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県高校書道展に330点余
県伊那文化会館展示ホール・小ホールで30日、第21回県高校書道展・第30回県高校書道教師展が始まった。書道部員330人の300点、教員35人の35点がそろう。10月2日まで。
県高校文化連盟書道専門部書道部会など主催。県内4地区の持ち回りで年1回開いている。
作品は書のほか、てん刻、刻字、木曽漆器への蒔絵が並ぶ。書は古典の臨書を中心に、行書、草書、好きな言葉などを題材にした漢字かな交じりなど。墨色がピンクだったり、横書きだったりする作品もあり、伊那弥生ケ丘高校の泉逸男教諭は「言葉、墨色、字の形などいろんな表現がある」と話す。
弥生1・2年生13人は中国の木簡を共同製作。長さ2・4メートル、幅20センチの板を10枚組み合わせ、油性ペンキを使って臨書で書いた。
また、書道展に先立ち、29日、弥生で書道部員の交流会があり、県高校総合文化祭=11月、下諏訪町=に出展する共同作品「信濃の国」を仕上げた。
開館は午前9時から午後5時(最終日3時)まで。入場無料。 -
第4回ブロードバンド活用研究会無線編伊那食で開催
県経営者協会上伊那支部など4者によるブロードバンド活用研究会(無線編)が30日、伊那市西春近の伊那食品工業であり、ブロードバンド環境のない長距離間無線通信の実証実験をした。
研究会の無線編は、無線での長距離間通信や、大容量情報のやり取りを研究。光ファイバーなどの回線がない地域での、無線の実用化の可能性を模索している。
この日は伊那食品工業の情報システム部が「越境無線通信縲恣・Aルプスを越えて縲怐vと題し、山梨県甲斐市にある支社と無線通信を試みた。
入笠山と山梨県と愛宕山の頂上2カ所に中継点を設置。約83キロの区間で、音声と映像のやり取りに成功した。ただ、実験に取り組んだ伊那食品の社員は、見通しの良さを必要とするために、受信アンテナの設置ポイント選定に苦労したことや、中継点を2カ所設置したために、コスト高となり、実用化は難しい窶狽ニ振りかえった。 -
西箕輪中学校生徒、育てたブドウを味わう
地元の人とのつながりを通して地域を学ぼう窶狽ニ、伊那市西箕輪の「みはらしぶどう園」で、ブドウづくりを体験をしてきた西箕輪中学校の1年生54人が30日、適期を迎えたブドウを収穫し、その味を確かめた。
同校は、西箕輪の素晴らしさを再認識し、誇りにしてほしい窶狽ニ、総合学習で地元を知る活動をしている。
1年生は、ブドウづくりを体験。園を管理する小池知志さんらの指導で、房にジベレリン処理を施したり、木の手入れに挑戦した。
小池さんは「みなさんが手伝ってくれたブドウが素晴らしい房になっている」と話し、園内を案内。
生徒は、実際手入れした「ピオーネ」「ナイアガラ」などを収穫し、その味を楽しんだ。
寺澤和冶校長は「ブドウづくりという貴重な体験が大人になってからも残る故郷の思い出になれば」と話 -
薫ヶ丘秀作美術展いなっせで
伊那北高校の創立85周年を記念して、伊那北高校同窓会教養委員会は、伊那市駅前ビルいなっせで、薫ヶ丘秀作美術展を10月4日まで開いている。洋画を中心に、日本画や彫刻、書など、約40点が展示され、会場をにぎわせている。
出品者は20代から80代までの同窓生。展覧会に入選するなど、各分野の一線で活躍する芸術家らの作品のみを集め、故・板山啓三氏や春日清彦氏などの作品もある。
芸術分野で活躍する卒業生も多いことから5年前の80周年に合わせ、展示会を企画し、今回で2回目となる。
来場者は、作風もテーマも異なる個性豊かな作品の数々を楽しんでいた。 -
県内上半期倒産89件
弁護士一任の信州林産
負債額、7番目東京商工リサーチの発表によれば、販売不振のため9月5日弁護士一任の手続きをとった信州林産の負債総額は9億1000万円で、県内の05年度上半期(4窶・月)で7番目の規模になった。倒産規模では7月に民亊再生手続きをとった山ノ内町の竜王観光の70億円、4月の飯山市斑尾高原開発の52億円、5月の塩尻市広丘ショッピングタウンの30億円が目立った。
