-
伊那市消費者の会会長
伊那市手良中坪
向山八千子さんごみの減量化への取り組みを積極的に始めたのは20年ほど前。ちょうど焼却炉のごみが多くなったことが問題視されるようになってきた時で、当時の市長が『主婦のみなさん、あなたたちがごみを買ってきているんですよ』って発言してね。『無責任なこというね』って言っていたのだけど、実はそれってとても大切なことなんじゃないかって話になって竏秩B
消費者の立場から、より良い消費生活を行うための工夫と学習を重ね、実践活動を通じた啓発に取り組んでいる。ごみの問題が深刻化する近年は、ごみの減量化、資源化にも力を入れており、廃油を使った石けんづくりとコヌカ、もみ殻などでつくるぼかしづくりは、20年以上続く活動の一つとなっている。
「石けんは『よく落ちる』って人気で、前に雑誌で紹介されたこともあるんです」と話す。
また、昨年はリフォームの講習会を開催。上伊那各地から受講者が集まった。会員はみな熱心でそれぞれで調べた情報を交換したり研修を行いながら積極的に活動を展開している。
「昔は肉を買うにしても、お肉屋さんは竹の皮に乗せて計ってくれ、それを新聞紙に包んでくれた。持って返った肉は調理し、新聞紙は炉で燃やし、残った灰は畑にまく。だからごみなんてほとんど出なかった。でも、今は火に燃えないものも増えたし、簡単に食べられるものはごみになる部分も多い。自然の生活を求めてみても、売られている商品はそれに逆らうかのように過剰包装されている。もう少しじっくり考えてものを買うことが大切だし、消費者一人ひとりがごみを少なくするということを真剣に考えなければごみは減らない」と語る。
◇ ◇
活動に携わるようになって20年近くが経過し、ごみの出し方、ものの買い方など、生活一つひとつに関心を持ちながら生活できるようになった。
「いろんなことに興味を持って生活するのは楽しい」と笑顔を見せる。
一方で、若い世代との価値観、生活習慣の違いも感じている。
「若い人たちは仕事もあるし、毎日時間や手間をかけて料理したりすることも難しいと思う。でも、やっぱりごみを減らす生活は将来の環境問題を考えていくうえでも必要なこと。自分たちの子どもや孫たちのためにも。そういうことを伝えていくことが、私たち年寄りの役目なのかなとも思う」
また、自身としても、ごみの出ない昔の生活を心掛ける。
「今はあまりに便利になりすぎて風情がなくなってしまった気がする。自分自身も、なるべく化石燃料に頼らないで“自産自消”の生活をしていければ」 -
英語で観光ガイド入門編開講
上伊那を訪れた外国人観光客などを英語で観光案内する技術の習得を目指す「英語で観光ガイド入門講座」が16日夜、伊那市駅前ビル「いなっせ」で開講した。上伊那各地から約30人が集まり、米国出身の県国際交流員で今講座の講師を務めるパトリシア・ドーシャーさん(23)と初顔合わせをした。
同講座は伊那国際交流協会が昨年から始めたもので、講師自らが作成したオリジナルテキストを使って、上伊那各地の名所や名物を英語で説明する技術を習得していく。今回は会話トレーニングに重点を置いた内容となっており、3月までに全10回開講する。最終日には実際に外国人在住者などを案内する実践もある。
初日のこの日は、簡単な英会話を使って自己紹介をし合い、それぞれの緊張を解きほぐしていた。 -
小学生防犯写生大会
伊那地区防犯協会は14日、伊那市浄水管理センター事務所前駐車場で、小学生を対象とした写生大会を開いた。題材のパトカーや白バイ、ポンプ車など計4台を題材に、伊那地区を中心とした児童ら約50人が思い思いの視点で描いた=写真。
消防、警察車両に接することで、防火や防犯意識を高める27回目の取り組み。参加者らは手渡された画用紙に、水彩絵の具やクレヨンなどを使って描いた。パトカーとポンプ車に人気が集まっていた。
作品は小学校の美術教諭や同地区防犯協会長、伊那消防署長らが審査し、入賞作品を決め、市役所や市内大型店に展示する予定。 -
夢・アートフェスタ佐久「作品展」手芸の部
特別賞・亀井美枝子さん
