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少年スポーツ全国大会・高校総体出場選手を激励
飯島町は20日、役場で、第49回小・中学生全国空手道選手権大会(盛岡市、29、30日)出場の中学生4人と、全国高校総体男子ソフトボール大会(大阪府寝屋川市、8月5-8日)に出場する選手の激励会を行った。
全国空手道選手権大会出場選手は中山真紀さん、井口瑛美子さん、伊藤瞳さん(以上中学3年)、松村世奈さん(中学2年)の4人。5月14日松本市で開いた県大会で、中山さんは形の部で優勝したのをはじめ、4人ともベスト8位入賞を果たし、全国の切符を手にした。
また、高校総体の男子ソフトボール大会には唐沢智貴君(伊那弥生ケ丘高校、3年)が出場する。6月17、18日、福井県越前市で開かれた北信越大会で、2勝2負し、出場が決まった。
高坂町長は選手それぞれに激励金と記念品を贈り「日頃の練習で培った技を十分発揮して」と活躍を期待した。
ソフトボールの唐沢君は「県代表として、1つでも多く勝てるように頑張りたい」。空手道の中山さんらは「「精いっぱい力を出しきり、一勝でも多く勝ちたい」とそれぞれ決意表明した。 -
駒ケ根市内の金融機関浴衣姿で応対
窓口で涼しげな浴衣姿の女性が応対竏秩B駒ケ根商工会議所の呼び掛けに応じて21日、駒ケ根市内の主な金融機関の各店舗で女性職員が浴衣で業務に当たった。
アルプス中央信用金庫赤穂東支店では5人の女性従業員がそれぞれ浴衣を着て接客=写真。「普段着慣れないのでちょっと窮屈。少し動きづらいが業務への影響はない」と笑顔で話した。
訪れた客は「夏らしくていいね」「華やかで店内が明るくなったようだ」と笑顔を見せていた。 -
増田屋自工全国大会へ
第50回高松宮賜杯全日本軟式野球大会第1部(9月8縲・1日、島根県)出場を決めた増田屋自工クラブの代表者らが20日、駒ケ根市役所を訪れ、中原正純市長に出場決定を報告した。小沢政示代表、黒木健次監督らが中原市長と固い握手を交わし、大会での健闘を誓った=写真。黒木監督は「せっかくのチャンス。県、市の代表として全国大会で暴れてきたい」と決意を表明。中原市長は「市民にとってもうれしく名誉なことだ。スポーツが果たす役割は極めて大きく、底辺の拡大に大きな力となるので、目標3位と言わず優勝を目指して頑張って」と活躍を期待した。
同クラブは6月に行われた県大会に優勝、北信越大会(8日、新潟県)の代表決定戦で全国大会出場を決めた。メンバーは駒ケ根市のほか、伊那市、飯島町、箕輪町などに住む、勤務先も異なる選手らで構成されている。 -
ネパール交流市民の会総会
ネパールとの交流を通じて友好を深めようとする駒ケ根市民らでつくる「ネパール交流市民の会」(塩原順四郎会長)は20日、第8回総会を駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。会員ら約30人が出席し、ポカラ市からの中学生受け入れや駒ケ根市民のポカラ市訪問などの計画を承認した。
計画によると▽ポカラ市の中学生5人と校長など計8人の訪問団を8月24日から29日にかけて市に受け入れ、ホームステイ、体験交流、学校訪問、市内観光などをしてもらう▽秋までに駒ケ根市民20縲・5人の訪問団を結成し、11月11日縲・9日にかけてポカラ市を訪れる竏秩B
塩原会長は「混乱していたネパールの情勢も平穏を取り戻しつつあり、中断していた交流が再びできるようになった。今年はポカラ市との友好都市協定締結5年目の節目の年。記念イベントに積極的にかかわっていきたい」とあいさつした=写真。
名誉会長の中原正純市長は「市民に呼び掛けて秋にもポカラ市を訪問したい。私自身もできれば参加し、さらに友好関係を深めたい」と述べた。 -
大雨によるイベントなどへの影響 - 駒ケ根市
駒ケ根市では大雨による被害は少なかったが、被災した近隣市町村への配慮から22日開催の夏祭り「KOMA夏! &ゆかたまつり」での市長ら公職関係者のあいさつなどを自粛する。
