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権兵衛トンネル開通で木曽側からの集客も期待
権兵衛トンネルの開通に伴い、木曽側からの集客に期待を寄せる小売店も出てきた。
南箕輪村にあるアップルランド伊那インター店は、開通前日の3日、木曽側の民家約6千戸に配られる新聞に折込み広告を入れた。
大澤進店長は「実際開通2日目にトンネルを抜けて木曽に行ってみたが、木曽側に出るまでは約20分で、時間的には駒ヶ根市などへ行くのと同じくらい。今後はお互いに知る機会も増え、向こうの集客を見込むチャンスもあると考えている」と話す。
実際には、人口の少ない木曽地域からの客が大きく数字に現れると考えていない。しかし同店は、中央道伊那インターチェンジの正面に位置しており、今後、東京方面に行こうとする木曽側の住民がこのインターを利用する機会が増えると見ている。こうした長期的な視点から、木曽側への早期PRに踏み切った。今後も折込み広告は定期的に配布する予定で、継続したアピールを展開していく。 -
JA上伊那合併10周年記念式典
上伊那農業協同組合(JA上伊那)は9日、合併10周年記念式典を、伊那市狐島の本所で開いた。市町村長や、JA関係者らが祝福に訪れたほか、各分野で功績のあった個人・団体を表彰した。
96年、辰野町、箕輪町、伊那、伊南、上伊那東部の5農協が合併してJA上伊那となった。現在組合員は約2万4千人。国内農産物需要の低迷に伴い、農産物販売高はピーク時から徐々に減少し、厳しい局面を迎えているが、金融・共済事業、生活事業の充実を図り、地域密着型のサービス提供を目指している。
征矢福二組合長は「消費の伸び悩み、農産物の価格低迷が続いているが、農業生産の拡大や組合員サービスの向上に努め、地域とともに成長する21世紀にふさわしいJAを目指したい」と、思いを新たにしていた。
受賞者は次のみなさん。
◇営農事業▼個人=白鳥広明(元酪農部長会長)有賀肇(元花き部会長)唐沢勲(元花き部会長)唐木要(元稲作部会長)▼組織団体=農事組合法人田原、羽広いちご生産組合、飯島町営農センター、JA上伊那花き部会、
◇生活事業=畑好子(元生活部会長)中村重子(元生活部会長)小澤加代子(元生活部会長)宮崎甲子夫(元結婚相談委員長)唐澤久利(結婚相談委員長) -
- 早春 - の童謡唱歌を熱唱
音楽を中心とした芸術文化の行事を企画するNPO法人クラシックワールドは9日、伊那市駅前ビル・いなっせで「童謡唱歌教室縲恆¥t編縲怐vを開いた。上伊那から約100人が参加。袴(はかま)姿の講師を囲み、オルガンの音色に合わせて一緒に懐かしい歌を合唱した。
同教室は、昔の歌を思い出して関心を深めよう竏窒ニ、2年前から始まった。講師は、まほらいな市民大学講師・宮原輝雄さんら5人で、本年度は夏に2回、秋と冬に1回づつ開き、愛好者らが交流を深めている。
早春編では「うぐいす」「めだかの学校」「早春賦」「さくら」などの季節の歌、約10曲を熱唱。参加者らは童心に戻りながら歌い、宮原さんの曲の解説にも耳を傾けていた。伊那市日影の60代女性は「昔を思い出しながら楽しく歌えた」と満足していた。
本年度最後の教室「春編」が3月16日にある。問い合わせは、市生涯学習センター(TEL78・5801)へ。 -
街頭犯罪 前年より大幅減
伊那署は05年に管内で発生した刑法犯罪の発生状況をまとめた。全刑法犯は1276件で前年と比べて239件(15・8%)減少。その中でも特に、街頭犯罪は658件で同178件(21・3%)減と、大幅に減った。
街頭犯罪は、オートバイ盗が20件で同14件(41・2%)減、車上ねらいが140件で同93件(39・9%)減竏窒フ順番で大幅に減少。侵入盗の事務所荒しは9件で同10件(52・6%)減った。
自転車盗については前年より20件減っているが、依然として185件も多発。特徴は、全体の48・6%を占める6竏・月までの温かい時期が多く、午前6時縲恣ッ10時、午後4時縲恣ッ8時の時間帯、金曜日の発生が目立つという。
