂、篠田美樹、竹村知世、寺平稚博(2)長野西部(1時間0分55秒)(3)赤穂(1時間1分40秒)(4)菅野(5)鉢盛A(6)松川A(7)豊科北A(8)松川B(9)野沢(10)辰野
【男子区間優勝】
▽1区=福沢潤一(駒ケ根東A)▽2区=臼田稔宏(松川A)▽3区=竹村亮作(駒ケ根東A)4区=天野進(駒ケ根東A)5区=広瀬健一(栄)
【女子区間優勝】
▽1区=湯沢ほのか(駒ケ根東)▽2区=北田萌(長野西部)▽3区=篠田美樹(駒ケ根東)▽4区=竹村知世(駒ケ根東)5区=小穴春花(菅野) -
宮田村少年野球50回の記念大会
宮田村少年野球大会は50回の記念大会を7日、宮田球場などで開いた。普段の倍となる村内外の16チームが出場。惜しくも地元の河原町リバース、西駒ウイングスは初戦で敗れたが、各試合とも手に汗握る熱戦を展開した。8日は雨天で順延し、13日に準決勝、決勝を行う。
1982(昭和57)年に村内6チームで始まった大会。春と秋の2回開き近年は村内チーム数の減少により、伊南地域を中心にした8チームでトーナメント方式で争っている。
今回は記念大会として遠くは飯田市からも参加。今までで最も大きい規模となった。
2003年以来の優勝を春季に果たし、連覇に向けて臨んだ地元の河原町リバースは1回戦で手良スポーツ少年団と対戦した。
先行を許し苦しい展開となったが、最終回に猛反撃。相手のミスなども誘って1点差まで詰め寄ったが、4‐5で敗れた。
西駒ウイングスは準決勝に進んだ辰野ニュースネークに1‐10で敗退。地元の両チームにとっては厳しい結果になったが、関係者は「レベルは大差ないはず。このような試合を通じてレベルをさらに上げていければ」と話した。
13日の準決勝は西友クラブ(伊那市)とヤングホープス(辰野町)、辰野ニュースネークス(同)と竜東スポーツ少年団(伊那市)が対戦する。 -
熱戦のチャイルドカップ結果
宮田村のサッカークラブチーム・トップストーンは6、7日、第8回チャイルドカップを村中央グラウンドで開いた。園児から小学2年生までの大会。県内外34クラブ・66チームが出場し、子どもたちが試合を通じてサッカーに親しんだ。
天候にも恵まれ熱戦を展開。試合経験の乏しい子どもも多かったが、ゲームの楽しさにふれ、個人種目でも懸命にボールを追った。
成績は次の通り(関係分のみ)。
【キッズ(園児)】個人ドリブル優秀選手=のみぞゆりあ、ひらきしゅうと(以上宮田村中央保育園)こうさかとうま、おおたがく、いとうあつや(以上トップストーンキッズ)【1年】▽Aブロック=(3)トップストーンよっこらせ▽同B=(1)トップストーンどっこいしょ▽同C=(3)トップストーンロゼッタ▽個人リフティング=(2)青木優真(3)高橋愛斗(以上トップストーンジュニア)【2年】▽Aブロック=(2)東春近1(3)箕輪B▽同B=(1)飯島スーパースターズ(3)リュシオ辰野▽同D=(1)伊那少年▽同E=トップストーンどっこいしょ▽個人リフティング=(1)藤森暖士(リュシオ辰野)▽同ダッシュ=(2)大西隼人 -
村ナイター野球NHKGsが初優勝
半年に及ぶ宮田村ナイター野球会(白鳥竜也会長)のリーグ戦は4日夜閉幕し、NHKGsが参戦9年目で初優勝した。職場の仲間でつくるチームが全員野球で栄冠を勝ち取った。
参戦当初は下位に沈んだが、最近は常に上位に進出。昨季まで2季は連続準優勝と優勝を狙える位置にいた。
2チーム減の7チームによる2回戦総当りとなった今季は11勝全勝で制し、愛球クラブの4連覇を阻止。大野暢監督は「厳しい試合もあったけど、とにかく投打がかみあった」と振り返った。
閉幕式のあいさつで白鳥会長は「2回戦総当りでプレーする機会は増えたが、来期に向けて新しい仲間に声をかけ、もっと大勢でプレーしたい」と、呼びかけた。
最終結果は次の通り。
(1)NHKGs(2)愛球クラブ(3)JAるーらる(3)一撃(4)里宮クラブ(5)新田クラブ(7)昭和病院 -
「中国九寨溝・黄龍写真展」 伊那図書館で
