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南大東島訪問団 伊那踊りに熱狂
南大東島からの訪問団は6日、伊那踊りの連に飛び入り参加。持ち前のリズム感で、ダンシング・オン・ザ・ロードなどをその場で覚え、伊那市民とともに踊りに熱狂した。
6日は、お祭り広場での屋外コンサートと通り町での島物産即売会を開催したが、ちょうど空き時間に始まった伊那おどりに、島唄グループの「ボロジノ娘」と大東太鼓の「碧会」の小中学生は興味津々。
実行委員の1人である春日晋治市議会議員が仲介して、急きょ、西春近の連への飛び入り参加が決まった。沖縄の民族衣装をまとった「ボロジノ娘」ろそろいのジャージ姿の「碧会」が連の待機場所まで出向くと、唐木孝之西春近公民館長の司会で即席の対面式。唐木館長が「突然ですが素晴らしいお客さんが一緒に踊ってくれることになりました」と紹介すると、西春近北小の連の子どもが、島の子どもを大きな拍手で迎え入れた。
島の子どもは伊那踊りはまったく見たことがなく、最初の内こそどのように踊るか戸惑い気味だったが、回りを見ながら、「いなっせ」角あたりにつくまでにみようみまねで習得。笑顔いっぱい、歓声を上げながら踊った。
連の中で南大東島ののぼりも打ち振られ、沿道の見物客らは「あれが南大東島から来た衆かね。うまいもんだね」などと話していた。 -
お祭り広場、南大東島の太鼓に熱狂
南大東島訪問団は6日、小沢川沿いのお祭り広場浪漫横丁屋台村ステージで2回にわたり島唄と太鼓のコンサートを行い、聴衆を熱狂の海に誘い込んだ。県道をはさんだ通り町の空き店舗で開かれた島特産品の物産展も大賑わい。「南大東島にきて下さい」という島の人の声が響いた。
コンサートでは、島伝統の大東太鼓「碧(あおい)会」が大活躍。独特の早いテンポの演奏で、踊りを終え帰路につこうとする人々を引き止め、いつしかステージ回りは黒山の人だかり。小中学生の団員が入れかわり立かわり独自のたたき方を披露する場面では、その迫力に「ウォー」という鳴り止まぬ拍手が会場を包んだ。
島唄の「ボロジノ娘」や歌う島役場産業課長・濱里保之も好評で、濱里のコミカルなステージでは歌に合わせて「はまちゃん、はまちゃん」のコールも。大きなおひねりも飛んで濱里を驚かせた。島では芸を賞賛する意味をこめ舞台に紙に包んだ金銭を投げる「おひねり」の風習がなく、濱里は「何が飛んできたのかビックリした」と笑っていた。
ステージには伊那市消防音楽隊も飛び入りの友情出演をし。濱里とともに「涙そうそう」「信濃の国」を演奏して交流を深めた。
一方、島の物産展も大好評で、青パパイアやその加工品、海産物加工品、サトウキビを利用して05年から作られはじめた島特産のラム酒も、本土ではじめて販売され、多くの伊那の人で賑わった。島訪問団を訪ねて、島の出身者や島を訪ねたことのある人々も東京や関西地方からも集まった。
お祭り広場でのコンサートや物産展の開催には、伊那市通り町商店街が協力し、力を合わせて伊那まつりを盛り上げた。 -
ミカドテクノスが新アイデア
真空・高圧 含浸・充填装置ユニークな工作機械を製造するミカドテクノス(本社・箕輪町、伊藤英敏社長)が、新たなアイデアによる新型機械の製作に乗り出している。「真空・高圧含浸・充填装置」とも命名するべきもの。
作業が困難とされてきた微細穴内部への金属や樹脂の充填などが容易にできる。従来は、大気中で微細穴に充填物を溶かして注入しようとしてきたが、穴内部に気泡ができるなどして作業が難しかった。
同社では、数年前に開発した「瞬時真空プレス」の技術を応用発展させ、真空状態で微細穴に溶けた金属や樹脂を流し込み、それが固まらないうちに瞬時に空気圧をかけて奥まで押し込む技術を開発した。
この技術を利用すると、例えばガスボンベのフタに使用するボルトに、穴を開け、そこに融点の低い金属を充填することによって、火事などの際に温度が上がるとガス抜きの穴が開く安全なボルトにすることができる。
