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夏祭りの企画、運営に幅広い力を
実行委や事務局を一般公募で宮田村は、2年に1度開くみやだ夏祭りを活性化させようと、実行委員会や事務局のメンバーを一般公募する考えで検討している。22日夜に開いた参加協力団体との懇談会で説明。「祭り好きな人たちや、アイデアを持っている人を幅広く巻き込み、柔軟な発想で祭りを考えたい」としている。
今年で17回目の夏祭りは実行委員会を組織して開くが、村が事務局をつとめて主導し、各区や商工会などの団体が協力する体制で運営してきた。
踊り主体の内容にマンネリ化の声もあがり、検討を進めてきた経緯もあるが、区の役員などは1年で交替することもあり、継続的な議論はなされてこなかった。
この日の懇談会でも、「今年の祭りは従来通りでやむを得ないが、若い人の意見を聞くなど、継続検討できる仕組みづくりが必要」などの意見が複数挙がった。
対して村産業建設課は「次回以降もみすえて、一般公募でメンバーを募り、実行委員会や事務局に加えたい。より柔軟な発想をとりこめれば」と話した。
夏祭りは7月16日に開催を予定。懇談会では、昨年発足したソーラン踊りの組織「信州みやだ梅舞会」が参加を表明し、小中学校も協力の姿勢を示すなど、積極的な動きも出始めている。 -
駒ケ根市議会3月定例会閉会
駒ケ根市議会3月定例会は最終日の24日、本会議を開き、06年度一般会計予算、同特別会計予算など委員会に付託されていた議案について委員長報告、質疑、討論、採決を行い、追加8議案を含む37議案すべてを原案通り可決して閉会した。
06年度一般会計予算では共産党の3議員から修正案が提出されたが、採決の結果、賛成3で否決された。修正案は社会福祉費や老人福祉費の増額とシルクミュージアムへの支出減額など、総額290万円の減額を求めたもの。
市議会議員定数問題特別委員会の審議経過について福澤善美委員長は「常任委員会を現在の3から2にすることに伴う委員数は、議員定数15では議長を除く14人が7人ずつ所属するのが望ましいと判断した。今後審議を重ね、07年3月をめどに条例改正したい」と報告した。 -
長谷村役場庁舎玄関完成
長谷村が老朽化に伴って改修工事を進めていた役場庁舎の玄関が完成した。
伊那市・高遠町との合併による閉村記念事業の一環として玄関正面に設置していた村民憲章碑を玄関西側に移動したのに併せて、雨漏りするなどしていた玄関の風除室を改修。合併後に宿直体制が変更することもあって、宿直室と夜間通用口も設けた。
改修した玄関はこれまで風除室両側からだった出入り口を正面にし、玄関横に身体障害者用の駐車場(1台分)と玄関までのスロープを設置した。 -
早太郎温泉10周年記念式典
市内のホテル、旅館や観光業者らでつくる記念事業実行委員会(宇佐美宗夫委員長)は23日、早太郎温泉開湯10周年を記念する式典を駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。関係者約60人が集まってこれまでの努力に感謝し、今後のさらなる発展を誓い合った。今年11月までに実施する記念事業として、早太郎温泉への宿泊者には駒ケ岳ロープウェイの料金を半額にするサービスや「ぐるっと駒ケ根花めぐりバス」運行、「伊那谷・木曽谷ひとっとび得々券発行」など6つの企画が発表された。
宇佐美実行委員長=写真=は「待望の温泉が出てはや10年がたった。その間紆余曲折があったが、多くの人の協力に支えられて今日がある。今年はいろいろなイベントを企画した。お客さまに満足していただけるよう、ようこそおいでくださいました、ありがとうございます、またおいでください竏窒㈹セ葉にさらに精進していきたい」とあいさつした。 -
駒ケ根市の幼稚園・保育園で卒園式
駒ケ根市内の13の幼稚園・保育園のうち、私立の2保育園を含む12園で24日、卒園式が行われた。
