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宮田小自律学級、園児に劇を披露
宮田村宮田小学校の自律学級「5組、6組」の7人は26日、東保育園を訪れて、秋から練習を積んできた劇「力たろう」を上演。年中園児の前で堂々と演技した。同学級の多くの児童は感情を現すことが苦手なハンディを抱える。しかし、演じることで「相手に気持ちを伝える」表現力にたくましさも。経験を積み重ねることで自信にもつながっている。
主人公の力たろうに加え、原作にはないピカチューや仮面ライダーカブトも登場。テレビで見慣れた人気キャラクターに、鑑賞した園児たちも物語にすんなり溶け込み笑顔が広がった。
「喜んでもらうにはどうしたら良いんだろう」。児童みんなで話し合い、原作をアレンジ。その作戦は見事にハートをつかんだ。
1学期に手にした絵本「力たろう」。読み楽しむなかで、何かにして発表したいと想いがふくらんだ。
交流学習を通じて園児の前で発表する機会が設けられることに。10月ころから本格的な練習が始まった。
12月の参観日では、先立って家族にも披露した。上手になった所をみせようと臨んだが、結果は散々。保護者からは「やめたほうがいいのでは」と声も聞かれた。
しかし、児童たちは熱意を失わなかった。「もっと練習して失敗してもいいから保育園で演じてみたい」。
この日の終演後、見終わった園児たちは「おもしろかった」と感想も。7人の表情が充実感で緩んだ。 -
花の直売所「はなまるファーム」をオープン
伊那市西箕輪
加藤晴泰さん
加藤定子さん明るいハウスの中には、冬の寒さを忘れさせてくれるようなかわいらしい鉢植えの数々が並んでいる。「この時季は花も少なくなるけど、できるだけここの環境に合った花にしようって集めています。見てください。うちのかわいい子を」。定子さんはちょっと風変わなビオラを笑顔で差し出す。
昨年末、念願だった直売所をオープンした。互いに「直売所をやりたい」という思いを抱いていたが、二人で取り組める形を考えた結果、花の直売所にたどり着いた。
「ここならいつも作業をしているわけだし、来てくれたお客さんに生産者の目線からアドバイスすることもできる。もともと営業をやっていたから、人と話をしている方がいいのかな」と晴泰さん。
それぞれ別の場所で農業とは関係ない職に20年以上携わっていたが、都会での生活に疑問を感じてUターン。晴泰さんは父親の畑を継いでリンゴを、定子さんは以前から好きだった鉢花の生産に携わっていた。直売所に出荷する生産者同士として出会い、2年前に結婚。それを機に、二人で協力しながら互いの作物に取り組んできた。「父親が切り花をやっており、覚えることがたくさんあることも知っていたから『花だけはやるまい』と思っていた。今は毎日が勉強で大変。でも楽しいけど」と笑う。
◇ ◇
他人とはなるべくかかわらない竏秩Bそんな都会暮らしに疑問を感じるようになったのは年を重ねてからのこと。その一方で、人と人とのつながりが息づく田舎の良さを改めて実感。田舎での生活を考えるようになった。
定子さんは一念発起で原村にある八ヶ岳中央農業実践大学校の短期講習に参加。そこで鉢植えづくりの基礎を学ぶ。
切り花のような華やかさはない鉢花。しかし、つくる人が違うだけで同じ種類であってもさまざまな表情を見せる。その魅力に、どんどん引き込まれた。
その後は地元の飯島町の花き生産農家で1年の研修を重ね、ついに自分で作った鉢花を直売所へ出荷する日を迎えた。
初めて出荷したものはブラキカムや小町リンドウなど。数はそれほど多くなかったが、朝、出荷したものが夕方になくなっているのを見て「どんな人が買ってくれたのだろう」と思いをはせた。
「市場出荷だと大量に作らないとならないけど、直売所なら作りたいだけ作って売ることができる。こまめな気配りを積み重ねて、直売所だけで年収300万円を稼いでいるおばあさんの話を聞いたことがあるのだけど、その人は自分が楽しみながらやっていたことに、後からお金が付いてきただけ。違う面から見ると、そういう風に楽しみながらやっていけるんだって思ったんです」
