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かんてんぱぱホールで第12回書晋展
伊那市在住の書道家らでつくる書晋会(宮沢梅径会長)による第12回書晋展が11日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。出展者14人の多彩な書や刻字など約80点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
同会は上伊那書道会の委員で、伊那市に在住するメンバーで構成しており、毎年1回、会員展を開催している。
出展者のほとんどがそれぞれで教室を持ちながら活動しているが、作風は一人ひとり異なるため、会場に並ぶ作品も多彩。テーマとなる瀧を木版全体の表現した刻字や、井上井月の句を書いた巻物など、製作者の思い思いの作品が並んでいる。
出展者の一人、泉石心さんは「それぞれの分野で活躍されている先生たちのバラエティーに富んだ作品が並んでいる。ぜひ楽しんでいただければ」と話していた。
入場無料。午前9時半縲恁゚後5時(最終日は午後4時まで)。 -
伊那市農業委員会が農業施策に関する建議書を提出
伊那市農業委員会(北原孝治会長)は8日、農業施策に関する建議書を伊那市に提出した=写真。
要望事項は▽農地保全と有効利用▽担い手の育成と後継者対策▽有害鳥獣対策▽地産地消と食育竏窒フ4つ。
具体的には、認定農業者や集落営農組織の利用集積促進を目的とした基盤整備未実施地区の解消や、有害鳥対策、農地保全を目的とした緩衝帯の設置、捕獲した有害鳥獣の処理施設の充実などを求めている。また、国の新たな政策に伴ない各地区ごとに組織化した集落営農組織については、今後、4年以内に法人化することが求められているが、任意組織である現状を見ても、採算の取れる法人となるには厳しい状況にあり、情報提供やアドバイスを行うサポート体制の充実、集落営農組織が農業施設などの財産を所有した場合にかかる固定資産税などの免税措置の検討を求めた。
小坂樫男市長は「年々厳しくなる農業情勢の中、委員のみなさんも苦慮されていると思う。みなさんの要望にはなかなかお応えできないと思うが、農業者の意欲が失われないようにしていきたいと思う」と語った。 -
つくしんぼ保育園園長
伊那市御園
宮田克思さん(41)保育園としての始まりは、まだ上伊那に保育園が不足していた40年ほど前までさかのぼる。仕事を持ちつつも未満児を抱えて困っていた父母らが、アパートの一室を借りて始めたのが始まりだった。園舎ができたその後も、当時の公立保育園では対応していなかった朝7時から夜7時まで保育を行ったり、手厚い未満児保育に取り組むなど、働く保護者のよりどころとなってきた。
「今は雇用状況が安定しなかったり不規則な勤務体制の中でやってるご家族も多い。だからこそ、お父さん、お母さんと同じ目線に立ちながら“子どものために”ってことをどこまで一緒に考えていけるかが大切だと思う。地道なコミュニケーションを積み重ねながら、さまざまな家庭を支えられる保育園でありたいと考えています」と語る。
◇ ◇
つくしんぼ保育園に出合ったのは17年前。当時はまだ、男性保育士は珍しく、保育士としても3、4年の駆け出しだったが、「これからは男性も保育士になる時代がくると思う。まだ無認可の保育園だけど、やってみないか」と保護者の一人がそう声をかけてくれた。これから認可を受けようという動きの中で、若い力が必要とされていることを感じ、同園の保育士となることを決意。その4年後、高齢だった前園長の後を継いで弱冠28歳で園長に就任した。
「園長になってからは、切実な思いで『ここしかないんだ』と、集まってくる方々がこんなにもいるんだと改めて実感しました」と振り返る。 -
戸草ダム建設 事業促進を三峰総に要望
本格着手が遅れている伊那市長谷の戸草ダム建設事業に関し、市三峰川総合開発事業対策協議会(会長・小坂樫男伊那市長、16人)は8日、同事業を取り組む、国土交通省三峰川総合開発工事事務所(長谷)の竹田正彦所長に事業促進を求める要望書を提出した。
要望書は、ダム建設を含む三峰川総合開発事業の一つで、事業を先行した「美和ダム再開発事業」が一通り終わったとし、「水源地域住民らの悲願であった戸草ダムの本格的着手」を願う内容。国が位置付ける天竜川河川整備基本方針および河川整備計画にダム建設を組み入れること竏窒ネどを具体的に上げた。
