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祇園祭の華・ス阿波踊り・ス練習開始
7月21日の宮田村津島神社祇園祭宵祭りに華を添える「阿波踊り信州宮田連」の練習が30日夜、村武道館で始まった。有名なあばれみこしの勇壮さに対し、19年目を迎える同連の踊りは優雅さで観衆の目を集める。今年も50人ほどで参加する予定だ。
指さばき、軽快なステップと、確認しながら練習。初日から踊りを満喫し、心地良い汗を流した。
小中学生と中高年者が多いが、若い女性たちも新たに数人加わり、一層華やかに。
みこしだけでなく、多くの人が祭りに参加できるようにと始まった阿波踊り。
今年も指導を受けた東京・高円寺の阿波踊り菊水連から約30人が祭り当日訪れ、一緒に踊りの輪に加わる。逆に8月22日には宮田連が高円寺の「阿波おどり」に参加する。
北原健一連長や小木曽広子副連長は「踊りを通じて交流の輪がどんどん広がれば」と期待を寄せる。
新たなメンバーも随時募集中。当初の練習は毎週水曜日で、6月末からは土曜日も行う。問い合わせは小木曽さん85・2609へ。 -
宮田村営農組合総代会
宮田村営農組合(原田博安組合長)は30日夜、通常総代会をJA宮田支所で開いた。本年度も担い手育成と法人化に向けた検討を進める。
課題のひとつで各地区で違う作業受託料金の統一化も検討を推進。複式簿記会計の整備にも取り組む。
大型特殊免許取得に補助を出すなど、機械オペレーターの育成も継続。無人ヘリの防除中止に伴い、指導による病害虫防除にも力を注ぐ。
定款を一部変更し、出資方式を採用。村農業農村支援センターが導入予定の地図情報システムとあわせ、作業を受託する組織基盤を強化する。 -
手打ちめんと食事処「藤よし」の店主、吉川定さん(67
手打ちめんや吉川さんが自ら釣った絶品「アマゴの釜飯」が売りの「藤よし」、オープンから6年目を迎える。「おいしい物はだれが食べてもおいしい。おいしい物を食べてもらう努力をおしまない」。
下伊那郡下久堅に生まれ。中学卒業後「うどんやにならないか」と誘われ、名古屋市のうどんやに弟子入り。22歳で独立、名古屋大学近くに手打ちうどんの店を出した。「20歳で出店したかったが、親方から今出られては困ると言われ、2年後、のれん分けしてもらった」。
間口1間半、丸いす5つという小さな店だったが、すうどんとかき氷でもうけ、店を大きくしようと、呼続に移転し、結婚した。1978年、大型店に出店したり、小牧や春日井にも支店を出すなど事業を拡大し、食堂経営のほか、生麺、乾麺など麺類各種を販売した。冷凍麺も発売し好評だったが「こしはあるが、味がない」と気がつき、販売を中止した。製粉メーカーのホウトクと共同開発したそうめんやうどんが人気を呼び、爆発的に売れたとか。
最盛期には年越しそばを1トンも打ったことがあった。「藤よしの麺類はおいしいけれど高い」とも言われたが「品物に自信を持っていたから、安売りしようとは思わなかった」。
しかし、ストレスで目を悪くし、製麺業を若い甥に譲り、食堂1本にした。そのころから釣りを始め、体重も増え、目も良くなった。釣りをすることで、自然やふるさとに目が向くようになったという。
01年6月、「自営業にも定年退職があってもいい」と、さっさと店を売リ払い「七久保は景色もいいし、飯田市や名古屋市が近く、交通の便もよい」と親せきの紹介で、単身飯島町七久保に移り、広域農道沿いの食事処「藤よし」は12月オープンした。
人気メニューはうどん定食(うどんとコロッケ、中ライス)きしめん定食(きしめんとコロッケ、中ライス)、鍋焼きうどん、冷麦、手打ちそば。ざる中華など各種麺類のほか、山菜の天ぷら、アマゴの釜飯、アマゴの唐揚げ-など。
ソバ粉は八ケ岳の石うすで引いたものを使い、うどん粉にもこだわる。「原料にこだわる、妥協しない。おいしい物はだれで食べてもおいしい」。
アマゴは店主自ら伊那谷の渓流で釣った天然物と、店の裏の養魚池で、甲殻類の餌を与えて飼育した、食味のいい養殖のアマゴを提供している。
