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【県野生鳥獣救護ボランティア 小口泰人さん】
小学校1年生の時のこと。山の小川の土手に腰を下ろして遊んでいた。ふと見ると、1羽の小鳥が川の中の石から石を散歩するように、自分の方に近づいてはまた逃げていくのが目に止まった。
「手が届くほど近くにまで来たから、遊んでくれているように思えた。うれしかったよ。美しい鳥ではなかったがとてもかわいかった。今思えば、あのミソサザイは川で餌を捕っていただけなんだろう。でも自分にとっては小鳥が友達のように思えた初めての瞬間だった。あれが鳥とかかわることになった原点だね」
◇ ◇
県などの依頼を受け、野生鳥獣救護ボランティアとして傷ついた鳥を保護し、野生に帰す活動を続けている。。これまでに、傷ついた野鳥を600羽以上野生に帰してきた。特に猛禽(もうきん)類の放鳥率は90%を超える。
「人間は鳥が好きでかわいいと思っていても、鳥にとっては違う。人間は最も恐ろしい外敵なんだ。だから傷ついた鳥は、鳥が卵を温めるのと同じように胸に抱いて体温で温めてやる。鳥は心臓の鼓動も感じて安心するんだ。敵じゃないってことが分かって落ち着くと、ようやく餌も食べるようになる。鳥と気持ちがつながらないと駄目なんだ。考えるよりずっと難しいんだよ、野鳥の飼育は」
それだけに、見違えるように元気になった鳥が大空に飛び立って行く瞬間の充実感は何ものにも代えがたい。
「あの感慨は自分以外の誰にも分からんと思う。だけどね、いつもいつもうまくいくわけじゃない。どうしても助けられない時もある。鳥が死ぬのを『落ちる』というが、そんな時は本当に寂しくて悲しくて、残念な気持ちになるよ」
◇ ◇
長いこと、小学生のために野鳥教室や観察会を開いている。
「大事なことは子どものころから教えるべきだ。本当の自然を学ぶためにね。鳥の住まないようなまちをつくってはいかん。生き物は共存共栄だ。子どもたちには野鳥を通じて自然と命の大切さを少しでもわかってもらえたらうれしい」
(白鳥文男) -
上伊那創造ものづくりフェア
第4回上伊那創造ものづくりフェアは17、、18日、伊那市駅前ビルいなっせ2階ギャラリーで開いている=写真。上伊那の小中学校の児童、生徒が技術・家庭科の授業で作った浴衣や木製の椅子など約120点を展示している。上伊那教育会など主催。伊那毎日新聞社など後援。
地域の人たちに学校の授業成果を披露する場。本棚作りで「のこぎりで正確に切断できるよう努力した」、LEDスタンドライト作りで「プログラムをPICに焼き込むのが大変だった」など、作品それぞれに出品者の製作課程における苦労話などが書かれたコメントを添えている。
中学校の作品は生徒作品コンクールを兼ねていて、技術分野、家庭科分野それぞれから2点ずつを選出し、県大会(23日・佐久市)に出品する予定だ。
事務局の後藤衛教諭(赤穂中学校)は「授業時間が限られているなかで工夫しながら製作している児童、生徒たちの作品を見てほしい」と来場を呼びかけている。
入場無料。18日は午前10時縲恁゚後3時。 -
循環型エネルギーを取り入れるきっかけに
伊那市長谷の道の駅南アルプスむらで17日、「第2回薪(まき)とペレットあったかフェア」が始まった。まき作りに欠かせないチェーンソー講習やまき・ペレットストーブの展示・販売などを展開。灯油の価格高騰などで、住民の関心が高いという。18日まで。
市内を拠点に、間伐材の利活用やまき・ペレットの普及活動などに取り組む「薪の会」(山野勉理事長)が05年に続き、家庭に循環型エネルギーを取り入れるきっかけ作りになればと企画した。
初日は寒い1日で、会場に設けたまきストーブにまきをくべ、来場者が暖を取った。
長谷地域のまきストーブ導入率は13%と他地域に比べて高い。アンケート結果によると、導入の決め手は「環境を考えた」「山を持っているから」よりも「火の温かさにひかれた」が最も多かった。
発熱量は、ペレットが灯油のおよそ半分。発熱量を同じにした場合、価格からみて、ほぼ同じという。まきは、ペレットより発熱量は低いが、自分で間伐材などを調達すれば安くなる。