小坂会長は「地元も協力態勢にあり、用地買収もほぼ終えている。地元の大きな要望として戸草ダムは治水の面で必要」と要望。竹田所長は「今日の要望を踏まえた準備を進めたい」とした。 -
児童の個人情報の記載されたノート紛失
伊那市内の小学校の児童250人分の成績や職員の住所及び連絡網を入れた同校職員のバックが紛失していたことが、8日、市教育委員会の発表でわかった。バックは同日午後、辰野町で発見され、個人情報流出が懸念されていた児童の成績や学校職員の住所及び連絡網も、紛失当時の状態のまま入っていた。
同教委によるとバックがなくなったのは5日の午後6時すぎで、同校職員が帰宅途中、音楽教室へ子どもを迎えに行った際、同教室前の道路脇へ自動車を停め、数分間車を離れた間に車内助手席から消えた。車の施錠はしておらず、エンジンはかけたまま、キーも付けたままだった。
バックには同職員が教えている教科の4年生の一部と5・6年生の1・2学期の成績などが記載されている週案簿(授業計画や児童の学習の様子などを記載するノート)と、学校職員(教職員以外も含め)約40人分の住所録と連絡網が入っていた。
車に戻ってすぐに紛失に気づいた職員は、110番通報し、警察署に被害届けを出した。
同小学校では6日朝に緊急職員会を開き、経緯の説明と再発防止徹底を呼びかけ、7日夜には紛失した個人情報にかかわる児童の保護者たちに概要説明と謝罪をした。8日朝には全校児童に対し、校長から経緯を説明して謝罪した。
伊那市教育委員会の北原明教育長は取材に対し、「折りにふれ個人情報の管理の徹底を図ってきたが、このようなことがおこり断腸の思いがする。今後このようなことがないよう万全を期していきたい」と述べた。
伊那市では、昨年8月に中学校男性教員が所有する現任、前任校など延べ約900人分の生徒の成績などが入った個人用パソコンが盗難されている。5分ほどコンビニエンスストアに寄った際のできごとで、やはり車の鍵はかけていなかった。 5分間鍵をかけずに車を離れたことがどちらの事件にも共通している。同様の状況で再び個人情報を盗まれ、「5分でも施錠して欲しかった」と北原教育長は語った。
昨年の事件後、市では各学校に情報管理の徹底を呼びかけ、今年3月には「伊那市立小中学校情報セキュリティポリシー」を制定し、学校に周知徹底を図ってきた。
今回紛失した週案簿も学校外に持ち出す際には校長の許可が必要となってはいたが、パソコンやフロッピーなどと違い、あまり守られてはいないとのこと。同職員も許可をとってはいなかった。
北原教育長は「児童の成績が個人情報だという認識が甘い気がする」と述べた。市内の小中学校の教職員や職員に、北原教育長が直接、文章でこれまでの反省と今後の自覚についてうながすとのこと。
##写真(たてよこ) -
食の安全・安心モニターが、食品衛生監視体験
伊那地域の長野県の食の安全・安心モニターを対象とした食品衛生監視体験が9日、伊那市内であった。一般公募で集まった本年度のモニター9人が参加。伊那保健所の職員とともに、店頭に並んでいる食品の表示について学んだり、温度センサーで生鮮食品の温度などを調べた=写真。
一般公募したモニターに食品衛生監視などを体験してもらった感想や意見を、次年度の県の食品衛生監視指導計画に反映することを目的として昨年度から始めた取り組み。今回は伊那市のアピタ伊那店の食料品売り場を訪れ、実際に食品衛生監視を体験した。
伊那保健所の職員は、化学化合添加物を使っていない食品を示す「グリーンマーク」や、トレーサビリティー制度について説明。また、店の従業員から食品の鮮度の見分け方などについての説明を受けた。
参加者の一人は「あまり細かいところは見ていなかったが、何時何分にできたかなど、細かいことまで表示されていることが分かった」と話していた。 -
上伊那栄養士研修会
栄養士の知識向上と食育の推進などを目的とした上伊那栄養士研修会が9日、伊那市の県伊那合同庁舎であった。行政や学校、社会福祉施設などの栄養士ら約50人が集まり、口腔保健やメタボリックシンドローム対策のための保健指導などについて考えた。
研修会は管内の栄養士を対象として伊那保健所が毎年開催している。
