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上伊那で土砂崩落や床下浸水など
上空の寒気の影響で23日、局地的に雨が降り、上伊那では土砂崩落や床下浸水などがあった。23日午後5時半現在、人畜への被害は出ていない。
天竜川上流河川事務所によると、天竜川水系中田切第4砂防えん堤工事現場で土砂崩落が発生した。幅20メートル、高さ30メートル、崩落量1200立方メートル。下流に砂防えん堤があるため、下流への影響はなかった。
伊那市では、高遠町の国道152号線沿いを中心に9戸の床下浸水、長藤黒沢や藤沢水上の市道への土砂流出、長谷の倒木1件などがあった。
長野気象台によると、高遠町の21日午前9時縲・3日午後4時の総雨量は138ミリ。藤沢ではひょう交じりの雨が降ったという。
浸水した信州高遠美術館は午後1時過ぎ、北側のドア下から雨水が入り、一気に5メートルほど流れ込んだ。ぞうきんでふき取る余裕もなく、職員ら約10人がプラスチック製などのちりとりで水をすくい、バケツに入れて外へ出したり、土のう20袋を積み重ねた。
館内の喫茶店は下水道が逆流したためか、深さ2メートルの水がついた。
職員は「こんなことは88年の開館以来、初めて」と驚いた様子。
22日まで開催した「辻村八五郎遺作展」の作品の運び出し作業のため、休館日だった。作品への影響はなかった。
長野気象台によると、24日は梅雨前線が日本の南海上に南下し、活動が弱まり、晴れ時々曇り。 -
上村町自主防災訓練
伊那市山寺の上村町自主防災会(河合邦房会長)は22日、上村町との共催で08年度第1回の自主防災訓練を白山神社周辺で開いた。雨の中だったが住民約80人が参加し、県の地震体験車で地震の怖さを体験したほか、可搬ポンプなど防災備品を使った訓練に励んだ。
今回は、地震の怖さを体験することで万一に備えたいと、県危機管理防災課に依頼し地震体験車を呼び、住民が地震の揺れを体験した。
また、自主防災会の備品が有事に機能するように、住民にどんな備品があるか知ってもらい、さらに使い方を覚えてもらうため、消火、救出救護、避難誘導、給食給水の各班ごとに訓練に励んだ。可搬ポンプや消火栓を使った訓練のほか、建物倒壊などで人が挟まれたときなどのためチェーンソーで丸太を切って使い方を覚えるなどした。
上村町では3年前に川がはんらんした際に自主防災会が活躍した経験があるが、会員が変わるため、「定期的に訓練をし、防災意識を高める必要がある」(河合会長)と、入梅時期に防災訓練、秋に救護訓練をしている。 -
宮田村消防団がポンプ操法・ラッパ演奏大会で日ごろの訓練の成果を披露
宮田村消防団(平沢成己団長)は22日、ポンプ操法大会とラッパ演奏大会を開いた。3分団総勢185人が出場。各班に分かれ、ポンプ車操法、小型ポンプ操法、ラッパ演奏の技術を競い合う中、ポンプ操法では第2分団第3部が、小型ポンプ操法では第3分団第3部が優勝し、群大会への出場を決めた。
大会は技術向上を図り、団としての結束力を強めることなどを目的として毎年開催している。
今年はあいにくの雨となったが、団員らは声を掛け合いながら迅速に行動。日ごろの練習の成果を披露し合っていた。
平沢団長は「大会を通して、正しい技術を身に付けるとともに、各団のチームワークを養ってほしいと考えている。それぞれ日ごろの訓練の成果が出ている」と話していた。
結果は次の通り。
◆ポンプ車(1)第2分団第3部(2)第2分団第2部
◆小型ポンプ(1)第3分団第3部(2)第1分団第2部(3)第1分団第3部
◆ラッパ(1)第3分団(2)第2分団(3)第1分団 -
うちょうらんを育てる会が村花、ウチョウランの展示会開催
中川村の「村花・うちょうらんを育てる会」(会員16人、中飯寿勝会長)は22日、「第26回うちょうらん展示会」を同村のショッピングセンター「チャオ」で開いた。園芸品種のほか、会員らが鉢植えで育てた自生のウチョウラン14点が並び、訪れた人たちの目を楽しませた=写真。
ウチョウランは中川村の村花。しかし、山野草ブームなどの影響で村内にあったウチョウランは絶滅寸前の状態になり、同会が中心となって花の増殖などに努めてきた。
それに合わせて、普段あまり見ることのないウチョウランの姿を多くの人に知ってもらおう竏窒ニ展示会も開催。今年も花の時期を迎え、展示会を行うことになった。
気候の影響もあり、今年の開花は少し遅れているというが、花は1カ月ほど楽しめる。 小ぶりで優しい色合いをした花の姿は人気が高く、中飯会長(68)=大草=は「自然の中ではほとんど見られなくなっている状況。多くの人にウチョウランを知ってもらえたら」と話していた。 -
ゲンジホタルの観察会開催
駒ケ根ゲンジボタル祭りに合わせて21日夜、駒ケ根市のおもしろかっぱ館はゲンジボタルの観察会を開いた。市内から7組の親子が参加。ゲンジボタルの生態について学んだほか、実際に同市中沢にある水辺の楽校を訪れ、飛び交うゲンジボタルを観察した=写真。
