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【記者室】駒ケ根市の4小中学校で校歌が同じ訳
駒ケ根市の赤穂中学校では入学式で新入生全員が校歌を歌うことができる。赤穂地区の3小学校とも校歌が中学と同じだからだ。小学校と中学で校歌が共通という例はあるが「創立時期が違う4校で共通というのは聞いたことがない。かなり珍しいケースではないか」(県教委)▼なぜか竏秩B市教委関係者によると「昔から住民の団結心が強く、新小学校開校当時の議論でも『赤穂は一つ。だからこそ校歌は歴史ある同じ歌にしよう』という意見が大勢だったと聞いている」という▼そう言われてみれば、同じ校歌を歌って育ったからかどうか、市民の仲間意識の強さを感じる瞬間が確かにある。郷土への思い入れが深いのは案外こんなところに理由があるのかもしれない。(白鳥文男)
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天然記念物北海道犬協会関東連合会第31回展覧会
天然記念物北海道犬協会関東連合会の第31回関東連合展覧会が11日、伊那市西箕輪の農業公園みはらしファーム駐車場であった。関東連合会を構成する7県から約100頭の北海道犬が集まり、生育年数別の区分で審査をした。
縄文犬の血を現代に引き継ぐ「北海道犬」の真の質を知ってもらうと同時に会員同士の親ぼくを深める目的で毎年開催。県内では4年ぶり。
生後3カ月以上の血統書所有犬が対象で、稚犬、幼犬、壮犬、成犬などの7区分で審査した。耳や鼻の形、足と胴のバランス、前胸部の張り具合、北海道犬としての気迫などを評価。1頭ずつ、あるいは数頭が1列になって歩くなどの審査を経て順位を決めた。
総合優勝はオスの部が「栃熊」(芹沢金八さん・群馬県)、メスの部は「武姫」(円山伸治さん・新潟県)。総合上位10頭のうち長野県関係分は、オスの部は3席「聖風」(宮尾八郎さん)、9席「牙」(溏田幸男さん)、メスの部は9席「天竜姫」(野溝定芳さん)だった。 -
伊那フィルハーモニー交響楽団が第20回の定期演奏会
1985年に誕生した「伊那フィルハーモニー交響楽団」(北沢理光団長、70人)。市民オーケストラとして、地域に根づいた活動を展開している。
86年から始まった定期演奏会は本年、第20回の節目を迎えた。会場となった県伊那文化会館大ホールには、観客約1400人が詰めかけた。
今回はフランスの作曲家ベルリオーズの代表作「幻想交響曲Op.14」に初めて挑戦。恋の物語をテーマに「夢と情熱」「舞踏会」「断頭台への行進」など第5楽章で構成される。バイオリン、ビオラ、チェロ、フルート、クラリネット、トランペット、ホルンなどに加え、ハープ、チューバ、銅鑼とさまざまな楽器がそろい、エキストラを含めた約80人が見ごたえある演奏を響かせ、観客を圧倒させた。
ほかにも「亡き王女のためのバヴァーヌ」「歌劇『サムソンとデリラ』Op.47よりバッカナール」を演奏。
終了後、しばらくの間、大きな拍手は鳴り止まなかった。
「地元のアマチュア・オーケストラで、ベートーベンの『第九』を歌いたい」と合唱の仲間5人が夢見た。県伊那文化会館建設の誘致運動とからめ、早速、行動を起こした。チラシを作って団員を集め、1年足らずで発足にこぎつけた。
年1回の定期演奏会のほか、地元を中心に小中高生と交流する「ファミリーコンサート」、公募した団員と一緒に作り上げる2年に1度の手作りの演奏会「第九」「レクイエム」などを企画。身近な場所で音楽を聞ける場を提供している。
団員は20縲・0代。仕事を持ちながら、伊那市、駒ケ根市、飯田市、諏訪市などから集い、音楽活動に情熱を注ぐ。子どものころ、伊那フィルの演奏を聞き、大学卒業後、地元へ戻って団員に加わる若者も増えてきた。
「アマチュアの活動集団。存続の危機もあったが、団員がそれぞれ責任を持って、運営している。階段を一段ずつ上るように育ってきた」と北沢団長。
選曲も、団員たちが自ら決める。そんなことが「温かみのある演奏会だね」と観客から言われるゆえんかもしれない。うれしいことに、活動を応援したいという声も多く、市民オケが定着してきたと感じている。