同期の県内企業倒産整理状況は、負債総額が1000万円以上のもので、89件。前年度同期比で2件減、前年度下半期比で1件減だが、負債総額は、負債額10億円以上の大型倒産が6件発生し、総額で346億4900万円で、前年度同期比72億4500万円増、前年度下半期比100億5100万円増だった。
販売不振・既往のシワ寄せ・売掛金回収難を要因とする不況型倒産が73件で、全体の82%を占め、一部で景気回復が言われるものの実体経済の厳しさがうかがわれる数字となった。
業態別で建設業が36件と依然多数を占め、地域別では北信の33件に次いで、南信が21件と多かった。 -
たばこの隠れた真相を知ろう
高遠高校(清水國利校長)で29日、禁煙教育講座があった。長谷村美和診療所の岡部竜吾所長が「たばこの隠れた真相を知ろう」と題して講演。全校生徒が喫煙による身体への影響などを学んだ。
保健授業などを通して喫煙防止を呼びかけてきたため、ここ数年は講座を設けていなかったが、全国的に中高生の喫煙が増加している現状や、「生活指導のなかで必要性を感じたため」(清水校長)、急きょ企画された。
岡部所長は、喫煙が身体に及ぼす影響として、肺がんや心筋梗塞(こうそく)、脳卒中などを挙げ、「病気のデパート」と紹介。20歳以前の喫煙は、肺がんによる死亡率が非喫煙者の6倍にもなるとし、さらに喫煙者の周囲も、副流煙を吸い込む受動喫煙が原因で、10人に1人が亡くなるなど、たばこの害の実態を説明した。
生徒たちは、ストローをくわえ、鼻をつまんで歩き、肺気腫を患った状態も体験。岡部所長は「講演を通して知ってもらったたばこの真相から、何か感じとってもらいたい」と呼びかけていた。
同校では引き続き、教員や外部講師など学校内外から、喫煙防止を促していきたいとしている。 -
通学路の安全確保へ
長谷村溝口で27日、交通安全総点検があった。歩道設置要望が出ている長谷小学校から南へ約400メートル区間の国道152号を「歩行者の立場に立った視点」で歩いた。交通の安全確保を目指し、交通安全に対する意識の向上も図った。
溝口区は役場、小中学校、郵便局、公民館などの公共施設が集中する村の中心地。同区間は小中学校の通学路となっているが、歩道が一部なかったり、幅員が狭いうえ、大型車の通行も多く、危険を伴うため、別のルートを設け、迂回(うかい)させている。「道路改良で緊急を要する個所」(宮下村長)。
地元区民、学校関係、上伊那建設事務所、伊那警察署から約20人が2班に分かれて点検。歩道や車道の拡幅の必要性や境界ブロックの破損の有無などを確認し、安全確保のために意見を出し合った。 -
お出かけ合庁
中川村役場で29日、地域の課題などをつぶさに語り合う「おでかけ合庁」があり、村の現状と課題、振興策など15項目で、村と、伊那合同庁舎現地機関が意見交換した。
牛越徹上伊那地方事務所長をはじめ伊那建設事務所長、伊那保健所長ら7人が訪れ、村側は曽我村長、各課長ら幹部15人が出席した。
この中で村は「アスベストの調査や発見された場合の改修、撤去に財政支援を。校舎の大規模改修に合わせ、対策を実施する場合は補助対象になるか」と質問。牛越徹地方事務所長らは「国の特別措置を期待し、県からも要望していく。大規模改修は対象になる」と答えた。
また、チャオ周辺活性化策にアドバイスを求めたのに対し「具体的方向が見えてきた段階で、それぞれのエキスパートにつなげたい。まちづくり交付金も利用できる」とした。
県管理の道路、河川の不法投棄について、人的、財政的支援を要望。県は巡回パトロールや看視連絡員制度、空からのパトロールなどの取り組みを紹介し「不法投棄は年々悪質化している。常習場所は念入りにチェックしてほしい」と村に協力を求めた。
子育て支援関係では、子育て支援センター・つどいの広場の設置を考えているが、国、県の補助はと質問。「補助を受けるには、規模を決め、制度に則った計画をしっかり煮詰めていくことが事業採択の近道」と助言した。
また、片桐保育園の改築に国の交付金を受けたいが」と質問。「国の採択は待機児童数、老朽化の度合いなど、ポイント制で優先順位が決まる。児童クラブを実施するなど、機能を付与することでポイントが稼げる」と具体的にアドハイスした。
