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上伊那郡西天竜土地改良区の水路円筒分水工郡を土木遺産として認定
西天竜用水路の水を農地に分配するために用いられている「西天竜幹線水路円筒分水工群」がこのほど、社団法人土木学会(濱田政則会長)の「06年度土木遺産」に選奨され24日、同水路を管理する上伊那郡西天竜土地改良区(有賀正理事長)に認定書などが伝達された。有賀理事長は「分水工の中には先人の思いや熱意が込められている。貴重な遺産を守り、更に地域を発展させていくため、今後もご協力を願いたい」と語った。
今回認定を受けた分水工群は、農地へ水を流出する時、農地の大きさに応じて正確な比率で水が配分できるよう、流出させる水量を穴の数で調節している。1919年縲・939年に伊那市、南箕輪村、箕輪町、辰野町に約57基が設置され、うち約35基は、現在も活用されている。松本地区などでもこうした分水工が残っているが、これほど多くのものが現役で活用されているのは珍しいという。
土木遺産は、歴史的・文化的価値のある近代土木遺産を認定することを通じて、社会や土木技術者に向けたアピール、まちづくりへの活用を促すことを目的としており、県内では02年に木曽地域などにある五橋も認定を受けている。 -
どんぶりレンジャー頑張って
活躍に保育園児から金メダル、・ス名物丼・スに大きな声援宮田村で開発が進む・ス名物丼・スを世に広めるため誕生したヒーロー戦隊「どんぶりレンジャー」が24日、村中央保育園の1月誕生日会に登場。バランス良く、好き嫌いなく食べることの大切さを伝えた。
地域を元気にするため日夜頑張るレンジャーの活躍ぶりに、園児から金メダルの思わぬプレゼントも。励ますはずが、逆に子どもたちから励まされて人気者のヒーローもびっくり。
「元気をもらい、本当にうれしかった」と、村商工会青年部員扮するレンジャー各隊員。仮面の下の素顔に満面の笑みが広がった。
名物丼は村内の飲食店も巻きこんで、3月の発売開始に向けて準備は着々。園児の元気な声援をもらい、さらに加速する。 -
アツアツの信濃路ライス召し上がれ、村内保育園給食で
宮田村3つの保育園の給食に24日、キノコをふんだんに使った「信濃路ライス」が出た。山の幸豊かな地元ならではの特別メニューに、園児たちは大喜びで舌鼓を打った。
数年前の上伊那地方の保育士研修会で、地域特産のキノコを使った同ライスが紹介されて以来、村内の保育園では年に2回ほど給食のメニューに取りいれている。
カレー粉で炊いた白米に、シメジ、エリンギ、エノキなどを具材にしたミルクシチューをたっぷりかける。
栄養満点のメニューに「美味しい」と園児たち。湯気が立ちあがるアツアツの出来立てをモリモリと食べ、寒さを吹き飛ばしていた。 -
宮田観光ホテル、外部の意見聞く初の試食会
社内外の意見を聞き、経営改革、サービス向上を進める宮田村の宮田観光ホテル。村の第3セクター方式による運営の蓄積は、長期債務やサービスの低下などで村民の信頼も失墜しかけたが、ここに来て変化の兆しも見え始めた。根幹となる料理もそのひとつ。多くの声やアイデアを取り入れ、マンネリ化の打開を図る。24日は社外モニター機関「サポーター会」を招き、2月からの新メニューの試食会を開いた。
テーブルの上に並ぶ創作料理の数々。切干大根を麺に見立てた「変わり焼きそば」、村特産の豆腐を使った「地獄鍋スープ」など目にも鮮やか。
全て2月中旬から5月末までの宴会、宿泊で提供するメニュー。以前のように、仕入れたものをそのまま客に提供する「出来あい」のメニューは見当たらない。
11月から板場の主任に就いた谷口公朗さんは「出来あいは使わず、地元の産物をできるだけ使おうと板場全員でアイデアを出し合いました」と話す。
同社は昨年、社内にイベントや接待など4つのプロジェクトチームを立ち上げた。若い社員もリーダーとなり、封建的だった調理部門にもメスが入った。
「板場も含め以前は上部だけで決めて、我々が意見を言う雰囲気は一切なかった。今は違う。風穴が開いた感じです」と若手社員のひとり。
