-
“歴史の町高遠”を語り継ぐ
伊那市高遠町東高遠
堀井英雄さん(85)とにかくこの町には歴史があり、素晴らしい人たちもたくさんいる。「あー、おれは高遠に生まれて本当に良かったな」って感じる竏秩B
高遠に縁のある歴史的な人物や町の歴史について語っている。高遠城址公園での観光案内のほか、公民館講座などで講演を依頼されることも多い。
85歳とは思えない快活な口調。まるでその時代を見ていたかのような語りに聴衆も引き込まれる。
「まんず、すごいんだに。正之公が亡くなってから117年した時、幕府が全国の藩に対して『善行者を調査しろ』という御触れを出した。ほかの藩は10縲・0人ほどだったのに、(正之公の治めた)会津藩は926人も善行者がいた。これも正之公が『親を大事にしろ』という政治をした結果。ここに正之公の人柄が出ている」 -
伊那弥生ヶ丘高生徒会がアリスこども寄金に寄付
伊那弥生ヶ丘高校の生徒会(細田大輔生徒会長)は12日、04年12月のスマトラ沖地震で学校を失った子どもたちのために「アリスこども寄金」を立ち上げ活動している同校卒業生の野笹玲子さん=東京都在住=に、文化祭で集めた同寄金への募金を送った。
野笹さんは、横浜市でアリスこどもスクールを主宰。昨年3月、「今の自分があるのは母校のおかげ」と、生徒会に10万円を寄付した。
今年の生徒会本部の筒井成実さん(2年)が、アリスこども寄金を野笹さんの著書で知り、寄付のお礼も兼ねて協力したいと、弥生祭の本部企画の一つとして提案。7月7、8日の弥生祭一般公開でアリス寄金への協力を呼びかけた。アリスこども寄金でスリランカにすでに幼稚園2校を建設したことなど活動を紹介したほか、平和な未来を願って全校で折鶴壁画も制作した。
募金はアリス寄金で製作したウェットティッシュを1個50円で販売した売上金と、募金箱への直接の寄付金で合計2万4360円。
野笹さんが来校し、生徒会本部役員の3年生5人、2年生2人が同席し、今回の募金活動の責任者である筒井さんが募金を手渡した。筒井さんは、「最初はお金がどれだけ集まるか心配だったが、高校生が協力してくれて心が温まった。こういう高校生がいる限りは日本は大丈夫だと思う」と話した。野笹さんからの寄付金で暗幕を購入したことも報告した。
野笹さんは、「皆さんの気持ちがものすごくうれしかった。皆さんの寄金のお金は、弥生の名前が残る形で、幼児だけでなく村の人皆が借りられる文庫など、現地と相談して形として残したい」と感謝した。 -
みのりんぐ箕輪ねっと
新たな地域ブランドに
「玉ねぎドレッシング」発売箕輪町、南箕輪村、伊那市西箕輪で地域通貨を通した地域経済の活性化を図る「みのりんぐ箕輪ねっと」(20人、寺平秀行代表)は13日、地域ブランドとして生えごま油を使った「玉ねぎドレッシング」を発売した。
03年8月に発足。05年度から労働に対し地域通貨「みのり」を発行し、「みのり」に応じてエゴマ油を分配する事業に取り組み、「えごま油」の商品化も進めている。
今回、地域ブランドを育てるため発足当初から計画していたドレッシング作りを実現した。会員の「有機農場かみーの」で栽培したタマネギと、箕輪ねっとが栽培し今年3月に搾油した「えごま油」を使用。製造は小池手造り農産加工所(飯田市)に委託し、今月7日に完成した。
試行的に240本製造。全体でタマネギ20キロ余、えごま油600ccを使った。「さっぱりした味」で、焼き魚、フライ、しゃぶしゃぶ、冷奴などにかけるのがおすすめという。
1本400ミリリットルで680円。箕輪町内の立石、金星、かしわや、南箕輪村のあじ縲怩ネで販売。要望次第で追加製造も考えるという。問い合わせは寺平代表(TEL70・5728)へ。 -
スターウォッチング
星空を観察して大気環境の状態を調査する全国星空継続観察「スターウォッチング」が10日夜、伊那市西町の県伊那文化会館であった。天候不順で野外観察は中止となったが、参加した市内の児童やその保護者ら約100人がプラネタリウムで夏の星座を学んだ。
全国星空継続観察は、1988(昭和63)年度から環境省が全国の地方公共団体、学校、市民グループなどに呼び掛け、年2回実施。同所では、同文化会館、上伊那地方事務所、伊那市が共催で開き、伊那天文ボランティアサークル「すばる星の会」の会員が講師として、参加者を指導した。
