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繭で子犬の額絵作り
繭を使って今年のえとの犬の額絵を作る講座が28日、駒ケ根市のシルクミュージアム内体験工房で開かれた。市内のほか、遠くは富士見町から訪れた4人が参加し、桑の実の会(矢沢たえ子会長、6人)会員の指導で制作に挑戦した。作品は普通の繭より繊維が毛羽立った綿蚕(わたこ)の繭を細かく切り、子犬を描いた台紙に貼り付けて犬の毛並みの柔らかな風合いを表現するもので、1作品に使う繭は15個。参加者は「フワフワした感じを出すのが難しいね」などと話しながら、苦労して繭をはさみで細かく切ったりピンセットでつまんで貼り付けたりして根気良く作品を仕上げた=写真。富士見町から参加した男性は「繭を使った作品づくりはこれまでにもやってきたが、犬の毛並みを繭で表現するのは初めて。立体感を出すのが難しい」と話しながら、楽しそうに作業していた。
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箕輪町消防団夜警巡視激励
箕輪町消防団は昨年12月中旬から各分団の計画に沿って、町民が安心、安全に暮らせるようにと火災予防を呼びかけて夜警をしている。27日夜、平沢豊満町長、消防署長、箕輪町警部交番所長、消防団長らが各分団を巡視し、団員を激励した。
第5分団の屯所では幹部以上の10人が整列。登内寛智分団長が、夜警実施状況とともに、現在まで異常がないことを報告した。第5分団は、昨年12月27日から3月7日まで延べ33日間の日程で、午後7時半から11時まで、3人が三日町と福与全域を夜警している。
平沢町長は「大変冷え込む中ご苦労様。乾燥して火災発生の環境が整っている。大変だが予防消防のため最大限の努力をしてほしい」、荻原利一団長は「雨や雪が降らず大変乾燥している。すみずみまで広報して火災が起きないようお願いする」と訓示した。
箕輪町警部交番の倉田千明所長は、「犯罪はいつ発生するかわからない。消防施設や車など十分管理して被害にあわないように。寒い中だが健康に注意して頑張って」とあいさつした。 -
箕輪町の治安情勢
05年犯罪、交通事故ともに減少箕輪町警部交番連絡協議会(小林紀玄会長)の新年会が26日あり、倉田千明交番所長が箕輪町の05年の犯罪や交通事故発生状況など治安情勢を報告した。
05年は犯罪、交通事故とも04年より減少した。犯罪発生状況は届出282件で前年より62件減少。件数別では自動販売機荒しが最も多い42件。万引き、空き巣、出店荒しが増加し、車上狙い、器物損壊、自転車盗や自動車盗、詐欺は減少した。
地域別の発生状況は、松島が121件で最多。次いで木下、沢となっているが、04年と比べ3地区いずれも件数は減少した。
交通事故の発生状況は、人身事故126件で30件減少、物損事故572件で2件減少。死亡事故はない。
箕輪町警部交番は、05年の検挙実績が県内の交番で4位の好成績を収めたことも報告した。 -
初級園芸福祉士実践事例発表会
日本園芸福祉普及協会(進士五十八理事長)は28日、初級園芸福祉士らによる実践事例発表会を駒ケ根市役所南庁舎で開いた。県内外の園芸愛好家ら約40人が参加し、花壇作りやグループの活動など園芸に関する体験の発表を行うなどして情報を交換し合った。
地元の「駒ケ根花と緑と水の会」(萬幸一会長・56人)からは2人が演壇に立ち、それぞれ体験などを発表した。副会長の田村修さんは、04年に自治組合長となったことから「ふれあい花壇」に地域で取り組んだことや、勤務する小学校で子どもたちとの花作りを通じて得たことについて発表し「大切なのは生まれ育った自然の中で家族や地域の人たちとの心のつながりを持つことだ」と訴えた=写真。事務局長の小原茂幸さんは会の活動を紹介し「病院や商店街を花で飾るサポートなどを行っている。活動を通じて地域に貢献したい」と述べた。 -
焼肉「木曽の権兵衛」が特別セール