伊藤社長は「まず真空状態で解けた金属を流し込んだり、あるいはその中に漬けたり、空気に邪魔されずに奥までしみ込ませると言うのが新しい発想。新素材への利用など、様々な応用が期待できる」と話している。 -
夏休み親と子の押し花教室
箕輪町の秦益子さんが主宰する「アートフラワーみのわ」は6日、恒例の夏休み親と子の押し花教室を町文化センターで開いた。子どもたちはきれいな押し花をたくさん使って作品づくりに熱中した。
作品は、子どもでも簡単に楽しく作れるうちわとレースクロス。秦さんや会員がパンジー、千鳥草、アジサイ、コスモスなどの押し花を持ちより、指導した。
参加した親子25人は、好きな花や葉を選んでうちわやレースの上に並べ、花束のようにしたり、チョウチョウを作ったり、思い思いにデザインしてオリジナルを作り上げた。
おばあさんが押し花を習っているという上古田の植田修平君(箕輪西小4年)、涼太君(同2年)、恭輔君(年少)の3兄弟は、お母さんと一緒に参加。一人ひとりこだわって花を並べ、うちわを完成させた。修平君は「思ったよりうまくできた。学校の夏休みの工作で持っていくけど、記念品として大事にとっておく」と話していた。 -
箕輪町議会臨時会
箕輪町議会臨時会は10日開き、箕輪工業高校全日制の存続を求める意見書の提出、05年度一般会計補正予算案などを可決した。
県立高校再編整備案により、箕輪工業高校が全日制を募集停止し多部制・単位制に転換する学校として名前が挙がったことを受け、「箕輪工業高校の全日制がなくなることは、地域と一体となって魅力ある学校づくりを実践する地元・学校にとってまことに由々しい限り。存続を強く求める」とする内容で、県知事、県教育委員会、県議会議長あてに意見書を提出する。
高校改革案、多部制・単位制に賛成か反対か-を尋ねた寺平秀行議員の質問に、平沢豊満町長は、「基本的には、たたき台として案が出ていることに反対。どういうプロセスで決まっているのか明確でない限り検討すべきではない。たたき台の案の白紙撤回をあくまで要求する」と答えた。
05年度一般会計補正予算は、歳入歳出に各5500万円を追加し、総額を79億8580万円とする。歳出は地域総合活性化事業交付金の増、町発足50周年記念講演会補助金、中部小旧体育館屋根改修工事、衆議院選挙費など。
人事案件は、監査委員に山口武勇さん(65)=松島=の選任(新任)に同意。山口さんは興亜電工箕輪工場に入社し、89年6月からKOA本社経営推進室部長、91年4月退職。同4月に工房ウッド設立、副社長を務め、98年から社長。03年10月退職。現在は農業。 -
大芝の湯でチェーンソーアート作品展
南箕輪村の大芝の湯は、チェーンソーアート作品を展示している。チェーンソーで見事に彫刻した作品に関心が集まっている。
作品は、下伊那郡松川町で工房コロボックルを営む米山孝昭さんが制作した。
6月下旬、NHK総合テレビ全国放送の番組「お元気ですか日本列島」の1コーナーが大芝高原で生中継され、米山さんが番組内でチェーンソーアートの制作を披露した。これが縁で作品を展示することになった。
チェーンソーだけで流木や丸太を彫刻し作り上げた作品は、ペガサス、馬、ウサギ、リス、カメ、シカ、フクロウなど16点。
「チェーンソーは林業で木を切る道具としか思われていないが、作品は仕上がりの段階まで高度なチェーンソーテクニックで制作したもの」だという。
作品は大芝の湯受付前と廊下に展示。今月末まで飾るという。 -
かれんにサギ草咲く
南箕輪村内の寺でサギ草が咲き始めた。真っ白いかれんな花が風に揺れ、涼しさを運んでいる。
30年以上も育て続けているサギ草。今年は2500本以上もある。4月初旬から約1カ月かかって球根を一つずつ水苔(ごけ)に包んで植え、これまで洞に置いて液肥を与えるなど管理してきた。草丈は20センチから25センチほどに成長し花が咲き始めたので、本堂の周りなどに鉢を並べ直した。
毎年、サギ草を楽しみに見に訪れる人もいる。寺では、「去年より丈がそろっている。お盆ころに見ごろになるのでは」と話している。 -
県産材住宅などの見学会を実施
寺子屋信州木づくりの家、県産材住宅などの見学会実施
