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議員定数問題
昨年9月の村議会以来、くすぶっていた中川村の議員定数問題は、住民の会の要望書提出と言う形で表出。村議会は総務文教委員会に付託の方向を決めた。正規な手続きを踏んで議決した定数が、選挙の執行前に再検討されるのは違法ではないが、異例な事▼この問題を考える時思い浮かぶのは「民の声は神の声」ということわざ。合併問題の時もそうだが同村は「民意」に特に敏感だ。アンケート結果が即、民意なのか、村民代表の議員による議決が民意なのか。アンケート結果について「参考」と「尊重」の違いにも考えさせられた▼同村は06年度予算案を発表。その中で数百円数千円のみみっちいと言いたくなるような経費削減策に議員2人分の歳費は大きいと感じた(大口記者)
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乳幼児福祉医療費給付小学1年まで引き上げ
宮田村は新年度から、乳幼児の福祉医療費給付の対象を独自に現行の就学前から小学1年生に引き上げる。一方で、敬老祝い金や寝たきり老人の介護家族に支給する介護慰労金、障害者への福祉手当てを減額。福祉分野でも・ス明暗・スが分かれた。22日発表の新年度当初予算案で分かった。
医療費の自己負担分を公費で補てんする福祉医療費給付。入院、通院ともに対象となる。県費を含む総額は1893万円で、そのうち村の単独経費は919万円。
また、保育料軽減策については新年度予算案に盛りこんでいないが、他市町村の動向も考慮しながら、次年度以降検討していく。
対して、減額対象となるのが高齢者や障害者関係の補助金。介護慰労金は介護度3が月額で現行より4千円減の8千円、介護度4が7千円減の1万円、介護度5が4千円減の1万3千円となる。
障害のレベルや収入などに応じて支給額が3段階に分かれる福祉手当についても、それぞれ月額4千円から6千円を一律千円減額する。
80歳以上に年1回支給する敬老祝い金は84歳までが現行から千円減の2千円、85歳から99歳が2千円減の3千円。100歳以上は現行通り3万円。 -
新年度当初予算にみる主な新規、継続事業
宮田村が22日に発表した2006年度一般会計当初予算案は、子育てと協働を基調にした編成に。ゼロ予算事業として、役場職員と住民がともに汗を流す事業も盛り込んだ。大型事業は抑制したが、防災行政無線のデジタル化、継続事業の県単農道建設負担金、広域農道交差点改良などで普通建設事業費は前年当初比で19・3%増えた。主な新規、継続事業は次の通り、カッコ内は事業費。
【子育て】相談機能も持たせたつどいの広場を開設(263万円)▽乳幼児福祉医療給付の対象小学1年生まで引き上げ(1893万円)
【教育】前年度は半日分の賃金で対応した宮田小学校図書館司書を3年ぶりに全日採用に変更(163万円)▽宮田小学校の日本語教室、小人数学習継続(259万円)▽村費による宮田中学校の講師配置を継続(255万円)
【地域基盤整備】大田切の県単農道事業費負担金(6625万円)▽西原土地区画整理事業、新年度で終了(3381万円)▽広域農道北割交差点改良。右折レーンと歩道設置(2590万円)
【防災】防災行政無線デジタル化(8110万円)▽消防団各部に3個づつ計42個のアスベスト対策マスク配備(29万円)▽救急時の心肺そせいに使う半自動除細動器1台導入(44万円)▽19年経過し、老朽化した消防司令車を更新(260万円)
【地域振興】住宅リフォーム補助(150万円)▽みやだ夏祭り経費(300万円)
【生涯学習】人権教育推進事業(35万円)
【ゼロ予算事業】新田区のこもれ陽の径(遊歩道)の改修。材料費のみ予算化し、作業は役場職員と住民有志で協力(50万円) -
職員提案制度導入へ
宮田村は4月から、行政改革の一環として職員提案制度を導入する。事業の効率化から村民サービス向上などまで、職員に自由に提案してもらう。良い発想には報奨金を用意し、積極的に採用。職員のやる気を喚起しながら、村政運営の活性化につなげる考え。
報奨金の費用として新年度当初予算案に5万5千円を計上。優秀賞には1万円、優良賞は5千円、奨励賞には3千円を出す。提案は随時募集して、理事者と課長、総務関係係長らが審査する。