「口腔保健と健康づくり」をテーマにした講演では、長野県歯科医師会地域保健部の村上順彦副部長が、口腔の働きや役割と世代別の口腔機能の改善事例を紹介=写真。高齢者の口腔機能維持、向上については、口腔機能の向上が楽しい食生活に重要であることを本人に認識してもらい、モチベーションを高めていくことも重要であることを語った。
また、グループワークではメタボリックシンドローム対策をテーマとし、それぞれの立場でできることを考えた。 -
ダブルホールインワン記念 10万円を市に寄付
伊那市西町の会社役員伊藤易明さん(67)が1日、1ラウンドで2回のホールインワンを達成した記念コンペで集めたチャリティー金10万円を市に寄付した。記念コンペの実行委員長である新井良顕さん(71)=西町=とともに市役所を訪れ、小坂樫男市長に寄付金を手渡した。
伊藤さんのホールインワンは通算4回目で本年6月、市内にあるゴルフ場のショートホールで達成した。その記念とし、10月末に約80人が集まり、同ゴルフ場でコンペを開いた。チャリティー金は参加者と伊藤さんの善意で、市のスポーツ振興に役立てるために集めた。
小坂市長に寄付金を渡す伊藤さん(左) -
伊那ビジネス専門学校 ベトナム研修旅行
伊那市狐島の伊那ビジネス専門学校(三沢清美校長)はこのほど、ベトナム研修旅行でホーチミン市のカイゼン・ジャパニーズ・スクールを訪問した。現地の学生とそれぞれの学校生活などについて情報交換をするなどして交流を深めた。
年一回の海外研修で、国際社会に対応したスキルを身につけるため10月19竏・2日(3泊4日)、在校生や教職員11人がベトナムを訪れた。特化した日本語教育、日本でのビジネススキルの習得を取り入れている同スクールでは交流会があり、持参した本やうちわなどをプレゼントした。
参加した情報経理学科1年の北村春菜さん、堀越悠香さん(ともに伊那西)、青木涼平さん(梓川)は「一人ひとりが家族のために一生懸命学んでいる姿が印象的だった。私たちも今までの姿勢を改善すべきではないのかと考えさせられた」と感想を述べた。
写真あり -
年末年始 魚類は全体的に1割弱高め
伊那市西春近の食品卸売会社、丸水長野県水伊那営業部で7日、年末年始の商品見本市があった。ガソリン高騰の影響が魚類にも顕著に表れ、全体的に1割弱高めとなる。
ガソリン高騰で、漁船にかかる費用も大きく、中には2割高のものもある。
天然ブリは、例年に比べて水温が高いため、北海道や青森県で大型サイズがまとまって水揚げされていない。今月末から来月にかけ、佐渡など日本海岸での水揚げに期待する状況で、価格はまだ未定。
人気のあるタラバガニはロシアを中心に不作で、高め。
見本市の特設会場にはサケ、ブリ、タコ、イカ、イクラ、数の子、伊達巻…と鮮魚、塩干、おせち材料など千点がそろった。
上伊那を中心に、中卸業者、小売業、一部料理店などの関係者が訪れ、価格を聞いたり、サンプル品を試食をしたりしながら品定めした。
年末年始の商品は、クリスマス商戦が終わった25日ごろから店頭に並び始める。 -
美篶野球スポーツ少年団 25周年記念事業
伊那市の美篶野球スポーツ少年団は3日、発足25周年記念事業の記念大会、式典を開いた。記念大会は美篶小学校グラウンドなど市内3会場であり、低学年と高学年の部に県内外から計13チームを招待して交流。夜の式典は団員のほか、保護者やOB団員ら約100人で節目を祝った。
1983(昭和58)年に発足した美篶野球スポーツ少年団。これまでに卒団員は300人を超える。野球を通じて美篶小に通う児童たちの体と心を育てるため、「決して諦めないこと」などを合言葉に活動を続け、現在は約30人が団に所属する。
JA上伊那本所フラワーホール(狐島)であった式典で、矢島八郎団長は「地域のみなさんの支えがあったから続けてこれた。これからもスポーツを通じて、諦めない気持ちを育てていきたい」と式辞。15年目となる根津修二監督は「これからももっと多くの子どもたち野球を教えていきたい」とあいさつした。
記念行事として、美篶野球スポーツ少年団は美篶小の神戸春美教諭作曲、矢島団長作詞の団歌のほか、25周年を振り返る記念誌と記念DVDを制作した。 -
11日にみはらしファームで北海道犬の展覧会