◇ ◇
二人で取り組むようになってからは、一人の時より視野が広がり、気持ち的な余裕も出てきたという。
「一人だと無理をしてぜいぜいしちゃってたと思う。やっぱり、一人よりも二人。これからは、生産者がこだわって生産したものを、ちゃんとした価格で売っていけたらと思っています。『あそこに行ったら面白いものがあったよ』って言ってもらえるようになりたい」 -
メキシコ原産の珍しいソランドラ・マキシム咲く
中川村渡場の西永愛子さんのガラス温室で、珍しいメキシコ原産のソランドラ・マキシムが咲き始め、話題になっている。
ナス科の植物で、つる性ではないが、温室の天井を這うよう枝を伸ばし、先端に鮮黄色のラッパ状の大輪花を次々と咲かせている。
花は約20センチ、茶色の縞がある。咲き始めは淡黄色で、徐々色が濃くなり、3日目にはオレンジ色になり、やがてしぼむ。
11年前に種苗会社から苗を取り寄せ、鉢植えで育てたが、一向に咲く気配がなく、6年前に温室に地植えにしたところ、枝を伸ばし、葉を茂らせ、4年前に初めて花が咲いた。花は3月末ころまで咲き続けるという。
西永さんは「花は大きく豪華、花の少ない冬場に咲くのがいい」と話している。 -
絵本とわらべうたを楽しむお話し会
中川村の「こどもと本の会(長尾久美子会長)」は27日、文化センターで、講師に下沢洋子さん=上郷図書館長=を招き、絵本とわらべ歌を楽しむお話し会を開いた=写真。親子約80人はほのぼのとした語り口の下沢さんの絵本の世界に引きこまれ、のどかなひとときを過ごした。子どもゆめ基金助成を受け、2度目、3歳以下と3歳以上に分け、2部構成。
3歳以下の部では、音が面白い「がたん ごとん」。「ぶーぶーじどうしゃ」の読み聞かせに続き、クマさんやネズミさんが登場し、リンゴをかじる絵本「大きな赤いりんご」を読んだ後、親子で手遊びを交えて「はなちゃん、りんごが食べたいの」と歌って楽しんだ。
また、手袋で作った指人形で「ニワトリかあさんと5匹のヒヨコ」を披露。子どもたちは人形の動きに目を凝らした。 -
春富中1年・総合学習でミニデイ訪問
伊那市の春富中学校の生徒は26日、学区内にある福祉施設「老人憩いの家」の東春近荘、西春近荘の両施設で、ミニデイサービスを利用するお年寄りたちとゲームや歌の交流を楽しんだ。
総合学習の「福祉交流」コースを選択した1年生36人が各施設に分かれて訪問。福祉施設について理解を深めるための活動で、お年寄りたちが脳の働きを活性化しようと取り組む体操に参加した。
東春荘では、生徒11人と利用者21人が「い」や「に」の付く魚の名前の連想ゲームなどで交流し、お茶を一緒に飲みながらおしゃべりを楽しんだ。生徒らは即興で「校歌」の歌のプレゼントも贈った。
竹松高彬君(13)は「家にお年寄りがいないので触れ合うことができてよかった」と感想。戸田千代子さん(90)=東春近中組=は「若い人たちのわき出るパワーをもらって楽しかった。あどけなさの中に頼もしさがあったね」と、互いに交流を満喫した様子だった。 -
第8回伊那市ソフトバレーボールリーグ開幕
伊那市のソフトバレーボール愛好者チームが集まるリーグ戦が26日夜、同市の伊那中学校体育館で、50歳以下による「ブロンズの部」を先駆けに開幕した。50歳以上の「ゴールドの部」を含めた2部門で3月初旬まで、熱戦を繰り広げる。伊那体協ソフトバレーボール部の主催。
本年で8回目のリーグ戦は、ブロンズの部に9チーム、ゴールドの部に6チームの計15チームが参戦。それぞれ3月9日、5日までの間、同体育館を会場に1日3試合の総当り戦をする。
ブロンズの開会式で三沢岩視部長は「けがには気をつけ、十分に力を発揮して頑張ってほしい」と激励。前年準優勝チーム「BeeKing」の中原雅春さん(34)=同市富県=は「真冬の寒さをプレーの熱さで吹き飛ばすことを誓う」と選手宣誓した=写真。 -
日本画・洋画・軸装展 ベル伊那で30日まで