伊那市の愛好者でつくる伊那華聯旅行会の「中国九寨溝・黄龍写真展」は18日まで、市立伊那図書館1階広域情報コーナーで開いている。メンバーのアマチュアカメラマン、両角巻男さん(69)=同市山寺区=が同会主催の9月上旬にあった中国旅行で撮影した滝や大仏などの写真、A3サイズ35点を並べた。
両角さんたちは30人ほどで約1週間、中国四川省を訪問。原生林が生い茂った渓谷に大小100余りの湖沼や瀑布が点在する「九寨溝」や白や黄色の石灰岩からできる3千以上の棚田状の池が連なっている「黄龍」など、世界遺産に登録された場所を旅行した。
両角さんは「九寨溝」の滝を高速シャッターで撮影した。「水しぶき一粒ひとつぶが飛び散る様子が撮れたので、滝の激しさとダイナミックさを表現できた」。「日本では絶対に見られない自然の魅力を見てほしい」と来場を呼びかけている。
15日は休館日。午前10時縲恁゚後7時。
中国で撮影した作品を紹介する両角さん -
みのわ営農
稲わら買取モデル事業開始箕輪町の農事組合法人みのわ営農(市川隆男理事長)は、新事業で、稲わらを収集し家畜飼料として畜産農家に供給する、耕種経営と畜産経営の連携による「稲わら買取モデル事業」を始めた。
輸入飼料の価格高騰により地元の稲わらの利用について畜産農家の要望を受け、事業化を検討。耕畜連携の循環型農業を推進するためモデル事業として取り組むことにした。全国農業共同組合連合会の07年度国産粗飼料増産対策事業の補助を受ける。
町内の水稲面積は425ヘクタール。このうち、モデル事業申し込み分は9ヘクタール弱。刈り取った稲わらを町内の大規模酪農家2件に供給し、わらを提供した農家にはたい肥を10アール当たり1・5トン配る。作業班が稲わらの収集に取り組んでいる。
事業は来年以降も継続し、稲わらを提供する水稲面積を増やしていきたいとしている。 -
箕輪西小に学校安全システム導入
箕輪町は、学校電話を使った「学校安全システム」を箕輪西小学校に導入した。町内小・中学校で初。各教室に設置した電話に緊急警報音を鳴らすなど3種類の機能をもたせたボタンがあり、不審者対策など学校の防犯対策の一つとして活用する。
同校の電話システム更新に合わせて導入。校長室、職員室に多機能電話、各教室に電話機、プールや屋外用にコードレス電話機を設置した。
各教室の電話機には▽多機能電話を一斉に呼び出し緊急性を促す▽校内放送する▽緊急警報音を鳴らす-3機能のA・B・Cボタンがある。不審者侵入時に多機能電話を呼び出し現状確認や児童の安全確保、校内放送や緊急警報音により避難を指示するなど機能を活用し対処する。
同校では2日、業者からシステムの説明を受け、不審者侵入対策訓練で実際に機能や操作方法を確認した。学校では、「今後も必要なときに確実に使えるよう訓練していく」としている。
町教育委員会では、西小以外の学校への導入も検討していくという。 -
「信州みのわ花街道推進協議会」設立
国土交通省が取り組む「日本風景街道」への正式な登録申請のため、箕輪町で5日夜、「信州みのわ花街道推進協議会」の設立総会が上古田公民館であった。設立趣旨、規約などを承認し、役員を選出した。
県道与地辰野線の延長5・5キロで、西部花街道をつくる会が3年前から花桃1200本の植栽、イルミネーション点灯、沿道のミニ花壇設置、120匹のこいのぼり飾り、2つのアルプスが見える展望台整備など、近い将来の桃源郷を夢見て活動してきた経過があり、昨年、「日本風景街道」に申請している。
今回、日本風景街道の理念に賛同し共に活動を推進する町内の住民や団体などが、魅力ある地域づくりを通じたルートの創造や道空間づくりなどの活動を進めるため、情報共有、意見交換、地域間交流などによる持続的、独創的、効果的な活動の推進を目的に協議会を設立した。
構成団体は西部花街道をつくる会、これからの農業林業を考えるEグループ、みのわ振興公社、信州伊那梅苑、伊那ハーレンバレーパカパカ塾、箕輪西小学校、あんず生産組合、橋爪製作所、サンビジョングレイスフル箕輪、北山ラベス、道路管理者の伊那建設事務所、箕輪町の12団体。
役員は会長に唐沢荘介さん、副会長に矢沢秀明さん、向山高司さん、監事に唐沢光範さん、みのわ振興公社を選出。顧問は国交省の飯田国道事務所長。