権兵衛トンネルの開通を心の底から喜んでいるのは伊那市日影の焼肉店「木曽の権兵衛」。開通に合わせて焼肉注文の客に限り、ドリンクすべて半額の記念特別セールをする。2月3縲・0日。
経営者の岩原集さんは、店名の通り木曽の出身(木祖村)。伊那市のほか箕輪町にも店を持つが、実弟が同じ名前で木曽側権兵衛トンネルアクセス近くの国道19号沿いで店を開く。
木曽の店が元祖で、新店舗を開く際、店の名前が知られていない経済圏の違うところに出そうと、あえて伊那を選んだ。
「トンネルが開くと事情が一変。一つの経済圏になりますからね。時代の変化を実感します。ふるさとが近くなってうれしい」と話す。
伊那店内には62インチと120インチの大型画面を設置し、客が自由にビデオ・DVD・パソコンをつないで利用できる。「木曽に行った人がビデオとか流して楽しんでくれないかな」と楽しみにしている。 -
木工房KUSAKABEいよいよ始動
「伊那は縁もゆかりも無かい土地だったんですが、木工をする場所として選んだんです」
伊那市ますみヶ丘。森に囲まれた工房で話した。無垢の木を中心に素材の良さを生かしたイスやテーブル、絵本棚・額・木工小物を造る。現在は、地元のある建設会社のモデルルームに納入する家具づくりに追われている。「やっと木工房の方が軌道に乗ってきた感じ。いよいよ本格始動です」と笑う。
01年4月、生まれ育った関西から伊那に移り住んだ。無垢の木で木工房を営むことが夢だった。だが、それまでは、木工とは無縁。伊那技術専門学校の木工コースを目指してきたが、「驚くほどの倍率」と「県内出身者優先の原則」の前に受講できなかった。大工について技術を学ぼうと訪ねた先で、建具屋を紹介された。ここで2年間修業した。
「でも奥さんもいましたから、自分の夢ばかり追いかけているわけにもいかない。それで、かけ持ちでバイトもやっていたんですよ」
昼は建具屋で修業。夜や休日は、食品加工会社で海産物のふりかけづくりに励んだ。大阪市梅田でうどんと地鶏料理の店の経営を手伝っていたこともあり、「思わぬところで過去の知識が生きたりして、幸運でした」と屈託なく話す。
もともと大学では電気工学を専攻。体調を崩し入退院を繰り返すうちに、なにか「手に職をつけなければ」と考え、デザインの道に転進。専門学校・大阪芸術大学大学院と工業製品のデザインを学んだ。
だが、量産される工業製品は自分が直接手を加えなくても出来上がってしまうことに疑問を感じ、デザインした人、造った人の個性が表現できる素材を探していたという。
転機になったのは大阪のデパートで開かれた木工家具の展示会。安曇野のある木工房が出品した作品に胸を打たれた。木はこんなにも造った人が表わせる素材なのか竏窒ニ。
「鉄とか固いものは無理だが、木だったら加工できるだろうと思ったんですが、そう甘いものではないとつくづくわかりました」
実際に木工を手がけてみると、素材としての木は、「自分のデザインを生かして行く場合に制約が多い」と言う。良い木目だと思ったが利用できる部分が少なかったり、削ったら反りが出たりとか……。「木は生き物。形を勝手に変えられない。そこに自分のデザインを生かしていく」ことが難しさでもあり、楽しさでもあるという。
奥さんと1歳の娘さんとの3人暮らし。夢を追いかけて伊那の地にたどり着いた青年の、新しい挑戦がいよいよ始まる。 -
宮田中の新谷さん、スピードスケート全国上位進出目指す
2月5日に北海道釧路市で開幕するスピードスケートの全国中学総合体育大会(全中)に、宮田村宮田中学校3年の新谷千布美さん(15)が短距離2種目で出場する。課題のスタート、その後の加速力に磨きをかけ、滑りにくい北海道の氷に対応する秘策も練ってきた。3年間最後の大舞台で、上位進出を狙う。
昨年決勝に進出した500メートルと、1000メートルにエントリー。「集中している」とコンディションも上向きだ。
寒さの影響で釧路の氷の質は、長野に比べて滑りが悪い。父親でコーチの純夫さんの指導で、会場の状況に応じた練習メニューも取り入れた。
