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市役所正面玄関前に市章が浮かぶ
伊那市役所正面玄関前の芝生に5日、直径20メートルの市章が現れた=写真。総務課職員2人が市章の形に刈り込んだ。来庁者の話題になりそうだ。
芝が青く「何かを描いたら、おもしろそうだ」と思いつき「伊那まつり」(6・7日)に合わせて刈った。06年3月31日の高遠町・長谷村との合併を控えていることから「イナ」の文字と中央アルプス駒ケ岳を形づくった市章を選んだ。
中心を決めてから、ひもを回して緑色のスプレーで下書き。芝刈り機で高さを2段階に調節し、市章を表現した。
作業に当たった鈴木徹志さんは「刈るのに3時間かかったが、予想以上の出来。伊那まつりの盛り上げになれば」と話す。
7日はフリーマーケットの会場になってしまうが、しばらくは楽しむことができる。来庁者が正面玄関前から見られるように、東向きになっている。 -
上農高校でお花市の盆花準備
今年は先着順で販売南箕輪村の上伊那農業高校は今年も、12日のお花市に盆花を販売する。当日にきれいな盆花を提供したいと、咲き始めた花を冷蔵保存するなど生徒が準備に取り組んでいる。
毎年長蛇の列ができる人気の盆花販売のため、農業クラブの農林委員会が主体となり農林専門委員が協力。全校で種まきから取り組み、菊やアスターなどを育ててきた。
梅雨時期に白い菊が病気になり販売できなくなったが、黄色い菊や白、赤、紫のアスターなどは努力のかいあってつぼみをたくさん付けている。
開花時期をお花市に合わせるため、生徒たちは5日、早く花が咲き始めたアスターなどを収穫し、冷蔵庫に保管する作業に精を出した。
11日は、花の収穫と花束を作る。アスター、菊、オミナエシ、シマガヤを主に、束によってカーネーションやトルコキキョウなどを組み合せるという。
今年は整理券配布をやめ、先着順の販売に切りかえる。JR伊那北駅前といなっせ広場の2カ所で午前9時半から販売。1束500円の予定で1人2束限定。
農林委員長の有賀大地君(生産環境科3年)は、「盆花販売は地域の皆さんに好評で、今年もやりますかと聞かれる。よりたくさんの人が来てくれるととてもうれしい」、農林専門委員の小松洋道君(同)は、「草取りなど、作業は大変だけどきれいな花がいっぱい咲いた。たくさんの人が買いに来てくれるとやって良かったと思える。いい経験になる」と話している。
盆花販売に向け咲き始めた花を収穫する上農生 -
長野県信濃美術館所蔵名品展
併設「西郷孤月・菱田春草と日本美術院の巨匠たち」伊那市の県伊那文化会館で5日、長野県信濃美術館所蔵名品展・併設「西郷孤月・菱田春草と日本美術院の巨匠たち」が始まった。日本画、油彩画、水彩画、版画、彫刻の幅広い分野にわたる近代美術の名品を展示した見ごたえある展覧会になっている。
近代日本画の確立に大きな足跡を残した松本市出身の西郷孤月(1873-1912)、飯田市出身の菱田春草(1874-1911)を軸とした「日本美術院」の作家たちを特別陳列。特に西郷孤月は、代表作に近い作品10点を展示。「同時に10作品を鑑賞する機会は少ない。西郷孤月の神髄がほぼ理解できる」と学芸員は話している。
さらに、伊那谷にゆかりの深い洋画家・中村不折、水彩画の先駆者・丸山晩霞、近代木版画の巨匠・吉田博らの代表作を紹介。古くなったものを修復し終え、きれいによみがえった洋画6点もある。
同館は「長野県ゆかりの美術の名品選。夏休みなのでぜひ足を運んでご覧いただきたい」と話している。
25日まで。観覧料一般500円、高大生200円、小中生無料。午前10時-午後5時半。毎週月曜休館日。
西郷孤月らの名品の数々が並ぶ美術展示ホール -
土づくり事業でたい肥散布機導入