中山和文副理事長は「まきやペレットの地産地消で経済効果がある」と話す。
18日は、林業従事者をパネラーに迎え、森を語る座談会などがある。午前10時縲恁゚後4時半。 -
県縦断駅伝第1日 上伊那首位と2分1秒差で2位
第56回県縦断駅伝競走大会(長野陸上競技協会など主催)の第1日は17日、長野市縲怏ェ谷市の12区間119・9キロであり、上伊那は全佐久と2分1秒差の6時間34分10秒の2位でゴール。前回優勝の長野市は、上伊那から遅れること1分4秒で3位につけた。
レースは、中央大学の上野らを起用した全佐久が序盤から抜け出し、上伊那と長野市が追う展開。上伊那はトップの全佐久に少しずつ引き離され9区を走り終えた時点で最大5分42秒差までリードを広げられるが、終盤3選手が詰め寄り最終日の逆転優勝に望みをつなげた。
上伊那は序盤、長野市の追い上げで3位に後退するも8区守屋の区間優勝の活躍などがあり、9区で逆転。その後、長野市の猛追を受けた10区唐木が1秒差で2位を死守する。11区大蔵は「優勝に導きたい」と前を意識した力走で全佐久との差を1分32秒短縮、12区加藤は53秒縮めた。
清水監督は「駅伝は最後までやってみないと分からない。みんなを信じ、自分を信じて走れば勝てる」。上島主将は「最後まで諦めずに走れば射程距離。(最終日には)たくさんの上伊那の声援をお願いしたい」と逆転優勝を誓う。 -
エースドッジ 知事杯上伊那予選15チームで熱戦
岡谷、諏訪など県内4地区でつくる県エースドッジボール協会の県知事杯上伊那地区予選が17日、伊那市の県伊那勤労者福祉センター体育館などであった。県大会(12月9日・岡谷市)の出場に向けて各学年の代表1チームを決めた。伊那毎日新聞社など後援。
上伊那の小学校単位でつくる、3縲・年生の各学年ごと計15チームが出場し、トーナメントやリーグ戦を展開。大会は1チーム、1人のエースマンを置き、相互がいかに早くエースマンにボールを当てるかを競った。17回目。
結果は次の通り。
【3年生の部】 (1)東小ゆめっこ(箕輪東)(2)南小ファイターズ(南箕輪)(3)森組アイガモドッジ(伊那)
【4年生の部】 (1)こころファイターズ(箕輪東)(2)ハッピー3組(伊那北)(3)パワフルキッズ(箕輪中部)辰東レインボー(辰野東)
【5年生の部】 (1)勝利のびっこ一番2(箕輪東)(2)火ノ鬼ファイヤーズ(西箕輪)
【6年生の部】 (1)南小ハトポッポ(南箕輪)(2)元気ワールド6325(伊那北)(3)南小ボンバーズ(南箕輪)チームHAGI(西箕輪)
エースマンを守りながらチーム一丸となって戦う選手たち -
箕輪町職員改善提案
箕輪町は16日、今年6月の「職員改善提案強化月間」で、104件の提案のうち審査で金、銀、銅賞になった提案者に報奨金を授与した。
「職員の提案に関する規程」は05年12月に改正。それ以後、1件も提案が出されていない。このため、職員の意識改革を図ろうと初めて強化月間を設け、副町長名で全職員向けに通知した。
個人、あるいはグループ提案で104件集まり、職員15人で構成する「事務改善委員会」で創造性、経済性、実現性、効果性、重要性の5視点で評価。提案者は提示せず提案番号で示し、5つの視点を各5点の25点満点で審査。その中で、特に実現性、効果性について評価の高かった提案を絞り込んだ。11月2日、委員会の報告を基に町長、副町長2人が金、銀、銅賞を選考した。
金賞は5件で▽階段中央に夜光付きラインテープを張る▽子育て支援係の一元化▽選挙人名簿のデータ管理化▽みのわポータブルナビガイドの作成▽係長会の設置-。
銀賞は庁舎内の消火器・消火栓の設置場所の再確認とプレートの設置、冷房の効果的な使用など6件。銅賞は町ホームページへのバナー広告の掲載など4件だった。
7月以降にすでに改善したものもあるが、提案は11月末までに各担当係で具体化に向け検討した後、事務改善委員会で協議する。
提案は随時受け付けているが、今後も年1回の強化月間を設け、職員の意識改革から最終的には町民へのサービスに結びつくようにしたいという。 -
宮田村のリンゴオーナー収獲祭、中京圏から約2千人