赤穂中割のすずらん保育園(高見洋子園長)では園児31人(男子23、女子8)が園を巣立った。名前を呼ばれた園児は「はい」と返事をして立ち上がり、一人ずつ園長の前に進み出て卒園証書を受け取ると大きな声で「ありがとうございます」と礼を言うなど、落ち着いた立派な立ち居振る舞いを見せていた。
高見園長は卒園児らに「皆さんが毎日頑張って園に来られたのは家族や周りの人たちの応援があったからです。帰ったらお家の人みんなで証書を見てお祝いしてください」と呼び掛けた。
詰めかけた保護者らはしっかりとした態度で式に臨むわが子の成長ぶりに目を細め、時折ハンカチで目頭を押さえたりしながら感慨深そうに子どもたちの晴れ姿に見入っていた。 -
玄関口2カ所に「高遠町」石柱建立
伊那市・長谷村との合併を前に高遠町は、町への玄関口である伊那市境の西高遠千年町の国道361号わきと茅野市境の藤沢片倉の国道152号(杖突街道)わきの2カ所に「高遠町」と記した石柱を建立した。
閉町や町制施行131周年などの記念事業の一環。石柱は縦横30センチ角、高さ1・5メートル(台座30センチ含む)で、「偉大な先人たちが築きあげてきた町への思いを残そう」(実行委)と設置した。
記念式典は25日午前10時から、町総合福祉センターであり、会場には町民に製作を呼びかけて作った折り鶴絵画を飾る。式典前には、文化センター駐車場に建立した記念碑の除幕式をし、碑の近くにタイムカプセルを埋設する。午後からは、地元の園児や小中学生、町内のコーラスグループ、東京芸術大学の学生らが出演する記念コンサートが町文化体育館である。 -
伊那の宿パンフレットできる
伊那市ホテル旅館組合(北原潤二組合長、18人)と、高遠町・長谷村の東部旅館組合(飯島明組合長、12人)は、宿泊施設を紹介したパンフレット「伊那の宿」を新たに作った。「季節の潤いを浴びる旅」を提案し、誘客を図る。
両組合は、伊那と木曽を結ぶ権兵衛トンネル開通、31日の伊那市・高遠町・長谷村との合併を機に、滞在時間を長くし、新伊那市の魅力を発見し、長く滞在してもらおうと共同で作成した。
パンフレットはA2判の四ツ折。組合加盟者以外にも呼びかけ、3市町村の宿をほぼ網羅した形で48施設を載せた。宿の特長がひと目でわかる「イチ押しガイド」で「温泉と南アルプスの眺望」「築120年の蔵宿」などをアピール。宿と温泉ガイドマップに加え、ザザ虫など伊那の味、紅葉の東駒ケ岳などの見どころも写真入りで紹介している。パンフレット持参者には特典がつく。
初回は4万部を作成。市内の公共施設、東京や名古屋にある県観光情報センターなどにおく。
北原組合長(71)は「東京、名古屋、大阪などに向けて、伊那の情報を発信したい」と話した。
両組合役員は今後、一緒に宣伝活動に当たる。 -
伊東佑季さんが協力隊員として中米へ
伊那市福島の伊東佑季さん(27)は、青年海外協力隊員として中米ベリーズに赴く。23日、市役所を訪れ、小坂市長に出発あいさつをした。
職種は美術。首都ベルモパンから北東60キロにあるベリーズシティーのセントジョセフ小学校に配属され、5縲・5歳くらいの子どもたちに美術を指導する。公用語は英語。派遣期間は08年3月までの2年間。
30日の出発を前に、伊東さんは「美術だけでなく、音楽、スポーツを複合させ、自分を表現する手段としてアートの楽しさを伝えたい」と抱負を語った。
子どものころ、協力隊員と交流したことがあり、活動に興味があったという。大学卒業後、南箕輪中学校で美術を教えた経験を持つ。ゆくゆくは作家として活動したいと考えており「不安はあるが、経験をステップにしたい」と話した。 -
名刺台紙が3種類できる
31日の伊那市・高遠町・長谷村の合併を控え、伊那観光協会は、新伊那市をPRする名刺台紙を3種類作った。「名刺を使って新市の観光案内を」と広く活用を呼びかけている。