寺子屋信州木づくりの家グループは6日、地域材住宅などの見学会を開いた。約40人の家族連れなどが参加し、年月を経た県産材住宅の様子や、製材所を見学した。
設計、建設、製材などに携わる8社から成る同グループは、それぞれの立場から県産材の普及を目指し、質の高い住宅提供に努めている。
広く一般の人にも県産材の良さを理解してもらいたい窶狽ニ、今後何回かに分けて見学会や講習会を行う。
この日最初に見学したのは、約8割で県産材を利用した新築住宅。県産材にも、さまざまな木材があるため、特徴に合わせて用途を決めているという。一方、「素材の持つ温もりや素朴さは感じてほしい」と、普通は隠してしまう柱なども、そのままに残して設計しており、普通よりも空間が広く感じられる。また、無垢(むく)のまま用いられた木材は、年月を重ねるごとに色合いは深め、趣きを増すという。 -
自然の中で自主性磨く
高遠町のNPO法人「自然学校ふる里あったかとお」は城址公園内の高遠閣を拠点に、7月31日から13日まで13泊14日の日程で、「子ども長期自然体験村」をしている。自然の中での生活体験や共同生活を通して、感性や自主性をはぐくむ。
6年目で、県内をはじめ、東京都や埼玉県、愛知県などから21人の小中学生が参加した。大学生らのボランティアスタッフも入れ替わりで20人余ほどが携わっている。
野外炊飯や自然探索、運動会をしたり、竹馬や弓矢などの竹細工にも挑戦。そば打ちやカヌー、民泊を体験するなど、地元との交流も楽しんでいる。
9日は、長崎に原爆が投下された日。スタッフが「ここで楽しく過ごせている幸せをかみ締め、戦争のない平和な世の中を築きあげていってほしい」と子どもたちに訴え、黙とうを捧げた。
昼食はスタッフが流しそうめんを計画。経験したことがないという子どもがほとんどで、「いつもと一味違っておいしい」と喜び、空腹を満たした。
スタッフの村田喜直さん(24)は「実体験をすることで、達成感や悔しさを感じ、最初に比べて、考え方や行動に少しずつ変化がありますよ」と子どもたちの成長に目を細めていた。 -
戸台の化石保存会学習会
長谷村戸台の化石保存に取り組む「戸台の化石」保存会(伊東耕平会長)の化石学習会が7日あった=写真。村内を中心に親子連れなど約40人が参加し、標高1000メートル以上の収集場所でアンモナイトなど、1億年前の化石を見つけ、古代ロマンに胸を躍らせた。
小中学生や父母が、戸台の化石の収集、研究、保護を通じて自然保全の重要さを学習し、親ぼくを深める、年間3回の恒例(57回)。
収集場所は区有林の斜面。地面に広がる破砕された泥岩をハンマーで軽くたたき、中からアンモナイト、貝類、植物のほか、生物がなでた跡が残る「生痕化石」などを発見した。
参加者は、足場の悪い斜面ながら作業に夢中。あちらこちらから「何か見つけた」「これなに」などの声が聞かれ、会員が説明していた。
採取した化石は標本にして、持ち返らず同会で保存する。
息子たちと一緒に参加した松尾みゆきさん(32)=長谷村杉島=は「子供にせがまれて参加したが、化石現場にいくのは初めて」と、そうそうからアンモナイトの化石を発見。長男のイサキ君(7つ)も母親に負けまいと一生懸命探していた。 -
新たに美術館建設しない
伊那市美術館等建設基本事項検討委員会(御子柴泰正会長)が10日、市役所であった。市が委嘱した美術会員や学芸員らでつくる委員7人が出席。美術館建設について、合併後の新伊那市に美術館は2つも必要ない窶狽ネどの理由で、建設しない方向性を確認した。
本年度で6回目となる委員会は、3市町村合併で、高遠町の「信州高遠美術館」が伊那市に含まれることから、基本的考え方を検討するため一時中断していたが、今回、方向性を確認するため、1年ぶりに再開した。
委員会では「今後は高遠美術館の施設充実に力を入れたい」「市民ギャラリーのような施設を上伊那図書館に建設しては」などの意見が聞かれた。
委員会の今後は、合併協議の進み具合を見ながら、方向性を決定する話し合いの場を持つことにした。 -