奨励賞・高橋修司さん佐久市の長野県佐久創造館で9月21日から23日まで開いた「夢・アートフェスタ佐久」(第10回長野県障害者文化芸術祭)の作品展で、手芸の部に出品した箕輪町の2人が入賞した。木目込みパッチワークで松島の亀井美枝子さん(65)が特別賞、切り絵で沢上の高橋修司さん(67)が奨励賞を受賞し15日、平沢豊満町長に報告に訪れた。
亀井さんの作品は「金襴赤富士」(25・5センチ×30・5センチ)。病気のため利き手だった右手が不自由になり、左手で製作。月2回の手芸サークルでリハビリの一環で約3カ月かけて作り上げた。「時間はかかっても、やればやっただけ進む。やればできる。受賞でまた創作意欲が沸いた」と喜ぶ。
高橋さんの作品は「塩の里祭り」(37センチ×43センチ)。切り絵をしているときだけ不自由な足の痛みを忘れられると、1日3、4時間集中して制作する。出品作品は3カ月かけて仕上げた。「受賞で張り合いが出た。うんと励みになる。いろんなものに挑戦したい」と語った。
平沢町長は2人の作品を「すばらしい」と鑑賞し、「これからもお元気で頑張って。ぜひ町の皆さんを作品で励ましてほしい」と受賞を祝った。 -
まちづくり拠点施設設置を駒ケ根市長に提言
協働のまちづくりについて考える市民団体「こまがね市民活動推進会議」(鈴木明座長15人)は17日「協働のまちづくりを進める上で、今後拠点となる施設の設置が必要不可欠」などとする提言書を中原正純市長に提出した。中原市長は「重く受け止めたい。施設の必要性は感じているので、一日も早く具体化できるよう努力する。(自身は)今期で引退するが、新市長に引き継ぐこととしたい」として設置に前向きな考えを示した。
提言では、協働のまちづくりにかかわる各種市民団体の活動を支援していくために・ス公設民営・スの「協働のまちづくり拠点施設」を設置することが必要竏窒ニして、仮称・こまがね市民活動支援センターを駒ケ根駅前ビル・アルパの空きスペースに約80万円をかけて設置し、市民自身が運営する竏窒ネどの具体例を挙げている。
こまがね市民活動推進会議は市が04縲・5年度にかけて設置した「第1次改革と創造へのまちづくり市民会議」のメンバー有志が07年、自主的に結成。協働のまちづくりの在り方について、市民へのアンケートや先進地の視察などを交えながらハード、ソフトの両面から議論を重ねてきた。 -
秋の「ぐるっと駒ケ根花めぐりバス」スタート
駒ケ根市近辺のさまざまな花の見所をバスで巡る「ぐるっと駒ケ根花めぐりバス」が17日、秋のシーズンの運行を開始した。菅の台の市観光案内所前を午前10時に出発したバスは、観光客ら約10人を乗せて飯島町のコスモス畑、中川村の赤ソバ畑、駒ケ根市の光前寺など5カ所を約5時間かけて回った。
伊那谷では最大規模という200万本のコスモスが咲き乱れる飯島町のコスモス畑を訪れた参加者らは「きれい」と感嘆の声を上げ、風に揺れる花にうっとりと見入っていた=写真。
花めぐりバスは昨年、早太郎温泉開湯10周年を記念する温泉郷感謝祭の企画として初めて実施して好評だったことから、今年も継続を決めた。春と秋のそれぞれ約1カ月間運行し、赤ソバ、コスモス、キクなど季節ごとの花の名所を訪ねる。予約が集中する日もあるため、市観光案内所は早めの予約を呼び掛けている。完全予約制。料金は昼食代込みで一人3500円。
問い合わせは市観光案内所(TEL81・7700)へ。 -
箕輪消防署がボート訓練
箕輪消防署は16、17日、箕輪ダム上流で本年度購入したゴムボートの取り扱い訓練に取り組んだ。
同署にはこれまでボートがなく、箕輪ダムで事故が発生した場合は伊那消防署や辰野消防署に応援要請していた。今年4月にも転落事案があり、迅速な救助活動のため、今回4人乗りゴムボート、ヘルメット、ウェットスーツなどを約50万円で購入した。
全署員29人が2日間に分かれて訓練に参加。17日は、全員でボートの組み立てや取り扱い方法を学んだ後、2人が乗船して進み具合やオールのこぎ方などを確認。次にこぎ手2人と指揮者1人の3人が乗船し目標物を決めて少し下流の地点まで往復した。陸への引き込みや陸揚げ手順も確認し訓練に励んだ。
ボートなど一式は救助工作車に積載する。 -
里山の保育園「はらぺこ」が森の中の写真展を19日から開催
