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「農産物資源有効活用の方法研究しよう」
「南大東島の特色ある豊かな農産物を有効活用するお手伝いはできないか。一緒に方法を研究させていただきたい」
8日、伊那市のかんてんぱぱホールで開催された南大東島伊那訪問団の歓迎レセプションで、塚越寛伊那食品工業会長が、同島で採れるサトウキビなどの農作物を同社の食品製造に活用する意志があることを表明した。
塚越会長は「3月に島を訪ねた伊那の人から『島の子どもたちは山を見たことがない、流れる川を見たことがない』と聞いて驚き、そんな島の人々を伊那に招いて山や川を見せてあげようという趣旨に共感した。今日のレセプションは全額当社が負担させていただきます」とした上で、「遠く離れた両地域だが、わが社がお手伝いすることが島の発展にもつながり、伊那との交流の拡大につながるのなら、是非とも協力させてほしい」と述べた。
この提案について訪問団団長の仲田建匠南大東村助役は「とても魅力のある提案でうれしく思う。島に持ち帰り、何をどのように利用できるか、そのために行政的にはどんなことが問題になるか、伊那食品工業さんとも連絡をとりながら調査研究を進めたい」と本紙に述べた。
青パパイアの縁で始まった伊那と南大東島との民間主導交流を、新たな段階に進める具体的な経済交流の提案で、レセプションに参加した人々からは大きな拍手と歓声が沸いた。 -
市長先頭に、伊那踊りで歓迎
4日に伊那市に到着し、連日コンサート・物産販売などで島を紹介する一方、中ア・ロープウエーや美和ダムなどを視察した南大東島伊那谷訪問団を歓迎するレセプションが8日、伊那市のかんてんぱぱホールで開催された。相互のスピーチで交流拡大の意志が確認されたほか、小坂樫男市長自ら、参加者全員の伊那節踊りの先頭に立つなどして、歓迎の意志を示した。
島民を伊那祭りに招く実行委員会の小林史麿委員長は「3月に島を訪ねた時の私たちの感動は、いまや大きな感動と交流のうねりとなって広がっている」とあいさつ。
訪問団団長の仲田建匠南大東村助役は「心温まる歓迎に感動している。子どもたちの交流や、経済的な交流など、これからも末永くお付き合いして行きたい」と答えた。
小坂樫男伊那市長はあいさつで、青パパイアの通じた交流のきっかけを作った伊那市在住の井地千代子さんと、元長野NEC勤務で現在島で青パパイアを生産する平安山正治さんを演壇に招き、自らインタビュアーの役を務めながら「なぜ交流が始まった」を解説。「このような心温まる交流をこれからも広げていこう」と呼びかけたのち、伊那節振興協会が歌う伊那節に合わせて踊りの先頭に立ち、会場の全員がそれに合わせて踊った。
このほか、塚越寛伊那食品工業会長のスピーチ、田中康夫長野県知事のビデオメッセージ、田山重晴県農政課長のスピーチ、伊那節振興協会の演奏などもあった。
島側からは、照屋林伸教育長や垣花恵忠商工会副会長などがスピーチ。役場の産業課長で歌手の濱里保之さんや、プロ歌手の内里美香さんが美しい島唄を披露した。
最後は、牛越徹上伊那地方事務所長らの音頭で乾杯したあと、南大東島の人々に教わりながら、参加者全員で島伝統のカチャーシー踊り。塚越会長、田山農政部長、牛越地方事務所長なども、初めての琉球踊りを楽しんだ。
こうして伊那谷最後の夜を過ごした島訪問団は、9日朝、南大東に向け帰路につき、午後全員無事に帰島した。 -
信州大学農学部でオープンキャンパス
講義や学生生活を事前に見学し、進学後の不安を解消して入試に臨んでもらおう窶狽ニ6日、南箕輪村の信州大学農学部で、オープンキャンパスがあり、県内外の高校生など約260人が、模擬講義を受け、受験相談などをした。