縄文犬の血を現代に引き継ぐ「北海道犬」の魅力を知ってもらおう竏窒ニ天然記念物北海道犬協会関東連合は11日、約100頭近い北海道犬が集う「第31回関東連合展覧会」を伊那市西箕輪の農業公園みはらしファーム羽広温泉第一駐車場で開く。長野支部の太田進支部長(73)=伊那市=は「伊那市が獣害対策として北海道犬を導入しようとしている時期でもあり、野生の姿を留めている北海道犬の良さ、素晴らしさを多くの方に見ていただければ」と語る。
同協会は過去、北海道犬が絶滅の危機にあった時、種の保存と質の向上を目的として発足。現在は全国に各支部があり、それぞれに活動をしている。
展覧会は北海道犬の真の質を知ってもらうとともに、会員同士の親ぼくを深めることを目的として毎年開催しているもので、県内で開催するのは4年ぶり。生後3カ月以上の血統書を持つ北海道犬を対象としており、稚犬、幼犬、壮犬、成犬など、それぞれの生育年数に合わせた7区分で審査を展開。耳や鼻の形、足と胴のバランス、前胸部の張り具合、北海道犬としての気迫などを評価しながら、優勝犬などを決定する。
時代に合わせて品種改良が施されてきた洋犬に対し、北海道犬は原種の野生感を保っており、その性格も忠誠心が強いという。
展覧会は午前8時から(雨天決行)。 -
伊那市新ごみ中間処理施設用地選定委員会が10日に候補地関係地区区長を対象とした合同説明会
上伊那広域連合の新ごみ中間処理施設の建設候補地13地区を決定した伊那市の用地選定委員会は10日、候補地に当たる区とそれに隣接する区の役員を対象とした合同説明会を伊那市役所で開く。
対象となるのは市内35区と1常会と市外2区。市外の対象地区については、広域連合を通じて連絡をしている。
当日は新ごみ中間処理施設建設に関するこれまでの経過や候補地選定の今後の進め方、新しい施設の計画概要などを説明する予定で、一般も傍聴することができるようになっている。
時間は午後6時縲恁゚後7時半。また、11、16日にも同様の説明会を開催する(16日の会場は伊那市駅前ビル「いなっせ」)ほか、今回説明の対象とならない区の区長に対しても、20日に今回の候補地選定にかかる説明会を開く。 -
伊那市の若手職員が「桜の木百選」認定などを提案
伊那市の若手職員11人でつくる「元気の出る伊那市」プランニングチームは5日、小坂市長に「桜の木百選」認定や市民の立場に立った窓口案内の表示などを提案した。内容は各担当課で検討し、実現可能なものは新年度予算に反映する。
メンバーは20代が中心。「観光」「市役所の雰囲気」の2つをテーマに決め、6月から会議を重ねてきた。
「観光」の「日本一の桜の里づくり」プロジェクトは「桜の木百選」認定で地域住民が主体となって維持管理するシステムを構築するねらい。桜マップ作成や桜に関する疑問を寄せる「桜守さんお願い110番」の開設などを盛った。
また、市民を対象としたツアー企画「南アルプス山ろく食と健康プロジェクト」キャンペーン、中央・南アルプスのPRとして「アルプスの日」制定なども挙げた。
そのほか▽窓口業務の情報の共有化▽ノー残業デーは部・課ごとに設定する▽本庁1階ホールを公民館サークルの作品発表の場に提供する竏窒ネど。
若手職員から提案説明を受けた小坂市長は「食と健康プロジェクトで、シカやイノシシなどジビエ、雑穀アマランサスを食べて歩くのも一つのアイデア」「課の表示は具体的な仕事内容を書くのも必要かと思う」などと答え「真剣な思いが伝わってきた。絶えず事務改善の気持ちを持って」と促した。
「元気の出る竏秩vは9年目の取り組み。これまで住民票の休日発行や正面玄関へのバス乗り場移転などを採用し、改善につなげている。 -
小田光博さん 防衛大臣から感謝状授与
伊那市中央区の歯科技工士で、県自衛官募集相談員協議会連合副会長の小田光博さん(75)がこのほど、長年にわたり自衛官募集に協力したとして石破茂防衛大臣から感謝状を受け取った。2日、小田さんらが市役所を訪れ、小坂樫男市長に受賞の喜びを報告した=写真。
小田さんは、市自衛隊協力会の立ち上げに携わり、1999年からは伊那地区(上伊那)募集相談員会会長として活動する。10月27日、東京・新宿で授賞式があり、その功績を称えて石破防衛大臣から感謝状の授与があった。
小田さんは「国民の生命、財産を守るためにあるのが自衛隊だと思っている。難しいことは考えず、素直な気持ちで協力している。この感謝状は多くのみなさんの協力の下、代表としていただいたものだと考えている」と話していた。 -
みはらしまつり開催