23日開催予定の市民総合体育大会は全種目とも予定通りの時間、会場で実施できる見通し。
市内で開催予定だった次のイベントが中止になった。
▽19日=第36回上伊那郡市献血推進大会(市文化会館)▽20日=建設事業関係功労者表彰式(天竜川上流河川事務所)▽21日=駒ケ根市竜東地区農業集落排水施設しゅん工式▽22日=水生生物観察会(おもしろかっぱ館)▽23日=第53回上伊那郡市母子寡婦福祉大会(市文化会館) -
避難所住民みはらしの湯へ
19日までの大雨で西春近北小学校、西春近南小学校で避難所生活を続けていた住民らが21日、西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」で入浴をした。
県は20日、被災者救援のために各地へ「避難所お助けコンシェルジュ」を派遣した。その時、現地で入浴を希望する声があったため、県が市へ相談。県が送迎バスを出し、市が入浴チケットを提供する形で、20日夕方から入浴サービスを提供し始めた。
20日から21日午後までに約25人が利用。避難所生活を余儀なくされているお年よりなどは「良いお風呂でよかった」などと話しながら帰っていくという。
みはらしの湯の唐澤壽男支配人は「地域の人が困っている時。少しでも協力できれば」と話していた。 -
伊那建設事務所が通行止め道路と復旧見通し、迂回方法を発表
伊那建設事務所は21日、現在交通止めとなっている道路の個所とその復旧見通し、迂回方法と現在の対応策を発表した。
大雨に伴う災害などの影響で全面通行止めとなっている国道は3カ所。
横川川の洗掘で通行止めとなっている辰野町読本水の国道153号は、流れの激しい川側に1トン土嚢を積み、山側は砕石で埋めたてるなどして暫定道路を来週中に復旧する。
木曽側の土砂崩落のため通行止めとなっている国道361号伊那木曽連絡道路は、22日午前8時から県道蛯名奈良井線を使って国道19号奈良井へ通行可能とし、松本方面との交通路を確保する。
松倉川沿いの2カ所で土砂崩落があった国道152号伊那市高遠町御堂垣外(杖突峠)は、通行止め解除の見込みは未定だが、諏訪辰野線有賀峠で普通車に限り片側交互通行が可能となっているため、普通車の人はこの路線での迂回が可能となっている。
通行止めの影響で各地で渋滞が発生しているが、県では県外から入ってくる車に早い段階で迂回を促したり、上伊那の交通情報をラジオで流すなどして事態緩和に努めている。 -
宮田村黒川平の崩落、地域経済への影響も深刻に
集中豪雨による宮田村黒川平の山林崩落現場では、21日も土砂が小規模ながら断続的に流出。土石流で寸断された県道駒ケ岳公園線の復旧は、再び降り始めた雨で中断したが、同日午後からあふれた水を本流に戻す作業で再開した。同県道は中央アルプス駒ケ岳ロープウェーに通じる唯一の路線で、観光業をはじめ地域経済に及ぼす影響は大きい。数日中の早期復旧を目指しているが、2次災害の危険性もあり、厳しい対応に迫られている。
「私たちの会社だけの問題ではない。周辺の観光施設と、そこへ商品など納入する業者、そしてお客様。地域全体の経済問題だ」。21日昼、宮田村や駒ケ根市、県、国などの担当者と一緒に現地を視察した、中央アルプス観光の担当者は漏らした。
同社が運営する駒ケ岳ロープウェー、接続するバス、千畳敷ホテルは25日までの運休、営業休止を決定。ただ「天候が回復しないと、何とも言えない」と天を仰いだ。
「これからが観光の最盛期だというのに」と唇をかみしめるのは、宮田村などの関係者も一緒だ。
天候が回復次第、復旧作業に着手し、仮設道路設置などで対応する考え。
車両の通行が難しい区間だけ利用者にバスを乗降して歩いてもらう、ピストン輸送も視野に入れ、早期に登山客、観光客を受け入れたいとも検討が進む。
ただ、山林崩落現場上部を通る黒川林道に亀裂があり、再び大規模な崩落が発生する危険性も。復旧にあたる作業員の安全確保も含め、慎重に対応していく方針だ。 -
宮田村黒川平の崩落現場視察