リンゴオーナーの収獲祭が17、18日に宮田村で行われている。中京圏などからオーナー家族約2千人が来村し、契約する村内約30の園地に分かれてもぎ取り体験を満喫。今年は病虫害や台風の影響も少なく作柄も良好で、真っ赤なたわわな実に歓声があがった。
駒ケ原の嶋田譲治さんの農園は約40家族を受け入れ。
宮田村は初めてという名古屋市港区の平松孝さん一家は6人で訪れ、子どもたちが楽しげに収獲した。
「買ってくるのではなく、成っているリンゴを子どもたちに見せたいと思って。1本の木を丸ごと収獲できるのも良いですね」と平松さんは話した。
村内のリンゴは昨年、カメムシ被害もあり不作傾向だったが、今年は天候などにも恵まれて数年ぶりの豊作に恵まれている。 -
赤穂中合唱コンクール
駒ケ根市の赤穂中学校(杉田純治校長)で16日、運動会、白鈴祭(文化祭)に続く生徒会3大行事の全校合唱コンクールが開かれた。1縲・年の各8クラス、計24クラスが代わる代わるステージに上がり、積み重ねてきた練習の成果を存分に発揮して美しい歌声を響かせた=写真。
生徒らは一様に硬い表情で登壇。全校生徒がじっと見詰める緊張の中でピアノの伴奏に合わせ、それぞれの曲を個性豊かに精いっぱい歌い上げた。無事に曲を終えて一礼すると、ようやく表情が緩んでほっとした笑顔を見せていた。
混声3部合唱が多い中、2、3年生の7クラスは難しい4部合唱に挑戦。練り上げた繊細なハーモニーを披露して、生徒や教職員、詰めかけた保護者らの大きな拍手を受けていた。 -
杉本幸治氏駒ケ根市長選出馬表明へ
任期満了(08年1月28日)に伴う駒ケ根市長選に出馬する意向を固めていた新人の元県教育次長、杉本幸治氏(58)=無所属、上穂町=は17日夜に駒ケ根市の駒ケ根駅前ビル・アルパで開かれる支援者の会で立候補を表明する。立候補は前市議会議長の北沢洋氏(56)=無所属、上赤須=に続いて2人目。共産党などでつくる市民団体も候補擁立を模索している。
杉本氏は伊那北高卒。県職員として長野五輪ボランティア課長、体育課長などを歴任。03年12月に退職して臨んだ前回選ではわずか198票差で現職の中原正純氏に敗れた。
選挙日程は告示が1月13日、投票は同20日。立候補手続き説明会は12月中旬、立候補届け出書類の事前審査は1月上旬の予定。 -
駒ケ根市高連チャリティ芸能祭
駒ケ根市高齢者クラブ連合会(高坂繁夫会長)は16日、クラブ大会とチャリティ芸能祭を駒ケ根市のアイ・パルいなんで開いた。会員約360人が集い、単位クラブごとに歌や踊りなどの出し物を披露し合って楽しんだ=写真。クラブ大会では、会員らの参加費から経費などを差し引いた6万円が駒ケ根市社会福祉協議会に寄付された。
ステージには会員らのグループが次々に登場して民謡や歌謡曲、童謡などを歌ったり曲に合わせて踊ったりしたほか、三味線や大正琴などの見事な演奏を披露した。演奏が1曲終わるごとに会場のあちこちから「うまい」「いいぞ」などと大きな声援と拍手が飛んでいた。 -
立正佼成会が米寄贈
立正佼成会伊那教会(瀬在快衣教会長)は16日、農家の会員らが今年収穫して奉納した玄米180キロを駒ケ根市を通じて市社会福祉協議会に寄贈した。同教会の三沢宏至渉外部長ら3人が市役所を訪れ「わずかだがどうか福祉に役立てて」と原寛恒副市長に目録を手渡した=写真。原副市長は「毎年の善意に感謝する。温かい気持ちを温かいご飯にして提供したい」と礼を述べた。米は市が委託して市社会福祉協議会が運営している独り暮しのお年寄り向け配食サービス『ときめきランチ』で使われる。同協会は伊那市、飯田市にも玄米を寄贈する。
同協会の米寄贈は1961年、大きな被害をもたらした三六災害の被災者を救済するために行われたのが最初。 -
ニシザワCS全社大会
ニシザワ(本社・伊那市、荒木康雄社長)は16日、同市中央区の伊那商工会館で、第5回CS(カスタマー・サービス)全社大会を開いた。上伊那を中心とするスーパーストアを中心に16店舗が出場し、「お客様に満足いただける接客」を目的に、ロールプレイング発表をした=写真。