昨年末には初のディナーショーを開催。小田切英夫副社長は「成果も出つつあり、前向きな姿勢になっている」と話す。
外部に料理の意見を聞くことも初めてだったが、この日の試食会でサポーター会メンバーは「心意気が伝わってきた」と好感触を寄せた。
減少傾向にある利用者数を食い止めるのは容易ではないが、「あぐらをかいている訳にはいかない」と社員の意気込みも増す。 -
山ぶどう栽培組合品質向上目指して技術講習会
宮田村特産の山ぶどう(ヤマソービニオン)の栽培組合(春日伊平組合長、14戸)は24日、せん定技術講習会と栽培検討会を開いた。より美味しいワインの原料をつくろうと、技術の基本などを確かめ合った。
06年産は31・6トンと生産開始から7年で最高の収量を記録。大半はワインとして醸造し、味も良質で昨年末に販売を開始した新酒「紫輝」も好評だ。
この日、春日組合長は「作り方にも自信がついてきた。責任はますます大きくなるが、今年も良い1年でありますように」とあいさつした。
さっそく農協や農業改良普及センターの職員から指導を受け、春日組合長のほ場でせん定の基本を再確認。
軸がれや花ぶるいなど、着果や品質に影響が出る問題への対策なども検討し、意見を交換した。 -
マルミ写真塾が作品展
箕輪町松島のカメラ用フィルター製造の「マルミ光機長野工場」の社員でつくる、マルミ写真塾の写真展「趣くままに」は2月5日まで、伊那市中央区の中部電力伊那営業所ギャラリーで開いている=写真。入場無料。
商品開発のためにカメラのことを学ぼう竏窒ニ6年前に有志で発足し、本年で5回目の展示。地元の山や花、鳥などを題材に半切縲・つ切りサイズの新作を、メンバー5人が27点を出品している。
使い心地を確かめるため、自社製品を使って撮影した作品も一部ある。特殊なフィルターで日の光が広がる様子を「霧」のようにぼやかしたり、光量を調節して水の上の木の葉の動きをスローシャッターで捕えたりして、写真を撮る魅力を伝えている。
マルミ写真塾代表の唐沢豊長野工場長は「新しい商品のアイデアを生むため、これからも、もっと写真について理解を深めていきたい」と話している。
土・日曜日は休館。午前8時30分縲恁゚後5時10分。 -
上伊那PTA連合会父親母親委員会第2回交流会
上伊那地区PTA連合会父親母親委員会第2回交流会が20日、伊那市駅前ビル「いなっせ」であった。上伊那地区の小中学校のPTA役員など約100人が集まり、学校での活動事例を学んだり子育てに関する意見交換をしながら交流を深めた=写真。
各校PTAのうち、父親母親委員などが一堂に会する交流会で本年度は2回目。
研修では、中川東小学校の橋枝英紀PTA会長が「親子講座」について、箕輪西小学校の中沢千夏志PTA会長が「わんぱく体験親子の集い」についてとそれぞれの学校で実施している親子活動を発表。親子協力のもと、地域に根ざした活動を体験することを目的に取り組んできた中川東小の「親子講座」は、学校の先生だけでなく地域の人を講師として迎えることでバラエティーに富んだ今ではなかなか体験できなくなった体験講座を実現していることなどが示された。
また、グループごとに分かれた意見交換会もあった。 -
チューリップ出荷が本格化
寒中でも、20度前後に保たれたハウスの中は春満開。飯島町本郷の本郷農産サービス(小林雄一社長)のハウスでチューリップの出荷作業が本格化した。
日一日と日ざしが濃くなり、チューリップはたちまち咲いてしまうので、社員らは毎日、ハウスを見回り、つぼみの色が出始めたものから順に収穫。収穫した花は土を取り除き、長さをそろえて束ね、箱に詰めるなどの作業を進めている。
球根はオランダ直輸入のクールチューリップ。白系の「ホワイトフライト」ピンク系の「クリスマスドリーム」覆輪の「メリーウィンド」など20種類、7万8千本を栽培。現在、JAを通して、1日3500本を東京、大阪方面に出荷している。
昨年11月20日から12月20日まで、8-9センチ四方に1球の割合で、ぎちぎちと植え付けた。球根の植え付けから60日後の1月中旬から咲き始めた。