箕輪町営農センターは5日、地域農産物の「箕輪ブランド」づくりの足がかりとして有機たい肥利用の促進と普及を図る土づくり事業で、たい肥散布機を購入し役場駐車場で入魂式をした。
町は、05年度を「土づくり元年」と位置付け有機たい肥を使った土づくりに取り組んでいる。今年2月、「たい肥銀行箕輪町支店」も設立して、有機農業を推進し、町内でのたい肥循環を目指すとともに、有機たい肥を使った安全安心の農産物を生産し高付加価値を付けた「箕輪ブランド」につなげる考え。
営農センターが町の全額補助を受け、自走式のたい肥散布機を購入。最大積載量は600キロ。秋の収穫を終えたころ、農家への貸し出しを始める予定。
たい肥散布はこれまで、果樹園やハウスでは手散布しかできず、施肥していないケースもあるという。営農センターは、今回の散布機導入により、土づくりの推進と散布労力の軽減に期待している。
農家に貸し出すたい肥散布機 -
こどもふるさと探訪開催
夏休みを利用して子どもたちに、もっと上伊那を知ってもらおう窶狽ニ3日、上伊那広域連合が主催する「こどもふるさと探訪」があった。管内の小学生と保護者28人が集まり、1日かけて伊那市と南箕輪村の名所などを巡った。
最初に訪れたのは約210年の歴史がある伊那市西町の伊那部宿。2度の大火にも焼け残った旧井澤家は酒屋を営み、従業員はみなその家屋に寝泊りしていたことなどを学び、住宅内を見学。子どもたちは、屋内にある井戸をのぞき込んだり、厄除けの意味があるというコウモリの飾り彫りに興味を示していた。
ほかに、南箕輪村の大芝高原など、全5カ所を見学。夏休みの思い出づくりにもなった様子だった。
上伊那が豊かな自然や歴史に恵まれた地であることを子どもたちに実感してもらうこと目的に、昨年は高遠町と長谷村の名所を探訪。今年は2年目で、毎年徐々に管内市町村を見て回ることにしている。 -
高校生Band Festival開催
上伊那の高校生バンドが一堂に集う「高校生Band Festival(バンドフェスティバル)」が4日、伊那市の生涯学習センターホールであった。
昨年から始めた高校生バンドの合同ライブ。利用者が少なかった同センター8階のスタジオ利用の普及を図ろう窶狽ニ、NPO法人クラシックワールドが主催した。今年は3年生4団体、2年生5団体が参加し、持ち時間30分で4、5曲を演奏。
異なった個性を持ったバンドそれぞれの演奏に、会場も盛り上がり、参加バンドも観客も一体となってライブを楽しんでいた。 -
赤穂中学校職場体験
駒ケ根市の赤穂中学校2年生9人が1日、職場体験で駒ケ根警察署を訪れた。向山静雄署長の講話を聞いた後、警察官の仕事について説明を受けたり、鑑識係の指導で似顔絵の描き方や指紋の取り方などを体験した。
犯人を逮捕するために大切な手掛かりとなる似顔絵の描き方体験では、鑑識係の担当者が描き方のこつを伝授した。生徒らは2、3人が組になって教えられた通りに互いの顔を画用紙に描いたがなかなか似ず、絵を見ながら笑い合っていた。
指紋採取の体験では、ドラマや映画などで見る専用の道具を実際に使い、瓶や紙に残された指紋を取った。鮮やかに浮かび上がる指紋を見て生徒らは「すごい」「面白い」などとしきりに感心していた=写真。
生徒らは「警察の仕事は思っていたよりも大変そうだが、やりがいもあると感じた」「今まで知らなかったいろいろなことが分かって楽しかった」などと感想を話していた。 -
入間川部屋夏合宿
駒ケ根市で毎年夏合宿を行っている大相撲の入間川部屋が今年も来駒した。3日、元関脇栃司の入間川親方と同市北割一区出身の力士池戸らが市役所を訪れ、中原稲雄教育長にあいさつした。
入間川親方は「涼しい上、けいこの後には温泉にも入れる。こんないい環境の合宿地はない」と笑顔で話した。昨年3月に入門し、現在序二段(東69枚目)の池戸は「先場所負け越した悔しさをばねにして9月場所でいい成績を残せるよう頑張りたい」と合宿に向けての抱負を語った。