伊那市西箕輪の農業公園「みはらしファーム」で3日、「秋は実りのみはらしまつり」があった。収穫したばかりの地元野菜や果物がずらりと並んだほか、もちつき大会やリンゴの皮むき競争などさまざまなイベントが催され、訪れた人たちを楽しませた。
「実りの秋」に合わせて毎年開催しているイベント。野菜が釣れる「みはらし釣り堀」や羽広荘の宿泊券などが当たる「福足しまつり抽選会」など、みはらしファームならではのイベントも盛りだくさんで、毎年多くの人でにぎわう。
今年も「みはらし」にちなんだ38・4メートルの長巻ずしづくりに挑戦。家族連れなど100人が一列に整列し、今年収穫したばかりの新米コシヒカリ24キロを敷きつめたのりと一緒に具材のキュウリ、干ぴょうを一斉に巻き込むと、長い巻きずしが出来上がり、拍手が上がった。
出来上がった巻きずしは参加者や来場者に配られ、子どもたちは「おいしい」と話しながら出来上がったばかりの巻きずしを口いっぱいにほうばっていた=写真。 -
高齢者火災予防訪問
火の扱いが増える季節に合わせて伊那消防署は3日、高齢者火災予防訪問調査を伊那市内と南箕輪村内に住む75歳以上の一人暮らし高齢者宅約1200軒で実施した。
住宅火災の場合、高齢者の死傷者が多く、火災警報などが聞こえにくい高齢者は特に被災する危険性が高い。同調査は高齢者宅の防火への取り組みを点検しながら、日ごろから火災を起こさないように呼びかけるとともに、万が一災害が発生した場合の対応方法などを伝授するために毎年行っている。
東春近地区では、消防署員2人、消防団員2人、民生委員1人が地区内2軒の高齢者宅を訪問し、備え付けの消火器や火災警報機の状態を点検したり、使い方を指導。また「災害時には自分の身の安全を第一に考え、外に出るなどの対応をしてほしい」と話した。
指導に当たった伊那消防署警防課指導係の北村英幸消防指導補は「まずは火の取り扱いに十分注意してもらいたい。高齢者の場合、放送が聞こえないなど、情報を受けるのに時間がかかることもあるので、十分注意していただければ」と話していた。 -
創業支援センター 開所から半年
新規創業者の支援を目的とした伊那市創業支援センターが開所してから半年が過ぎた。当初、2社の入所だったが、4社に増え、市は「ベンチャー企業の集積効果が出ている。滑り出しは良い」とし、市内に立地してもらえるように支援していく。
創業支援センターは上伊那で初めて開所。新しい技術や製品の研究・開発などを希望する起業者に対し、貸し工場・事務所を低コストで提供している。使用期間は3年以内で、電気部品製造、高分子シルク商品の企画開発などが入所する。
そのうちの一つ「GAST JAPAN」は機械構造部品の製造などを手がけ、10月中旬、伊那総合物産展示会&商工祭で土壌の成分を分析する自動判別器、実用研究中のデジタルカメラや携帯電話に使う部品の圧電リニアモーターなどを展示した。
10年3月末までの入居で、横尾嘉也社長はゆくゆくは伊那に事務所を構えたいと考えている。
新規創業者は随時、募集中。市には月1縲・件の問い合わせがあり、年度末には8割の入所を達成したいとしている。
1室の広さは25縲・56平方メートル。共同で使用する会議室や打ち合わせコーナー、トイレなどもある。
問い合わせは市産業立地推進室(TEL78・4111内線2433)へ。
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センター内で実用研究に取り組む企業 -
観浄寺周辺の公園化事業に取り組む富県桜井区が周辺の畑でサツマイモを収穫
伊那市富県桜井区にある観浄寺周辺の公園化事業に取り組む桜井区などが4日、観浄寺周辺の畑に植えたサツマイモを収穫した。子どもからお年寄りまで約80人が参加。秋の実りを楽しむとともに、世代を越えた交流を深めた。
公園化事業への取り組みは6年目。現在は桜井区、桜井区地域社会福祉協議会、桜井郷づくり委員会が協力し合いながら、区の財産である観浄寺周辺の整備を目的として、花壇作り、サツマイモの植付けに取り組んでいる。今年も春に植えたサツマイモが収穫の時期を迎えたことから、収穫とやきいも大会を開催することとなった。 参加した子どもらは、大人やお年寄りの手を借りながら特大のサツマイモを土の中から何本も掘り出し、「大きい」「これで5本目だよ」と笑顔を見せていた=写真。