町村規模で報奨金を設ける例は珍しいが、村総務課は「職員の発想を積極的に掘り起こすことも考慮に入れた」と説明する。
入賞するなどした提案については、広報などを通じて住民にも発表する方針。 -
村選管委員長が総務大臣表彰
宮田村選挙管理委員長の山田豊さん(76)=町3区=が、若者の選挙意識向上や公平公正な選挙執行の功績が認められ、総務大臣表彰を受けた。21日に長野市で伝達式があり「周囲の協力あってこそ。県知事選も控えており、今後も若者への呼びかけや公正な執行に取り組みたい」と話した。
1991年12月から同選管委員で、98年11月からは委員長を務め2期目。
特に若者世代の選挙への関心を高めようと尽力し、毎年村の成人式に出席して啓発。携帯電話を活用した投票など独自のアイデアも提案するなど、地道だが積極的な取り組みが目立つ。
また、3年前の県議選では「一票差問題」の矢面に立ったが、村選管トップとして毅然とした態度を貫いた。
「投開票は一票として間違ってはならない。不明票を絶対に持ち帰り票にはさせない」という信念を貫き、選挙執行にあたる。
22日は村役場を訪れて清水靖夫村長に受賞を報告。「選挙は自分の国の将来を決める。人生で100回ほど投票機会があるといわれるが、せめて全員が8割打者になってもらえれば」とも話した。 -
宮田村新年度の一般会計当初予算は0・2%増の32億9千万円
宮田村は22日、総額32億9500万円の2006年度一般会計当初予算案を発表。社会補償関連への繰り出しなどで、前年度当初に比べ0・2%増えた。県単農道、老朽化で更新する防災行政無線など一部を除き、大型事業は引き続き凍結。厳しい予算のなかで、つどいの広場の開設、乳幼児の医療給付対象引き上げなど、子育て支援に重点配分した。
歳入は村税が前年度当初比8・7%増の11億9千万円。そのうち村内企業の業績好調を見込み、法人税は同33・3%増の2億4千万円とした。個人を含めた村民税全体でも同21・8%増の5億8千万円。
一方で地方交付税は、村税の伸びによる減額や国の抑制策などを見通して、同9・9%減の8億6千万円。
預貯金にあたる基金からの繰り入れは8300万円。基金残高は2億100万円ほどになる見込みだ。
歳出のうち人件費は同4・3%減の7億8500万円。本年度末の退職者を考慮し、職員給料の5%減額継続を前提に見込んだ。
借金返済に充てる公債費は同0・6%増の6億1300万円。ただ、06年度が償還のピークとみられる。
社会保障関連で、介護保険特別会計へ前年に比べ約1800万円増の7900万円、老人保険特別会計へ約1200万円増の5500万円それぞれ繰り出し、予算規模がふくらむ要因となった。 -
介護者支援交流会
箕輪町社会福祉協議会は22日、介護者支援交流会を「ながた荘」で開いた。参加者は簡単な運動で体をほぐし、温泉に入ったり会食をしてくつろいだ。
在宅で寝たきり、認知症高齢者、重度障害児者を介護している人の日ごろの心身の疲れをいやして元気を回復し、交流しようと年2回開く。1回目は昨年秋にバスハイクで温泉を訪れた。
今回は17人が参加。みのわ健康アカデミーを担当している健康運動指導士の西出聡さんが、簡単な柔軟体操と筋肉体操を紹介した「箕輪げんき体操」を基に指導。ゆっくり呼吸しながら背中や腰、ももの後ろなどを気持ちよく伸ばした。
入浴、血圧測定、マッサージなどのほか、ケアマネージャーらが介護相談などにも応じた。
町社協の平沢豊満会長は、「介護は毎日のことで精神的にも肉体的にもお疲れだと思う。いくらかでも疲れをいやして、くつろいでゆっくりして下さい」とあいさつした。 -
ケアセンターふれあいの里
現代邦楽研究会がボラで筝演奏箕輪町木下一の宮にある「ケアセンターふれあいの里」で20日、現代邦楽研究会(篠田仁美代表)によるボランティアの筝(こと)演奏があった。利用者は筝を伴奏に唱歌や歌謡曲を歌い、楽しく過ごした。
現代邦楽研究会は町社会教育登録団体。ふれあいの里は初訪問で、篠田代表ら4人が着物姿で「山里の春」などの曲を奏でた。
デイサービス、ショートステイ、グループホームの利用者30人ほどがホールに集まり、美しい筝の音色に聞き入り、拍手を送った。
リクエストに答えて「うれしいひな祭り」「朧月夜」「星影のワルツ」「影を慕いて」などの演奏もあり、利用者は筝に合わせて懐かしい名曲の数々を大きな声で一緒に歌っていた。 -