中原教育長は「池戸君は中学生のころから大きくてよく目立っていた。このところ一段とたくましくなって心強い。ぜひ頑張って」と激励した。
合宿に訪れたのは親方をはじめ力士12人のほか床山ら計15人。力士らは同市滞在中、けいこの合間をぬって子ども相撲教室や交通安全キャンペーンなどに協力するほか、8日には池戸の出身園でもある北割保育園を訪問することにしている。 -
全日本ジュニアテニス選手権大会出場激励
ダンロップ全日本ジュニアテニス選手権大会(5窶・0日、大阪市)の14歳以下ダブルスに出場する駒ケ根市立東中3年の滝澤紗耶香さん(14)は3日、母親の美千子さん(41)、同市硬式テニススポーツ少年団長の古谷和男さんとともに市役所を訪れ、中原稲雄教育長の激励を受けた。滝澤さんは「全国のレベルは高いが1回戦は必ず勝つ。頑張っていい成績を残したい」と力強く決意を語った。
滝澤さんは小学3年からスポーツ少年団でテニスを始めた。古谷団長は「男子選手に劣らないハードヒッター。全国の選手が集まるあこがれの舞台でどこまで通用するか楽しみだ」と期待を寄せる。
ペアを組む渡辺彩さん(松本市立高岡中2年)とは昨年12月に行われた大会のシングルスで戦った間柄だが、試合直後「ペアを組みたい」と申し出があったという。2人は週1回程度松本市で練習を重ね、7月の北信越大会(福井県)で優勝して晴れの全国大会出場を決めた。ダブルスには全国から32ペアが出場、トーナメントで優勝を争う。滝澤さんペアの初戦は大会初日の5日。 -
収容所で生き延びる
「ここはどこだ?」眠りからさめ、ぼんやりした目で見回すと周りは死体だらけだった。「…ここは収容所の死体置き場らしい。そうだ、発疹チフスにかかり、高熱が出て意識不明になった。そして回復の見込みなし窶狽ニして捨てられたのだ」零下30度の吹きさらしの中で少しずつ意識がはっきりしてきた。
◇ ◇
1945(昭和20)年に応召し、精鋭の関東軍特殊部隊に入隊。大陸で鉄橋や線路を爆破するなどの任務に当たっていた。
「ソ連・満州の国境付近に駐留していた8月9日の未明、突如として歩哨の『ソ連軍侵入!』の悲鳴が響いた。中立条約を一方的に破ったソ連の侵攻が始まったのだ。警戒はしていたものの、不意を突かれて味方部隊は大混乱に陥ったが何とかその地に踏みとどまり、終戦を知る8月28日まで必死でソ連軍と戦い抜いた」
戦争は終わったが、捕虜となった後は酷寒の収容所で飢えと病との戦いが始まった。
◇ ◇
敗戦翌年の1月、死体置き場から生き返って兵舎に戻ったものの、下着や靴下、手ぬぐいなどの持ち物はすべて「形見」としてほかの兵のものになっていた。「収容所では栄養不足を補うためそれぞれの兵が現地人との物々交換で食料を得て何とか生きていた。病気の癒えない身でその手だてを失っては生き延びるのはほとんど絶望だった」体重は応召時の65キロから30キロにまで落ちていた。
栄養失調で衰弱は進み、今度こそ本当に死体置き場行きか窶狽ニ思い始めたある日、曹長から呼び出しを受けた。何事かと思い、直立不動で言葉を待っていると「貴様は上伊那出身か」と聞かれ「そうであります」と答えると「そうか。おれもだ」と笑顔が返ってきた。「よし、これを食っていけ」と出された食事は初年兵の身分には考えられない、バターをかけた米の飯、野菜や魚の缶詰など窶煤Bしかも「これからは毎晩来い」との信じられない言葉。「こんないいものが収容所にあったのかと思うほどだった。お代わりまでさせてもらって…。その後収容所が閉鎖になるまでの2カ月というもの、この食事のおかげで体力を取り戻すことができた。まさに地獄に仏でした」
◇ ◇