少子化が進み、入学者の確保は、すべての大学の課題であり、信州大学も例外でない。
そこで農学部は、昨年までの参加者から要望が多かった模擬講義・実験を導入。より実際に近いイメージをつかんでもらうと共に、農学部が取り組む「フィールドに根ざした食と緑を科学する」を、より身近に感じてもらう狙いがある。
各学科ごと模擬講義・実験を準備。食料生産学科は「タマネギのDNAをとりだしてみよう」と、見学者にも作業に参加してもらい、実験をした。
参加者たちは「どの学部が自分の学びたい農学により近いか」などを改めて確認した様子だった。 -
県内外の子どもたち自然と暮らす9日間
高遠町の国立信州高遠少年自然の家(高岡道久所長)で、4日から12日まで8泊9日の日程で「長期野外生活体験」があり、県内をはじめ関東、東海地方などの40人余の子どもたちが、テントを設営して、自炊生活を送っている。
自然探索や料理、伝承遊びなどの体験を通して、道徳心や生きる力を養う。小学5年生から高校生までが対象で、年齢の枠を越えた人間関係も築く。
五平もち、おやき、そば作りなどで食文化を学び、竹細工、木工、自然観察などのプログラムを体験。植物探索では、アカツメ草やヨモギ、ヤマブドウ、アザミの葉などを採集し、講師による指導で、資料を見ながら食用とそうでないものに識別。食べられる野草は天ぷらにして味わった。
活発に取り組んでいた飯村諒君(13)=山梨県=は「自炊生活がおもしろい。失敗も経験したが、自分自身を磨けるから参加してよかった。テレビを見ているより、ずっと楽しい生活」と話していた。 -
ソフトボール伊那市の4チーム全国大会へ
伊那市のソフトボール4チームが全国大会に出場する。それぞれの監督、主将が9日、市役所を訪れ、小坂樫男市長に健闘を誓った。
4チームは、壮年(40歳以上)の「スーパァーロビンズ」(矢島宏監督)、エルダー(35歳以上の女子)の「イナ昴」(茅原徳子監督)、一般男子(高校生を除く15歳以上)の「オール伊那ソフトボールクラブ」(関達也監督)、実年(50歳以上)の「伊那OB」(小牧文敏監督)。それぞれ、5窶・月にあった県大会で優勝し、全国切符を獲得した。
全国初出場のスーパァーロビンズの秋山道夫主将は「初戦を集中して勝って、波に乗って優勝を」、イナ昴の黒河内由美主将は「チームワークの良さを武器に、ぜひ1勝を」と意気込みを述べた。
全国出場2回目で、前大会優勝のオール伊那の清水功主将は「一戦一戦勝って、全国優勝を狙いたい」、県大会9連覇、全国出場11回目の伊那OBの伊藤易明主将は「投手を中心に守り、少ない好機を生かし、全国ベスト4を目指したい」と、上位進出を誓った。
小坂市長は「ソフトボールのまちにふさわしい成績を残してきてほしい」と激励した。
全国大会は▽スパァーロビンズ=9月23窶・5日・富山県立山町▽イナ昴=9月2窶・日・北海道倶知安町▽オール伊那=8月20窶・2日・石川県金沢市▽伊那OB=10月15窶・7日・栃木県大田原市。 -
用水路で発見バイクの92歳死亡
8日午後7時16分ころ、高遠町長藤弥勒の諏訪神社前の用水路で、近くに住む無職の北原武雄さん(92)が原付バイクと一緒に転落しているのを、北原さんの帰宅が遅いことを心配した家族が発見。救急車で伊那市内の病院に収容したが午後8時44分、死亡が確認された。
用水路の横には幅2・5メートルほどの町道があり、辺りに街灯はない。道路と水路との最大落差は約2メートルほどで、水深は約20窶・0センチ。
伊那署管内の交通死亡事故は今年で2件目。高遠町では1425日ぶりとなった。