今月初めの県予選は不本意な記録で、500メートル8位、1000メートル13位という結果に終わった。3年連続で全中出場の切符は手にしたが、練習時の好調さを本番に出せない歯がゆさも残った。
本来ならばスタートから100メートルまで10秒台の力を持つ。しかし、大会になると、1秒近く遅くなる時も。特に20メートルまでのダッシュが課題で、県予選後も調整を続けてきた。
「もう緊張とか言い訳にできない。やるしかない」。今までの集大成の気持ちで大会に臨む。 -
足元から考える健康教室
宮田村の地域活動グループ「いきねっと宮田」は29日、日本転倒予防運動指導協会副理事長の牧内隆雄さん=飯田市=を講師に足元から考える健康教室を村民会館で開いた。一般住民約60人が参加して、老後も元気に過ごすための日常の体の手入れについて学習。見落としがちな指や足裏の感覚の大切さを学び、楽しみながら簡単な体操に挑戦した。
牧内さんは、転倒による骨折が原因で寝たきりになる人が多いと説明。ちょっとした気づかいが老後の暮らしに影響することを話し、誰でも気軽にできる体のメンテナンスを教えた。
特に足元のケアについて繰り返し指導。靴や靴下の正しいはき方を解説し、本来の足の機能を回復させることが転倒予防につながると話した。
丸めてボール状にした新聞紙を足指でつかむなど、ゲーム感覚の体操も紹介。参加者は普段余り気にかけない足裏の感覚をよみがえらせながら、笑顔で取り組んだ。
イスに立ったり座ったりする連続運動や基本的なストレッチなども学習。ほんの少し自分自身の体を見つめ直すだけで、体の感覚が軽くなるくことを肌で感じていた。
いきねっと宮田は女性の視点でむらづくりに協力しようと活動。身近な生活問題をテーマに、住民に広く参加を呼びかけて講演会や学習会などを開いている。 -
「闘犬の雄叫び」展
伊那毎日新聞に連載中の人気エッセー「闘犬の雄叫び」が100回を超えたことを記念して、投稿者山崎衛さん=駒ケ根市=によるロビー展が駒ケ根市のアルプス中央信用金庫赤穂営業部で30日から始まった。軽妙な語り口と独特の視点でファンの多い山崎さんのエッセー作品9点が拡大パネルで展示されている。山崎さんは「日常の生活の中で感じたことを自然体で書いてきただけだが、こんなに長く続くとはまったく思っていなかった。書くことで世の中のことを考える習慣がついたね。こんなばかばかしい内容のものでも読んで面白いと思ったり、活字や文章に触れるきっかけになってくれればうれしい」と話している。
山崎さんの友人である田中由明さん、矢亀政美さんの撮影した風景などの写真10点も展示している。
2月20日まで開催中。入場無料。 -
【特集 権兵衛開通】木曽高速は山を越えるか?(3)
権兵衛トンネル工事が始まった直後の2000年、伊那市は、県道与地竏鋳C野線とは別に、西箕輪に市が開設した体験型農業観光施設みはらしファームに抜ける道路開設を計画していた。権兵衛トンネルを利用する観光客を、市が観光の目玉とする施設に誘うことが目的だった。
だが、この計画は経ヶ岳周辺の自然環境・生活環境の保全を主張する地元住民の反対に合い、棚に上がった。・ス幻の道・スとなったのだ。
地元住民に説明しないまま、林道「みはらし線」などと名称までつけて県に要請、長野県地域森林計画に盛り込ませるなどしたことが、住民の反発に油を注いだ。経ヶ岳山ろくには絶滅危惧種のオオタカが営巣し、ハチクマやクマタカなど貴重な猛きん類の姿も確認され、「観光客誘致よりも豊かな自然を守ろう」との気運が高まった。
この住民の動きは、その後も権兵衛開通にともなう乱開発に歯止めをかけるための、西箕輪地区の景観保護条例の締結や、自己用広告物ガイドライン制定へと引き継がれた。
では、みはらしファームへの誘客方法・誘導ルート計画は、その後どのように見直しが掛けられてきたのか?そもそもトンネル開通による観光客の増加をあてこんで西箕輪の地に作られた施設。トンネルと結ぶ道路計画を変更した以上、その位置付けにまで戻って再考するべきとの声も上がったが、そうした議論はどこまで煮詰まったのだろうか?