客から要望があれば、よく釣れる穴場にも案内する。
イワナは20センチ以下、アマゴは15センチ以下は釣り上げても放す。「木曽もよく釣れる。木曽は木がいい、山がいい。山がやせると、川もやせる、海もやせてしまう。川を見ることで、自然の状態が分かり、自然に学び、自然への敬虔な気持ちが生まれる」と話す。
定休日・木曜日、営業時間午前11時30分から、詳細は藤よし(TEL86・6765)(大口国江) -
飯島町の鶏舎で作業中事故
30日午前8時40分ごろ、飯島町田切の養鶏場、高田ポートリー長野事業所(中塚哲雄代表)の鶏舎内でホイールローダーを運転していた中川村片桐の臨時社員浦上広信さん(52)が車体と天井のはりに胸を挟まれた。重傷だが命に別状はない模様。
駒ケ根署の調べによると浦上さんは鶏舎の床にたまった鶏糞をホイールローダーで除去する作業中、高く積もった山に乗り上げたはずみで鉄骨製のはりと座席に挟まれた。同署が詳しい原因を調べている。 -
駒ケ根市議会全協で土地開発公社決算など報告
駒ケ根市議会は30日、全員協議会を開き、駒ケ根市土地開発公社、エコーシティー駒ケ岳、駒ケ根市文化財団、駒ケ根観光開発の06年度事業、決算などについて報告を聞いた。
工業団地の開発や販売などを行う市土地開発公社の経常利益は854万円。駒ケ根ビューホテル四季、国民宿舎すずらん荘、こまくさの湯、駒ケ根キャンプセンターを運営する駒ケ根観光開発の経常利益は208万円だった。 -
駒ケ根市社協評議員会
市社会福祉協議会(竹内正寛会長)は28日、07年度第1回評議員会をふれあいセンターで開いた。竹内会長は今年市議会議長に就任したことにより、兼務は難しいとして任期満了となる6月8日をもって退任する意向を示した。新会長は6月9日に開く理事会で選任される。
06年度事業・決算報告を承認したほか、07年度補正予算案を原案通り可決した。役職の交代などに伴って新たに就任する評議員らに委嘱状が手渡された=写真。 -
少年運転の自動車が立木と衝突
30日午前4時35分ごろ、南箕輪村の村道で、上伊那郡内に住む少年(18)=店員=運転の普通乗用車が進路方向右側の立木に衝突する交通事故が発生した。少年は頭の骨などを折る重傷を負った。現場は下り坂で左にカーブしていた。
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駒ケ根市で死亡交通事故
31日午前3時ごろ、駒ケ根市赤穂南割の広域農道を伊那市方面から松川町方面に走っていた松川町上片桐の販売員今野貢裕さん(21)運転の普通乗用車が道路左側にそれ、自動車販売店に展示してあった車などに衝突した。今野さんは頭や胸を強く打ち、午前5時40分ごろ、搬送先の駒ケ根市内の病院で死亡した。
現場付近の道路は幅約7メートルでほぼ直線の緩い右カーブ。駒ケ根署が原因を調べている。同市内での交通死亡事故発生は05年11月以来。 -
中山間地域活性化のヒント示す
「農林業がつくる地域環境と保全技術」棚田などに代表される、中山間地域の里地、里山への人々の関心が、かつてないほど高まっている。
その中山間地域について「景観や環境がどのように形成されてきたのか」「災害を防止したりする社会連帯性は何によって生み出されてきたのか」「そこにはいかなる技術が存在しているのか」などの視点から総合的に調査研究した結果をまとめた書「農林業がつくる地域環境と保全技術」がこのほど発刊され、話題になっている。
信州大学の教授らでつくる「信州大学田園環境工学研究会」の個性あふれるメンバー14人が執筆。
「中山間地域の把握の方法」に疑問を抱き、「農家、林家という一面的なとらえ方をする従来の研究姿勢」への批判から発足した同研究会は、学問的にこれまでの枠を超えた新たな「田園環境工学」の構築を目指し、中山間地域の▽自然環境や景観の形成に果たす農林畜産業の役割▽集落竏樗_地竏苧「山竏註X林という地域環境の中で、生産や生活のために蓄積されてきた諸技術▽地域環境の創造のための技術の相互関連性と総合化竏窒ネどを調査研究してきた。