県文化会館のプラネタリウムで星空を見た後、同会の野口輝雄代表(56)=同市西箕輪=がこの日、観察するはずだった、はくちょう座、たて座、いて座や、はくちょう座「アルビレオ」(二重星)などを説明=写真。
そのほか、双眼鏡の扱い方を学んだり、探査機が撮影した木星の迫力ある写真を見るなどした。
伊那小4年の刀根川将太君(9)は「知らないことがまだまだあった。宇宙は広いと感じた」と感想。野口代表は「きれいな星を見ることで環境の目を養ってほしい」と呼び掛けていた。 -
山ぶどうの里づくり新たな局面へ
宮田村特産、山ぶどうワインの生産関係者らでつくる「中央アルプス山ぶどうの里づくり推進会議」(会長・清水靖夫村長)は、より品質を重視するため、6万本の将来的な生産構想を4万本に見直す。さらにワインを地元の文化として発展させようと「山ぶどうロマン研究検討会議」を近く発足させ、経営安定に向けた販売強化も含めた取り組みを始める。
このほどあった総会で決まった。村内農家13戸が栽培する山ぶどう(ヤマソービニオン種)は、栽培開始から約10年が経過し、収獲量は30トンを超えるまでに増加。ワインの出荷本数は年間約2万本になり、県の原産地呼称管理制度に認定されるなど、品質的にも高い評価を受けている。
一方で現状は、販売のほぼすべてを醸造する本坊酒造に委ねる格好となっていて、今後の生産増を見込むと、ワイン以外の製品、付加価値づくりを含めた販売戦略の練り直しも迫られている。
山ぶどうロマン研究検討会議は、ワインの発展を望む栽培農家らの提案を受ける形で発足。栽培技術の向上から、素材の活用、販売のあり方、文化の形成まで4つの部会を設ける考え。
村産業建設課は「早急に発足させる」とし、11月中旬には中間集約、来年2月中旬には意見を取りまとめて行動に移す。 -
【記者室】舞台の裏側は?
「ぶたいうらたんけんたい」。県伊那文化会館の事業で、親子がアイドルコンサートを想定した舞台裏を見学したり、スタッフとして音響や照明を担当するなどの体験をした▼会館スタッフが、客席を照らす明かり「客電」など会場内の照明説明にはじまり、舞台裏の動きをわかりやすく説明。デモンストレーションで降らしたアルミ箔の雪は年長児や小学校低学年に人気で、実際に体験する時間になると、雪を降らせる役に子どもが集中し、ジャンケンで役決めするほどだった▼舞台裏を知る機会は少ない。自分がスイッチを押すことで会場に音が流れたり、舞台のライトが点いたり、楽しい体験だったと思う。今までより舞台が身近に感じられるのではないだろうか。(村上裕子)
-
「いいじまはないち」にぎわう
飯島町の「いいじまはないち」(わが町は花で美しく推進機構主催)が12日、上の原のJA上伊那果実選果場で開かれた。この日は日曜日とあって出足好調、町内外から大勢が訪れ、開始前から長い列ができ、色とりどりの花々をじっくりと品定めして2束、3束と買い求めた。
「はないち」は今年で18回目。シマカヤやオミナエシ、アスター、リンドウ、トルコキキョウ、テッポウユリなどを束ねた大、中、小、単品の花束4種類3千束を用意した。花は全体で約40種類、3万本余。
会場では小中学生のボランティアも大活躍、ばら売りの本数を数え、計算票に記入するなど、かいがいしく、販売を手伝っていた。
また、五平もちやたこ焼の出店、モモや野菜の販売もあった。
関係者によると、今年はボリウムのある850円の束が人気で、飛ぶように売れているという。 -
盆花市にぎわう
30年余の歴史を刻む宮田村の「盆花市」は12日朝、JA宮田営農センター前で開いた。用意した300束はたちまち売れきれた。
壮年連盟(木下祐二会長)とJA生活部会(田畑清江部会長)が協力。自分たちが育てたアスターを中心に、シマカヤ、オミナエシ、小菊、ユリなど約10種類の草花20本余を束にして、1束750円で販売。一般家庭用のほか、新盆向けの2千円の大束45束も予約販売した。
早朝、50人余が参加して、花束を作りながら、販売した。