収容所を出て10月に佐世保にたどり着くまでになめた苦しみは「筆舌に尽くしがたく、生きるためだったとはいえ、とても人に言えることではない。このまま墓の中まで持って行くより仕方がない…」。
あれから60年。また8月がやってきた窶煤B
(白鳥文男) -
駒工存続を願う大集会
県教育委員会が6月、駒ケ根工業高校を赤穂高校に統合するなどとした高校再編整備候補案を公表したことを受けて駒ケ根工業高校同窓会(三浦靖幸会長)は3日夜「駒工存続を願う大集会」を駒ケ根市文化会館で開いた。同窓会やPTAの関係者ら約100人が参加し▽再編整備候補案を白紙に戻すこと▽地域住民の声を反映した議論をすること▽各学校が積み上げてきた成果を十分に検討すること窶狽ネどを推進委員会に求める集会宣言を採択して全員で「頑張ろう」を三唱し、駒工存続に向けての決意を新たにした=写真。
三浦会長は「この会を契機として署名活動をさらに協力に推進し、駒工存続を勝ち取ろう」とげきを飛ばした。参加者からは「上伊那の基幹産業は工業だ。地元企業を支える工業高校がなくなるのを許すことはできない」「駒工の統合・廃止は地域の弱体化にもつながる。将来のためにも独立した工業高校として残さなければならない」などの意見が相次いだ。
駒ケ根工業高校は1942年、赤穂農商学校福岡農場として発足、61年に工業課程が新設され、64年に赤穂高から分離独立した。現在機械、電気、情報技術の3科に計約330人の生徒が学ぶ。卒業生の進路はこの10年間進学と就職はほぼ半数ずつで推移し、就職先の大半は地元の製造企業。 -
駒ケ根市議会第6回臨時会
4日、駒ケ根市議会は第6回臨時会を開き、▽05年度一般会計補正予算案▽高校改革プランに伴う再編整備候補案の白紙撤回を求め駒ケ根工業高校の存続を求める意見書窶狽フ2件について審議し、いずれも原案通り可決して閉会した。
05年度補正予算は歳入歳出それぞれに327万円を追加し、予算総額140億8332万円とするもの。歳入では県のコモンズ支援金として807万円の増額。歳出では同支援金事業として▽道路愛称名標識設置事業(120万円)▽いつでもお年寄りとふれあい育ちあいモデル事業(70万円)窶狽ネどが計上された。
議員発議による駒工の存続を求める意見書は、県教育委員会が6月に示した駒工を赤穂高校に統合するなどとした再編案の白紙撤回を求めるもの。意見書は県知事、県教育委員会委員長、高校改革プラン推進委員会第3通学区推進委員長らに宛てて数日中に提出される。 -
アマランサスの研修会
アマランサスを知ってもらうと共に、商品化を模索しよう窶狽ニ、高遠花摘み倶楽部(赤羽久人理事長)は2日、高遠町総合福祉センターやますそで、会員や一般を対象としたアマランサスの研修会を開いた。
研修は2回目。高遠町藤沢水上地区の遊休農地(約1・5ヘクタール)で同倶楽部が栽培を進めるアマランサスは、種、葉、共に栄養効果があり、美しい花も楽しめるが、その実態はあまり知られていない。今後、1・5ヘクタールという広大な土地で栽培を進めるためには地域住民の協力が不可欠で、地域的特性を生かした商品開発を進めるためにも、アマランサスをもっとよく知ってもらう必要があると考え、研修会を開いている。
研修には約20人が参加。栽培指導の協力者、信州大学の根本和洋助手が、アマランサスの機能性や食品特性について講義した。根元助手によると、高ミネラル、高タンパク質でコレステロール低下作用もあるアマランサスは、乳幼児や高齢者の栄養補給や、アレルギーの代替食品にもなる。 -
ノウゼンカズラにカエルがすっぽり
○…伊那市上荒井の堀内潤一郎さん(64)宅に咲くノウゼンカズラに、カエルがお尻からすっぽりと入り込んだ=写真(堀内さん撮影)。
堀内さんが偶然、だいだい色の花の中に、緑色のカエルがいるのを発見。花の蜜を求める昆虫を捕まえようとしているのか、おっかない顔で半日ほどじっとしたまま。アリが通りかかると、パクリと飲み込んでしまったという。
