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丹精こめて大豊作、宮田小5年2組の大豆栽培
宮田村の宮田小学校5年2組は10日、村農業委員会などの協力を得て春から栽培に挑戦した大豆の収獲作業を行った。定期的に草刈りするなど、丹精こめて育てた甲斐あって予想以上の・ス大豊作・ス。育てる大変さを振り返りながら、天の恵みに感謝した。今後は味噌や豆腐づくりなど加工にもチャレンジする。
畑一面に広がる大豆。35人の児童は中腰になって、手作業で茎(くき)を1本、1本を土から引き抜いた。
大地に根を張っているため悪戦苦闘。慣れない姿勢に「腰が痛くなった」「手が疲れた」と少々弱音も。
しかし、元気な子どもたち。友人と励まし合いながら、競いあうように作業を続けた。
この日は、児童の家族も参加。祖父母の姿もあり「昔はよく大豆を収獲したものだが、こんな風に作業するのは40年ぶり。子どもと一緒にやれるのがまた楽しい」と話した。
農業委員の一部も加わる学校給食を育てる会が、手作り味噌を学校給食に提供したいと考えたことから始まった、5年2組の挑戦。
栽培し、様々な学習を深めていくうちに「豆腐や納豆もつくりたい」「販売したい」など夢は広がっている。
「栽培を通じて農業の大変さ、食べ物の大切さを肌で感じてもらえたはず。今後も楽しみ」と、農業委員会振興部会の田中一男部会長。
収獲した大豆は2週間、ハザにかけて乾燥。脱穀して次の段階を迎える。 -
飯島写楽会が「発足20周年記念写真展」
飯島町の写真愛好グループ「飯島写楽会(矢亀政美会長、10人)」は七久保の道の駅、花の里いいじまで「発足20周年記念写真展」を19日まで開いている=写真。
各地の桜や紅葉、ユリの花咲く富士見高原、秋の千人塚公園、本郷のそばの花など風景や動植物、自然、生活、祭りなどを写したA1から4つ切まで60点を展示した。
矢亀会長は「10人10色の個性的な写真を見て欲しい」と来場を呼び掛けている。
同会は隔月で例会を開き、作品を持ち寄り互いに批評し合ったり、年1回、県内外で撮影会も行なっている。現在、新規会員を募集している。
詳細は矢亀さん(TEL86・4808) -
伊那部宿を考える会 中村伯先らを調べ成果披露
伊那市の伊那部宿を考える会(田中三郎会長)は11、12日、伊那市西町の伊那部集会所、長桂寺などある、地元の文化祭で、伊那部出身の俳人で医者の中村伯先(1756竏・820年)を取り巻く人物などについての研究成果を資料や写真などで発表する。
同会は、伯先の弟で医師の吉川養性の碑や、伯先の息子・元恒が詠んだ「箕輪十勝之詩」などについての解読結果を展示。田中会長は「伯先の先祖や子孫にも立派な人がいたことを地元の人にも知ってほしい」と来場を呼び掛けている。
中村伯先関係の展示は長桂寺で開催。近くの旧井澤家住宅では恒例の骨董市もある。11日は午前9時縲恁゚後5時。12日は午後3時まで。
研究成果をながめる伊那部宿を考える会のメンバー -
子育て学級、焼きイモ満喫
宮田村公民館の子育て学級は9日、新田区のふれあい広場に出かけ、焼きイモを楽しんだ。
雲一つない快晴。紅葉鮮やかな山々を眼前に、参加した約20組の親子が焼きたてのサツマイモをほおばった。
「おいしい」と、子どもたちの笑顔もホックホク。みんなで賑やかに外で食べる秋の味覚は、また格別な様子だった。 -
駒ケ根市国民保護協議会
武力攻撃やテロに備えて04年に成立した国民保護法の施行を受けて駒ケ根市で9日、市国民保護計画の策定に向けた駒ケ根市国民保護協議会の第1回会議が市役所で開かれた。国、県、市職員や自衛隊、警察、消防のほか知識・経験者など約30人が出席。市から国民保護計画の素案の諮問を受け、担当者の説明を聞いた。
素案は国が定める基本指針に基づいて国民保護の実施体制、住民の避難や救援、平素の備えや訓練などについて盛り込んでいる。協議会は27日に開く第2回会議で素案の内容について検討し、12月25日の第3回会議で答申する。