伊那市は06年1月の臨時議会で、県道与地辰野線以東の権兵衛道路沿いに、8億円以上をかけた「伊那市の出入り口にふさわしい地域情報発信交流施設」を建設するのが適当とする、コンサルタント会社に依頼した調査結果を報告した。そこには「観光情報の発信」という視点から「既存観光地」との関係が触れられているが、車でわずか5分の地に立つみはらしファームとの共存の方法などには言及されていない。
権兵衛開通にともなう地域振興と、自然・生活環境の保全のあり方は、今後もますます重要な意味を持つだろう。・ス幻の道・スをめぐる2000年当時の市と住民との議論は、その先駆的な位置を占めるものとなろうが、その議論の道筋は、まだ定かではない。
=毛賀沢明宏= -
高校改革プラン推進委員会(16)
第3通学区高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)が30日、南箕輪村民センターであり、諏訪、上伊那、下伊那の高校再編に関する最終報告書をまとめた。報告書は数日中に正副委員長が答申する予定で、それを受けた県教育委員会が、本年度末までに実施計画を策定する。県教委は、07年度実施を基本的には変えていないが、どの地区も統合は時間をかけて進めたいとする姿勢があり、一律07年度に実施することはできそうにない。
最終報告書は(1)岡谷東と岡谷南の統合(2)箕輪工業の全日制募集停止(3)飯田長姫飯田工業の統合竏窒フ全日制案と▽上伊那農業と箕輪工業の定時制を多部制・単位制高校に統合する▽飯田長姫と飯田工業の定時制を統合する竏窒ニする定時制案を結論とした。総合学科は、具体的校名での結論は得られなかったが、1校設置を結論とし、位置付けは県教委に委ねられた。
実施や計画策定の過程については、岡庭一雄・阿智村長が「実施は地域と相談しながら進めてほしい。地元との協議はあるのか」と質問。県教委は「学校関係者の意向など、反映できる部分は反映させる。関係者の意見を聞いたり、住民の理解を得た上で、実施していきたい」とした。
統合時期への配慮を強く求めてきた諏訪だけではなく、上伊那には、上農定時制の統合時期を見合わせてほしいとする動きがあるほか、飯田長姫と飯田工業を統合する下伊那も、それぞれの校地を維持したまま統合する“ジョイント”で当面は様子をみたいとして、校舎を1つに統合するまでには時間をかけたいとする思いが強い。県教委は、報告書に示されたことを重視して統合を進めたいとしているが、地域の声と統合方法や時期をどのように調整していくのかは、今後の課題となる。 -
火災多発で注意呼びかけ
箕輪町で27日から29日まで3日連続で枯れ草を焼くなどの火災が発生し、箕輪消防署と町消防団は防災無線などで注意を呼びかけている。
1月は29日までに4件の火災が発生。そのうち3件が畑の枯れ草などを焼く火災で、10日に木下一の宮、27日に上古田、29日に大出で起きた。たき火の延焼のほか、たき火の不始末などが原因と見られている。
消防署は、「空気が非常に乾燥し風の強い日が多い。屋外でのたき火は十分注意して。春先になると田畑の枯れ草を焼くことが多くなる。飛び火の危険もあるので気をつけてほしい」と話している。 -
強く潔い剣士へ決意新たに
伊那剣心館(田中宏明会長)の第22回鏡開きが29日、伊那市の伊那北地域活性化センター・きたっせであった。胴着姿の子どもたちや保護者ら約100人が集まった。
田中会長は「剣道は礼に始まり、礼に終わる。その礼には感謝の気持ちを込めること。その気持ちを持って本年度も皆で頑張っていきましょう」とあいさつ。クラブ員代表の唐木隼人君が「強く潔い剣士になれるよう目標を持って、けいこに励む」と誓いの言葉を述べた。
田中会長とクラブ員3人が掛け声とともに用意された鏡もちを引っ張りあって割り、一年間の円満を祈った。全員で面やこてなどの素振りをして、気持ちを新たにし、祝宴でビンゴゲームなども楽しんだ。