堀内さんは家族中を呼び集めて観察。「おもしろい。どうやって入ったのかね」としばらく見入った。 -
南箕輪老人ホーム夏祭り
南箕輪養護老人ホーム南箕輪老人ホーム(唐沢由江施設長)で3日、恒例の夏祭りがあった。利用者や家族は、太鼓演奏や踊りのステージ、花火大会などイベント満載の祭りを楽しんだ。
ハイビスカスやヒマワリ、祭りの法被などを飾り夏らしさいっぱいのやぐらを設けた夕暮れの庭で、来賓と利用者が鏡割りをして祭りが開幕。太鼓グループ「鼓龍」の威勢のいい演奏が祭りムードを盛り上げた。
屋台「お好み亭」は焼きそば、から揚げ、フランクフルト、寿し、冷麦、五平もち、スイカなどごちそうがいっぱい。利用者らはビールやジュースで乾杯し、「おいしい」と笑顔で味わった。
今井愛子パッショングループの踊り「お祭男爵」、職員の「信濃の国」など元気なステージに負けまいと、利用者も「大事な人だから」の踊りを披露。盆踊り大会にクライマックスは花火大会で夏祭りを満喫した。 -
公民館陶芸講座(前期)作品展
箕輪町公民館の陶芸講座(前期)が終了し、受講生が12日まで、作品展を町文化センター展示コーナーで開いている。
6月に開講。13人が陶芸の基礎や応用を学び、2度の素焼き、本焼きを経験し、作品づくりに熱心に取り組んできた。
展示作品は、花瓶、皿、マグカップ、水差しなど。葉の形をした皿、大きさの異なる皿、持ち手の付いた器などさまざまで、色も緑、茶、グレーなど作り手の個性があふれている。温もりのある器は力作ぞろいで、文化センターを訪れた人が興味深く鑑賞している。 -
南大東島の訪問団
台風避け伊那に到着伊那祭りに合わせて伊那谷を訪問する沖縄県南大東島の訪問団一行は4日、予定通り伊那市に到着した。
4日、沖縄地方は台風9号が接近、午後からは那覇空港発の航空便は全面航したが、南大東島訪問団は、3日までに那覇入りし、4日午前に飛び立ったためかろうじて難を逃れた。
中部セントレア空港についた一行は、伊那からの出迎えの人と再会を喜びながら、口々に「台風であぶないところだった」と連発。「本当に台風の島からやってきた一行になってしまった」と訪問団長仲田建匠南大東村助役は笑っていた。 -
南大東島訪問団
田の草取り・生乳試飲に大喜び南大東島訪問団は5日、伊那市内で島では経験したことのない田の草取りや、絞りたての生乳の試飲などをして楽しんだ。
伊那市東春近の「友好田」では大東太鼓を演奏する中学生が生まれて初めての田の草取り。島には水田がなく、生まれて初めて田に足を踏み入れたとあって、「足が沈んでいく!」「抜けない!」などの大声があがり、畦からは見つめる伊那市民が「ちゃんと足元を見て、草を探して」などと掛け声。笑い声に包まれた。
泥で汚れた足を洗うために用水に入ると、今度は「水がすげえ勢いで流れている」とまたまた歓声。早く流れる川を見たことがない子供たちは、一時水遊びに集中した。
訪問団の与那城裕大君(中3)は「初めて田んぼに入ったけど、底なし沼だ。ざらざらしていてヌルヌルしていて変な感じ。用水のの水は冷たくて気持ち良い」と興奮気味に話した。
伊那市ますみケ丘の楽農業桃沢明さんの畜舎では、桃沢さんから酪農についてのミニ講義。「牛乳をたくさん搾ったら、子牛は何を飲んで育つのか?」の島民の質問に、桃沢さんが「子牛には脱脂粉乳を飲ませる」と答えると、畜舎は「へぇー」という声に包まれた。同日朝搾った生乳の試飲すると「島では加工乳ばかり。それも台風などで船が着かないと飲めなくなってしまう。生乳は甘味が強くて美味しい」(主婦・宮城優子さん)などと話した。 -
ヒマワリ満開に