研究会の「世話役」で同書執筆者代表の木村和弘教授(信大農学部農村計画学)は「中山間地への関心が高まっていると言っても、里地の棚田に関心をもつ人は棚田だけ、里山に関心をもつ人は里山だけにしか関心をもたない状況。里地と里山の結びつきは薄く、そこで形成された諸技術の関連性を見出すこともなかなか行われてこなかった」として、これらの課題に真正面から取り組んだ同書が中山間地域の活性化に役立つことを願っている。
発行・ほおずき書籍。定価2千円(税別)。 -
駒ケ根市営農センター総会
駒ケ根市営農センター(会長・中原正純市長)は28日、第18回総会を同市のアイ・パルいなんで開いた。委員など約70人が出席し、06年度事業・決算報告、07年度事業計画・予算案を可決した。07年度の重点施策は、担い手の育成▽組織強化▽市農業公園構想に向けた体制づくり▽地産地消の推進竏窒ネど。中原会長はあいさつで「農業を取り巻く課題が山積している中、昨年度は市内で10の集落営農組織が設立できた。集落営農の果たす役割は極めて重要。新たな農業のあり方の実現に向けてさらに努力が必要だ」と呼び掛けた。
同市地域水田農業推進協議会(会長・中原正純市長)の第4回総会も併せて開かれ、07年度事業計画など8議案を承認、可決した。 -
弥生の電気通信クラブの3人が初級システムアドミニストレータ試験に合格
伊那弥生ヶ丘高校の電気通信クラブの名取孝太郎君(17)、北原圭君(17)、市川哲郎君(17)がこのほど、初級システムアドミニストレータ試験に合格した。国家資格の一つであるこの資格は、日常における実務的な情報処理能力を問うもの。高校生の全国合格率は13パーセント、県内でも今回は102人中、14人しか高校生の合格者はいなかった難易度の高い資格の取得に成功し、「受かると思っていなかったので嬉しい」と笑顔を見せる。
情報処理が高校の教育課程に組み込まれたことに伴ない、同校でも授業の一環として情報処理に取り組んでいる。しかし、初級アドミニストレータの試験では授業で取り組む内容以上の知識を問われるため、3人とも専用テキストなどで自主学習を重ね、本番に臨んだという。
顧問の原信子教諭は「今回の試験を通して身に付けた自分で学ぶ姿勢が一生の宝になると思う」と話していた。 -
仲仙寺のフジがスギの木を覆う
あれは何の木!?竏秩B伊那市西箕輪羽広の仲仙寺(師田香雪住職)で、スギの巨木に巻きついたフジが満開の花を咲かせ、道行く人たちを驚かせている=写真。
スギの高さは25縲・0メートルほど。上の方はすき間がないほどに紫色の花が咲き並んでいるため、遠くからでも目を奪われる。
寺によると「例年花が咲くが、今年は花付きが良い気がする」とのこと。
スギの大木も今はひっそりと身を潜めつつ、フジの花が咲き誇る様子を見守っている。 -
伊那市が定率減税縮減に伴ない7月から保育料徴収基準額を改定
伊那市保育園運営協議会(前田久子会長)が29日夜、伊那市役所であり、定率減税縮減に伴なう保育料徴収基準額の変更などを了承した。
市では所得税の支払額に応じた21の階層区分で保育料を徴収しているが、本年7月からは定率減税縮減以降の支払額から保育料を算定することになるため、現在の基準額のままだと各階層区分の中で、従来より高い保育料を払わなければならない世帯が生じてしまうようになっていた。
そこで市は、各階層の所得税支払額区分を変更し、一部の世帯の保育料値上がりを防止する。
また、これまで市では旧伊那地区、高遠地区、長谷地区ごとの料金体系で保育料を徴収してきたが、合併に伴ない旧伊那地区の保育料を値下げした結果、高遠、長谷地区の一部の階層で旧伊那地区より保育料が高くなる現象が生じていた。そこで、これらの階層の保育料を旧伊那市の額に減額して調整する。これにより、高遠、長谷地区では対象となる77人の保育料が値下がり。年間影響額は146万1600円となる。 また、合併当初は5年を目途に3市町村の保育料体系を一本化する予定だったが、市は本年11月の見直しである程度一本化したいとしている。 -
ぼたん寺・遠照寺で心づくしのそばを振舞う