協議に先立って委嘱状が市長から代表者に手渡された=写真。任期は08年11月までの2年間。会長は中原市長。 -
駒ケ根市中学部活動あり方検討会
駒ケ根市教育委員会は8日夜、中学校運動部部活動あり方検討会の第2回会議を市保健センターで開いた。市内の赤穂、東の両校教諭らと保護者のほか、社会体育関係者など約30人が出席し、前回に続いて部活動の現状と課題などについて話し合った=写真。市体育協会やスポーツ少年団の代表らは、学校から要請があれば生徒の指導、監督などの面で協力していきたいとする考えを示した。今後の方針についてさらに検討会を開いて協議していく。
運動部が25ある赤穂は教職員の立場からの問題点について、部の数が多すぎて正副顧問の配置が困難▽指導者として要求される専門性に応えられない▽社会体育との連携が困難▽大会が多く休日も取れない竏窒ネどを挙げ、生徒と保護者の立場からは、部活と社会体育双方に所属しているため身体的負担が大きい▽試合参加時の経済負担が大きい竏窒ネどを挙げた。一方、運動部が4のみの東は、生徒が希望する部がないが教職員数が少なく、部を増やすのは不可能竏窒ネどの問題点を挙げた。 -
【上伊那サッカー協会理事長 杉本雅史さん】
「低い低いといわれる上伊那サッカーのレベルを何とか上げなければならない」竏秩Bその強い思いから今年6月、上伊那サッカー協会を設立した。さまざまな情報を発信し、県の協会とも連携しながら上伊那サッカーの向上を目指していく。
「学校やクラブがそれぞれ独自にやっているだけでは限界がある。活動の裾野を広く、厚くして徐々にレベルを上げていき、いずれは世界に通用する選手が出てほしい」
◇ ◇
原点は赤穂中1年生の時のクラブ創設。
「丸坊主にしなければいけない野球部は嫌だったから、当時学校になかったサッカークラブをつくったんだけど…」その年、男子生徒は全員丸坊主という規則が新たに決まってしまった。
「せっかくサッカーを始めたのに結局同じことになっちゃった」
クラブはまったく何もないところからのスタートで、新聞配達などのアルバイトをして得た金を注ぎ込み、ボールなどの用具を買った。
「あのころはサッカーが社会的に認知されていない時代だった。今と比べれば知識も技術もあったもんじゃなかったけど、それでもとにかく楽しかったなあ」
その後進学した赤穂高にも、就職した山一証券にもやはりサッカー部はなく、そのたびに同好会やクラブを一から立ち上げた。
「誰かが先頭切ってやらなければ何も変わらないからやってきただけ。でも義務感や悲壮感なんてまったくない。ただただサッカーが好きなんです。でもね…自分にはサッカーの先輩がいないんですよ。それだけはちょっと寂しいな」
◇ ◇
トップストーンでは幼児や小学生にサッカーの楽しさを教えている。自己流の教え方だけでは駄目だと考え、日本サッカー協会の認定試験に挑戦してコーチの資格を得た。
「小さな子どもたちに教えるのは本当に難しい。ただその場の思いつきでやっても駄目なんです。どうすればもっと効果的な教え方ができるのか。それをきちんと勉強し、考えてやれば子どもたちはどんどん伸びてくれる」
今年10月に鳥取県で開かれた全国スポーツ・レクリエーション祭の壮年サッカー競技に県選抜チームの一員として出場した。
「どうしようかなと迷ったけど、せっかく選ばれたんだし、子どもたちが見て何かを感じてくれたらいいと思って出場を決めた。結果はあまり良くなかったけど、やっぱりサッカーは楽しい。生涯続けていきたいですね」
「自分の世代と違って今教えている子たちは小さい時からボールに馴染んでいる。彼らの10年後、15年後が楽しみです」
(白鳥文男) -
一日女性消防体験
秋の全国火災予防運動(9日縲・5日)初日の9日、伊南防火管理協会と伊南行政組合消防本部は「一日女性消防体験」を駒ケ根市の北消防署で開いた。同本部管内の女性約20人が参加し、消火器操作の実習などを行ったほか、てんぷら油火災の実験などを通じて火の恐ろしさを再認識した。
消火器の操作訓練では、参加者らが署員の説明を受けながら訓練用の水の入った消火器を1本ずつ持って放水した=写真。参加者の約半数が消火器の操作は初めてとあって「いざという時のためによい経験ができた」と話していた。