地元物故作家をはじめ、中央画壇で活躍中の人気作家らの作品を展示販売する「日本画・洋画・軸装展」は30日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。
橋本雅邦、横山大観、下村観山、西郷孤月、菱田春草ら有名な物故作家や、福王寺法林、牧進、上村淳之、後藤純男ら人気作家らの作品70余点を並べている。
中村不折、池上秀畝、小坂芝田、佐藤雪洞ら地元物故作家の作品もある。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
愛知県でヒマワリ咲く
夏と勘違いしたのかね竏秩B伊那市御園の養蜂家・小松実治さんが17日、ハチを増やすために出張所を構えている愛知県田原市馬草地区の菜の花畑で、ヒマワリが咲いているのを発見し、写真に収めた=写真。
ハチは寒いと活動しなくなり、女王バチも冬期は卵を産まない。しかし、暖かな場所に連れて行くと営巣活動を始めるため、小松さんの所では冬期でも暖かい渥美半島へ約1万匹のハチを運び、約3万匹までに増殖する。
渥美半島では例年2から3月にかけて菜の花が咲き始めるが、今年はそれより早く開花。また、前年に種を落としたと思われるヒマワリが所々で咲いているという。
小松さんは「あちらでは昨年の10月下旬から菜の花が咲いており。この冬はいつもより暖かく、普段なら伊那にいる間は活動しないハチが、少し暖くなっただけで外へ出て行く。結局夕方になると寒くて帰ってこれなくなってしまうが。暖冬異変は生き物にとっても大変」と話していた。 -
赤穂南小で歯の授業
01年に文部科学省の歯と健康づくりの推進指定校となって以降、良い歯をつくる活動に力を入れて取り組んでいる駒ケ根市の赤穂南小学校(下平達朗校長)で25日、5年1組の児童を対象にした歯の授業があった。講師は同市で開業している歯科医で同小の歯科校医を務める横田克彦さん。横田さんは歯の役割や、よくかむことの大切さをユーモアを交えながら説明した上で、かむことにより脳が活性化する証明として記憶力のテストを行った。スクリーンに風景や動物などのスライド写真15枚を2セット映写し、その中に違うものが何枚あったかを児童らにチェックさせた=写真。1回目のテストの後、2回目は児童らにガムをかませながら別の写真を使って同じテストをすると、ほとんどの児童が1回目と同じか良い成績を挙げた。児童らは「これからは授業中にガムをかみながら勉強しよう」などと感心した様子で話し合っていた。
同小は「歯の日」や「歯ッピータイム」を設けるなどして児童の虫歯予防に力を入れている。昨年、県内で唯一、第45回全日本学校歯科保健優良校表彰(日本学校歯科医会、日本学校保健会主催)で最優秀校に認定され、文部大臣賞に輝いた。 -
駒ケ根市明社協がタオル包装
寝たきりのお年寄りや障害者らを自宅で介護する人たちに慰問品として大型バスタオルを贈るため、明るい社会づくり運動駒ケ根市協議会(堀内照夫会長)は25日、タオルの箱詰めと包装作業を駒ケ根市の市福祉センターで行った。理事ら約20人が参加し、手分けして箱を組み立てたりタオルをたたんで箱につめたりする作業を手際良く行った=写真。堀内会長は「バスタオルの慰問は毎年のことだが、介護で苦労している人に少しでも喜んでもらえればうれしい」と話している。
包装されたタオルは「日ごろの介護お疲れさま」などと書かれた慰問文とともに26日から約1週間かけ、明社協の理事らが市内178世帯の介護者宅に直接届ける。タオルの購入資金には市内の金融機関など18カ所に置いた「善意の箱」に寄せられた市民の募金などを充てている。 -
箕輪町観光協会HP作成へ
箕輪町観光協会は06年度事業で、ホームページを作成する。25日にながた荘であった観光協会新年会で、委託業者から概要説明を受けた。
HP作成のため06年10月に町業者選定委員会で委託業者を選定し、業者5社に企画提案書提出を依頼。12月8日の提出期限までに3社が応札した。12月26日のプロポーザル審査会で、箕輪町の信州アルプス(向山武徳代表)に決まった。契約金額は58万9050円。