台紙は▽雪をかぶった中央・南アルプスをバックに咲く桜など3市町村の風景写真3枚を使用。裏面は広域マップのイラストつき▽権兵衛トンネルをPRするもので、表に伊那、裏に木曽の宿場町をそれぞれ表示。名刺の中央にあるトンネル部分は、希望によって穴が開く▽権兵衛トンネルから眺めた南アルプス竏窒フ3種類。
台紙は100枚で300円。名入れなど印刷は別となる。
販売は、市役所商工観光課(TEL78・4111内線2131)の窓口のみ。 -
南箕輪村人事異動
課長級昇格3人南箕輪村は24日、4月1日付の人事異動を内示した。課長退職に伴う必要最小限の異動で29人の小規模となった。
課長級の異動は5人。昇格の3人は議会事務局長・監査委員事務局長に住民福祉課福祉係長の出羽沢哲夫さん、社会福祉協議会事務局長に住民福祉課生活環境係長の吉沢光雄さん、産業課長に財務課財政係長の松沢伸夫さん。
係長は、総務課企画係長の行革担当と企画担当の2人制を企画係長1人、財務課税務係長の資産税担当と民税担当の2人制を税務係長1人、教育委員会社会教育係長の大芝管理担当を指定管理者制度により廃止する。係は同ポストに長期いる職員を中心に配置換えした。3月31日付の退職者は5人。 -
【記者室】歩車分離式交差点にご注意
箕輪町の国道153号と町道6号線が交わる町役場入り口の交差点。歩車分離式(押しボタン式)に変わってしばらく経つが、まだ以前のような交差点という認識の人もいるようだ▼変更当初は、歩行者の信号機が青になったのを見て自動車は赤信号なのに発進し急ブレーキを踏んだり、走行してしまう車を見かけることがあった。自動車が間違って発進するのを見ることはほとんどなくなったが、この数日で2回ほど、歩行者が自動車の青信号に反応して横断する場面に遭遇した▼自動車用の大きな信号機が青色になると、つい体が反応してしまうのかもしれない。歩行者の安全のために変わった交差点で不注意の事故が発生しないよう、運転者も歩行者も十分注意を。(村上記者)
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画家・伊那アルプス美術館館主
垣内カツアキさん「絵を描ける喜びは年々増すばかり。描きたい気持ちは今のほうが強い」
箕輪町富田の伊那アルプス美術館が97年の開館から10周年を迎えた。冬期休館を終え20日から、意欲的に制作した新作の油彩画40点を紹介している。
「マンネリ打破」と意を決して取り組んだ『名画ポスターシリーズ』は、マチス、セザンヌ、ルノー、ピカソらの名画ポスターを画面の一部にモチーフの一つとして取り入れた。「シャガール『誕生日』のポスターのある静物」「セザンヌなどのポスターのある静物」と題した作品で、ポスターはあくまで静物の一部で脇役だが、ポスターを入れることでどんな効果が生まれるか、果物や花などほかのモチーフとどのようにマッチできるか-などのテーマに挑んだ。
長い間構想を練っていた今回のシリーズ。「見る人に、垣内の絵のイメージがある程度できているのが怖い。変化しないといけない」。そんな思いもあった。「少しずつ中身を深め、ますます不思議な雰囲気、詩情がある絵ができれば。まだまだ境地が100%出てないですけど、自分の考えている雰囲気が表現できればいいなと思う」という。
1953年12月、高校3年生のとき、独学で学んだ油絵の10号と20号の作品2点を持ち、母と中川紀元宅を訪ねた。あれから50年以上が過ぎた。
20歳で第8回長野県展に、25歳で第5回一陽展(東京都美術館)に初入選し、その後もさまざまな賞を受賞。現在は、一陽会員、ル・サロンフランス芸術家協会永久会員。ひまわり絵画教室を主宰する。
昨年、長年の夢だった画集を発刊。古稀・画道50周年・画集発行を記念した「垣内カツアキ近作展」を伊那市の県伊那文化会館で開いた。近作の中から自選した色彩豊かで詩情あふれる大作が人々の心をひきつけた。
「絵は描きたいから描く。幼児のときにクレヨンで描いた、50数年前に油絵を始めた、そのときと全く同じ無心ですね。絵に没頭できる幸せ。夢中になれるって素晴らしい」