てんぷら油の発火実験では署員が「コンロの火が油に燃え移るものと勘違いしている人が多いが、実は油が一定の温度になると発火する。つまり火を使わない調理器具でも火災は起きる」と説明すると参加者らは「知らなかった」と驚いていた。 -
伊那おやこ劇場
舞台を一緒に作り上げる楽しさ感じて伊那おやこ劇場の高学年例会「ミュージカル ファイブ」が4日、伊那市の県伊那文化会館であった。出演する5人の役者と共に、おやこ劇場のメンバーが搬入、搬出作業に加わった。ただ舞台を鑑賞するだけではない、役者との関わりや一緒に作り上げる楽しさを、子どもも大人も皆が感じた。
おやこ劇場は、高学年と低学年でそれぞれ年4回の生の舞台を鑑賞し、1回は大きな舞台を呼ぶ。
今回の「ミュージカル ファイブ」は、今年のメーン企画。半年以上も前から準備してきた。準備の中から生まれるものは、親子のふれあい、仲間づくり。「生ものの舞台に手をかけることに十分意味がある。劇を観るだけでない良さを知ってほしい」と春日伸子運営委員長は言う。
「手伝うことで観る意識が変わる。役者とも随分近くなれる」。搬入搬出の手伝いなどは主に中学生以上だが、例会によっては小学生も協力。舞台づくりの楽しさを味わっている。
会員は伊那市から辰野町まで300人いるが、特に小学校入学前の年代の加入が減少。「もし子育てで行き詰っている感じがあったら、ぜひ入会してほしい。おやこ劇場にはふれあいがある」と呼びかけている。
問い合わせは伊那おやこ劇場(TEL72・7447)へ。火曜日から金曜日の午前9時半から午後3時まで。 -
南箕輪村集落営農組織「まっくんファーム」20日設立へ
南箕輪村集落営農組織「まっくんファーム」は20日、村役場で設立総会を開く。設立委員会は8日、役場で開き、組織への加入状況を報告し、設立に向けた事前説明会や設立総会の日程、規約や事業計画などの最終確認をした。
「まっくんファーム」は、加入者503人、加入面積272ヘクタール。村内の農業経営者は987人で、加入率は51%。
特定農業団体「農用地利用改善組合」の立ち上げを目指してきたが、現段階では同意者が要件に達していないため、特定農業団体と同等との位置付けで、集落営農組織「まっくんファーム」を設立する。
主な事業は、組合員が供した農用地での稲作、麦作、大豆、ソバ作などの農業。11支部を構成し、組合員はこれまでと同様に自分の農地は自分で経営する。経理は一元化する。出資は1人当たり千円。
事業計画では、本年度は組合の体制作りに取り組む。事業面積は小麦栽培は22ヘクタール(06年度は種)。そのほかは07年見込みで大豆21ヘクタール、ソバ13ヘクタール、水稲208ヘクタール、畑8ヘクタール。
今後の日程は、設立総会事前説明会を13、14日の午後7時から各地区公民館で開催。設立総会は20日午後6時30分から役場2階講堂で開く。 -
箕輪町サッカーフェスティバル 12日開催
箕輪町サッカー協会主催のサッカーフェスティバルは12日、番場原第2グラウンドで開く。午前9時から午後3時まで。
催しはリフティングチャレンジ、PK合戦(小学3年生以下)、キックターゲット(小学4年生以上)、ドリブルタイムトライアル(全員)、リフティング検定、ゲーム(フリーメニュー)など。
午前8時半から受付、午前9時に開会式、体操。リフティング検定は箕輪町サッカー協会規定により認定級に合わせて認定証を渡す。ミニゲームはイベントのため、当日の参加希望に合わせて組む。
フリーマーケット、飲食販売、協会グッズなどの物品販売もある。
参加対象は町在住のサッカー大好き人。昼食持参。その他準備は各自でする。参加団体・クラブは箕輪少年サッカークラブ、箕輪中学サッカー部、リュシオ辰野、リバティーなど。参加料は子ども、大人一律500円(アトラクション参加希望者、保険込み)。イベント決行は午前8時に花火を打ち上げる。雨天中止。