このほか、商業振興や文化財管理、県道の改修、河川改修、大草桜祭り中の出店の扱いなど幅広い要望が出され、活発に意見交換された。 -
みはらしの湯8周年記念
10月1日で8周年を迎える伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」は、利用者への日ごろの感謝を込めて、さまざまな企画を準備している。
30日縲・0月2日は、8周年記念としてローメンやうどん、ソバなどのめん類すべてを50円引きとする。
また、毎月26日の「風呂の日」は、入場券の整理番号が11、22、111など、数字がそろった入浴客に、入浴券・食事券どちらにも使える共通割引券500円分を進呈する。 -
CD盗んだ土木作業員に猶予刑
パチンコ店の景品コーナーから音楽コンパクトディスク(CD)を盗んだ罪に問われていた、伊那市西箕輪大泉新田の土木作業員・唐澤学被告(31)に対し、簡裁伊那支部は29日、懲役1年2月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)を言い渡した。
起訴状によると、唐澤被告は6月2日午後9時57分ころ、伊那市内にあるパチンコ店の景品コーナーからCD1枚(時価約3672円相当)、翌3日午後9時37分ころにも、CD1枚(時価約3468円相当)を盗んだ。 -
伊那谷に輝いた化学工業の光【IV】
-「同時に2つの道を選べないのが人間の救い」
大明化学工業(株)
取締役相談役
池上房男さん(92歳)上伊那郡南箕輪村に本社を構える大明化学工業の現相談役・池上房男さん(92歳)の特集後編。前回は、上伊那の多くの経済人がその実績を認める池上さんの経営哲学にスポットをあてた。今回は、池上さんのお話をもとに大明化学工業の歴史をエピソード的にまとめた。
【毛賀沢明宏】 -
権兵衛トンネルが開通したら木曽の自然を見に来て
横井剛さん(70)=木曽郡上松町在住
NPO法人「木曽ひのきの森」理事長森の美しさで有名な木曽の中でも、特にその名の知れた上松町の赤沢自然休養林。官民の協力でこの森を守る。04年12月に認可が下りたばかりのNPO法人「木曽ひのきの森」の理事長だ。
「権兵衛トンネルが開けばすぐだからさ。伊那の人にも、赤沢の素晴らしさを、是非、見に来て欲しいよ」
伊那市富県出身。上伊那農業高校卒業と同時に当時の上松営林署(現在の木曽森林管理署)に就職。以来、半世紀にわたって、この森とともに生きてきた。
「伊那も良いところ。でも中アを越えればまた別の世界が広がる。それを知ってもらえればうれしい」
営林署に入った直後、尊敬する当時の署長牛山六郎氏から与えられた仕事は赤沢美林係。
江戸時代は徳川尾張藩の直轄。明治維新後は皇室の財産として、20年ごとの伊勢神宮造営の際に用材が切り出された。幹が太く、形質が良いヒノキが「大樹」と呼ばれる用材候補に選定され、台帳につけられた厳重管理された。戦後、国有林となってからも、むやみに切り出すのではなく、管理と保全をきちんとしたい窶狽ニいうのが赤沢美林係設置の意図だったという。「美林」という呼び方は明治時代の「神宮備林」にちなんだものだ。
趣味の写真が縁で奥さんとめぐりあい、上松町の横井写真館に婿養子。40歳で営林署勤めを辞めて、家業に専念した。
長野県営業写真家協会の理事を努める腕前。四季折々の赤沢の森の写真をとり続け、1992年には八十二銀行の行内誌に赤沢の写真と文章を掲載するなど、森の広報マンとして活躍した。その間も、営林署OBなどとともに森の保全やガイドを行い、NPO設立の際には「この人を置いてほかにいない」と理事長に推された。
「ヒノキなど木曽五木の森はそれは美しいもんだ。でも、10月中旬からの紅葉も素晴らしいよ。葉が紅くなるのと同時に赤い花が咲くマルバの木で、ヒノキの下が真っ赤になるんだ」
赤沢の四季を語り始めたら止まるところがない。春先のバイカオオレン、コブシ、5月のアカヤシオ、入梅の頃に咲くオオヤマレンゲ……。
特に、雨の中ひっそりと咲くオオヤマレンゲには思い入れが強く、上松町の町花に指定するために東奔西走したほか、地元だけでなく、伊那谷にまで、苗をプレゼントして広げようとしている。