伊那剣心館は小学生から中学生までを対象に、伊那市の武道館を中心に週2回のけいこを展開。各種大会へも出場し、好成績を収めている。 -
50人余で熱戦 新春囲碁大会
日本棋院上伊那支部は29日、新春囲碁大会を伊那市西春近のサンライフ伊那で開いた。小学1年生から80代までの愛好者51人が集まり、自分の腕を競った。
対局は3段以上のA級(33人)と、2段以下のB級(18人)のクラス別による変則リーグ戦。小学生も大人に交じって対等に戦う戦いや、「まいった」と碁盤をじっとにらみつけ、相手の戦術に頭を抱える姿もあった。
結果は次の通り。
【A級】 (1)鬼頭隆雄(6段)駒ヶ根市(2)北村俊郎(8段)中川村(3)藤原善信(3段)高遠町(4)城倉定広(4段)伊那市(5)石井国彦(5段)伊那市
【B級】 (1)田中千翔(2級)西春近北小5年(2)滝沢慧(8級)伊那小3年(3)城倉恒久(2段)伊那市 -
「独立」をテーマにそれぞれの感性を表現
上伊那や諏訪地域の高校生有志によるファッションショーが29日、伊那市駅前ビル・いなっせであった=写真。「In‐dependence(独立)」をテーマに、それぞれの感性を表現。スポットライトを浴びた個性的な衣装が次々と披露され、約200人の観客を魅了した。
昨年に続き2回目で、伊那北、赤穂、諏訪実業、諏訪二葉に加え辰野、伊那西高校が新たに参加。計6校の生徒12人が約50点をデザイン・制作し、本人や友人、母親らがモデルを務めた。
服職関係の大学進学が決まっている、伊那北校3年の笠原瑠依子さん(伊那市)は「自慢の母親にプレゼントを」と、自分と母親、母親の友人の3着をデザイン。母親は「上京する前の最後の思い出になった」と白いドレスを着て、娘の独立を喜んでいた。 -
上伊那郷土館専門委員研究発表会
上伊那教育会郷土館部は28日、第27回上伊那郷土館専門委員研究発表会を伊那市駅前ビル「いなっせ」で開いた。
委員の専門研究を学び、個々人の専門性を高めることがねらいで、自然・人文分野に携わる6人が発表した。
歴史班の原毅教諭のテーマは「大久保文書からみた近世上伊那地方の飢饉縲恷阯ヌ・中坪村の場合縲怐v。
伊那盆地は飯田藩・高遠藩などが、ほとんどを統治していたが、手良・中坪村など森林資源が豊富ないくつかの山村は、幕府の直轄下に置かれ、木材供給に重要な役割を担っていた。全国的にも深刻な影響を及ぼした「天明の大飢饉」は、同地域にも大きな打撃を与えた竏窒ニ説明し、中坪村が幕府に支援を求めた文書を紹介した。
文書は、飢えた村民177人のうち餓死寸前の人が94人に及んでいるため、一刻も早い食料支援を求め、当時の悲惨な状況がうかがえる。
原教諭は「水害や冷害など、さまざまな災害が長期間続く一方、遠隔地にいる統治者の対応が遅れ、危機的状況が一層進んだと考えられる」とし、過去の経験から現代の飽食を改めて見直したい竏窒ニまとめた。 -
上農定時制の統合は「実情を配慮して提言を尊重」
多部制・単位制が定時制の受け皿となることが分かるまで、上伊那農業定時制の統合を見合わせる内容を報告書に付記してほしい竏窒ニ、働きかけてきた上農定時制関係者にとって、今回の結論は大きな不満を残すものだった。
統合時期への配慮を求め上農定時制関係者らは22日、県教委や上伊那の委員らとの話し合いを開いた。池上委員長は「統合は時期をみてという意見は盛り込まなければと考えている」と話し合いの後にコメントしたが、今回の最終案は「多部制・単位制高校の設置は定時制の実情を配慮し、各方面からの提言を尊重するよう配慮してほしい」と付記するに留まり、直接上農定時制の統合に関する文言は盛り込まれなかった。池上委員長は、この文言の中で、関係者らの要望を汲み取ったと竏窒オたが、同様に時期の見合わせを求めていた岡谷東と岡谷南については「地域の合意形成が不足しており、魅力づくり、日程、方法などで慎重な対応をしてほしい」と盛り込まれており、不公平感が上農定時制関係者らに広がっている。