大芝高原味工房
「おばちゃんみそ」仕込み南箕輪村の大芝高原味工房で、手づくり「おばちゃんみそ」の仕込みが続いている。
味工房の大豆班(9人)がつくる「おばちゃんみそ」は、地元産大豆と自家製の麹を使った五割麹みそ。二度びきするのが特徴で、まろやか味。今年5年目で、昔ながらの味にこだわり、添加物を入れず安心・安全なみそとして人気がある。
仕込みは2月1日から始まった。使う大豆は780キロ。2月末までに、みそ2500キロをつくる。
22日は3人が加工室で作業した。48時間かけて作る自家製の麹を取り出して塩を混ぜる、圧力釜で炊いた大豆をつぶすなど、てきぱきと慣れた手付きで取り組んだ。
今回仕込んだみそは、天地返しのときにもう一度ひく作業をし、来年2月ころに販売する予定。 -
中沢で市政懇談会
中沢高齢者クラブと中沢公民館は21日、市政懇談会を中沢公民館で開いた。クラブ会員のほか区長など約70人が参加し、市から出席した原寛恒助役と滝沢修身企画財政課長にさまざまな質問や要望などを出した=写真。
「新中学校建設の見通しは」との質問に対し原助役は「市の単独自立が選択され、見込んでいた合併特例債の利用ができなくなったことから、早急に建設できる状況にない」と回答。「人口減少が進む中沢地区に若い世代の定着を促す施策はあるか」に対しては「竜東地区振興策の一つとして宅地造成が議論されてきたが、現在までのところ実施に至っておらず、今後の具体的な計画もない」と回答した。「いくつかの企業が市に進出してきたが、移転に伴って従業員も付いてきた。地元の雇用促進対策にもっと手をつけてほしい」との要望に対し原助役は「景気の回復とともに求人が増え、企業間では人の取り合いが始まっていると聞く。雇用状況は良くなっている」と述べるにとどまった。 -
小学生のデザイン画ごみ収集車に描く
産業廃棄物処理業の那須屋興産(池上幸平社長、伊那市西春近)は22日、ごみ収集車の側面などのデザイン画を依頼した西春近北小学校(伊那市)と東伊那小学校(駒ヶ根市)を訪れ、児童たちに完成車両を披露した。
デザインしたのは西春近北小4年「からたち組」「けやき組」、東伊那小4年生。それぞれ「環境保全とリサイクル」をテーマに、ごみのない環境の中で人間と動物が共存する様子などを表現した。
那須屋興産はリサイクルの重要性を地域住民に知ってもらおう竏窒ニ、昨夏、ごみ処理課程を見学に訪れた3クラスに依頼。昨年12月にデザイン画を受け取り、新車(4トン)に絵を描いて1週間前に完成した。
車の左半面と後方のデザインを担当した西春近北小では、2クラス合計37人が完成車両と対面=写真。児童は自分がデザインした場所を眺めて「紙に描いたデザインよりかわいくなってる」と満悦顔。皆で車の前に並び、記念撮影もした。
小学生にデザイン画を依頼したのは4年前に続いて2回目(2台目)伊那市を中心に資源回収に走る。 -
つどいの広場6月に開設へ
宮田村は子育て支援対策として、6月をめどに町2区のなかなかふれあいセンターにつどいの広場(仮称)を新設する。乳幼児とその親を利用対象に、交流を深める場所として提供。村は外部委託で専門職員を常駐させ、相談業務も取り扱う。新年度予算案に委託費や施設改修費などで263万円を盛った。
村内では若い母親らの要望もあり、一昨年8月に新田区の文化会館の一室を開放して「親子ふれあいの部屋」を開設。母親サークルなどが自主的に管理運営してきたが、専門職員はいなかった。
村住民福祉課は「育児相談など今までも機会は設けてきたが、より気軽に相談してもらえると思う」と説明。広場は平日の午前9時半から午後4時を予定するが、勤めている母親も考慮して柔軟に対応していく考え。
現在、健康診断などを通じて母親にアンケート調査を実施。望んでいるサービスなどニーズ動向の把握を進めている。
なかなかふれあいセンターでは現在、村の委託で福祉法人が福祉作業所を運営。新年度から指定管理者に移って事業を継続する見通しだが、村はつどいの広場の運営委託も含めて話しを進めている。 -
前季比550人増の1400人 伊那西スケート場今季利用状況
伊那市振興公社は、伊那西スケート場の05年度利用状況をまとめた。本年度は滑走37日間(前年度比13日増)で1436人(同557人増)。天候にも恵まれて営業日数は例年に比べて長く、利用者数もここ10年間では3番目に多い人数となった。