地域の特産品を収穫・活用体験
JA上伊那による親子を対象とした地域の特産品収穫体験ツアー「わくわくカミーちゃん農園」の第1回目が7日、伊那市内であった。23組77人の親子連れが参加。振興品目の超重点品目に指定しているブルーベリーの収穫や、地元米を使った約15メートルの巻きずしづくりを体験して楽しんだ。
特産品と、それを支える農家について理解を深めてもらおう窶狽ニの初めての試み。西箕輪の農業公園「みはらしファーム」などでブルーベリー、スイートコーンを収穫、試食し、スイートコーンの皮を使った人形作りも体験した。
人形は、丸めたティッシュに乾燥させた皮を巻き、かわいらしく製作。会場には親子の笑い声が飛び交った。
家族で参加した西春近赤木の武田美紀さん(30)は、みはらしファームで収穫したブルーベリーが5種類あることにびっくり。「普段勤めているので、子供と接する時間もなく、よい機会になった」と感想を話していた。
本年度は3回を予定。10月はリンゴなどの果実、12月はきのこなどを収穫する。 -
宮田高原にアスレチック遊具を手作りで
宮田村商工会青年部はこのほど、宮田高原にアスレチック遊具を整備した。村の補助で材料を購入し、手作りしたもの。夏休みで高原を訪れた子どもたちの人気を集めており「苦労はあったが、作って良かった」と喜んでいる。
昨年から高原の活性化に取り組み、都会の家族が参加するキャンプを企画。子どもの遊び場が欲しいと、遊具の設置も計画した。
5月から毎週末、高原に集まって作業。建設、土木関係の仕事に就く部員らが指導し、高原内の間伐材なども再利用した。
丸太を組み上げるなど本格的。中心となって作業した青年部ふるさと創造委員会の春日真一委員長は「最初は安易に考えていたが、いざやってみると大変だった」と振り返る。
夏休み直前にようやく、冒険心満載の遊具が完成。高原を訪れた人たちが自由に利用している。
笑顔で遊ぶ子どもの姿に「涙がでるほどうれしい」と青年部員。「せっかく宮田村にはこんなに良い高原がある。みんなで一緒になって活性化を考えたい」と話していた。 -
宮田村が職員の採用を再開
宮田村は、行政改革により3年間募集を停止していた新規職員の採用を再開する。来春の採用で、一般事務職1人。詳しい募集要項は近く決まる。
村は予算のうち人件費が占める割合が25%近くを占めたことから、定年退職による自然減を中心にして職員の削減に着手。
03年度から本年度まで新規採用を見送った結果、職員数はピークの02年度から19人減の102人(10日現在)となった。
今回は職員の年齢構成を幅広く維持するため、新規に職員を募集。「空白の年代ができることは、将来的な行政運営で好ましくない」と判断した。
村は2015年までに職員数を88人にまで減らそうと計画しているが、次年度以降の採用計画は白紙だ。
職員募集に関する問い合わせは、村総務課総務係85・3181まで。 -
小黒川キャンプ場でみはらしのクーポン配布
キャンプ場で夏休みを楽しむ人に、もっと伊那市を満喫してもらおう窶狽ニ、伊那市小黒川キャンプ場の管理事務所は21日までの間、利用客にみはらしファーム各施設で使えるクーポン券を配布している。
市の関連施設相互の結びつきを持たせるための新たな試み。クーポンはみはらしファーム内9施設で利用でき、とれたて市場のソフトクリーム割引やみはらしの湯の入浴料割引がある。
中京方面からの利用客が多い同キャンプ場は、シーズン中、約1万人が訪れる。4、5日滞在する人も多く、市内名所としてみはらしを勧めることは、これまでもあった。今回の取り組みには「利用者が双方を行き来するようになれば」との期待もあるという。 -
みはらしファームでラベンダー刈り取り
伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームは8日、見ごろを終えた約200株のラベンダーの、刈り取り作業をした。
01年から株分けしたりしながら徐々に数を増やしてきたラベンダーは、6、7月には、園内各所で咲き、優しい薄紫色の花と穏やかな香りが、訪れる人々を楽しませている。