ホタルの観察会は親子ふれあい事業の一環として同館が毎年開催している。ゲンジボタルの生態に関する勉強会では、オス、メスとも寿命が半月しかないこと、メスの方がオスより遅れて成虫になることなどを学習。
その後、実際にゲンジボタルがいる水辺の楽校へ。今年はあいにくの雨で、飛んでいる姿が観察できるか心配する声もあったが、現地では数十匹のホタルが川辺に沿って光を放っており、「サービスで出てきてくれたのかな」などと話ながらホタルの観察を楽しんだ。
ゲンジボタルは今月末まで楽しめる。 -
食育懇話会が学校給食の人気メニューで親子料理教室を開催
給食で食べているメニューを親子で作ってもらおう竏窒ニ駒ケ根市の食育懇話会「子どもたちの食育部会」は20日、第1回親子料理教室を中沢公民館で開いた。中沢小学校に通う小学1年生から4年生までの親子6組が参加。栄養バランスが整ったユニークで楽しいメニュー5品に挑戦し、その味を楽しんだ。
生涯教育関係者、学校関係者、食改、生産者など、子どもの食に携わるメンバーでつくる同会は本年度、料理づくりを通して親子のコミュニケーションを図りながら食への理解を深めてもらおう竏窒ニ、親子料理教室を企画。第1回は中沢小学校の児童親子を対象に参加を呼びかけた。
この日は、シシャモをシソの葉とギョウザの皮で包んだ「シシャモのパリパリ揚げ」をはじめ、油揚げが入った「こぎつねごはん」「かっぱすいとん」など、給食でも人気のあるメニューが登場。
親子は協力しながら料理作りに励み、会話を楽しんでいた。
1年生の山口武流君(6)とともに参加した母親の照美さん(33)=中沢菅沼=は「親子で料理ができる良い機会になると思い参加した。今日覚えたメニューは、家でまた一緒につくりたい」と話していた。 -
松島保育園児が地震体験車で地震体験
箕輪町松島保育園の園児らが19日、地震体験車に乗った。同園の駐車場に止った同車両に乗ったのは年長園児60人。防災頭巾をかぶり、震度6強の地震を体験した。
同地震体験車はそれまで18年間使用してきたものに替わり県が新しく導入したもので、今年2月に県庁で発進式があった。新潟県中越沖地震や阪神淡路大震災など、実際に発生した地震のほか、東海地震など発生が想定されている地震の再現が可能になっている。
園児たちが体験したのは能登半島地震(07年3月)と長野県西部地震(84年9月)。
順番を待っている園児は、激しくゆれる地震体験車を見て「恐い」と震える子もいれば「電車みたい」とわくわくと待つ子もいた。
実際に乗ると、園児たちは激しい揺れにしっかりと手すりにつかまり、揺れが収まるのをじっと待った。
「恐かった」「すごかった」と地震体験車から降りた園児の感想。
地震体験車による地震体験は箕輪町内のほかの園でも予定している。
同地震体験車は30日、ジャスコ箕輪店北側駐車場に午後1時半縲・時駐車し、誰でも同車両による地震体験ができる。 -
西町区防犯講演会
伊那地区防犯協会西町支部はこのほど防犯講演会を伊那市の西町公民館で開いた。伊那警察署生活安全課の亘浩幸課長による防犯に関する話のほか、今回は長野検察庁伊那支部統括検務官の西沢春彦さんによる裁判員制度についての説明があった。
「うちは大丈夫という安心感は危険。危機感を持って欲しい」と亘課長。振り込め詐欺や悪質な訪問販売に対する注意を呼びかけ、「小さい時の癖は大きくなっても抜けない」と子どもに対するしつけの重要性を訴えた。
裁判員制度の説明では、ビデオ上映による概要の説明後、西沢さんが詳細を説明。
来場者からは「死刑の判決にもかかわることになるのか」「難しい用語などを理解できないのではないか」「表面的にはわからないが、実は不適合な性質の人が裁判員になることはないか」などさまざな質問があった。
長野地方検察庁は、希望団体には裁判員制度の説明会を随時開いていく。
申し込み、問い合わせは長野地方検察庁企画調査課(TEL026・232・0746)または長野地方検察庁伊那支部(TEL72・3092)へ。 -
長野県防犯協会連合会会長表彰および長野県万引防止対策協議会連合会会長表彰伝達
このたび長野県防犯協会連合会(村井仁会長)から伊那市長谷の西村静子さんが、長野県万引防止対策協議会連合会(渡辺晃司会長)からアピタ伊那店が、それぞれ会長表彰を受けた。20日、伊那警察署を訪れた西村さんとアピタ伊那店の橋本康彦店長に篠田彦雄署長が表彰状を伝達した。
西村さんは02年2月から防犯ボランティア団体「伊那エンジェルス隊」の隊員として委嘱を受け、地域の防犯活動に取り組んでいる。伊那エンジェルス隊として委嘱を受ける以前は、高遠地区交通安全協会長谷支部で活動。支部長を務めた経験もある。エンジェルス隊の活動と並行して、長谷小学校の児童たちの登下校時の見守りにも参加。子どもたちが自宅の近くを通ると声をかけ、子どもたちの安全に気を配った。