宮田村黒川平の山林崩落現場を21日昼、同村や県を中心にした関係行政機関、復旧にあたる作業関係者が視察した。天候が回復次第、水の流れを本流に戻す作業から着手すると確認。寸断している県道駒ケ岳公園線は南側に仮設道路を設置して、早期復旧を目指す。
再崩落の危険性があるため、対岸の駒ケ根市が設置したカメラで現場を監視。
現場には崩落の危険性を事前に察知する伸縮計を設置して、復旧にあたる作業員の安全を確保する。異常を感知した場合は、すぐに警報サイレンが鳴る体制をとる。
仮復旧作業は順調にいけば数日中で完了する予定だが、水の流れを戻す現場まで重機が入れるかなど課題も。崩落や天候の悪化次第では、作業日程がさらに延びることなども考えられる。 -
天竜川堤防決壊個所・専門家調査
侵食・洗掘想定
今後調査必要国土交通省天竜川上流河川事務所は21日、箕輪町松島北島地籍の天竜川堤防決壊個所の専門家による調査結果を発表した。決壊原因は「堤防の侵食、洗掘が想定されるが、今後の調査が必要」としている。
調査は20日、国土交通省の河川局、国土技術政策総合研究所などの専門家4人が実施。決壊個所の調査、発見者らからの異常発見時の状況、決壊初期の堤防の変化などのヒアリングをした。
今回の堤防決壊は、計画高水位に相当する水位まで上昇する規模の洪水により、堤防から越水していないにもかかわらず発生した。
聞き取りによると、越水していないが水位が相当程度まで上昇している状態で、堤防の川側の水面付近から堤防の一部損壊が始まり、除々に損壊が拡大して決壊し、上下流に拡がったという。
原因は、堤防の侵食・洗掘が想定されるが、護岸基礎部の侵食に伴い護岸が崩壊したのか、護岸上部からの洗掘から崩壊したかの解明は、決壊時の河川の状況、流速やその分布など今後調査が必要-という。
当面の対策は▽現在実施している大型ブロック投入の継続▽高い数位が長時間継続する可能性もあるため侵食拡大の可能性や施工効率に留意して対策する-2点を示した。 -
箕輪町松島の天竜川堤防決壊
国が避難住民に対応説明箕輪町松島北島の天竜川堤防決壊の応急対策工について、箕輪町と国土交通省天竜川上流河川事務所は21日、松島コミュニティセンターに避難している北島地区の住民に対して工事状況を説明した。
天竜川上流河川事務所によると、堤内地側への侵食拡大を防止するため20日、2トンから5トンの根固ブロック570個を投入。浸水被害防止のため21日も根固ブロックと約1トンの大型土のうを積む工事を続けている。現在は仮堤防の工事で「元の堤防の高さになった」という。秋以降に本堤防の工事をする予定。
住民から、「安全管理に問題があったのでは」「北島の堤防は昔から決壊している。本堤防は地元意見を聞いて設計してほしい」「川の流れをまっすぐにしてほしい」「管理、設計技術面などの担当者がそろった説明の場をもってほしい」などの声があった。
避難住民は14世帯27人。住民は、避難中の自宅周辺の防犯パトロールも要望した。 -
箕輪町・上古田で斜面崩落など大雨災害依然
箕輪町では21日も、山や土手の崩落などの情報が役場に入っている。
上古田グラウンド西の山では、斜面が崩落した。土砂や、なぎ倒された木々が流され、下流の休耕田が土砂に埋まった。
崩落した斜面は、西部箕輪土地改良区の畑地かんがい用水用ため池の西。山に入った地元住民が20日に発見し、区長に連絡した。斜面が大きく崩れ、木が何十本と倒れたほか、沢が深くえぐれている。発見した住民は「本当にびっくり。このまま被害が止まってくれればいいけど」と話していた。
箕輪町は21日午前9時、松島の北島地区以外の地域に出ていた避難勧告を解除。午後5時、北島地区の避難指示を避難勧告に切り替えた。北小河内中村地区は避難勧告が続いている。
国道153号線バイパス(松島交差点から熊野坂下交差点)は午前9時に全面通行止めを解除し、約200メートル区間の片側交互通行になった。 -
JR北殿駅南西斜面に亀裂
18世帯57人避難指示南箕輪村北殿のJR北殿駅南西で21日、斜面に亀裂が入った。村は災害警戒本部を設置し、周辺住民は北殿公民館や親戚の家などに避難している。