8月8日現在の交通事故373件(前年同期日7件減)のうち、高齢者が関わる交通事故は100件(同14件増)と全体から見ても多く、バイク事故も多発している。 -
高齢者の14%が介護保険制度「ほとんど知らない」
宮田村の高齢者の実態調査で、介護保険を受けていないお年寄りの14%が介護保険制度について「ほとんど知らない」と答えていたことが、分かった。介護が必要になった場合は6割ほどが自宅介護を希望したが、既に介護を受けている高齢者はそれを上回る74%が「(今後も)可能な限り自宅で生活したい」と答えた。村住民福祉課は意見を分析し、次期介護保険事業計画などの検討材料にする。
居宅で介護を受けている介護保険認定者107人全員とその家族(介護者)、65歳以上の高齢者から170人を抽出して調査。
認定者のうち83%は「必要なサービスを十分に利用している」と答えたが、10%は「不十分ながら利用している」とした。
一方で、介護者のうち22%は「心身の負担が大きい」と答え、旅行などリフレッシュの時間が持てないことに21%が不満も。
「施設入所や通所サービスを勧めても、本人がいやがって利用しない」というケースも9%あった。
また、12%は「高齢者虐待」の事例を近隣で見聞きしたことがあるとも答えた。
介護保険を受けていない高齢者への調査では、介護保険制度について61%が「よく知っている」と回答。20%は「ほとんど知っている」と答えた。
介護が必要になった場合の生活は「可能な限り自宅で」が61%、「自宅意外の施設」が20%、「分からない」は14%だった。
村はミニデイサービスなどの機会を利用して、元気な高齢者にも介護保険制度について説明しているが「少数だが知らないと答えており、さらに周知を図りたい」としている。 -
農業委員会が総会
伊那市農業委員会の総会が9日、市役所であった。任期満了に伴う選挙後、初の総会で、委員28人が出席。会長に平沢信助さん=西春近=を選んだ。
小坂市長は、農業情勢の厳しさに触れ「これから高冷地は有利な展開になるといわれる。ブドウや花などの特性を生かした農業をしていけば、道は開かれると思う」と述べ「任務は多方面にわたるが、守りでなく攻めの農業委員であってほしい」と活躍に期待した。
平沢会長は、来春の高遠町・長谷村との合併を控え、役割の重さを感じていた。
任期は、3市町村の合併協議会で、合併後1年間は引き続き、新市の農業委員として在任することが確認されている。
18日には研修会を開き、農業委員制度や業務などの説明を受ける。 -
みのわ少年少女合唱団創立5周年記念
ジョイントコンサート今年、創立5周年を迎えた箕輪町の「みのわ少年少女合唱団」は6日、記念のジョイントコンサートを町文化センターで開き、明るく澄んだ歌声で会場を包んだ。「楽しいハーモニカ」と「藤が丘コーラス」の2団体がジョイントし、演奏と合唱でコンサートを一層盛り上げた。
町子どもセンターが地域教育事業の一環として設立。町内の小学3年生から中学1年生までの17人が、ハーモニーを追求しながら、友達の輪、心の輪、歌の輪を広げている。
そろいのユニフォームでステージに立った団員は、「さあ太陽をよんでこい」「明日に向かって」「ビリーブ」など6曲を熱唱。観客は惜しみない拍手を送った。
楽しいハーモニカは、03年度公民館のハーモニカ講座終了後に結成。「海」「夏の思い出」など5曲を演奏。箕輪中部小PTA教養部活動の一環である藤が丘コーラスは、「はじめから今まで」「ありがとうのうた」など3曲を歌い上げ、いずれも美しいハーモニーで観客を楽しませた。 -
箕輪町警部交番連絡協議会が夏季支援物資贈る
箕輪町警部交番連絡協議会(小林紀玄会長)は8日、交番に恒例の夏季支援物資を贈った。