刑法犯のうち、忍び込みが7件で前年と比べて5件(250・0%)増、ひったくりが3件で同1件(50・0%)増、空き巣が52件で同8件(18・2%)、詐欺が97件で同13件(15・5%)増加した。
伊那署では、▼「私は大丈夫」という、何の根拠もない自信は禁物▼車を離れるときは常に施錠し、車内が見えるところにバックを置かないなどの、ほんの少しの「ずく」があれば防げる▼深夜の自動販売機前に複数人が乗った車が止まっているなど、「変だな」と思ったときは通報する竏窒ネどと、注意を呼びかけている。 -
家庭で生ごみの堆肥化を、ダンボールコンポストを実演
ごみの減量化・再資源化に取り組む中川村は8日、役場で生ごみを堆肥にするダンボールコンポストの実演を開始した。上伊那では初の試み
みかん箱などのダンボール箱に、ピートモスともみがら活性炭を入れ、生ごみを投入。よく混ぜ、ダンボール箱のふたをして、ホールに設置した。
毎日、500グラム程度の生ごみを入れ、かき混ぜ、1、2週間で温度を30度台に上昇させ、約3カ月で自然界の微生物の力で、さらさらの良質な堆肥になる過程を観察する。
従来のプラスチックコンポストは腐敗菌の繁殖により悪臭やハエの発生があったが、通気性の良いダンボールと、消臭力のあるもみがら活性炭を使うことで、ほとんど悪臭はなく、微生物が分解するため量も増えない。
日当りと風通しの良い場所(冬場は室内)に置き、1日1回全体をよくかき混ぜる。鶏の骨、貝殻など分解されないもの、腐った物を入れない-などが管理のポイント。
役場ではダンボールコンポストの作り方などのちらしを用意し普及を図っている。
住民税務課生活環境係の福島喜弘係長は「身近な材料を使ったダンボールコンポストで、生ごみの堆肥化処理にチャレンジしてみませんか」と呼びかけている。 -
七久保の子どもみまもり隊の結成式、46人でスタート
飯島町七久保の七久保小学校(細川道子校長)で8日夜、「七久保の子どもみまもり隊」の結成式であった。地域住民ら46人が登録、七久保区が作成した腕章を着け、登下校時の子どもたちの安全のみまもり活動を開始した。
式では、大沢教育長が「地域のみなさんの熱い思いと住民パワーで、子どもの安全確保を」と呼びかけ、細川校長は「学校とPTAだけでは、子どもの安全は守り切れない。七久保の子どもたちをみんなで守ってほしい」と要請した。
引き続き▽登下校時に街頭に立ち、子どもの安全を見守る▽子どもたちへの声掛け、あいさつ▽不審者を発見したら学校や派出所に通報する-などみまもり隊の任務の説明を受け、加藤主殿区長からひとり一人に「防犯パトロール」と記された緑の腕章が貸与された。 -
大数珠回して安全祈願
高遠町上山田引持で8日、「お事始め」の伝統行事があり、数珠回しをして一年の無病息災、五穀豊穣などを祈願した。
明治以前の古くから地区に伝わる行事で、区民で数珠回しをし、互いの安全を願い合うという。
集会所に集まった住民25人が輪になり、「南無阿弥陀仏」を唱えながら、長さ20メートルほどの数珠を右回りに3周した。数珠には一つだけ大玉があり、その大玉が自分の場所に回ってくると、頭を下げてそれぞれ一年の願いごとをした。
事始めは、陰暦2月8日の農事始めを指し、引持では毎年陽暦のこの日に行っているが、伝統行事を保存・継承していくために来年以降は、「若者が参加できる週末に開催していきたいと考えている」(平岩国幸常会長)。 -
堀米家具にひな人形そろう
伊那市通り町2丁目の堀米家具は、段飾りやケースもののひな人形を多数そろえている。3月3日まで。
店内には、お内裏さまとおひなさま、三人官女、五人ばやしなどが並ぶ七段飾りをはじめ、三段飾り、平飾りを用意。衣装はピンク、赤、紫など鮮やかな色があり、顔立ちや色合いのかわいらしいものが好まれている。
段飾りの価格は10万円前後縲・0万円前後で、自宅の広さに合わせて買い求めているという。