「赤沢の300年生の森を、永久にこのまま残したい」という横井さん。「俺が伊那毎に出たら、同級生たちが『なんで木曽の奴が出てるんだ』って驚くだろうな」とニッコリ笑った。 -
交通安全マレット大会
高齢者に交通ルールをしっかり身に付けてもらおうと伊南交通安全協会駒ケ根支会(牛丸廉平支会長)は28日、高齢者交通安全マレットゴルフ大会を菅の台の駒ケ根高原マレットゴルフ場で開いた。参加者は決められたホールで交通事故やルールについてのクイズに答えたり、横断歩道を渡ったり、夜行たすきを肩に掛けたりと交通安全にちなんだ関門を通過しながらプレーを楽しんだ。
設けられた関門は(1)クイズに答える(2)横断歩道を旗を持って渡る(3)一時停止し、左右を確認する(4)夜行たすきを掛ける(5)コースの右側を歩く窶狽ナ、答えを間違えたり、一時停止をうっかり通り過ぎたりするとそれぞれ5打付加の罰則が与えられる。
3番ホールではクイズが3問出題された。『高齢歩行者の事故は70%が自宅から1キロ以内で起きている窶狽ヘ正しいか?』などの問題に参加者は「こりゃ難しい…」とプレーそっちのけで頭を抱えていた。 -
アスベスト講習会
アスベスト講習会
健康被害が問題になっているアスベスト(石綿)に関する知識を深めようと駒ケ根市保険補導員連合会は27日、アスベストについての研修会を駒ケ根市保健センターで開いた。保健補導員約80人が参加し、伊那保健所所長の渡辺庸子さんの講演を聞いた。
渡辺さんはアスベストの特徴について「断熱材、保温材、吸音材などに適した特性により建築用部材として多く使われてきたが、肺に吸収されても分解されないため中皮腫やがんなどの健康障害を起こす」とした上で「悪性中皮腫は胸膜や腹膜に起こり、水がたまって呼吸困難や腹痛などの症状が現れる。アスベストをどれぐらい吸い込んだら発病するのかは今のところ明らかになっていない」などと説明した=写真。
参加者らは説明を聞きながら中皮腫に侵された胸のCT写真などを見て顔をしかめ「怖いね」などとささやき合っていた。 -
経営講座「環境と経営」
企業の連携により地元産業を活性化させようと市内の製造業者らがつくるテクノネット駒ケ根と駒ケ根商工会議所、駒ケ根市は27日、南信地域の企業経営者や管理者を対象に開いている05年度経営講座の第2回講演会を駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。会員ら約30人が集まり、千葉商科大政策情報学部教授で環境・経済ジャーナリストの三橋規宏さんによる「環境と経営をいかに両立させるか窶萩椏s議定書の発行を受けて」と題した講演を聞いた。
三橋さんは「この50年の地球環境の変化は大きく、今後への影響が大変心配される」とした上で企業の経営姿勢について「生き残るためには明確な企業像の構築が不可欠。トップのリーダーシップが成否の鍵を握っている」として、経営者の環境に対する理念が最も重要だと訴えた=写真。
三橋さんは国連大学が提唱するゼロ・エミッション運動の推進に活躍し01年、第1回ゼロ・エミッション賞を受賞した。 -
商工会議所観光ルート確立を目指し現地視察
観光事業活性化のため、滞在型観光コースづくりを計画している伊那商工会議所の新規ビジョン特別委員会(唐木和世会長)の正副委員長など7人が27日、伊那市や長谷村で現地視察をした。
観光振興事業促進に向けた取り組みを企画する同委員会は、先ごろ行った意見集約で、滞在型観光コースの企画を含むいくつかの具体的取り組みを決めた。
観光コースは、市町村合併やトンネル開通を踏まえた広域から選定し、トレッキングなどを楽しめる滞在型コースにしたいと構想している。
伊那市では、市商工観光課職員の案内で、経ヶ岳植物園や権兵衛トンネルの出口にあたる西箕輪の国道361号線沿いを視察。同地域は、トンネルの開通に合わせてレストパークの建設も予定している。
植物園は、伊那市の観光の拠点、みはらしファームと、権兵衛トンネルを林道でつながっており、トレッキングコースの設置などが提案されたが、園や山林整備が課題とされた。また、現在は来伊者が滞在できる魅力的な宿泊施設がないという指摘もあり、ハード面での整備の必要性を確認し、会議所としても観光整備の具体化に協力したい窶狽ニする話もあった。 -