協会は随時会員を募集している。一般会員年間千円(会員証配布)。本年度は来年度も有効。協会エンブレム(1500円)を同時に希望すると、今なら会費セットで2千円になる。
問い合わせはサッカー協会事務局(TEL79・0229)へ。 -
壮年連盟と村理事者が懇談、農業はじめ村の課題を意見交換
宮田村農業の担い手でつくる「壮年連盟」(小林正信委員長)は8日、村理事者との懇談会を開いた。急激に変化している農業問題から、村政、子どもの安全問題などまで、幅広く意見を交換した。
担い手対策、品目横断的経営対策、保有合理化など、さし迫っている農業の課題について村側に質問した
また、地産地消に積極的な村の学校給食についても意見。将来にむけた教育委員会の考え方を聞いた。
農業関係以外にも、村の行く末を考えて多彩な意見も。
「村井知事に変わり、村の合併議論が再燃するのか」との質問に、清水靖夫村長は「住民の7割が合併すべきでないと答えた。我々が主導権をもって、合併先などを模索することは現状では考えていない」と答えた。 -
小、中学校の枠を越え「心の育ち考える日」
村の子どもたちの今を参観宮田村の宮田小、中学校の教職員、教育関係者が子どもたちの学校生活を参観し、現状を理解して話し合う「心の育ちを考える日」は9日、同小で開いた。小中学校の枠を越えて、村の子どもたちを一貫して見守っていく取り組み。参観後は授業に取り組む児童の様子などを感想として話し合い、今後に向けて活かしていく点など意見交換した。
1985(昭和60)年から年に1回実施。小、中学校を交互に参観し、児童、生徒の育ちについて深く理解する機会としている。
この日は、宮田中の教職員、教育委員が宮田小各学級の授業を自由に参観。
将来宮田中に通う子どもたちが、どのように学び、考え、取り組んでいるか、つぶさに見て回った。
参観後は小、中教職員、教育委員が入り混じって分散会。参観した感想などをもとに、子どもの現状について熱く語り合った。
宮田中の新津吉明校長は「中学とは違った学習指導、学習環境を知ることも我々にとって大変勉強になる。今後も一緒になって村の子どもたちの育ちを見守っていきたい」と話した。 -
19年度生徒募集に向けた県立高校の魅力ある高校づくり
県教育委員会は9日、07年度の生徒募集に向けて県内の県立高校が取り組んでいる魅力づくりの概要を発表した。
上伊那では辰野高校が、普通科を総合選択性からコース制に移行する計画。現在は、人文国際系、社会科学系、医療看護系、福祉生活系など、7つの選択科目系統から、生徒たちがそれぞれの進路に合わせて必要な科目を選択するようになっているが、それら7系統を文系進学コース、理系進学コース、福祉保健系進学コースの3コースに統合し、より進学に特化した教育内容の充実を図る。
商業科は、従来通りコース制とするが、それぞれのコース名を変更するとともに、コミュニケーション能力、就職人意識、基礎学力などに関する内容も充実させ、就職、進学に対応できる能力の養成も図る。 -
自立の課題、中期財政見通しから
宮田村が自立選択後に行った財政健全化の改善策で、過去2年間の累計で歳入は約3千万円の増収効果、歳出で1億9500万円余りの削減効果があったと、8日公表した中期財政見通しで明らかにした。ただ今後5年間は、現状推移でいくと来年度に赤字に転落すると試算。村は事務事業の見直しに加え、特別会計や広域連合、行政組合へ拠出する負担金も精査して踏み込む考えを示すなど、職員、村民の自立に対する意識を喚起したい考えだ。
中期財政見通しによると、村は財政的に黒字団体を保っているが、当該年度だけの実質的な収支を示す「実質単年度収支」ベースでみると過去10年は赤字基調。
「過去から引き継いだ財政黒字のストック(積立金など)取り崩しによって、収支の黒字を保ってきたと言える」と分析している。
一方合併議論などで厳しい村財政の現状が浮き彫りになった2003年度以降、単年度ベースで黒字に回復。
施設使用料や手数料改定による歳入増加策、人件費、物件費など歳出抑制が一定の結果をもたらした格好だ。
ただ「今後もますます厳しい財政運営を余儀なくされるだろう」とも指摘。