田畑部会長は「今年はアスターの成長が不ぞろいで、花の量が少ない」と話していた。 -
##(写真)
感動を呼んだ「命のうた・生きるうた」生死の現場で立ち会った子どもたちの心の叫びをつむいだCD「命のうた・生きるうた」制作記念、Musik Schatzコンサートが12日、宮田村民会館であった。ほぼ満席の聴衆に命の尊さ、生きることのすばらしさを伝えた。
3部構成、演出・指揮は古原さよ子さん。第1部はバリトンの井手守さんとMusik Schatzの共演でミュージカルポエム「とうめいうさぎLОLО」。2部は特別ゲストの渡辺しおりさんが澄んだソプラノ独唱「さとうきび畑」「千の風になって」など6曲を響かせた。
第3部は朗読ミュージカル「命のうた・生きるうた」。安曇野市県立こども病院の院内学級でつらい病気と闘いながら、一生懸命勉強し、精いっぱい生きて亡くなった宮越由貴奈ちゃんが残した詩「命-電池の切れるまで」に、春富中学校3年有志の詩「生きる」を加え、朗読と合唱で構成し「周り人のことを思うこと、愛すること、それが生きるということ、今という時、自分らしく生きよう」と訴え、共感を呼んだ。
「Musik Schatz」は松本第一高校ОBを中心に「音楽はたからもの」をモットーに音楽活動するとともに「命のうた事務局」も運営。村内のパブリックレコードが創立30周年記念事業として協力した。 -
小町屋区ふれあい広場
駒ケ根市小町屋の区民ふれあい広場は12日、区内のきらめき公園であった。恒例のマスつかみやマスの塩焼き、食べ物・飲食のテントが並び、老若男女の住民でにぎわった。
「区民ふれあい広場」は14年目、「きらめき公園」での開催は2年目。小学生から高齢者まで約百人で組織した実行委員会が主催。 マスつかみでは隣接のねずみ川をせき止め、ニジマスを放流し、子どもたちは歓声と水しぶきを上げて追いまわした。
新企画の消防コーナーでは、子どもたちは消防工作車に試乗したり、放水体験に大喜び。青年海外協力隊の協力で実施した国際交流コーナーでは外国料理の試食、民族衣装の試着、アフリカンドラムの体験などもあり、人気を集めた。
駒ケ根市のヒーロー「スピート太郎」も応援に駈け付け、子どもたちとゲームで盛り上がった。
) -
東伊那の小池勤さん
「カラカラーン。冷凍になった同朋の遺体を仮設の屍室に投げこむ時の音。あれから60有余年経った今でも、その時の夢にうなされる」と、語るのは駒ケ根市東伊那の小池勤さん(84)
小池さんは1923年東伊那に生まれ、尋常高等小学校卒業後、8年間、大工の修業をし、召集され、満州に渡った。
45年8月ソ連戦車隊の爆撃に遭い、陣地は破壊され軍はバラバラ、食糧の補給は途絶え、ボーフラの湧いた水溜まりの水をすすり、サルノコシカケで命をつないで、本部を目指して後方に移動した。
大けがをし傷口からウジがわいている同胞や、ぼろ布のように路傍でうずくまり、救いを求める人も置き去りにして「今度はおれの番か」と何度も思いながら、死の行軍の果て、ソ連兵に投降し、捕虜になり、平安の格納庫に収容された。
張り詰めていた糸がプツンと切れるように、栄養失調や赤痢で多くの同朋がバタバタと亡くなった。
平安を後に、ソ連兵に追いたてられ、アムール河を渡り、ブエゴエスチンクスに着いたのは11月の初め、シベリアはすでに厳寒期だった。
病気と栄養失調の体で、シベリアの極寒に耐えられるはずもなく、毎日、何10人かが亡くなった。衣類は剥ぎとられ、カチカチに凍り、白蝋のように変わり果てた屍は、木材でも扱うように無造作に仮設屍室に放りこまれた。カラカラーン、カラカラーンと異様な響きが耳に突き刺した。
さらに貨物列車に乗せられ、46年1月にシベリアの最奥地ヤクドニヤの捕虜収容所に移され、毎日、「ダワイ、ダワイ(早く、早く)」と苛酷な強制労働に駆り出される抑留生活が始まった。
使役は2人引きのノコギリで薪の伐採作業、ふらつく体での重労働、少しでも休むと、銃をつき付けられた。体感温度は零下50縲・0度、気を付けないと、顔や鼻、足の先はすぐに凍傷になってしまう。