ケースものは、市松人形、わらべ人形、鼓を打つなどの舞踊人形がある。
営業時間は午前9時半縲恁゚後6時半。水曜日休み。
問い合わせは、堀米家具(TEL72・2478)へ。 -
伊那谷が産んだコンデンサーの世界企業【I】- いつもルビコン河を渡る気概で - ルビコン会長 登内英夫さん(88)
伊那市西箕輪の森の中に本社を置くルビコンは、アルミ電解コンデンサーで世界トップクラスの技術を持つ業界のリーディングカンパニーだ。伊那市に開発拠点と工場を、国内11カ所・国外9ヵ所に営業所を構えるほか、約20のグループ会社を国内外に持つ。取引き先は全世界に広がり、売上高は666億円(2004年9月期)に上る。本社だけでも550人、グループ会社をあわせれば約3000人が働く、伊那谷が世界に誇る電子部品製造企業だ。
現会長の登内英夫(てるお)さんは、1952(昭和27)年に日本電解製作所を創設。以来一貫して技術開発・製造・営業の先頭に立ち、ルビコンの現在を切り開いてきた。
会社経営と同時に、1967(昭和42)年以来8期32年にわたり県議会議員(1977年から1年間は、県議会議長)を務めるなど、地方自治においても活躍した。
その政治家としての横顔も興味の引かれるところだが、この特集では、上伊那経済を牽引してきた経済人としての生き様に焦点をあて、伝承するべき企業経営の理念・手法と、その背後にある青年期の苦闘などを浮き彫りにしたい。 【毛賀沢明宏】 -
中沢小大縄跳び大会
駒ケ根市の中沢小学校(北原三千生校長)は8日、全校大縄跳び大会を開いた。全学年児童が所属する縦割りの仲良し班8班による対抗戦。5分間に何回跳べるかを競い、2回行う競技のうち良い方の結果を成績とするもの。
休み時間などを利用して練習を重ねてきた児童らは緊張した表情で合図を待ち、審判の笛で一斉に競技開始。タイミングを合わせて次々に縄に飛び込み、10回、20回竏窒ニ回数を重ねた=写真。低学年児童の中には跳ぶタイミングがなかなかつかめずに立ち往生したり、縄に足を引っ掛けて転倒する児童もいたが、皆に励まされながら順番が来るたび何回も挑戦していた。
競技の結果、6班が220回の記録で優勝した。22日には学年対抗の大縄跳び大会が行われる。 -
繭クラフト愛らしく
第17回全国繭クラフトコンテスト(横浜市シルク博物館主催)に入賞した作品など繭を使った工芸作品6点が駒ケ根市東伊那のシルクミュージアムで公開されている。繭クラフトの愛好会「まゆっこサークル」(北原きみ枝会長・12人)の会員ら5人がそれぞれ繭を使って制作した個性あふれる作品を展示=写真。小林さな恵さんの「干支(えと)と遊ぶ」は十二支の動物を表情豊かに並べてコンテストで準グランプリの全国農業協同組合連合会長賞を獲得した。小林さんの準グランプリ受賞は第15回に続き2回目。
展示作品は次の通り(敬称略)。
▽春の夢(伊藤みち子・刈田恵子)▽ペパーミント・ウェディング(矢沢たえ子)▽いざ出陣(矢沢たえ子)▽繭のステンドグラス(北原きみ枝)▽干支(えと)と遊ぶ(小林さな恵)▽繭でパッチワーク(同) -
伊南安協がマスコット製作
伊南交通安全協会女性部(小町谷美枝部長)は7日、ドライバーやお年寄りなどに配布するマスコットのハッチョウトンボの製作作業を駒ケ根警察署で行った。会員5人が集まり、3時間で約400個を作った。
マスコットはライトに照らされると光る夜光反射材をトンボの形に切って作る。大きさは体長6センチ、羽の幅8センチ。交通安全をアピールしようと数年前から会員有志らが施行錯誤を繰り返した末に現在の形が完成した。会員らはカッターやはさみを使って材料を切ったり、交通安全を訴える標語を添えてビニール袋に入れるなどの作業を黙々とこなしていた=写真。
マスコットは安協の会員らが人波作戦や交通指導所でドライバーらに配布するほか、高齢者宅を訪問した時などに安全を呼び掛けながら手渡している。1年間に約1千個を配布する予定。 -
山を愛する会がそば打ち