同協議会は毎年夏と冬の年2回、署員への感謝の気持ちを込め、支援物資を届けている。
今回は、飲料や栄養ドリンク、カップめんなど5万円強の物資を届け、小林会長は「日ごろ安心して生活できるよう昼夜を問わず勤務いただき感謝している。お盆を間近に控え、交通事故や事件が一つでも少なくなるようお願いしたい」とあいさつした。
倉田千明所長は、「7月末までの町の犯罪件数は約170件で昨年並のペース。犯罪は少ないほうがいい。夜も西箕輪から箕輪まで一生懸命パトロールしている。たくさん支援いただき、署員も励みになる。お力添えに感謝する」と喜んだ。 -
南箕輪村が滞納整理実施
南箕輪村は、04年度末で村税・使用料などが2億円弱未収になっているため、10日から管理職をはじめ庁内職員全員で滞納整理をする。8日、役場で職員対象に滞納整理の説明会があった。
「負担の公平化、自主財源の確保の観点からも未収金削減の取り組みが急務」とし、8月を「集中滞納整理月間」と定め、31日まで滞納整理をする。
整理するのは村民税、固定資産税、軽自動車税、国民健康保険税、保育料、介護保険料、下水道使用料、下水道受益者負担金。主に04、05年度分が未納となっている新規の滞納者が対象。新たな滞納の発生を防ぐ。
職員が2人1組の班を編成。1班が6件前後、訪問をする。 -
遭難女性を救出
南アルプス北部遭対協と伊那署は、左足骨折の重傷を負って遭難した、東京都町田市鶴川の無職の女性(68)を6日午後10時過ぎころ、救出し、伊那市内の病院に収容した。
調べによると、遭難した女性は、4人パーティーで5日、長谷村から入山し、甲斐駒ケ岳へ登頂した。下山途中の6日午後3時ころ、双児山付近で滑走し、左足を負傷。同日午後4時20分ころ、山小屋を通じて南アルプス北部遭対協などに救助要請をした。 -
自動車と衝突しバイク男性重傷
7日午後4時20分ころ、伊那市山寺区前橋町の県道・南箕輪沢渡線の交差点で、高遠町山室の会社員・橋爪浩二さん(42)が運転する自動二輪車(250cc)と、伊那市山寺区上村の無職・高澤忠雄さん(71)が運転する普通乗用自動車が衝突した。この事故で、橋爪さんは骨盤骨折などの重傷を負った。
調べによると、橋爪さんが伊那北駅方面から南箕輪方面にバイクで進行中、交差点を左側から進行して停止した高澤さんの自動車と衝突したもの。 -
南大東島訪問団
伊那西小を訪問、交流伊那市を訪れている南大東島訪問団は6日、伊那西小学校を訪ね、夏休み中にもかかわらず集まった臼井和夫校長はじめ児童・教諭・保護者と楽しい歓談と交流の時を過ごした。
伊那西小は、南大東島と伊那市との民間レベルでの交流の進展を知り、訪問団の来伊前に、同島小中学校に交流を呼びかける手紙とプレゼントを送付。島の小中学校からも返事の手紙がくるなど交流が始まっている。
臼井校長らの案内で校舎に入った照屋林伸教育長以下一行は、校舎内のいたるところにに飾られた南大東関連の手紙や発表に驚きの喜びの声。続く学校林の見学では、打ち解けた双方の子どもたちが、一緒に森の中を駆け回ったりした。学校林の中になるスペース「森の教室」では、ボロジノ娘の即席ミニコンサートなども行われた。 -
2005 パンの花ルナ・フローラ展
さまざまな種類の粘土で作った花クラフトの展示会「2005パンの花ルナ・フローラ展」が、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。淡い色彩とハーブの心地よい香りが、訪れた人々を楽しませている。17日まで。
伊那市のルナ・フローラ伊那川北教室(赤羽弘美さん)に通う27人の、小麦粘土や石けん粘土などでつくったパンフラワー約100点を展示する。