2カ月ほどで、大工の腕が見込まれ、ウルガル方面に移動、建物の建設や橋の架橋工事に従事し、作業中、足を滑らし、大けがをし、病院に入院した。回復すると病院勤務を命ぜられた。病院に日本人の入院患者がいなくなると同時に、4年間の抑留生活から開放され、49年8月28日に大郁丸で帰国した。
現在、小池さんは「駒ケ根9条の会」の会員であり、機会あるごとにシベリア抑留体験を語っている。「今もシベリアの永久凍土の下に放置されている同朋のことを思う時、2度と戦争を起してはならない、戦争の悲惨さを語ることが、体験者の責務。生きている限り、語り継ぎ、平和憲法を護る活動をしたい」と話す。 -
江戸時代の村人になって、ソバの種まき
歴史体験で青少年の健全育成を図る飯島陣屋元気もりもり塾(飯島町教委主催)が11日あり、子どもも大人も江戸時代の村人になって、ソバの種まきをした。
江戸から昭和初期の野良着を着こみ、菅笠(すげがさ)を被り、上の原の休耕田前に集合した参加者13人を前に、唐沢隆係長は「昔、岩間でソバづくりが盛んに行なわれた。ソバは生育おう盛で、肥料がなくてもたくさん収穫できる」と説明。 この後、素足になって、くさかきで土の表面をならし、綱を移動しながら、2アールに赤ソバの種を筋蒔きした。
この日は気温35度の炎暑、子どもたちのはだけた胸元に容赦なく太陽が照りつけ、汗をぬぐいながら、昔の農作業に精を出した。
弟と参加した堀越達貴君(小学2年)は「着物は脱げそうになるけど、楽しい」と話していた。
この日まいたソバは11月11日にみんなで刈取り、12月22日に自分たちで打って味わう。 -
ニシザワが新潟中越沖地震の義援金送る
ニシザワ(本社・伊那市、荒木康雄社長)は10日、荒木社長ら2人が市役所を訪れ、新潟中越沖地震の義援金40万円を日赤県支部伊那市地区長の小坂樫男市長に受け渡した。義援金は同地区から日赤新潟県支部などへ送付される。
義援金は、お客さんと同社従業員の善意の集まり。7月18日竏・月5日、ニシザワの県内18店舗内に設置した義援金ボックスなどで集めた。40万円の内訳はお客さんが7割、従業員が3割となっている。
義援金を受け渡す荒木社長 -
恒例のマス釣り大会14日に
宮田村の小田切川で行うお盆恒例ニジマスの魚釣り大会が、例年通り14日午前8時から村民会館周辺の同河川で開かれることになった。
新田区の養魚場閉鎖で一時は中止の運びだったが、同養魚場から魚を確保できることになり、主催者の自然を呼び戻す会と村観光協会は開催を決定。「多くの人に楽しんでもらいたい」と来場を呼びかけている。
千匹以上のニジマスを放流するが、参加費は無料。雨天の場合は15日に順延する。 -
子育て学級で運動あそび
箕輪町公民館の子育て学級は9日、町運動保育士の指導で親子で運動あそびをした。子ども達はお母さんの腕にぶら下がったり、足の上に乗ってバランスを取るなど楽しく遊んだ。
町は町内全保育園に運動あそびを導入しているが、入園前の子ども達の運動あそびは親子でできる遊びで、運動保育士が腕の力、ジャンプ力、空間感覚などそれぞれを養う運動を指導した。
バランス感覚を養うためにひざを曲げて座った親の足の上に立つ、懸垂力のために腕にぶら下がる、ジャンプ力のために両足でジャンプして親が立って伸ばした手にタッチするなどで、子どもたちは夢中になって遊んだ。
運動保育士は、「今の子どもは渡り棒にぶら下がる力がないので、親の腕にぶら下がることで懸垂力を鍛えてもらうといい」などアドバイスしていた。 -
安楽寺で施餓鬼法要
先祖の霊が帰るといわれるお盆を前にした11日、恒例の施餓鬼(せがき)法要が駒ケ根市の安楽寺で営まれた。市内全域の檀家から約500人が本堂に集まり、16人の僧侶の読経が響く中「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えながら手を合わせて焼香し、先祖の霊を慰めた=写真。法要を終えた参加者らは僧侶がまいた散華(さんげ)と呼ばれる仏の絵を描いた札や塔婆、小旗などを大切そうに抱えてそれぞれの家路についた。
施餓鬼は地獄で苦しむ餓鬼に施しをするための法要だが、人への思いやりや先祖への感謝の気持ちを忘れないよう、お盆に合わせたこの時期に行われることが多い。 -
県伊那文化会館「ぶたいうらたんけんたいコンサート編」