スケート場開場は12月26日縲・月5日(前年度は1月9日縲・月5日)の41日間。そのうち朝、ナイターはともに37日間の滑走が可能だった。12月に開場できたことも稀で、約10年振りとのことだ。
利用者数は、ちびっこスケート教室、市民体育祭、地元の伊那西小学校生のスケート授業などの参加人数も含めて1436人。8割りが朝の利用で、親子連れが土・日曜日の晴れた日に集中したという。 -
中央アルプス植生復元検討会
中央アルプス木曽駒ケ岳周辺における植生復元検討会が22日、伊那市の南信森林管理署であった。信州大学農学部、高山植物保護協会、行政などから20人余が出席。天狗荘周辺で植生マット敷設の継続などを決めた。
人が高山植物を踏み荒らすなどの原因から、広範囲にわたって荒廃が進行し、このまま放置すると、衰退が懸念される。04年度、中部森林管理局木曽森林環境保全ふれあいセンターを立ち上げ、中央アルプス駒ケ岳の北東部から空木岳までの区域を対象に、自然再生の推進などに取り組んでいる。
04、05年度、登山道を中心に森林生態系の現況を調査。イワツメグサやトウヤクリンドウ、ハイマツなどが生える天狗荘周辺は荒廃が著しく、昨年9月、面積210平方メートルに植生マットを敷き、高山植物などが育ちやすい環境を作った。効果が表れるまで4縲・年かかるという。
06年度も引き続き、天狗荘周辺での植生マット敷設や荒廃地の洗い出しなど専門家の意見を聞きながら、関係機関・団体と連携して取り組む。 -
シルバー人材センター会員作品展
伊那広域シルバー人材センターは24日まで、伊那市西町の事務所(ワークプラザ伊那)で互助会メンバーの作品展を開いている。絵画や手芸、盆栽など101人の会員が製作した多彩な307作品が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
会員互助会は、連帯感を強めたり交流を深めることを目的とした教室活動をしており、展示会はその成果を披露する場。会員それぞれが独自で取り組む活動の作品も展示。自然木を使ったオブジェや新聞広告で創った工芸品など、ユニークな作品も多数並んでいる。
会員は男性が3分の2を占めているが、出品は女性の方が多いという。 -
池上秀畝の印譜集まとまる
高遠町の信州高遠美術館は5月以降を目途に、明治から昭和にかけて活躍した長野県出身の日本画家・池上秀畝が所有していた落款146点を公開する。当時の日本を代表する彫り士が製作した貴重な落款も数多く含まれている。
落款は昨年、池上秀畝の遺族から同美術館に寄贈された。美術館は、彫り士を明らかとしてまとめておこうと伊那市の書道家・泉石心さんに印譜集の作成を依頼。調査を進めるうちに、中村蘭台、山田正平など、著名な彫り士が手がけた落款がが数多く含まれていることがわかった。鶏骨など高価な印石材が使われたものや、18種類の印が1組となった組印など、美術品として価値の高いものも含まれている。
同美術館は、著名な作家の印鑑などを中心として展示していきたいとしている。 -
老人大学伊那学部卒業式
長野県老人大学伊那学部の卒業式が20日、県伊那合同庁舎であった。卒業生約130人が集い、修了の喜びを分かちあった。
老人大学は、高齢者同士が仲間づくりをしたり、新しい知識を習得する場。さまざまな分野で活躍する地元講師を迎えて2年間、同じメンバーが学びあう。
05年度卒業生は男性43人、女性93人。平均年齢は70歳だが、80歳以上も4人いた。約40%に当たる55人が皆勤だった。
伊那学部長の牛越徹上伊那地方事務所長は「本県は全国平均より高齢化が進んでいるが、医療費は全国一少ない長寿県。これからも自主活動を継続して若い世代と協力しながら積極的な社会参加をしていってほしい」と祝福の言葉を贈った。
卒業生代表の木下幸安さんは「2年間、生涯学習と仲間づくりで楽しく過ごす時間を与えてもらった」と話し、卒業を支えた関係者に感謝の気持ちを述べた。 -
ニシザワが図書寄贈