「これからも息の長い活動を続けるため、無理のないように活動していきたい。団員自身が楽しいオケが何より」。地域の人に愛されるオーケストラでありたいと願う。
08年6月には、手作りの演奏会「レクイエム」を予定している。 -
検討課題だった4つの処理対象物処理する方針で決定
上伊那広域連合の新ごみ中間処理施設の施設規模、処理対象物などを検討するごみ処理基本計画推進委員会が12日、伊那市内であり、下水道汚泥、箕輪町八乙女にある最終処分場の掘り起こし残さなどを含む4つの処理対象物を新施設で処理することを決めたほか、施設規模については各市町村ごと、実際にごみの減量化施策に取り組んだ場合のごみ排出量を試算し、それに基づいた規模を算出する方針となった。今後の試算では、実現可能な排出見込み量に基づく現実的な施設規模が求められる。
ごみの排出量が現状のまま推移した場合、2013年の排出量は年間3万8612トン。これに下水道汚泥を加えると、新施設は1日当たり156トンの処理能力が必要となる。しかし、当初広域連合がごみ処理基本計画の中で想定していた施設規模は126トン。施設規模縮小のためには、ごみの減量化が不可欠な状態となっている。
この日事務局は、ごみの減量化に向けた具体的施策と、それによりどの程度排出量が削減されるかを試算する方法を提案。今回事務局が提案した減量化施策を各市町村に提案し、それぞれの実情に合わせてどこまで取り組めるかを想定。その中で市町村ごとに排出量の予測を立ててもらい、それに基づく施設規模を試算する方法を提案した。
提案した減量化施策は▽資源化可能な品目の分別収集徹底▽生ごみの自家処理を推進する竏窒ネど。
各市町村の減量化効果に基づく試算値は次回に示される。一部の委員からは「高い目標値を設定する中で、あまりぎりぎりな施設とするのもいかがなものか」とする意見もあった。
また、処理方式などを決める機種評価については、前回広域連合が機種選定をした時より年月を経て、情勢も変わっていることから、専門家を交えて新たな基準で再度評価し直すこととなった。 -
新ごみ中間処理施設候補地決定に伴なう関係地区の合同説明会
上伊那広域連合の新ごみ中間処理施設の建設候補地決定に伴なう関係地区の合同説明会が10日夜、伊那市役所であった。当該地区と隣接地区の役員約80人、一般傍聴者約20人が集まる中、市の事務局が候補地決定に関するこれまでの経過と今後の方針について説明=写真。今後、伊那市の用地選定委員会が候補地1カ所を絞り込み、その地元地区の合意を得る手続きを踏む。
事務局は、伊那市の用地選定委員会が候補地13カ所が決定するまでの経過を説明。今後は立地を回避すべき用地を判断する詳細な評価基準と、その優先順位を決める中でこれらの候補地を相対的に評価し、最終候補地1カ所を選定するとした。
酒井茂副市長は「最終候補地が決定した時はその旨を地元地区のみなさんに報告し、理解していただけるようお願いしていきたい」とした。
また、上伊那広域連合からはこれまで同連合で検討してきた新施設の処理方式や規模、処理対象物について説明。これらの事項は現在、上伊那広域連合ごみ処理基本計画推進委員会が再度検討していることなどを示した。
参加した隣接地の役員の一人は「まだ用地選定の中間なので、委員会の今後を見て決めたい」と話していた。
当該地区と隣接地区の役員を対象とした説明会は今後3回開催する予定で、そのほかの地区を対象とした説明会も1回予定している。また、地区の要望があればその地区に出向いて地元住民に対する説明会も実施していく。 -
豊かな自然、思いめぐらせ西山山麓現地調査
宮田村の広域農道西側に広がる新田区の山麓一帯を観光エリアにしようと住民公募メンバーらで検討を始めた「西山山麓観光開発研究会」は11日、現地や太田切川を挟み対岸にある駒ケ根市菅の台を歩いて調査した。観光地として既に整備された菅の台と比較するなかで、豊かな平地林が残る宮田側の・ス西山・スをどう活用できるか、思いをめぐらせた。
16人が参加。黒川の清流を横目に見ながら平地林の中を通じる遊歩道「こもれ陽の径」を歩き、閉鎖後の後利用について検討が進む旧養魚場、駒ケ根市が整備した森と水のアウトドア広場、さらに橋を渡って対岸の菅の台まで足を運んだ。