「商品の推奨販売」の場面を必ず組み込んだ商品説明、クレーム処理などをテーマに各出場チームが考えたシナリオをそれぞれ披露。荒木社長をはじめとする同社役員ら17人の審査員が身だしなみやあいさつ、言葉づかいなどのポイントを採点した。
結果は次の通り。
▽最優秀賞=ベルシャイン伊那店▽優秀賞=ショッパーズ双葉店、ベルシャイン諏訪インター店▽努力賞=ショッパーズ高遠食彩館、ショッパーズ福岡食彩館 -
08年度箕輪町予算編成方針説明会
箕輪町は16日、08年度予算編成方針説明会を役場で開いた。「一味ちがう箕輪の子ども」育成事業など新年度に取り組む7つの重点施策などを挙げ、従来の枠配分方式の継続と5%削減の効率化で必要な財源確保に取り組むことなどを職員に指示した。
平沢豊満町長は、「予算は町民の夢、思いを実現するためのものと位置付け、昨年の踏襲でなく、町民と共有した夢を実現できるようがんばってほしい」と話し、08年度の重点施策を説明した。
施策は▽幼児から中学生まで一貫した「一味ちがう箕輪の子ども」育成事業▽安心して子育てのできる環境整備▽1パーセントルール(標準財政規模)による協働のまちづくりの促進-など。「一味ちがう箕輪の子ども」育成事業では、読書による「読育」で資質向上を図るため、5小学校の図書購入費を重点的に予算付けし、5校で図書を共有するシステム作りの検討も指示した。
08年度は「一般財源が大きく不足する可能性が否定できない」として、事業の効果・必要性などをゼロから徹底的に見直す姿勢で臨むよう話した。
予算編成の基本方針に▽第4次振興計画(実施計画)の着実な実行▽行政経営計画に基づく行財政改革の強力な推進-など5項目を示し、基本姿勢や進め方として▽最小コストで最高品質の町民サービス提供▽コスト・スピード・チェンジ・サービス▽アウトソーシングなど民間活用▽全庁をあげた組織横断的な予算編成-など11項目を挙げた。 -
【記者室】お菜洗いは仲良く
今年も温泉のお菜洗い場がオープンする。野沢菜漬の時期に各地の温泉施設近くに仮設の洗い場ができ、混み合う。蛇口をひねると温泉が出るため利用者には「有難い」「お菜が柔らかくなる」など評判がいい▼毎年、チラシや看板に「お菜くずは必ずお持ち帰りください」と書かれる。さらに「順番に仲良くお使いください」の言葉も。呼びかけても、お菜くずを捨てていく人がいる。順番をめぐるいさかいも、なくならない。「住民ではない人が来ている」と苦情電話すらあるという▼お菜洗い場は、だれでも無料で使える。使わせてもらえるのである。大人として注意書きが必要なこと自体が恥ずかしい。マナーを守って利用し、おいしい野沢菜漬にしてほしい。(村上裕子)
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長野県高等学校長会が県立高等学校の再編にかかる意見の中間まとめを教育委員会に提出
上伊那は「交通の利便性を考慮した再編統合や新たなシステムを導入した学校づくりも考える必要がある」県立高校の再編にかかる意見をまとめている長野県高等学校長会が16日、中間まとめを県教育委員会に提出した。上伊那が対象となる旧第8通学区は「1学年5学級規模以下の学校が4校あり、交通の利便性を考慮した再編統合や新たなシステムを導入した学校づくりも考える必要がある」としている。
中間まとめには、高校再編に対する基本的な考え方、各地域の現状と課題を掲示。
現在すでに小規模化している高校については、生徒に魅力的な自主活動を保障するため、「早期に高校再編を進める必要性がある」と指摘。現時点で入学予定数を見通せる平成30年代を見据え、高校再編計画を策定するよう提案している。また、各校の適正規模については、地域の状況によって多様な現状にあることから、統合などにより募集停止となる場合は、その地域における高校教育の保障に配慮し、慎重に検討することを求めている。
小規模化が進む専門高校については、厳しい財政状況を考え、各地区で各専門学科の拠点校を決め、そこを重点的に整備、充実させる方針を提案。一方、異なる学科との統合を検討し、学科を越えた教科選択ができるシステムづくりの研究を進めることなどを求めている。総合学科、多部制・単位制高校は、各通学区に1校以上の設置が望ましいとしている。