「最初のころは下を向いて通っていった子どもたちからも、最近では、ありがとうございます、いってきまーす、なんて声が返ってくる」と西村さん。表彰受けた感想を「みなさんが安心して住めるような地域になるよう、これからも努力していきたい」と話していた。
アピタ伊那店は05年から伊那署が選定した万引き防止モデル店として積極的に万引き防止対策に取り組んできた。07年からは青少年の非行防止や地域住民の防犯意識を図るため、「心のパトロール員」を企画立案。地域住民に「心のパトロール員」として買物をする際に腕章を付けてもらい、万引き防止を図ってきた。現在、パトロール員として10人が同店から委嘱を受けている。
橋本店長は「大型商店としての責任を感じている。これからもできることがあれば積極的に協力していきたい」と話していた。 -
再開の宮田高原で住民ボランティアが整備作業
宮田村は2年ぶりに営業再開の宮田高原を住民参加で整備しようと21日、ボランティアによる共同作業を現地で行った。約40人が参加。一昨年の豪雨災害以降、手の入っていなかった区域の下草刈りや枝打ちなどに汗を流しつつ、村の豊かな自然資源を再発見した。
参加者のなかには、家族連れや久しぶりに高原を訪れた村民も多く、なかには初めて来たという人の姿も。
ガス(霧)がかかり標高1650メートルの広大な景色を楽しむことは難しかったが、作業を進めながら「また夏に遊びに来たい」などの声も聞かれた。
同高原は夏から秋にかけてキャンプ場と牧場を開設するが、近年は利用客の減少や酪農離れによる放牧牛の頭打ちなど課題も。
一方で地元有志で研究が進む西山山麓の観光活性化では、欠かせない資源として改めて存在価値を見つめ直す気運も高まっている。
「多くの人に高原に関心を寄せてもらう良い機会になったのでは」と村産業建設課。
8月には西山山麓の遊歩道「こもれ陽の径」でも、住民ボランティアを募って整備作業を行う計画だ。 -
なごみ家に作業所併設へ
宮田村は、誰もが自由に利用できる福祉交流施設「なごみ家」に、就労支援や生活訓練を希望する障害者、高齢者のための作業所を併設しようと準備を進めている。村内には知的障害者を主な利用対象とする作業施設が既にあるが、精神の障害から社会復帰を目指している人たちなど、ニーズに応じた支援をさらに充実させようと計画。来年度当初の運営開始を目指す。
04年に開所した「なごみ家」は当初、精神障害者や初期認知症高齢者を利用主体にと考えていた。
しかし、対象者を限定する考えに違和感を覚えた村民有志が積極的に運営に協力し、・ス住民参加型・スを標ぼうする開けた施設として年間利用者は5千人余りにものぼる。
新たな作業所は、なごみ家が持っている地域で育む特性をさらに発展させようと計画。自由に行き来できるスペースも確保したいと盛りこむ。
作業を取り入れるなかで、意欲がある軽度障害者の社会復帰促進を目指すほか、重度身障者の生活介護事業も予定。障害の重さが違う人たちの支援を同時に行う、多機能型の施設としても位置付けている。
住民有志も加わる村の「なごみ家利用検討委員会」は20日開き、村住民福祉課の担当者が詳しい計画概要を初めて公表。国の補助を受けるなかで準備を進めていくと話した。
なごみ家の運営形態や既存の作業施設「シンフォニー」(旧村福祉作業所)の存続などを不安視する質問もあがったが、村側は現状の体制を維持しながら新たな作業所を設置する考えを示した。
近く検討委メンバーを主体に新施設の検討委員会を設けるほか、多くの村民から要望や意見を聴き計画を進める方針だ。 -
東春近小6・伊東佑理さん 柔道全国大会に出場
第13回県少年少女柔道チャンピオン大会は22日、上田市自然運動公園体育館で行い、少女の部小学校6年45キロ超級で伊那市の東春近小6年伊東佑理さん=創武館道場=が優勝した。伊東さんは2年連続で、全国大会(8月24日・静岡県浜松アリーナ)に出場する。
県内4地区の代表13人がトーナメント戦を展開した同部門。伊東さんは初戦を背負い投げで一本勝ちすると続く準決勝、決勝を判定で勝利した。決勝の相手は好敵手だったと伊東さん。「とにかく技をかけることだけに集中したのが良かった」と振り返った。
予選リーグで敗退してしまった昨年の全国大会の屈辱を晴らすため、本年は中学生を相手に練習を重ねている。伊東さんは今年の大会に向け、「精いっぱいやって悔いの残らない試合をしたい」と意気込んでいる。
県大会で優勝した伊東佑理さん(写真中央、東春近小)。同大会の少年の部5年45キロ超級で準優勝の池上佳吾君(同左、伊那東小)、同部3年で準優勝の宮下和峰君(赤穂小)=いずれも創武館道場= -
箕輪町消防団協力事業所表示証交付式