約4キロをゆっくり4時間かけて歩いたが、メンバーの多くは新鮮な様子で「実際に歩いてみて良かった」と感想も。
ある参加者は「整備されている菅の台と同じことをしても難しいはず。自然が残されているということを大切にして考えていくべきでは」と話した。
研究会事務局の村産業建設課は「西山は自然に親しみながら周遊的に結ぶという点ではエリア的にも適しているはず。拠点施設の問題も含め、いかに手を入れて線で結んでいくかがポイントになる」と話した。 -
「平成の大改修」終えご神体社殿に、津島神社で遷座祭落成祝う
祇園祭あばれみこしが有名な宮田村津島神社は73年ぶりとなる社殿の大改修を終え11日、仮安置していたご神体を社殿に戻す「遷座祭」を行った。境内にある恵比寿神社は老朽化した拝殿を新築し、同じく遷座して落成。氏子総代、村商工会関係者ら約50人が出席し、地域の絶大な協力で成し得た大事業の成功を祝った。
老朽化した屋根を鋼板に葺きかえ、床板も張り替えられた津島神社社殿。1934(昭和9)年以来総額1800万円にものぼる大事業は、氏子や企業の多額な寄付をもとに行われ、地域をあげた・ス平成の大改修・スとなった。
築110年余りが経過する建物だが、その歴史を残しながら見事に完成。遷座祭では、境内の仮社殿に安置してあったご神体を2カ月半ぶりに元の位置へ戻した。
地元企業の協力により境内入口には神社の名前を石に刻んだ「社標」やのぼりを立てるポールも今回の事業で新たに設けられ、その除幕も。
村商工会有志17社の寄進により総ヒノキ造りで完成した恵比寿神社拝殿は、神事を行い氏子総代に託された。
大提灯の新調など事業は来年まで続くが、伊藤賢治氏子総代代表、改修委員会の保科充会長は「本当に地域の皆さんのおかげ」と話していた。 -
東伊那で住宅火災
12日午後8時ごろ、駒ケ根市東伊那火山の無職下平一男さん(63)方から出火。木造一部2階建て住宅の2階部分約40平方メートルを焼いて午後9時10分に鎮火した。出火当時住宅にいた家族5人は逃げて無事だった。
駒ケ根署が原因を調べている。 -
ベル伊那で七宝展 13日まで
諏訪市の七宝作家平林義教さん(48)と妻の利依子さん(46)の七宝展は13日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。
季節の花や身近な風景をテーマとした額や代表作であるネコをモチーフとした合子や蓋物、トンボ玉などのブローチやペンダントなどの約200点を展示販売している。
義教さんは「平面作品や立体作品で表現した、七宝工芸の多様性を見てもらいたい」と来場を呼びかけている。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
駒ケ根市公民館ふるさと講座
赤穂、中沢、東伊那の3公民館でつくる駒ケ根市公民館協議会は「笑いと健康」をテーマとした07年度ふるさと講座の第1回として10日、講演会「楽しい健康づくり ピンピンコロリ運動」を赤穂公民館で開いた。市民ら約30人が集まり、飯田市上郷公民館長の北沢豊治さんの話に耳を傾けた=写真。
健康で長生きし、死ぬ時はコロリ竏窒ニいうPPK(ピンピンコロリ)運動の提唱者でもある北沢さんは「早くボケて寝たきりになる秘訣は」として(1)自然のリズムと人体のリズムを悪くする(2)食生活は改善しない(3)頭は使わず、嫌みは言う(4)運動せず、ストレスをためる(5)毎日怒ってばかりいる竏窒唐ー、「こうすれば間違いなく健康にはなれない」と逆説的な説明をユーモアたっぷりに披露して笑いを誘っていた。参加者は時折納得したようにうなずきながら、話に聴き入っていた。
第2回講座は12月1日に開かれる。 -
中ア山麓の美酒を楽しむ会
地元産の銘酒を飲み比べる「中央アルプス山麓(ろく)の美酒を楽しむ会」が9日夜、駒ケ根高原の味わい工房で開かれた。駒ケ根市、宮田村の観光、酒造業などでつくる実行委員会の初めての企画。近隣市町村のほか県外から約50人が参加し、5銘柄のビール、日本酒、ワイン、ウイスキーをたっぷりと堪能した。