節目を機に一層、創作意欲が増している。「自然から何かを学び筆を取る」テーマは変わることなく、スケッチで訪れた自然の空気を吸収し、アトリエで残像をキャンバスにぶつける。独自のスタイルで作り上げる世界。「そこにどういうリアリティがあるか。『絵は心を映す鏡』という。超現実的でいい」という。
「科学技術が進歩した今、人間の心の世界を追求して創造に結び付けるのはますます大事。淡々飄々と絵に向いたいと思っても俗人の私にはできないけれど、子どものように純粋に物を見る目を養って、魅力的な絵を描きたい」と熱く語る。
(村上裕子) -
伊那市 災害発生時の対応着実に
伊那市防災会議(会長・小坂樫男市長)が23日、市役所で開かれ、市がつくった「避難所マニュアル」の概要版を4月以降、区長や組長、避難所指定にある公民館、学校などに配ることにした。
昨年12月に製作した同マニュアルの内容を、A3判1枚の両面に一目で分かるようまとめた。地震・風水害が発生した場合の避難所開設までの手引き、地震が起きたときの対応方法などが記されている。
避難所マニュアルは04年10月の台風23号による災害時、避難所を10カ所設けたが、対応に不手際があったことを反省して作成した。
5月以降には合併する高遠町、長谷村の区長などにも配布。概要版は全部で約3500部を印刷した。
小坂会長は会議で「本年度を振り返ると伊那市では、大きな災害もほとんどなく平穏な年だった。しかし、外に目を向けると災害は各地で多発している。有事にそなえて、自主防災組織の充実、迅速な災害情報の伝達に努めたい」とあいさつした。 -
いなっせ管理組合が初の消防訓練 高層ビル災害に対応
伊那市駅前ビルいなっせ内のテナントや事務所などでつくる「いなっせ管理組合」(松澤一男理事長)は23日、同ビルで初めてとなる消防訓練をした。約30人の組合員が参加し、利用者の安全を確保するため、有事にそなえた。
伊那消防署員の指導で、避難器具による屋外への避難、屋内消火栓や消火器の取り扱い訓練などを実施。地上約24メートルにある7階窓からの避難は、はしご車を使用し、救助者のもとまで署員2人が向かうと「バスケットには左足から足を掛けてください」などと誘導し、救助した。
市生涯学習センター職員・酒井高太郎さん(30)は、はしご車のバスケットに乗るのは初めて。「恐かったが、署員の誘導に従がっていたらいつのまにか乗れていた。緊急時は利用者を誘導する立場なので、そのときの参考になれば」と感想を述べていた。
署員は「災害はいつ発生するか分からないので、今日のような訓練を積み重ね、体で覚えてほしい」と講評。松澤理事長は「いなっせに集まる人たちの安全を守るため、組合員はつねに防災意識を持っていなければ」と話していた。 -
伊藤三千人さん個展「ふるさと信濃路の四季」
高遠町勝間出身で一水会会員の洋画家・伊藤三千人さん(73)の個展「ふるさと信濃路の四季」は28日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。
伊那市や高遠町の風景画を中心に43点を展示販売。四季折々の明るい色彩と躍動感溢れる独特のタッチで描いた作品に、多くの人の関心が集まっている。
作品は高遠城址(し)公園から望む夕暮れの中央アルプス、秋の白馬三山など。イタリアのアッシジの農家を描いた水彩画は、石づくりの民家やオリーブの木を油性ペンで勢いよくデッサンしている。
伊藤さんは高遠高校で中川紀元氏に油絵の手ほどきを受け、高校卒業後は文化学院美術科の山口薫氏に師事。一水会創立者の木下義謙氏から知遇を受けて絵を学び、一水会に出品するようになった。
現在は神奈川県相模原市の自宅にアトリエを構え、都内と伊那市を中心に個展を開くなど活躍。伊藤さんは「伊那谷の美しい風景を描き、残していきたい」と作画活動に燃えている。
午前10時縲恁゚後7時(最終日は午後4時)。 -
上伊那書道協会第40回記念展 力作・大作多彩に