箕輪町消防団本部(箕輪消防署内)で18日、4月から始まった箕輪町消防団協力事業所表示制度の表示証交付式があった。平沢豊満箕輪町長から町内の12事業所に表示証と認定証が渡された。
同制度は、事業所の申請により町長が要綱に定める基準の適合などを審査し認定すると、協力事業所として表示証を交付。表示証は施設などに表示できる。表示有効期間は認定日から2年。優遇措置として県の消防団活動協力事業所応援減税、長野県建設工事等入札参加資格の優遇などが受けられる。
箕輪町消防団の平沢久一団長は「現在消防団員の9割はサラリーマン。もし大きな災害が起こったときには連日の出動となり、企業のみなさんにはご迷惑をかけるかと思いますが、今後ともご協力お願いします」とあいさつ。
表示証の交付は事業所からの申請があり、町長が認定次第随時行っていく。
同制度の認定基準は▽従業員のうち2人以上が消防団員(町内外問わず)で、従業員の消防活動に積極的に配慮している▽災害時などに事業所の資機材等を消防団に提供するなど協力している▽消防団活動に協力することで地域の消防防災体制の充実強化に寄与している竏窒フいずれかに適合していること。
該当する事業所は箕輪町消防団本部(TEL79・0119)へ問い合わせを。
今回認定を受けた事業所は次の通り。
▽マルエイ▽キョウデン▽アルプス中央信用金庫箕輪支店▽浅川建設工業▽セイコーエプソン松島事業所▽NTN長野製作所▽箕輪興亜▽箕輪町役場▽伸光製作所▽興進製作所▽エプソントヨコム伊那事業所▽上伊那農業協同組合箕輪町支所 -
村農業委選、立候補説明会に8派
7月1日告示、同6日投票の宮田村農業委員選挙(定数8)の立候補予定者説明会が20日、村役場であった。定数と同じ8派が出席した。
地区別でみると、町区から2派、北割区、南割区、中越区、新田区、大田切区、大久保区から各1派。
届出書類事前審査は26日午前9時から役場であり、4月1日現在の基準を満たした選挙人名簿登録者数は768人。同選挙は無投票が続いている。 -
南箕輪村消防 村で初めての信大生団員
南箕輪村消防団の信大生団員が初めて、選手として村ポンプ操法大会(29日・大芝の湯駐車場)に出場する。現在は大学院農学研究科修士2年で、卒業したら故郷・新潟県に戻るつもりだ。自分にとって最初で最後の大会。自ら役を買って出た。「ただ学生をやってるだけでは味わえない体験。足を引っ張らないよう頑張りたい」
村消防団第4分団第1部(沢尻)に入団して2年目。信大生団員の第一号だ。「1年目は順応するのに精いっぱいで、見てるだけだった」。今年こそはと部長に願い出て、部として出場する小型ポンプ操法の代表4選手の一人になった。役割は吸水の準備をする2番員。仲間たちと5月中旬から早朝練習に励んでいる。
「机に向かって勉強するだけが学生の仕事ではない。アルバイトをしたり、地域の人と会話したりと、いろいろな経験が社会に出たときに役立つと思う。消防団に入って、有事の際に自分が何をすればよいか考えるきっかけにもなった」
農学部森林科学科2年生時、中山間地を中心に被害を出した新潟県中越地震が起きた。震源地に近かった同県魚沼市の実家は一部損壊。「南箕輪村にいて何もできなかった。今戻っても迷惑をかけるだけ」。そんな折、3年生から中越地震の現地調査チームに加わることとなり、地域住民や復旧に携わる人たちの思いに触れる機会があった。「現場の防災研究や消防団の大切さを知った」
4年生時には、長野県などを中心に発生した豪雨災害で住民が避難しているとき、大学では授業をしていたことを「大学と村の連携が取れていない」と実感。「(有事の際には)学生でも何かできないか」と考え、村役場の紹介で修士1年から消防団に入った。
「地元の人とのかかわりが強くなった。自分の家と大学を往復する日々の中で、自分がどこか地域と隔離されている思いがあったが消防団に入団し、地域の一員になれている実感がある。新潟に帰っても、消防団には参加したいと思っている」
現在は、農地の復旧や農山村の今後のあり方などについて研究。森林、農地、集落が一体的となった農村づくりを目指すため、卒業後は、地元の建設会社に就職し、現場サイドから理想を現実のものにしていきたいと話す。 -
全国高校野球選手権長野大会 組み合せ抽選
第90回全国高校野球選手権長野大会(県高野連など主催)の組み合せ抽選会が21日、県松本勤労者福祉センターであった。大会は飯山照丘、中条が部員不足などで県高野連を脱退したため前年より2チーム少ない計94チームが参加。7月5縲・0日の16日間、熱戦を繰り広げる。
上伊那勢として唯一春季北信越県大会に出場した上伊那農は臼田竏猪リ曽青峰の勝者と9日、県営上田球場で対戦。伊那弥生は田川、高遠は塩尻志学館、辰野は上田東と6日、駒ケ根工は須坂東、伊那北は松本県ケ丘と7日、赤穂は坂城、箕輪進修は長野俊英竏剃ネの勝者と9日、それぞれ各球場で初戦を戦う。