過去10年間で借金返済に充てる公債費が1・56倍にまで増えた一方、積み立て金が取り崩しによって、県市町村平均を大きく下回っていることも説明し、持続可能な財政構造の確立が必要と説く。
村は物件費の10%削減などを柱とした収支改善策もあわせて示したが、今後の重要課題として広域連合などへの負担金、繰出金について精査すると列挙。
事業計画や設備投資の妥当性など村としてのチェック機能を強化する考え方で「負担金は多額で村財政への影響も大きい。将来的な負担額を把握し、それに対して備える必要がある」としている。 -
霜柱ができ始め
強い寒気の影響で朝方の最低気温が氷点下となる日が続き、霜柱も顔を出した=写真。
霜柱が良くできるのは、夜間を通して快晴で冷え込みの厳しい日。これは、日本付近一帯を高気圧が覆っているということでもあり、「霜柱が立てば晴れ」と言われるように、霜柱ができた日は好天に恵まれることが多い。
しかし、あまり寒すぎても霜柱はできず、柱のもととなる地中の水分が凍らない程度の寒さの時期にしか見られない現象でもある。
伊那地域では、放射冷却現象の影響も受けて7日にマイナス3度、8日にマイナス2・6度の最低気温を記録。これは12月上旬並の最低気温で、暖かな日が続いた影響もあり、一層の寒さが感じられた。 -
冬を前に地バチの交尾始まる
本格的な冬の到来を前に、伊那市地蜂愛好会(小木曽大吉会長)が市内に設置しているシダクロスズメバチのとりこみハウスでは、女王バチの交尾が始まった=写真。
3月末から活動を開始するシダクロスズメバチ。働きバチが羽化するのは6月ころだが、次世代のオスと女王は、10月下旬縲・1月中旬に羽化する。オスは女王にやや先行して羽化し、約1カ月弱で死んでしまうが、女王は卵を蓄えて越冬。翌年の春に再び目覚め、新しい巣を構える。
ハチ追いを楽しみながら、ハチ資源の増殖にも努めている同会は例年、人工的に越冬させた女王バチを山に放す活動を続けている。とりこみハウスは、越冬させる女王を確保するためのもので、小屋の中には今年営巣した巣箱を置き、えさを運ぶ働きバチだけが行き来きできる網を張り巡らせてある。外に出られない、女王バチとオスは小屋の中で交尾するため、卵を蓄えた女王は小屋の中で越冬体制に入る。その女王を回収し、マイナス2縲・度に保った冷蔵庫の中で保護。無事越冬させた女王を翌年の春に会員らに配り、山へと放つ。昨年は当初目標としていた1万匹を上回る約1万4千匹の越冬にも成功した。
1回の交尾で何万個という卵を蓄える女王バチ。自然会では天敵のクモに襲われるケースも多く、実際に冬を越せる割合は10分の1程度だという。
最後の力を振り絞り、女王の幼虫にえさを運ぶ働きバチが行き来する小屋の中では、新しい命を宿そうとするオスと女王バチが乱舞していた。 -
みはらしの湯で草の家のメンバーの作品展
伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」は11月末まで、みはらしファームの体験施設「草の家」のメンバーが手掛けた裂き織り作品を1階ロビーに展示している。素朴で温かみのある座布団やタペストリーなど約60点が、入浴客の心を和ませている=写真。
草木染めや裂き織り体験を提供する草の家では、例年同施設での作品展を行なっており7年目。今年は「座布団まつり」と題し、裂き織りでつくった座布団を並べ、希望者には譲れるようにした。
また、市内の布団店から提供してもらった古い布団カバーを使った大判のマットや、サテン地を裂き織りにした「サテン織」なども展示。サテン織の場合、普通の裂織より大きめに布を裂くため、丈夫な生地に仕上がり、より実用的な部分に用いることもできるという。
そのほかにも、伊那市制50周年を記念して、一般の人の協力を得ながら作成した延長50メートルの作品も並んでおり、裂き織りのさまざまな表情を伝えている。 -
アナウンスコンクール県審査会で優秀賞
06年度アナウンスコンクール県審査会(県情報ネットワーク協会主催)で、伊那市有線放送のアナウンサー横山早織さん(22)=日影区=が優秀賞を受賞し、全国大会出場を決めた。有線放送からの出場は03年度以来。