小林社長は「低温で管理しているので、花首がしっかりしており、葉もピンとしている。市場の評判もいい」と話している。 -
東福寿学級で「回想法と音楽療法」
中川村公民館の東福寿学級は23日、中川文化センターで、「回想法と音楽療法」をテーマに、第6回学級を開いた。
約40人が出席、音楽療法士の唐木清子さんを講師に、懐かしい歌を歌ったり、昔話に花を咲かせながら、楽しく脳と体を生き生きさせた。
回想法は一般的に道具や写真などを介して語る方法だが、今回は音楽を通して、懐かしい人生を語り、脳の活性化を図るもの。
唐木さんは「昨日のことは忘れても、50年前のことはよく覚えている。体の痛みや将来への不安も、声を出して、懐かしい歌を歌うことで、満足感、幸福感が得られる」と説明。早速、暦の順に「年の始めの:」で始まる「一月一日」を歌い、「元旦の朝は登校し、紅白まんじゅうをもらった」「式が長くて、貧血で倒れてしまった」など思い出を語り合った。2月は「紀元節」「湯島の白梅」などを歌い、思い出話を弾ませた。 -
【記者室】昭和伊南総合病院の赤字
駒ケ根市にある昭和伊南総合病院に通う人が「待ち時間が以前より短くなってうれしいよ」と話していた。調べてみると昨年4縲・月の延べ外来患者数は7万8千人で、前年比2500人の減。患者にすればありがたい話である一方、病院経営の面では深刻な問題だ▼同病院の本年度上半期の推定純損失は約2億円。通期での黒字も限りなく望み薄だ。同病院は90年度から10期連続で赤字を計上し、01年度のみ黒字となったが翌年度から再び4期連続の赤字経営を続けている▼経営の立て直しを図ろうと病院はさまざまな対策に取り組んではいるが、思うように収益に結び付かず関係者は苦慮している。何とか改善策を講じ、地域住民の健康のために頑張ってもらいたい。 (白鳥文男)
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赤穂中入学説明会
駒ケ根市の赤穂中学校(諏訪博校長)は22日、来年度入学する児童と保護者らに対する入学説明会を同校で開いた。赤穂、赤穂東、赤穂南の児童約290人が体育館に整列し、先輩の生徒らから中学での生活などについて説明を受けたほか、各学校ごとに教室で中学生の授業などを参観した=写真。児童らは小学校とは違った厳しい雰囲気の授業を見て「先生が怖いね」「難しくてついていくのが大変そうだな」などとささやき合っていた。
視聴覚室では保護者らが担当教諭らから入学までの準備や心構えのほか、中学での生活などについて説明を受けた。
07年度の同校への入学予定者は292人。 -
駒ケ根市特別職報酬審議会答申
駒ケ根市特別職報酬等審議会(渋谷敦士会長)は昨年12月に白紙諮問を受けた市長、副市長、教育長の給料と市議会議員の報酬の金額についての答申をまとめ23日、答申書を朗読して中原正純市長に手渡した=写真。答申によると、市長、副市長、教育長の給料は、景気の動向、ほかの市町村との比較などの状況を踏まえて据え置きとし、市議会議員の報酬は、議員定数を現行の21から6減の15と決定したことによりこの機会に見直しを行うことが必要だとして、議員一人当たりの人口を基準に県内他市の報酬などを参考に検討した結果▽議長40万5千円▽副議長33万9千円▽議員31万4千円竏窒ヨの増額が妥当としている。条例による現行額(カッコ内は増額率)は▽議長=38万3千円(5・7%)▽副議長=32万6千円(4・0%)▽議員=29万8千円(5・4%)竏秩B議員報酬の増額については審議会で全会一致だったという。中原市長は答申について「庁内で検討、判断し、審議会の意思を最大限尊重して3月の市議会定例会に提案したい」と述べた。
4役の給料、議会議員の報酬は01年度がピークで、その後段階的に削減されてきている。議会議員の報酬は06年度の答申では据え置きだったが、厳しい財政状況を踏まえて1%自主削減している。 -
駒ケ根高原美術館で伊勢型紙展