桜井郷づくり委員会の広瀬明会長(56)は「区民の親ぼくを深めることを目的として続けているが、お年寄りから子どもに伝えることを伝え、子どもが大人から学ぶべきことを学ぶ機会。できる限り続けていければ」と話していた。 -
長谷地区高齢者クラブ 健康づくり講演会
伊那市の長谷地区高齢者クラブ(大出達雄クラブ長・485人)は28日、気の里ヘルスセンター「栃の木」で健康づくり講演会「心の手入れ・体の手入れ」を開いた。クラブ員約40人が集まり、早稲田大学の石井康智教授から膝や腰、肩の痛みを和らげる手入れ法を学んだ=写真。
同クラブの健康づくり事業の一環として講演会を行った。講師の石井教授は10年余り長谷地区の高齢者の健康づくりに関与していて、今夏は同地区の高齢者を対象に日常生活に関したアンケートをしていて、その結果説明もあった。
講演では、体の手入れの仕方を身に付けるための実習を行った。膝の手入れでは、仰向けに寝て、足を投げ出した状態で膝裏をマッサージ、指圧、さするなどした。手入れ後は実際に歩いてみて、足が軽くなったり、腰が緩んだのを実感した。
石井教授は「心身ともに快適な暮らしを過すために、まずは足腰強化から始めて」。「高齢者だから『体は変らない』のではなく『生きている間は変る』のです」と参加者に呼びかけた。 -
伊那市華道会 JR伊那市駅で週一作品展始める
伊那市内の華道の流派10派でつくる「伊那市華道会」(平林由子会長・会員101人)は、社会貢献活動の一環として、JR飯田線伊那市駅の待合室で週1回ごとの作品展示をする。10月31日、花を飾る花台や花器、剣山を同駅に寄贈した=写真。
会は昨年3月、各流派から集まった有志で結成。多くの人に安らぎを与えるため市内に花のある場所を増やそう竏窒ニ、本年2月の総会で待合室を利用した作品展の実施を決めた。展示は週1回のペースで会員が作品を入れ替えていく考えだ。
寄贈式には役員約10人が出席し、平林会長が「和気あいあいと楽しく花を生けていきましょう。われわれのささやかな力を合わせて一輪の花を」とあいさつ。伊那市駅の大前廣司駅長は「利用者の安らぎになってくれれば」と期待した。 -
西春近北小と伊那西高が吹奏楽交流
伊那市の西春近北小学校と近くにある伊那西高校吹奏楽クラブとの吹奏楽交流会が31日、同小体育館であった。1、2年生が中心のクラブメンバー35人が学校を訪れ、この日のために練習してきた曲を全校児童に向けてプレゼントした=写真。
交流は3年目で、吹奏楽を聞く機会が少ない児童たちのために始まった。演奏は田畑穂積顧問の指揮で、「海兵隊」や「のだめメドレー」のほか、人気TVアニメで使われている・スお馴染みの・スの曲など5曲を披露した。
クラブメンバーは、TVアニメキャラクターを描いた手作りの面をかぶって演奏したり、「大きな古時計」を児童たちの合唱に合わせて演奏したりと趣向を凝らしたプログラムで楽しませた。子どもたちは会場に広がるアンサンブルに興奮した様子で聞き入った。
クラブ長の小出美幸さん(17)は「小学生が楽しめるように自分たちで曲を選んで練習に励んできた。子どもたちが演奏を喜んでくれてよかった」。児童たちは「強弱のある音がすごかった。演奏してくれたお姉さんたちがかっこよく見えた」などと話した。 -
かんてんぱぱホールで今村由男さんの銅板画展
飯田市の銅板画家・今村由男さん(58)による作品展「伊那谷の光と風竏駐コ板画の世界竏秩vが7日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。伊那谷の自然や風景を独特の表現方法で映し出した銅板画作品約50点が、訪れた人の目を楽しませている。
今村さんが同会場で個展を開くのは昨年に続き2年目。
銅板画と木版を併用することで独特の素材感を実現し、花や星座などといった自然の要素を抽象的な構成でとらえた陰影のある作品は、その世界に見る人を引き込むともに、不思議なインパクトを与える。
今回は花などをテーマとした作品のほか、12星座をあしらった黄道十二星座図屏風(びょうぶ)「二曲一双純金箔・黒箔地」なども並んでいる。
今村さんは「銅板画は発表される機会も少ないので、この作品展を通して銅版画の世界を味わっていただけたら」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時まで)。 -
かんてんぱぱホールでハナノキ里山展