銘柄は南信州ビールの「ゴールデンエール」と「アンバーエール」、長生社の「信濃鶴純米大吟醸」、本坊酒造のワイン「信州駒ケ岳ヤマソービニオン2006」とウイスキー「マルス・シングル・カスク駒ケ岳1989年(たる番号616)」。特別講師として招かれた日本ソムリエ協会認定のシニア・ソムリエ石田通也さんが、それぞれの特徴や味わい方などをアドバイスした。石田さんは「一気に飲みたい気持ちはよく分かるが、まずは香りと色をじっくり楽しんでみて」と解説。参加者はグラスに鼻を近づけたり、光に透かして微妙な色の違いを眺めたりしていた=写真。それぞれの酒には石田さんが指定したという料理やつまみが1品ずつ付き、組み合わせでさらに味わいが深まる竏窒ニ好評。参加者らは酒談議に花を咲かせながら、満足そうな表情で次々に酒や料理を口にしていた。 -
十二天の森の野鳥に親しむ会
駒ケ根市福岡に広がる平地林「十二天の森」を保護する市民団体「十二天の森を守る会」(城田嘉一会長)は10日、野鳥に親しむ会を開いた。会員など約10人が参加。会が10年前から森に設置している鳥の巣箱約30個を一つ一つ点検し、傷んだ巣箱は修理したり、新品に交換するなどした=写真。県野生鳥獣救護ボランティアの小口泰人さんも参加し、巣箱の取り付け方や位置などをアドバイスした。
小口さんは十二天の森に住む野鳥について「一番多いのはエナガだろう。シジュウカラの子育てを手伝う面白い習性がある」、「カワセミが子どものしつけのためにここの池に来ることが分かった。1年おきにしか見られないが、ぜひ一度観察してみてほしい」などと話した。 -
つくしんぼ保育園はシクラメンを販売
伊那市御園のつくしんぼ保育園の保護者、職員でつくる「父母職員の会」は10、11日、伊那市のニシザワショッパーズ双葉店前でシクラメンの販売をしている。赤や白、ピンクなど鮮やかに咲きそろったシクラメンが並び、訪れた人たちの目を楽しませている=写真。
補助金だけでは十分な運営費が確保できない同園では、保護者や保育士が協力し合いながら物資販売など、さまざまな取り組みを行い、運営費に当てている。
シクラメン販売もその一環。東春近の協力農家からシクラメンを仕入れ、それを保護者が中心となって販売しており、今年は2千鉢ほど販売する予定でいる。
シクラメンの販売は30年近く続いており、毎年心待ちにする近隣住民が訪れたり、同園のOBなどが購入していくという。
今年の担当者である畑中堅一さん(50)=東春近=は「今年もきれいな花が咲いたので、ぜひ買いに来てください」と話していた。
販売時間は午前10時縲恁゚後3時。価格は1鉢1300円。
また、店頭販売以降の個別販売も受け付けている。
シクラメンに関する問い合わせはつくしんぼ保育園(TEL78・4157)へ。 -
第12回JA上伊那まつり開催
上伊那農業協同組合(JA上伊那)による第12回JA上伊那まつりが10日、伊那市狐島の本所で始まった。初日から新鮮な農作物を買い求める多くの買物客が訪れているほか、さまざまな催しが会場をにぎわせている。
まつりの目玉の一つは、「農産物品評会」。毎年農家が丹精込めて育てた農作物が並び、それぞれの作物ごとに品評を行っている。今年、約880点の野菜や果樹、花きなどが出そろった。夏の暑さの影響が懸念されたものの、出品された農作物はどれも質が良く、果樹は昨年より40品ほど多く出ている。特に上伊那が振興作物として力を入れているシロネギやダイコンなどは良いものが出ているという。農作物は一般が購入できるようになっており、価格も店頭に並ぶものより安いため、消費者にも人気で、今年も午前8時半ころから会場前に列ができた。
また、青壮年部による「かかしコンクール」には、今年話題となったキャラクターや人物などをモチーフとしたユニークなかかしが並んだほか、ステージでは地元の幼稚園の鼓笛隊や伊那養護学校の児童らによる太鼓演奏が披露され、訪れた人を楽しませていた。
まつりは11日まで。時間は午前9時縲恁゚後4時。農産物品評会の野菜の引渡しは午後3時半縲恁゚後4時となる。 -
東春近2分の1成人式