駒ケ根市の駒ケ根高原美術館は「世界に誇る形象と伝統の語り部竏注ラ田染織コレクション」として、宮田村の染織家細田伊佐夫さんが所蔵する伊勢型紙約60点を3月4日まで展示している。七宝や青海波、矢絣(やがすり)など、精巧で繊細な文様の数々が幾何学的な美しさを見せている=写真。
伊勢型紙は着物などの型染めに使うため、専用の道具を使い、特殊な型地紙に繊細で優雅な文様などを切り抜いた物で千年余りの歴史がある。
午前9時30分縲恁゚後5時。入館料は大人500円、大学・高校生300円、中学生以下無料。問い合わせは同館)TEL83・5100)へ。 -
箕輪町国際交流協会新年会
箕輪町国際交流協会は20日、協会員や日本語教室の生徒、母国語教室の子どもら70人が集まり、新年会を町文化センターで開いた。すき焼きを囲んで交流し、ゲームを楽しんで和やかな時間を過ごした。
毎年恒例で、日本の料理を味わおうと、今年はスタッフがすき焼きを準備した。参加者はすき焼き鍋を囲み、日本の味を堪能した。
ゲームは、日本語の勉強も兼ねて「ひらがなビンゴ」をした。升目に各自がひらがなを書き入れてビンゴをした。二人羽織は、子どもたちも挑戦。口紅を塗る、スカーフを巻く、ミカンをむいて食べる、ジュースを飲む、髪をとかすなど、いろいろな課題を出し、なかなか思うように出来ない様子に皆大笑いして楽しんだ。 -
保科正之公NHK大河ドラマ化活動新展開を
江戸時代の高遠藩主、保科正之公のNHK大河ドラマ化に向けて活動する伊那市高遠町のドラマをつくる会は22日夕、町総合支所で幹事会を開き、正之生誕400年にあたる2011年の実現を目指して活動の新展開を図り、全国的に気運を高めていくことを確認した。
会議では、会津若松市、猪苗代町、新宿区などの縁の地に呼びかけ、今夏までに実行委員会を立ち上げて、全国的な活動を展開させていくことで意見をまとめた。
また、来年度から、正之が生まれた5月7日に近い4月29日に、仁科五郎盛信の法要と藤原神社例祭と合わせて、生誕祭を開くことを決めた。歴史作家や大学教授らを講師に、正之公の生い立ちや功績などを演題にした講演会を予定する。
さらに、正之の母、お静が成就院(東京都目黒区)に奉納した如来や地蔵などのレプリカを建立したい考え。正之のことにさまざまな願掛けをし、かなったとされる全7体で、11年までに順次建てたいとする。
これまで運動を展開してきた100万人署名は同日現在で、22万7627人分が集まり、今後も継続させて、NHKにも働きかけをしていく。
伊東義人高遠町総合支所長は「活動を飛躍させていくにはさらに大きな組織をつくり、全国的に知名度をあげる必要がある」と強調し、「花が開くように、活動をお願いしたい」と一層の協力を呼びかけた。 -
高遠で暮らしの書道教室始まる
伊那市高遠町公民館の「暮らしの書道教室」が20日、町総合福祉センターで始まった。
日常生活の実用書道を要望する声が多かく、初めて企画。受講生13人が3月までの全7回、のし袋の表書きなどを習う。
講師は、地元出身で、県書道協会会員の金井きく美さん(58)=南箕輪村。初回は筆の持ち方を習って、線や平仮名を練習。「筆は横に倒れないよう、まっすぐ立てて」などと指導を受けながら、熱心に取り組んでいた。
今後は、かなの連綿(つづけ字)、行書や楷書の書き方を習って、のし袋の表書きを練習する。
長藤の女性は「普段からワープロやパソコンの文字に慣れてしまっているので、この機会に書道に親しみ、きれいな字を書けるようにしたい」と話していた。
書道教室は随時参加者を募集している。問い合わせは、高遠町公民館(TEL94・2557)へ。 -
村内のリンゴ830本を「改植」
宮田村で、寿命や品質低下がみられるリンゴの木830本を新たな木に植えかえる「改植」事業が国の補助を受けて始まっている。シナノスイートなど改良が進む優良品種に更新するもの。今後も7割以上の木が改植が必要とされ、関係者は「品質維持、向上のために計画的に行っていきたい」と話す。
費用の約半分を助成する補助制度を活用し、今回は宮田村を中心に上伊那地方全域が事業対象。希望により全体の参加戸数は20戸で、約2千本、3ヘクタール分を植えかえる。