開講18年。上伊那を中心にベテランから初心者まで、教室にはさまざまな人が通う。諏訪市や岡谷市から来ている人もいる。
夏に合わせて、ガラスなどを使った涼しげな作品も多く、ハーブの香りがする石けん粘土でつくった作品は贈答用としても喜ばれるという。
赤羽さんは「花びらのフリルを出すのが難しいが、教室に通っている人はみんな器用でアイデアも持っているので、教えるのも楽しい」と話していた。
入場無料。 -
夏休みおたのしみ会
駒ケ根市立図書館(北澤みえ子館長)は6日、幼児と小学生を対象にした「夏休みおたのしみ会」を同館視聴覚室で開いた。約20人の親子らが集まり、クイズや大型絵本、パネルシアターなどを楽しんだ。
参加した親子らは南国風の衣装をまとった図書館職員らと一緒にフラダンスを踊って互いに打ち解け合ってからクイズに挑戦。絵本に登場する動物などの名前を「簡単だよ」などと言いながら、すらすらと答えていた。手遊びでは『お弁当の歌』を歌いながら楽しそうに手を動かし、大型絵本の読み聞かせやパネルシアターでは目を輝かせ、夢中になってページや画面を見つめていた。 -
ふるさと歴史探訪「地方自治の先達に学ぶ-北原名田造市長のこと」
駒ケ根市の赤穂公民館は6日、ふるさと歴史探訪「地方自治の先達に学ぶ-北原名田造市長のこと」と題した講演会を同館で開いた。7月の講演会「福澤泰江村長のこと」に続く2回目の開催。約20人が参加し、駒ケ根の基礎を築いた大先輩についての話を聞いた。
講師は北原元市長の下で仕事をしていた元市役所職員の中村源三さん。中村さんは「北原さんは気骨の人だった。ずば抜けた発想と実行力を持ち、博学で高い教養もあった上、政治家の枠を越えた思想家であり、哲人でもあった」と評価し「社会党員であったため、アカなどといわれることもあったが、幼いころからの意志の強さにより、信念を変えることはなかった」とその人柄を振り返った。
北原元市長は1894(明治27)年、赤穂村で生まれ、東京帝国大を卒業後、県議会議員を経て1956年、駒ケ根市長に初当選。以後3期12年にわたって市長を務め、産業などの発展に尽くした。 -
石ころウォッチング
駒ケ根市のおもしろかっぱ館(小平容大館長)は6日、親子・こどもふれあい事業8月の巻「石ころウォッチング」を開いた。夏休み中の親子連れなど7人が参加し、岩石の基礎知識について説明を聞いた後、駒見大橋上流の天竜川の河原で石の分析作業にチャレンジ。手に取った石を見て「これは白っぽくて黒い粒があるからカコウ岩かな?」などと言いながら記録用紙に記入していた。
講師は化石が専門で鉱物にも詳しい明星高校(東京都府中市)教諭の北村健治さん=駒ケ根市出身=。1963年、長谷村の戸台でアンモナイトの化石を初めて発見したことで知られる。北村さんは参加者に「石の色、大きさ、形など大まかな仕分けをしてね。結晶の並び方まで分かれば種類が特定できます」と説明。「黒っぽいのか灰色か白っぽいのか、まず色から見始めてください」と呼び掛けると参加者は早速近くの石を手に取って「えーと、この石は…」と熱心に観察していた=写真。 -
夏休み機織り体験講座
箕輪町郷土博物館は6日、月遅れの七夕に合わせて「夏休み機織り体験講座」を開いた。町内の男性が手作りした織り機を使い、小学生から大人までが裂織のコースター作りを体験した。
機は、既存の機を基に、反物が織れる幅は確保しつつ、できるだけ簡単な装置で小さく復元したもの。来館者が体験できるようにしたい-との博物館の依頼を受けて男性が製作した。
縦糸に木綿糸、横糸に博物館職員らが持ち寄った布団カバーなどの古布を裂いて利用。参加者は職員に織り方を教わり、好きな布を選んで機織りに挑戦した。初体験という箕輪町長岡の女性は、「足と手の順番を間違えてしまいそう。でも楽しいです」と夢中になって、11センチ各のコースターを織り上げた。