上伊那書道協会(千葉耕風会長)の第40回記念上伊那書道展は24日、県伊那文化会館美術展示ホールではじまった=写真。26日まで。
ベテランから初心者までの30縲・0代の会員のほか、愛好者ら計150人が力作を出品。展示会40回を記念して、これまで5年間の同協会役員を務めた物故者の遺墨も展示されている。
漢字、かな、てん刻、刻字、前衛など多彩にそろうが、会員によると近年は漢字とかなを交えた書「調和体」が目立つという。それぞれの作品は、柔らかさや堅さなどの作風や、展示品の大きさもさまざまとあって、来場者の目を楽しませている。
書、活字離れが進む現代について千葉会長は「伝統的なものを大切に残すことは、今生きる人々の役わりだと感じる。これからは若手が書いていく必要がある」と話している。
午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後4時)。入場無料。 -
宮田村3つの保育園で卒園式
本年度から名称変更した宮田村内3つの保育園は24日、新たな園名になって初めての卒園式を迎えた。すくすくと育った97人が、楽しかった思い出を胸に元気に巣立った。
そのうち3年前に改築した西保育園は、改築後の1期入園児にあたる24人が卒園。一人ひとり保育証書を受け取り、保護者のもとに駆け寄った。
「今までありがとうございます」とあいさつ。我が子の成長ぶりに、保護者は涙で頬をぬらして喜んだ。
卒園児は園生活の思い出を個々に発表。「運動会のリレーで1位になったことがうれしかった」など、仲間と泣き笑いしながら成長した数年間をよみがえらせた。
中村美咲子園長は「考え、頑張る皆さんの姿には感心しました。その気持ちを忘れず、心やさしい立派な小学1年生になってください」と呼びかけた。
宮田村内の保育園は1975(昭和50)年に3園体制となり、数字表記による名称を使用。昨年4月に保育所から保育園に呼称が変わることにあわせ、第1を中央、第2が東、第3を西と方角表記の新たな園名になった。 -
中川村 議員定数は10人に、昨年9月の議決を覆す
中川村議会は22日、議会本会議を開き、議員発議で昨年9月定例会で可決した議会議員定数12をさらに10人に減員する条例改正案が賛成8、反対7で可決した。次回選挙を夏に控え、改正定数による選挙の執行が1度も行われず、再度改正されるという違法ではないが、異例の事態となった。
提出者の坂下純議員は「議員自ら発案したアンケート結果を尊重せず、村民の多数決を無視したことは正しくない。失いつつある村民の信頼を回復させるには10人にすべき。10人でも議会運営は可能」と提案説明した。
審議では同案に反対の議員から「同じテーブルで同じ条件で9月に議決したこと。議決の重みを尊重すべき」「アンケート結果を民意と位置付け、改正案提出は余りに拙速、時間をかけて慎重に」「議決は中川村全体の意思決定」「次期議会で減員について論議すべき」などの意見が出された。
賛成する議員からは「出発点の民意の把握を間違った。民意を反映させるのは今しかない」「10人でも十分議会運営ができる」「9月の議決は民意に反した過ちだった」などの発言があった。
同議会は昨年6月、定数問題特別委員会を設置、7月に住民アンケートを行ったが、結果は「10人」が最多で、「8人」を含めると63%余を占めたが、9月定例会では現行の「16」から「12」に削減する条例改正が賛成9、反対6で可決された。
この議決に反発する村民有志でつくる「議員定数の再検討を願う住民の会(古田忠会長)」が2月中旬、議員定数の再検討を求めて要望書を提出。同日の本会議では「趣旨採択」となった。
「住民の会」の古田会長は「要望書が認められ、民意が尊重された」と喜び「議員は多ければ多い方が良いと言う議論もあったが、数でなく質の問題」と話していた。 -
暴力団員らにみかじめ中止命令