本年度は、協議会の運営組織の検討、07年度の各構成団体の活動まとめ、08年度以降3カ年の計画検討に取り組むことを確認した。
唐沢会長は、「この地域のためアイデアとズクを出し、しっかり手を組んで地域振興、協働のまちづくりをしていきたい」とあいさつした。 -
駒ケ根商工まつり
産業や技術、物産などをアピールする第51回駒ケ根商工まつり(駒ケ根市、駒ケ根商工会議所主催)が6、7日の2日間、駒ケ根商工会館、銀座アーケード、日の出町などを会場に開かれている。企業や商店の製品、商品の展示のほか、体験、試食、販売コーナーなどさまざまなブースが会場いっぱいに設けられ、訪れた家族連れなどでにぎわっている。
人気は駒ケ根名物として定着したソースかつ丼の販売コーナー。1つ300円のミニ丼を買い求めようと、訪れた家族連れなどが長い行列をつくった=写真。中には1人で5、6個買う人もあり、駒ケ根ソースかつ丼会加盟の8店舗が用意した320食はたちまち売り切れとなった。
駒ケ根工業高校は電子おもちゃ製作教室を商工会館で開催。「運勢占い器」を作ろうと集まった小学生に、同校の生徒がはんだ付けや配線などを丁寧に指導していた。
商工会議所建設業部会が商工会館で開いている親子木工教室では、小学生と保護者が本棚などを製作。市内の大工や建具職人の指導を受けながら真剣な表情でかなづちやのこぎりを振るった。 -
駒ケ根市戦没者公務殉職者追悼式
駒ケ根市は6日、07年度戦没者公務殉職者追悼式を市文化会館で開いた。遺族など約250人が出席。1分間の黙とうをし、祭壇に花をささげて戦争と公務で亡くなった788柱の霊を慰めた=写真。中原正純市長は「戦後の平和と生活水準の向上は英霊のおかげ。世界の恒久平和実現に向けてたゆまぬ努力を続けることが、英霊に応える唯一の道」と式辞を述べた。市遺族会会長の北村四郎さんは「駒ケ根市が目覚ましい発展を遂げて素晴らしいまちとなったのは、英霊の尊い犠牲があったからこそ。二度と戦争を繰り返さないことを誓い、戦争の悲惨さを後世に語り継ぐことが私たちの責務だ」と追悼の言葉を述べた。
市は会場での黙とうに合わせ、行政無線を通じて市内全域の住民に黙とうを呼び掛けた。 -
坂下神社例大祭 子どもみこしが区内を順行
伊那市の坂下神社で6日、例大祭の宵祭りがあった。日中は子どもたちによる御輿(みこし)が坂下区内を練り歩いた。夕方になると境内に出店が並び、多くの地域住民らでにぎわった。
子ども御輿には、区内の小中学生ら約40人が参加し、神社を発着点に午前と午後の2回で5町内を回った。太鼓の音に合わせ「オーヨー」のかけ声で、車輪が付いた御輿を引いて歩いた。
宵祭りでは、そのほか小中学生の女子による「浦安の舞」の奉納、坂下区有志「睦(むつみ)会」の大人御輿もあった。境内には焼きそばやおでん、バザーなどの出店が並んだ。
7日の本祭りにも「浦安の舞」の奉納と大人御輿がある。
「オーヨー」のかけ声でこども御輿(みこし)が区内を回る -
伊那中央病院祭 「みんなでつくる地域医療」
伊那中央病院の病院祭が6日、同病院正面玄関ホールなどであった。わたあめ、風船などを無料で振る舞ったり、メタボリックシンドローム予防のための食事療法、運動療法相談のコーナーを設けたりと、多彩な催しで訪れた多くの地域住民をにぎわせた。
祭りの開催は3年目で、「みんなでつくる地域医療。病院祭に行って元気になろう」をテーマに、地域全体が楽しめるイベントを目指した。恒例の上伊那農業高校生によるブドウやナシ、シクラメンなどの販売は開始2時間で完売し、人気のバザーは昨年よりも多い品数となった。
呼吸器外科主任医長の高砂敬一郎さんによる、肺がんの診断と治療についての公開講座や、声優のキートン山田さんの「楽しく年をとる!縲怎Lートン山田流健康法縲怐vと題した講演会もあった。
恒例のバザーには多くの人が集まり人気 -
南アルプス世界自然遺産登録に向け、シンポジウム
南アルプス世界自然遺産登録長野県連絡協議会は6日、伊那市役所で南アルプスシンポジウムを開いた。協議会を構成する県内4市町村から約200人が参加。賛助会員の活動報告を聞いたほか、世界遺産登録推進アピールを採択した。