パートナーシップ南みのわ
区役員と自主防災組織を語る南箕輪村のパートナーシップ南みのわは26日、村民センターで区役員と懇談し、自主防災組織について意見を交わした。
各区の区長ら役員が自主防災組織の役員体制や運営方法、活動内容などを発表。▽だれもが有事に対応できるよう常に危機意識を共有するため年に数回の講習や訓練で経験を積む▽年会費を集めて運営▽防災訓練に大勢参加してもらうため1戸1戸にチラシを配って呼びかける-など地区ごとに特色があった。
多くの地区共通の課題は、毎年役員が変わってしまうこと。数年継続して取り組む役員を置きたい-との意見が目立った。
▽家にいる女性を中心に初期消火隊を組織したい▽昼間に災害があったとき家にいる人がどうするか、隣り近所で相談しておくことが大事▽災害が起きたときは、普段のお付き合いが大事になる-などの意見もあった。 -
はら美術で広瀬良臣さん個展
明るい色彩で信州の山里や欧州の街並みを印象的に描く、高遠町の広瀬良臣さん(73)の個展が、29日から伊那市旭町のはら美術て開かれ、水彩や油彩、約50点が、訪れた人の目を楽しませている。
信州大学教育学部の美術科を卒業後、教員を務める傍ら製作を続け、県展や光風会展など、数多くの展覧会に入選してきた。
東西にそびえるアルプスや古い街並みが、四季に合わせて表情を変える高遠町に魅了され、地元を題材とした作品を多く手がけてきたが、教員時代に訪れた欧州の古い街並みにもひかれ、5年ほど前から、フランスやシチリアなども描いている。
今年5月、日洋展に入選した「雪の西駒ヶ岳」は冬の高遠町から西駒ヶ岳を望んだ100号の大作。ぬけるような空の青さと白い雪のコントラストは、空気の透明感や冷たさまで感じられ、微妙な色使いで表現した雪の質感が、山里の雪深さをも思わせる。
入場無料。10月4日まで。 -
はなまる地域探検隊の絵手紙展示
伊那市内の小中学生を対象とした「はなまる地域探検隊」(伊藤元郎代表)の子どもが描いた絵手紙約90点を、伊那市役所の1階ロビーで10月2日まで展示している。
作品は今月10日、絵手紙創作体験で描いた。講師の坂本勇さんのアドバイスを受けながら、リンゴやピーマン、カブトムシなど、持ち寄ったモチーフをじっくり丁寧に描き、家族などにあてた言葉を添えた。
子どもは「自信がついた」「じっくり見ることで、“もの”の違った一面を発見できた」と話し、離れて暮らす祖父母に送りたいとする子もいた。
探検隊は、キャンプや農作業体験などの体験活動を通して、それぞれの良さと自主性を育てる試みで3年目。高校生ボランティアも多く参加し、学校や年齢を越え、お互いを尊重し合う心も学んでいる。 -
上伊那手話サークル結成25周年記念大会準備会
結成25周年の節目に、歩みを振り返り、一般にも活動を知ってもらおう窶狽ニ、上伊那手話サークル(会員110人)は10月2日、高遠町福祉センター「やますそ」で年記念大会を開く。準備会が27日、伊那市の福祉まちづくりセンターであった。
上伊那の手話サークル6団体と要約筆記グループが集まり「手話活動団体の間のにつながりをつくり、情報を共有しよう」と結成。手話を学び社会に広めることで、聴覚障害者への理解を求めたり、社会参加を促進。聴覚障害者のイベント協力も積極的に取り組んでいる。
県聴覚障害者協会上伊那支部と共に活動し、聴覚障害者とのつながりも深めている。
大会は、手話劇などで25年間の活動を紹介。手話の分からない人でも分かるように配慮し、一般にも参加を呼びかけている。尾曽共春実行委員長は「新しく入ったメンバーには歴史を知ってもらい、一般の人には一層の理解を求めていきたい」と語った。 -
東部中2年生 伊那郵便局で職場体験
伊那市坂下区の伊那郵便局(藤原良明局長)は27日、伊那東部中学校2年生の職場体験を受け入れた。希望する生徒3人が進路の参考に訪れ、局員から郵便局の仕事内容を聞いたり、郵便業務を実践した。
局内の見学、仕事の説明を聞いた3人は、郵便物を自局分と他局分に分ける「差し立て区分」や、配達する道順にそろえる「道順組み立て」のほか、周辺の家にハガキを配達したりした。