鑑賞用のほか、みはらしの湯で「ラベンダー風呂」にするなど、業務用にも一部利用している。
香りが一番強い時期は、咲き始めだが「できる限り来園者に花を楽しんでもらうおう」と、毎年花の終わりに合わせて摘み取っている。
花は乾燥させ、9月からみはらしの湯で利用する予定だという。 -
特別職報酬等審議会
市長、助役らの給料や市議会議員らの報酬について審議する駒ケ根市特別職報酬等審議会は9日、05年度の第1回会議を市役所で開いた。委員10人中9人が出席し、特別職の報酬・給料月額の改定の金額・時期について中原正純市長の諮問を受けた。正副会長には渋谷敦士さん(駒ケ根商工会議所会頭)池上重雄さん(市高齢者クラブ連合会会長)がそれぞれ選出された。
今年度の給料・報酬月額は▽市長=79万5千▽助役=67万▽収入役=60万9千▽教育長=58万5千▽市議会議長=38万3千▽同副議長=32万6千▽同議員=29万8千窶煤Bいずれも01年度をピークに段階的に削減されているが、04年度からは据え置きとなっている。
第2回会議の日程は未定だが、市長への答申は2、3回の会議を経て行われる見通し。
委員は次の皆さん。
▽会長=渋谷敦士(駒ケ根商工会議所会頭)▽副会長=池上重雄(市高齢者クラブ連合会会長)▽委員=坂本喜代美(市女性団体連絡会会長)岡田敦子(同副会長)佐々木祥二(市区長会長)塩澤和彦(駒ケ根青年会議所理事長)下島公平(上伊那農業協同組合常務理事)鈴木明(改革と創造へのまちづくり推進市民会議副座長)竹島昌治(市金融団)矢沢克巳(日本労働組合総連合会県連合会上伊那地域協議会副議長) -
衆院選5区、3者立候補か
各派体制整備急ぐ参院での郵政民営化法案否決を受けた8日の衆院解散で、長野第5区も各派一挙に選挙態勢に突入した。これまでに出馬の意志を表明しているのは、自民党現職の宮下一郎氏と、共産党の三沢好夫氏。前回03年11月の選挙で加藤隆氏を擁立し敗北した民主党も、地元候補擁立に動いている。
宮下氏の後援会では、7月中から国会情勢を「解散含みの流れ」と読み、17日の上伊那本部・支部役員会、23日の上伊那の推薦団体の会議などを持ち、着々と体制を整えている。初当選した前回選挙では実父の元厚生大臣宮下創平氏の後援会をそのまま継承する形で選挙を戦ったが、04年春に後援会の体制を一新し、若返りを図った。
国会開催中も週末は地元に戻り、地域のお祭りや地区の後援会の集まりに精力的に参加。郵政民営化法案では、当初は政府案に反対の姿勢を示したが、衆院での議決では賛成票を投じた経緯などを説明し、真意の理解を求めている。
前回に引き続き三沢氏の擁立を決めている共産党は、衆院解散を受け、ただちに「本番体制」を確立。今週中には各市町村の選挙対策委員会が動き始める予定だ。
同派も、衆院解散以前から、解散含みの情勢を「9月11日投票になる可能性が高い」と読み準備を進めてきた。
焦点の郵政民営化法案の参院での廃案については、「民意を反映した成果」(三沢氏)と評価しながらも、同法案ばかりでなく消費税問題、憲法改定問題など「保守2党制への流れの中で、埋もれてしまっている重要問題」についての態度を明確にして、「党の存在感を押し出してゆく」戦術だ。
一方、前々回・前回と加藤隆氏を擁立して敗れた民主党は、加藤氏に代わる候補者を、4縲・人ほどに絞り込んでいる状況。最終的判断は北沢俊美参院議員に一任されていると言われ、4縲・日中には一本化される見込みだ。立ち上げたばかりの5区の党支部組織がどのように機能するかが注目されている。 -
「農産物資源有効活用の方法研究しよう」
「南大東島の特色ある豊かな農産物を有効活用するお手伝いはできないか。一緒に方法を研究させていただきたい」
8日、伊那市のかんてんぱぱホールで開催された南大東島伊那訪問団の歓迎レセプションで、塚越寛伊那食品工業会長が、同島で採れるサトウキビなどの農作物を同社の食品製造に活用する意志があることを表明した。