斜面は亀裂が1カ所、ずれが2カ所に生じた。斜面全体にシートをはり、道路に面した木が20分間で5ミリずれたことが確認されたため、木を切る対策を進めている。
地元住民の連絡を受け村は午前8時30分に災害警戒本部を設置。午前11時に周辺住民18世帯57人に避難勧告を出し、午後2時25分に避難指示に切り替えた。午後4時現在、4戸6人が北殿公民館に避難している。 -
イベントに影響
伊那文化会館関係伊那市の県伊那文化会館は、豪雨災害発生により延期した19日開催予定だった「さだまさしコンサート」を、8月24日に開催する。午後6時開場、6時半開演。
購入済チケットはそのまま有効。チケット払い戻し希望者は、伊那文化会館窓口、またはサンライズプロモーションへチケットを郵送(郵送方法は同社TEL025・246・3939)し、返金処理する。払い戻し期間は27日から8月6日まで。
県埋蔵文化センターが22日に伊那文化会館で予定していた速報展「長野県の遺跡発掘2006」の調査報告会及びミニシンポジウムは中止する。 -
大雨…イベントに影響
みのわ祭り中止箕輪町は21日、みのわ祭り実行委員会小委員会を町役場で開き、豪雨により災害が各地で発生していることから、みのわ祭り中止を決定した。過去に延期はあったが中止は初めて。会議は、小委員会委員のほか15区の区長も出席して協議した。
町内では22、23日のながた自然公園で予定されていた日中友好キャンプ(長野県日中友好協会青年委員会・女性委員会主催)、23日の町長寿クラブ連合会マレットゴルフ大会が中止。
南箕輪村内のイベントは、22日のみんなの畑作業が延期、23日の2006上伊那労福協まつり(上伊那地区労働者福祉協議会主催)、消防団水難救助訓練、特別養護南箕輪老人ホーム夏祭りが中止。 -
伊那市・西春近北小児童 体育館の避難住民に歌声贈る
「♪希望の風船飛ばそうよ」竏秩B21日午前、伊那市の西春近北小学校の児童たちは、体育館に集まる避難住民に向けて、合唱などのミニコンサートを開いた。住民らはうっすらと目を濡らし「元気をもらった」と明るい表情を広げていった。
片桐省平校長の機転で、1、2、4年生(合計約100人)が次々と活力あふれる歌声やリコーダー演奏を披露。土砂崩落で避難所暮しの沢渡地区約30人にとっては、笑顔を取り戻す「予期せぬプレゼント」になった。
1年まつ組の33人は「シャボン玉」「ともだち」など3曲を披露。橋爪陸君(6つ)は「早く雨が止んでほしい」との願いを込めて歌った。児童たちは体を左右に揺らせながら、体育館に響き渡る大きな声を贈った。
「こんな状況で歌が聞けるなんて」「避難所の雰囲気が明るくなった」などと観客は感動した様子。中には肩をもみに避難所を訪れた孫の優しさを喜ぶ男性の姿もあった。
片桐校長は「避難所での一番の敵はストレス。暗い話題ばかりなので、少しでも気が紛れてくれれば」と住民らの笑顔に目を細めていた。 -
ベル伊那店 陶芸家・天狗寺陶白人さんが個展
岡山県津山市の陶芸家・天狗寺陶白人さん(55=本名・寺元進=)の県内初となる個展は25日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。
材料となる土の選定などを自身で考えた「天狗寺焼き」に約30年間取り組む。昔ながらの穴窯で焼いた素朴な印象の花器、茶器、日用食器など60余点を展示販売している。
「野山あるき」をテーマに作陶した花入れを中心に出品。「野山を歩いていて、咲いている花を家に帰って生けたいな」(天狗寺さん)と思えるような器の前に、来場者の足が止まっている。
天狗寺さんは、現・京都造形大学を卒業後、飛騨高山の長倉三朗氏に師事し、2年間の修行を終えると帰郷。天狗寺山中に築窯し、地元の土を使ってオリジナルの陶器づくりに励んでいる。
「人の作品と違う部分を強調するのではなく、同じ部分を見てほしい。伊那の土と岡山の土にも共通点があることを知ってほしい」と来場を呼び掛けている。
入場無料。午前10時縲恁゚後6時30分(最終日は午後3時)。 -