3人は「郵便です」と、明るい声で家を訪ねながら、約30件分の郵便物を歩いて配達。初めのうちは、はずかしそうにあいさつしていたが、次第に大きな声が出るようになり、ハガキを受け取った商店の人も「ご苦労様」と笑顔でねぎらっていた。
生徒の一人は「自分の出した手紙がどのように分けられているかが分かってよかった。大変な仕事だったが勉強になった」と話していた -
新山の「トンボの楽園」を保護
伊那市は本年度、日本有数の「トンボの楽園」保護事業に取り組む。「世界で最も小さい」といわれるハッチョウトンボの生息地を保護するため、11月ごろに着工、来年2月の完了を目指す。
事業は生息地を踏み荒らされないようにする歩道整備、ハッチョウトンボの生態を記した木製の看板設置、生息する昆虫を紹介するリーフレットの作成など、住民との協働で取り組む。歩道は延長120メートル、幅員1・2メートルの予定で、間伐材を利用。駐車場整備も考えている。事業費は620万円(うち県のコモンズ支援金372万円)。10月3日、市議会9月定例会本会議で本年度一般会計補正予算を提案する。
整備は当初、06年度事業だったが、昨年5月にハッチョウトンボの生息がわかり、見学に訪れる人がいたため、早めた。
生息地は富県上新山の私有地0・7ヘクタール。市によると、ハッチョウトンボは5月中旬から8月にかけて1万匹以上が舞った。そのほか、キイトトンボ、シオカラトンボ、オオアオイトトンボなど20種類以上を確認している。 -
ますみケ丘平地林の利活用
伊那市の第1回ますみケ丘平地林利活用実施計画策定委員会が29日、市役所であった。本年度内に、短・中・長期の平地林の具体的な実施計画をまとめる。
委員は森林環境学習や森林整備の実践者、公募など10人で、委員長に森林などをテーマに執筆活動をこなす浜田久美子さん=ますみケ丘=を決めた。
03年度の利活用検討委員会の報告で、利活用の基本目標に▽安定した森林への誘導▽環境改変を最小限とした施設整備▽環境学習フィールドの整備窶狽ネど5点が提言されている。
委員会では、06窶・8年度分を含めた実施計画と、来年度以降の管理運営組織のあり方について方向づける。
委員を委嘱した小坂市長は「平地林を市民の憩いの場、教育の場として活用していきたい。すばらしいアイデアを出して」と呼びかけた。
委員は、これまでの経過や委員会の目的などの説明を受けたほか、現地を視察。「市民が楽しみ、生き生きと活動できる計画にしたい」「子どもの遊びにどう活用できるか考えたい」とそれぞれ話した。
平地林はアカマツを中心とした約68ヘクタール。97年から「市民の森」として地権者から用地を買収、04年度末で賃貸借を含め約53ヘクタールが済み、一次間伐がほぼ完了している。 -
10月2日にイーナちゃん広場
伊那市民の健康や生活を考える「イーナちゃん広場」が10月2日、勤労者福祉センター体育館・市民体育館で開かれる。午前9時から午後3時まで。
広場は第28回みんなの生活展、第22回健康まつり、第13回下水道展の合同展で、55団体が参加。統一テーマに「人にやさしく 地球にやさしく」を掲げる。市など主催。
健康まつりは、運動プラグラム体験ステージを中心にすえ、脳の前頭葉を刺激して集中力を高める効果などがある柳沢運動プログラム(親子向け)、成人向けや高齢者の体操などの発表と参加者が体験できる場を設ける。
また、地区の保健委員会がボール運動や減塩のすすめなどを取り上げるほか、医師や保健師による健康相談コーナー、胸囲測定による複合生活習慣病のメタボリックシンドロームチェック、動脈硬化度と血糖検査などもある。胃検診(検診料1千円)、骨検診(1650円)は有料。
生活展は「なつかしい給食と地産地消」「食料・農業を知ろう」のコーナー、リフォーム作品の展示、地球温暖化対策のパネル展示、インターネット体験などがある。
手作り石けんやマイバックの販売、衣類や日用品などが並ぶフリーマーケット(約50ブース)も。
下水道展は、水洗トイレ・災害用トイレの展示などに加え、ペットボトルを使った金魚鉢を300個用意。市報のクイズ解答者などに、伊那市・高遠町・長谷村のデザインマンホールぶたのコースター(6枚入り)をプレゼントする。