審査会=8日、長野市=には、県内の有線放送施設から13人が出場した。決められた原稿を読む「朗読」と、女性フォーラムのお知らせを1分半の放送文にまとめて読む「解読」の2部門で、理解力や表現力、伝達能力などの審査を受けた。
横山さんは4月に採用されたばかりで、県審査会に初めて臨んだ。
日ごろ、お知らせ業務に当たっているが、練習問題を繰り返しこなしたり、全国大会最優秀賞を受賞した先輩から放送分のまとめ方や読み方などアドバイスを受けたりと、制限時間を意識しながら、聞いている人に分かりやすく伝えることを心がけた。
「ふだん、仕事をしている雰囲気で原稿を読めた。全国出場は予想外」と驚くものの「ほかの出場者のアナウンスを勉強するつもりで行きたい」と抱負を語った。
全国大会(日本農村情報システム協会主催)は17日、東京都で開催。県代表は2人で、全国13県の18人が出場する。 -
風力発電事業計画・猛きん類影響評価検討委員会第2回
伊那市の入笠山から鹿嶺高原で風力発電事業を検討している総合商社・丸紅と子会社の三峰川電力は9日、希少猛きん類等への影響評価検討委員会の第2回会合を伊那市高遠町の総合福祉センターで開いた。事業者が委託した日本気象協会による渡り鳥への影響調査の結果から「計画地は渡りの主要ルートではない」と評価した。
渡り鳥への影響調査は、渡りが盛んな9月から10月にかけて実施。調査結果によると、主な渡り鳥のサシバ、ノスリ、ハチクマは松本市の白樺峠で合わせて約9千羽(昨年約6800羽)だったのにに対し、計画地周辺の観測地では110羽(同46羽)を確認。渡りの主要ルートではないが、秋とは渡りのルートが違う春に再度調査する。
絶滅危惧(ぐ)種のイヌワシとクマタカについては年度末までに、個体識別したうえで営巣地を含み行動圏を把握、計画地を利用する頻度を調査する。
事業者側は、営巣地や頻度の強弱など調査結果を踏まえ、風車の建設場所を変更するなど計画に反映させ、年度末に予定する次回会合でこれまでより具体化した計画案を示す方針だ。 -
橋げた損傷の北の城橋、当面は応急措置で対応へ
橋げたの一部に損傷がみつかり、2日から通行止めにしている宮田村の「北の城橋」について、管理する村産業建設課は8日、当面の対応として年内にも損傷部分を応急的に修復し、一時的な規制解除をしたい考えを村議会全員協議会に示した。ただ今後に大規模な改修が必要とも説明。工法や国、県などの補助活用も研究し「できれば来年度事業に盛り込みたい」とした。
同橋は天竜川にかかる吊り橋で、床板、橋げたは木製。1985年に大規模な改修を行っているが、今年行った調査により、60本ある橋げたの一部が折れ、亀裂が入っていることも確認された。
伊那市の竜東地域を結ぶ生活道路としての需要も高く、村は当面の対応策も検討していた。 -
収穫祭・新米でもちをつく
総合的学習の一環として米づくりをした中川村の中川西小学校5年生(高橋初夫教諭、30人)は4日、新米でもちをついて収穫を祝った。
親子約80人が参加。小春日和の校庭にシートを敷き、保育園から借りてきたうす2基を並べ、もち米24キロを蒸し、代わる代わるきねを振るってつきあげ、きなこやあんこもちに調理した。
もちがつきあがる頃には、保護者が準備した豚汁も煮え、「ご一緒に、いただきます」。子どもたちは、1年間の作業を振り返りながら、自分たちが育てた新米の味をかみ締めた。
5年生は7アールの田に5月モチヒカリを手で植え付け、10月に手で刈取り、はざ干しし、360キロを収穫した。
高橋教諭は「子どもはかかしを作るなど、稲づくりを頑張った結果、豊作になった」と話していた。 -
AG「ミヤマ」で天野惣平さんが個展
伊那市高遠町芝平の造形作家、天野惣平さん(53)の個展は9日、伊那市旭町のアートギャラリー「ミヤマ」で始まった。銅版画を使った新作4点を出品。さまざまな角度から違った表情を見せる立体作品が来場者を魅了している。14日まで。入場無料。