伊那市の東春近地区協議会と東春近こども会育成会は10日、今年度10歳になる東春近小学校4年生62人を対象に「2分の1成人式」を、同市春近郷ふれ愛館で開いた。
同式は、子どもたちが学校から社会へと視野を広げ、将来の展望を持てるように、との願いから、01年に始まり、毎年開いている。
今回は、伊那市東春近出身で第3回女子全世界空手道選手権大会軽量級チャンピオンの江口美幸さんが「強さとは何か」と題し講演した。空手着を着て演壇に立つ江口さんの話を、子どもたちは熱心に聞いていた。
講演の後、子どもたちは自分の入れたいものをタイムカプセルに入れた。カプセルは10年間、同館で保管される。
「未来に希望を持って、夢を持って、命を大切にしていきます」と子どもたち全員がステージに並んで言ったメッセージ。保護者たちは、頷きながら真剣に見守っていた。 -
上伊那郡市連合音楽会
県伊那文化会館で10日、上伊那の小中学生が合唱や合奏を発表する「上伊那郡市連合音楽会」が開かれた。全29校、およそ1450人が参加し、各校1ステージずつ、これまで練習してきた歌や音楽を披露した。
日ごろの取り組みの成果を発表し合い、音楽を通じて他校との交流を図るのが目的で、47回目となる。
今回は合唱が中心で、「気球に乗ってどこまでも」(箕輪北小3年)や「マイ・バラード」(中川中学校1年)、「君をのせて」(赤穂小学校5年4組)など様々な歌声をホールに響かせた。
楽器演奏では和太鼓(宮田小6年1組)やリコーダーアンサンブル(伊那小4年夏組)などがあった。
元気のよい小学生たちの歌声に微笑む中学生たちや、中学生たちの奇麗な歌声に、「すごい」と小さな声で感嘆を洩らす小学生の姿もあった。 -
伊那谷そばまつり盛況
伊那市の高遠城址公園で10、11日、新そばを味わう「伊那谷そばまつり」が開かれている。初日は昼時に雨が降ったものの、家族連れや夫婦連れなど多くの来園者でにぎわった。
そばまつりは、公園内で開催中の「秋まつり」(3縲・8日)のイベントの一つとして初めて企画。合併を機に交流を始めた「高遠そば組合」と「伊那そば打ち名人会」が公園内の高遠閣前に店舗を構え、来園者に新そばを提供した。
いずれも高遠産のそば粉を使い、辛みダイコンと焼きみそを加えた「からつゆ」のざるそば、とろろそば、山菜あったかそばを用意。
公園内のカエデ250本が見ごろを迎え、来園者は紅葉を楽しみながら、ずるずると音を立てて新そばを味わった。
持ち帰り用そばを注文する人も目立った。
伊那谷には「高遠そば」「行者そば」「高嶺ルビー」などがあり「全国規模のそば祭り開催も夢ではない」と全国に向けて伊那谷のそばを発信する。
値段はざるそばが600円、大盛りそば・とろろそば・山菜そばが各800円。
営業時間は午前10時縲恁゚後3時。 -
食の感謝祭にぎわう
伊那市長谷の道の駅「南アルプスむら」で10日、第2回食の感謝祭(実行委員会主催)があった。地元産農産物の販売、長谷の特産品にしたいと考える「ヤーコン」や雑穀料理の試食などを展開。道の駅をPRし、利用者に日ごろの感謝の気持ちを込めた。
試食は、ヤーコンのきんぴらとシコクビエのシチューを用意。
ヤーコンはキク科の作物で、動脈硬化など発症の一因である活性酸素を除去するポリフェノールが含まれているという。食用にする塊根は歯ごたえが良く、甘味がある。手間がかからずに栽培できるそうで、訪れた人にヤーコンの特徴やヤーコンレシピなどを紹介した。
農産物販売ではダイコン、ゴボウ、ハクサイ、ブロッコリー、ジャガイモ、リンゴ、柿などが並び、主婦らの人気を集めた。 -
飯島町長選挙、明後日告示
飯島町の任期満了(11月29日)に伴う町長選挙は13日告示、18日投開票で実施される。明後日告示と迫ったが、出馬を表明しているのは2期目を目指す現職の高坂宗昭氏(65、七久保)のみで、無投票かと思われたが、革新系市民グループの中には「無投票は避けるべき」として、出馬に意欲的な人もいるなどの情報もあり、予断を許さない状況だ。
高坂氏は9月「町民本位の明るく活力ある飯島町の建設に一層努力したい」と2期目に向けた出馬を表明し、10月25日「若者に夢を!高齢者に安心を!そして町民に安全と豊かさを!、自立し、持続可能なまちづくり」をスローガンに、「住民主役の協働のまちづくり」「人口増、活性化」「行財政改革の推進」-を3本柱とする公約を発表した。