盛りだくさんの内容が組まれ、主催者は多くの来場を呼びかけている。 -
「赤そばの里」観光客でにぎわい
箕輪町上古田金原地区の「赤そばの里」は、ピンク色のじゅうたんを敷き詰めたように一面に赤ソバ(高嶺ルビー)が咲き誇り、大型バスや自家用車で訪れる観光客でにぎわいをみせている。
中箕輪農事組合法人(唐沢福一組合長)が栽培する4・2ヘクタールの畑は、赤ソバのピンク色が日に日に濃さを増している。留美庵周辺と中原地区で育てている赤ソバも見ごろを迎え、「これから夜の気温が下がり、ますます色も濃さを増していく」という。
花は、10月の霜が降りるころ、例年10月中旬ころまで楽しめる。 -
伊那谷に輝いた化学工業の光【IV】
-「同時に2つの道を選べないのが人間の救い」
大明化学工業(株)
取締役相談役
池上房男さん(92歳)大明化学工業の現相談役・池上房男さん(92歳)の特集後編-その2。
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赤ちゃん抱っこ「命」学ぶ
高遠中学校生徒の乳児ふれあい実習が29日、町保健センターであった。これから離乳食となる生後5カ月の赤ちゃんをもつ母親を対象とした離乳食実習があり、その中で3年の女子生徒12人が赤ちゃんの抱っこを体験した。
前期の選択授業で家庭科を専攻した生徒が、母性を養い、「親にどう育てられたか考える機会」とし、命の大切さを学んだ。
母親から赤ちゃんを預かった生徒たちは恐る恐る抱っこ。泣き出す赤ちゃんに困惑した表情を浮かべる生徒もいたが、「体にくっつけるようにして抱くといいよ」と母親からアドバイスをもらい、「よしよし」と笑顔であやしていた。
小池有紗さん(15)は「赤ちゃんを抱っこしたことがなかったから、泣いちゃうとどうすればいいのかわからなかった。お母さん方が普段どれだけ気を使って赤ちゃんと接しているのか、少しわかった気がする」と話していた。
生徒たちは赤ちゃんの着替えを体験したり、おかゆや大根とニンジンをすり潰した離乳食も味わった。 -
事故・違反無しを願い、ナシをプレゼント
飯島町の伊南交通安全協会飯島支会(今井豊支会長)は秋の交通安全運動期間中の29日、駒ケ根署員、会員計26人が参加し、広域農道七久保の道の駅「花の里いいじま」前で交通指導所を開設。飯島町の特産品である二十世紀梨をドライバーにプレゼントし「事故無し、違反無し」を呼び掛けた。
「無し」に「ナシ」を掛け、交通安全と町特産品をPRする、ナシプレゼントは今年で3回目゜百個用意し、チラシやティッシュなど交通安全グッズを添え「事故ナシ、違反ナシです。気を付けて運転を」と手渡した。
思いがけないナシのプレゼントにドライバーは、いずれも顔をほころばせ「ありがとう」と受け取っていた。
02年9月3日以来、死亡事故ゼロ記録を延伸中の飯島町だが、秋の運動期間中の初日、広域農道で2件の人身事故が発生し、1件は重傷事故となった。 -
伊那谷の清流を訪ねて
伊那谷各地の源流や森林を訪ね、自然環境や施設について学習する「清流と森をたずねて」が28日、飯島町や中川村などであり、38人が参加、清らかな水や豊かな緑にふれあい、環境保全意識を高めた。豊かな環境づくり上伊那地域会議主催。
伊那文化会館前に集合した一行は、バスで飯島町本郷に移動。与田切川の河原の石を腰を下ろし、県自然観察インストラクターの征矢哲雄さんの解説に耳を傾け、対岸に帯状に続く、鳥居原レキ層を観察した。
鳥居原レキ層は約9万年前の扇状地レキ層、3回の異なる堆積時期が見られる場所。
征矢さんは「与田切川や中田切川が南駒ケ岳、越百岳を削り、巨石や小石、砂を下流に運び、堆積させ、扇状地を作った。川は削り、運び、溜める、3つの作用がある。自然の営みのすごさ、水の流れの偉大さを感じて」と話した。
また、腰を下ろしている花崗岩について「地下数百キロで形成された深成岩、駒ケ根市以南に見られる。木曽山脈が何回か上昇し、押し上げられた」と説明。
参加者は身近な自然の中から、伊那谷の歴史のロマンに触れた。
この後、ハギの花散る林道をゆっくり登り、標高1445メートルの陣馬形山に。山頂を彩る秋草を観察した。