協議会は1月下旬に設立。南アの自然の魅力を再確認するとともに、登録に向けた運動の決意を地域内外にアピールしようとシンポジウムを企画した。
賛助会員のリレー講演で、伊那市の三峰川みらい会議、飯田市の南アルプスを語る会、諏訪郡富士見町の入笠ボランティア協会、下伊那郡大鹿村の中央構造線博物館がそれぞれ活動を報告。「中央構造線は日本の地質百選に認定され、プレート沈み込み帯特有の地質。ジオパーク(地質公園)を推進することで、世界遺産の地質部門の資産価値を高める」「シカを資源として考え、食として使えるシステム作りを」など提案があった。
推進アピールでは▽登録に向けて住民の熱意の集積を図る▽南アの自然環境に関する研究調査や高山植物に対するシカの食害の対応を関係機関に要請する竏窒フ択。
会長の小坂伊那市長は「南アルプスは雄大で、素晴らしい景観を持っている。登録まで長い道のりだろうと思うが、動植物や地質などの資料を集めながら地道な活動をしていく」と話した。 -
まなびピア箕輪2007開幕
箕輪町の生涯学習フェスティバル「まなびピア箕輪2007」が6日、開幕した。初日イベントである「生涯学習町民のつどい」では、飯田市のアマチュア人形劇団「寺子屋」が人形劇やブラックシアターを披露。集まった家族連れなどの目を楽しませた=写真。
同イベントは普段町内で取り組まれている生涯学習活動の成果発表などを目的として7年前に始まったもので、今年は11月25日までの約2カ月の間に、町内各施設で13のイベントが開催される。
開幕式で平沢豊満町長は「生涯学習活動は明るく前向きな生活を送るために欠かせないもの。多くの人に参加していただき、自分の持っている可能性を発揮する場にしてほしい」と語った。
また、保育士などを中心として昨年発足したアマチュア人形劇団「寺子屋」は、子どもたちにもなじみのある『3匹のやぎのがらがらどん』などの人形劇を披露。かわいらしいヤギたちが登場する会場には笑顔が溢れたほか、熱のこもった演技に子どもたちも引き込まれていた。
7日は午後1時半から町文化センターで消費生活アドバイザーの秋庭悦子さんによる地球環境講演会がある。 -
かんてんぱぱホールで南信州の工芸作家展
陶芸、木工、染め織り、ガラス工芸に携わる下伊那の工芸作家8人による「南信州の工芸作家展」が8日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。
4年目となるグループ展で、会場には地元の里山にあるさまざまな木材で作ったベンチや、藍染めのスカーフ、トンボ玉のアクセサリーなど約300点以上が並んでいる。
出展者の一人、水野雅彦さん(49)=阿智村=は「とにかくこれだけ一堂に出す機会はないので、ぜひ見ていただけたら」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時まで)。 -
ちびっこ熱戦サッカー・チャイルドカップ
宮田村のサッカークラブチーム・トップストーンは6、7日、チャイルドカップを村中央グラウンドで開いている。園児から小学校2年生までの大会で、このカテゴリーでは県下最大規模。県内外の34クラブ・66チームが出場し、熱戦を繰り広げている。
幼い子どもたちの指導にも力を入れているトップストーン。今は増えつつある低学年の大会だが、その草分け的存在として8年目を迎えた。
上伊那だけでなく、県内各地や岐阜県中津川市のクラブも参加。6日は園児と1年生の部門があり、同クラブが指導する地元宮田村中央保育園の年長園児も初出場し、練習の成果を試合にぶつけた。
元Jリーガーによる教室などもあり、子どもたちはサッカーの魅力を広げていた。
7日は2年生が対象で午前9時40分に開始する。 -
山ぶどうワイン仕込み式
宮田村の特産・山ぶどうワインの仕込み式は6日、新田区の本坊酒造信州工場で開いた。村内農家13戸が獲れたての山ぶどうを持ち込み醸造開始。過去最高だった昨年以上の豊作を見込んでおり、上質な味が評判の新酒「紫輝」は今年も12月に発売する。