塚越会長は「3月に島を訪ねた伊那の人から『島の子どもたちは山を見たことがない、流れる川を見たことがない』と聞いて驚き、そんな島の人々を伊那に招いて山や川を見せてあげようという趣旨に共感した。今日のレセプションは全額当社が負担させていただきます」とした上で、「遠く離れた両地域だが、わが社がお手伝いすることが島の発展にもつながり、伊那との交流の拡大につながるのなら、是非とも協力させてほしい」と述べた。
この提案について訪問団団長の仲田建匠南大東村助役は「とても魅力のある提案でうれしく思う。島に持ち帰り、何をどのように利用できるか、そのために行政的にはどんなことが問題になるか、伊那食品工業さんとも連絡をとりながら調査研究を進めたい」と本紙に述べた。
青パパイアの縁で始まった伊那と南大東島との民間主導交流を、新たな段階に進める具体的な経済交流の提案で、レセプションに参加した人々からは大きな拍手と歓声が沸いた。 -
市長先頭に、伊那踊りで歓迎
4日に伊那市に到着し、連日コンサート・物産販売などで島を紹介する一方、中ア・ロープウエーや美和ダムなどを視察した南大東島伊那谷訪問団を歓迎するレセプションが8日、伊那市のかんてんぱぱホールで開催された。相互のスピーチで交流拡大の意志が確認されたほか、小坂樫男市長自ら、参加者全員の伊那節踊りの先頭に立つなどして、歓迎の意志を示した。
島民を伊那祭りに招く実行委員会の小林史麿委員長は「3月に島を訪ねた時の私たちの感動は、いまや大きな感動と交流のうねりとなって広がっている」とあいさつ。
訪問団団長の仲田建匠南大東村助役は「心温まる歓迎に感動している。子どもたちの交流や、経済的な交流など、これからも末永くお付き合いして行きたい」と答えた。
小坂樫男伊那市長はあいさつで、青パパイアの通じた交流のきっかけを作った伊那市在住の井地千代子さんと、元長野NEC勤務で現在島で青パパイアを生産する平安山正治さんを演壇に招き、自らインタビュアーの役を務めながら「なぜ交流が始まった」を解説。「このような心温まる交流をこれからも広げていこう」と呼びかけたのち、伊那節振興協会が歌う伊那節に合わせて踊りの先頭に立ち、会場の全員がそれに合わせて踊った。
このほか、塚越寛伊那食品工業会長のスピーチ、田中康夫長野県知事のビデオメッセージ、田山重晴県農政課長のスピーチ、伊那節振興協会の演奏などもあった。
島側からは、照屋林伸教育長や垣花恵忠商工会副会長などがスピーチ。役場の産業課長で歌手の濱里保之さんや、プロ歌手の内里美香さんが美しい島唄を披露した。
最後は、牛越徹上伊那地方事務所長らの音頭で乾杯したあと、南大東島の人々に教わりながら、参加者全員で島伝統のカチャーシー踊り。塚越会長、田山農政部長、牛越地方事務所長なども、初めての琉球踊りを楽しんだ。
こうして伊那谷最後の夜を過ごした島訪問団は、9日朝、南大東に向け帰路につき、午後全員無事に帰島した。 -
信州大学農学部でオープンキャンパス
講義や学生生活を事前に見学し、進学後の不安を解消して入試に臨んでもらおう窶狽ニ6日、南箕輪村の信州大学農学部で、オープンキャンパスがあり、県内外の高校生など約260人が、模擬講義を受け、受験相談などをした。
少子化が進み、入学者の確保は、すべての大学の課題であり、信州大学も例外でない。
そこで農学部は、昨年までの参加者から要望が多かった模擬講義・実験を導入。より実際に近いイメージをつかんでもらうと共に、農学部が取り組む「フィールドに根ざした食と緑を科学する」を、より身近に感じてもらう狙いがある。
各学科ごと模擬講義・実験を準備。食料生産学科は「タマネギのDNAをとりだしてみよう」と、見学者にも作業に参加してもらい、実験をした。
参加者たちは「どの学部が自分の学びたい農学により近いか」などを改めて確認した様子だった。 -
県内外の子どもたち自然と暮らす9日間
高遠町の国立信州高遠少年自然の家(高岡道久所長)で、4日から12日まで8泊9日の日程で「長期野外生活体験」があり、県内をはじめ関東、東海地方などの40人余の子どもたちが、テントを設営して、自炊生活を送っている。