伊那市の県伊那文化会館は11日、「ぶたいうらたんけんたいコンサート編」を同館大ホールで開いた。親子約30人が、アイドルコンサートを想定した舞台裏を見学し、実際に音響や照明を担当してデモンストレーションした。
舞台を身近に感じてもらおうと企画。昨年はオペラ編で、第2弾の今年はアイドルコンサート編。客席に座ってデモンストレーションを見た後、ミラーボールで星型の光が会場内に映る仕組み、舞台上のモニタースピーカーなどの説明を聞いた。雪を降らすための雪布も間近に見て、子どもたちは小さく切ったアルミ箔を布にのせる準備も体験した。
最後は子どもたちが照明、音響、大道具に分かれ、会館スタッフの説明を聞いてデモンストレーションをした。大道具では、どん帳、ライト、雪など役割分担し、舞台監督の「ゴウ!」の合図で真剣な表情でどん張を上げるボタンを押すなどしていた。
伊那市境の伊東葵さん、元親君(伊那東小5年)、幸親君(同1年)の親子は2年連続の参加。「子どもがどうしても来たいと言って参加した。普段は絶対見られないのでいい機会。夏休みの思い出になる」と話していた。 -
箕輪の新ブランドに
酪農家根橋英夫さん
地元の牛乳でジェラート「信州みのわ愛す」製造・販売へ箕輪町南小河内福沢の酪農家根橋英夫さん(51)が、箕輪の新ブランドとして、地元の牛乳を使ったイタリアン・ジェラート「信州みのわ愛す」の製造・販売を始める。自宅敷地内に製造所兼店舗の「愛す工房みのわ」を造り、9月オープンに向け準備を進めている。
アイスクリーム作りは、牛乳の消費拡大と次世代の新たな産業創出をねらい、箕輪町酪農振興協議会の有志が検討していた。酪農は飼料価格が高騰し、乳も余っている現状で、原乳出荷だけでは難しく、付加価値を付けて売ることを考えていたが、同協議会長の根橋さんが、まず個人で始めることになった。
ジェラートは地元の牛乳と果物などを使い「安心安全で顔が見えるアイス」。種類は牛乳、コーン、スイカ、ピーチ、イチゴ、リンゴ、バナナなど定番商品と季節限定商品で20種類以上を考えている。シャーベットも作る。価格は250円。専属スタッフ2人とパートスタッフで運営。現在試作を重ねている。
敷地内には休耕田を利用して「ふれあい牧場」も造り訪れた人がポニーやアイガモとふれあえるほか、食べるスペースのウッドデッキも造る。東箕輪の活性化を願い農産物直売所の設置も検討している。
オープンは9月7日。7-9日はオープン記念を計画する。営業時間は午前11時-午後4時。水曜定休日。問い合わせは根橋さん(TEL79・0744)へ。 -
ごはんどころ「ぶらり亭」店主 久保村元気さん(26)
本年3月28日、伊那市西町の県勤労者福祉センター体育館近くに「ぶらり亭」をオープンした。自分の店を持つことは夢だった。・スぶらり・スと寄ってもらい、くつろいでもらおう竏窒ニの思いが込められた店だ。
店の雰囲気を伝えるため、ひらがなで表記した店の看板には「とるこらいす・そ縲怩キかつどん」と記されている。この2品がこの店の目玉メニューだ。味の追求はもちろんのこと、盛り付けなどの細部まで気遣った料理で客をもてなす。
社会人として働き始めたがそれまでの自分の仕事には、やりがいを感じていなかった。そんな時、昔から好きだった・ス飲食・スへの道を歩もうと思った。最終的に自分の店を構えるため、経営システムや接客方法などを学ぼう竏窒ニ、飲食店で働き、知人の料理人から料理の手ほどきを受けるなどして経験を積んだ。
メニューの「とるこらいす」は、長崎県の名物料理。両親の知り合いである、地方情報誌の編集に携わる人が毎月、送ってくれるその雑誌の中からヒントを得たという。「以前からトルコライスを自分の店で出したかった」。物珍しさも加わり、現在の人気メニューになっている。
ソースカツ丼の味には、一番の自信を持っている。幼少のころから好きだった、行きつけのとんかつ屋の味が忘れられず、それを手掛けた料理人から直々に調理方法を学んだ。その後は自分なりのカツを追い求め、使う材料や揚げ方などを研究。衣を薄めに付けることでサックリ感を出し、かむと中から肉汁があふれる現在のトンカツを完成させた。