ベルシャイン、ニシザワショッパーズなどを展開するニシザワ(荒木康雄社長・本社伊那市)は、子どもたちの読書意欲を高める助けになれば竏窒ニ上伊那の養護学校を含む全小学校37校に対し、それぞれの学校が希望した図書を寄贈する。20日、皮切りとして荒木社長が駒ケ根市の赤穂小学校を訪れ、図鑑13冊(約4万円相当)を寄贈した=写真。児童らを代表して受け取った読書大好き委員会の正副委員長は「大切に使います。みんなでしっかり勉強したい」と礼を述べた。赤穂小以外の学校には2月中に最寄のスーパーの店長などが届けることにしている。
同社は前身が本屋だったこともあり、昨年創業80周年を迎えた記念事業として上伊那の養護学校を含む全小学校に対して80万円相当の図書を寄贈した。学校関係者から感謝の声が多く寄せられたことなどから今年も81万円相当の寄贈を決めた。荒木社長は、できれば来年以降も続けていきたいとしている。 -
東伊那小綱引き大会
駒ケ根市の東伊那小学校(小川清美校長)は21日、伝統の校内綱引き大会を行った。全校児童が赤、青、緑、黄の4チームに分かれ、それぞれのチームの低学年、高学年同士が対戦する総当りリーグ戦で勝敗を競った。
試合前、児童らはチームごとに円陣をつくって「絶対優勝するぞ」と気合を入れたり、床に置いた塗れ雑巾を踏んで靴の底を湿らせるなどしてそれぞれの試合に臨んだ。試合開始の合図とともに児童らは体を思い切り後ろに倒し、顔をゆがめながら力の限り綱を引き合った=写真。ほとんどの対戦は数十秒で勝負がついたが、中には制限時間の1分が過ぎても互いに譲らず、時間切れで引き分けになる大熱戦もあった。見詰める児童からは「頑張れ」「もっと体を低くしろ」などと大きな声援が送られていた。 -
赤穂南小社会見学
駒ケ根市の赤穂南小学校3年生約100人は21日、社会見学で市内の伊南行政組合消防本部北消防署と駒ケ根警察署を訪れた。警察署でパトカーの前に案内された児童らは「すごい」「かっこいい」と口々に言いながら、目を輝かせて運転席をのぞきこんだり「スピードはどれくらい出るんですか」などと警察官に質問したりしていた=写真。
総務課の土橋豊係長は警察官の仕事について「駒ケ根警察署の警察官は交番や駐在所も含めて全部で60人。事件があれば夜中でも出動します」などと説明。児童らは持参したノートにメモしながら真剣な表情で聞いていた。知らない人から声を掛けられた時の対応についても、ビデオの視聴や警察官らの実演を通じて学んだ。
警察署見学に先立って児童らは北消防署を訪れて消防車や救急車の役割などについて署員の説明を受け、人命を守る仕事の大切さについて理解を深めた。 -
【記者室】信号無視で御用
伊那市の国道を車で走っていた時のこと。前方の交差点の信号が黄色に変わったのが見えた。直前を走っていたトラックは当然のごとくそのまま直進。筆者も一瞬続こうとしたが、まあ止まっておくか竏窒ニ思いとどまった▼直後、脇道で見張っていたパトカーが赤色灯を点灯してダッシュ。あわれトラックは信号無視で御用となった。見ていたこちとらはまったく冷や汗もの。止まって良かった竏窒ニ心から思ったが、その理由は捕まると損だから…▼よく考えてみれば交差点は事故の確率が高い危険地帯だ。仕事柄、時間に追われて車を走らせることが多いのだが、運転にはゆとりが大切と反省させられた。事故で人生が変わってしまわないよう、皆様もどうか安全運転を。(白鳥記者)
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地区ボランティアが交流
宮田村新田区と町2区の地区ボランティアが20日、交流した。相互理解を図り、今後の活動につなげようと初めて実施。「自己流では分からないこともあり、良い機会になった。今後も横のつながりを持ち、村内全域に輪を広げたい」と双方のメンバーは話した。
交流したのは、村内で最も早い1997年に発足した新田区の「ほたる」(森山悦司会長、20人)と、一昨年から活動している町2区の「ともいき」(矢亀誠一会長、10人)。
この日は「ほたる」のメンバーが、「ともいき」が定期的に開く区内高齢者対象のお茶会に参加。歌や体操などを取り入れ、団らんの場となっている様子にふれた。
「できることからやろうと始めた。お茶を飲みながらみんなで楽しんでいる」と矢亀さん。難しい取り組みをするのではなく、気楽な感覚で高齢者らとふれあいの機会を持っていると語った。
協働のむらづくりを進める宮田村では、地道な環境美化活動などを自主的に行なう「ほたる」を模範に、村社会福祉協議会が村内全地区にボランティアグループの設置を計画。