沢渡地区に避難勧告
沢渡地区に避難勧告
伊那市災害対策本部は20日4時半、沢渡公民館から南側でJR飯田線よりの上下段丘に住む87世帯260人と15事業所に、新たな避難勧告を発令した。
同地区の段丘からの出水を確認し、土砂災害の恐れがあると判断。沢渡周辺の市道を通行止めにし、西春近北小学校への避難を促した。
今のところは、他地区でこうした兆候は確認されていない。 -
駒ケ根市災害対策本部廃止 - 警戒配備へ
大雨による天竜川の水位上昇などにより19日午前1時に設置された駒ケ根市災害対策本部(本部長・中原正純市長)は20日午前、市役所で会議を開き、天竜川の水位が下がってきていることから対策本部をいったん廃止することを決めた。市の災害対策担当者は、これまで人的被害や大規模な被害は発生していないが、21日にさらに降水が予想されるため、原寛恒助役を長とした警戒配備態勢をとって引き続き状況を見守っていきたい竏窒ニしている。
天竜川の水位上昇により19日に冠水した丸塚公園と下平一帯約7・6ヘクタールの水は20日にはうそのように引き、一部に泥が残っているだけ。水稲など農作物への被害もなかった。
市内各地で小規模な冠水などがあったが、いずれも土のうを積むなどして対応し、大きな被害は出ていない。 -
わが家のセーフティーリーダー委嘱式
地域の防犯意識を高めようと駒ケ根警察署と伊南防犯連合会は20日、駒ケ根市内の2小学校の6年生54人に対し「わが家のセーフティーリーダー」のリーダー証を交付した。同署の山本修作署長らが東伊那小学校と中沢小学校を訪れ、児童一人一人にリーダー証を手渡した=写真。山本署長は「あいさつの前には相手の名前を呼んでください。地域の人が顔と名前を覚えてくれる。そして弱いものいじめなど卑きょうなことをしないように。地域の安全をつくり上げるリーダーとなることを期待する」と呼び掛けた。
リーダー証には「友達や家族に安全を広めるリーダーとしての任務」として▽元気良くはっきりとあいさつする▽決められたルールを守る▽みんなの手本になる行動をとる竏窒ネどが掲げられている。 -
宮田村の山腹で山林斜面大崩落
土石流発生、黒川決壊集中豪雨により19日午後6時ころ、宮田村の黒川北側の山腹で高さ80メートル、幅50mに及んで山林斜面が大崩落。土石流となり、せき止められた黒川が決壊した。県道や村道を飲み込み、下流約1キロまで土砂や水が流出。応急処置を施して人家などへの影響は出ていないが、再崩落や増水の可能性もあり、予断を許さない状況が続いている。
現場は駒ケ根橋上流300メートルほどの地点。対岸の駒ケ根高原内のホテル宿泊者が崩落の様子を目撃。村や県は通報を受けて、流れ出た土砂や水を食い止めるため、深夜まで必死の作業が及んだ。
ただ、山腹上部には亀裂があるという情報もあり、2次災害の危険性もあるため復旧は手がつけられない状態。
上伊那建設事務所の担当者は「斜面全体がずり落ちた格好。まだ大雨の可能性があり、さらなる崩落の可能性も否定できない」と話した。
近くに民家はないが、水の流出は宮田観光ホテル脇の県道にも達した。ホテルに宿泊者がいたが、影響はなかった。
水や土砂の流入で寸断された県道駒ケ岳公園線はロープウェーに通じるなど、中央アルプスの玄関口となるが、千畳敷ホテルや駒ケ岳の山小屋は17日の雨量規制で宿泊者はなかった。
この雨により、周辺の宿泊施設も大打撃。夏休みのかきいれ時を迎えるが、キャンセルが相次いでいる。
宮田村新田区の宮田観光ホテル、隣接する温泉施設こまゆき荘はともに通常営業しているが、宿泊、宴会がほぼキャンセル。従業員は「今月一杯は開店休業の状態。これからお盆までが一番のシーズンなのに」と肩を落とした。
今月末まで20組ほどの団体キャンセルもあり、被害はさらにふくらんでいる。
宮田村宮田高原へ続く寺沢林道は各所で崩落があり寸断。復旧のめどは立っていない。
キャンプ場利用者はなく、取り残された人はいない。 -
続く豪雨被害、宮田村で山林崩落