メーン作品は、紙に刷った銅版画を張った、直径1センチ、長さ10センチの丸い木の棒を1500本使用。それらを縦2メートル、横40センチの紙の上に設置し、麻の繊維を細断して振り掛けている。重なり合った一本一本は互いを支え、均等を保っている。
同ギャラリーでは12回目の個展。テーマはいつも、ノーコンセプトで「頭の中のイメージをその場に具現化した。解釈付けずに自由に見て」と天野さん。来場者は「たばこの吸いがらみたい」などと、それぞれの感想を述べていた。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後5時)。期間中は天野さんが会場を訪れる。
メーンの立体作品 -
天竜川シンポ 7月豪雨災害とその対応
「第5回天竜川シンポ縲・月豪雨災害とその対応縲怐vは8日、箕輪町文化センターであり、建設、行政関係者ら約500人が集まった。同町松島区の天竜川堤防決壊を中心に避難誘導や復旧工事にかかわった人々によるパネルディスカッションで、今後に向けた展開などを考えた。国土交通省天竜川上流河川事務所主催。
パネリストは、平澤豊満町長、原幸喜松島区長、池田幸平県南部防災対策協議会本部隊長、三上幸三同事務所長の4人。北澤秋司信州大学名誉教授がコーディネーターとなり、パネルディスカッションした=写真。
原区長は避難所の状況を「現場の状況が把握できず、区民の不安はいら立ちに変っていくのを感じた」と説明。平澤町長は「デジタル無線、インターネットを使った伝達などを使い、現場や住民へ正しい情報を伝える努力をしたい」とした。
原区長は「避難をしてみて、地域内のまとまりが大切と知った。スポーツ交流、公的施設の利用などで普段から団結力を強め、組織力を高めたい」とも話した。
緊急復旧にかかわった池田隊長は「24時間の工事が続き資材、人員不足に苦労した。そんな中でも復旧工事を知る先輩方の存在は大きく、若者へと知恵や技術を受け継いでいく必要を感じた」と述べた。
三上所長も「先輩方のこれまでの災害後の河川改修などの対応が今回の被害を最小限に抑えた。それぞれの時代でベストを尽すことで今日があると思う」と再度災害の防止へ意気込みを語った。 -
渡場のイチョウ並木黄色に色づき
中川村渡場のイチョウ並木が色づき、初冠雪の南駒ケ岳や越百岳に映え、絶好のカメラスポットになっている=写真。
83年に渡場地区のいこいの広場として、久寿、唐九郎の2種類、約20本を植えた。4年前から、ギンナンの収益金で、地区のイチョウ祭が行なわれいる。 ギンナンはせき止めや頻尿、夜尿症改善に効果があるとか。 -
熱戦・あるしん南箕輪支店杯ゲートボール
南箕輪村ゲートボール連盟のアルプス中央信用金庫南箕輪支店杯は8日、同村の大芝公園屋内運動場で開いた=写真。8チーム、約45人が出場し、「久保A」が優勝した。
地区別に構成したチームや身体障害者の「同好会」などが参加し、2グループに分かれ、それぞれ2試合ずつ対戦。勝ち数、特失点差、得点率で成績を決め、上位3チームにトロフィーと賞状を授与した。
試合の結果は次の通り。
(1)久保A(2)久保B(3)神子柴A -
宮下啓さん(82)飯島町南仲町
飯島町の遺族会長や上伊那遺族会副会長を歴任するなど、多年にわたり、戦没者遺族の援護のために尽力し、県戦没者遺族大会(10月25日、須坂市開催)で、県知事表彰を受賞した。
「兄をニューギニアで、サイパン島やパガン島で多くの戦友を亡くした。命ある限り、慰霊を続け、遺族の相談に乗っていきたい」。
1924年飯島町生まれ。41年、19歳で海軍に志願、鈴鹿航空隊に入隊。海軍通信学校で通信、暗号の訓練を受け、大湊航空隊の配属となった。44年2月サイパン島に渡り、周辺諸島を偵察中に、サイパン島は米軍の攻撃を受け、帰着できず、近くのパガン島に不時着。不時着したとたん、米軍機30機の猛攻を受けた。「足と手に爆弾を受け、命からがら、飛行場をはいずって逃げた」。以後終戦の45年8月まで1年4カ月、米軍の攻撃にさらされながら、ネズミやトカゲ、カタツムリ、ブタイモを食べて命をつないだ「戦死と戦病死、栄養失調で400人が200人になった」。終戦と同時に武装解除させられ、米軍から戦利品の米が渡された「1年5カ月ぶりの米の飯で全員が下痢をした。腹の中はすっかり野生化してしまっていた。かゆから慣らした」。46年10月初旬、戦友の遺骨を抱いて復員船で内地に戻った。しばらくは結核と栄養失調のため家で療養した。その間2回手術と受け、腕や足に受けた破片を取り出した。