信州アルプスの向山代表は、コンセプトに「人の顔が見え、こだわりがわかり、体験できるホームページ」を掲げ▽顔写真を入れ手書きコメントを掲載する▽口コミ情報を入れる▽特集で旅プランを作る-などの概要を示した。
これまで町のHPでは営利目的の掲載が出来なかったが、旅館や飲食店をはじめ協会員の個々の紹介がより具体的にできるようになる。HPで会員が広告できるメリットがあり、今後はHPを通じた商品販売につながれば-との期待も込めている。
HPはすでに作成に入っており、年度内にテスト版を完成させる予定。 -
南箕輪村図書館に小倉孝一さん作品展示
南箕輪村北殿の小倉孝一さん(74)が、趣味で40年以上制作を続けている彫塑と、スケッチを南箕輪村図書館に展示している。
図書館入り口正面のコーナーに、今回初めて展示した。彫塑は「少年12歳像」。小学6年生をモデルにした近作で、「小学校から中学校に進学する節目の時期の、りりしい少年の姿を表現しよう」と取り組んだ作品。
水彩のスケッチは、諏訪地域の「残雪野辺」、伊那市長谷の「牧場景」。いずれも、はがき大。絵を描くことが好きで、出かけた先で気に入った風景をスケッチしているという。
小倉さんは、「作品を皆さんに見てもらえたら。彫塑を見て、自分を見つめる機会にもしてほしい」と話している。 -
駒ケ根市が県広報コンクール優秀賞
県と県広報協会が行う06年市町村広報コンクールの広報映像の部で駒ケ根市の行政番組「貯金体操 夏の陣!」が県下で唯一の優秀賞に選ばれた。作品は筋力が衰えがちな高齢者向けに制作され、ケーブルテレビ「エコーシティ・駒ケ岳」の行政チャンネルで週1回放送されているシリーズのうちの1本で、06年7月25日縲・月1日にかけて放送された約16分の番組。同市職員で健康運動指導士の赤羽知道さんが筋力を蓄える「貯筋体操」を女性市民2人に指導するもので、「貯筋じゃ縲怐v「借筋ダー」というオリジナル・キャラクターが登場するなどユーモラスな内容が市民の好評を博している。
制作に中心的にかかわった市秘書広報課の春日崇さんは「入賞できるとは思っていなかったので驚いている。スタッフも出演者も楽しみながら制作に当たったのだが、それが良かったのかもしれない。作品が評価されてうれしい」と喜びをかみ締めている。
同作品は日本広報協会主催の07年全国広報コンクールに推薦される。 -
伊南行政組合消防職員意見発表会出場者激励会
2月8日に伊那市で行われる第28回県消防職員意見発表会に伊南行政組合消防本部(竹上俊隆消防長)の代表として出場する北消防署救急救助係の齋藤潔消防副士長(28)を激励する会が26日、同消防本部で開かれた。齋藤副士長は集まった職員約40人を前にして本番さながらの堂々とした事前発表を行い、竹上消防長から激励金を贈られて職員から大きな拍手を受けた=写真。竹上消防長は「十分準備して臨んでほしい。良い内容の発表なので、大会ではあがらずに意見を素直に伝えられるよう頑張れ」と激励した。
齋藤副士長の発表は「生死を分ける3分間の住民連携」と題し、傷病者の生死を分けるといわれる最初の3分間に適切な素早い対応が取れるよう、住民と消防の連携システムの構築を進めていこう竏窒ニ呼び掛ける内容。 -
伊那市が副市長などの報酬について審議会に諮問
4月1日から配置される副市長の報酬などについて審議する伊那市特別職報酬等審議会が26日、伊那市役所であった。会長に伊那商工会議所の向山公人会頭を選出。小坂樫男市長は、今の助役の給料を副市長の給料とする案などを諮問した。
地方自治の見直しにより移行する副市長制に伴い伊那市は、助役に代えて副市長に置き、収入役を廃止する。しかし、合併などに伴い業務が多様化・複雑化していることから、現在の収入役を2人目の副市長として置く方針を示しており、2月下旬に関係条例を市議会に提案する。
同会の審議事項はそのうちの報酬に関する部分で▽副市長の給料(月額)を現在の助役の給料、76万8千円とすること▽収入役を削除すること竏窒ネど。また、合併後の市長の不在期間に設置されていた市長職務執行者の削除、選挙長や投票所の管理者など選挙に伴う非常勤特別職の報酬(日額)を国会議員選挙等の執行経費の基準に関する法律に定める額とする案についても検討する。