梅雨前線による集中豪雨被害は、雨が小康状態となった20日も続いた。宮田村では19日夕、駒ケ根高原にもほど近い黒川平で山林斜面が崩落。黒川をせき止め、土砂や水が県道、村道を流れたが、20日も応急処置のみで手がつけられない状態が続いている。
崩落した土石流が直撃した県道駒ケ岳公園線は完全に川と化して、100メートル以上に渡って完全に寸断。夏の行楽シーズンも控えるが、復旧の見通しは立たない。崩落現場からは依然として泥や土砂が流れており、再崩落の懸念もあるため監視を強めている。 -
交通渋滞で物資滞る
大雨やそれに伴う災害が発生した19日、中央道、杖突峠、国道153号線など各道路が通行止めとなった。それに伴い、各地区のスーパーやコンビニエンスストアでは物資が届かず、生鮮食品を中心に、品薄状態となった。
松本方面からの物資供給の割合が大きいある大型店では、朝、1割程度の物資供給があったが、その後の供給が滞った。杖突峠の復旧後は、山梨方面からの物資が3時間遅れで到着したが、松本経由の物資は届かず、いつもの4割ほどしか物資がそろわなかった。
20日は、杖突峠に加え、川岸方面道路も復旧したが、物資の到着は5、6時間遅れとなった。同店の店長は「冬場、大雪があるとたまにこうした状態になることはあったが、1日だけ。雨だけでこういう状態になるのは初めて。中央道が通れない影響が大きいが、復旧の見通しがつかないことが心配」と危惧する。
中央道を管理する中日本道路は、20日を目標に復旧作業を進めてきたが、再び土砂の流入があったことにより通行止め解除にはさらに時間がかかると見込んでいる。 -
伊那食品工業、社員が災害復旧へ参加
大雨の影響で各地で災害が発生した19日、伊那食品工業(本社・西春近)では、社員40人が土石流被害のあった柳沢地区の復旧作業にあたった。
市内でも深刻な被害があった柳沢地区には、伊那食品工業の社員が住んでおり、うち3人宅の敷地には土砂や流木が流れ込み、周辺の水田や畑もほぼ壊滅状態となった。それを受け伊那食品工業では、工場の稼動に影響がでない営業、間接部門の男性社員ら40人と会社の重機などを同地区に動員。被害にあった社員宅を中心に、土砂の撤去、土嚢(どのう)積み、道路整備などに1日係りで取り組んだ。
伊那食品工業の関係者は「すべてを元通りというわけにはいかないが、生活するのに必要な部分は確保できた。従来から社員同士の助け合いを大切にしてきたのが今回の災害で役に立った。改めてお互いに助け合うことの大切さを実感した」と話す。
20日も引き続き15人が復旧作業に当たった。 -
はら美術で伊那市の池上信子さんが書展
伊那市旭町のはら美術で20日から、伊那市日影の池上信子さん(74)の書展「くらしの中に書を」が開かれている。かなの美しさを伝える作品約65点が、訪れた多くの人を楽しませている=写真。
主に公民館などで教室を開いている池上さんが、はら美術での個展は2回目。文字離れしつつある今、書をやっていない多くの人にも文字の良さに触れてほしいという思いから、仮名を取り入れた作品も多く並べた。
書のテーマは、四季折々の情景が浮かぶという井月の句をはじめ、近年話題となったドロシー・ロー・ノルトの「子は親の鏡」や、37歳の若さで無くなった井村清さんの詩などを取り上げた。池上さんは「今の世の中にかけていること考えさせるような内容。書を見た人にこうしたことをもう一度考えてもらえれば」と話す。
また、今は使われなくなった古いざるやふるいを使って展示した作品などもある。 -
二極化する集落営農組織の立ち上げ(2)
水田面積の占める割合が大きい地区は比較的迅速に集落営農組織の発足準備を進めている一方、畑作面積の占める割合が大きい西箕輪地区、伊那地区などは、協議が難航している。これらの地区は、畑作農家が参加しなければ面積要件を満たす担い手組織がつくれない。しかし、新しい経営所得安定化対策の恩恵が少ない畑作農家には、組織に参加することにメリットを見出せない人も多く、地区の合意形成が図れずにいる。
伊那地区では、耕作面積の約4割が牧草地と畑。地区で一つの組織立ち上げることを目指してきたが、畑作、牧畜農家の反応が鈍い。