48年、兄(克己さん)の戦死公報が届いた。東部ニューギニアで44年9月3日に亡くなっていた。「兄は戦闘機乗りだったので、覚悟はしていたものの、どこかでという思いは捨てきれかった:」
上伊那遺族会長まで務めた父(良蔵さん)が77年に亡くなり、遺族会の仕事を引継いだ。遺族会副会長、会長、上伊那副会長と遺族会に30年間かかわった。相談員も12年間務め、遺族のさまざまな相談に乗ってきた「遺族が和やかに暮らすことが英霊に対する1番の慰めになる」という。
1昨年夏、ニューギニアに慰霊巡拝の旅に出掛けた。「現地人の案内で密林に入り、1メートルも掘ると、草の根、木の根にからませながら、日本軍の兵士が小銃を肩に立てかけた、そのままの姿で横たわっていた。水辺では水を求めて、もう一歩のところで息絶えた英霊もいた。そういう悲惨な状態を目にしても、どうしてやることもできない。ただ慰霊を続けるだけ」と話す。
妻と2人ぐらし(大口国江) -
信越特定郵便局長協会が箕輪町社協に車いす4台寄贈
信越特定郵便局長協会は6日、地域貢献事業の一環で箕輪町社会福祉協議会に車いす4台を寄贈した。
同協会は、信越地区で01年から毎年、車いすを寄贈している。南信北地区(上伊那、諏訪、岡谷)は毎年4台の寄贈で、箕輪町には今回初めて贈られた。寄贈台数は今回を含め南信北地区で24台、県内は138台になる。
同協会監事の白鳥元博木下郵便局長と、市川洌東箕輪郵便局長が町役場を訪れ、平沢豊満町社協会長に届けた。平沢会長は、「体の不自由な人に有効に使わせてもらう」と感謝した。
車いすはアルミ製で折りたたみ式。町社協では、車いす貸出サービで現在20台ほど利用されているが需要が高く、今回寄贈された4台も貸出用として活用するという。 -
南箕輪村内に避難所案内看板設置
南箕輪村は住民との協働事業として、村内の公民館や小・中学校などの避難所に案内看板を設置した。黄色の目立つ看板で、有事の際に避難所がより分かりやすくなった。
県の補助事業を活用し、村が費用を負担して看板を作成。地区自主防災組織が看板を設置した。避難所は村公民館、村民体育館、小・中学校、保育園、各地区の公民館、信大農学部、上伊那農業高校の25カ所。
看板は「ひなん所 南箕輪村」の文字と全国統一の避難所のマークが書いてある。縦50センチ、横40センチ、高さは地上約1・5メートル。道路際の見やすい場所に支柱で立てた。
今回、横井戸や湧水など非常時用水源地の案内看板も作成した。 -
マナビィランド
箕輪町生涯学習フェスティバルまなびピア箕輪2006の一環、マナビィランドは4日、役場駐車場であり、フリーマーケットや野菜市など7団体が出店した。
総合的な学習の一環で、箕輪中部小学校の3年3組と6年2組がフリーマーケットで参加。3年3組(25人)は、町の人と交流したい-と4月から出店を計画し、学級園で育てたサツマイモ、ピーマンなどの野菜のほか、児童が手作りした手芸品やビーズアクセサリー、家庭にある不用品なども販売した。売上金はエースドッジボール大会に出場した費用の一部にあてるという。
6年2組(37人)は昨年に続き2度目の参加。昨年は栽培した落花生、サツマイモなどを販売したが、今年は世の中のことを勉強するため、自分たちの手作り品が商品として売れるかどうかを試そうと、グループを作ってアクリルたわし、アイロンビーズ、廃油で作ったキャンドル、花、コースター、しおりなどを作って準備した。売上が材料費を超えることが目標で、売上金は保育園や老人施設訪問の活動費にする。児童はそろいのバンダナとエプロン姿で、大きな声で商品アピールをし、客を呼び込んでいた。