伊那市高遠町山室三義
そば処「南無庵」の女性グループ「ぼたん寺」の異名を持つ遠照寺。境内にある160種2千株のボタンが咲き誇る5月には各地から多くの観光客が寺を訪れ、普段はひっそりとした小さな山里も活気付く。
その寺の一角にあるそば処「南無庵」で、手打ちの十割そばを振る舞っている。メンバーはみな地元の女性たち。始めた当初は60代だったが、南無庵とともに10年の月日を重ねて70代となった。
「今日なんて一人で4食も食べた人もいたんだよ。遠くから来た人も『おいしい』って言ってくれるから嬉しいねえ」と笑顔を見せる。
◇ ◇
地域おこしになれば竏窒ニ、松井教一住職が徐々に植え足してきたボタンが有名になり始めたのは10年ほど前。しかし、人里から離れた小さな集落には、訪れてくれた人に食事を出すような食堂もなかった。何か食べられる店でもあれば竏秩B観光客のそんな声を受け、住職が地元の女性たちに呼びかけた。
「和尚さんも一生懸命地域おこしをしているし、一緒にやってみようか」そうして集まったのが始まりだった。
メニューは高遠町ゆかりの「高遠そば」に決めた。最初は既製のめんを使っていたが、「手打ちのものを出したい」と、町部までそば打ちを習いに出かけるようになった。
しかし、メンバーのほとんどがそば打ち初心者。そば粉だけで作る十割そばは、水を入れてもなかなかまとまらず、めんの太さもまちまちだった。
「はじめはきしめんみたいなめんだったんだよね」
「それでも、昔は自分の家でそばを打つのが普通だったから、みんな母親がそばを打つのを見て育った。それを思い出しながらやったねえ」と振り返る。
◇ ◇
今では交代でそばを打ちながら4月から12月まで店を開くようになった。中でも、女性たちが自分の家で作った野菜や山で採ってきた山菜で作った漬物やおやきを添えたセットが好評。春には山菜、秋にはキノコ竏秩B素材は季節に合わせて変わっていくが、作る料理は昔ながらの素朴なものばかり。「少しでも楽しんでほしい」という思いのこもった優しい味が、都会から来た観光客を笑顔にする。
「気の合う仲間だから楽しく続けてこれた。たくさんの人が来てくれて村が活気づくのは嬉しいね。花は毎年咲くので、できる限り続けていければ」 -
伊那市の龍光寺全焼 男性の遺体発見
30日午前4時24分(消防覚知)、伊那市狐島の曹洞宗龍光寺から出火し、同寺本堂及び住宅の木造一部2階建てトタン葺き建物約200平方メートルを全焼するなどし、同5時50分に鎮火した。この火災で一人暮らしの住職木村誠治さん(58)の行方が分からず伊那署は、住宅部の台所から発見した男性の焼死体の身元を確認している。
調べによると、焼死体は、頭を南側へ向け、うつ伏せの状態で発見された。同署は、木村さんが火炎に巻き込まれたものとみて捜査している。
地域住民らによると、木村さんは北海道出身。同市内の曹洞宗常円寺の紹介で、昨年秋から同寺末寺である龍光寺の住職を務めていた。それまでは無住で十数年前までは尼寺だったという。
近くに住む第一発見者の男性によると、出火元は南側の住宅部から。「朝4時15分ころ、外がいつもより明るかったので気づいた。トタン屋根なので窓から火が噴き上がっていた」と降り返る。早朝とあって、この火災で目が覚めた住民も多く一時、周囲は騒然とした。 -
宮田養魚場閉鎖も後処理は依然宙に
天竜川漁業協同組合が管理運営する宮田村新田区の宮田養魚場が31日、半世紀近くに及ぶ歴史に幕を閉じる。
かつて学校の教科書にも掲載されたことがあるというマスの養殖、採卵事業。長年はぐくんだ地域の水産技術が消滅してしまうと、関係者の惜しむ声も強い。
一方で、同じく閉鎖する飯島町の飯島養魚場とあわせ、相当数の魚が残っているなど、後処理は宙に浮いたままだ。当面漁協役員が交替で出向き管理する方針だが、安全面など憂慮する声もある。
閉鎖決定から3カ月近く経過しており、対応の鈍さも否定できない状況だ。
宮田養魚場では閉鎖を受けて、組合員に配当する魚の出荷に追われたが、閉鎖後も相当数が残る見込みだ(29日撮影) -
宮田養魚場、従業員解雇で技術も終焉?