大会は松本市野球場を主会場に県営長野球場、県営上田球場、諏訪湖スタジアム、長野オリンピックスタジアム、県営飯田球場の計6会場で展開。10、14日の予備日、15日の移動日、18日の休養日を挟み、順調に日程を消化すれば19日に準決勝、20日に決勝を向かえる。
上伊那関係高の初戦の日程は次の通り。
▼6日=高遠竏忠鱒K志学館(午前9時・長野)、辰野竏衷纉c東(午前10時・飯田)、伊那弥生竏駐c川(午後2時・長野)▼7日=伊那北竏衷シ本県ケ丘(午前9時・諏訪)、駒ケ根工竏註{坂東(午前11時30分・長野)▼9日=箕輪進修竏鋳キ野俊英と蓼科の勝者(午前9時・長野)、赤穂竏注竢・午前10時、オリ)、上伊那農竏忠P田と木曽青峰の勝者(午後2時・上田) -
中学校の通学区一部変更、「来年度からは時期尚早」。赤穂東小PTAの声多く
駒ケ根市教育委員会が来年度から中学校通学区の一部変更をしようとしているのを受け、赤穂東小学校のPTA(三枝徳夫会長)は21日、保護者の意見を集約するための話し合いを開いた。約40人が参加。市教委が来年度から通学区変更をしようとしていることについては「流れとしては『行く』という話で進むとしても、もう少し親にも子にも考える時間をもらいたい」とし、時期尚早を主張する声も多かった。
この日、参加した保護者の意見で多かったのは「通学路となる道路の安全性が確保されていない」という不安や、「実施時期が来年4月というのは早い」とする声。
中には「市教委は10年間検討してきたというが、その間、変更に伴なって通学路となる道の安全確保対策には取り組んない。真剣さが感じられない」とし、通学路の安全性が確保されるまでは希望者のみが東中に通うようにするべきという意見も出た。
また、通学区の一部変更は当該校のみの問題となっている現状に触れ「赤穂中のマンモス化を抑制したいということも通学区変更の狙いの一つなら、赤穂小、赤穂南小も含め、調整をしていくべき。これは全市的問題」とする声もあった。
三枝会長は「今回の意見は集約し、次回の委員会で報告したい」とした。
通学区の一部変更に関しては先月27日、区長や各校のPTA、小学校関係者で構成する委員会が発足。その中で市教委は具体的なシュミレーションを提示し、次回までに各組織ごと意見集約をして持ち寄ることになっていた。しかし、今回の赤穂東小の話し合いでは市教委への不満が先行し、シュミレーションに関する意見を得るまで至らなかった。 -
交通安全子ども自転車伊南地区大会
駒ケ根市の市民体育館で21日、小学生を対象とする「交通安全子供自転車大会」の伊南地区大会があった。赤穂小学校の5、6年生9人が出場。安全走行、走行技能、筆記テストの総合点で競い合った結果、第1位となった6年生の北島達成君(11)=北割二区=ほか、6人が来月12日に長野市である県大会に出場することになった。
大会は児童らへの安全教育を図るとともに交通安全への意識を高めることなどを目的として県警察本部などが開催している。
そのうち走行技能を見るテストでは、八の字型に置かれたシートからはみ出ないように走ったり、一列に並ぶピンの間をジグザグに走行するようになっているが、児童らはこれまでの練習を思い出しながら一つひとつの障害を上手にクリアしていた。
今大会で1位となった北島君は「優勝できると思っていなかったので嬉しい。県大会でも優勝を目指して頑張りたい」と喜びを語った。
県大会出場者は次のみなさん。
◇北島達成、倉田真優、神谷真帆、熊谷佳奈、井口聖菜(以上6年)米山響(5年) -
伊那北小学童クラブで華道楽しむ
伊那市の伊那北小学校学童クラブの女子児童が毎月、文化庁委嘱事業「伝統文化こども教室」で華道に親しんでいる。
池坊いけばな教授の野溝淳子さん=東春近=が06年にボランティアで教え始め、07年からは「伝統文化こども教室」として指導している。
児童が37人と多いため学年別に2グループに分け、それぞれ月1回学ぶ。花材の説明を聞いたあと、1、2年生はオアシス、3年生は剣山と花器を使って自由に生ける。最後に野溝さんが手直しをし、生けた花は各自が家に持ち帰る。
1年生のときから続けている現3年生は、「自分のお花が出来上がるのが楽しい。家でも、きれいだねとほめてくれる」「家でアスパラを生けたこともある。楽しい」と伝統の華道を楽しんでいる。
野溝さんは、「礼儀作法や言葉など、花を通して何かを学んでほしい」という。夏休みには陶芸で花器作りをし、手作り花器にも生ける。昨年は音楽会で児童の生けた花を飾り、会場に彩りを添えた。今年は7月ころに学校に飾り、学びの成果を披露したいと計画している。 -
「水」をテーマに、環境を考えよう
信州高遠青少年自然の家で21日、環境を考える「エコ・キッズ・プロジェクト」が始まった。「水」をテーマに、年間を通して水と触れ合う実践活動を展開する。