機織り経験のある女性は、「この機はよく考えて作ってある。これなら手軽に家でちょっと思い出の布を使って違う形の作品に織り上げることもできていい」と話していた。 -
伊那谷地域社会システム研究所
伊那谷地域社会システム研究所(向山孝一理事長)が04年度に助成した7団体・個人による第8回支援先活動報告会は6日、箕輪町の伊那プリンスホテルであった。関係者ら約70人が参加し、7団体・個人の活動と成果報告を聞いた。
同研究所は、環境保全や地域文化の伝承のために活動する団体・個人を援助する財団法人。96年に設立し、毎年助成先を募って助成金を送っている。
「木祖村自然同好会」は、自然環境保護・保全活動に取り組み、池へのいかだ式湖沼浄化システムの設置などを紹介。「システムは水質浄化に一役買っているのでは。今年カワセミが来た。水がきれいになり、小魚が増え、それをねらって来たと思う」と報告した。
木曽川源流の生態系調査に取り組む「小さな自然の会」は、7月末から8月の1年で一番暑い時期に、ハコネサンショウウオが岩肌に集結するという調査結果を報告。サンショウウオではあまり例のない行動で、「もっと調査が必要」とし、「今後、全国でも数例しかない卵の発見と幼生がいつころ出てくるのか分かればいいなと思う」と話した。
このほか、日本聴導犬協会は補助犬育成の普及活動、南アルプス研究会は仙丈ケ岳環境保全研究と登山者への啓蒙・啓発活動、飯嶋敏雄さんは諏訪湖流入河川の珪藻植生調査、永沼治さんは水質と珪藻・水生昆虫調査、リサイクルシステム研究会は天竜川水系水質調査と環境教育について報告した。 -
平和への願いを込めて
原爆投下から60年窶煤B伊那市で7日夜、灯ろう流しがあった。市民らが100基の灯ろうに平和への願いを書き、天竜川へ流した。
非核・平和都市宣言をさらに進める伊那市民の会主催。「平和のつどい」の一環で、19回目を数えた。
市民や「伊那まつり」に訪れた市外の親子連れなどが参加。
事前に用意された灯ろうに、参加者はマジックで「いつまでも平和でありますように」などと書き込み、ロウソクをともして市役所西側駐車場の西側の天竜川に流した。川の流れに沿い、ゆらゆらと灯ろうが連なり、幻想的な雰囲気に包まれた。灯ろうに向かって静かに手を合わせる年配者もおり、犠牲者のめい福を祈った。
実家が高遠町にあるという山梨県の青木薫さん(32)さんは、娘の萌乃佳ちゃん(4つ)と参加。「子どもにも平和について考えるきっかけになれば」と話していた。
灯ろうは150メートル流し、下流で回収した。 -
日本空手道啓心会の全国大会
日本空手道啓心会は7日、南箕輪村の村民体育館で第47回全国大会を開いた。伊那毎日新聞社など後援。各県の予選を勝ち抜いた選手約200人が出場し、トーナメントで競った=写真。
出場者は県内のほか、福島県、岡山県、山梨県など全国から集まり、日ごろの練習成果を発表した。競技は組手・型の部で、幼児から一般まで各部門を設けた。
緊迫した空気が漂う中、選手たちは持てる力を発揮していた。
結果は次の通り(敬称略、上伊那関係分)。
【組手の部】◇小学▽1年男子(2)芦沢浩志(箕輪)▽4年男子敢闘賞=清水涼太(同)▽5年男子(2)宮原彰太(同)▽低学年女子(2)倉沢香帆(南箕輪)◇中学▽2・3年男子(2)山岸司(同)(3)長田一樹(同)◇高校・一般▽女子(1)藤森理子(箕輪)▽男子(2)菊地拓郎(南箕輪)▽有段男子(3)藤森正啓(箕輪)
【型の部】◇幼年(2)鈴木太智(箕輪)◇小学▽3年男子敢闘賞=柴亮太郎(同)▽5年男子敢闘賞=宮原彰太(同)▽低学年女子(2)倉沢香帆(南箕輪)◇中学▽2・3年男子(3)木村亮(同)◇高校一般女子(1)藤森理子(箕輪)