里山の自然の中で遊ぶ子どもたちの姿を感じてもらおう竏窒ニ、伊那市富県の自由保育園「はらぺこ」は19日から、「森の写真展」を園舎周辺の里山の中で開く。里山の自然とともに過ごす子どもたちの生き生きとした姿を写した写真、約50点を60センチ×40センチの布にプリントし、普段子どもたちが遊び場としている森の中の木々に展示。保育士の小林成親さんは「自然とのかかわりの中で子どもたちがどんな表情をしているのか、見ていただけたら」と話している。
写真展の開催は2回目。前回はギャラリー展示だったが、今回は普段訪れる機会のない人たちにもはらぺこを訪れてもらい、普段の子どもの様子を感じてもらうため、園舎周辺で開催することにした。
作品は保育士の小林さんが昨年から今年にかけて撮影したもの。自然という大きな空間で自由に遊び、驚いたり喜んだりする子どもたちの表情が生き生きと写されている。
時間は午前10時縲恁゚後5時(初日は正午から、最終日は午後4時まで)。雨天決行。21日まで。また、期間中はバザーや木工体験、地元野菜の販売などもある。 -
伊那市有線放送でDSL高速通信実験10周年記念式典
DSL高速通信実験が伊那市有線放送のネットワーク上で行われてから10年が経った17日、伊那市のいなあいネット(伊那市有線放送農業協同組合)で記念式典があった。当時の実験に関わった関係者など約20人が集り、当時を振り返りながら今後のブロードバンド環境について語り合った。
通信事業者などの協力のもと、同有線放送DSL技術の実証公開実験が行われたのは97年9月。NTT電話網の場合、電話局から離れるとつながりにくくなるなどといった弊害もあり、当時はNTTもADSLを導入していなかった。しかし、有線放送の場合、本局と8支局をつなぎ、その支局と個人宅を結ぶことでADSLによる高速通信を実現。この実証実験の後、ADSLによる通信事業が一気に日本中に波及した。
2000年3月からADSLサービスを開始した伊那市有線放送でも現在、加入7500戸のうち、2500戸が同サービスを利用しており、地域の情報通信の一端を担っている。
実験から10年を経た記念に、「ADSL発祥の地」と示したモニュメントを同有線放送敷地内に設置。関係者らによる式典を開き、その除幕を行った。
当時、組合の参事として実験に参加した中川泰さん(63)=富県=は「放送と通信が双方に乗合になる時代が当然くるとは思っていた。今後は、信頼のできるネットワーク技術をきちんと構築していくことが課題だと思う」と話していた。 -
松島南町4常会
大収穫のキノコでなべ会箕輪町松島南町4常会は14日、恒例の「きのこなべ会」を松島コミュニティセンターで開いた。今年はキノコが採れないと言われている中、区有林で驚くほどの大収穫に恵まれ、住民皆で秋の味覚を満喫した。
常会の親ぼくを深める住民が楽しみにしている行事の一つ。今年はキノコが採れないのでは-と心配しながら、朝6時から10人が区有林に入った。今年はクリタケがほとんど見つからなかったが、ジゴボウ、アワタケが山ほど収穫でき、きのこなべが大なべ2つ出来上がった。
4常会は71戸ある。コミュニティセンターには家族連れで90人が集まり、キノコの風味豊かななべや、きのこうどんを味わったが食べきれず、残りを持ち帰るほどだった。 -
まなびピア箕輪2007
図書館まつり始まる箕輪町の生涯学習フェスティバルまなびピア箕輪2007のイベントの一つ、町図書館主催の「図書館まつり」が16日始まり、リサイクル本プレゼントに多くの町民が訪れている。
リサイクル本プレゼントは、保管期限の切れた雑誌をはじめ絵本、児童書、推理小説などがある。今回はプレゼント冊数に制限がなく、訪れた人は趣味の雑誌の本や子どもの絵本などを真剣に選び、抱えるようにして持ち帰った。
21日までのまつり期間中は、「ちびっこ集まれ図書館クイズ」もある。クイズに答えた子どもにお土産がある。「図書館まつり・おはなしのへや」は21日午前10時から松島コミュニティセンター。大型絵本、腹話術、カーテンシアター、楽しいマジックなど。入場無料。駐車場は役場駐車場を利用。下足袋を持参する。 -
おひさまクラブ 秋の油彩画展