このプロジェクトは、環境に対する関心を養い、環境と自分のかかわりを考えようと国少が初めて企画したもの。市内をはじめ、岡谷市、茅野市の小学校5、6年生7人が申し込み、来年2月まで6回の日程で、国少周辺や諏訪湖の水調査、水をきれいにする簡単な道具作りなどに取り組む。
初回は、食物連鎖の説明を受けたあと、ネイチャーゲームをしながら敷地内の硫黄沢を観察。小学生は木に聴診器を当てて水を吸い上げる音を聞いたり、地面に置かれたぬいぐるみなど自然にないものを探したりと楽しみながら自然に親しんだ。
岡谷市の井出直輝君(11)は「生態系が1つでも崩れたらだめだということが分かった」と話した。
次回は7月19日の予定で、牛乳パックなどを利用して水めがねや透視計を作り、川の様子を調べる。
定員に余裕があるため、あと3人を募集。申し込みは、国少(TEL96・2527)へ。 -
子ども科学工作教室
「すもうロボットを作って遊ぼう」竏秩B子どもたちに科学やもの作りに興味を持ってもらおうと、地域産業の振興に取り組む伊那テクノバレー地域センターは21日、第3回子ども科学工作教室を伊那市西箕輪の伊那技術形成センターで開いた。上伊那北部地域の小学4縲・年生34人が参加し、赤外線センサー搭載の「すもうロボット」を組み立てた。電子部品などを製造する上伊那10事業所の従業員29人が指導員として参加し、製作の指導や補助に当たった。
ロボットは力士をイメージしたもので、腕を振りながらキャタピラで走行する。赤外線センサーにより前方の障害物などの有無を判断し、スイッチの切り替えで、障害物に向かって行くモードと、避けて走行するモードが選べる。
ロボットのキットの箱を開けた子どもたちは部品の多さに「意外と大変そう」とやや不安げな表情。それでも「慌てずにきちんと作っていけば必ず動くからね」という指導員の励ましを受け、説明書を見たり、指導員のアドバイスを受けたりしながら、ニッパーやドライバーを使って1つ1つの部品を丁寧に組み付けた。
伊那市伊那部の4年生男児(10)は「プラモデルはたまに作るけど、こんなに難しいのは初めて。その分、完成して動くのが楽しみ」と話し、真剣な顔つきで製作に取り組んでいた。 -
伊那市体育協会表彰受賞祝賀会
長年にわたって地域の社会体育の振興に功績があったとして4月25日に伊那市体育協会の功労表彰を受けた松田悦子さんの受賞を祝う祝賀会が21日、JA上伊那本所で開かれた。松田さんはあいさつで「表彰は地元、足元の皆さんのおかげ。高校からずっとスポーツから離れずにやってきたが、今日は素晴らしい人生のひとこまをもらった。今後も心と体の健康づくりの役に立てたら」と笑顔で語った。
祝賀会には松田さんが指導するエアロビクス教室やダンスチームのメンバーなど約170人が出席。松田さんとともに喜びを分かち合った。
松田さんは83年から現在まで約25年間にわたって市スポーツ指導委員、市体育指導員を務める傍ら、伊那公民館の女性教室、高齢者教室で健康体操やダンスなどの指導に当たってきた。95年、県体育指導協議会表彰、99年、労働大臣褒章受章、00年、日本体育協会、日本スポーツ少年団から感謝状。日本体育協会公認スポーツ指導員、日本レクリエーション協会公認指導員。 -
「てくてくけんこう広場」始まる
南箕輪村公民館の新学級「てくてくけんこう広場」は22日始まり、初回が同村の南部小学校体育館であった。村民の健康増進が目的で、村住民福祉課と松本大学との共同事業。30縲・0代の女性を中心とした参加者20人が12月まで、ウォーキングや講習などで自己管理方法を学んでいく。
松本大学人間健康学部の根本賢一准教授を講師に迎え、脂肪燃焼、筋力アップなどに効果があるといわれる、早歩きとゆっくり歩きを繰り返す歩き方「インターバル速歩」を学習。このほか、健康管理のための調理実習などを月1、2回のペースで行う。
参加者はインターバル速歩を日常生活の中で実施し、健康増進を目指す。県の08年度地域発元気づくり支援金(138万円)を受け購入した運動量計測器(参加者20人分)で計算した歩数や消費カロリー数などを月1回収集し、それぞれのデータとしてまとめていく。
初回、参加者たちは学級終了後の血圧や腹囲、体重などと比べるため身体測定を実施し、根本准教授の健康講話を聞いた。根本准教授は「運動は正しくやらなければ効果は返ってこない。頭で理解し、体で感じながら学んでいってほしい」と話した。
松本大学の根本准教授の話を聞く受講生ら -
自転車リレーで「平和」訴える
医師や看護師が平和を訴えながら自転車リレーする「2008信州反核平和自転車リレー『いっちょこぎますか!』」が21、22日、長野竏樗ム田6区間217キロで行われた。県民主医療機関連合会に加盟する病院の有志職員が企画。2年目の今回は日数、走行距離ともに規模を広げた。