宮田村の登山愛好会・宮田「山を愛する会」(藤田宜久会長)は6日夜、新年恒例のそば打ちを村民会館で行なった。素朴なそばをすすりながら親睦を図り、春からの山行きを心待ちにした。
村内を中心にした20代から60代までの約40人で活動している。今季も4月の戸倉山(駒ヶ根市)ハイキングを皮きりに、毎週のように年間25回ほどの山行。3千メートル級のアタックも計画している。
冬山の登山はしないため、シーズンオフの親睦にとそば打ちを3年前から実施。この日も各会員が協力しながら挑戦し、コシのあるそばが完成した。
酒を酌み交わし、さっそく会食。雪融けした新緑の山々に想いを馳せながら、夜は更けていった。
同会は新規会員を募集中で初心者も歓迎。体力や本人の希望にあわせてアドバイスしており、藤田会長は「一緒に山の良さを楽しみましょう」と呼びかけている。
問い合わせは藤田さん85・4366または、村民会館85・2314まで。 -
みんな一緒に恵方巻き
宮田村の福祉交流施設なごみ家は8日、太巻き寿司にかぶりつき願いごとをする「恵方巻き(えほうまき)」を行なった。関西発祥の節分の風習だが、約30人が心ゆくまで満喫。口を広げて寿司をほおばった。
近くの住民や村福祉作業所の利用者らが参加。主婦らの手ほどきで、一人ひとり丁寧に寿司を巻いた。
今年の縁起が良いとされる「南南東」を向き、長さ20センチにも及ぶ太巻きを丸かぶり。夢や希望を頭に浮かべながら、黙々と食べた。
恵方巻きは、商売が閑散期となる節分にあわせ関西地方の寿司屋が始めたなど諸説ある。近年はコンビニエンスストアや大手スーパーが着目し、全国的に人気が高まっている。
なごみ家では昨年に続き2回目だったが、「にぎやかにみんなで食べれて楽しいじゃない」と大好評。モリモリ食べて、福を招き入れていた。 -
国保税率据え置き諮問を了承
宮田村国民健康保険運営協議会(松田英俊委員長)は8日、新年度の保険税率を本年度と同率で据え置きたいとした村の諮問を審議して了承。近く村長に答申する。医療費の増加で厳しい国保運営は続いているが、本年度に大幅な税率引き上げ改定を実施したことも考慮。村は「景気の回復傾向で課税所得額も伸びると見込まれ、新年度は据え置きで乗りきれる」としている。
現行のまま据え置きになった場合、医療分は所得割額で6・55%、各保険者が負担する均等割額は1万9500円、一世帯ごとに負担する世帯別平等割額は2万円。
介護分は所得割額が1・37%、保険者均等割額は6500円、世帯別平等割額は5200円となる。
試算によると、360万円の年間所得で加入者3人世帯の年間納税額は、医療分で35万円、介護分は8万1千円。
村の国保特別会計は基金を取り崩して赤字を補てんする状況が続いており、本年度は一般医療分で20%、介護医療分で40%の大幅な税率引き上げを断行。
それでも2900万円の単年度収支赤字となり、前年度からの繰入金で補てんした。
06年度の赤字額も4300万円と推計。残高が5500万円ほどの基金を取り崩して対応せねばならず、07年度には再び税率引き上げが迫られそうな情勢だ。 -
タクシー運転手から売り上げ金を奪う
伊那署は8日午前9時08分、タクシー運転手を脅迫し売り上げ金を強奪した疑いで、伊那市中央区の会社員・菊池雄一容疑者(32)を逮捕した。被害者にけがはなかった。
調べによると、菊池容疑者は、タクシーの売り上げ金を奪うために同日午前7時10分ころ、同市内の会社駐車場で、乗っていたタクシー運転手(当時31歳)に対して、「殺すぞ。金を出せ」などと脅迫し、売り上げ金約5万円が入った財布を強奪した疑い。
被害者による届け出により、検索中の捜査員が現場付近で菊池容疑者に似た男を発見、職務質問し逮捕した。同容疑者は酒を飲んでいたという。 -
99年箕輪町であった強盗致傷事件の犯人捕まる
1999年9月に箕輪町で発生した強盗致傷事件の犯人について伊那署は8日、丸子署と県警捜査第一課機動捜査隊の応援を得て、容疑者3人を逮捕した。