いろいろな人の支えがあったから、自分の店を持つことが出来たという。最も世話になったのが、麺づくり「蒼空」(南箕輪村田畑)の人たち。ここで働いた約半年間は「お客さんに対してのサービスのこまやかさ」など、さまざまなことを学んだという。
開店当初は、立地条件や宣伝不足で客の入りは少なかったが、現在は昼間を中心に店内も満席になる繁盛ぶり。忙しいが、「何よりも、よろこんでくれるお客さんの姿がうれしい」。
これからも他の店では味わえない、珍しいメニューを出していきたいという。「常に新メニューを考えているので、完成するのを期待してください」。
##(お店データ)
ごはんどころ「ぶらり亭」
○営業時間 午前11時縲恁゚後2時30分、同5時縲・時30分
○定休日 毎週火曜日
○住所 伊那市伊那5913‐2
○TEL 0265・76・9665 -
お盆を前に上伊那農業高校の生徒が花市の準備
お盆を前に南箕輪村の上伊那農業高校の生徒たちが11日、花市の準備をした=写真。
地域交流と実習の一環として同校生徒らが毎年開く花市は地域住民にも人気があり、収益の一部は農業大会の全国大会に出場する生徒の交通費などに当てている。
この日は農林委員会のメンバーや生徒会、農業大会の全国大会出場者など約30人が作業に参加。畑から収穫した花を丁寧にそろえ、販売用の束に仕上げていた。
今年は夏の長雨や台風の影響が一部であったが、全体としてはまずまずの出来栄えで、500束ほど販売できると見込んでいる。
花市責任者の小林安果さん(17)は「みんなで一生懸命育てた花なのでぜひみなさんで買いに来てください」と話していた。
花市は12日の午前9時半から、伊那市駅前ビル「いなっせ」の多目的コミュニティ広場と伊那北駅前の2カ所で行う。アスター3色(赤、紫、白各1本)、オミナエシ、小菊、シマガヤ、ガマノホ、カーネーションを一束として販売する予定で、価格は500円(一人2束まで)。 -
小沢区で50年ぶりに振り万灯復活
地元の伝統を復活させよう竏窒ニ、伊那市小沢区の住民有志と子どもたちが11日、「振り万灯」作りをした。同地域の振り万灯が復活するのは五十数年ぶり。地元住民の一人、唐沢幸男さんは「今年は1年目だが、今後も続けていければ」と話す。
麦わらを束ねたものに縄をつけ、麦わらの部分に火をつけて回す「振り万灯」は、辰野町から伊那市にかけて昔から行われてきたお盆の伝統。小沢区でも先祖の霊を迎える13日の「迎え万灯」、再び彼岸へと送る16日の「送り万灯」のほか、14日には「ごちそう万灯」として振り万灯を行い、先祖の霊をもてなしていたが、安全への配慮や麦を作る農家がなくなったことに伴ない、振りまんどもいつしか行われなくなっていた。
そんな中、地元伝統行事を子どもたちに継承することや住民同士の世代を超えた交流を目的として復活を企画。育成会などが中心となり、小学生家族などに参加を呼びかけた。
この日は、小学生や保護者、地域住民など約30人が参加し、昔の経験者から手ほどきを受けながら万灯作りに挑戦。
6年生の唐沢恵介君(11)は「難しかったけどとても楽しくできた」と話していた。
今年は13日夜に下小沢橋の上で地区の小学生が振りまんどを行う。 -
国産ワインコンクールで銅賞
##(リード)
宮田村特産品の山ぶどう(ヤマソービニオン)ワイン「信州駒ケ原2006」が、山梨県であった国産ワインコンクールで銅賞を獲得した。ヤマソービニオン種の銅賞以上は唯一で、関係者は「この品種としては国内最高の評価」と受賞を喜んでいる。
全国各地のワイナリーから75点の出品があった「国内改良品種赤ワイン部門」。金賞は該当がなく、銀賞3、銅賞は18で、宮田村のワインとしては一昨年の「紫輝」に続いての受賞となった。
同部門には他のワイナリーからもヤマソービニオン種の出品が数点あったが、すべて銅賞より下位の奨励賞止まりだった。
村内農家が栽培するヤマソービニオンを用いて「駒ケ原」を醸造する本坊酒造信州工場の藤野公宏工場長は「世界に通じる可能性のあるワインとして認めてもらえたと思う」と話す。
コンクールはフランスの醸造研究家やワインジャーナリストら国内外の審査員が官能判定し採点。全部門で575点に及ぶワインが参加した。