県教委は「現在上農定時に在籍する生徒は、基本的にここで卒業することを考えている」としている。しかし定時制関係者らは、多部制・単位制の方向性が見えるまでは募集も継続することを求めており「実施計画を策定するまでの間、何らかの形で打診があるため、できる限りこちらの考えを反映したものとなるよう求めていきたい」としている。 -
国道152号高遠バイパス最終の東高遠工区680メートル着手
国道152号高遠バイパスの最終工事となる東高遠工区の安全祈願祭と起工式が30日あり、県や町職員、地権者、施工業者ら50人余が出席した。
県や高遠町が進めている高遠バイパス事業は、大型車の交通対策、観桜期の渋滞緩和などを目的に、1979(昭和54)年度に着工。全長7・6キロのうち、これまでに6・9キロが完成、供用されている。
残りの東高遠工区は、町道的場公園線から国道361号の高砂橋まで高遠城址の西側を通る延長680メートル。幅員は11メートルで、車道は2車線6・5メートル、片側歩道(2・5メートル)。およそ100台を収容する観桜期用の駐車場がある町道的場公園線から約100メートル間は、両側歩道となる。事業費約8億5千万円をかけ、08年度中の完成を目指す。
また、同工区沿道の景観を考える委員会の検討結果を反映し、建設区域に予定している橋りょうのデザインは、近くの高遠大橋との調和をとるなど「周辺の自然環境に違和感を与えない」ように配慮した計画になっている。
式で伊東義人町長は「生活、産業・観光用の道路として地域住民の待ちわびた重要な路線であり、新伊那市の新たな発展と飛躍にもつながる」とし、早期完成に期待した。 -
高遠・長谷の保育園年長児が作品展
高遠町と長谷村の4保育園の年長児56人による作品展が30日、信州高遠美術館で始まった。卒園を前に、これまでの成果を発表する恒例企画。この一年間に描いた絵の中から、1人1作品を選んで飾った。2月18日まで。
運動会のタイヤひきや玉入れ競争、夏祭りの踊りといった行事、プール遊び、土手滑りなど友達と楽しんだ様子や、両親の顔を描いた作品もある。いずれも心に残った思い出をクレヨンなどで画用紙いっぱいにいきいきと表現している。
幼いときから美術館に親しんでもらいたいという狙いもあり、期間中に、各保育園の園児が訪れて鑑賞する。
入館料は一般500円、小中学生150円。午前9時縲恁゚後5時(最終入館4時半)。火曜日休館。
問い合わせは、信州高遠美術館(TEL94・3666)へ。 -
権兵衛トンネル開通をPR
南箕輪村の大芝荘と大芝の湯のロビーに、2月4日の権兵衛トンネル開通をPRする横幕を取り付けた。しばらくの間、飾っておく。
横幕は縦50センチ、横3メートルで、ビニール製。「祝権兵衛トンネル開通 平成18年2月4日」の文字が入る。
これまで観光客から「木曽に寄っていきたい」と聞かれることがあったそうで「開通後は農道を右折し、権兵衛トンネルを抜けるルートが紹介できる」と話す。
2月には、木曽から訪れる日帰り利用客の予約が入り、トンネル開通に伴う利用客の増加に期待している。 -
つばさの会閉講式
##(見出し(1))
つばさの会閉講式
##(見出し(2))
飯島町の小学生を対象にした食育と生活習慣予防の「つばさの会」の閉講式が28日、飯島町保健センターであった。
大沢教育長は15人の小学生に修了証を手渡した後「1年間、健康な体を作るための勉強をしてきた。21世紀をしっかりと生きていくに、これからも学習を」と期待を込めた。
同会は6月開講、小児科医師による、生活習慣病予防についての学習会、校内での健康運動指導士による運動指導などを行ってきた。