いずれの容疑者もブラジル国籍で、静岡県浜松市の会社員のダ・シルバ・アレサンドロ・セザール・ディアス容疑者(28)、群馬県邑楽郡大泉町の会社員のボテジニ・カイオ・フェルナンド・イマイ容疑者(30)と、その兄弟の同町の会社員のボテジニ・ブルーノ・リビオ・イマイ容疑者(28)の3人。
事件は99年9月19日午前6時ころ、箕輪町内の路上で発生。同容疑者らは当時22歳と20歳のブラジル国籍の兄弟が乗った車両を停止させ、フロントガラスを金属バットで叩き割り暴行を加え「死にたいか。金よこせ」などと脅迫し、2人から合計約30万円を奪った疑い。
この事件で2人は、金属バットや素手で多数回殴られるなどの暴行を受け、それぞれ2週間ほどの全身打撲などのけがを負った。
丸子署が窃盗の疑いで、ディアス容疑者を逮捕したところ、今回の事件の犯行についても供述。残りの容疑者の名前、所在を捜査し、逮捕した。 -
伊那、駒ヶ根市で不法滞在外国人などを摘発
伊那、駒ヶ根署と県警本部警備部警備第一課、東京入国管理局、名古屋入国管理局は合同で7日、伊那、駒ヶ根市内の飲食店で働いていた不法滞在外国人など14人を摘発し、両局が収容した。
同日午後9時ころから、伊那、駒ヶ根市内の飲食店4カ所で摘発。国籍はいずれもフィリピンで、19竏・3歳の男性1人、女性13人の合計14人(伊那署11人、駒ヶ根署3人)。不法滞在期間は短くて7カ月、長くて13年6カ月だった。
市民から「不法滞在の外国人が伊那市内や駒ヶ根市内の飲食店で働いている」ろの通報を受け、東京入国管理局、名古屋入国管理局との合同で摘発を行った。 -
歩き慣れた学校も腰がひけて…
伊那市の西春近南小学校(唐澤武彦校長、165人)で7日、3、4年生のアイマスク・車イス体験授業があった。児童たちは普段歩きなれた校舎内を移動し、障害者の気持ちに立ちながら学習した。
同小学校では体験を通して目や体が不自由な人の気持ちを考えるため、全校児童が6、7、9日の3日間に分かれて学習。同体験授業は初めての試みで、昨年夏には点字の勉強を全員が学んでいる。
アイマスク体験は2人一組になって、2階の教室から3階に上がり、2階のトイレまでのコースを体験。一人が道案内役となって手を引きながら誘導するものの、マスクを付けた児童の姿勢は腰が引け、手で壁を探しながらの歩行になっていた。
北林大地君(10)はアイマスク体験について「階段を下りる時に、足を滑らすかと思った。何も見えないことが不安だった。目の見えない人の気持ちがとっても分かった」と話していた。 -
思い出工夫凝らしてスクラップブッキング
写真屋店長の久保田浩子さん(41)=伊那市山寺区=と友人によるスクラップブッキング展が28日まで、伊那中央病院1階で開かれている=写真。思い出の写真を工夫をこらして飾った作品が並び、利用者を喜ばせている。
2人は共にスクラップブッキングの講師の免許を持つ。久保田さんは自分の仕事に関係あると興味を持ち、3年ほど前に東京の教室へ2カ月通い、免許を取得。伊那市、岡谷市、飯田市で教室を開くなど活躍する。
作品は結婚式や運動会、旅行など、家族、友人を撮った写真に、場所や日付、その時話した言葉などの文字を添えるなど、思い出を積め込んだ15点を出品している。
久保田さんの「フィッシング光ちゃん」は3男(現在=3歳)が釣堀で魚釣りをする様子を作品にした。釣り竿の使用券や入場整理券の半券、魚型の色紙などを一緒に添えていて、大きな釣り竿を操っている息子の愛らしさがにじんでいる。
久保田さんは「忙しいばかりで時が過ぎる現代、子どもの目線になっていなかった自分を反省するなど、写真を見ていて思うことがある。個人的な写真ですが見てもらい、優しい気持ちにひたってもらえれば」と来場を呼びかけている。 -
南箕輪村特別職報酬
村長が白紙諮問南箕輪村特別職報酬等審議会(委員8人、安積正一会長)は8日、村役場で開き、06年度の特別職報酬額の改定について唐木一直村長が白紙諮問した。