今後は各方面からの意見を聞きながらさらに検討を重ね、来年1月31日までに最終まとめを提出する予定。 -
上伊那のいちご園関係者が蜂(はち)供養
受粉作業でお世話になり、一生を終えたミツバチたちを供養しよう竏窒ニ、上伊那にあるいちご園9施設の生産者約20人と伊那市の養蜂(ようほう)家が16日、伊那市西箕輪の仲仙寺で蜂(はち)供養をした。
小松養蜂園(伊那市御園)の園主である小松実治さん(75)宅では、以前からこの蜂供養を行い、ハチへの感謝の気持ちを表してきた。そんな中10年ほど前からは、ハチの巣箱を提供している上伊那地区のいちご園生産者にも呼びかけ、一緒に蜂供養をしている。
いちご園では受粉を行うためにハチを利用しているが、1ハウスには1、2箱の巣箱が置かれ、約1万6千匹のミツバチが受粉作業を手助けする。上伊那地区で用いられるハチの数は通算300万匹にもおよぶという。
今年も12月から受粉が始まる伊那市西箕輪のみはらしいちご園の泉沢勝人組合長(65)は「ハチがいなかったらイチゴはならない。ハチのお陰でイチゴが生産できる」と話し、祭壇に置かれたハチの写真に焼香をしていた。 -
高橋元太郎公演会
伊那法人会は15日、テレビ時代劇「水戸黄門」の・スうっかり八兵衛・ス役などで知られる俳優高橋元太郎さんの講演会を伊那市の商工会館で開いた。
マイクを手に「水戸黄門」の主題歌を歌いながら登場した高橋さん。会場の手拍子の中、ステージへ登った。
自己紹介のあと、「水戸黄門」の一幕を演じて、会場を沸かせる高橋さん。「講演と思わずに、八兵衛と茶飲み話でもしてると思って聞いてください」と水戸黄門の八兵衛と同じように明るい口調で語り始めた。
「人生は出会いに始まり、出会いに終わる。苦しさ、つらさ、不満、そういったものとの出会いも見方を変えていくことができる。例えば気に入らないことを言われても、それを意見と取るか、文句と取るかでは大きく違う」と高橋さん。自分の人生での出会いを通して、ものの見方を変えて前向きに考えること、家族のつながりの大切さなどを訴えた。母親との死別のくだりでは、涙ぐむ聴講者の姿も見られた。
講演中には、スリーファンキーズ時代の歌や、坂本九の「上を向いて歩こう」などを歌い、最後に再び歌った「水戸黄門」は、会場も一緒に歌い盛り上がった。
「人生はすばらしい、いろんな出会いがある」・スうっかり八兵衛・スの高橋さんは笑顔で会場を後にした。 -
第29回引込みおよび内線工事技能オリンピック大会で、長野チームB(飯田)優勝
中部電気工事協力会連合会が14日に愛知県で開いた「引込みおよび内線工事技能オリンピック大会」で、長野県電気工事協力会飯田支部(上・下伊那)が優勝した。メンバーは駒ケ根市「新井電気工業」の高沖昭彦さん、同「タケウチ電気」の太田俊広さん、宮田村「加藤電器店」の小田切豊さん。
同大会は会員の技術、技能の研さん、向上の場として、1965年から始まった。82年の第17回大会まで毎年開催されていたが、第18回大会以降隔年で開いており、今回で29回目となる。中部5県(長野、愛知、静岡、三重、岐阜)の各県大会を勝ち抜いた代表12チーム36人(一チーム3人)が参加し、電気工事の技と知識を競った。
実技と学科があり実技は電線を引き込み配線する模擬などで、技能と安全を競った。学科は電線の引き込みや配線などの知識を競い、3人の平均点がチームの得点となる。
同チームは実技で1位。学科では高沖さんが2位、太田さんが4位となり、優勝を飾った。
「優勝できて本当にうれしい」と高沖さん。大会のために毎日練習し、夜は学科に向けて勉強したのこと。「今回、身につけた技術や知識を、現場で生かしていきたい」と語った。 -
牛乳料理伝達講習会
南箕輪村食生活改善推進協議会は16日、「牛乳料理伝達講習会」を村公民館で開いた。会員と地域住民合わせて25人が参加し、牛乳や乳製品を使った料理を調理、試食した。
30年以上の歴史を持つ箕輪村食生活改善推進協議会の会員は35人。「健康は自分たちの手でつくる」をスローガンに毎月1回、料理の伝達講座などを開いている。今回は、南箕輪村が26日と30日に行う骨健診に合わせて、骨粗しょう症や骨折予防のため「牛乳料理伝達講座」とした。メニューは日本酪農乳業協会が考案した3品。