この日は町管理栄養士の土村みどりさんの指導で「ご飯の量にしてみたら」をテーマに食事指導をした。
カニの揚げ春巻き(306kカロリー)、ジャガイモとニンジンのドイツ風おやき(203kカロリー)、ニンジンのリボンサラダ(97kカロリー)の3品を調理し、ご飯に置き換え、適切な摂取カロリーについて理解を深めた。 -
駒ヶ根市キンボール大会
第5回駒ヶ根市キンボール大会が29日、同市民体育館で開かれた。一般、ジュニアの2部門で23チーム、160人が出場し、今注目のニュースポーツに親しんだ。
14チームが参加した一般の部は、熟練者も多くレベルの高い争いに。キンボール愛好会Bが優勝した。
9チームによるジュニアの部も、子どもたちが大きなボールを床に落とさないように、フィールドを駆けまわった。最強初心者軍団が制した。
上位の結果は次の通り。
【一般の部】(1)キンボール愛好会B(2)おけらでチョキ(3)キンボール愛好会Z
【ジュニアの部】(1)最強初心者軍団(2)おけらjr(3)MMNY -
身障協カラオケ交流会
駒ケ根市身体障害者福祉協会(北原和雄会長)は27日、恒例のカラオケ交流会を障害者センター高砂園で開いた。会員ら約30人が参加。『青い山脈』『リンゴの歌』『黒田節』など懐かしい歌を中心に思い思いの曲を紙に書いてリクエストし、代わる代わるマイクを握って得意ののどを披露し合った=写真。参加者は菓子やみかんなどをつまみながら歌に合わせて手拍子を打ったり、一緒に歌ったり竏秩B今年1年の平穏を願いながら楽しいひとときを過ごしていた。
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駒ケ根で土手火災
28日午前11時過ぎごろ、駒ケ根市赤穂中割の農業の男性(80)方の田の土手から出火。土手など約2500平方メートルを焼いて約1時間後に鎮火した。けが人はなかった。駒ケ根署の調べによると、男性の家族が土手で草を燃やしていたところ、火が風にあおられて周囲に燃え広がった。
伊南行政組合消防本部は空気が乾燥して火災が発生しやすいことから住民に注意を呼び掛けていた。管内では27日の飯島町本郷に続き、2日連続の土手火災。 -
福寿草咲いて春近し
厳しい寒さの中、新春の光集めてフクジュソウ輝く-。「福寿」と、おめでたい名前をちょうだいしたフクジュソウが、中川村や飯島町の民家の庭先で咲き始め、春近しを伝えている。
キンポウゲ科の多年草。多数ある花弁は黄金色で光沢があり、陽が射すと輝く。 -
消費生活大学閉講式
飯田消費生活センターと駒ケ根市は27日、05年度消費生活大学の閉講式を駒ケ根市の駅前ビル・アルパで行った。受講した上下伊那の49人のうち、全6回・12講座の9講座以上に出席した37人に修了証書が手渡された=写真。
飯田消費生活センターの久保田篤所長はあいさつで「もともとは消費者運動のリーダーを養成しようと始まったこの大学だが、身の回りで多くのトラブルが起きる今の時代にあって自分を守り、周りの人を守るための知識を学ぼうと一緒に勉強してきた。この講座をきっかけに、学んだ事を地域の中で生かしていってほしい」と期待を述べた。修了者の一人は「食品表示や架空請求など身近な問題についてたくさんの勉強ができた。今後の生活の中でその知識が役に立つと思う」と話していた。
同大学は昨年11月4日から毎月2回、公開講座を含む全6回の講座を開き、保健所職員や司法書士、警察官などを講師に招いて生活にかかわるトラブル防止のための知識などについて学んできた。次回講座は06年秋頃に伊那市で開講される予定。 -
伊那養護学校高等部が作品販売