「ともいき」に続き、大原区の「おおはら」、昨年6月には大田切区に「明日葉」が発足した。
地域助け合いの中核にと期待も高まっており、組織同士の連携も重要になりつつある。「今後もこのような機会を設けて、もっと住民に地域の助け合いをアピールしたい」と村社協は話す。 -
認定農業者と村議会産業建設委員会の懇談
宮田村の認定農業者協議会(小林壮之助会長)と村議会産業建設委員会(牧田茂成委員長)の懇談会は20日夜、JA上伊那宮田支所で開いた。認定農業者の拡充を担い手育成と重ね合わせながら、発足した営農組合で主体的に取り組むべきなど意見。農業振興を進めるなかで、認定農業者の位置づけについて話し合った。
村内の認定農業者は14人。いずれも有利な制度資金の融資を受けるために認定を受けたが、新たな認定者は2001年以降出ていない。
懇談では「制度資金以外にメリットがないから、認定農業者が増えない」と指摘。一方で「(協議会の活動を通して)他の品目を栽培している農家と交流でき、理解も深められた」と意見も挙がった。
認定基準を緩和するなど、もっと多くの農業者が参加できるシステムにしていくべきなどの提案も。議会側からも優遇措置など行政支援を検討すべきなどの声もあった。
また、2007年からの国の新たな農業政策で担い手確保を重要視している点にもふれ、「営農組合の事業のなかで、担い手と一体的に認定農業者を育てていく必要がある」と共通認識も示した。 -
軽度発達障害児の接し方理解深める
男女協働参画に取り組む宮田村のグループ「四季の会」は20日、軽度発達障害児の接し方、育て方について理解を深める講演会を村民会館で開いた。参加した約60人は、叱ったり、ほめたりする方法やタイミングが重要であると学び、意思疎通も模擬体験。父親の存在の大きさも知り、夫婦の役割について理解を深めた。
県立子ども病院の言語聴能士・日詰正文さんを講師に、参加者は3人1組に分かれて発達障害児の行動を体感。自分自身が子どもや親、それをみつめる傍観者になって、それぞれの気持ちを見つめた。
衝動的になったり、同じ行動を繰り返す子どもたちの接し方について「今どうしたら良いのか焦点が分からない。ブレーキがかけられず困っているだけ」と日詰さん。
「いけないことは、いけないと叱って本人に理解させる。タイミングを見計らって上手に止めてあげることが、信頼感にもなる」と続けた。
また、男子が特に多い自閉症について「子どもは父親をモデルにして見ている」と説明。母親だけでなく、父親がどのように接するかが大切になるとも伝えた。 -
箕輪町保育料答申
階層・年齢区分細分化箕輪町保育料審議委員会の星野和美委員長は21日、平沢豊満町長に06年度保育料について、階層と年齢の区分を見直し細分化する答申をした。6年ぶりの改定で、答申通り改定した場合、保育料は総額で4・96%、約1200万円の引き下げになる。
階層区分は現行は7階層。保育料格差が大きい5階層と6階層をそれぞれ2分割し、全体で9階層にする。
年齢区分は現行3歳未満児と3歳以上児を、3歳未満児、3歳児、4歳以上児の3区分にする。これにより4歳以上児は500円から千円の引き下げになる。
改定時期は、06年7月(所得税本算定後)が望ましい-とする。
星野委員長は、「保護者から引き下げの要望が強く、近隣市町村も引き下げている。1200万円は大変だが、箕輪町は子育て支援の町ということもある」と見直しを説明。町長は、「町の場合は保育料を下げても中身は充実している。前向きに検討する」とした。
階層区分の改定は、98年度に17階層を10階層、00年度に10階層を7階層にしている。
委員会は05年6月の05年度保育料答申時に、▽今後保育料の検討は前年度中に行うこと▽箕輪町保育料徴収金額表の階層・年齢区分の見直しを検討すること-などの付帯事項をつけていた。昨年11月、06年度保育料を本年度中に検討するため、町長の諮問を受けて審議を重ねた。 -
中川村06年度当初予算案