土地の相続税を危惧する人もいる。農地の相続については、細分化防止などの目的で相続税を猶予する制度があり、猶予された個人は、その土地を原則として20年、農業用地で使用した場合に免除される。しかし、組織に参加した場合、土地の所有権が個人から団体へと移るため「その後、相続税は猶予されるのか」と懸念する。
西箕輪地区の場合、遊休農地の管理方法も課題となっている。
同地区は、高齢化、若手農業者の減少に伴い、約7%以上の農地が荒廃している。任意組織は、これら遊休農地も面積集積する予定だが、現在地区で農業を営む人のほとんどが、自分自身の農地を耕作するのに手一杯で、荒廃地を耕作する余裕がないのが現状。まして、何の助成もない畑を耕作していく余裕もないという。
しかし、JA職員は「組織に参加しなかった人たちが今後高齢化した時、その人たちの農地を耕す後継者がおらず、一層荒廃が進んでしまう事態を招きかねない」と危惧する。
畑作面積が大きいわりに、比較的スムーズに協議を進めてきたのが西春近地区。約4割が畑作で占める同地区は、地区で一つの組織を発足し、法律の位置付ける「特定農業団体」としする。すでに85%の基本合意を得ており、加入申し込みに向けた準備が進んでいる。発足は9月を目途としている。
西春近の場合、地域の実情に熟知した関係者が中心となり、3年間かけて組織のあり方を検討してきた。地区で一つとしたのは、認定農業者を除いても任意組織が担い手の面積要件を満たせるため。また、特定農業団体とすることで土地の利活用を円滑に図れるようにした。関係者は「個人で担い手となれる大規模農家だけでなく、小規模にやっている人も一緒に地域で農業を続けていけるような組織にしようとみんなで話し合ってきたんだよ」と経緯を話す。
西春近には、すでに田植えや刈り取りを共に行う協業組織があるが、これらは全て任意組織に統合していく。 -
箕輪町 大雨の影響
天竜川護岸補強工事続く
2カ所で避難生活箕輪町松島北島地籍の天竜川右岸の堤防が決壊した現場では、19日から夜を徹して護岸の補強工事が続いている。
決壊は長さ400メートル、幅50メートル。堤内地側への浸水被害はない。決壊した場所全面に大型の土のうと、重さ5トンのテトラポットを積む作業をしている。153号バイパスの戸沢線から沢までの区間は通行止め。
町は、「安全確認ができれば避難指示を勧告にしたい」としているが、北島地区は避難指示が続いている。避難対象は99戸210人。松島コミュニティセンターには20日も、28人が避難している。
土石流が発生した箕輪町北小河内中村地区は、町建設業組合が土石や流木などの除去作業を続けているが、復旧には最低1週間かかる見込みという。
中村地区の80戸300人は、北小河内公民館と南小河内公民館に避難していたが、18日午後3時に避難指示が勧告に変わり、20日午前10時に南小河内公民館の避難所を閉鎖。北小河内公民館に合流し、60人が避難生活を続けている。
被害は床上浸水14戸、床下浸水17戸。中村と久保南部で約90戸が断水している。町は、20日中に復旧できるよう対応を急いでいる。
松島コミュニティセンターと北小河内公民館の避難住民に対し町は、ながた荘の入浴券を配布。北小河内の住民は個々に、松島の住民は町のバスでながた荘に行き、1日ぶりに入浴した。
町内は下古田で浸水、河川の護岸崩落、法面の崩落、土砂流出など各地で被害が出ており、応急復旧作業が続いている。 -
浸水、土石流など南箕輪村被害小規模
南箕輪村は20日、19日の大雨災害の被害状況をまとめた。床上、床下浸水、沢の土石流発生、林道の土砂流出などがあったが、小規模災害にとどまった。
村は18日午後3時、北殿・南殿・田畑・神子柴の4地域の避難支持を避難勧告に切り替え、久保、塩ノ井の2地域の避難勧告を解除。午後10時に4地区の避難勧告を解除し、全避難が解除になった。
浸水被害は、伊那市境の大清水川と天竜川の合流地点周辺に集中。床上浸水は、北殿の住宅1件、田畑と神子柴の事業所・工場3件、床下浸水は北殿と神子柴で住宅各1件、事業所5件(北殿1、田畑2、神子柴2)。