ひじき、ネギ、ひき肉、卵にスキムミルク、片栗粉、塩、黒こしょうを加え、小判型にして焼いた「ミルク入りひじきバーグ」。
玉ネギ、ニンジン、鶏肉、カブ、牛乳などを使った「鶏肉とかぶのみそシチュー」。
小松菜とプロセスチーズを練りわさび、だし汁、しょう油、砂糖であえる「小松菜とチーズのわさびしょう油あえ」。
参加者たちはレシピを見ながらテキパキと料理を作っていった。
南箕輪村食生活改善推進協議会の倉田和子会長は「講座を機会に、会に興味を持っていただけたらと思う。食を通しての健康づくりを、家庭から地域へ広げていきたい」と語った。
同会は、伝達講座のほかにも、保育園を回って食育についての寸劇を披露するなどさまざまな活動をしている。 -
伊那市の歌、花、木、鳥の候補を市長に報告
第5回伊那市の歌・花・木・鳥候補選定委員会(春日博人委員長、15人)は16日、小坂市長に候補を報告した。歌は旧伊那市の「伊那市の歌」、花は「さくら」、木は「かえで」、鳥は「らいちょう」。報告を尊重し、年内中に市長が決定する。
春日委員長は、候補の選定理由や経過を含めて報告し「市のシンボルとして市民に周知してほしい」と述べた。
小坂市長は「専門的、歴史的立場から、地域にマッチしたものをまとめていただいた」と感謝。市歌は小・中学校の子どもたちに歌ってもらえるよう市教育委員会に依頼していきたいとした。
市歌は、新たな歌を作るという意見も出たが「歌詞は自然、情景、希望など伊那市の姿がうたわれ、3地域を表した内容」として決定。
花は「全域に桜の名所があり『日本一の桜の里づくり』を目指している」、木は「春の芽吹きと秋の紅葉が美しく、強い生命力を持ち合わせている」、鳥は「南アルプスに生息し、アルプスを象徴する」などを理由に、それぞれ選んだ。表記は、ひらがなに統一。▽旧高遠町・長谷村の歌は、各地域で歌い継がれるように▽ライチョウは絶滅しないよう保護に努めて竏窒ネどを付記した。
選定委員会は6月中旬から5回にわたって検討。旧3市町村の歌を実際に聞いたり、状況を把握したりして候補を絞った。 -
南ア林道バス 利用者は4万4700人余
伊那市営南アルプス林道バスの今シーズンの営業が終了し、利用状況がまとまった。利用者数は4万4787人で、03年から減少傾向が続いている。昨年に比べて2454人の減で、南アルプス林道管理室は紅葉時期が遅れたことが要因とみている。
林道バスは4月25日から戸台口縲怏フ宿間で、6月15日から北沢峠までの全線で運行を開始。11月4日までの運行日数は昨年より11日間短い194日だった。
9月の台風9号の影響で、57災以来の災害に見舞われ、5・5日間の運休となったが、9月末までの実績は昨年に比べて2千人上回った。しかし、10月の紅葉シーズンに、ツアー客が減少するなど昨年の4分の1にとどまった。
今後、行楽シーズンの獲得策、中学生登山の受け入れ(1校100人まで)、春山の北沢峠までの運行などを検討する。
来春以降は、台風による路肩の決壊個所などの災害復旧工事を予定している。
南アは登山、高山植物などが楽しめ、林道バスによって標高3000メートル級の懐まで入ることができる。南ア林道管理室によると、中高年の登山ブームで、技量がなく、体力に見合った計画を立てずに無謀な登山をする人が目立った。そういう利用者とどう向き合っていくのかも課題という。 -
県縦断駅伝 きょう号砲
第56回県縦断駅伝競走大会(長野陸上競技協会など主催)は17、18日、長野市から飯田市までの21区間218・4キロのコースで郷土の代表15チームが健脚を競う。長野市に連覇を阻まれた前回の雪辱を晴らすため、一丸となった上伊那は2年ぶり、34回目の総合優勝を誓う。
昨年の大会で長野市と5分差で敗れた上伊那は、前回、上位争いの中で「粘り負け」した若手選手の奮起で総合力は確実に底上げされた。メンバー27人中12人を入れ替え、就任2年目の清水監督は「去年(の長野市)と比べて十分に戦える戦力が整った」という。