一般会計6・1%減中川村は21日、06年度当初予算案を発表した。一般会計は総額30億1400万円で前年度当初比2・7%増。一般・特別会計・水道会計の総額は49億3761万円で、同0・2%減となった。前年は村長選挙による骨格予算で、6月補正後の予算32億1千万円と比較すると、実質的には6・1%減で、11年前の95年並の規模。「村長就任以来初めて、自立初年度の予算。無駄を省き、将来に向けて、着実な布石を打つ中で、村民活力を引き出し、人口増、産業の活性化を図る予算」(曽我村長)とした。
歳入は村税が4億2019万円で前年度当初比2・1%増、うち個人村民税は税制改革により1344万円(11・8%)増、固定資産税は評価替えにより1・4%、339万円減。地方譲与税は国の財源移譲に伴い30・3%の大幅増で、1億840万円。地方交付税は2・5%減の15億6千万円、うち普通交付税は15億円を計上。
減要素として、人口減、公債費減、下水道高資本対策経費減など。繰入金は財政調整基金からは1億円とした。(前年度1億5千万円計上も取り崩しなし)。村債は過疎債を基本に3億2990万円、前年が骨格予算のため68・1%増、6月補正後と比較すると6・9%減。新規事業のつどいの広場、ふれあい公園整備、村道改良などに活用する。
歳出の人件費は収入役廃止、特別職の削減、議員定数削減など4・8%減の7億1933万円。物件費は2・6%減の3億8668万円、扶助費は児童手当、福祉医療費増などで11・0%増の1億3395万円、補助費は2億7490万円。普通建設費は3億3802万円で42・5%増、つどいの広場事業、ふれあい公園整備、村道改良-など。公債費は前年度がピーク、4・6%減の6億8028万円。公債比率は22・6%。
特別会計関係では、国民健康保険が3億7700万円、介護保険は4億1800万円、老人医療は5億8780万円。公共下水道事業2億5670万円で17・3%の大幅減、南原地区を予定し、93年着工以来、14年間にわたる下水道事業は完了となる。農業集落排水事業は1億5750万円。水道事業は1億2661万円となっている。 -
長谷小学校2年・篠崎みよしちゃん 統計グラフコン知事賞を報告
第53回県統計グラフコンクールの小学校1・2年の部で最優秀賞となる「知事賞」を手にした、長谷小学校2年生の篠崎みよしちゃん(8つ)が20日、村役場を訪れ、受賞の喜びを宮下市蔵村長に報告した。
よしみちゃんは「私のきゅうりこんなに大きくなりました!」と題した統計グラフで受賞。母親の協力で夏休みの10日間、自宅の畑で栽培するきゅうりを毎朝7時ころ観察した。きゅうりが10センチ縲・5センチまでに成長する様子を絵で表現している。
受賞式は9日、県庁であり、よしみちゃんと父親、学校の先生とが参加した。同小学校で知事賞を受賞したのは初めてとなる。
懇談で宮下村長は「地道にお母さんと取り組んだ成果が現れている。微笑ましい親子の関係が賞として形となった」と和やかな表情。みよしちゃんは少し照れながら次回の知事賞受賞にも意欲をみせていた。 -
合併協(17) 地域自治区長報酬は助役の75%
伊那市・高遠町・長谷村合併協議会の第17回会議が21日、市役所であった。高遠町・長谷村に置く地域自治区長(総合支所長)の報酬額など2項目を承認した。
特別職の身分の取り扱いで、提案項目から外されていた地域自治区長、地域協議会委員の報酬額は前回、助役会に一任、協議案が報告された。
地域自治区長の報酬は助役の75%程度の月額58万円。地域自治区長の決裁権限は助役に準じるが、事務が旧町村エリアに限られ、全市の業務を総括する助役と職責が異なることから、一般職最高の部長と教育長の中間が望ましいとして算出した。
「低い」と論議を望む意見も出たが「職務内容が実際に動いてみないとわからない。都合が悪ければ、修正していけばいいのではないか」と協議案を尊重する意見が大半を占めた。
地域協議会委員は日額5千円(市議会議員が兼任する場合は2500円)。非常勤特別職の「その他、条例に基づく委員」と同額とした。
合併協は新市建設計画の作成、事務事業の調整など役目が終了するため、3月30日に廃止することを承認。合併協の未払い・余剰金が生じた場合は新市に引き継ぐ。
暫定予算の編成方針では、05年度(3月31日のみ)、06年度(4縲・月)を市長職務執行者が専決処分する。06年度は新市長が新市議会に提案するため、原則として政策的経費を除いた義務的経費や施設の維持管理経費などを編成する。