市の案を採用した場合、副市長一人当たりの年収は1281万7千円(賞与を含む)となる。現在の収入役の年収は1136万5890円。
委員からは「今度の副市長は責任や権限も現在の助役より重くなる。そういう点は配慮すべき」などといった意見が出た。
経過措置として、現在の収入役は任期存続期間に限り、収入役に在職できることになっているが、市では4月1日から二人の副市長を配置していきたいとしている。
審議会は2月7日に意見をまとめ、答申する。 -
手良保育園でポン菓子づくり
昔ながらの懐かしいお菓子を楽しんでもらおう竏窒ニ26日、伊那市手良機械利用組合の蟹沢豊治さんと登内誠一さんが手良保育園の園児らにポン菓子作りを披露した。
コンバインの共同利用などをしている同組合は「地域活性化に活用できないか」と、4年ほど前にポン菓子製造機を購入。地域のイベントなどで活用してきた。
手良保育園でのポン菓子作りは3年目。今年は、同地区の子育てサークル「ワイワイクラブ」との交流に合わせた。
ポン菓子はコメなどの穀物に強い圧力をかけ、それを一気に開放することで膨らませて作る駄菓子の一種。園児らは、圧を抜く時に出る大きな音に驚きながら、出来上がったポン菓子を試食。「初めて食べた。美味しい」と話しながら、昔ながらの味を楽しんだ。
蟹沢さんは「昔はポン菓子も人気のお菓子だったが、最近は人気がなくなってきた。でも、保育園では毎年好評」と話していた。 -
絵手紙交流 年賀状180枚
伊那市西町春日町の日本絵手紙協会公認講師の倉科照子さん宅で、倉科さん宛に届いた年賀状の絵手紙展が開かれている。絵手紙で交流を深めた全国の友人が寄せた年賀状180枚を展示している。2月上旬まで。
絵手紙を始めた8年ほど前から、毎年200枚近くの年賀が届くという倉科さん。「印刷した年賀状と違って手書きはじっくり楽しみながら見れる」のが魅力だという。自分だけで見るのはもったないと展示した。
年賀は、今年の干支(えと)のイノシシの絵が中心で、「寿」の文字や招き猫、獅子舞など縁起のよい図柄ばかり。筆や色鉛筆で描いたものばかりだけでなく、消しゴム判を押した絵手紙もあり見所は多い。
室内に並んだ色とりどりのはがきを眺め、倉科さんは「力作ぞろいの年賀が届くので、作品づくりのヒントをもらえたりする」と話している。 -
「環境」と「食」を考えるフォーラム開催
農業関係者などを対象とした「環境と食を考えるフォーラム」が25日、伊那市狐島のJA上伊那本所であった。環境や食に関わる取り組みを実践している農業関係者の意見交換があり、参加者それぞれが身近なところからことについて考えた=写真。上伊那農業改良普及センターなど主催。
フォーラムは環境に優しい農業や地産地消、食の安全・安心を考えることを目的としたもの。パネリストとして参加した長野県農村文化協会常務の池田玲子さんは、生活改善普及員として活動してきた過去の経験を踏まえながら「食の安心・安全とは、日本で作られた農産物をずっと食べ続けられる関係だと思う。日本はもともと米と大根と豆の地だが、戦後の栄養指導の中で、食文化が変化してしまった。日本人の食をどうやって取り戻すかが食の安全につながるのではないか」と指摘。その上で、こうした過去を知る世代の人がもう一度立ち上がり、それぞれの地域にある食文化を伝えていくことなどが重要であることを訴えた。 -
【記者室】大芝のアカマツを守ろう
南箕輪村大芝高原のアカマツを松くい虫から守ろうと、村が薬剤の樹幹注入を始めた。大芝高原のアカマツ約1万3千本すべてに樹幹注入する経費は試算で2億5千万円にも上るため、村は全体の20%のアカマツを村の予算で守る方針を決めた▼松くい虫被害は隣の伊那市まで北上。専門家は、広域農道や中央高速道路があるため早い段階で村にも広がる可能性を指摘する。村の財産を守ろうと、森林セラピー協議会は処理費用にあてるため「松くい虫対策募金」を始めた▼今、樹幹注入対象木にはピンクの目印がついている。道沿いに並ぶ目印。この木がすべてなくなったら…。「これは大変。本気で皆で守らないとだめだ」。樹幹注入作業を見ていた男性がつぶやいた。(村上裕子)