【団体戦】▽小学低学年(3)箕輪(芦沢浩志、鈴木裕太、柴亮太郎)▽中学(1)南箕輪A(埋橋東輝、山岸司、長田一樹) -
少年野球町長杯
箕輪少年野球連盟の第9回町長杯が7日、番場原第一グラウンドで開かれた=写真。連盟に加盟する6チームが出場。トーナメントで競った結果「南小ドラゴンズ」が優勝した。
暑い日差しが照りつける中、選手たちはプレーに集中。監督や保護者などから「1点に抑えていくぞ」「気持ちで負けるな」とげきが飛び、2・3塁に選手を抱えながらアウトを取ったり、相手の悪送球を逃さず、得点を重ねたりと白熱した試合が続いた。
優勝した「南小ドラゴンズ」は1、2回戦とも相手チームを1点に抑え、決勝でも「箕輪中部ヤンキース」を5窶・で破った。
始球式では、平沢町長がバッターを務めた。 -
大芝高原まつりを一緒に楽しもう
南箕輪村の大芝高原まつり(21日)に向け、福祉ボランティアの事前講習会が7日、会場となる大芝高原で開かれた。村民約30人が集まり、催し物の開催場所の確認と合わせて車いすの操作方法を学んだ。
福祉ボランティアは車いすの介助やトイレの介助などに当たるもので、10年目の取り組み。会場内は砂利道や芝生のため、当日は車いす利用者1人にボランティア3人がつく。
参加者の3分の1が車いすを使うことが初めてで、大芝高原まつり福祉ボランティア委員会の山崎一委員長が車いすの操作方法を説明。▽前の車輪が砂利で動かなかったら、後ろ向きにして進む▽利用者に声かけして動作に移る▽混雑するため、周囲をよく見る窶狽ネどとアドバイスした。
そのあと、実技に入り、参加者は交代しながら車いすを動かした。
何度か参加しているという女性は「舗装した道路と違い、重く、思うように進まないので難しい」と感想をもらし「まつりはみんなが楽しむもの。当日は自分たちも一緒に楽しみたい」と話した。
例年、車いす利用者25窶・0人が訪れている。
まつりでは「木曽の物産展」やクラシックカーフェスティバルなど多彩な催し物が計画されている。 -
「サンヨリコヨリ」
伊那市美篶の上・下川手の天伯社に伝わる七夕祭り「サンヨリコヨリ」が7日あった。
小学生、幼児などの子供や地元住民ら約70人が参加。子供たちが「サンヨリコヨリ」と言いながら3周し、持っている七夕飾りで鬼男をたたいて追い払った。
また、同社に祭られている大棚機姫命(おおたなばたひめのみこと)を安置したみこしを担ぎ、瀬織津姫命(せおりつひめのみこと)が祭られた、三峰川対岸の富県桜井の天伯社へ向った。氏子たちはひざ上までぬれながら、川の流れに足を取られぬよう注意深く渡った。
「サンヨリコヨリ」は室町時代、大洪水が起きた際、高遠町藤沢片倉の天伯宮が桜井、川手に流れ着いたことから、洪水を起こす疫病神をたたきつぶす意味を込めて始まったとされている。 -
伊那LC杯上伊那中学校野球大会
第4回伊那ロータリークラブ杯上伊那中学校野球大会が6窶・日の日程で、伊那市営球場、県営球場であった。12校が参加し、白熱した試合を展開した。伊那ロータリークラブ(鵜飼昭二会長)主催。
3年生が引退し、1窶・年生の新チームで臨んだ各校は、上位2校が秋の新人戦のシードを獲得するとあって、持てる力をすべてぶつけた。
試合中は、白球に懸命に飛びついたり、全力で走ったりと汗を流した。我が子が必死に頑張る姿に、スタンドで見守る保護者も応援に熱が入っていた。
結果は以下の通り。
(1)南箕輪(2)駒ヶ根東(3)辰野(4)宮田 -
イーナちゃんマレットゴルフクラブ伊那毎日新聞社杯の結果