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新市長が決まるまでの市長職務執行者は、伊東高遠町長が務めると報告。
伊東町長は「全職員が市民のために行政をやるという気持ちで力を合わせ、支障がないように運営したい」と述べた。
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協議を終えた首長のコメントは次の通り。
小坂市長 意見の違いはあったが、建設的な意見をいただきながらスムーズにいった。上伊那唯一の合併で、これからが本番。新しい伊那市づくりをしていかなければならない。
伊東町長 長い道のりであった。今までの論議の中で、肝要な気持ちで落ち着くところに落ち着いた。町民に国保税は合併をしなくても上がるなど説明して理解いただいた。
宮下村長 さびれてしまうという村民の心配もあったが、住民と一緒に取り組む環境づくりができた。山村の位置づけで地域を守る使命を持って新市づくりに取り組んでいきたい。 -
伊那小4年剛組 通り町の「にぎやかな街づくり」をテーマに学習
伊那市通り町の「にぎやかな街づくり」をテーマに学習する伊那小学校4年剛組(大沼聡教諭、30人)は21日、同町のニシザワデパートで、一年間の学習成果の発表会を開いた=写真。児童たちは集まった通り町の各店主ら約20人に対し、活性化への提案を伝えた。
11グループが「大型店と通り町のやさしさ比べ」「通り町はいいまちか調べ」などの研究テーマを発表。それぞれ100人を目標に、大型店や通り町で買い物する利用者にアンケートした結果を参考に提案した。
通り町の金物店と大型店のサービスの質を比較したグループは、両店で売っている同じ太さ、寸法の「丸くぎ」を地域住民に打ち比べてもらった様子を撮影したビデオを上映。多くの人が通り町で販売しているくぎのほうが丈夫で使いやすいとの結果だった。
金物店の特長について「くぎを一本から購入できる」「商品の説明をしてくれる」などと発表し「くぎを売っている場所が分かりにくい」と欠点も指摘した。
そのほか「通り町のパンフレットを作りたい」と約40店舗の開店時間などの営業内容をまとめた原案を提出したり、商店街に飾っているタペストリーを四季ごとに草木染めで作る、通り町の酒屋・正藤さんにごうかいな字で、全店の案内板を描いてもらうなどの提案もした。
児童たちの提案に対して、通り町1丁目でつくる「通り町商店街振興組合」の竹田一麿理事長は「これも一つの参考として、いい勉強になった。今後も街づくりに励みたい」と子どもたちの力強い応援を喜んでいた。
剛組では今後もにぎやかな街づくりの活動を継続する考え。3月中旬には教室で育てたパンジー約500ポットを通り町に飾る予定だ。 -
4月にファミリー・サポート・センター事業開始
伊那市は4月、地域で子育ての助け合いをするファミリー・サポート・センター事業を始める。20日、育児の援助をする協力会員の申込者を対象にした第1回相互援助活動事前講習会を開いた=写真。
センターは、子どもの一時預かりや送り迎えなどのサービスを有償で提供することで、安心して子育てができる環境を整えるもの。市役所内にセンター事務局を設け、子どもを預ける依頼会員から申し込みを受け、協力会員に依頼する。
協力会員には市内全域から子育てを終えた人、子育て中の人など女性26人が申し込んだ。市は「協力会員がいないと成り立たない事業だけに、多くの申し込みで開始の見通しがたった」と話す。
協力会員になるには、事前講習を受けることが条件で、申込者は20縲・4日(22日除く)、子どもの発育と健康管理、子どもの遊び、交通安全、サポーターとしての心構えなどを学ぶ。保育所見学もある。
初日、北原秀樹福祉課長は「地域の協力で、安心して生み育てる環境を整えたい」と述べ、事業の輪を広げていきたいとした。
そのあと、市担当職員が事業内容、食事とおやつなどについて話した。
協力会員の事前講習会は7月以降に開く計画で、随時受け付ける。
また、依頼会員を募集する。
利用の対象は、市内に在住する生後3カ月縲・2歳の子どもを持つ人。利用料金は月縲恣y曜日午前7時縲恁゚後7時が700円、それ以外の時間帯・日曜日・祝日・年末年始が800円。きょうだいの場合、2人目から半額となる。
問い合わせは、事務局の市役所福祉課児童係(TEL78・4111内線2322)へ。