##写真
国内のワインが数多く出品した権威あるコンクールで銅賞に輝いた「信州駒ケ原」 -
村民カード先着30人無料で交付へ、普及拡大に9月3日から
宮田村は住民基本台帳(住基)を活用した村民カードの普及を図ろうと来月3日から、300円かかるカード交付の手数料を先着30人の新規申請者に限って無料にする。「少しでも村民カードの存在を知ってもらい、関心を寄せてもらえれば」と村住民福祉課。同村のカード普及率は上伊那で最も高いが、それでも15%強のため、話題づくりで拡大を進めたい考えだ。
村民カードは2003年から印鑑登録を行った際に登録証として交付。同登録証をはじめ、住民票、戸籍謄本などの各種証明書が必要な時は、カードがあれば村役場窓口以外にも上伊那に5台設置する自動交付機で受けることができる。
同村には現在、自動交付機はないが年末にも設置予定。村としては今回の手数料無料のキャンペーンをPRすることで、広くカードの周知徹底を図るのが狙いだ。
期間は9月3日から28日までだが、先着30人の定数になり次第終了。問い合わせは同課住民生活係85・3183。 -
宮田中生徒が成人式の会場を設営
宮田村の成人式は15日に宮田中学校を会場に行うが「先輩たちのために」と同校生徒87人が10日、式の会場設営に汗を流した。
夏休みの部活練習で学校に来ていたバスケット、バレーボール、陸上、吹奏楽の各部員が協力。新成人が式典で座るイスなどを体育館に並べた。
村のケーブルテレビで流す成人式の番組にも協力。新成人に贈るメッセージを部活ごとに収録した。
新成人の大半は宮田中OB、OG。村教育委員会は「母校で門出を迎えてもらおう」と3年前から成人式を同校で開いている。 -
【ごっちゃん会代表 吉川武朋さん】
駒ケ根青年会議所の会員が中心となり、相撲好きが集まって3年前に結成したごっちゃん会の代表。小学生に相撲の指導などを行うほか、相撲大会では行司なども務めている。
◇ ◇
福岡県生まれ。中学、高校時代にはバスケットボール部に入って練習に明け暮れていたが、残念ながらレギュラーメンバーにはなれなかった。相撲との出合いはバスケット部を引退した高3の春。相撲部に入って初めてまわしをつけた時、何ともいえない不思議な感覚に襲われた。
「裸になること自体、それまでのスポーツのイメージとまったく違った感覚だったが、しこ、そんきょなど、勝負とは直接関係のない所作がいろいろあることに伝統の重みを強く感じた」
初めて経験する本格的な相撲だったがその2週間後、腕試しに竏窒ニ出場した県の大会で連戦連勝。あれよあれよという間に勝ち上がり、何と個人優勝を果たして県1位に輝く。
「あの時はひどく緊張していて頭の中は真っ白だった。取り口とか決まり手なんかまったく記憶がない。表彰式でメダルをかけてもらったことだけは何とか覚えているが、どうやって勝ち進んだのか分からない。でも、バスケットで足腰を鍛えていたことが無駄ではなかったような気がしてうれしかった」
その年には国民体育大会にも初出場した。惜しくも全国の厚い壁にはね返されたが、その後も精進を重ねて多くの大会で優勝。24、25歳の時には国体に2年連続出場を果たすなど活躍した。
◇ ◇
駒ケ根市には10年前に越してきた。誰か相撲をやっている人はいないかと見まわしてみたが、残念ながら見当たらなかった。しかし相撲の経験者であることを伝え聞いた人の紹介もあり、小学生相撲大会で子どもたちの指導をすることになった。
「相撲の魅力は勝ち負けよりも礼儀を重んずること。会の活動の目的は相撲の普及というよりも、相撲を通じて人間同士の心のつながり、思いやり、礼節などを学んでほしいというのが本当のところなんです。そのことは子どもたちだけでなく、大人たちにも広がっていってもらいたい。だから、これからは相撲以外にもいろいろと活動していこうと考えているんです」
(白鳥文男) -
駒ケ根市が地震被災の柏崎市に職員派遣