同氏の後援会は4支部、推薦団体は4区をはじめ、町内企業、商工会、JA、身障協など約20団体、後援会員は3800人を数える。
高坂俊雄後援会副会長は「(対立候補の)顔を見えないが、危機感を持ち、組織を引き締めている。臨戦体制に万全を期している」と話している。
高坂宗昭氏(65)無現飯島町長1期目、町土地開発公社理事長、町振興公社理事長、伊南行政組合副組合長、上伊那農業高校卒。 -
信州かやの山荘閉山会
箕輪町萱野高原の信州かやの山荘が10日、今季の営業を終了した。指定管理者であるみのわ振興公社の委託を受け、今季から山荘を管理した住民組織「親山海クラブ」(伯耆原尊理事長)の心からのもてなしが評判を呼び、好評のうちにシーズンを終えた。
親山海クラブは、山菜取りやキノコ狩りの案内のほか、マグロ解体ショーやキャンプファイヤーなどイベントもし、心のこもったもてなしが好評でリピーターも増えたという。
4月28日の山開きからの入場者数は約1万1千人、施設利用者は約1万5千人。内訳は関西・中京方面30%、関東方面25%、地元20%、近隣市町村25%。
山荘での閉山会には町や公社、地元など関係者約30人が出席。親山海クラブが準備したきのこ料理を囲み談笑した。
公社社長の平沢豊満町長は、「人を喜ばせるという生きがいで、人間としての温かみのある、すばらしいおもてなしの心でやってもらい、施設が生き返ったような気がする。来年にぜひつなげてほしい」と感謝し、来年度の施設整備の考えも話した。
伯耆原理事長は、「無事7カ月間過ごせたのは皆様のご協力のたまもの。苦労はあったけど結果はよかったと自負している」とし、高齢者向けの福祉の日、写真展など来年度のイベント計画にも触れ、「全部できれば入場者が増えると思う」と意欲をみせた。町社会福祉協議会に対し、親山海クラブから売上の一部2万円も寄付した。 -
竹腰工業所フレッシュリフォーム お楽しみ祭り
伊那市の竹腰工業所フレッシュリフォームで10日、同社主催の「秋のおたのしみ祭り」が始まった。来場者たちはショールーム内でのそば打ち体験を楽しんだ。11日まで。
同社では「おたのしみ祭り」を年に4縲・回開いている。ショールームを実際に使ってもらうとともに、地域住民や利用者との交流を図るのが目的で、今までにも陶芸や木工、ガーデニングなど様々なイベントを催している。
10日のイベント「そば打ち体験」では親子で一緒にそばをこねる姿もあった。「楽しいけど固い」と、父親の隣でそばをこねていた女の子。その後は自分たちで作ったそばを食べた。
竹腰工業所フレッシュリフォームの竹腰哲夫社長は、「これからもお客様に楽しんでいただけるようなイベントを考えていきたい」と語った。
11日はヨガ教室(午前10時半縲恊ウ午)とクリスマスリース作り(午後1時半縲・時)を予定している。クリスマスリース作りは同社のスタッフが山で集めてきたもみの木や松ぼっくり、木の実などを使い、市内の生花店「はなつき」が講師を務める。
午前10時縲恁゚後5時。参加無料。
問い合わせは、竹腰工業所フレッシュリフォーム(TEL0120・14・2286)へ。 -
大増光するホームズ彗星 天文ボラ野口さん撮影
伊那天文ボランティアサークル代表の野口輝雄さん=伊那市西箕輪=が、肉眼でも確認できるほど大増光している「ホームズ彗星」を望遠鏡を通して写真撮影した。野口さんは「一生に一度見られるかどうかの珍しい彗星」と注目する。
野口さんによると、10月23日(世界時)は約17等の明るさで観測されたが24日午後10時12分(日本時)、約3・5等に増光。その後は、約2等台に達し、光の単位からすると明るさは40万倍になったという。
彗星は、太陽に近づくと汚れた雪玉のような表面が蒸発し、放出された物質が太陽光を反射して輝く。しかし、ホームズ彗星は、何らかの原因で一時的に通常よりも大量のガスやちりが吹き出し、大増光したと考えられる。