伊那養護学校高等部の生徒らが作業学習の時間に作った作品などの販売が28日、駒ケ根市のベルシャイン駒ケ根店1階メロディー広場と店頭で行われた。生徒約70人が交代で接客に当たり、木工、縫製、陶芸、農芸、生活、薪(まき)の各班に分かれて作った机やいす、ベンチ、茶わん、皿、布袋などを格安の値段で販売。訪れた買い物客は「よくできているね」などと作品の出来に感心しながら、いくつも買い求めていた=写真。店頭では屋台で焼きいもの販売も行われ、生徒が「いかがですか」と大きな呼び込みの声を上げていた。作業班の中山豊教諭は「生徒が苦労して作った作品が好評でうれしい。今後の授業の励みにもなる」と話した。
同校では授業の一環として週3回、6時間の作業学習を行い、できた作品を年に1回、一般に販売している。売上は次回作品の材料費や学校の備品購入費などに充てられる。 -
本場スリランカの紅茶が売れ行き好調
宮田村のスリランカ料理店アルッガマゲは昨年11月から、本場同国の紅茶をベルシャイン駒ヶ根店(駒ヶ根市)に卸し、販売を開始している。売れ行き好調で今月末からはベルシャイン伊那店(伊那市)でも取り扱う予定だ。
スリランカ出身の同料理店オーナー・ウダヤ・アルッガマゲさんが自ら母国の紅茶工場に足を運び、日本人の好みにあう20数種類の銘柄を厳選。
価格は市販品よりも若干高めだが、ベルシャイン駒ヶ根店では発売開始からわずか2カ月間で250個を売り上げた。本物志向が受けて、リピーターも多い。
紅茶の他に各種カレーの素も発売中。「アルッガマゲ」店内でも従来通り取り扱っている。問い合わせはスリランカ料理アルッガマゲ85・0080。 -
日赤奉仕団団員会議
宮田村分区日本赤十字奉仕団(分区長・清水靖夫村長)は28日、新年初めの団員会議を村デイサービスセンターで開いた。各区選出22人の団員に委嘱書を交付し、役員を決定。家庭看護法の講習もあり、奉仕の心で地域の安全、安心に協力することを確認した。
奉仕団の任務について説明を受け、さっそく家庭看護法に挑戦。
村デイサービスセンターに看護師として勤務する小田切佳子さん(日赤県支部派遣指導員)の指導で、介護ベッドの使い方、シーツの替え方など、寝たきりの人に負担をかけない介護の仕方などを学んだ。
役員は委員長に原田やよひさん=中越区=、副委員長に下平久代さん=北割区=を選出。
原田さんは「各地で災害が発生しており、何もないことのありがたさを痛感している。平穏なことを祈りながら、みんなで学習を深めていきたい」とあいさつした。
奉仕団は防災訓練に参加するなど、消防団や各地区と連携。福祉ふれあいまつりなどイベントにも参加するほか、各種研修などを通じて研さんを図る。
団員は次の皆さん。
▽町1区=黒河内米子、白川明美▽町2区=山浦光恵、山田和子▽町3区=白鳥佐貴子、松尾幸江▽北割区=下平久代、伊藤節子▽南割区=加々美美香、春日嘉代子▽新田区=北林道子、小田切あけみ▽大田切区=深沢利子、清水きよ子▽大久保区=細田津根子、小田切敏美▽中越区=原田やよひ、橋倉栄子▽つつじが丘区=新井明美、川上直子▽大原区=辰野恭子、保科洋子 -
新年度の予算査定終了
宮田村の新年度予算査定が27日で終了した。保険医療、介護給付費など社会保障関連の経費が増大しており、当初目標額を上回り一般会計予算案は本年度当初並みの32億円台で固まった模様だ。予算の硬直化が進んでおり重点配分を打ち出すことも難しい状況だが、教育も含め子育て支援関連に配慮した編成になったとみられる。予算案の発表は2月20日以降となる見通し。
査定は年明け直後に始まり、26、27日に村長査定を行なった。
昨年7月に就任した清水靖夫村長にとっては初の予算編成。
予算で重点項目を示したい所だが「どの事業も中途半端で終えることはできず、大変難しかった。基金の取り崩しもやむを得ないと指示した」と本紙の取材に答えた。
村長は全ての事業を白紙から見直す「ゼロベース」を新年度予算の方針に示し、経費をかけずに効率やサービスの向上を図る「ソフト重視」も打ち出している。