宮田養魚場の閉鎖後について話し合うため、天竜川漁業協同組合の上條純敬組合長が宮田村役場に清水靖夫村長を訪ねたのは先週の24日。村から一部借りている養魚場の土地は契約通りに更地にして返却する申し入れをした一方で、「養魚場を残してほしいという地元の声もある」として、漁協が所有する土地部分を村に買い取ってもらえるか打診。村に最終決断を委ねた格好だが、5月末で養魚場の従業員は全員解雇。行く末が見えない中で、施設と魚だけが当面残る。
複数の村幹部は「養魚場周辺は観光活性に力を入れている部分ではあるが、そんなに簡単に答えを出せる話ではない」と話す。
「養魚場存続」の声が一部にあがる背景には、観光面と独自に培った高いレベルの養殖、採卵技術が主に挙げられる。
ある漁協理事は「技術を絶やすことは残念。ただ、ここ数年は漁協にとって養魚場がお荷物だったことも事実」と指摘する。
最盛期には年間6千万粒の卵を出荷し、関係者によると全国シェアの2割を占めるほどに。しかし、近年は3千万粒にまで半減し、養殖事業全体でも赤字が続いている。
関係者の間には“お荷物”への反論もある。「事業収入をあげられなかったのは、需要の減少だけでなく、経営を放置していた漁協幹部にも問題があるのでは」といった声だ。
事業を何らかの形で引き継ぎたいと、個人を含め民間から漁協に何軒か問い合わせがあったのも事実。しかし、何ら具体的にはなっていない。
宮田、飯島両養魚場に最後まで残った従業員は30、40代の4人だが、いずれも解雇が決まっている。今後の生活が見通せないなかで、魚と仕事を途中で放棄することはできないと、閉鎖を見届けるまでは職探しもままならない状態だ。
大切に育ててきた魚も釣り大会や組合員への配布で3千匹以上は処分したが、池には相当数が残る。
また、養魚場は近くの河川から引水しており、管理面を怠ると、下流の井水などに影響が出るおそれもある。今までは従業員が対応していたが、今後は24時間体制で漁協役員の背中にのしかかる。
上條組合長は「残った魚は売ることも考える。土地については村の回答待ち」と話す。
31日で閉鎖となる宮田養魚場 -
東春近小4年生 りんごの摘果作業を体験
伊那市の東春近小学校で恒例の4年生を対象とした「りんご体験学習」の2度目の授業が29日、同地区田原の伊藤一路さん(79)、豊子さん(75)夫婦のりんご園であった=写真。児童62人は、園内のりんごの木(品種=ふじ)47本の摘果作業を経験し、農家の人の苦労に触れた。
摘果は、一つの房にある「中心果」を除き、周りの実を全て摘む作業。実を摘むことで、中心の実に栄養を集中させ、蜜(みつ)が詰った、大きなりんごを実らせるためだという。
児童たちは、伊藤さんから摘果作業の手順を学ぶと早速、はさみを使って作業に取りかかった。最初は少しぎこちなさを見せていたものの楽しみながら約2時間の仕事を終わらせていった。作業中は、摘み取った小さな実を味見し「すっぱい」と叫ぶ児童もいた。
川上翔平君(9)は「まだまだ実が緑色だった。少しずつ赤くなって大きくなるのが楽しみ」と感想。本年は春先の霜(しも)の影響も少なく、11月中旬には見事に実ったりんごを児童たちが収穫する。 -
「広報みのわ」6月号で一新
箕輪町の広報誌「広報みのわ」が6月号から、読みやすく分かりやすいオールカラーの情報誌「みのわの実」として新しくなった。
広報製作業務民間委託化によるもので、町によると、広報みのわは、住民に読んでもらえる広報誌を目指し、企画に重点を置いた。
従来より情報誌色を強め、インタビュー記事を掲載。1カ月の行事が一目でわかるカレンダー「くらしの情報」は抜き取って使えるようにし、各種相談日、ごみ収集日なども載せた。郷土博物館、図書館、公民館の情報は通常は簡潔にし、イベントなどは別刷りの案内を差し込む。
民間委託化の対象は広報みのわ、もみじチャンネル、新聞、文字放送。町民に分かりやすい編集、質的内容の向上、民間委託による費用削減をねらう。
メディアに合った情報提供ができるよう担当係、企画員に任命した職員5人、委託業者のデザイナー、コピーライター、ディレクターら、伊那ケーブルテレビジョンで月1回の企画会議で協議する。
もみじチャンネルは6月から、29チャンネルで土・日曜日の放送を開始する予定。