本年5月に近日点を通過し、太陽から遠ざかっているが核を取り巻くガスが大きくなっている。国立天文台は、このままガスが拡散すると、11月中旬前後には満月大になる予想だという。
野口さんが撮影した「ホームズ彗星」。4日(左)と7日の撮影を比べると視直径が1・4倍ほど大きくなっているのが分かる -
メディカルラリー 中病で県内8チーム競う
県内の救急初療にかかわる医師や救急救命士らでつくる実行委員会は10日、伊那市の伊那中央病院などで「信州病院前救急初療競技会(メディカルラリー)」を開いた。各地域ごとの医師や看護師、救急隊でつくる8チームが、相互の連携を深めるため競技に参加した。
県内各地域における救急医療の推進を目的とした、昨年に続いて2回目となるメディカルラリー。病院職員2人、消防職員2人の計4人でチームをつくり、想定された救急シナリオに沿って活動し、医療手技や判断を採点で競った。
救急シナリオは、林間学校で訪れた学生たちが落雷で死傷した竏窒ニの設定など5種類があり、8チームがそれぞれのシナリオで活動した。そのほか関係者120人が患者、採点役といったサポートで参加し、競技を見守りながら勉強した。
実行委員会の北沢公男委員長(伊那中央病院)は「医師や救急救命士の連携を深める目的。場面設定のある訓練を通じて、反省しながら自分たちを磨いていってほしい」と期待する。
集団災害を想定したシナリオで活動する出場者 -
宮田ビジネス学院新卒者ら対象の全日制コース来春開設、不登校や中退の若者受け入れも視野に
社会人対象の職業教育を展開する宮田村商工会運営の宮田ビジネス学院は来春、若い人材育成を目的に新卒者らを主な対象にした全日(昼間開講)の2年制、1年制の計3コースを新設する。既存の学校教育の枠組みに対応できなかった不登校や中退した若者らの受け入れも視野に入れており「社会に出ればみんな横一線。一人ひとりに応じたカリキュラムで若い力を伸ばし、地域活性につなげたい」と話す。
同学院は2001年2月にパソコンスクールとして出発。以来コースを拡充し、04年からは3回に渡って国、県の公共職業訓練を受託している。
社会人や求職者を主にした利用者は6年間でのべ2千人にも及ぶが、さらなる人材育成に力を注ごうと、仕事経験がない新卒者や社会経験の乏しい若者に今回目を向けた。
1年制はパソコン検定や簿記などの資格取得も含め業務応用からビジネスマナーまで学ぶ「ITビジネス」と、ホームページ作成やCADなどの知識を実技を習得し、提案能力も養成する「Webデザイナー養成」の2コースから選択。
2年制は両コースを学ぶもので、年間授業時間は1150時間程度を計画している。
学生5人に1人の講師を配置する少人数教育を採用し、個別の進度で学習。社会人と同じ教室で学ぶことにより、社会と接する教育も充実させる。
近く募集要項をかため、地元の高校などへも周知する。
問い合わせは同学院(村商工会)85・2213。 -
旧養魚場の後利用「年内には方向性を」
天竜川漁協が5月末で閉鎖した宮田村新田区の旧宮田養魚場の後利用について9日夜、担当窓口となっている村の矢田典和総務課長は「年内には何とか方向性を出したい」と見通しを示した。村内若手農業者でつくる壮年連盟と村理事者らの懇談会で質問に挙がり、後利用を希望する事業者と漁協、村の三者間で近く賃貸契約に関わる交渉に着手すると経過も説明した。
村が行った後利用事業者の公募には当初4件の申し込みがあったが、万が一に事業を中途でやめる場合には養魚場施設を原状回復する費用面がネックとなるなど、1件にまで絞り込まれている。
2次審査した村議会は村理事者に最終的な対応、判断を委ねており、村は交渉経過を考慮したうえであり方を議会に諮る方針。懇談会で矢田課長はそれら一連の経過にふれた。 -
北割Aが優勝、小学生球技大会
ドッジボールが種目の宮田村の第32回小学生球技大会(村青少年健全育成協議会主催)は10日開き、北割Aが僅差の激戦を制し優勝。佐藤陽輔主将ら6年生が中心となってチームをまとめ、参加20チームの頂点に立った。
河原町Bとの決勝戦は、最後の1人まで勝負の行方が見えない手に汗握る熱戦に。1セット目を許したが攻撃の手を緩めず逆転し、粘り勝ちした。