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かんてんぱぱホールで伊那食品工業・塚越寛会長の写真展
伊那食品工業の塚越寛会長による「カレンダーづくり15年竏鋳ヒ越寛写真展」が2月25日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。地元の自然豊かな情景をとらえた写真約60点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
地域の魅力を知ってほしい竏窒ニの思いから同社では、例年塚越会長自らが撮影した地元の風景写真を使ったオリジナルカレンダーを製作している。本年はその15年目の節目ということで、カレンダーに使った作品や異なるアングルから撮影した作品を一堂に集めた作品展を企画した。
四季折々の地元風景のほか、同社がサポーターとして参画している「日本で最も美しい村連合」に加盟する開田村、大鹿村の昔懐かしい情景をとらえた作品なども展示している。
塚越会長は「懐かしい風景がだんだん少なくなる今日、郷土のあり方やまちづくり、村づくりに思いをはせてみていただければ」と話している。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時。 -
広報紙と1枚写真の2部門で最優秀
飯島町広報「広報いいじま・未来飛行」は県市町村広報コンクールで広報紙、1枚写真の2部門で最優秀賞に輝いた。
同町広報の入賞は3年連続。1枚写真の部最優秀は初、全国広報コンクールに出品される。
広報紙部門では5月号の特集「できるとき」に「できること」から縲恍n域で子どもを守る縲怐B「ボリウムが少ない中、よくまとまっている。複数のインタビューや写真の使い方も工夫され、説得力がある」と高評価を得た。
1枚写真の部は8月号の表紙を飾ったテニス大会のペア「シャッターチャンスがよい。良い素材、良いタイミングでインパクトがある」と講評した。
文書広報係の座光寺満輝さん(34)は「2部門で最優秀を頂けるとは思ってもいなかった」と驚き「先輩たちの親しみがあり、読んでいただける広報を目指し、取り組んできた土台があってこその成果。町民のみなさんのご協力で、毎号作らせていただいている。受賞を励みに、一層、精進したい」と話している。
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「六ヵ所村ラプソディー」上映へ向け
核燃料再処理工場と共に生きる人々の暮しを追ったドキュメンタリー映画「六ヵ所村ラプソディー」の上映が2月3日、伊那市駅前ビルいなっせである。市内在住の有志でつくる実行委員会は「自分の暮し、地域社会がいかにあるべきかを考えるきっかけになれば」と呼び掛けている。
同映画は、「日本の原子力産業の要」となる、04年に完成した青森県にある同工場を題材にした富山県出身の鎌仲ひとみ監督の作品。核と共に生活することを余儀なくされた人々が登場し、工場稼働に向けて動き出した計画をめぐって、さまざまな立場で語る。
夫と有機農業をする小森夏花さんの呼び掛けで、主婦や高校教師、放射能汚染が未だに広がるウクライナを支援する人ら8人で実行委員会を発足した。昨年11月から月2回の委員会を重ね、県内では初の上映を試みる。
小森さんは「工場が本格稼動すれば、原発が一年で出す放射能量を一日で排出するなどの問題を抱えている。遠く離れた東北の地の現状を知ることが、他人事ではなく自分の日常にもつながっている問題であることを知ってほしい」と話している。
上映は午後6時30分から。前売券千円(高校生500円)、当日券1300円(同700円)、中学生以下は無料。問い合わせは、実行委員会の小森さん(TEL72・8745)、平賀さん(携帯090・9809・9219)へ。
実行委員会を開くメンバーら -
箕輪町の無量寺で節分の福升準備