町は「読んでもらえる、見てもらえる内容を目指して柔軟に対応し、よりよい広報づくりをしたい」としている。 -
日発運輸の新たな営業所が宮田村に竣工
日発運輸(本社・横浜市)が宮田村北割区の広域農道沿いに建設を進めていた伊那営業所が完成し30日、竣工式が現地で開かれた。近隣で6つの自動車部品工場を展開する親会社の日本発条の材料、製品が当初の主な取り扱い。駒ケ根市内に分散していた物流機能を集約する役割を果たし、合理化を図る。
2カ所に分散していた物流機能を集約し移転。従業員20人もそのまま移る。
同村内にある日本発条伊那工場の至近距離に位置。同工場が余分な在庫を持たないように合理的な物流体制を支援する。
朝6時から深夜まで大型トラックの定期便が出入りし、1日40便ほど。月間取り扱い量は部品だけで約800トンを見込む。
敷地は1万890平方メートル。材料と製品の保管、積み込みと3区分した棟続きの倉庫を備えた。
一帯は優良農地として保護されてきた地域だが、中央道伊那、駒ケ根両インターへの接続も良く、産業振興面などから村も関わって誘致した。
この日は日発運輸、日本発条両社の幹部、村関係者らが出席して神事、式典を行った。 -
花ろまん(16)クレマチス
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さわやかな初夏の風になびく、クレマチス。色とりどりに咲いて、フェンスや庭の垣根を彩るつる性の植物。一重、八重と大輪の花もあれば、小さな鈴のような可れんな花も、あるいは花嫁の純白のベールのように咲く、キンポウゲ科クレマチス属は驚くほど多彩。新緑から若葉、青葉に移ろうこの季節、クレマチスは最も元気である。今回は全国的にも珍しいクレマチス専業農家の渋谷宗一さん(飯島町田切)と、ベル形クレマチスでこだわりに庭づくりをする中城澄子さん(駒ケ根市北割)のほか、クレマチスの咲く庭の景色を集めた(大口国江)
##(中見出し)
切り花用に品種改良、渋谷宗一さん
「花の大きさや形、色、咲き方など、形状全てが違い、驚くほど多彩。壷形クレマチスは小さく、よく見ようと人を呼び寄せる力もある」
カーネーション農家から「年間通して出荷できるものを」と試行錯誤し、クレマチスに転向したのは20年前。「カーネーションは1度収穫してしまえば、それで終りだが、クレマチスは種をまいて、切れるようになるまで2年以上掛かるが、以後毎年切れる。上手に株の管理すれば、本数も2年目よりも3年目と増えていく。植物を育てる楽しみもある」と魅力を。
現在、千坪余のほ場で、壷形(ベル形)を中心に、スプレータイプ、八重、木立性など20種類以上を出荷し、80種類を育種している。
クレマチスは自然交配や人工交配で新品種を作出する。切り花用には、頂に花がつく性質の種類を選別する。木立性だけでなく、つる性でも茎が40センチ確保できれば切れるとか。
朝日を受け、種の毛が銀色に光るほ場で「この種類は花で出荷せず、種になってから出荷する。花で売るよりも有利に販売できる。銅葉の種類は葉を、リキュウソウに似たツルはツルでも売る」と楽しそうに話す。
##(中見出し)
「かわいくて、かわいくて:」と中城さん
駒ケ根市北割1区の中城澄子さんは、自宅の約300平方メートルの庭で、ベル形を中心に、30種類約百本のクレマチスを育てている。
ベル形のピンクや紫、珍しい縁取りのある紫、シックな黒、白などのほか、原種系のハンショウヅルも白花、羽のある高野サンショウヅルなど4種類、窓辺には花嫁のベールのような純白のモンタナも咲き乱れる。
ベル形クレマチスは比較的新しい花で、園芸店では苗が手に入りにくいことから、展覧会やインターネットで取り寄せて、種類を増やした。「花がかわいくて、かわいくて、夢中でいろいろ集めた。自然交配で変わった花が咲くのも魅力」と話す。
◆ミニ辞典
クレマチスのクレマ、ギリシャ語で「つる」の意味。別名風車、和名鉄線、原産地は世界各地。日本に自生する原種はカザグルマとハンショウヅル。花の付き方は前年伸びた枝につく「旧枝咲き」、春から伸びた枝に咲く
「新枝咲き」、旧枝、新枝の両方に咲く「新旧両枝咲き」がある。また、モンタナのように春一季咲き、上手に管理すれば、春から秋まで咲く、四季咲きがある。品種や系統により、開花期、花のつき方、せん定方法も異なる。庭植え、あんどん仕立ての鉢植えなど、育てる場所に適した品種選びが栽培のポイントとか。 -