里山をテーマに陶芸や絵画などの創作活動に取り組んでいる飯田市の北沢正和さん(40)、あさ子さん(55)、瑞樹さん(15)家族による「ハナノキ里山展」が7日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。世界中でも限られた地域にしか生息しないという「ハナノキ」を育む里山に住む動植物や植物をモチーフとした陶壁や絵画、焼物、写真など約150点が、訪れた人の目を楽しませている。
それぞれが創作活動に取り組む北沢さん家族による作品展で、正和さんと息子の瑞樹さんは絵と焼物を出展。また、正和さんの妻、あさ子さんは県内でも飯田市の一部などごく限られた場所にしか生息しておらず、“生きた化石”とも言われ、絶滅の危機に瀕(ひん)している「ハナノキ」の魅力にひかれ、その保護活動などに取り組んでいるが、今回はハナノキを写した写真や美しい里山を描いた作品などを出展した。
陶芸作品のうち、里山の草花や昆虫などをあしらった粉引きの皿や碗、カップなどは、里山の温かな印象をそのままに伝える。
また、今年から正和さんが取り組んでいる30センチ四方の陶版を並べ、その上に絵を施した陶壁作品も出展。42枚の陶版に里山の動物たちを描いた作品は、150号ほどの空間の中で動物たちが里山での生活を楽しんでおり、見る人の笑顔を誘う。
正和さんは「伊那谷の里山は自然が豊か。身近な動植物を見ることを通して、その豊かさを感じていただければ」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後3時まで)。 -
はら美術で安川博さんの個展はじまる
伊那市出身で現在フランスのオート・ノルマンディジゾールで製作活動を続けている洋画家・安川博さん(76)の個展が6日まで、伊那市旭町のはら美術で開かれている。学生だった20代に描いた作品から現在の居住地であるノルマンディ地方ののどかな農村風景やエーゲ海を描いた近年の作品まで約55点が、訪れた人の目を楽しませている。
安川さんが地元で個展を開くのは1年ぶり。今回は「画業45年の今と昔」をテーマに、油彩を始めた20代のころ、地元で描いた作品からフランスに渡った1966年前後の作品、描き下ろしたばかりの近作までを展示。自身の歩みを振り返る個展となった。
緑豊かなノルマンディの農村風景や深いブルーが美しいエーゲ海などをテーマとした鮮やかな作品が多く、スケッチなども並んでいる。
安川さんは「ぼくの小さなふるさとをご案内するつもりで開く展覧会です」と話している。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。 -
小学生防犯写生大会 審査会
伊那地区防犯協会は1日、伊那市役所で小学生を対象とした写生大会の作品審査会を開いた。題材のパトカーや白バイ、ポンプ車などを描いた44作品の中から低学年、高学年などそれぞれの部門の最優秀賞など4賞を選んだ=写真。
消防、警察車両に接することで、防火や防犯意識を高める27回目の取り組み。小学校教員や伊那署、伊那消防署関係者4人が審査員となって、伊那地区の児童たちが水彩絵の具やクレヨンなどを使って描いた力作を審査した。
伊那地区防犯協会副会長の武田登伊那公民館長は、審査のポイントを「子どもらしい伸び伸びとしたところ」とし、本年は低学年の部が充実していたという。
本年は写生大会に参加した未就学児に対して、防犯協会長賞を設けて審査した。
選ばれた作品は、市内の大型店や市役所で11月中旬から順次、巡回展示する。
各賞を受賞したのは次のみなさん。
【高学年の部】▽最優秀賞=井口槙(伊那東4)▽警察署長賞=村山大地(伊那東4)▽消防署長賞=鈴木マルシア(伊那北6)▽防犯協会長賞=松沢卓磨(伊那東4)北原諒(伊那東5)
【低学年の部】▽最優秀賞=伊東竜輝(伊那北1)▽警察署長賞=北原ゆめみ(伊那東2)竹前和輝(伊那3)十文字いよ(伊那東2)▽消防署長賞=小牧弘季(伊那3)山田優亮(伊那東2)中條滉樹(伊那東2)▽防犯協会長賞=飯島佳菜子(伊那2)北原類(伊那東3)十文字まよ(伊那東1)高木登生(伊那東2)平沢大貴(伊那東2)
【未就学児の部】▽防犯協会長賞=高木唯生、中條凌雅、山田都子、北原はなの
児童たちの力作を審査する審査員ら -
「星空☆マタニティ~いいお産の日in上伊那~」