駒ケ根署は23日、県内に住む販売業の男性(21)にみかじめ料を要求したなどの疑いで駒ケ根市に住む指定暴力団6代目山口組傘下川合組小林組幹部の無職男性(54)と同市の無職男性(36)、同市の会社員男性(40)に対し、要求をやめるよう命令した。
同署によると18日午前零時半ごろ、駒ケ根市内のファミリーレストランで幹部男性が販売業の男性に対し「商売をするならあいさつに来い。何パーセントかはうちへ納めるのが筋じゃねえか」などとみかじめ料を要求。同席した2人の男性は「そうだ」などと助勢した疑い。困った男性が駒ケ根署に相談した。 -
森林(もり)の里親協定調印
森林の荒廃に歯止めをかけるため、企業などの支援を受けて森林の整備を図ろうと県が03年度に創設した「森林(もり)の里親促進事業」を受けて、駒ケ根市の森林の里親に名乗りを上げたベアリングなどの製造・販売会社NTN長野製作所(箕輪町)と市との協議が合意に達し23日、調印式が行われた。契約締結は県内市町村で15番目、上伊那では初。
NTNの大中茂夫所長らが駒ケ根市役所を訪れ、中原正純市長とともに調印して協定書を取り交わした。大中所長は「摩擦を軽減するベアリングを製造している当社として、森林整備を通じてエネルギーロスを少なくするなど少しでも地球環境に貢献したい」と話した。
NTNは06年から年50万円ずつ5年間にわたって支援する一方、社員の森林体験やレクリエーションの場として活用していきたいとしている。市は森林の所有者らと調整を図りながらNTNと協働で林業体験などに利用できる森林づくりを進めたい考え。
契約地は駒ケ根高原の家族旅行村付近の約40ヘクタールの森林で、カラマツ、アカマツ、スギなどの針葉樹とサクラ、カエデなどの広葉樹が混交している。 -
いきいき市民の会総会
駒ケ根市が開いた04年度男女共同参画推進講座の修了生が中心となって05年8月に発足した「こまがね男女共同参画社会をめざす市民の会」(愛称・いきいき市民の会)は22日夜、駒ケ根駅前ビル・アルパで総会を開いた。会員約20人が出席。05年度決算、06年度事業計画・予算案を承認し、新役員を選出した。正副会長以下、主な役員は再任。体制の充実を図るため、幹事を5人増の10人とした。任期は1年。06年度の新たな事業として男女共同参画研究集会での寸劇発表のほか、推進座談会の開催を計画している。
06年度役員は次の皆さん。
▽会長=三井貞明▽副会長=松本瑩子、中坪宏明▽会計=松崎敏子▽監事=小川周次、鈴木里子▽幹事=伊沢恵子、小林正昭、小宮山よし子、須田秀枝、戸枝まゆみ、宮澤清高、赤羽明人、長尾孝雄、滝澤久美子、遠藤のり子 -
駒ケ根市政モニター会議最終回
市民の声を市政に反映させようと駒ケ根市が毎年希望者を募集して実施している市政モニターの05年度最終会議が22日、市役所で開かれた。10人のうち6人が出席し、中原正純市長に意見を述べた。出席者らは「市の人口増加率が好調なのは素晴らしいこと。企業誘致の効果がこういう形で現れたのなら、今後もさらに進めてほしい」「協働のまちづくりが盛んに議論されているが、システムにばかり目が行っているように見える。それよりもまず事例を積み上げることの方が先ではないか」などと提言した=写真。
中原市長は第2次土地開発公社経営健全化計画や06年度予算の概要などについて説明し、出席者の理解と協力を求めた。
06年度のモニターは現在募集中。5月に第1回会議を開く予定。 -
国際大会で優勝・日本選手権出場へ 赤穂中3小松原さん
ISC(アイスク)駒ケ根スイミングクラブ所属の赤穂中学校3年生小松原彩香さん(15)=駒ケ根市赤穂上赤須=は3月にニュージーランドで開かれたAG選手権大会の競泳4種目に出場し、バタフライの50メートルと100メートルで優勝、200メートルで2位となるなどの大活躍を見せた。50メートルでは県記録(長水路)を100分の21秒上回る28秒62の自己ベストをたたき出し、日本選手権の標準記録も突破。日本のトップスイマーが競う第82回日本選手権水泳大会(4月20縲・3日・東京、日本水泳連盟主催)への出場資格を得た。小松原さんは「初めて出場した外国の大会でまさかこんな記録が出るなんて思っていなかった。ほかの日本選手がやる気を見せていたので、自分も精いっぱい頑張ったことがよかったのかも」と原因を分析。「日本選手権に出られるのはすごいこと。ベストを出せるように調整していきたい」と話している。