小梅の出荷始まる
中川村田島のJA上伊那中川梅選果場で小梅の選果、出荷作業が始まり、30日は同村の4軒が約300キロ余を持ち込んだ。
梅は小梅の代表品種「竜峡小梅」。梅は選別機でLから6Lに分けられ、10キロずつ箱詰めされ、名古屋市に向けて出荷された。
小梅の出荷ピークは5、6日、12、13日ころ。25日までに伊南地区の農家が約70トンを出荷する。L、2L級は漬物用として加工工場に、3L以上が青果として、店頭に並ぶ。
隣接のたじまファームでも取りたてを販売している。
JA上伊那南部ブロック長の宮崎育生さんは「今年はなりにばらつきがあり、雹害もあり、量が少ない」と話していた。 -
フレッシュセミナー開講
飯島町の初めて子育てをする親子を対象にした「フレッシュセミナー」が30日、飯島文化館で開講した。
3カ月の赤ちゃんから1歳6カ月の幼児まで19組が参加、来年3月11日まで全10回開催。ピクニックや救急救命法、講演会などを親子で楽しむ。
開講式で宮脇中央公民館長は「セミナーは同じ位の子どもを持つお母さんが本音で話ができる仲間づくりが目的。子どもの知合いを作ることも大切。受身でなく、積極的に声を掛け友だちをいっぱいつくって」とあいさつ。
みんなで「チューリップ」「ぞうさん」の歌を歌ったり、「あくしゅでこんにちわ」で親子が触れ合った。 -
宮田小給食委員会が地元農家と交流、給食用野菜の種まきを体験
宮田村の宮田小学校給食委員会は29日、給食に使われる農作物の栽培に直接ふれたいと、駒ケ原で農業を営む宮嶋正明さんを訪ねた。ホウレンソウと小松菜の種まきを体験させてもらい、安全安心な給食に尽力する地元農家の苦労を実感。感謝の想いも一層強くした。
同委員会は昨年度も農家見学を行ったが、今年度は「実際に体験したい」と計画。
宮田小、中学校の給食に農産物を納入する「宮田学校給食を育てる会」の会員である宮嶋さんが快く受け入れた。
ハウスの中で、手播きと機械播きを体験。風で吹き飛ばされそうな小さな種が、大きく実ることも祈りながら汗を流した。
宮嶋さんは、安全安心な農産物にするため、農薬を必要最小限にしているとも説明。
虫が入らないためにハウスをネットで囲んでいると紹介すると、子どもたちは熱心に耳を傾けていた。
体験の様子をビデオで撮影していた委員長の樋口慎吾君は「苦労を少しでも知ることができた。これからも感謝して給食を食べたい」と話した。
このビデオは6月18日から始まる学校の給食週間中に、全校放送で流す予定だ。 -
国際交流フォーラム「防災と在住外国人」が開催
災害時の在住外国人救済について考える「国際交流フォーラム・防災と在住外国人」が27日、伊那市役所であった。04年の新潟中越地震で在住外国人の救済に当たった長岡市国際交流センターの羽賀友信センター長を迎え、在住外国人の救済にはどのような心構えと事前準備が必要かを考えた=写真。上伊那在住外国人共生ネットワーク主催。
羽賀さんは当時の経験から、実際の被災現場がそれまで考えていた状況とまったく異なっていたという事実を説明。地震が発生した当時は本来なら在住外国人の救済に当たる側の人も被災者となり、救済のための十分な人員を確保できなかったこと、行政や外部ボランティアなどといった支援が現地に到達するまでには最低でも2日はかかったことなどを示し「外からの支援が到着するまでは自分で自分の身を守るしかない。『自助』の枠をいかにして広げていくかが課題」と語った。
また、在住外国人の場合、言語の壁の問題もあるが、文化の違いに対しても十分な配慮が必要であることを指摘。地震のない国の在住外国人は「防災」という概念自体がない場合もあることや被災所での生活で文化の違いから日本人被災者と対立してしまったケースを紹介し「災害時には相手の文化を理解した上で通訳できる人材が必要。一番大切なことは彼らのアイデンティティを確保すること。また、すぐには対応できない場合でも、不安を感じている外国人に対して『あなたは一人ではない』というメッセージを発信することが大切」と訴えた。 -
ねんりんピックソフトボール県大会