駒ケ根市は新潟県中越沖地震で被災した新潟県柏崎市の要請を受け、同市にまちづくり推進部水道課の横田大輔主査(33)=駒ケ根市福岡=を12日から18日まで派遣する。10日、中原正純市長が災害派遣命令書を横田主査に手渡した=写真。横田主査は「短い期間だが少しでも役に立つよう力を尽くしたい」と述べた。中原市長は「積み重ねてきた知識と技術力で復旧に当たってほしい。職員、市民の代表として頑張って」と激励した。現地での業務は、下水道の復旧工事のための設計書作成などの予定。横田主査は昨年の7月豪雨災害後に上伊那広域連合に派遣され、約1カ月間復旧関連業務に当たった経験がある。
派遣は駒ケ根市が今年2月に加盟した地域資源循環技術センターの「農業集落排水施設災害対策応援に関する協定」に基づくもの。同協定によって職員を派遣する市町村などは全国の延べ30団体。 -
駒ケ根市職員共済組合が地震災害義援金寄付
駒ケ根市職員共済組合(組合長・原寛恒副市長)は新潟県中越沖地震の被災者に対する義援金約17万9千円を日本赤十字社県支部駒ケ根地区(地区長・中原正純市長)を通じて寄付した。10日、竹内啓剛副組合長が中原正純市長に目録を手渡した=写真。中原市長は「職員の皆さんの尊い気持ちをうれしく思う。一日も早く復旧、復興できるよう、日赤を通じて被災者に届けたい」と礼を述べた。
募金は地震が起こった7月16日の4日後から同31日まで行われ、組合員304人が協力した。 -
駒ケ根ロータリークラブ国際奨学生派遣
駒ケ根ロータリークラブ(福沢晴海会長)は今年度の国際奉仕事業の一環で、ピアニストの松島さおりさん(25)=駒ケ根市南割、赤穂高校3年生の北沢まなみさん(17)=同市中央=の2人を国際奨学生として海外に派遣する。派遣期間はいずれも1年間。
9日、2人は福沢会長らに伴われて市役所を訪問。中原正純市長に出発のあいさつをした。松島さんは「イタリア・ミラノのベルディ音楽院でピアノの勉強をしてきたい。日本の文化も紹介するなどしながら外国の人たちと交流したい」、北沢さんは「交換留学生として米国ペンシルベニア州の高校で勉強してくる。ホームステイ先が3カ月ごとに代わるので大変だが、親交を深めて来たい」とそれぞれあいさつした。中原市長は「楽しみながら一生懸命に勉強し、人間的に二回りも三回りも大きくなって帰ってきて」と笑顔で激励した。
松島さんは23日に、北沢さんは21日にそれぞれ留学先に向けて出発する。 -
弦楽四重奏サマー・コンサート
米国オハイオ州を拠点に活動する演奏家たちによる弦楽四重奏サマー・コンサート「オハイオより愛をこめて 世界の未来に夢と希望を与える」が9日、駒ケ根市の市文化会館大ホールで開かれた。赤穂キリスト協会主催。夜の一般公演と昼の小中学生向け無料特別公演が開かれ、幅広い年代の聴衆が静かに響く弦楽の調べに浸った。
演奏はロジャー・スティーグ(バイオリン)ウェイ・ユー(同)松田健一郎(ビオラ)ジル・ライト(チェロ)の4人で、曲目はいずれもモーツァルトの『弦楽四重奏 K387』、ハイドンの『弦楽四重奏 皇帝』アロン・コープランドの『一つの贈り物』など。メンバー中唯一の日本人の松田さんは曲の合間の語りで「高校に入ってからビオラを始めた。小さい頃から習わなければものにはならないから、やめた方がいいとよく言われたが、好きなことだから続けてこられた。皆さんも人のいうことは気にせず、自信をもって生きてほしい」と聴衆に呼び掛けた。 -
伊那養護学校でふれあいジャーニー開催
自律学校の児童生徒と高校生などが養護学校の寄宿舎を活用して交流する「ふれあいジャーニー」が10日、伊那市の県伊那養護学校であった。上伊那の高校や大学に通う学生ら36人が参加。バーベキューや散歩などをしながら伊那養護学校の生徒らと交流を深めた。
県立施設の有効活用と地域交流への取り組みとして毎年夏休みに開催している取り組み。今年は小学部が散歩、中学部がバーベキューづくり、高等部が飼育小屋のさく作りを実施。中学部のバーベキュー作りでは、高校生が伊那養の生徒らに寄り添い、野菜の切り方を丁寧に教えてあげる姿も見られたほか、アスレチックで高校生顔負けの運動能力を披露する伊那養の生徒もおり、それぞれに交流を楽しんでいた。
高遠高校2年の竹入真穂さん(16)は「いろんな人と交流したくて今回初めて参加した。みんな元気で楽しい。来年はもっと動きやすい格好で来たい」と話していた。