そのうち最も本数が多い宮田村では駒ケ原、大久保区、北割区にほ場を持つ7戸が参加した。
既に一部の木は伐採が始まっているが、3月末までには改植を完了する予定。
宮田村では1981年頃に植えた木が25年ほど経過して、一部に樹勢や品質に衰えも。
JA宮田支所は「ほ場全体の4分の1くらいは改植が済んでいるが、品質保持のためにも今後とも古い木は計画的に順次更新していきたい」と説明する。 -
大なわとびで心ひとつに、宮田小3年が大会
宮田村宮田小学校3年生は22日、大なわとび大会を初開催。10人ほどで1組となり、3学級で計12チームを編成した。練習を始めて日は浅いが、団結して想像以上の大記録を達成するチームも。一方で呼吸が思うようにあわず悔しい想いをする姿もあったが、個人では体験できない団体競技の醍醐味を味わい、支えあいの心にふれた。
制限時間内に何回跳べたか争う「5分間とび」と、失敗せずに跳び続けることを競う「連続とび」の2種目を用意した。
2学期終盤から練習してきた各チームだが、3縲・00回が今までの最高。
しかし、この日の本番では練習時の記録を上回る健闘も目立ち、1組Cチームは連続とびで872回もの大記録を樹立した。
5分間とびでは483回の3組Cチームが優勝し、上位チームは「ヤッター」「ヨッシャー」と喜びを爆発。
入賞には手が届かなかった各チームも「ゆっくり」「あせらないで大丈夫」とチームメイトに声をかけるなど、自然のうちに心をひとつにする姿もあった。
誰か1人引っ掛かれば途切れる難しい競技だが、だからこそ必要な支えあいの精神。4年生進級時のクラス替えまで2カ月余りのこの時期に、友人とともに経験を積み、たくましさを増している。 -
宮田中3年租税教室
宮田村宮田中学校3年の租税教室は22日、同校ランチルームで開いた。将来的な社会保障制度維持の難しさを学ぶなかで、税金の使い道、負担方法など、未来を担う自分自身の問題として関心を高めた。
上伊那地方事務所税務課の井上雅彦管理係長が、税の種類や歴史、役割にふれ「社会が変わると、それに伴い税のあり方も変わってきた」と説明した。
国や自治体が財政赤字を抱え、少子高齢化が進む現在から近い将来にかけての動向も解説。今まで通りの税の仕組みで、社会保障を維持していくことは難しいと指摘した。
「税金は安全で豊かな生活をするための会費だが、真剣に考えなければならない時。国民、県民、村民のひとりとして、税のあり方について深く考えて」と投げかけた。
同校では毎年この時期に3年生を対象に同教室を実施。この日は終了後、井上さんに熱心に質問する生徒の姿がみられた。 -
みすゞ俳句会が新年総会
月刊俳句雑誌「みすゞ」を発行する、みすゞ俳句会(城取信平主宰、会員約450人)は21日、伊那市山寺の料理屋「越後屋」で、新年総会を開いた。初句会、懇談会などもあり、会員らは交流を深めながら新年を祝った。
会員約100人が出席。城取主宰は「貧困の国では字を書けない人が多い。私たちは文字を知り、俳句を楽しむことができるのは幸せなこと。美しい日本語を使って俳句を通じて楽しんでいる皆さんには、1日1日を大切に過してもらいたい」とあいさつ=写真。
総会では、本年の活動計画についての話があり、春は一泊、秋は日帰りの年間2回の吟行を計画した。また、本年度の顕彰があり、「みすゞ賞」「奨励賞」の各2人の発表もあった。 -
邦楽の演奏会「邦楽SALAD(サラダ)17th」がリハーサル
邦楽の演奏会「邦楽SALAD(サラダ)17th」は28日、県伊那文化会館である。「地域に邦楽を広めよう」と公募で集まった上伊那在住・出身の出演者らは、本番に向けて熱心にリハーサルに取り組んでいる。
邦楽の普及拡大を目的に開く、同演奏会は本年で17回目。地元の演奏者に東京を中心に演奏活動を展開するゲストを交え、現代音楽に挑戦するなど新しいアプローチで邦楽の価値を伝える。