小松原さんは日本水泳連盟が中学生選手の強化を目的に行った2005ジュニアブロック・ニュージーランド遠征の選手に県内でただ1人選ばれ、3月2日縲・2日にかけて首都ウェリントンなどで行われた合宿に参加して大会に出場した。
小松原さんは2歳上の姉の影響で3歳から水泳を始め、めきめきと頭角を現して小学5年生で全国大会に出場。中学生になってからも恵まれた体格を生かしたダイナミックな泳ぎで国体にも出場するなど、逸材として将来を期待されている。 -
新議長に小林茂氏
宮田村議会は23日、申し合わせによる2年任期の議長、副議長を改選した。12人の議員による無記名投票の結果、議長に小林茂氏(69)=南割区=、副議長に牧田茂成氏(65)=北割区=と、ともに議員2期目の2人を選んだ。
議長選は現副議長の小林氏が8票を獲得し、4票差で久保田秀男氏(55)=中越区、議員2期目=を退けた。
「議会改革を推進することが、村民の付託に応えることにつながる。信頼される議会にしたい」と抱負を語った。
副議長選は牧田氏が7票で、赤羽正氏(62)=町2区、議員1期目=を2票差で上回り、「開かれたむらづくりと議会にむけて、誠真誠意取り組む」とあいさつした。
委員会構成も改め、総務委員長は松田英俊氏(57)=町1区、議員2期目=、産業建設委員長は片桐敏良氏(70)=中越区、議員3期目=、議会運営委員長は小田切敏明氏(60)=南割区、議員8期目=を選んだ。 -
借入金繰上げ償還と普通建設事業費削減で、2012年度には収支均衡へ
対策講じなければ10億円の赤字に転落も宮田村は23日、2012年度までの村財政推計を村議会全員協議会に示した。対策を講じなければ07年度にも赤字となり、09年度には財政再建団体転落の可能性もあると説明。一方で、新たに積み立てる基金を原資に村民会館建設時の借入金繰り上げ償還と普通建設事業費削減を断行する対応策を示し、一時的に赤字に転落するが、11年度以降は好転するとした。
国からの補助削減などにより、現状で推移すると09年度には4億9700万円余りの赤字が発生すると試算。12年度には10億円に赤字が達するとした。
しかし、対応策を講じた場合は、10年度に1億4600万円の赤字を計上するが、その後は好転。12年度にはほぼ赤字を解消し、収支均衡の状態に回復すると示した。
対応策では長期的に交債費が財政を圧迫し続けることから、先払い(繰り上げ償還)により、高い利子を払い続けるデメリットを軽減する。
07年度から2年間で新たに1億6千万円ほど基金を積みたて、08年度に国からの交付税優遇措置が終了する村民会館建設時に利用した地域総合整備事業債(地総債)の残高4億8千5百万円を繰り上げて償還する。
また、普通建設事業費は07年度に8千万円削減し、以降は1億4千万円を上回る規模で圧縮を図る。 -
職員給与を村独自に2%減額
宮田村職員の給与を村独自に2%減額する条例改正案が23日、村議会で可決された。4月から施行し、6月の期末一時金に適用する。人事院勧告(人勧)にそって給与体系を見直す条例改正案も同じく可決した。
2003年度から減額を実施し、04、05年度は5%に減額率を引き上げた。
しかし、新年度は人事院勧告(人勧)の給与体系見直しに沿って定期昇給などを抑制することから、2%減で村職員労働組合と妥結していた。
減額しない場合に比べて、予算ベースで912万円余りの支出削減となる。
村議会はこのほか、新年度の一般会計予算案、優遇拡充する商工業振興条例案など26議案を可決して閉会した。 -
卒業記念写真の経費負担をめぐって、総務委員会が村長に要望