長谷村、三峰川総合開発工事事務所などが提唱する「水源地花いっぱい運動」の一環「ひまわりの里」づくりで、5月中旬に杉島地区の休耕田に村保育園の園児が種をまいたヒマワリが満開となった。3日、園児約35人が見学に訪れ、自分たちの倍以上の背丈に成長したヒマワリの迷路を探検した。
約4アールの休耕田にまいたヒマワリは、地元の老人クラブが管理。「雨が多かった」こともあり、3メートル近くまで成長したヒマワリもある。
園児たちは、「ヒマワリのおばけだ」と、茂みのなかを掛け回ったり、種を収穫するなどして楽しみ、「きれいに咲いた花を見に来てください」と呼びかけている。 -
合併、観光、福祉充実…率直に質問
高遠町の高遠中学校3年生を対象とした恒例の「子供議会」が4日、町役場議場であり、生徒が一般質問に挑んだ。伊那市、長谷村との合併問題や観光などについて、率直な疑問や要望が飛び出した。
代表10人が議員となり、約40人が傍聴。地方自治法に基づき、臨時議長の指名によって、大石早織さんを議長に選出して、一般質問を繰り広げた。
合併後、従来のようなサービスを役場で受けられないのかとの問いに、伊東義人町長は「総合支所としてこれまで通り日常生活に必要なサービスは受けられる。不便になったと言われない合併を目指している」とし、「みなさんにも積極的にまちづくりに参加してほしい」と呼びかけた。
ほかに、少子高齢化に伴う福祉施設の充実や、観光客増加に向けての町の取り組み、子どもの居場所づくり窶狽ネどを求める声も上がり、「新たな施設をつくる際は、子どもの意見を聞く機会を必ずつくってほしい」と、町政とのかかわりに意欲をみせる生徒もいた。
伊東町長はあいさつで、「出た質問を今後の町政に反映したい。こういった機会は社会生活で自分のためになる。政治や行政を勉強し、将来の国や町を担っていってもらいたい」と期待した。
来年度の合併を控えていることで、「子供議会」は今回で最後となった。 -
町青年研修所取り壊しへ
高遠町は、老朽化で危険を伴うとして、東高遠にある信州高遠美術館に隣接する町青年研修所(木造2階建てトタン葺き)を本年度中にも取り壊す。
1964(昭和39)年に設置以来、学生村などの宿泊施設として使用。近年は、高遠太鼓の練習道場としてのみ利用されていた。しかし、03年3月に旧郷土館を改装し、地域間交流施設が開館したことで、太鼓練習の場が移り、研修所は観桜期に、ごみ集積所として使用するだけとなっていた。
高遠城址が国史跡に指定されたことで、景観を尊重するため、史跡とはかかわりのない建造物は撤去するという方針を示した「史跡高遠城跡保存管理計画」に基づき、利用されていない研修所を、国庫補助事業の史跡保存修理事業で撤去する。
撤去後は整地し、史跡景観を維持していく方針。観桜期のごみ集積所は一定期間、必要の場合のみ仮設建物を設け、臨時集積所とする予定だ。
工事費は約270万円。9月の議会定例会で議決した後、工事に取り掛かる。 -
親子水泳教室
伊那市の恒例の親子水泳教室が、伊那市民プールで、1日から5日の5回の日程で開かれている。初日は水と親しむために、水中で石を拾ったり、ジャンケンをしたり、親子で楽しんだ。
市体育協会水泳部の主催。泳ぐことが苦手な児童と、その母親の4組、8人が受講。水と親しみながら「25メートルをクロールで泳ぐ」ことを目標に、泳ぎ方を学ぶ。
水中で石を拾うゲームでは、誰が一番多く石を拾えたかを競う児童たちもいて、初対面ながら仲良く水遊びを満喫。母親たちも積極的に水に入り、我が子の泳ぐ姿を近くで見守っていた。
長年、水泳を教えている指導員は、「今年の受講者は、頭を水に入れても平気で、例年よりも水への恐怖心が少なく、教えていても飲み込みが早い」と話している。
受講者の一人の小学3年女子児童は「クラスのみんなより、上手くクロールができるようになりたい」と、この夏の目標を話した。 -
天竜川上流・水生生物で水質調査