式には栽培組合、村、農協などの関係者約20人が参加。丹精こめて育てた山ぶどうを栽培者自ら、茎を取り除くための破砕機(はさいき)に投入した。
20日頃まで収獲は続く予定だが、この日は500キロが持ち込まれ、最終的には35トンほどの収量を見込む。
栽培組合長の春日伊平さんは「糖度の上昇が鈍かったが、ここに来て順調に上がりひと安心。今年は凍霜害の影響も懸念されたが、各農家が努力した成果が実った」と話した。
山ぶどう(ヤマソービニオン)の栽培開始から今年は10年目。ワイン醸造も8年目となるが、新酒「紫輝」9千本と、来春以降の販売となる「駒ケ原」の熟成、樽熟成、ドルチェ(甘口)あわせて1万4千本の生産を予定している。
高品質を証明する県の原産地呼称管理制度に4年連続で認証を受けている同ワインだが、本坊酒造の藤野公宏信州工場長は「こんなに暑かった年は初めてで、どんなワインの味に仕上がるか今から楽しみ」と期待をふくらませている。 -
伊那谷ふるさと巡り、四徳地区を中心に史跡めぐり
中川村公民館の伊那谷ふるさと巡り・村誌を読み学ぶ会合同の講座が6日あり、約40人が参加し、四徳地区を中心に史跡巡りをし、村の自然や歴史に理解を深めた。
文化センター前に集合した一行はマイクロバスで陣馬形へ。山頂から、四徳地域を見下ろし、講師の小松谷雄さん(元中川村誌編さん委員)から、四徳集落の地形、交通など概要を聞いた後、駒ケ根市境の折草峠へ。小松さんは「かつて四徳と赤穂・中沢を結ぶ交通の要所で、人馬がひっきりなしに通った。四徳は赤穂、中沢との姻戚関係も深い」と話した。
この後、いもい荘(村森林体験館)に移動。急坂が続く山道を歩いて、「武田信玄ゆかりのかくし湯」と言われる四徳鉱泉の源泉まで足を伸ばした。鉱泉独特の硫黄の香りの中、源泉をすくって飲んだり、いわれに耳を傾けた。
このほか、四徳唯一の寺、長久寺福泉寺、四徳神社、四徳学校など同地区の主な史跡を見て回り、三六災害前ののどかな山里、四徳に思いを馳せた。
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横田昌蔵さん(79)飯島町七久保
飯島町七久保の新世紀美術会員で郷土作家の横田昌蔵さんは、ふるさと飯島町への思いをこめた「飯島28景」を制作。12日から町内で開く個展で披露する。
長く親しまれている駅舎や列車が勇壮に走る鉄路、鉄橋、最近作られ、歴史に残ると思われる建造物、朝な夕な眺めている中央アルプス、南アルプスの山並、古刹、のどかな田園風景など、心に残る風景や絵心誘う28カ所を選んだ。
1928年七久保に生まれ、長野青年師範学校を卒業し、中学の美術と社会科の教師に。飯島中学校や西春近中学校で教える傍ら、油彩を新世紀美術協会役員の浅井正勝さんに師事し、制作活動に励んだ。
創作は風景画を中心に、県展や新世紀展に向けた人物の大作にも力を注いだ。海も好きで、海の絵も多い「特に房総の荒海をよく描きに出掛けた。ナイフで力強く描いた絵は結構気に入っている。ひなびた漁村の風景、海の夕焼け、小焼けは絵心を誘う」。
1988年中川中学校長を最後に定年退職した後も、非常勤講師として駒ケ根工業高校と松川高校で合わせて10年間美術を教えたが、その後は画業一筋。
12日から始まる「飯島28景」は「生きてきたわがふるさとをしっかり見つめよう」と、1年以上前から構想を練り、候補地にスケッチに出向いた。田切地区は坂の上の田切駅、白き門の聖徳寺、残雪の田切岳、吉瀬田切大橋、飯島地区では黒い門の飯島陣屋、仙丈ケ岳遠望、与田切から望む南駒、本郷地区は西岸寺の山門、与田切鉄橋、七久保地区は慈福院のしだれ桜、塩見岳の冠雪など28カ所に絞り込んだ。
作品は6号が中心で、3分の1が水墨画、残りが油彩。「油彩はねっとりしっかり描ける。水墨画は日本人的な淡泊な良さがあり、どちらも棄て難い」とか。「作品を見た人がふるさとの良さを再発見し、郷土愛を育んでもらえれば」と話す。 今後は、行燈市や「いいじまはないち」など、人と暮らしをテーマに描いていきたいとも。
個展は「美しい、豊かな飯島28景を描く」と題し、12日から来月12日まで、JR飯島駅前アミカホールで開催する。
妻と2人暮らし(大口国江)