第20回全国健康福祉祭(ねんりんピック)のソフトボール競技県大会が26、27日、駒ケ根市の市営グラウンド、馬住ケ原グラウンドの2会場で行われた=写真。県ソフトボール協会主催。59歳以上の選手らで編成された県内各地の14チームが出場し、県代表の座をトーナメントで争った結果、伊那シニア(伊那市)が優勝。全国大会(11月、茨城県)への切符を手にした。
上位の結果は次の通り。
▼準決勝=上郷クラブ(飯田市)10竏・駒ケ根OBソフトクラブ(駒ケ根市)、伊那シニア(伊那市)7竏・安曇野グランパース(安曇野市)▼決勝=伊那シニア8竏・上郷クラブ -
箕輪町交通安全推進協議会
箕輪町交通安全推進協議会(会長・平沢豊満町長)は28日夜、町役場で会議を開き、07年度事業計画案、予算案、規約の改正などを承認した。
規約改正は、協議会に監事2人を置くもので、任務は会計監査。07年度の監事は区長会副会長の原幸喜さん、町会計管理者の藤沢公明さん。
07年度事業計画は、夏の交通安全やまびこ運動の街頭啓発・人波作戦、秋の全国交通安全運動と年末交通安全運動での街頭啓発・人波作戦・夜間パトロール、研修会、交通安全祈願新年懇親会(町交通安全協会と共催)。春の全国交通運動の街頭啓発と人波作戦はすでに実施した。
予算は収入支出合計各68万5千円。前年度と比べ2万1千円の減額。
協議後、「最近の交通情勢と事故防止」について伊那警察署交通課長の講話も聞いた。 -
第26回ソフトボール伊北大会
第26回ソフトボール伊北大会は27日、箕輪町の番場原運動場で開いた。辰野町と箕輪町のチームが出場し、Aブロックは「もみじクラブ」(箕輪町)、Bブロックは「三和クラブ」(箕輪町)がそれぞれ優勝した。
ソフトボールを通じて辰野町と箕輪町の親ぼくと技術の向上、健康な体を養い、両町の明るい豊かな町づくりに貢献しようと、両町が1年交代で開いている。
箕輪町は早起きソフトボール協会、辰野町はナイターソフトボール協会に所属する上位各8チームの16チームが出場。2ブロックに分かれてトーナメントで競技した。
結果は次の通り。
▽Aブロック (1)もみじクラブ(箕輪)(2)かどやクラブ(辰野)(3)長岡(箕輪)辰野写真ロッキー(辰野)
▽Bブロック (1)三和クラブ(箕輪)(2)ZERO(辰野)(3)伸和精工(箕輪)下町ファイブ(辰野) -
南箕輪村開発公社06年度決算
363万円の利益計上南箕輪村開発公社は29日、06年度決算を発表した。大芝荘、大芝の湯、味工房、公園管理の4事業の収入合計は約5億5483万円、支出合計は約5億2605万円で、当期利益は約363万円だった。28日夜の理事会で承認した。
06年度は、従来の大芝荘、大芝の湯、味工房の事業に、指定管理者制度の受託で公園管理事業が加わった。部門別では公園管理事業が7月豪雨災害の影響を受けキャンセルなどが相次ぎ、約54万円の損失となったが、残り3部門は利益を上げた。味工房は、各種イベントへの出張販売や病院の売店への納品など積極的な拡販と会員の努力により開業以来最高の約3528万円の収入を上げ、初めて3千万円を超えた。
部門別にみると、大芝荘事業は収益2億8153万円、経費2億7836万円で利益は317万円。大芝の湯事業は収益2億237万円、経費1億9979万円で利益は257万円。味工房事業は収益3528万円、経費3472万円で利益は55万円。公園管理事業は収益3563万円、経費3618万円で54万円の損失。 -
入笠牧場で乳牛の放牧が始まる
JA上伊那が管理する伊那市高遠町の入笠牧場(面積305ヘクタール)で29日、乳牛の放牧が始まった。諏訪、上伊那、飯田の酪農家40戸が飼育する180頭が10月上旬まで、標高1655メートルの牧場で過ごす。
酪農家は年々減っているが、昨年7月の豪雨災害の影響で宮田高原の林道が使えず、放牧ができないため、入笠牧場に加わり、放牧数はほぼ前年並みを確保した。
牛は生後6カ月縲・歳で、放牧によって足腰を鍛え、健康な体を作り、自然受精する目的。
初日は80頭を受け入れた。1頭ずつ体重測定や駆虫の予防接種をし、南アルプスの北端に位置する広々とした牧場に放した。牛は草をはむなど伸び伸びとしていた。
31日にも放牧がある。
牧場は4、5年前から、鹿の増殖で牧草の食害が目立っている。03、04年度に約30ヘクタールの草地を造成し、牧草を確保したが、鹿の侵入対策はなく、苦慮している。