伊那市の県伊那文化会館と日本助産師会長野県支部上伊那地区主催の「星空☆マタニティ縲怩「いお産の日in上伊那縲怐vが2日、県伊那文化会館プラネタリウムで始まった。
おなかの赤ちゃんをより理解し、分娩施設の問題なども含め多くの人にお産に関心を深めてもらうイベント。今年で4回目。
プラネタリウムでの「おなかの赤ちゃんの話」と「星空☆ヒーリング」には、夫婦や子ども連れの母親ら約40人が参加。妊娠5週目から出産当日までの胎児の写真を見て心音を聞いたり、満天の星空を見てくつろいだ。
リラクゼーション・ヨーガ、ベビーマッサージのほか、離乳食のすすめ方や妊娠中の食事、分娩施設の情報などの展示があり、3日は助産師と気楽に話をし情報交換する初企画「お産あれこれおしゃべり会」もある。
問い合わせは同館(TEL73・8822)へ。 -
風力発電事業は規模縮小
伊那市の入笠山縲恷ュ嶺高原への風力発電事業計画に対する「希少猛きん類等への影響評価検討会」の第4回会議が2日、市内高遠町であった。民間事業者が当初計画した延長11キロの範囲から7キロに規模を縮小する結論を出した。事業者は今後、事業として成り立つのかを含めて検討する。
前回(9月)、データが不足していた05年5月縲・7年6月の飛翔集積図、出現頻度図など総合的な資料を示した。イヌワシ、クマタカの繁殖が確認されており、計画地の一部が狩り場など高頻度利用域に入る。
委員から「バードストライク(渡り鳥が風車に衝突する事故)対策の実施で、風力発電と共存できるエリア」と評価する一方、「出現頻度からクマタカの行動エリアに入る。風力発電建設で狩り場となり、バードストライクが起きると推測する」と事業をやめるべきと主張する意見とに分かれた。
委員長の信州大学教育学部教授・中村浩志さんは、イヌワシやクマタカの高頻度利用域である南北3キロをはずした規模縮小案を提示。「猛きん類を考えると、風車は設置しないほうが良いに決まっているが、自然保護、人間生活から自然エネルギーを取り入れざるを得ない。社会的な要請」とした。
それでも委員の意見は分かれたが、規模縮小案は猛きん類への影響が比較的少ないと判断。同意を得た。
民間事業者・三峰川電力の酒井宗二社長は「今後、事業性、風車の本数や間隔など検討する。山間地の風力発電事業のモデルケースとしたい」と述べ、自治体に対して「説明して理解を得られるように努力する」とした。
検討会は06年6月、三峰川電力と丸紅が設置。委員5人が事業実施に伴う渡り鳥、希少猛きん類に関する影響評価を審議した。 -
みはらしまつり開催
伊那市西箕輪の農業公園「みはらしファーム」で3日、「秋は実りのみはらしまつり」があった。収穫したばかりの地元野菜や果物がずらりと並んだほか、もちつき大会やリンゴの皮むき競争などさまざまなイベントが催され、訪れた人たちを楽しませた。
「実りの秋」に合わせて毎年開催しているイベント。野菜が釣れる「みはらし釣り堀」や羽広荘の宿泊券などが当たる「福足しまつり抽選会」など、みはらしファームならではのイベントも盛りだくさんで、毎年多くの人でにぎわう。
今年も「みはらし」にちなんだ38・4メートルの長巻ずしづくりに挑戦。家族連れなど100人が一列に整列し、今年収穫したばかりの新米コシヒカリ24キロを敷きつめたのりと一緒に具材のキュウリ、干ぴょうを一斉に巻き込むと、長い巻きずしが出来上がり、拍手が上がった。
出来上がった巻きずしは参加者や来場者に配られ、子どもたちは「おいしい」と話しながら出来上がったばかりの巻きずしを口いっぱいにほうばっていた=写真。 -
高遠町ふれあい交流会
伊那市高遠町のボランティアでつくる実行委員会は28日、町老人福祉センターで「第2回高遠町ふれあい交流会」を開いた。地元小学生や舞踊クラブ、障害者施設通所者らが集まり、ステージ発表などの各種催しを繰り広げて交流の輪を広げた。
明るく、住みよい地域社会をつくるため、子どもや大人、障害者らが集まり、福祉の心を育むためのイベントで、旧高遠町のころから数えて9回目。会場では参加者によるバザーや「昔の遊び体験」と題した、けん玉やお手玉などを遊ぶコーナーが設けられた。
ステージ発表では、高遠北小楽器クラブや高遠小合唱部、転倒予防体操を学ぶ「東高遠おたっしゃ教室」など9団体がそれぞれ活動を披露。「たかとお手話の会」は会場に集まった人たちと一緒に「野に咲く花のように」「サライ」を手話を使って歌った。
ステージ発表で各種団体が活動発表