地元在住・出身者は、中学2年生縲・0歳代の愛好者からプロの演奏家までの28人。邦楽ユニットの「B‐Come」と「般若帝國」をゲストに招き、地元邦楽家と一緒に演奏するなど、筝や尺八を使った全7プログラムを予定する。
企画立案者の伊那市出身で東京在住の演奏家、川村利美さん(54)は「一般の人に楽しんでもらうため、現代曲を交えるなどの工夫をして、日本の音を未来へ伝えていきたい」と話している。
開場は午後1時30分、開演は同2時から。全席自由で一般は2千円、高校生以下は無料。チケットの予約・問い合わせは、県伊那文化会館(TEL73・8822)へ。 -
伊那小のガラス割られる
23日午前6時58分ごろ、伊那市の伊那小学校東側の児童玄関のガラスなどが割られているのを、出勤した教諭が発見した。伊那署は、ガラスなどを割った犯人について捜査を進めている。
発見した藤松伸二郎教頭によると、同教頭が玄関の施錠を確認した22日午後9時30分から23日朝までに犯行があった。22日は翌日の午前0時過ぎまで職員が仕事をしていたが、物音など変った様子はなかったという。
被害があったのは、約1メートル四方の厚さ5ミリのガラス7枚と、蛍光灯1本。割れたガラスには、蹴破ろうとした靴跡が残っていたというが、犯行の方法は詳しく分かっていない。
同小学校は、臨時の全校集会を開き、北原和俊校長が「警察官も調べているので安心して、心を落ち着いて生活するように」と、全校約750人に呼び掛けた。
今後は、地域住民らの協力を得て警戒していきたいとしている。被害のあった玄関へ警報機を設置することも検討している。 -
塩尻河川敷男女焼死体事件 民事訴訟で他殺立証
塩尻市の奈良井川河川敷で02年10月、男女2人の焼死体が見つかった事件で、亡くなった会社員酒井宏樹さん=当時(24)=の両親(伊那市西春近)が生命保険会社に、保険金の支払いを求めた訴訟の判決が23日、地裁飯田支部であった。被告側の「死亡は自殺によるもので支払い義務はない」との主張に対し、松田浩養裁判長は、死亡保険金約3500万円を支払うことを命じた。遺族は息子が他殺されたことを民事訴訟で立証した。
02年10月12日夜、宏樹さんの乗用車が燃え、車内で宏樹さん、車外で交際相手の女性=当時(24)=の遺体が見つかった。塩尻署は捜査本部を設置せず、事件、自殺の両面で捜査し、宏樹さんの「無理心中」との見方を強めていた。
殺人事件として遺族は、県警に捜査本部設置を求める行政訴訟を起こすも04年6月に却下された。他殺であることを認めてもらうため、宏樹さんが02年1月に母親・倫子さん(51)を受取人として加入した保険会社を相手に03年12月、提訴していた。
判決文によると、裁判官は「宏樹の死は他殺であると認められる」とした。原告弁護人の長谷川洋二弁護士は、殺害直前に撮られたと思われる、2人が仲むつましく写った写真が判決の要因に触れた竏窒ニ主張。「写真からは(自殺するような)険悪な要素はまったくない」とした。
倫子さんは「最初から宏樹がそんなことをする子ではないことを分かっていた。ありがたい判決をいただき今は感無量。宏樹は亡くなってしまったがこれからは、息子の分まで頑張って生きたい」と涙をこぼして話した。
父親の覚さん(53)は「最終判断機関の裁判所が他殺であることを認めた。宏樹にかけられた無理心中という汚名を晴らすことができ、親として最低限度のことを息子にしてやれた気持ち」と感想。しかし、殺人を犯した犯人は捕まっていない竏窒ニし、県警には捜査本部を設置してきっちりと捜査してほしいことを伝える考えだ。 -
パチンコ店員に暴行
駒ケ根署は21日午後5時1分、駒ケ根市内のパチンコ店で店の対応に因縁をつけ、同店の男性店員(26)を押したり転倒させたりするなどの暴行を加えた疑いで駒ケ根市赤穂の六代目山口組川合組小林組副長の無職小澤正登容疑者(55)と飯島町七久保の会社員宮下克由容疑者(33)を現行犯逮捕した。
パチンコ店の通報で駆けつけた同署員が2人をその場で逮捕した。 -
新い~なちゃんカードのサービス 2月1日開始