清水監督は1日、2日目と序盤にリードを奪い逃げ切る考え。
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初日1区は、箱根駅伝を控える東京農大の有賀を起用。1万メートル30分10秒前後の走りでチームに勢いをつけたい。4区は上島。上位争奪の要となる1日目最長16・4キロには前回20区で区間新のエースを惜しみなく投入する。
中盤は8区の守屋、9区の鈴木と、いずれも前回同区間で区間賞に輝いた2人を中心に県縦常連者で固める。チーム最年長の守屋は「この大会に向け準備は整っている。昨年より良い状態で臨める」と自信を口にする。
上伊那にとって苦戦が続く後半、白樺湖縲怺摶・フ10区下りは2年ぶりの出場となる唐木に期待。「精神的にも強く、絶好調」と監督の信頼は厚い。
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2日目スタートの13区でもスタートダッシュ。小林太は最近、5千メートルで自己記録をマークするなど調整は万全だ。
上伊那入りする16区には前回、肉離れで実力を発揮できなかった北原がリベンジを誓う。北原は若手選手のリーダーとして底上げにも貢献。「今年は順調に年間を通して練習できた。地元を先頭で走れるよう、持てる力を出し切りたい」と意気込む。
女子区間の18区はふるさと選手の宮下、19区は県中学駅伝で活躍の小林純が走る。大会両日を通して最長17・0キロの20区は滝沢。アップダウンの激しいコースは各チーム実力者をそろえるが好調を維持する滝沢は「挑戦するつもりで臨みたい」と上を見据える。
最終区はチーム最多17回の出場を誇る細田。アンカーを願い出た細田は「チームの順位を上げることと、区間優勝を狙う」と決意する。 -
一般財源分5%削減で、村来年度予算編成方針
宮田村は16日、一般財源分の予算を本年度当初予算比で5%削減し、予算額を本年度当初とほぼ同程度の32億円を目標とする来年度の予算編成方針を示した。引き続き子育て支援の充実を重点施策に掲げたほか、ゴミの減量化をはじめ環境配慮も盛りこむなかで、清水靖夫村長はマンネリ解消と、横並びの発想からの脱却を職員に投げかけた。
職員を集めた編成方針会議で説明。清水村長は活発な村民の取り組みに対し、行政側の対応が遅れていると指摘した。
住民自治の強化を一層促すために、庁内においても連携して協働する仕組みを構築するよう要望。構造改革を強く求めた。
編成方針では、各種団体への補助金見直しをはじめ、前例踏襲ではなく必要なものを積み上げる「ゼロベース予算」を継続。
小学校などの耐震補強工事や起債の繰り上げ償還などに備え、基金への積み立ても行いたいとしている。 -
ともいきの会がそば打ち
宮田村町二区の交流グループ「ともいきの会」(矢亀誠一会長)はこのほど、そば打ちを行った。3年目を迎えた今回は、特別な講師は呼ばず・ス自己流・スで挑戦。思考錯誤しながら、にぎやかに楽しんだ。
昔のことも思い返しながら、そばを打つおじいちゃん、おばあちゃんの姿も。「こうやったほうがいい」など指導もしながら、立派なそばが完成した。
そば粉は地区内の商店が寄せてくれた「戸隠産」で、手作りの味わいも重なって風味豊かに。天ぷらなどと一緒に食べ、会話も弾んだ。
食後はみんなで恒例「ともいき音頭」を踊ったり、歌ったり。昼のひとときをゆっくりと過ごした。 -
保育園七五三参り
宮田村中央、西両保育園は15日、七五三を祝い、南割区の姫宮神社を参拝した。神事や千とせあめをなめたりして、健やかな成長をみんなで祈った。
中央保育園は年少から年長の園児が社殿内で祈願。厳粛な神事を体験し「元気でいい子になりますように」と願った。
西保育園は未満児含め全園児が参拝。仲良く千とせあめもなめ、伝統行事に親しんだ。
東保育園は大久保区の熊野神社を参拝した。 -
宮田中秋のクラスマッチ
宮田村宮田中学校は9日、バレーボールを種目に秋のクラスマッチを開いた。
学年ごとに行い、1年生はソフトバレーを採用。それぞれ熱戦を繰り広げた。
声をかけあいながらトスをまわしたり、励ましあったり互いに声援を送ったり。クラスの勝利に向けて団結していた。