佐藤主将、間瀬祐登副主将、奥原慎君の6年生3人は「みんな積極的だった。最高のチームワーク」と勝利を喜んだ。
上位成績は次の通り。
(1)北割A(2)河原町B(3)南割B、町二区 -
青野さんの写真展 かんてんぱぱホール3月まで
日本山岳写真協会理事を務める写真家、青野恭典さん(69)=東京都昭島市=の個展「高嶺(たかね)への誘いII」は来年3月15日まで、伊那市西春近の伊那食品工業かんてんぱぱホールで開いている。北アルプスなどを題材とした新作約50点を展示している=写真。入場無料。
青野さんは02年に同ホールでフォトギャラリーを開設。今回は「巌冬穂高連峰」、「冬の赤石山頂」などの力作を並べた。すべてがフィルム写真でモノクロを中心とした。青野さんは「山の持っている独特な雰囲気を表わした。モノクロから色や音、風を感じてほしい」という。
作品「ニホンカモシカ」は、冬の常念岳の山頂付近で偶然出会ったシカと背景に浅間山を撮影した。被写体に接近するため、90ミリレンズをつけたカメラを片手に、シカのまねをしながらゆっくりと近づきながらシャッターを切ったという力作だ。
青野さんは「山そのものを見ると同時に立ちはだかる岩、樹木や草花、動物、そして風や空気、それらを育む生きている大地までも見定めようと心の目に焼きつけてきた。臨場感ある大画面で山の息吹をお楽しみください」と話している。
午前9時縲恁゚後6時。年中無休。 -
赤穂南小で歯の講演会
学校を挙げて歯と口の健康づくりに取り組んでいる駒ケ根市の赤穂南小学校(下平達朗校長)は9日、PTA講演会を同小体育館で開いた。当日の授業参観に訪れた保護者と5、6年生児童が岡山大歯学部小児歯科講師の岡崎好秀さんの講演「カムカム大百科 歯科医から見た食育」を聴いた。岡崎さんはサルの歯の写真を2枚示し、「片方は野生、片方は動物園のサル。動物園のサルはどっちでしょう」とクイズを出題。「正解は歯と歯ぐきの汚れが多い方。野生は木の実など自然界の硬い物を食べているため」と解説した。保護者に向けては「少年院の子どもたちにはひどい歯が多い。家庭環境が歯の状態に影響していると思えてならない」として、幼少時からの食育の大切さを訴えた=写真。
同小は児童が食事の際にかむ回数をカウントする「カミカミマシーン」を独自に考案、実用化しているほか、歯の健康について楽しく指導する全校集会「歯ッピータイム」を月に1回開いたり、体重測定時に歯のチェックや歯磨き指導を行ったりするなどのきめ細かい活動により、児童の虫歯予防に大きな成果を挙げている。昨年、第45回全日本学校歯科保健優良校表彰で最優秀校に選ばれた。 -
「トカルパのひかり」表敬訪問
トカルパ村などのネパールの山村住民に読み書きを教える識字教室を支援しているNPO「トカルパのひかり」(窪田雅則会長)は9日、教室の活動を報告してもらおうと招いた校長シバ・プラサド・ネウパネさんとともに駒ケ根市役所を訪れ、中原正純市長にあいさつした=写真。中原市長は「トカルパのひかりは、ネパール・ポカラ市との国際有効都市提携のきっかけになった。心から歓迎する」と笑顔で迎えた。シバさんは「市長に会えて光栄」と述べた。
「トカルパのひかり」は1994年、JICA(国際協力機構)の青年海外協力隊員がトカルパ村で行っていた識字教室の活動を支援しようと発足。名称は、夜の教室に集まってくる人々が持つたいまつの光を絶やさないように竏窒ニの思いを込めて名付けられた。99年にはNPOに認証。その後は識字教室のほか、縫製教室などへの協力も行っている。 -
伊南行政消防本部閉庁式
旧庁舎の老朽化に伴って駒ケ根市飯坂の新庁舎に移転する伊南行政組合(組合長・中原正純駒ケ根市長)消防本部と北消防署は9日、旧庁舎の閉庁式を行った。署員など約40人が整列して見守る中、建物正面の壁面に取りつけられていた消防章をはしごに登った署員が取り外し、35年間慣れ親しんだ庁舎に別れを告げた=写真。竹上俊隆消防長は「いよいよお別れで感無量だが、業務に空白は許されない。新庁舎で心新たに職務に励んでほしい」と訓示した。消防章は記念として保存される。
旧庁舎は1972(昭和47)年に新築された。土地と建物は市の所有だが、今後の利用方法などは未定。