村長は、国の構造改革で村の財政が年々厳しくなる中で05年度は積立金を取り崩すことなく運営できていること、06年度予算も積立金の取り崩しなく予算が組めたことなどを報告。「財政が年々厳しくなっていることは事実。今後厳しさも増してくる。適正な報酬額をご審議いただき、さまざまな状況を加味して答申いただきたい」と、引下げの方向での答申を求めた。答申時期は2月下旬まで。
05年度は村長選挙があったため、唐木村長就任後の昨年5月に審議会の答申を受けた。村長、助役、教育長の給料月額を「一律5%の減額が望ましい」とする答申だったが、村長については村長判断で10%、助役と教育長は各5%を6月から減額。議員報酬は7月から一律5%減額している。 -
国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト05
上伊那農業高校が学校賞受賞国際協力機構(JICA)主催の国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト05で、上伊那農業高校が学校賞を受賞した。7日、同校で受賞式があった。
学校賞は、1校で40作品以上を応募した学校に贈られる。上農高は県内最多の145作品を応募。1学年は海外に目を向けよう-と全員が夏休みの課題で取り組んだ。
駒ヶ根青年海外協力隊訓練所の加藤高史所長は、「国際理解教育に力を入れている証拠」と評し、代表の1年生3人に賞状と副賞のタンザニアの布を手渡した。
戸枝めぐみさん(園芸化学科)は世界のごみ問題を書き、「受賞を機に外国に関心を持ち理解を深めたい」、古田みずほさん(同)は、中国の留学生を受け入れ事前情報と実際の違いを経験したことから「実際に自分で見て、聞いて、話していろいろな人と関わりを持ちたい」、03、04年とモンゴルで遊牧民の生活を体験した御子柴すみれさん(生物工学科)は、「機会があればまたモンゴルに行って、もっとモンゴルに対する関心のあるところを深めたい」と抱負を語った。
北原光博校長は、「子どもたちが世界的な視野を広める励ましの表彰、言葉を頂きありがたい。国際協力をさらに充実させていきたい」とあいさつした。 -
勘太郎人形が新宿コマ劇場へ出張
新宿コマ劇場の3月公演「伊那の勘太郎」を前に、また旅姿の勘太郎人形がPRに出向く。人形の〃出張〃は初めてで、伊那市は誘客につながればと期待する。
勘太郎人形は97年7月に寄贈されたもので、市役所市民ホールに展示。高さ170センチで、笠をかぶり、雨がっぱをはおって腰に刀を差す。9日に市職員が新宿コマ劇場へ運び、10縲・8日に飾る。
劇場内では勘太郎人形と合わせ、伊那市の四季折々の風景、高遠城址公園の桜などの写真を展示。土・日曜日を利用し、観光宣伝したいと考えている。
公演は3月3縲・1日。芸道45周年の北島三郎が主演。盗人だけでなく、人殺しまでする「天狗党」とのいざこざを交えながら、勘太郎を取り巻く人情ばなしを描く。
伊那バス観光は3月25日、やまびこツアー「北島三郎特別公演竏宙ノ那の勘太郎&祭りだ祭りだ!」を企画。募集定員は40人で、希望者に早めの申し込みを呼びかけている。
旅行代金は1万8千円(昼食付き)。公演はS席で見ることができる。
問い合わせは、伊那バス観光の佐々木さん、または村田さん(TEL78・4321)へ。 -
伊那谷が産んだコンデンサーの世界企業【II】 - 私の見た登内さん -
ルビコン株式会社■本社:長野県伊那市西箕輪1938竏・■設立:昭和27(1952)年■資本金3億9600万円■代表取締役社長:勝山修一■従業員550人■電話0265・72・7111(代)■http://www.rubycon.co.jp
ルビコンはコンデンサの分野で世界トップクラスの技術を誇る。事業フィールドは(1)アルミ電解コンデンサの一貫製造、(2)次世代コンデンサ(社内呼称PMLコンデンサ)の開発・製造、(3)自社製アルミ電解コンデンサを使用した各種電子機器の開発・製造・販売、(4)コンデンサ製造のための自動省力化設備の開発(製造はルビコンエンジニアリングが行う)、(5)社内で使用するコンピューターシステムの自社開発の5つ。 -