また、駒ケ根市では中沢小学校の炭焼き釜、養命酒駒ケ根工場も見学した。 -
子育て中のお母さんの要望を聞く会
06年度に子育て支援センター設置を検討する中川村は28日、文化センターで「子育て中のお母さんの要望を聞く会」を開き、設置場所や、サービス内容のニーズを把握した。
3歳以下の子どもを持つお母さん104人に呼び掛け、13人が参加、村側から曽我村長をはじめ、河崎保健福祉課長ら関係職員9人が出席し、要望を聞き取った。
曽我村長・河崎課長は「村は昨年度策定した次世代育成行動計画を基に、子育て支援サービスの充実として、地域支援センターを06年度開設を目指している。内容を充実させるために、どのようなサービスにニーズがあるか、意見・要望を出してほしい」と趣旨に触れてあいさつ。
参加者からは「買物ついでに利用できる場所に設置を」「子どもたちが伸び伸びととびまわれる広さ」「公園が近くにあればもっといい」「子どもを遊ばせながら、お母さん同士思いきり、おしゃべりができるスペースがほしい」など設置場所について要望が出され、河崎課長は「チャオの2階スペースに、トイレやエレベーターを設置し、利用したらどうか」などの考えを示し、参加者から「買物しながら利用でき、ちょうどいい場所」と歓迎の発言があった。
内容については「専門的知識を持った相談員の配置を」「電話相談にも対応できるように」「子育てに関する情報が集まる場所に」「1時預かりはできないか」「ボールプールや滑り台がほしい」「弁当持参で1日中居られるように、遊ぶ場所と食事スペースを分けて」などのほか、公園について「大草城址公園の遊具は乳幼児では遊べない。1、2歳児でも遊べる遊具を」「チャオの裏の公園は利用頻度が高い。小さい子どもたちが遊べる公園に」「芝生と木陰のある公園に整備を」など。
このほか、村外から移住したお母さんから「子育てに関する施策や身近な情報が得られない。子育てマップのようなものができないか」などが多種多様な要望が出された。
村は出された意見、要望を整理し、参考にしながら、庁内検討を進める。
##(見出し(1))
子育て支援センター設置に向け、子育て中のお母さんたちの要望を聞く
##(見出し(2))
06年度に子育て支援センター設置を検討する中川村は28日、文化センターで「子育て中のお母さんの要望を聞く会」を開き、設置場所や、サービス内容のニーズを把握した。
3歳以下の子どもを持つお母さん104人に呼び掛け、13人が参加、村側から曽我村長をはじめ、河崎保健福祉課長ら関係職員9人が出席し、要望を聞き取った。
曽我村長・河崎課長は「村は昨年度策定した次世代育成行動計画を基に、子育て支援サービスの充実として、地域支援センターを06年度開設を目指している。内容を充実させるために、どのようなサービスにニーズがあるか、意見・要望を出してほしい」と趣旨に触れてあいさつ。
参加者からは「買物ついでに利用できる場所に設置を」「子どもたちが伸び伸びととびまわれる広さ」「公園が近くにあればもっといい」「子どもを遊ばせながら、お母さん同士思いきり、おしゃべりができるスペースがほしい」など設置場所について要望が出され、河崎課長は「チャオの2階スペースに、トイレやエレベーターを設置し、利用したらどうか」などの考えを示し、参加者から「買物しながら利用でき、ちょうどいい場所」と歓迎の発言があった。
内容については「専門的知識を持った相談員の配置を」「電話相談にも対応できるように」「子育てに関する情報が集まる場所に」「1時預かりはできないか」「ボールプールや滑り台がほしい」「弁当持参で1日中居られるように、遊ぶ場所と食事スペースを分けて」などのほか、公園について「大草城址公園の遊具は乳幼児では遊べない。1、2歳児でも遊べる遊具を」「チャオの裏の公園は利用頻度が高い。小さい子どもたちが遊べる公園に」「芝生と木陰のある公園に整備を」など。
このほか、村外から移住したお母さんから「子育てに関する施策や身近な情報が得られない。子育てマップのようなものができないか」などが多種多様な要望が出された。
村は出された意見、要望を整理し、参考にしながら、庁内検討を進める。
##(写真)
活発に意見交換した「子育て中のお母さんの要望を聞く会」