箕輪町北小河内の西光山・無量寺で24日、中川弘道住職(72)が節分行事の福豆まきで使う福升を準備した。「嫌な事件や事故が続いているので少なくなってほしい」との願いを込め、「福寿」の文字を書き入れた。
無量寺は、2月3日に節分星祭り厄除護摩祈とう会と年男福豆まき行事をする。
木曽ヒノキの福升は50個用意。中川住職は、「教育の中で心を見つめる、心の問題を教えてもらわないと、思いやりの心、慈悲の心が育たない。祈とうで自分の心を浄化し、本当の心を磨いてほしい」と話し、「福」と「寿」の文字を一筆一筆丁寧に書き、仏の名前を梵(ぼん)字で書いた朱印を押した。
当日の護摩祈とうは午後1時半から。恒例のアトラクションは2時半から。キングレコード専属歌手の大木綾子歌謡ショー。年男年女による福豆まきは3時半から。60歳、61歳の人を中心に30人が福豆をまく。
年男会費は1万2千円、星除け祈願千円、厄除け祈願3千円、交通安全お守り500円。祈とうの申込みを受け付けている。問い合わせは無量寺(FAX79・3014、TEL79・3051)へ。 -
山車飾りを役場庁舎に展示
箕輪町の木下山車飾保存会(蟹沢廣美会長)は、南宮神社祈年祭に奉納した山車飾り「猪突猛進」を役場庁舎のロビーに展示している。
町民俗無形文化財の山車飾りで、今年の祭りには5舞台を奉納した。庁舎には干支にちなんだ「猪突猛進」を展示。イノシシ2頭が竹やぶから出ようとしている様子を現したもので、本物らしく見えるように、稲の穂先やほうきを毛に見立て、丁寧に作り上げている。「イノシシにあやかって『ひたすら前進する箕輪町』でありますように」との願いを記した看板も立てた。
蟹沢会長は、「役場には広範囲から人が訪れるので、展示した山車飾りを見て、町の文化財を知ってほしい」と話している。
小学生のクラブ「スマイル山車くらぶ」が作った「かちかちやま」の2場面は、町文化センターに展示した。いずれも節分のころまで飾る。 -
大芝高原松くい虫予防対策
アカマツの薬剤樹幹注入始まる南箕輪村大芝高原の松くい虫予防対策で村は25日、アカマツへの薬剤樹幹注入作業を始めた。作業受託した上伊那森林組合は、初日に約100本のアカマツに穴を開けて薬剤の容器を差し込む作業をした。
村は、本年度から4年間かけて大芝高原のアカマツ全体の約20%に薬剤の樹幹注入をする。年間1千万円の予算で500本から600本が目安。対象は樹齢80年の木、広域農道沿いや都市公園部分を集中的にする。
今回は、村が事前にピンク色のテープを付けたアカマツ553本が対象。薬剤は「グリーンガード・エイト」で3700本用意した。胸高直径に応じて使用本数が決まっており、直径80センチで14本、対象木で最も多い45センチから50センチで7本使う。薬剤の効果は4年間。
森林組合の職員は、マレットゴルフ場のアカマツに、地上50縲・0センチのところにドリルで穴を開け、薬剤を差し込んだ。1昼夜置いて薬剤が空になった容器を回収する。約20日間で対象木の作業を終える予定。
村は、本年度の予算枠の中で1本でも多くの樹幹注入をするため検討中で、本年度は最終的に対象木が600本を超える見通しという。
樹幹注入の処理費用にあてるため「松くい虫対策募金」に取り組む南箕輪村森林セラピー協議会は、作業開始を受け、一層の募金協力を呼びかけている。 -
ニホンジカが白昼の街中に
宮田村中心街を逃走、追跡も行方絶つ宮田村役場付近で25日昼、体高1メートルくらいで立派な角があるオスのニホンジカが迷い込んでいるのが発見された。村職員が追いかけたが・ス逃走・ス。駐在所の警察官も加わって追跡したが、交通量が多い国道153号を渡って、宮田小学校周辺で行方を見失った。白昼の中心市街地に突然現れた野生動物。村では注意を呼びかけている。
午後0時45分ころ、村役場近くの中央グラウンドで村職員が発見。国道を渡り、中心商店街方面へ逃げた。
その間に複数の村民が目撃し、国道近くのホームセンター駐車場にいる姿も。
村駐在所近くで自動車内から目撃した町2区の男性(32)は「ものすごい勢いで走ってきて驚いた。興奮している様子で少し怖かった」と話した。