木曽と交流推進へ
高遠町の鉾持神社参道で11日、伝統行事の「だるま市」がある。権兵衛トンネル開通直後、木曽谷からの誘客にも期待が高まっている。
木曽谷との交流第一歩として、町観光協会などは木曽谷の各市町村や観光団体などを回ってPR。当日は王滝村からの物産展も予定している。
平岩国幸事務局長は「まずは近距離であることを体であじわってもらうこと。いずれ、互いの行事に参加し合うなど交流のきっかけになれば」と話す。
だるま市は、五穀豊穣(ほうじょう)を願う鉾持神社の祈年祭が起源。参道には、福だるまや熊手などの縁起物をはじめとした露店が約60店立ち並ぶ。毎年2万人以上でにぎわい、町にとっては冬場の最大イベントだ。
恒例の人形飾りコンクールもあり、今年は町役場、実業団、金融機関、学校から6団体が出品する。権兵衛トンネル開通もあって、木曽谷に関連した作品もある。
問い合わせは、高遠町観光協会(TEL94・2552)高遠町商工会(TEL94・2309)へ。 -
溝口地区の県営中山間総合・基盤整備事業完成祝う
県営中山間総合整備事業として長谷村の溝口地区で進めていた基盤整備事業が完了し、このほど、講友館でしゅん工式があった。県や村、地元関係者ら約80人が出席し、完成を祝って、農業の発展に期待を寄せた。
事業は、97年に溝口基盤整備委員会(小松明彦委員長)を立ち上げ、地区内を中山・上城、原・尾田屋、南郷の3工区に分けて、99年に着手。農地を集積するなど、受益面積26・1ヘクタール(受益者約90人)が事業完了後には、21・4ヘクタールとなった。事業費は約5億3300万円で、国が55%、県が30%を補助した。
小松明彦委員長はあいさつで完成を喜ぶとともに、国の新たな農業施策への対応などに触れ、「溝口の農政の推進が図っていければ」と述べた。
宮下市蔵村長は「素晴らしい田園風景が整った。これを契機に生産を上げるなど、協働の精神をもって農業に取り組んでほしい」と期待した。 -
南箕輪村
橋爪純子さん「庭作りと図書館に行くのが楽しみな主婦」が手掛けているのは、箱庭を作りその作品を貸し出すレンタルアート。
4年前、趣味で育てていたコンテナガーデンを貸してほしいと頼まれた。来客のときに玄関に飾りたい-などの要望に答えて貸していたが、3年前から1カ月単位で毎月季節感のある作品を貸し出すスタイルになった。
鉢花や木は、水やりなど管理が大変ということもあり、「家の中に庭を作って遊ぼう」と発想を転換。“生活の中に花を生ける”を基本に、気軽に飾れるドライフラワーや造花、枝、人形などを使った箱庭を作るようになった。
「小さい人形を一つ作り、やっとできたと思っていたら、100円ショップでもっと出来のいいものが売っていた」。そのため、例えばツクシなど店で手に入らないものは自分で手作りし、花など既製品で使えるものは利用して、花を分解して新たに妖精を作るなどアレンジして仕上げることにした。
「考えているときが楽しい。実際作ってみると難しくてできないこともあるけど、空想してるときは何でも作れる」
毎月の貸し出しのため、頭の中は季節を先取りしてアイデアを考える。1月は門松、2月は梅やおひな様、春にはツクシ、秋にはキノコ…など、「こんなのがあったらかわいいかなぁ」と考え、らくがき帳に描き止める。高校時代は漫画研究会所属で絵はお手の物。「描いとかないと忘れちゃうからね」と、らくがき帳にはデザイン化したアイデアが詰まっている。
「作るのは好き」。らくがき帳も参考に制作し、鉢の隙間にピックが欲しいと思えば紙粘土で作り、近所で木を切っていたらもらってきて活用。土台がグラグラすると思えばセメントもこねるし、ドリルも使う。材料にはこだわらず、身の回りにあるものを自由に使って箱庭を作ってしまう。