伊那市を中心とした油絵愛好者でつくる「おひさまクラブ」(17人)の油絵展は19日まで、同市中央区の中部電力伊那営業所ギャラリーで開いている。メンバー9人が一人1、2点の計19点を出品している=写真。入場無料。
会社員や主婦、定年退職者などの30縲・0代の幅広い年代のメンバーが集まり、中央アルプスの西駒ケ岳やバラ、ツバキの花などを描いている。それぞれが風景や人物、静物などの題材を目の前に感じたままをキャンバスに向かって表現している。
おひさまクラブは、市駅前ビルいなっせで開いていた油絵教室の卒業生らが集まり、04年に発足。造形画家の碓井伍一さん=伊那市山寺区=を講師に、月2回の教室で学んでいる。同ギャラリーでの展示は、今回で5回目となる。
平沢孝一会長(64)=同市西春近=は「それぞれが自由な表現でやっているので、楽しみながら描いている。自分でも描いてみたいなと、少しでも思ってもらえるとうれしい」と来場を呼びかけている。
午前8時30分縲恁゚後5時10分。 -
戸草ダム建設 事業促進を三峰川総合開発事業対策協議会が要望へ
伊那市三峰川総合開発事業対策協議会(会長・小坂樫男伊那市長)は近々、1988年の事業建設着手から本格着手が遅れている戸草ダム建設事業の促進を望む要望書を、事業に取り組む国土交通省三峰川総合開発工事事務所などに提出することを決めた。17日、協議会の市議会や区長会ら15人が提出する内容を確認した。
要望書によると、同ダム建設事業を含む三峰川総合開発事業の一つで、事業を先行していた美和ダム再開発事業が一通り完了したとし、「水源地域住民らの悲願であった本格的着手」を願う内容。具体的に、戸草ダム建設を国が策定する天竜川河川整備基本方針及び河川整備計画へ位置付けること、ダム周辺環境整備構想を具体化すること竏窒ネどを上げている。
また、同協議会では、01年、元県知事の「脱ダム宣言」に伴い戸草ダム建設の利水事業を撤退した県に対し、事業の復活を呼びかけていくことも決めた。
市三峰川総合開発事業対策協議会は戸草ダム建設などにかかわる問題を国と地域が協議し、事業を円滑に進める。協議会はこれまで、旧高遠町と長谷村にそれぞれあり、新市誕生を契機に本年3月、新たに構成。ダム建設事業の促進についての要望は旧長谷村時代から話し合われてきていた。 -
地域に育まれた名木たちに光を、郷土研究会が本出版
宮田村の宮田郷土研究会(小田切須賀雄会長、28人)は5年の歳月をかけて調査した村内の古木、名木を本にまとめ、11月初旬に「くらしの中で育つみやだの古木・名木」を発刊する。写真や絵図をふんだんに用いて、149本の木の歴史的ないわれ、由来なども掲載。長い年月による環境変化にも耐えて現存する名木を後世に伝える貴重な資料となりそうだ。
同研究会が古木、名木の調査に着手したのは2003年。
地区ごとに責任者を決めて全員で村内をめぐり、出会った木は200本以上にのぼる。
その中から樹齢140年を超える古木や直径2・5メートル以上の巨木、珍しい種類や歴史的意義のある名木の149本に厳選した。
樹齢450年の北割区のカヤの木をはじめ、姫宮神社のサワラ、上の宮のクリなど、地域や住民とともに育まれた名木たち。
その一本一本を実地調査により培った見聞で文章にまとめ、誰にでも分かりやすい内容に仕上げた。
同様の古木の調査書は近隣では伊那市や飯島町、辰野町で発刊済みだが、各自治体の教育委員会が中心になり刊行する例が大半。
同研究会の本は村の補助を受けてはいるが、全て自主的な独自調査によるもの。地域や暮らしとの関係から見つめたあたたかな視点が、内容を奥深いものにしている。
カラー刷り70ページで予定価格は2千円。村教委で販売取り扱いを予定している。 -
コカリナコンサート ながた自然公園で野外演奏
箕輪町のながた自然公園で14日、「みのわ森のコンサート縲怎Rカリナといっしょに縲怐vが開かれた。野外特設ステージで、県内外のコカリナサークルやプロのコカリナ奏者、黒坂黒太郎さんの演奏を繰り広げ、集まった約150人をその音色で魅了した=写真。