午後1時過ぎに行方を見失った後は同日夕方現在までに目撃情報など寄せられておらず、村は防災無線やメール配信を使って情報提供など求めている。
ニホンジカは天竜川東岸が生息域の中心で、西岸の宮田村に数年前まではいなかった。
しかし3年ほど前から、天竜川に近い大久保区や中越区で目撃情報も。昨年には、猟で追われたニホンジカが西山山麓のマス池に飛び込む珍事もあった。
「中心市街地に現れるのは聞いたことがない。エサの関係かもしれないが、元の場所に戻ってくれればいいが」と村職員は話した。 -
駒工課題研究発表会
駒ケ根工業高校(本間秀明校長)の3年生が思い思いに取り組んできた研究成果を発表する第9回課題研究発表会が25日、同校体育館で開かれた。ステージ上では電気、機械、情報技術の各科から2グループずつ選ばれた6グループが代わる代わる登壇し、それぞれの取り組みの成果を実演を交えて発表した。
「からくり人形の研究製作」に取り組んだ機械科の4人は、製作の苦労や工夫などについて「難しかったがやりがいがあった」と発表。ステージ上で人形を動かして見せ、見詰める全校生徒や招待者らの大きな拍手を受けた=写真。市販の2足歩行ロボットのキット組み立てに取り組んだ情報技術科のグループは2体のロボットを特設リングで戦わせる実演を披露し、会場から喝采を浴びていた。
会場には3年生がかかわった全作品が展示され、生徒らは訪れた人たちの求めに応じて作品をリモコンで動かしたり、質問に笑顔で答えたりしていた。 -
鎌田實講演会
上伊那南部教職員会(会長・久保村和子中川東小学校長)は24日、「がんばらない」「あきらめない」「それでもやっぱりがんばらない」などのベストセラー著書で知られる諏訪中央病院名誉院長の鎌田實さんを講師に招いた講演会「教科書にない1回だけの命の授業」を駒ケ根市の赤穂小学校で開いた。教職員約370人のほか、保護者など約200人が集まり、死に直面した患者との心の交流や死生感など、鎌田さんの体験に基づいた話を聴いた。
鎌田さんは、末期がんのため若くして余命3カ月と宣告された患者が子どもの卒業式にだけは出席したいとの強い思いから懸命に生き、その後1年8カ月も生き延びた実例などを挙げ「大事なことはどんな命も有限だということ。命は一回限りだから切ないし、だからこそあきらめずに生きることが大切だ」と命の重さを切々と淡々と訴えた=写真。 -
松本市100周年表敬訪問
今年5月1日に市制施行100周年を迎える松本市は、県内の18市を訪れて記念事業をPRするキャンペーンを行っている。24日、記念事業実行委員会事務局とミス松本の林芙実さんらがマスコットキャラクターのアルプちゃんを伴って駒ケ根市役所を訪れ「ぜひイベントに来てください」とアピール。原寛恒助役に笑顔でアルプちゃんのぬいぐるみを手渡した=写真。
同市は「輝くひと きらめく未来 100彩まつもと」をテーマに「ウイーン展」「全日本花いっぱい松本大会」「日本のまつり2007in松本」「信州・松本そばまつり」など、来年3月にかけてさまざまなイベントを企画している。 -
悪質滞納者の自動車をタイヤロック
伊那市は本年度中にも、市税などの滞納者に対し、自動車を差し押さえる手段を取る。05年度末の滞納額は累積17億円で、滞納の縮減を図る。上伊那で初めての取り組み。
対象は、納付能力があるにもかかわらず、再三の催告に応じない市・県税、固定資産税、国民健康保険税などの滞納者。滞納額や資産調査などをし、滞納者名義の車両を差し押さえる。それでも完納しない場合は公売する。
文書や電話での催告、職員の訪問徴収、不動産や預貯金など債権の差し押さえなどに取り組み、一定の効果を上げているが、小坂市長は「払えるのに納税しない人がいる。タイヤロック装置導入で、抑止効果をねらう」と話す。
装置は、鉄製でタイヤが回転できないようにホイールを挟み、サイドミラーに付けた差押公示書とチェーンで結び、自動車を固定させる仕組み。普通自動車用と軽自動車用の各1個を導入した。購入費は2万6千円。