「寝たきりのお年寄りの枕元に春を、季節の移り変わりを届けたい。いくらか明るくなれるかなと思って…」。レンタルアートにはそんな思いも込めている。
レンタルアートを本格的に始めたのと同じころから、ボランティアで南箕輪村図書館に手作りの季節の飾りも届けている。
頻繁に通っている図書館に、クリスマスツリーが無いと聞き、飾り付けしたゴールドクレストを届けたのが始まり。「すっごい喜んでくれて…。図書館にいいステージをもらって遊ばせてもらってます」。
今、飾っているのは、ひょうたんの愛らしいおひな様。自分自身で畑で作ったひょうたんに、アクリル絵の具で顔や着物を描いた。ユーモアある表情で、利用者の目を楽しませている。
「なんでもやりたがり屋で、何一つ極めることができないのが私です」と笑うが、「それでも喜んでくれる人がいるので続けていきたい」という。「ゆくゆくは大きなイベント会場のディスプレイをやってみたい」と夢も抱いている。 -
高遠消防署・安全迅速に
高遠町消防署は、水槽付消防ポンプ車を更新し8日、町役場駐車場で入魂式をして、無事故・無災害を祈った。
新車両(6人乗り)は、20年間使用した車両の老朽化に伴う更新。従来の2輪駆動から4輪駆動となり、1・5トンを貯水する水槽を積んでいる。車両や土手火災などに有効で、1分間に6リットルを放水し、少ない水量で消火を高める高圧噴霧消火装置、電動ウィンチのほか、救助時に対応するスプレッターやカッターなどの油圧式救助機具も備えている。
式には署員ら関係者約20人が出席。伊東義人町長はあいさつで「迅速に対応できるように備えることが住民にも安心してもらえる。被害を最小限に抑えられるように訓練を積んでほしい」と呼びかけた。 -
都道府県対抗男子駅伝で活躍・千葉健太君を表彰
箕輪町は、第11回全国都道府県対抗男子駅伝(1月22日)で3連覇した長野県チームの選手として活躍した箕輪中学校3年の千葉健太君(15)をたたえて表彰。このほど記念に腕時計を贈った。
同駅伝に箕輪町から同大会に出場した県代表選手は一般を含めて千葉君が初めて。大会は、広島市平和記念公園前を発着点に、7区間48キロであり、千葉君は6区(3キロ)を自己ベストの8分47秒、区間2位の力走でチームの優勝に貢献した。
1位でタスキを受け取り、順位をキープしてアンカーにつなぎ、「予想通りのレース展開だったから落ち着いて走って、少しでも早くタスキをつなぎたかった」「満点の走りでした」と笑顔で話した。
平沢豊満町長は「世界に通じるランナーになってもらいたい」と今後の活躍に期待。千葉君も「これを励みに今後も各種大会でいい記録をだしたい」と飛躍を誓い、「高校では駅伝日本一、大学でも箱根駅伝に出場したい」と新たな目標に目を輝かせた。 -
みはらしの湯で和紙ちぎり絵とひな人形展示
伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」は、紙の独特な質感が生きた和紙ちぎり絵25点を展示している。優しいラインで描かれた花や風景、生き生きとした子どもを描いた作品が、訪れた入浴客の目を楽しませている。28日まで。
展示しているのは伊那市御園の中村早恵子さん(74)の教室「七絵会」の19人。七絵会は、県老人大学のちぎり絵講座を受講した愛好者らでつくる会。長い人は11年以上活動している。
七絵会の所属する「しゅんこう」の手すき和紙は、紙を幾重にも薄く裂くことができるため、描くものの質感、表情などを生き生きと表現できるという。
中村さんは「絵の描けない人でも、和紙の味わいが生きたすてきな作品が描ける。作品には描く喜びが表現されており、それを感じてもらえれば」と話していた。
同施設はほかにも、1階の玄関正面に、ひな人形を展示する。
人形は地元に住む山口里美さん宅から借りた。持ち主が成長し、飾られなくなっていたが「ただしままっておくのももったいない」と、借り受けることになった。華やかな7段飾りは、ロビーに少し早めの春を演出している。
ちぎり絵は28日まで。