宮田村小中学校の卒業記念写真の経費14万円が新年度の予算から削除されたことを受け、予算審議する23日の村議会本会議で、議会総務委員会が村長に再考を促す異例の要望を行った。予算案は原案通り可決した。
教育関連の予算審査が付託されている20日の総務委員会で、卒業記念写真の経費削除を指摘。個人負担になるのはせつないと意見が挙がり、一時紛糾した。
本会議でその件について審査報告を行った松田英俊委員長は「修正動議の発議はしないが、できれば個人負担にならないような予算措置を村長に要望する」と求めた。 -
05年産まつぶさワイン試飲会
箕輪町の特産品「まつぶさワイン」の05年産が出来あがり23日、研究に取り組む箕輪町まつぶさ会(27人、渕井英宏会長)の役員、町理事者、町内の酒販組合員らによる試飲会が町役場であった。05年はマツブサの収穫量が少なかったが、完成したワインは「甘みを抑えてすっきした味わい」と好評だった。
マツブサはモクレン科の落葉性つる植物で、秋に黒紫色の実を付ける。成分分析では、ブルーベリーに含まれることで知られるアントシアニンの含有量が多く、100グラム中280ミリグラム含む結果が出ている。
栽培面積は1・5ヘクタール。05年は乾燥と虫被害などで収穫量は少なく432キロだった。マツブサ100%ワインのみを製造した04年産に引き続き、05年産も100%ワインを製造し、402本できた。
渕井会長は、「町の特産に-と立ち上げた会も10年目。マツブサは栽培が難しく、栽培研究が今後の課題」と話した。
05年産は予約注文ですでに売り切れだが、1年余寝かせた甘みのある04年産まつぶさワイン(180ミリリットル)900本を町内小売店で原価の半値700円で販売する。 -
箕輪町文化財保護審議会
箕輪町文化財保護審議会は23日、町文化センターで開き、05年度事業報告、06年度事業概要などを協議した。
06年度事業計画は、文化財調査で▽町天然記念物「白山神社社叢」の再調査(信州大学農学部委託)▽木下区有林(ブナ林)の現地視察と保護対策(「保存樹木制度(仮称)」の検討)▽町天然記念物「大出高橋神社のエノキ」に関わる被害調査-。文化財保護保存事業で▽「上ノ平城跡」取得指定地の活用の検討と展開▽「福与城跡」の整備(通常管理)方法▽「松島王墓古墳」の保護と活用の検討-を予定する。
埋蔵文化財保存事業は「福与黒津原遺跡」の緊急発掘調査、「箕輪遺跡」内バイパス周辺大規模店舗開発にかかる保護処置。
文化財普及と育成のため、文化財保護強調週間にあわせた町指定有形文化財特別公開は本年度は1日のみだったが新年度は期間を延長する予定。町郷土博物館で民俗・歴史・自然などの文化財も含む講座を月1回開く計画もある。
05年度は、県史跡「上ノ平城跡」指定土地の取得と看板修繕、町有形文化財「無量寺聖観音菩薩立像、地蔵菩薩立像」の県宝指定申請、町天然記念物「箕輪南宮神社社叢」整備、町内古民家調査、県指定史跡の周辺整備、文化財パトロールなどをした。 -
かんてんぱぱ・権兵衛トンネル開通記念工芸展シリーズ2
権兵衛トンネル開通記念「伊那と木曽の工芸作家展」の第2シリーズが23日、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで始まった。昔懐かしい光景を人形で再現する御子柴明實さん(69)=伊那市宮本町=と、木目を生かした箱や厨子、碗などを手掛ける北原昭一さん(59)=木曽町=の作品約80点が、訪れた人たちの目を楽しませている。
御子柴さんの人形は、桐の木を彫り、木目込み、彩色を施したもの。もとは桐塑人形を製作していたが、飯島悠紀氏に師事したことをきっかけに、美しいラインを表現できる木彫に取り組むようになった。
「だるま市」「そば打ち」など、自身が幼いころに目にした光景をテーマとしたものが多く、安堵(あんど)感や懐かしさがある。そのほかにも、イマジネーションから造形した作品もある。