06年、箕輪北小学校の新体育館建設のため伐採されたメタセコイアの木で、当時の5年1組(現6年1組)の児童が「自分たちを見守り続けてくれた樹をよみがえらせたい」とコカリナを作り、新体育館しゅん工式で音色を披露。その想いを次代につなげるため有志で実行委員会を組織し、コンサートを開いた。KOA森林塾など協賛。伊那毎日新聞社など後援。
伊那市や飯田市、愛知県豊橋市から7サークルが参加し、長さ8センチの木の円筒に6個の指穴が開いたコカリナのほか、電子ピアノやギターなどを使って「カッコー」や「旅愁」などを披露。黒坂さんは歌とオートハープの矢口周美さんとともに約10曲を演奏し、野外ステージを盛り上げた。 -
独特の辛つゆで舌鼓 にぎやか「行者そば祭り」
伊那市の荒井区は14日、内の萱スポーツ公園で「第21回行者そば祭り」を開いた。訪れた県内外の多くの家族客らは、こだわりの手打ちそばに舌鼓を打った=写真。
「伊那市そば打ち名人会」や区民が地元のそば粉で作った2千食を用意。大釜で休むことなくそばをゆで、調理や受付など総勢100人以上のスタッフでもてなした。来場者は、焼きみそと大根おろしを混ぜた独特の「辛つゆ」でのどごしを味わった。
行者そばは、1300年の昔、駒ケ岳へ修行に向かう行者の役小角(えんのおずぬ)が、内の萱で一夜のもてなしを受け、その礼に置いていったそばの種を育ててきた竏窒ニ今に伝わる。 -
伊那谷断層帯の評価の改訂版を公表
地震調査研究推進本部は15日、一部改訂した伊那谷断層帯の評価を公表した。前回評価に比べ、平均活動間隔は約3千縲・万年から約5200縲・400年と幅が狭まった。今後、30年以内の地震発生確率は断層帯主部がほぼ0縲・%からほぼ0%とした。
評価についての地元説明会は22日午後1時半から、伊那合同庁舎で開く。
伊那谷断層帯の長期評価は02年7月に公表。05年度に文部科学省から委託を受け、産業技術総合研究所が補完調査し、一部を見直した。
断層は、これまでの「境界断層」と「前縁断層」を1つの活動区間とした「断層帯主部」に加え、新たな起震断層に「断層帯南東部」を設けた。
断層帯主部は辰野町縲怏コ伊那郡平谷村の延長79キロ。断層帯南東部は飯田市縲怏コ伊那郡売木村の32キロ。いずれも北北東縲恣・・シ方向に延びる。
断層帯主部で予想される地震規模はマグニチュード8・0程度。前回の評価と変わりなかった。最新活動時期は14世紀以後縲・8世紀以前と推定。マグニチュード8クラスの地震が発生したと判断できる記録は知られておらず、この時期に活動しなかった区間が一部残っている可能性は否定できない。マグニチュード8程度より小さな地震が発生する可能性はある。 -
南箕輪村消防団秋季演習
南箕輪村消防団(宮島忠夫団長)の秋季演習が14日、大芝公園陸上競技場であった。5分団120人の団員が集まり、日ごろの訓練を確認するとともに、団結を強めた=写真。
南箕輪村消防団では技術の高揚を図りながら団員相互の結束を強めることを目的として全体演習を春と秋に行っている。
宮島団長は「全体で集まるのは年に2回しかない。一層真剣に取り組んでほしい」とあいさつ。
その後、部隊訓練や規律訓練を展開。また、今回は普段の訓練を応用した特別訓練を実施。操法や救護を応用した競技やラッパの曲当てなどといったゲーム方式の訓練を中隊ごとに行い、これまでに習得した動作などを確認した。 -
新しいざんざ節の曲名「ダンシングNewザンザ」に決定
第24回南アルプスふるさと祭りが14日、伊那市の長谷総合グラウンドであり、若者向けに考案した新しいざんざ節の曲名が「ダンシングNewザンザ」に決定したことを発表した。発表に合わせて、振り付けを担当した境じゅんこさん(長野市)の率いるダンスグループが新しい踊りを披露。訪れた人の目を楽しませた。
ふるさと祭り検討委員会では、若い人でも踊りアップテンポなざんざ節を竏窒ニ昨年2月から検討を重ねていたが、今年8月、その新しい振り付けを完成させ、曲名は一般から公募していた。28通の応募が寄せられたが、市内に住む宮下三律雄さんが考案した「ダンシングNewザンザ」を新しい曲のイメージにも合っているという理由で新たな振り付けの曲名に選んだ。
また、会場では現在学校で新しい振り付けを練習しているという長谷小学校の3年生も舞台の下で踊りを披露。来場者を驚かせた。