大泉ダム下の大泉所滝洗沢で土石流が発生し大泉川に達して村道の一部に押し出した。田畑大泉川の護岸は長さ4メートル、幅70センチ、深さ2・5メートルえぐられた。大泉所山線の林道は4カ所で陥没と土砂流出があった。
農作物はスイートコーンとピーマンの被害面積が2・6ヘクタールで、1割の減収の見込み。
村は初動対応が早く段階的に非難準備、勧告、指示を出した。北殿区の下段地域は、天竜川の水害を想定した訓練を昨年実施したばかりで、訓練が機能。各地区自主防災会などの対応も早かった。避難の最終確認は、職員と消防団員がローラー作戦で実施。避難を拒む人が少数いたり、企業が操業しており指示の難しさもあったが、「早め早めの対応ができた」としている。
南箕輪村は20日、19日の大雨災害の被害状況をまとめた。床上、床下浸水、沢の土石流発生、林道の土砂流出などがあったが、小規模災害にとどまった。
村は18日午後3時、北殿・南殿・田畑・神子柴の4地域の避難支持を避難勧告に切り替え、久保、塩ノ井の2地域の避難勧告を解除。午後10時に4地区の避難勧告を解除し、全避難が解除になった。
浸水被害は、伊那市境の大清水川と天竜川の合流地点周辺に集中。床上浸水は、北殿の住宅1件、田畑と神子柴の事業所・工場3件、床下浸水は北殿と神子柴で住宅各1件、事業所5件(北殿1、田畑2、神子柴2)。
大泉ダム下の大泉所滝洗沢で土石流が発生し大泉川に達して村道の一部に押し出した。田畑大泉川の護岸は長さ4メートル、幅70センチ、深さ2・5メートルえぐられた。大泉所山線の林道は4カ所で陥没と土砂流出があった。
農作物はスイートコーンとピーマンの被害面積が2・6ヘクタールで、1割の減収の見込み。
村は初動対応が早く段階的に非難準備、勧告、指示を出した。北殿区の下段地域は、天竜川の水害を想定した訓練を昨年実施したばかりで、訓練が機能。各地区自主防災会などの対応も早かった。避難の最終確認は、職員と消防団員がローラー作戦で実施。避難を拒む人が少数いたり、企業が操業しており指示の難しさもあったが、「早め早めの対応ができた」としている。 -
箕輪町とジャスコ箕輪店が災害時の協定締結
ジャスコ箕輪店と箕輪町は20日、災害時の生活物資供給協力と、大規模災害時の駐車場の一部開放の協定を締結した。
イオンの今年の方針で、地域の災害時への支援のため全店舗が地域との災害協定締結に取り組んでいる。箕輪店が町に申し入れた。
応援生活物資の供給は食品、日用品、衣類など59品目。町の要請に応じて供給する。駐車場は、一時的な避難所として南側駐車場の約半分、160台分の広さを開放する。
18日からの梅雨前線豪雨による災害で、ジャスコ箕輪店は19、20日に飲料500ミリリットルのペットボトル325本、パン220個、おにぎり60個を供給。町が避難所に配った。
平沢豊満町長は締結前の協力に感謝し、「万一の時に供給いただける調印ができ大変心強い。広い駐車場も借りられる。大変うれしい」とし、ジャスコ箕輪店の沖剛一店長は「食品や生活面での物資しか協力できないが、スピードと的確な判断でサポートさせていただきたい」と話した。
民間企業との生活物資供給協定締結はコープながのに続き2件目。駐車場使用は初。 -
【記者室】大雨の被害、今後も注意を
天竜川決壊、土石流発生、橋落下、床上・床下浸水…。15日からの梅雨前線豪雨により上伊那の各地でも被害が拡大している。今なお避難生活をしている住民も多く、疲労も増し、不安な日々が続いている▼災害発生直後は、「天竜川が決壊するとは思わなかった」「土石流が来て、もう慌てて逃げた」と、住民も恐怖や不安の色を隠せない様子だった。災害対策本部の設置が続く自治体では、被害を最小限に食い止めようと、災害場所の応急復旧作業、避難住民への対応、情報収集など対策に追われている▼大雨により地盤がゆるんでいるため、土砂災害発生の危険性も高まっている。とにかく被害が拡大しないことを祈るばかり。土砂災害には十分警戒を。(村上記者)