松本竏忠コ諏訪(50キロ)を走った前年10月の同イベント参加者約50人に対し、今回は約2倍の参加。上伊那からも多くの職員が地元を走った。各中継点となる県民医連の病院などでは引継ぎ式があり、手打ちそばの振る舞いやコーラス披露などの催しで交流した。
参加者はそろいのオリジナルTシャツや横断幕、のぼり旗なで平和をアピールしながら走行。上伊那生協病院の事務山浦孝予さんは「普段は平和について考える機会が少ないので、イベントに参加しながら意識が高まっていけば」と話していた。
ゴールを目指し、中継点となる上伊那生協病院(箕輪町)をスタートする参加者たち(22日) -
母の日の大切なバラ、何者かに抜き取られ心痛めて
母の日の夫から妻へのプレゼントで自宅に植えたバラの苗木を、何者かが掘り出して持ち去り、宮田村新田区に住むこの夫妻が悲しんでいる。周辺には同じくバラをはじめガーデニングに親しむ家庭も多いことから、被害が広がらないようにと気を揉む毎日だ。
広域農道沿いに住む三沢博さんが、5月の母の日に妻の和子さんに贈った「モダンタイム」「ブルーバユー」の2種の苗木。
農道に近い自宅敷地内に植えて大切に育てていたが18日朝、抜き取られているのを博さんが見つけた。
「育つのを楽しみにしていたのに残念」と夫妻。近隣では同様の被害の報告は聞かれないというが「これ以上被害が増えないように」と悲しみを抑えて願っている。 -
村保健補導員がゴミ処理場を研修視察
宮田村保健補導員会(代田香代子会長)はこのほど、同村内のゴミも搬入される伊南行政組合不燃物処理場(駒ケ根市)と中央清掃センター(伊那市)を研修視察した。ゴミ処理の現場を肌で感じ、意識を高めた。
不燃物処理場では分別の努力によって、資源化が進む現状にふれ「これからも家庭できちんとゴミを分け、出すようにしていかないと」と再確認していた。 -
【伊那フィルハーモニー交響楽団団長 北沢理光さん】
高校時代は甲子園を目指して野球一筋に打ち込んでいたが、3年の夏に引退。就職に備えて上伊那図書館で勉強していると、講堂から伊那市民合唱団(現伊那混声合唱団)の美しい歌声が聞こえてきた。もともと音楽は好きだったが「野球ばかりで、ほかのことは目に入らなかった。でもその時に、音楽っていいもんだな、と思ってね。やってみたくてすぐに入団した」。
就職後は精密機械のエンジニアとして世界を忙しく飛び回った。30歳代後半のある日、手に取った新聞で、県の南部にも県民文化会館ができそうだ、と知り「ぜひとも伊那に文化の拠点を持ってこなくては」と強い思いにかられ、誘致活動に飛び込んだ。署名を集めたり市議会に陳情したりしたが、もっと強力なアピールはないかと考えた末に思い浮かんだのが、仕事で訪れたドイツの田舎町の風景だった。
「小さな町なのにちゃんとしたオーケストラがあって、子どもからお年寄りまでみんなが音楽を身近なものとして楽しんでいた。そうだ、伊那にもオーケストラをつくろう竏窒ニ思い立ったんだ」
見通しはまったくなかったが、持ち前の敢闘精神で「とにかく動き始めよう」と募集開始。ポスターなどで「未経験者でも歓迎」と呼び掛けたところ、60人ほど集まることは集まったが…。
「一番重要な弦楽器経験者がね、バイオリンただ1人だった。クラリネットやトランペット、サックスなどの吹奏楽経験者はともかく、ハーモニカや尺八の人もいたくらいだ。今じゃ笑い話だが、当時の伊那ではオーケストラがどんなものかさえ、あまり知られていなかったんだよ」
「こりゃ無理だ」「いっそ吹奏楽団にしたら」などの声もあったが、そんなこと言わずにみんなで頑張ろう竏窒ニ衆議一決。曲がりなりにもオーケストラとしての活動がスタートした。
とはいっても、弦楽器がなければオーケストラの体を成さない。メンバーそれぞれがバイオリン、ビオラ、チェロと担当を決めて各自で楽器を買い、鈴木メソードの教室に通うなどして基礎からの練習に取り組んだ。弦楽器未経験ではあっても、そこは下地のある人の集まり。楽器に慣れるにつれ、次第に音が整ってきた。
発足からわずか1年後の86年、第1回定期演奏会を伊那市民会館で開いた。曲はベートーベンの交響曲『運命』など。自身も「いい年になって始めるには難し過ぎた」というバイオリンを手にステージに登場した。
「バイオリンは結構人数がいたから、自分一人くらい難しいところが弾けなくても何とかなると思ってやった。懸命に弾いたけど、きっと変な音を出していたんだろうね」
伊那で初めての市民オーケストラの演奏を聴こうと詰め掛けた超満員の聴衆からは、割れんばかりの温かい拍手が送られた。
こうした涙ぐましいほどの努力が実り、文化会館の誘致は首尾よく成功。88年の開館時には、こけら落としの晴れのステージを務めた。曲はベートーベンの交響曲第9番『合唱付き』。これ以上ない最高の舞台で・ス歓びの歌・スを奏でた。
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ここまでくればもう何でもできる竏窒ニ「いな少年少女合唱団」や、60歳以上の女性による合唱団「ザ・シワクチャーズ伊那」などの結成にもかかわった。