児童らは「難しいけど楽しい」と話していた。 -
みはらしトレッキングin羽広遊歩道が開催
羽広遊歩道を歩いてみよう竏窒ニ、伊那市西箕輪の農業公園「みはらしファーム」で14日、「みはらしトレッキングin羽広遊歩道」があった。家族連れなど約50人が集り、トレッキングを楽しみながら、秋の自然を満喫した=写真。
ファーム周辺にある羽広遊歩道は以前からある道だが、現在はあまり使われていないため、これをもっと活用していこう竏窒ニ、今回のイベントを企画。道中のインストラクターには西箕輪公民館長の城取茂美さんと伊那東小学校教諭で水生昆虫や野草などに詳しい野口輝雄さんを迎えた。
城取さんは「養蚕が盛んな時代は羽広地区も栄えていたが、養蚕の衰退とともに衰えた」と説明。また、農閑期には米を馬に積み、権兵衛峠を越えて木曽の方まで売りに行った当時の生活について語り、参加者も話に聞き入っていた。
トレッキングは24日にも開催する。雨天決行。参加費は小学生以上が一人2千円、小学生未満無料(ただし弁当、土産などはつかない)。
申し込み・問い合わせはみはらしファーム公園事務所(TEL74・1807)へ。 -
第58回南信医学会
第58回南信医学会(神山公秀会長)が13日、伊那市狐島のJA上伊那本所であった。会員発表のほか、県衛生部の渡辺庸子部長(=写真)による特別講演があり、南信地区医療の諸問題を中心として長野県医療の現状と将来について考えた。
同学会は南信地区にある5つの医師会で構成し、毎年各地区の持ち回りで開催している。上伊那医師会が担当となった今年は、医師不足が深刻となっている地域医療問題について理解を深めるため、県衛生部の渡辺部長による特別講演を企画。約60人が集まった。
渡辺部長は、現在の医師不足は急に浮上した問題ではなく、前々から内在していたことを説明。従来は町部の中核病院には一定の医師が確保されていたため、大きな問題にはなってこなかったが、現在はこうした病院でも医師確保が難しくなってきており、地域医療が崩壊しつつあることを示した。
また、深刻な問題となっている産科医の不足については、上伊那では診療所で分娩を扱っている病院が一つもないことから、「(病院と病院が連携する)「病病連携」を考えていかなかればならない状態」と指摘。また、院内助産院や助産師外来については「基本的に産科医がいなければ設置できず、産科医が一人しかいない状況で設置するのも難しい」と語り、医師と助産師の思いが合致したところから取り組みを促進していく考えであることを示した。 -
暴力・交通事故のない伊那市へ 市民安全大会
伊那市などは13日、「暴力追放・交通安全伊那市民安全大会」を中央区の市民会館で開いた。市消防団や市交通安全協会連合会などから約800人が参加し、暴力や交通事故のない、平和で住みよい社会を築く竏窒ニ大会宣言し、市内パレードをして啓発した=写真。
市民安全大会では、啓発アトラクションがあり、市安協連合会女性部の健康体操の実演や、市防協女性部の「借金の肩代わり返済」と題した寸劇を披露。そのほか、県暴力追放県民センター、伊那署交通課による講話があった。
パレードは、800人が参加し、「暴力に屈せぬ勇気、強い意思」「メールひと文字事故一生」などのプラカードを掲げて、消防団ラッパ隊を先頭に市民会館縲廱R伊那市駅までの1キロ余りを歩いた。 -
伊那青年会議所40周年記念公開例会で住民主役のまちづくり、協働のまちづくりについて考える
伊那青年会議所は12日夜、40周年記念事業公開例会を伊那市の生涯学習センターで開いた。「地域の未来は自分たちの手で創る」をテーマに、基調講演やパネルディスカッションを展開。約200人が集まり、住民主役のまちづくりや住民と行政との協働について考えた。
伊那青年会議所では過去3年にわたり、経営を通じたまちづくりについて考えてきたが、地域を良くしていくには住民の主体性が重要ではないかとの思いから、今回このテーマを選んだ。
基調講演では、岩手県滝沢村の前村長・柳村純一氏が、滝沢村における改革とその後の変化について講演=写真。