3月にもクラスマッチを予定している。 -
伊那おやこ劇場 世界の料理を味わう
伊那おやこ劇場(春日伸子運営委員長)は11日、伊那市東春近の春近郷ふれ愛館でインドネシアの料理を作るイベントを企画した。同市や南箕輪村の会員、一般参加の親子35人が集まり、食事を通じて外国文化に触れた。
12月9日、同会場である世界各国の民話のオムニバス作品、舞台劇「風の子バザール」の開催に向けた事前イベント。作品を楽しむため外国の文化を学ぼう竏窒ニ、会員の一人がインドネシアの代表料理のレシピを用意し、みんなで調理することになった。
香辛料をふんだんに使ったチキンスープ「ソトアヤム」、ココナッツシュガーのクレープ巻き「ダダールグルン」など。独特な香りのする料理に子どもたちは驚いていたが試食すると笑顔で舌鼓を打った=写真。
入会に関する問い合わせは、伊那おやこ劇場事務所(TEL・FAX72・7447)へ。火曜縲恚燉j日の午前9時縲恁゚後3時。 -
子育て支援センターで季節の郷土料理講座
伊那市子育て支援センターは14日、「季節の郷土料理講座」を富県子育て支援センターで開いた。伊那市内の母親ら15人が参加。富県地区で郷土食の研究などに取り組む「富県味の研究会」の女性ら4人を講師に迎え、季節の野菜をふんだんに使った地元の家庭料理に挑戦した。
子育て中の母親らをサポートするとともに、母親としては先輩となる地元の女性たちから、料理や子育てについて教えてもらうことを目的として今年から始めた取り組みで、料理講座は2回目。今回は「季節の郷土料理」ということで、地元の野菜をふんだんに使った豚汁、みついもなどのほか、地元の富県グリーンツーリズム推進委員会が提供してくれたマツタケを使った炊き込みご飯にも挑戦することとなった。
母親たちは、富県味の研究会のメンバーから野菜の切り方、調理のこつなどを教わりながら、調理を展開。ご飯が炊き上がると、おいしそうな香りが部屋いっぱいに広がった。
参加した母親の一人、吉田明美さん(34)=上牧=は「まだ主婦の新米なので、実家でも母に教わるなどしています。子どもからちょっとだけ離れて、気晴らしできるのもいい。こういう機会はもっとたくさんあれば」と話していた。
また、富県味の研究会の岡野千恵子さん(60)=富県=は「やっぱり、食育が一番大切。お母さんたちには地域で出来た野菜を使った料理を子どもたちに食べさせてほしいし、そういう取り組みを子どもたちにも伝えていきたい」と語った。 -
北陸信越運輸局長表彰 整備部門上伊那から2工場
伊那市美篶の自動車整備工場「竹内モータース」(竹内峰夫代表)と箕輪町松島の井口モータース」(井口庄次郎代表)が、長野、富山、新潟、石川の4県にまたがる北陸信越運輸局の事業功労整備部門で局長表彰を受けた。
同部門には運輸局管内から25事業所が選ばれ、上伊那(165事業所)からは2事業所が受賞。これまでの自動車整備事業の振興などに努めた功績が認められ、1日、新潟県であった表彰式に竹内さんと井口さんが出席した。
竹内さんは「地道にこつこつやってきたことが認められてうれしい。受賞をきっかけに今後も頑張っていきたい」。井口さんも「これからも引き続き、自動車整備振興会の発展のために尽していきたい」と話している。
北陸信越運輸局長表彰を受賞した竹内さん -
狩猟解禁 3カ月間の「猟期」
狩猟が解禁となった15日、上伊那でも山でイノシシやキジなどを狙う猟友会員らが晴天の中で狩りを満喫した。来年2月15日までの3カ月間が猟期となり、期間中は、鳥獣保護区などを除く区域でニホンジカ、マガモなどの狩猟を繰り広げる。
本年度は、前年度に続き雌ジカの捕獲枠が無制限となり捕獲量が増える見込み。そのほか、カワウが狩猟鳥獣の追加となり、ウズラが狩猟鳥獣の捕獲禁止(期間=07年9月15日縲・2年9月14日)の追加になるなどした。
上伊那管内の06年度捕獲数(有害駆除を含む)は、ニホンジカ2134(前年度922)頭、イノシシ941(同449)頭、ツキノワグマ27(同6)頭で、カモやカラスなどの鳥類は2823(同4122)羽。狩猟登録人数は、06年度現在527(同535)人。