自然探索や料理、伝承遊びなどの体験を通して、道徳心や生きる力を養う。小学5年生から高校生までが対象で、年齢の枠を越えた人間関係も築く。
五平もち、おやき、そば作りなどで食文化を学び、竹細工、木工、自然観察などのプログラムを体験。植物探索では、アカツメ草やヨモギ、ヤマブドウ、アザミの葉などを採集し、講師による指導で、資料を見ながら食用とそうでないものに識別。食べられる野草は天ぷらにして味わった。
活発に取り組んでいた飯村諒君(13)=山梨県=は「自炊生活がおもしろい。失敗も経験したが、自分自身を磨けるから参加してよかった。テレビを見ているより、ずっと楽しい生活」と話していた。 -
ソフトボール伊那市の4チーム全国大会へ
伊那市のソフトボール4チームが全国大会に出場する。それぞれの監督、主将が9日、市役所を訪れ、小坂樫男市長に健闘を誓った。
4チームは、壮年(40歳以上)の「スーパァーロビンズ」(矢島宏監督)、エルダー(35歳以上の女子)の「イナ昴」(茅原徳子監督)、一般男子(高校生を除く15歳以上)の「オール伊那ソフトボールクラブ」(関達也監督)、実年(50歳以上)の「伊那OB」(小牧文敏監督)。それぞれ、5窶・月にあった県大会で優勝し、全国切符を獲得した。
全国初出場のスーパァーロビンズの秋山道夫主将は「初戦を集中して勝って、波に乗って優勝を」、イナ昴の黒河内由美主将は「チームワークの良さを武器に、ぜひ1勝を」と意気込みを述べた。
全国出場2回目で、前大会優勝のオール伊那の清水功主将は「一戦一戦勝って、全国優勝を狙いたい」、県大会9連覇、全国出場11回目の伊那OBの伊藤易明主将は「投手を中心に守り、少ない好機を生かし、全国ベスト4を目指したい」と、上位進出を誓った。
小坂市長は「ソフトボールのまちにふさわしい成績を残してきてほしい」と激励した。
全国大会は▽スパァーロビンズ=9月23窶・5日・富山県立山町▽イナ昴=9月2窶・日・北海道倶知安町▽オール伊那=8月20窶・2日・石川県金沢市▽伊那OB=10月15窶・7日・栃木県大田原市。 -
用水路で発見バイクの92歳死亡
8日午後7時16分ころ、高遠町長藤弥勒の諏訪神社前の用水路で、近くに住む無職の北原武雄さん(92)が原付バイクと一緒に転落しているのを、北原さんの帰宅が遅いことを心配した家族が発見。救急車で伊那市内の病院に収容したが午後8時44分、死亡が確認された。
用水路の横には幅2・5メートルほどの町道があり、辺りに街灯はない。道路と水路との最大落差は約2メートルほどで、水深は約20窶・0センチ。
伊那署管内の交通死亡事故は今年で2件目。高遠町では1425日ぶりとなった。
8月8日現在の交通事故373件(前年同期日7件減)のうち、高齢者が関わる交通事故は100件(同14件増)と全体から見ても多く、バイク事故も多発している。 -
高齢者の14%が介護保険制度「ほとんど知らない」
宮田村の高齢者の実態調査で、介護保険を受けていないお年寄りの14%が介護保険制度について「ほとんど知らない」と答えていたことが、分かった。介護が必要になった場合は6割ほどが自宅介護を希望したが、既に介護を受けている高齢者はそれを上回る74%が「(今後も)可能な限り自宅で生活したい」と答えた。村住民福祉課は意見を分析し、次期介護保険事業計画などの検討材料にする。
居宅で介護を受けている介護保険認定者107人全員とその家族(介護者)、65歳以上の高齢者から170人を抽出して調査。
認定者のうち83%は「必要なサービスを十分に利用している」と答えたが、10%は「不十分ながら利用している」とした。
一方で、介護者のうち22%は「心身の負担が大きい」と答え、旅行などリフレッシュの時間が持てないことに21%が不満も。
「施設入所や通所サービスを勧めても、本人がいやがって利用しない」というケースも9%あった。
また、12%は「高齢者虐待」の事例を近隣で見聞きしたことがあるとも答えた。
介護保険を受けていない高齢者への調査では、介護保険制度について61%が「よく知っている」と回答。20%は「ほとんど知っている」と答えた。