以前の滝沢村役場は、組織の使命が明確化されない中、無駄な残業、組織の壁、なんとなく仕事をやるといった状況にあったが、柳村氏は「行政は経営、住民は顧客」というポリシーに基づく役場内部の改革に着手。情報公開制度、行政経営理念制度、管理職員投票制度などを導入し、住民との協働でも、職員も率先して各地域の作業に参加させるなど、職員、住民とも「自分たちのことは自分たちでやる」と認識して取り組んでいくことの重要性を指摘。また、組織の改革を考えていくうえでは、肩書き、年齢などにこだわらず、自由に議論し合える環境を作り、まずは実行に移すことが重要であることを示した。
柳村さんは「“住民のための組織”という認識を同じにする中で、今やるべきこと、やれることを率先してやれるようになってきた。組織は明確に使命を共有すれば変わっていく」と語った。 -
かんてんぱぱホールで陶と織展
自然素材でつくる陶と織の作品展「陶と織展縲恟H色に囲まれてII」が21日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。天然の素材が持つ温かな風合いの湯のみや皿、スカーフや着物など約400点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
秋色をテーマとした陶と織の作品を一堂に集めた作品展で3年目。陶芸の湯沢千春さん(駒ケ根市)、草木染めの大熊純子さん(飯田市)に加え、今年は蚕糸から紡ぐ着物などを手がける米山妙子さん(飯島町)も作品を出展している。
それぞれが使用している土、釉薬、染料などはすべて天然の素材を原料としたものを使用。女性ならではのこまやかな手仕事で素材の柔らかさ、温かな色彩を十分に引き出した作品も多い。
湯沢さんは「すべて手づくりの仕事。触れてみて分かる味わいもあるので、ぜひ作品を手にとって楽しんでほしい」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後3時まで)。 -
かんてんぱぱホールで小松華功作陶展
辰野町出身の作陶家・小松華功さん(57)=京都市=による「京都蕗窯 作陶展」が18日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。日常食器から懐石・割烹食器まで約120点が、訪れた人の目を楽しませている。
小松さんは京都で修行を積み、現在は京都広河原の工房を拠点として作陶活動を続けている。京都、東京、大阪、名古屋などの都市圏を中心として個展を開催してきたが、昨年、地元の辰野町で個展を開催。今回上伊那で2度目の個展を開くこととなった。
今回は地元である辰野や伊那の土で作った作品も並んでいるほか、京都迎賓館庭園に設置されている直径1メートル40センチもある大皿「桜絵大皿」の兄弟皿も展示している。
小松さんは「作品に共感し、見てくれる人がいるのが最も嬉しい。ぜひ多くの方に見ていただければ」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後3時まで)。また、20日から22日には辰野町のたつのパークセンターふれあいでも作品展を開く。時間は午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後3時まで)。 -
長谷黒河内で子どもみこし復活
まつり行事を復活し、地域の元気を取り戻そう竏窒ニ伊那市長谷黒河内地区で13日、同地区にある「八幡社」の祭りに合わせて30年以上行われていなかった子どもみこしが復活した。地区内の保育園児から小学生まで約10人が参加。昔ながらのたるみこしを担ぎながら「わっしょい」と元気の良い掛け声を出し、地域住民を楽しませた=写真。
黒川内は70戸ほどの小さな集落。一昔前までは地区の神社「八幡社」の祭りに合わせて祭り行事を行っていたが、過疎化、少子化の影響や合併前の旧長谷村で村内全体を対象とした大きな祭りをするようになったことなどもあり、祭り行事は次第に行われなくなっていた。
しかし今回同地区では、地域活性化を目的として子どもみこしと宵の祭り演芸を復活。子どもみこしが地区内3つの集落を順番に訪れると、地域住民も笑顔を見せ、活気があふれた。