国土交通省「天竜川上流河川事務所」の天竜川上流部の水質調査が29日窶・月5日の日程で展開されている。1日は伊那市の2カ所で小中学生ら約50人が集まり、水生生物を採取し、指標生物から水質を調べた。
東春近の天竜川支川「三峰川」の竜東橋下流左岸では、南箕輪村南部小、高遠中や、伊那市、南箕輪村の生活クラブ生協の家族連れなども参加。浅瀬の石を引っくり返し、網を使って虫や魚を捕まえた。
水質のきれいな水に住むヒラタカゲロウが多く見つかり、例年同様、きれいな水であることが分かった。また、絶滅危機のある魚のアカザも発見した。
伊那市の生活クラブ生協として参加した富澤耕太郎君(11)=西箕輪与地=は、ヒゲナガカワトビケラ(ザザムシの一種)をバケツの底が見えなくなるほど採取。「たくさん取りすぎてちょっと気持ち悪いけど、川の中にはいろいろな生物が住んでいることが分かった」と話した。
調査は辰野町から飯田市までの天竜川本川と支川の12カ所でする。今年で22回目。 -
伊那小冬組JAの直売所で手作り野菜を販売
伊那小学校2年冬組(浦野博教諭)の生徒51人が学校の畑で作ったトマトやナス、キュウリなど、約17種類の野菜が、伊那市荒井区室町のAコープ伊那店の直売コーナーで販売されている。
子どもたちの要望もあり、興味があった野菜づくりをしてきた冬組だが、思いのほか苗の購入に費用がかかったため「せめて苗代だけでも」と、作った野菜を売ってみることになった。
作った野菜に値段を付けるため、町の直売所へ価格調査に出掛けた時、Aコープ伊那店の小澤勝治郎店長が「たくさんできたら売ってあげるよ」と声をかけてくれたため、同店直売コーナーの一角で野菜を売り出すことに決めた。
野菜は当番が交代で収穫し、店に出荷する。中には自分の家から注文を取ってきて、野菜を売る子どももおり、自分たちの野菜をおいしく食べてもらうことへの喜びも実感しているという。
野菜は夏休みいっぱい店頭に並ぶ予定で、新学期が始まってからは、町へ売りに出ることも計画中だという。
野菜を出荷する子どもたち -
護国寺青空子ども会開催
伊那市東春近の護国寺(杉田寛仁住職)で29日、青空子ども会があった。伊那市や近隣市町村の園児から中学生45人が集まり、普段と異なる環境の中で、集団でさまざまな催しを楽しみながら、他者を思いやる気持ちや命に感謝する心を学んだ。
みんなで共に生活することを通して助け合ったり喜びを分け合うことを学んでほしい窶狽ニ、20年以上前から続く夏の恒例行事。毎年常連で参加する子どもも多い。今年は初参加者も半分近くいて、20人の定員に対し、倍以上の子どもが集まった。
1泊2日で子どもたちは、写仏など、お寺ならではの催しを体験したり、花火大会やきもだめしなど、夏の恒例行事も楽しんだ。
安易に命を絶つ事件が多い昨今、命の尊さを感じでほしい窶狽ニ、昨年からは会の目的に「命を大切にする」を加えたところ、合宿中は、蚊も殺さないよう心がける子どももおり、改めて"命"を見つめる機会にもなったようだった。 -
県看護大大学運営協議会
駒ケ根市の県看護大(深山智代学長)は大学の運営に広く県民の意見を反映させるための大学運営協議会を新たに設置し1日、第1回協議会を同大で開いた。看護の現場、経済界、教育研究機関などの各界からの委員10人が出席し、大学が今後目指す方向や評価の方法などについて大学側の説明を聞いた。座長には鍋林代表取締役会長の島孝一さんが選出された。
会議は年に数回開かれ▽地域貢献のあり方▽カリキュラムの改革▽教員の教育・研究能力の向上▽入学者選抜方法の改革▽自己点検・評価の検証窶狽ネど、大学の運営に関するさまざまなテーマについて助言・提言を行っていく。
委員は次の皆さん。