介護が必要になった場合の生活は「可能な限り自宅で」が61%、「自宅意外の施設」が20%、「分からない」は14%だった。
村はミニデイサービスなどの機会を利用して、元気な高齢者にも介護保険制度について説明しているが「少数だが知らないと答えており、さらに周知を図りたい」としている。 -
農業委員会が総会
伊那市農業委員会の総会が9日、市役所であった。任期満了に伴う選挙後、初の総会で、委員28人が出席。会長に平沢信助さん=西春近=を選んだ。
小坂市長は、農業情勢の厳しさに触れ「これから高冷地は有利な展開になるといわれる。ブドウや花などの特性を生かした農業をしていけば、道は開かれると思う」と述べ「任務は多方面にわたるが、守りでなく攻めの農業委員であってほしい」と活躍に期待した。
平沢会長は、来春の高遠町・長谷村との合併を控え、役割の重さを感じていた。
任期は、3市町村の合併協議会で、合併後1年間は引き続き、新市の農業委員として在任することが確認されている。
18日には研修会を開き、農業委員制度や業務などの説明を受ける。 -
みのわ少年少女合唱団創立5周年記念
ジョイントコンサート今年、創立5周年を迎えた箕輪町の「みのわ少年少女合唱団」は6日、記念のジョイントコンサートを町文化センターで開き、明るく澄んだ歌声で会場を包んだ。「楽しいハーモニカ」と「藤が丘コーラス」の2団体がジョイントし、演奏と合唱でコンサートを一層盛り上げた。
町子どもセンターが地域教育事業の一環として設立。町内の小学3年生から中学1年生までの17人が、ハーモニーを追求しながら、友達の輪、心の輪、歌の輪を広げている。
そろいのユニフォームでステージに立った団員は、「さあ太陽をよんでこい」「明日に向かって」「ビリーブ」など6曲を熱唱。観客は惜しみない拍手を送った。
楽しいハーモニカは、03年度公民館のハーモニカ講座終了後に結成。「海」「夏の思い出」など5曲を演奏。箕輪中部小PTA教養部活動の一環である藤が丘コーラスは、「はじめから今まで」「ありがとうのうた」など3曲を歌い上げ、いずれも美しいハーモニーで観客を楽しませた。 -
箕輪町警部交番連絡協議会が夏季支援物資贈る
箕輪町警部交番連絡協議会(小林紀玄会長)は8日、交番に恒例の夏季支援物資を贈った。
同協議会は毎年夏と冬の年2回、署員への感謝の気持ちを込め、支援物資を届けている。
今回は、飲料や栄養ドリンク、カップめんなど5万円強の物資を届け、小林会長は「日ごろ安心して生活できるよう昼夜を問わず勤務いただき感謝している。お盆を間近に控え、交通事故や事件が一つでも少なくなるようお願いしたい」とあいさつした。
倉田千明所長は、「7月末までの町の犯罪件数は約170件で昨年並のペース。犯罪は少ないほうがいい。夜も西箕輪から箕輪まで一生懸命パトロールしている。たくさん支援いただき、署員も励みになる。お力添えに感謝する」と喜んだ。 -
南箕輪村が滞納整理実施
南箕輪村は、04年度末で村税・使用料などが2億円弱未収になっているため、10日から管理職をはじめ庁内職員全員で滞納整理をする。8日、役場で職員対象に滞納整理の説明会があった。
「負担の公平化、自主財源の確保の観点からも未収金削減の取り組みが急務」とし、8月を「集中滞納整理月間」と定め、31日まで滞納整理をする。
整理するのは村民税、固定資産税、軽自動車税、国民健康保険税、保育料、介護保険料、下水道使用料、下水道受益者負担金。主に04、05年度分が未納となっている新規の滞納者が対象。新たな滞納の発生を防ぐ。
職員が2人1組の班を編成。1班が6件前後、訪問をする。 -
遭難女性を救出
南アルプス北部遭対協と伊那署は、左足骨折の重傷を負って遭難した、東京都町田市鶴川の無職の女性(68)を6日午後10時過ぎころ、救出し、伊那市内の病院に収容した。
調べによると、遭難した女性は、4人パーティーで5日、長谷村から入山し、甲斐駒ケ岳へ登頂した。下山途中の6日午後3時ころ、双児山付近で滑走し、左足を負傷。同日午後4時20分ころ、山小屋を通じて南アルプス北部遭対協などに救助要請をした。