イーナちゃんマレットゴルフクラブの第6回伊那毎日新聞社杯が7日、伊那市西箕輪のマレットパークはびろであった。85人が参加。男女それぞれ、木陰の涼しげなコースで熱戦を繰り広げた。
結果は次の通り。
▽男性 (1)飯沢章男110(2)大野田吉治116(3)西沢佑二郎120(4)唐沢恒司120(5)北原栄則(6)林茂良(7)向山崇志(8)伊坪寿勝(9)網野信一郎(10)清水利夫
▽女性 (1)林清子122(2)白鳥栄子123(3)塩沢トシ江125(4)伊藤和子125(5)池上章子126(6)中山和歌子128
▽ホールインワン 林茂良、橋爪次男、西沢佑二郎 -
アルプス・ミニバスサマーリーグ
小学生を対象にした「第5回アルプス・ミニバスサマーリーグ」が6、7日の日程で、伊那市の伊那勤労者福祉センター体育館など4会場で始まった。上伊那を中心に、東京都山梨県、静岡県などから40チームが出場し、交流を深めた。
親ぼくを深めると共に、競技の普及と技術向上を図る大会で、上伊那のミニバスケットボールチームでつくる実行委員会が主催した。
男子15チーム、女子25チームが出場。1チームが2試合ずつ対戦し、ブロックごとの変則リーグ戦で競った。
選手たちはお互いに声を掛け合いながらプレー。3点シュートを決めたり、ボールを手にすると一気にゴールへ走り得点を重ねるなど、白熱した試合が繰り広げられた。
結果は次の通り。
▽男子 (1)葛塚ウイングス(新潟県新発田市)(2)竜王ミニバスケットボールSCA(山梨県竜王町)(3)箕輪ミニバスケットボールクラブ(箕輪町)(4)伊那ミニ教室(伊那市)
▽女子 (1)箕輪北ミニバスケットボール教室(箕輪町)(2)白根あずまミニバスケットスポーツ少年団(山梨県南アルプス市)(3)小島ツインズミニバスケットボールスポーツ少年団(静岡県静岡市清水)(4)箕輪健全ミニバス教室(箕輪町) -
大芝水耕栽培メロン「アールス雅」出荷始まる
南箕輪村の大芝水耕生産組合(3人、武村淳一組合長)が栽培するメロン「アールス雅」の出荷が8日、始まった。
この日、メロンの糖度調査をし、一番いいもので糖度15度。秀品の基準が14度以上なので、甘みがありいい状態に生育している。武村組合長は、「今年は梅雨が短かったので、表面のネットがきれいに入った。玉のびもいい」と話している。
ゴールデンウィーク後に約8千本の苗を定植。5棟のハウスで栽培してきた。2棟がお盆にかけて収穫適期で、地元の直売所などに贈答用などお盆時期の需要向けに出荷。残り3棟は9月初旬ころまで順に収穫するという。
1玉売りは800円くらいから、贈答用は2玉入り3千円くらいから。地元のほか名古屋方面にも出荷する。 -
どうぞのいすスタッフ、なごみ家で講演
隠すのではなく、自分の抱える障害と向き合いながら、一歩一歩前進していこう窶蝿ノ那市の福祉事業所「どうぞのいす」で働く小口真理子さん(19)が1日、宮田村にある障害者や高齢者のための住民参加型福祉施設"なごみ家"で講演した。
「自分と向き合うとき窶箔搓㍽ク調症はじめまして窶煤vと題した講演で、施設利用者など約30人が聞いた。
緑内障や統合失調症など、さまざまな障害を抱える小口さん。過去にはいじめを受けたこともあり、必死にそれを隠そうとしたこともあった。
しかし「どうぞのいす」との出会いが、小口さんの心境に劇的変化をもたらす。責任ある仕事の中で、信頼できる仲間や、自分のため、時には厳しくしかってくれる人と出会ったことで"人の支え"を実感し、病気をオープンにすることは決して恥ずかしいことではないことに気付いたという。
小口さんは「これまでの自分は気付いていても変わろうとしなかった。今は変わろうとする自分がいて、日々成長している」と、自身の変化を生き生きと語った。