「次は伊那初の市民オペラをやりたい。5年後ぐらいが目標。ソリストは呼んで来るけど、オーケストラと合唱団はもちろん伊那の自前だね。故高木東六先生作曲の『春香』がいいんじゃないかな」
現在は伊那市生涯学習センターのコーディネーターとして、さまざまな音楽文化の発信に取り組んでいる。
「自分が演奏して楽しむより、音楽文化の裾野を広げるような活動をしたいから、とてもありがたい仕事だね。生活の中にいつも音楽がある、そんな伊那になるための手助けができればうれしい。あのドイツの小さな町のようにね」
(白鳥文男) -
南箕輪村保育料審議委員会 保育料改定の答申
南箕輪村保育料審議委員会(北條明委員長、11人)は20日、唐木一直村長に対し、保育料改定の答申をした。07年度税制改正により、所得税から住民税に税源委譲したことで保育料階層区分の変更が必要となった。答申は階層区分を決める定義変更のみ。改正期日は7月1日から。
村住民福祉課によると、税源委譲により所得税額は約半分となった。村の階層区分は5階層以上が前年度の所得税額に応じて階層を決めているため、今回の答申で5階層以上の区分で所得税額の定義変更があった。
村は同委員会に対し、引き続き、8月1日から改正実施する08年度の保育料についての検討を諮問。村としては、低所得者階層の保育料が他市町村と比べて割高となっている現状の見直しを考えている。
唐木村長に答申書を手渡す北條委員長 -
初の農産物加工施設検討委員会
中川村は19日夜、役場で第1回農産物加工施設建設委員会があった。施設建設は09年度に農山漁村プロジェクト支援交付金を活用する予定。初会議では今までの経過を確認し、建設場所や施設概要について話しあった=写真。
この中で、JA中川支所の松沢文昭支所長は「チャオ内に移転を前提に、農産物直売所たじまファームのあり方について検討している。ファームの後に加工施設というのも1つの案」との考えを示した。
チャオに隣接する現農産物加工施設は91年に建設。8グループ個人、JA委託加工が利用しパンやジュース、ジャム、漬け物などを加工してきた。管理は06年からJA上伊那に委託。
しかし、施設は手狭で、廊下がないため、どこかの部屋を必ず通ることになり、衛生的に良くない。衛生面からは1加工品1部屋が原則-など課題が多く、95年から農産物加工施設利用者会議が視察研修などを行いながら、研究検討してきた。
10回にわたる会議の結果は、施設の建設の方向性は一致しているものの、運営方法や施設内容は結論が出ていない。
検討委員会は村議会、農業振興審議会委員、農村女性マイスターなどで10人で構成。初会議では委員長に桃沢時江さん(村議)、同副に富永和典さん(農業経営者会議長)を選び、利用者会議で出された意見、課題を踏まえ、委員からは「運営の核となる人材が必要」「販路の開拓が課題」などの意見が出された。
松沢支所長は「だじまファームをチャオ内に移転することを前提に、そこを基点にして、加工販売、観光発信基地など、プロジェクト会議で総合的に検討している。ファームの後に加工施設が入ることも1案」と話した。
今後、検討委員会は施設概要、運営形態を検討し、プロジェクト支援交付金の活性化計画を作成。09年1月末までに県活性化計画を経て、国に提出する。順調にいけば、7月には着工の運びとなる。 次回は7月15日の予定。 -
町政懇談会
飯島町は19日、役場などで、理事者や町議会正副議長の先輩と、現職による町政懇談会を開いた=写真。
元町長や元助役、正副議長の経験者ら18人が出席。
高坂町長は広域行政関連では「ごみ中間処理施設の用地選定はようやく33カ所から1カ所に絞りこんだが、これからが正念場、1日も早く理解が得られ、実現できれば」と説明。昭和伊南総合病院の医師不足問題にも触れ「全力を挙げて、医師確保を目指しているが、思うような成果が得られていない」とし、「1次医療は開業医で受診していただき、病院勤務医の負担軽減を」と呼び掛け、利用者の少ない循環バスについては「9月までの結果で判断したい」とした。
また、キャッチフレーズを「協働と子育てで未来をはぐくむ健やか予算」とした08年度予算について、新規事業、重点事業を中心に説明した。
これを受けた質疑で、小池好高さんは空きテナントが目立つコスモ21問題について町の考えを聞き、高坂町長は「大変厳しい状況。町も商工会と一緒に考え、建設当時の経営コンサルタントを交えて、取り組み方を検討している」とした。
このほか、星野光希さんが伊那中央病院との連携など今後の昭和伊南病院の展開について、宮下岩夫さんは後期高齢者医療制度についてそれぞれ考えを聞いた。
この後、町内の最近完成した施設見学に出掛け、内堀醸造やグリーンリーフ飯島、七久保浄化センターなど5カ所を見て回った。