伊那市の多機能型ICカード「新い縲怩ネちゃんカード」のサービスが2月1日から始まる。カード所有者は、ポイントやプリペイド残高のデータを旧カードから新カードに移し変える必要がある。市コミュニティーカード協同組合の加盟店で2月1縲・日、ポイント5倍セールを展開する。
新カードはシステムの老朽化などで、アルプス中央信用金庫のキャッシュ機能などをはずし、ポイント機能(100円の支払いで1ポイントがつく)とプリペイド機能(現金をカードに入金して買い物などができる)を残した組合独自に切り替える。1ポイント1円で、有効期限は1年間。
今後、バックを持参した人にポイントがつくなど新たな機能を検討する。
加盟店は飲食、衣料品、書店、薬局など145店。店頭に、目印の赤い桃太郎旗が立つ。
端末機は市役所や伊那中央病院、みはらしの湯、羽広荘に置き、住民票の写しや入浴料などの支払いが可能。市営駐車場、「イーナちゃんバス」は対象外となる。
これまでのカードは、キャッシュカードとして継続使用する。
カード所有者は、市内、郡内など1万7千人。すでにダイレクトメールで新カード開始を知らせている。
データの移行作業は20縲・1日午前10時縲恁゚後6時、駅前再開発ビル「いなっせ」4階401会議室である。1枚につき5分程度で済む。
新規も無料で受け付ける。
切り替えた人の中から抽選で100人に図書カード(500円分)をプレゼント。
それ以降は事務局で対応するが、3月末を過ぎるとポイントは無効となる。
問い合わせは、事務局(TEL72・7000)へ。 -
青少年ふくしの集い
駒ケ根市社会福祉協議会は20日、青少年ふくしの集いをふれあいセンターで開いた。市内の5小学校、2中学校と駒ケ根工業高校の児童、生徒約120人が参加。各学校の代表1グループずつが代わる代わるステージに立ち、この1年間にそれぞれ取り組んできた福祉活動などについて発表した。
赤穂小学校6年3組は総合的な学習の時間で取り組んできた活動について発表。地域の人に教えてもらって市ふれあい広場で発表した獅子舞などを披露した=写真。
中沢小ふれあいボランティア委員会の児童らは障害者について理解を深めようと行った福祉体験について、スライドを交えながら「車いすはうまく動かすのが難しかった」「アイマスクをかけたら怖くて一人では全然歩けなかった」などと感想を発表した。 -
駒ケ根土地改良区50周年
1956(昭和31)年に設立された駒ケ根市の駒ケ根土地改良区(堀内修身会長)は20日、同市下平の農村環境改善センター「一心館」で50周年記念式典と祝賀会を開いた。関係者約100人が出席し、設立半世紀の節目を祝った。
堀内会長は式辞で事業の概要などについて振り返った上で「温かい支援により、今日を迎えることができたことに感謝する。今後は地域農業のさらなる発展に期待したい」と述べた。
同改良区は同市下平の耕地拡大と区画整理を目的に設立され、3回にわたって大規模な事業を行なってきた。90年度から96年度にかけて行われた大区画ほ場整備事業では217ヘクタールのほ場のほか、パイプライン、用水路、道路などの整備を29億6500万円かけて行い、1区画1ヘクタール農地も実現した。 -
箕輪中部小学校2年1組
箕輪町の箕輪中部小学校2年1組(36人、気賀沢千鶴子教諭)は、生活科でリンゴ学習に取り組んできた。
きっかけは1年生の時。松島の有賀徳夫さん、一治さんの果樹園にリンゴ狩りに招待してもらったことだった。「リンゴを育てたい!」。そんな思いが児童の中に生まれた。2年生になった4月、有賀さんに「リンゴの1年」について、どんな仕事があるのか、世話の仕方など話を聞いた。児童の好奇心はますます膨らみ、有賀さんの協力を得て学習が始まった。
2年1組のリンゴの木は2本。「きぼうのき」「なかよしのき」と名付け、皆で絵を描いた看板を立てた。
毎月観察に行き、観察ノートにリンゴの大きさ、色などを記録した。「いつ行くの?」と何度も尋ねるほど、観察に行く日がとても楽しみだった。摘果、葉摘みを体験し、自分のリンゴが分かるようにリンゴにシールも張った。
赤く色づき、皆で収穫したリンゴは、「すごくみつがあった」「甘くてとってもおいしい」と、満足の味だった。