市ノ羽晧区長(64)は「地域は過疎化で大変だと言われるが、それで元気を失ってしまうのではなく、元気な地域を作っていきたい」と話していた。 -
高遠町女団連30周年記念式典
伊那市の高遠町女性団体連絡協議会の発足30周年記念式典が13日、町総合福祉センター「やますそ」であった。女団連を構成する12団体、歴代会長ら約200人が集まり、30年の節目を喜び合った。
山崎美和子会長は「地域に根ざした組織。名を消すことなく、地域が寂れないように仲間作りをして発展させていきたい」とあいさつ。
来賓の伊東義人高遠町総合支所長は「女性が地域の会合に出ても発言できなかった30年前に比べ、皆さんの努力、粘り強さで、女性を取り巻く環境が変化し、地位向上につながったと思う。明るい子どもと女性の元気が伊那市の元気」と述べ、今後の活躍に期待した。
宣言文で▽地球規模で叫ばれる環境問題に、できることから実践する▽男女共同参画・住みよい町づくりのため、積極的に参画する竏窒ヌみ上げた。
定期研修会として、前信州高遠美術館長の堀井英雄さんの講演「家族のきずな」、大型紙芝居「孝行猿」などもあった。
また、30年の節目を記念し、初めて記念誌「女団連30年のあゆみ」=A4判、46ページ=を発行。歴代会長らで実行委員会を組織し、30年間の活動内容や思い出などをまとめた。300部作り、希望者に販売した。
女団連は78(昭和53)年、婦人のつどいとして18団体で発足。99(平成11)年に女団連に名称を切り替えた。年1回、講演会などを開いたり、女性の立場から意見を行政に提言したりしている。 -
「Beauty」の完成記念イベント
伊那市教育委員会は11月4日、中尾歌舞伎(市無形文化財指定)の秋季公演と合わせ、伊那市出身の後藤俊夫監督がメガホンを取った長編劇映画「Beauty竏窒、つくしいもの」の完成記念イベントを企画した。
映画は、農村歌舞伎が題材で、上伊那の各所で撮影した。長谷の中尾歌舞伎保存会も協力。映画の完成を機に、地芝居のことを知ってもらおうと文化伝承施設「中尾座」でイベントをする。
公開対談、中尾歌舞伎公演など3部構成で、正午に開場。
公開対談「地芝居の魅力と継承」は午後1時10分からで、後藤監督、中尾歌舞伎保存会の西村篝会長、市教育委員会の松田泰俊委員長の3人が、映画で伝えたいこと、保存会活動、伝統芸能の素晴らしさなどを語る。
午後2時から中尾歌舞伎公演。演題は「義経千本桜 鮨(すし)屋の段」。
終了後、まわり舞台や奈落底など舞台裏見学会、大見得講習会、役者との記念撮影会(当日受け付け、抽選で5組)がある。
問い合わせはビューティー製作・上映を成功させる会長谷支部事務局の市教委長谷教育振興課(TEL98・2009)へ。 -
伊南消防北署防火ポスター審査
伊南行政組合消防本部北消防署(米山覚署長)は10日、管内の小中学生を対象にした07年度防火ポスターコンクールの審査を同署で行った。寄せられた376点の作品を竹上俊隆消防長ら署の幹部が審査し、学年ごとに金・銀・銅賞を選んだ。 入賞者は次の皆さん。
◇小学5年▽金=白鳥悠斗(赤穂)▽銀=藤沢ひなの(宮田)▽銅=二ツ木航(赤穂)◇小学6年▽金=宮下亜未(宮田)▽銀=石口雅人(赤穂)▽銅=桐野一真(宮田)◇中学1年▽金=夏目玲(宮田)▽銀=松井早希(赤穂)▽銅=伊東諒(駒ケ根東)◇中学2年▽金=松尾暢晃(赤穂)▽銀=田口瑠莉(宮田)▽銅=中村夕貴(赤穂)◇中学3年▽金=小山愛維▽銀=下平悠真▽銅=羽生翔太(以上赤穂) -
地域安全運動チラシ配布
全国地域安全運動(11縲・0日)初日の11日、駒ケ根市、伊南防犯連合会、駒ケ根警察署は住民に防犯を呼び掛ける街頭啓発活動を駒ケ根市内の大型店2カ所で行った。伊南防犯連合会役員、市職員、警察署員など約10人が参加し、店を訪れた買い物客らにチラシや啓発グッズを配布して犯罪の未然防止を呼び掛けた=写真。駒ケ根署生活安全刑事課の長沼秀治課長は「防犯活動が地域の人たちに浸透することで、犯罪の発生が少ない社会になってほしい」と話している。
飯島町、宮田村、中川村の3カ所の店舗でもチラシを配布した。