旭洋一郎(長野大社会福祉学部教授)大澤智恵子(NPO法人アウトホスピタルケア研究会理事長)奥原ます子(諏訪赤十字病院看護部長)小澤英浩(松本歯科大学長)小西郁生(信州大医学部附属病院副院長)佐々木学(泰阜村診療所長)島孝一(鍋林代表取締役会長)鈴木のり子(伊那中央病院看護部長)牧野光朗(飯田市長)向山久美(上村役場保健師) -
「花と緑と水の会」感謝状
駒ケ根市の市民グループ「花と緑と水の会」(萬幸一会長・66人)は同市の昭和伊南総合病院(千葉茂俊院長)の玄関や駐車場などに花壇を作って花で飾り、患者らの心を慰めたとして27日、同病院から感謝状を受けた。発案に関わった中原正純市長にも受賞を報告しようと1日、萬会長らが市役所を訪れた=写真。
萬会長は「患者さんも周りに花がいっぱいの方が治りが早いのではないか。病院だけでなく街中を花でいっぱいにしたい」と話した。中原市長は「皆さんのおかげで病院が潤いのある空間になった。今後もぜひ引き続いて活動をお願いしたい」と話し、笑顔で喜びを分かち合っていた。
同会は昨年9月から同病院の玄関、駐車場、中庭などに花壇を整備して花を育て、会員らが代わる代わる手入れを行っている。 -
紙芝居をつくろう
日本の文化である紙芝居の制作を通して、イメージを絵にする喜びを知ってもらおうと駒ケ根市菅の台の駒ケ根高原美術館は2・3日「紙芝居の伝承と発展窶伯セい伝え、見伝え、聞き伝え窶博・ナ居をつくろう」を同館で開いた。駒ケ根市のほか伊那市や箕輪町から小中学生や一般の男女約60人が参加し、童謡や小説のイメージを絵に描いて紙芝居としてまとめた。
松井君子副館長は「絵が苦手という人もいるが、どの絵もみな素晴らしい。上手い下手という先入観は持たず、自信を持って素直な気持ちを大胆に表現して」とあいさつした。
紙芝居の制作に取りかかるのに先立って絵のイメージを膨らませるため、駒ケ根市の女性コーラスグループ「ともがき」が約20曲の童謡・唱歌を披露した。じっくりと曲を聴いた参加者らは数人ずつのグループに分かれ、早速画用紙に向かってクレヨンや鉛筆、絵筆を走らせた=写真。
約1時間後、完成した紙芝居をそれぞれのグループが発表。「夕焼け小焼け」や「どこかで春が」「しゃぼん玉」などの歌のイメージを表現した個性豊かな作品に大きな拍手が送られていた。 -
上農生の体験実習を先進農家が受入れ
上伊那農業普及センターが主催する、高校生が対象の「先進農家体験実習」の受入れ式が3日、県伊那合同庁舎であり、上農の生徒6人が受入れ先の4軒の農家と対面。あいさつの後、各農家に散って実習に入った。
郊外実習の一環として毎年行われている。先進的な農家の経営や生活を通じて、農業者としての自覚と農業に対する意欲の高揚を図る。
この日生徒を受入れたのは、花き栽培の入江浩平さん(伊那市)、水稲の有機栽培をする中坪宏明さん(駒ヶ根市)、花きや野菜など複合経営の大沼昌弘さん(駒ヶ根市)、果樹などを作る富永和明さん(中川村)。
峯村きぬ子普及センター所長が、(1)あいさつと返事、解らないことは聞くという学ぶ姿勢、(2)健康の自己管理窶狽フ2つを心がけてと激励すると、生徒は「短い時間だが精一杯多くのことを学びたい」などと口々に答えた。
05年度の受入れは上農がほかに7人、富士見高1人、下農1人、南安曇農3人で、合計18人。1縲・週間の体験実習をする。
自己紹介とあいさつをする上農生 -
自転車の中学生が重傷
3日午前8時20分ごろ、駒ケ根市東伊那の市道交差点で、伊那市伊那部下新田の無職久保村千代里さん(60)運転の普通乗用車と駒ケ根市東伊那の中学生片桐僚佑さん(14)の自転車が出会い頭に衝突した。片桐さんは駒ケ根市内の病院に運ばれたが右下腿部骨折の重傷。久保村さんにけがはなかった。駒ケ根署で事故の原因を調べている。
現場は見通しの悪い丁字路で、信号機や一時停止の標識などはない。
この事故で今年同署管内の交通事故件数は140件、負傷者数は203人となった。