次は、「リンゴの料理をしたい」と、新たな興味が生まれた。何ができるかを調べ、ジャム、アップルフリッター、アップルパイ作りに挑戦した。「アップルフリッターがおいしかった」「アヒルの形も作った」。お菓子作りも貴重な経験になった。
収穫祭やお菓子作りの材料費のため、リンゴを5個300円で販売。「おいしいリンゴを買ってください」と学校の先生に買ってもらった。
12月末の収穫祭には、学習でお世話になった有賀さんや家族を招き、リンゴサラダやアップルパイ、学級菜園で作った野菜入りのカレーでもてなした。
リンゴ学習のまとめは和菓子作り。校外学習のとき、伊那市の金丸菓子店(金丸国男店主)でリンゴを使った和菓子の新作を試食させてもらった。「自分たちも作りたい」との願いが実現し、金丸恵美子さん、早智子さんを学校に招いて、リンゴを使ったまんじゅうの作り方を教わった。
児童が作りやすいように考えたレシピで、リンゴを白あんで包み、中華まんの皮に似た種皮で包んで蒸す。「始めは難しかったけど、慣れたら楽しくなってきた」と、手を粉で真っ白にしながら作り、蒸し上がったまんじゅうに「こんなに大きくなると思わなかった」「早く食べたい」と笑顔を見せた。
「大変だったけど、楽しかった」「リンゴのことが分かった」「いろいろな仕事があってびっくりした」。リンゴ学習で多くを学んだ2年1組。国語のお話作りの学習でリンゴを主人公にして書いたり、秋の写生でリンゴの木を描いたり…。教室でもリンゴの話題が出ることが多かった。
これから1年間のまとめの作文を書き、その写しをお世話になった有賀さんに贈る予定だ。 -
げたスケートで滑走を楽しむ
箕輪町の上古田スケート場で21日、げたスケート体験会があった。町内外の子どもから年配者までが集い、げたスケートの滑走を楽しんだ。
体験会は、箕輪町郷土博物館が館内所蔵の資料を活用し、地域の民俗、歴史を知ってもらおうと初めて企画。館内にある使用可能な9足の刃を研ぐなど準備し、無料で貸し出した。
げたスケートは、げたの歯の変わりに帯鉄やかすがいを打ちつけたもの。冬の遊びとして昭和30年代ごろまで使われたという。
参加者は早速、げたスケートをはき、真田ひもで足にしっかりと固定させ、リンクに立った。
自宅からげたスケートを持参した下古田の農業丸山平治さん(67)は「40数年ぶり。滑りを安定させるには、緩んだらひもをしばり直すこと」と懐かしんだ。
初めて体験する小学生はスケートが傾き、転んでしまう人もいたが、ふだんスケートで鍛えられているためか、すいすいとリンクを滑り回った。「靴下でげたをはいたから、つま先が冷たい。だけど、楽しい」と話した。
博物館には開催前、上田市や茅野市などの年配者から、問い合わせが数件あったそうで、関心の高さをうかがわせた。来年以降の開催は今後、検討する。 -
三峰川行政地域懇談会
第7回三峰川行政地域懇談会(三峰川みらい会議主催)が21日、伊那市役所であった。三峰川流域の行政や関係機関、信州大学農学部などから53人が出席。三峰川の各分野の専門性を持った「達人」の掘り起こし・養成など、出された意見を活動指針に反映する。
ワークショップ(WS)は「地域づくり」「川づくり」「人づくり」を基本に、川の環境や防災、イベント、三峰川と桜など6つのテーマに分かれ、参加者が意見交換した。
「達人」の養成は、歴史をつづる三峰川、水や石など素材を生かして楽しむ三峰川として身近に感じてもらえるよう、07年に退職した人などを引き込みながら、イベントを組むことを提案。
また、昨年7月の豪雨災害から「河川内の立木が下流域に流れ、恐ろしさを感じた。大木になる前に、切ることが必要」とボランティアと協働で作業を進めたり、伐採木を産業として活用したりする意見も出た。
三峰川みらい会議の織井秀夫代表は「災害の記憶は、今やらなければ継承できない。次世代に向かい、素材を生かし、地域づくりをしていくには人づくりが大切と思う」と話した。
WSに先立ち、信州大学農学部大学院生伊藤晃さんの三峰川の河床経年変動についての研究発表もあった。